JPH0426833Y2 - - Google Patents

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JPH0426833Y2
JPH0426833Y2 JP6611687U JP6611687U JPH0426833Y2 JP H0426833 Y2 JPH0426833 Y2 JP H0426833Y2 JP 6611687 U JP6611687 U JP 6611687U JP 6611687 U JP6611687 U JP 6611687U JP H0426833 Y2 JPH0426833 Y2 JP H0426833Y2
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defrosting
heating
heating operation
signal
time
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は除霜運転機能を有する空気調和機に
関するものである。
(従来の技術) 空気調和機における除霜運転に関する具体例と
しては、例えば特開昭58−190660号公報記載の装
置がある。その装置においては周波数可変形の圧
縮機を設け、除霜運転時には高い周波数、すなわ
ちより大きな除霜能力で上記圧縮機を駆動するこ
とにより、除霜時間の短縮化を図ると共に、除霜
運転が終了して暖房運転を再開する際には、上記
高い周波数から室内側の空調負荷に見合つた周波
数に移行させるようにすることによつて、暖房再
開時の即暖性を向上しようとしている。
ところで上記のような暖房運転と除霜運転との
切換えは、室外熱交換器に付設した着霜量検出セ
ンサ、例えば室外熱交換器温度検出センサの検出
温度に基づいて行われるようになされている。つ
まり検出温度が予め定めている基準温度以下とな
つたときに着霜量大であると判断して、自動的に
除霜運転に切換えるのである。しかしながら上記
した温度検出センサからの信号のみに基づいてす
ぐに除霜運転に切換わるものである場合には、低
外気温でかつ高湿度時等の運転状況によつては、
除霜運転が頻繁に繰返されて暖房運転時間が充分
には確保されず、使用者の利用感、空調快適性が
大幅に損なわれる結果となることがある。
そこで従来は、例えば暖房運転開始時、或いは
除霜運転終了後の暖房運転再開時には、一定時間
暖房運転を継続する暖房優先期間を設け、この間
に室外熱交換器に着霜を生じて幾分かは暖房能力
が低下した状態となつても、利用者の欲する室温
の上昇をまず確保し、その後に装置の暖房性能の
回復を行うこととしている。また除霜運転継続時
間にも最大許容時間を設け、この最大許容時間が
経過しても完全な除霜がなされず溶け残りがある
場合にも、強制的に暖房運転に復帰し、これによ
り除霜運転中の室温低下を抑えて、空調快適性が
大きく損なわれることのないようにしている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら上記のような室内側の空調快適性
を重視した暖房優先期間、或いは除霜運転の最大
許容時間を設けた切換制御においても、さらに次
のような問題が生じる場合がある。それは、例え
ば前回の暖房運転が室外熱交換器に着霜を生じた
状態で停止され、その後の休止期間、及び暖房運
転開始後の暖房優先期間中に着霜量が異常に増大
し、そのため上記最大許容時間を使つて行つた除
霜運転では、なお溶け残り量が過大である場合が
生じることである。このような状態では、以降の
暖房優先期間及び最大許容時間で交互に繰返され
る暖房運転と除霜運転とにおいて、上記最初の溶
け残り量が甚大であるためにいつまでも完全な除
霜がなし得ず、或いは各除霜運転毎に溶け残り量
の増加を伴うこととなつて暖房能力が徐々に低下
し、その結果、運転効率の大幅な低下を生じ、空
