JPH04268372A - 離型性の優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents

離型性の優れた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物

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JPH04268372A
JPH04268372A JP5022591A JP5022591A JPH04268372A JP H04268372 A JPH04268372 A JP H04268372A JP 5022591 A JP5022591 A JP 5022591A JP 5022591 A JP5022591 A JP 5022591A JP H04268372 A JPH04268372 A JP H04268372A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形加工時の離型性を改
良した熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物に関する。更に
詳しくは、内部離型剤として高級脂肪酸金属塩と高級脂
肪酸アミドを併用する熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可組成ポリウレタン樹脂は、強度、弾
性、耐摩耗性、耐薬品性、耐屈曲性などに優れているた
め、幅広い分野で使用されている。しかし、他の熱可塑
性樹脂と比較して金属に対する粘着性が強いため、成形
加工時、特に射出成形時において金型からの離型性が劣
り、その向上が望まれていた。
【0003】離型性を向上させる公知の方法として、例
えば金型表面への離型剤塗布がある。しかし、この方法
は作業性・生産性の低下や成形体の表面状態の悪化など
の欠点があるため改善が望まれていた。他の離型性向上
の手法として、樹脂成分中に離型剤を添加する内部離型
剤の使用がある。内部離型剤の使用は、離型剤の金型へ
の塗布と比較して作業性・生産性を向上させる。ポリウ
レタン樹脂に関する内部離型剤の使用については、例え
ば米国特許第3,726,952号、同3,993,6
06号、同4,024,090号、同4,033,91
2号、同4,076,695号、同4,098,731
号,同4,111,861号、同4,201,847号
,同4,220,727号、あるいはドイツ特許第21
2670号、あるいは特開昭57−157739号、同
58−15593号、あるいは特公昭56−39775
号、同60−255835号、同63−56887号あ
るいは特公平1−29493号などに開示されている。 しかし、これらは反応射出成形用ポリウレタン樹脂用内
部離型剤についてのみ記述されており、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂への使用は言及していない。また、これらに
示された内部離型剤を熱可塑性ポリウレタン樹脂に対し
て使用しても十分な効果が得られないばかりか、場合に
よっては樹脂の成形性あるいは物性に著しい悪影響を及
ぼすなどの欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は成形加工時、
特に射出成形時に良好な離型性を示す熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を得る手段として内部離型剤に着目し、例えば
脂肪酸金属塩、脂肪酸とグリコール類から成るエステル
類、脂肪酸と1級アミン類から成る脂肪酸アミド類、あ
るいはオレフィン系ワックス類などの滑剤を内部離型剤
に使用すべく鋭意研究を進めた結果、高級脂肪酸金属塩
と高級脂肪酸アミドを使用することにより物性を低下さ
せることなく、離型性を改良することができることを見
出し本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】内部離型剤および必要に
応じて補強剤、充填剤からなる熱可塑性ポリウレタン樹
脂組成物において、該内部離型剤として、熱可塑性ポリ
ウレタンに対して、高級脂肪酸金属塩(A)を0.1〜
1.0重量%および高級脂肪酸ビスアミド(B)を0.
1〜1.0重量%用い、(A)と(B)の総計で0.2
〜1.4重量%用いることを特徴とする熱可塑性ポリウ
レタン樹脂組成物である。
【0006】本発明の内部離型剤として使用される高級
脂肪酸金属塩および高級脂肪酸ビスアミドに用いられる
高級脂肪酸とは炭素数が14から30までの飽和脂肪酸
であり、例えばミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミ
チン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸
、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸
、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸などである
。これら高級脂肪酸とカルシウム、マグネシウム、ある
いは亜鉛から選ばれる高級脂肪酸金属塩が使用される。 特に好ましい高級脂肪酸金属塩は、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、
リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸亜鉛、モ
ンタン酸カルシウム、モンタン酸マグネシウム、モンタ
ン酸亜鉛である。これらは1種または2種以上を選択し
て使用できる。
【0007】本発明に使用される高級脂肪酸ビスアミド