調快適性も次第に得られなくなつてしまう。
この考案は上記に鑑みなされたものであつて、
その目的は、室内側の空調快適性を大きく損なう
ことなく暖房運転効率の回復をより確実になし得
る空気調和機を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) そこでこの考案の空気調和機は、圧縮機1から
の吐出ガス冷媒を室内熱交換器5,6から室外熱
交換器2へと回流させて暖房を行う空気調和機で
あつて、第1図に示すように、上記室外熱交換器
2への着霜量を検出する着霜量検出手段40と、
検出着霜量が基準値を超えたときに除霜開始信号
を、また復帰値に達した時に除霜終了信号をそれ
ぞれ発する着量比較手段72と、除霜開始信号が
入力された時に暖房運転から除霜運転へと切換え
ると共に、除霜終了信号が入力された時に除霜運
転を終了して暖房運転を再開する運転制御手段6
0と、除霜運転の継続時間が基準時間に達した時
に上記運転制御手段60に除霜終了信号を発する
強制復帰手段73と、暖房運転開始時及び暖房運
転開始時に第1優先時間が経過する迄は上記着霜
量比較手段72からの除霜開始信号の上記運転制
御手段60への入力を阻止する暖房優先手段71
と、暖房運転開始後の最初の除霜運転が上記第1
優先時間経過直後になされると共に、その除霜運
転の終了が上記強制復帰手段73からの除霜終了
信号によつてなされた時に強制除霜信号を発する
強制信号発生手段74と、上記強制除霜信号が発
生されたとき、再開された暖房運転が上記第1優
先時間より短い第2優先時間継続された後に除霜
開始信号を発する強制除霜運転切換手段75とを
有している。
(作用) 上記構成の空気調和機においては、前記したよ
うに、例えば暖房運転開始時に既に室外熱交換器
2に着霜を生じているために暖房能力の回復を以
降もなし得ない恐れのある場合には、その状態
を、暖房運転開始直後の第1優先時間内に着霜量
比較手段72から除霜開始信号が発生され、した
がつて上記第1優先時間経過直後に除霜運転に切
換わつたこと、及びその除霜運転が強制復帰手段
73からの除霜終了信号によつてなされ、したが
つて霜の溶け残りを残した除霜運転であつたこと
から判別し、その判別結果に基づいて、強制除霜
運転に切換わる。このときには再開された暖房運
転を、上記第1優先時間より短い第2優先時間の
間継続した後に、強制除霜運転を行うのである。
つまり上記第2優先時間内の暖房運転によつて室
温の回復を図ると共に、この時間を短くすること
によつて、この間の霜の成長を抑え、したがつて
上記強制除霜運転時には、より完全に除霜を行う
ことが可能となる。この結果、室内側の空調快適
性を大きく損なうことなく、暖房運転開始時の室
外熱交換器2における着霜状態の影響を早期に解
消でき、以降は所定の暖房性能に基づく運転が継
続されることとなるので、従来よりも暖房運転効
率の向上を図ることができる。
(実施例) 次にこの考案の空気調和機の具体的な実施例に
ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。
第2図には、この考案の一実施例における空気
調和機の冷媒回路図を示している。図においてX
は室外ユニツト、A,Bは室内ユニツトをそれぞ
れ示しており、室外ユニツトXは圧縮機1、室外
熱交換器2、室外フアン3、減圧機構4等によつ
て構成され、一方各室内ユニツトA,Bは、各室
内熱交換器5,6、室内フアン7,8等によつて
構成されている。上記圧縮機1はインバータによ
る駆動源9を備えたもので、その吐出配管10
と、アキユームレータ13の介設された吸込配管
11とは四路切換弁12に接続されている。この
四路切換弁12の一方の接続口には第2ガス管1
4が、他方の接続口には第1ガス管15、室外熱
交換器2、液管16が順次接続されている。そし
て上記第2ガス管14からは一対の第2ガス支管
17,18が、また上記液管16からは一対の液
支管19,20がそれぞれ分岐しており、両者間
に各室内熱交換器5,6が接続されている。上記
減圧機構4は各液支管19,20に、第1キヤピ
ラリチユーブ21,22と第1開閉弁23,24
との直列回路を介設すると共に、液管16に、第
2キヤピラリチユーブ25と逆止弁26と第2開
閉弁27との並列回路を介設することによつて構
成されている。なお上記逆止弁26は冷房時うの
み冷媒の流れを許容すべく配置している。また同
図において、30,31はマフラー、32はガス
閉鎖弁、33は液閉鎖弁、34はドライヤフイル
タをそれぞれ示している。
そして上記装置においては、さらに室外熱交換
器2とドライヤフイルタ34との間の液管16
を、デフロスト用開閉弁36とキヤピラリチユー
ブより成る絞り37とを介設したバイパス配管3
5によつて、吐出配管10に接続している。なお
上記バイパス配管35と吐出配管10とには、そ
れらの分岐点近傍にそれぞれ逆止弁38,39を
介設している。また上記室外熱交換器2には、後
述する暖房運転と除霜運転との切換えを自動的に
行うために、この熱交換器2の温度を検出するた
めのサーミスタより成る外熱交温度検出センサ
(着霜量検出手段)40を付設している。
上記空気調和機においては、室外熱交換器2が
凝縮器、各室内熱交換器5,6が蒸発器としてそ
れぞれ機能する方向(図中破線矢印方向)に冷媒
が循環するように四路切換弁12を切換えて圧縮
機1を駆動することにより、冷房運転が行われ
る。このとき第2開閉弁27及びデフロスト用開
閉弁36は共に閉にすると共に、各第1開閉弁2
3,24は停止側を閉、運転側を開にする。一
方、暖房運転は、上記から四路切換弁12を切換
え、各室内熱交換器5,6が凝縮器、室外熱交換
器2が蒸発器としてそれぞれ機能する方向(図中
実線矢印方向)に冷媒を循環させることによつて
行う。このときデフロスト用開閉弁36は閉、各
第1開閉弁23,24は共に開にする。そして二
室同時運転時には、第2開閉弁27を閉にする。
また一室単独運転時には、停止側の室内フアン、
例えば8を停止する。この場合、停止側の室内熱
交換器6を流通する冷媒には自然放熱以上の熱交
換が与えられず、この結果ガス成分の多い気液混
合状態となり、このような気液混合状態に対して
は第1キヤピラリチユーブ22は大きな流通抵抗
として作用し、このため停止側の室内熱交換器6
を流通する冷媒量は小量に制限され、多くは運転
側の室内熱交換器5を循環する。しかしながら上
記のように停止側も流通可能状態に保持すること
によつて、液溜りを防止することができる。そし
てこの一室単独運転時においては、第2開閉弁2
7は、圧縮機1の運転周波数が予め設定してある
基準周波数(例えば、45Hz程度)よりも高い場合
には開とし、一方基準周波数以下の場合には閉に
する。これは、圧縮機1の運転能力が低い場合に
は、運転側の第1キヤピラリチユーブ21を流れ
る冷媒量が少ないため充分な減圧特性が得られな
くなるので、第2キヤピラリチユーブ25でさら
に減圧して適正な減圧作用を維持するためであ
る。
そして上記装置における除霜運転は、上記暖房
運転状態から各室内フアン7,8を停止すると共
に、それまで閉弁状態となされていたデフロスト
用開閉弁36を開にすることによつて行う。この
とき圧縮機1から吐出される高温ガス冷媒は、第
2図中一点鎖線の矢印方向で示すように、吐出配
管10で分流されて一方はバイパス配管35を通
して液管16から直接室外熱交換器2に流入し、
そして第1ガス管15から圧縮機1に返流される
ような冷媒循環を行つて、室外熱交換器2の除霜
を行う。一方、上記吐出配管10で分流した他方
の冷媒は、第2ガス管14を通して各室内側へ供
給される。この室内側の流通冷媒量は、室内側配
管とバイパス配管35との流通抵抗比で決まる
が、このために、上記バイパス配管35には以下
のように流通抵抗の調整された絞り37を介設し