とは、前記の高級脂肪酸と炭素数が1から10までの脂
肪族1級ジアミン、例えばメチレンジアミン、エチレン
ジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオク
タン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデ
カンなどとから成るものである。前記の高級脂肪酸と脂
肪族1級ジアミンとから生じる高級脂肪酸ビスアミドが
使用される。
【0008】好ましい高級脂肪酸ビスアミドは、ステア
リン酸、リグノセリン酸、モンタン酸などと、メチレン
ジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン
、ヘキサメチレンジアミン、1,8−ジアミノオクタン
などから生じる高級脂肪酸ビスアミドで、特に適当な高
級脂肪酸ビスアミドは、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、テトラメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメ
チレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスモンタン
酸アミド、ヘキサメチレンビスモンタン酸アミドである
。これらは1種または2種以上を選択して使用できる。
【0009】これらの使用量は、熱可塑性ポリウレタン
に対して高級脂肪酸金属塩(A)を0.1〜1.0重量
%、高級脂肪酸ビスアミド(B)を0.1〜1.0重量
%、(A)と(B)を総量で0.2〜1.4重量%であ
る。このような内部離型剤を含有する熱可塑性ポリウレ
タン樹脂組成物は、著しく良好な離型性を示し、かつ、
その成形体の表面性、物性、成形性は、内部離型剤を含
まないものと同等ないしはそれ以上を示す。
【0010】本発明の離型性の優れた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂組成物は、前記の高級脂肪酸金属塩と高級脂肪
酸ビスアミドを含有するもので、本発明の熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂とは、a)分子量が500から3000の
長鎖ジヒドロキシ化合物、b)分子量が500以下の短
鎖ジオール、c)有機ジイソシアネート、及びd)その
他の成分から成り、a)、b)及びc)は以下の関係を
満足するような組成物の反応生成物である。 a:b=1:0.1から1:10  (mol比)(a
+b):c=1:0.9から1:1.1(mol比)
【0011】分子量が500から3000の長鎖ジヒド
ロキシ化合物とは、ポリエステルジオール、ポリエーテ
ルジオール、ポリエステル・エーテルジオール、ポリカ
ーボネートジオールから選ばれた1種または2種以上の
高分子量のジヒドロキシ化合物である。ポリエステルジ
オールとしては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリ
コール、2−メチルプロパンジオール、3−メチルペン
タンジオールあるいはその他の低分子量ジオール成分と
、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、
セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの低分子
量ジカルボン酸との重縮合物や、あるいはラクトンの開
環重合で得たポリラクトンジオール、例えばポリカプロ
ラクトンジオール、ポリプロピオラクトンジオール、ポ
リバレロラクトンジオールなどがあげられる。また、ポ
リエーテルジオールとしては、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリ
オキシヘキサメチレングリコールその他共重合ポリオキ
シアルキレングリコールなどがあげられる。特に炭素数
4以上のアルキレンオキサイドを構成単位とするポリオ
キシアルキレングリコールが好ましい。さらに、ポリカ
ーボネートジオールとしては、低分子量ジオール、例え
ば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオ
ール、1,10−デカンジオールなどの脂肪族あるいは
脂環族ジオールに炭酸ジフェニルあるいは炭酸ジアルキ
ルを作用させて縮合したポリカーボネートジオールがあ
げられる。
【0012】分子量が500以下の短鎖ジオールとして
は、脂肪族、脂環族あるいは芳香族ジオール、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ジエチレングリコール、2−メチルプ
ロパンジオール、3−メチルペンタンジオール、シクロ
ヘキサンジオール、シクロヘキシルジメタノール、1,
4−ビスヒドロキシエトキシベンゼンなどがあげられ、
これらより1種または2種以上を選び使用する。
【0013】有機ジイソシアネートとしては、芳香族、
脂環族、あるいは脂肪族ジイソシアネート、例えば4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート、2,2′−ジメチル−4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、1,3−または1,4
−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン、パラフェニ
レンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、
水素化4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、1,3−ま