ている。つまり各室内フアン7,8を停止するこ
とによつて、室内熱交換器5,6に対する強制空
冷作用はなされないものの、自然放熱によつてそ
の温度は徐々に低下してくる。そこで、少なくと
のこの自然放熱量に相当する熱量が流通冷媒によ
つて上記室内熱交換器5,6に与えられるような
流量となるように、また室内側に過度の液溜まり
を生じずバイパス配管35側での除霜能力、すな
わち冷媒流量が確保されるように上記絞り37の
流通抵抗は調整されている。これにより除霜運転
中も室内熱交換器5,6の温度低下を抑制でき、
このため室温の低下をより小さくすると共に、除
霜運転終了後の暖房運転再開時において、室内熱
交換器温度が高温に維持されていることによつ
て、すぐに温風の吹出しが可能となり、即暖性を
得ることができる。
次に上記のような暖房運転と除霜運転との切換
制御について説明する。
まず第3図には上記装置の制御ブロツク図を示
しており、図のようにこの空気調和機は、各室内
ユニツトA,Bに配置された室内制御装置51,
52と、室外ユニツトXに配置された室外制御装
置53とを有しており、上記各室内制御装置5
1,52は、運転スイツチ54と、空調希望温度
を設定するための温度設定部55と、室温を検出
する室温センサ56とをそれぞれ備えている。各
室内制御装置51,52からは、上記運転スイツ
チ54がONであり、かつ室内センサ56での検
出温度が設定温度に達していないときに運転要求
信号が、またこれと同時に設定温度と検出温度と
の温度差信号が出力される。一方、上記室外制御
装置53は、前期した暖房運転状態に第1開閉弁
23,24等の各制御機器を制御すると共に、上
記運転要求信号と温度差信号とに基づいて圧縮機
1の駆動周波数を可変しながら暖房運転を制御す
る空調運転制御部57と、前記除霜運転状態に各
制御機器を制御する除霜運転制御部58と、それ
らの制御部57,58のいずれかから出力される
信号に応じて、第1開閉弁23,24等の各制御
機器を暖房、或いは除霜時の作動状態となすため
の作動信号出力部59と、上記空調運転制御部5
7による暖房運転と除霜運転制御部58による除
霜運転とに適宜切換えるための運転モ−ド選択部
(運転制御手段)60とを有している。
上記空調運転制御部57では、暖房運転時に前
記運転要求信号と温度差信号とに基づいてインバ
−タ周波数を定め、この周波数にて圧縮機1を駆
動する。つまり運転台数と温度差とに対応した初
期設定周波数がデータテーブルとして予め記憶さ
れており、起動時や、或いは室内サーモON時、
すなわち室温が設定温度に達して運動を停止した
後に再び温度差を生じた際の再起動時、さらに後
述する除霜運転終了後の暖房再開時等には、その
時の運転要求台数と温度差に応じた初期設定周波
数で運転を開始し、その設定周波数に達した後に
は、以後の検出温度差に基づいて、例えばPID制
御によつて空調負荷の変化に応じた周波数制御を
行つていくようになされている。一方、暖房運転
から除霜運転に切換えられた際には、上記空調運
転制御部57は、定められた一定の除霜運転周波
数で圧縮機1を駆動する。
上記運転モード選択部60は、除霜信号発生部
61で発生される除霜開始信号及び除霜終了信号
に応じて暖房運転と除霜運転との切換制御を行う
ものであり、そして上記除霜信号発生部61で
は、前記した外熱交温度センサ40からの検出温
度信号Teや、空調運転制御部57及び除霜運転
制御部58からの出力信号によつてそれぞれ暖房
運転時間th、除霜運転時間tdを計測する第1、第
2時間計測部62,63からの各計測時間によ
り、除霜開始信号及び除霜終了信号を発生するよ
うになされており、次にこのような切換制御につ
いて第4図の制御フローチヤートに基づき説明す
る。
運転をスタートすると、まずステツプS1にお
いて、起動時の判別及び除霜運転回数をカウント
するためのカウンタビツトnが−2に初期設定さ
れ、次いでステツプS2において暖房運転が開始
される。この開始と同時に暖房運転経過時間thの
計測が開始され、このthが、ステツプS3におい
て第1優先時間、例えば20分を超える迄は、ステ
ツプS3とS2の繰返し処理となり、これにより、
少なくとも20分間は暖房運転が継続される。すな
わち上記ステツプS3は暖房優先手段71を構成
する処理ステツプであつて、これにより暖房運転
開始時には、室外熱交換器2における着霜状態に
依らずに、室温の上昇を優先した運転を行う。そ
して上記暖房運転が20分間行われた後には、次に
ステツプS4において外熱交温度センサ40の検
出温度Teを基準温度Td1と比較しながらステツ
プS2〜S4を繰返し、暖房運転及びその運転時間
の計測を継続する。上記Teは、暖房運転時には
室外熱交換器2における冷媒蒸発温度相当の温度
を検出しており、室外熱交換器2に着霜を生じた
場合には、その着霜量の増加と共に熱交換能力の
低下を生ずることから、冷媒蒸発温度も低下し、
したがつて上記Teの低下を生ずる。そこで所定
の着霜量における熱交換器温度を予め求め、これ
を基準温度Td1として、上記TeがこのTd1より
も低下したときには着霜量大と判断して、除霜開
始信号を発することとしている。このステツプ
S4と、後述するステツプS6とによつて、前記外
熱交温度センサ40での検出信号に基づく除霜開
始及び終了信号を発する着霜量比較手段72を構
成している。
上記ステツプS4においてTeがTd1以下である
ことが判別された場合には、暖房運転及びその運
転時間の計測が中断されて、ステツプS5に移行
する。この時に保持される暖房運転時計計測値th
は、当然に20分以上を示すものとなる。そして、
暖房運転開始時に既に室外優先期間中にTeが
Td1以下となつていた場合には、上記ステツプS3
からS4,S5へと続いて処理ステツプの移行を生
じるので、このときには上記thは20分を保持する
こととなる。
ステツプS5において、前記した除霜運転が開
始される。同時にこの除霜運転時間tdの計測が開
始され、この除霜運転は、上記S5から終了判別
ステツプS6,S7の条件が満たされる迄継続さ
れる。上記ステツプS6は、前記外熱交温度セン
サ40での検出温度Teに基づく除霜終了の判別
ステツプである。前記した除霜運転の継続によつ
て、圧縮機1からの高温ガス媒体が室外熱交換器
2に供給され、除霜が進行し、そして完全に除霜
がなさた後には、上記室外熱交換器2は高温ガス
冷媒の流通によつて温度が上昇する。そ除霜完了
後に得られる高温状態(例えば8℃)を予め求
め、これを復帰温度Td2として設定しておくこと
により、除霜の完了が判断される。一方、上記ス
テツプS7は除霜運転継続時間tdによる終了判別
ステツプである。着霜量が多く、上記TeがTd2
に達する迄に除霜運転を長時間必要とする場合に
は、この間に室温が徐々に低下していくので、利
用者に大きな不快感を催すこととなる。そこで除
霜運転最大許容時間を基準時間(例えば5分)と
して定め、除霜運転時間tdが上記基準時間に達し
た場合には、室外熱交換器2に付着した霜の溶け
残りがある場合にも、強制的に除霜運転を中止し
て、暖房運転を開始し、室内側の空調快適性が大
きく損なわれることのないようにしている。した
がつて、上記ステツプS7は強制復帰手段73を
構成するステツプであつて、この処理ステツプ
S7により除霜運転が終了された場合には、溶け
残りを残した状態であり、そして除霜運転計測時
間tdは5分を保持することとなる。一方、前記処
理ステツプS6によつて除霜運転が終了された場
合には、完全に除霜が行われ、そしてtdは5分未
満の計測値を保持している。
上記のように除霜運転を終了した後には、ステ
ツプS8において、前記カウンタビツトnに1が
加算される。起動時には−2が初期設定されてお
り、したがつて上記処理によりn=−1となる。
次いでステツプS9において上記nの内容によつ