たは1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキ
サン、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートなどがあげられ、これら1種または2種
以上を選び使用できる。
【0014】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
は、その他の成分として必要に応じてガラス繊維、ガラ
スフレーク、炭素繊維、鉱物繊維、ウィスカー、マイカ
など補強材、あるいは、タルク、炭カルなどの充填材を
使用することができる。この場合樹脂は、特に良好な離
型性を示す。これら補強材あるいは充填材は、5から5
0重量%使用される。
【0015】さらに、他の成分としては、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、加水分解防止剤などの添加剤、ポリオキ
シメチレン、ポリ塩化ビニル、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂などの
他の熱可塑性樹脂があげられ、これらは必要に応じて使
用される。
【0016】熱可塑性ポリウレタン樹脂を製造するにあ
たっては公知の方法が採用される。例えば、高粘度用反
応釜中でa)の長鎖ジヒドロキシ化合物とb)の短鎖ジ
オールを加熱溶融して混合し、これにc)の有機ジイソ
シアネートを加えて反応させればよい。また、反応機と
して2軸押出機を使用すれば連続的に熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を製造できる。
【0017】本発明の離型性の良好な熱可塑性ポリウレ
タン樹脂組成物の内部離型剤として含まれる高級脂肪酸
金属塩および高級脂肪酸ビスアミドは、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂とドライブレンドした後、単軸押出機などの
造粒機で混練してもよい。また、熱可塑性ポリウレタン
樹脂の合成時に成分の1つとして添加してもよい。
【0018】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
が著しく優れた離型性を示すのは、内部離型剤として添
加した高級脂肪酸金属塩と高級脂肪酸ビスアミドの相溶
性が、ある特定の範囲内の添加量と比率でのみ著しく良
好となり、これに伴って離型剤の分散性も向上するため
、成形加工時における離型剤の成形体表面への均一な移
行が可能となることによると思われる。
【0019】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例により、
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例及び比較例において、「部
」は全て「重量部」を意味し、「%」は全て「重量%」
を意味する。
【0020】実施例1〜15は、熱可塑性ポリウレタン
樹脂に内部離型剤をドライブレンドし、単軸押出機(5
0mmφ,L/D=25)を用いて造粒した。また、ガ
ラス繊維等の補強材は、2軸押出機(45mmφ,L/
D=33)により混練した。得られたペレットはインラ
インスクリュー式射出成形機により75×150×3(
mm)のシートに成形され、この時金型から離型するの
に要する力を測定することで離型性を評価した。得られ
たシートはJISK−7311に準じて引張試験、引裂
試験により評価した。また、実施例16〜23は、原料
から合成を行い前記と同様の方法でシートを成形した。
【0021】実施例1〜9 熱可塑性ポリウレタン樹脂(以下、TPUと略す)とし
てP25MRNAT(内部離型剤無添加ポリブチレンア
ジペート系TPU  日本ポリウレタン工業製、以下、
NPU製と略す)を用い表1の組成で内部離型剤を使用
した。 実施例10 TPUとしてP22MRNAT(内部離型剤無添加ポリ
ブチレンアジペート系TPU  NPU製)を用い、実
施例1と同組成の内部離型剤を使用した。 実施例11 TPUとしてP26MRNAT(内部離型剤無添加ポリ
ブチレンアジペート系TPU  NPU製)を用い、実
施例1と同組成の内部離型剤を使用した。 実施例12 TPUとしてP390RNAT(内部離型剤無添加ポリ
エーテル系TPU  NPU製)を用い、実施例1と同
組成の内部離型剤を使用した。 実施例13 TPUとしてP590RNAT(内部離型剤無添加ポリ
カプロラクトン系TPUN  PU製)を用い、実施例
1と同組成の内部離型剤を使用した。 実施例14 TPUとしてP990RNAT(内部離型剤無添加ポリ
カーボネート系TPUNPU製)を用い、実施例1と同
組成の内部離型剤を使用した。 実施例15 TPUとしてP25MRNATを用い、実施例1と同組
成の内部離型剤を使用し、さらにガラス繊維を25%添
加した。
【0022】比較例1 P25MRNATのみを使用した。 比較例2−13 P25MRNATに対して表2の組成で内部離型剤を使
用した。 比較例14 P22MRNATのみを使用した。 比較例15 P26MRNATのみを使用した。 比較例16 P390RNATのみを使用した。 比較例17 P590RNATのみを使用した。 比較例18 P990RNATのみを使用した。 比較例19 P25MRNATにガラス繊維を25%添加し、使用し
た。 以上の実施例1から17および比較例1から19につい
ての離型性及び物性の評価を表3、4および5に示す。
【0023】実施例16 脱水した水酸基価112のポリテトラメチレンアジペー
ト1588gと、1,4−ブタンジオール314.4g
、さらにステアリン酸亜鉛とヘキサメチレンビスステア