て分岐処理がなされ、この時にはn=−1である
のでステツプS10に移行する。以後は上記nは除
霜運転回数のカウント機能を有し、上記ステツプ
S10においてn=1、すなわち除霜運転が1回終
了した内容値として新たに設定される。次いでス
テツプS11及びS12において、暖房運転開始時に
既に室外熱交換器2に着霜を生じており、そのた
めに前記したように、以降の暖房運転性能が低く
抑えられて充分な回復がなされない恐れのある場
合を判別する。つまり上記ステツプS9〜S12は強
制信号発生手段74を構成する処理ステツプであ
つて、上記のように暖房運転開始後の第1回目の
除霜運転の終了時に、初めの暖房運転が20分間し
かなされなかつたこと(ステツプS11)、すなわ
ち暖房優先期間内に既にTeがTd1以下に低下し
ていたことと、除霜運転が5分行われたこと(ス
テツプS12)、すなわち溶け残りを残したまま強
制復帰されたこととをそれぞれ判別し、その時に
は、ステツプS12から強制運転切換手段75を構
成するステツプS13,S14に移行する。なおこの
際にステツプS11,S12のいずれかでNOである場
合には、ステツプS2に戻つて暖房運転を前記と
同様に再開する。
上記ステツプS13においては、まず第1回目の
除霜運転時に低下した室温の回復を図示るために
暖房運転を再開する。その運転時間は、前記第1
優先時間(20分)よりも短い第2優先時間(例え
ば10分)となされている。起動後、少なくとも20
分間の第1回目の暖房運転を行つて上昇した室温
は、除霜運転期間中はその低下が小さなものであ
るように最大除霜運転許容時間を設定している訳
であり、したがつて暖房運転再開後の室温の回復
はより短時間でなし得るものである。そこで、上
記のように再開された暖房運転時間を短くし、こ
れにより室温を設定温度で保持する運転継続時間
は短縮されるものの、この間における室外熱交換
器2への着霜量の成長を抑え、このため次の強制
除霜運転ではより完全な除霜を行えることとな
る。上記ステツプS13が終了すると、ステツプ
S14を経て、前記したステツプS5に移行し、強制
除霜運転を実施する。上記ステツプS14は、強制
除霜運転実施毎に、前記カウンタビツトnをリセ
ツトする処理ステツプであつて、ここで新たに−
1を設定することにより、上記強制除霜運転終了
時にステツプS8において0に設定し直される。
上記ステツプS5に移行して強制除霜運転が開始
されると、前記と同様に、ステツプS6又はS7の
終了判別条件によりその運転を中止し、次いでス
テツプS8,S9からn=0の値を保持した状態で
ステツプS2に移行し、前記の暖房運転を再開す
る。
なお以後は、第1優先時間の暖房運転の継続後
に前記Teの判別結果に基づいて除霜運転への切
換りが前記と同様になされ、そして除霜運転が行
われる毎にステツプS8においてnに1が加算さ
れていく。そしてnが5以上、すなわち除霜運転
を5回以上行つた後には、ステツプS9からステ
ツプS12に移行し、td=5分、すなわち溶け残り
を残した除霜運転が生じた場合には、前記と同様
にステツプS13に移行し、強制除霜運転を行うこ
ととしている。このとき前記nは0にリセツトさ
れる。つまり、強制除霜運転後には、少なくとも
第1優先時間行われる暖房運転を5回確保して利
用者の快適性を維持し、その後に溶け残りの判別
結果によつて、溶け残りがある場合には強制除霜
運転を行つて装置の暖房性能を完全に回復するよ
うにしている。
第5図には上記のような切換え制御で運転され
た際の外熱交温度センサ40の検出温度Teの時
間変化を示しており、同図のように起動後、20分
間の暖房運転継続中に上記Teが除霜開始温度
Td1以下となり、またその後の5分間の除霜運転
終了時に除霜終了温度Td2に達せずに溶け残りを
残した場合には、次に10分間の暖房運転の後、再
度除霜運転を行つて、この結果、完全な除霜を行
うこととして、起動時に既に着霜を生じている場
合等の影響を早期に解消し、このため以降は所定
の暖房能力で運転を継続することができる。
以上の説明のように、上記実施例においては、
例えば暖房運転開始時に既に室外熱交換器2に着
霜を生じているために、いつまでも装置の暖房能
力の完全な回復が得られなくなるような要因に対
して、室内側の空調快適性を大きく損なうことな
く好適に早期解消を図ることができるので、暖房
運転効率が向上する。
なお上記実施例では着霜量検出手段を室外熱交
換器2の温度検出センサ40で構成したが、例え
ば着霜状態を弾性波伝播損失量の大小で検出し得
る磁歪素子等を用いたその他の構成とすることも
可能である。また上記実施例では2台の室内ユニ
ツトA,Bを備えた空気調和機について説明した
が、1台若しくは2台以上の複数台の室内ユニツ
トを備えた空気調和機においても上記と略同様に
実施可能である。またこの考案は圧縮機1がイン
バータタイプのものであるか否かに拘らず、いず
れのタイプの圧縮機においても同様に実施するこ
とができる。
(考案の効果) 上記のようにこの考案の空気調和機において
は、例えば暖房運転開始時に既に室外熱交換器に
着霜を生じているために暖房能力が低く抑えられ
てしまうような要因を、室内側の空調快適性を大
きく損なうことなく早期に解消することが可能で
あり、このため暖房運転効率の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の機能ブロツク図、第2図は
この考案の一実施例における空気調和機の冷媒回
路図、第3図は上記装置の制御系ブロツク図、第
4図は上記装置における暖房運転と除霜運転との
切換制御のフローチヤート、第5図は上記切換制
御に伴う室外熱交換器検出温度の時間変化を示す
説明図である。 1……圧縮機、2……室外熱交換器、5,6…
…室内熱交換器、40……外熱交温度検出センサ
(着霜量検出手段)、60……運転モード選択部
(運転制御手段)、71……暖房優先手段、72…
…着霜量比較手段、73……強制復帰手段、74
……強制信号発生手段、75……強制除霜運転切
換手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 圧縮機1からの吐出ガス冷媒を室内熱交換器
    5,6から室外熱交換器2へと回流させて暖房運
    転を行う空気調和機であつて、上記室外熱交換機
    2への着霜量を検出する着霜量検出手段40と、
    検出着霜量が基準値を超えたときに除霜開始信号
    を、また復帰値に達した時に除霜終了信号をそれ
    ぞれ発する着霜量比較手段72と、除霜開始信号
    が入力された時に暖房運転から除霜運転へと切換
    えると共に、除霜終了信号が入力された時に除霜
    運転を終了して暖房運転を再開する運転制御手段
    60と、除霜運転の継続時間が基準時間に達した
    時に上記運転制御手段60に除霜終了信号を発す
    る強制復帰手段73と、暖房運転開始時及び暖房
    運転再開時に第1優先時間が経過する迄は上記着
    霜量比較手段72からの除霜開始信号の上記運転
    制御手段60への入力を阻止する暖房優先手段7
    1と、暖房運転開始後の最初の除霜運転が上記第
    1優先時間経過直後になされると共に、その除霜
    運転の終了が上記強制復帰手段73からの除霜終
    了信号によつてなされた時に強制除霜信号を発す
    る強制信号発生手段74と、上記強制除霜信号が
    発生されたときに、再開された暖房運転が上記第
    1優先時間より短い第2優先時間継続された後に
    除霜開始信号を発する強制除霜運転切換手段75
    とを有していることを特徴とする空気調和機。
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