リン酸アミドを各々9.3gずつを容積3リットルの加
圧型ニーダーに仕込み、加熱攪拌しながら、十分混合後
50℃の温度に保ち、これに固形のジフエニルメタンジ
イソシアネート1198gを加えた。反応の進行につれ
て、反応熱により温度が上昇して増粘し、粘度が急激に
上昇した。生成樹脂は次第に固化し、攪拌羽根の回転に
伴って盛り上がって来た段階で、加圧蓋を下降させた。 同時にニーダーのジャケットに冷水を通し冷却を開始し
た。加圧蓋を徐々に更に下降させ、圧力を上げた。 この操作を続けると反応生成物は次第に細粉化し、反応
開始後、約20分で完全に細粉化した熱可塑性ポリウレ
タン樹脂が得られた。結果を表6に示す。
【0024】実施例17 1,6−ヘキサングリコールとジエチルカーボネートと
の縮合反応によって得られたヒドロキシル基末端で分子
量が2010の脱水したポリ(ヘキサメチレンカーボネ
ート)ポリオール2010gとパラフェニレンジイソシ
アネート336gとを攪拌機を装備した容器中で攪拌し
ながら80℃の液温を保ち20分反応させNCO含有量
が3.8%のプレポリマーを調装した。このプレポリマ
ー2200gを3リットルの加圧型ニーダー(緊圧装置
を備えたもの)に仕込み、プレポリマーの温度を90℃
に保ちながら攪拌を行ない、これに十分脱水した1,4
−ブタンジオール89g、さらにステアリン酸亜鉛とヘ
キサメチレンビスステアリン酸アミドを各々6.9gず
つを加え反応させた。反応の進行につれて反応熱により
、温度が上昇し、粘度は急激に上昇した。生成した樹脂
は次第に固化し、もり上がってくる。その段階でニーダ
ーのジャケットに冷水を通し、徐々に加圧ブタを下降さ
せ、加圧する。反応生成物は次第に細粉化し、反応開始
後30分で細粉状のポリウレタン樹脂が得られた。得ら
れた樹脂は更に105℃で16時間加熱キュアーを行な
った。結果を表6に示す。
【0025】実施例18〜20 実施例16における高級脂肪酸塩と高級脂肪酸ビスアミ
ドの代りに18はモンタン酸亜鉛  3.1g、エチレ
ンビスステリン酸アミド  3.1g19はリグノセリ
ン酸カリシウム  31.0g、テトラメチレンビスモ
ンタン酸アミド  12.4g20はステアリン酸マグ
ネシウム  6.2g、ヘキサメチレンビスモンタン酸
アミド  18.6g用いて実施例16と同様の方法で
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。結果を表6に示す。
【0026】実施例21〜23 実施例17における高級脂肪酸塩と高級脂肪酸ビスアミ
ドの代りに21はリグノセリン酸マグネシウム  9.
2g、テトラメチレンビスステアリン酸アミド  22
.9g 22はステアリン酸カルシウム  13.7g、エチレ
ンビスモンタン酸アミド4.6g 23はモンタン酸マグネシウム  16.0g、エチレ
ンビスステアリン酸アミド16.0g 用いて実施例17と同様の方法で熱可塑性ポリウレタン
樹脂を得た。結果を表6に示す。
【0027】
【表1】
【0028】 注)ZnSt:ステアリン酸亜鉛 MgSt:ステアリン酸マグネシウム CaSt:ステアリン酸カルシウム HMBS:ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドEB
S:エチレンビスステアリン酸アミドEBM:エチレン
ビスモンタン酸アミド
【0029】
【表2】
【0030】 注)PEwax :ポリエチレン系ワックスMESwa
x:モンタン酸エステル系ワックス
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【発明の効果】本発明に基づく内部離型剤を添加するこ
とにより、離型性が著しく向上し、かつ成形性、物性お
よび表面性は添加していないものと同等であることがわ
かる。また他の離型剤系やあるいは本発明に用いられる
離型剤でも添加量が特定の範囲外である場合は、十分な
離型性が得られないかあるいは離型性が若干向上しても
ブリードによる表面性の悪化、成形性、または物性の低
下が見られる。
【0036】したがって、本発明に基づく内部離型剤を
含有する熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、射出成形
時に予め離型剤を塗布しなくても著しく良好な離型性を
示すことがわかる。また、得られた成形体はブリード等
が生じず、かつ、離型剤を含まない場合と同等の物性を
保持するため、使用上何ら制約や悪影響をうけない。こ
のため、本発明は、作業性、生産性の向上に大いに寄与
するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  内部離型剤および必要に応じて補強剤
    、充填剤からなる熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物にお
    いて、該内部離型剤として、熱可塑性ポリウレタンに対
    して、高級脂肪酸金属塩(A)を0.1〜1.0重量%
    および高級脂肪酸ビスアミド(B)を0.1〜1.0重
    量%用い、(A)と(B)の総計で0.2〜1.4重量
    %用いることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】  内部離型剤として高級脂肪酸金属塩が
    カルシウム、マグネシウム、亜鉛の塩であり、高級脂肪
    酸ビスアミドが脂肪族1級アミンと高級脂肪酸からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン
    樹脂組成物。
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