JP2541172B2 - 空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

空気調和装置の運転制御装置

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JP2541172B2 JP1166238A JP16623889A JP2541172B2 JP 2541172 B2 JP2541172 B2 JP 2541172B2 JP 1166238 A JP1166238 A JP 1166238A JP 16623889 A JP16623889 A JP 16623889A JP 2541172 B2 JP2541172 B2 JP 2541172B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱源側水熱交換器を備えた空気調和装置の
運転制御装置に係り、特に暖房運転時における熱源水の
凍結防止対策に関する。
(従来の技術) 従来より、例えば実公昭52−21467号公報又は実公昭5
6−27483号公報に開示される如く、熱源側水熱交換器を
配置した空気調和装置において、熱源側水熱交換器の熱
源水の温度をサーミスタ等で検出し、その温度が凍結す
る虞れのある所定温度になると、圧縮機を停止させる
等、冷凍サイクルを停止させることにより、熱源側水熱
交換器の凍結による破損を防止するようにしたものは公
知の技術である。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来のものは、空気調和装置の運転中に冷媒の蒸
発温度が低下して、その熱交換により熱源水の温度が凍
結温度以下に低下すると圧縮機が停止するので、水温が
回復して熱源水の凍結が防止されることになる。
しかしながら、このように圧縮機が停止する状態は、
ユーザにとっては装置の異常として感じられる状態であ
る。したがって、このような圧縮機の異常停止により、
空調感を損ねるという問題があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、熱源側水熱交換器の熱源水が凍結温度に至るま
でに、圧縮機を停止させることなくその温度の低下を有
効に阻止する手段を講ずることにより、熱源側水熱交換
器における凍結を防止しながら圧縮機の異常停止を回避
し、もって、装置の運転可能範囲の拡大を図ることにあ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、請求項1記載の発明が講じ
た手段は、第1図に示すように、先ず、容量可変の圧縮
機(1)と1の熱交換器(3)と減圧機構(4又は5)
と他の1つの熱交換器(6)とが冷媒配管(8)によっ
て順に接続してなる冷媒回路(9)が設けられている。
そして、上記2種類の熱交換器(3,6)のうちの一方
の熱交換器が水熱交換器(3)で構成されている。
更に、該水熱交換器(3)が蒸発器として機能する運
転時における冷媒蒸発側の低圧冷媒圧力を検出する圧力
センサ(Sp2)が設けられている。
加えて、該圧力センサ(Sp2)が出力する圧力信号に
基づき、冷媒の蒸発圧力相当飽和温度が水熱交換器
(3)の水の凍結温度よりも所定温度だけ高い設定値以
下になると、上記圧縮機(1)の容量を予め設定された
最低容量まで順次低減するように変更する容量低減手段
(51)が設けられている。
また、請求項2記載の発明が講じた手段は、上記請求
項1記載の発明において、2種類の熱交換器(3,6)の
うちの一方の水熱交換器(3)が熱源側熱交換器とな
り、他の熱交換器(6)が利用側熱交換器となっている
構成としたものである。
(作用) 以上の構成により、請求項1記載の発明では、水熱交
換器(3)が蒸発器となる運転時において、圧力センサ
(Sp2)で検出される冷媒の蒸発温度が低下して、上記
水熱交換器(3)の水が凍結する温度よりも所定温度だ
け高い設定値以下になった場合、容量低減手段(51)に
より、圧縮機(1)の運転容量が最低容量まで順次低減
するように制御されるので、冷媒循環量の減少に伴なう
水熱交換器(3)の熱交換能力の低減により、水の温度
の低下が抑制される。したがって、熱源側水熱交換器
(3)の熱源水の凍結が防止されるとともに、圧縮機
(1)の異常停止が回避される。
また、請求項2記載の発明では、暖房運転中の熱源側
水熱交換器(3)の熱源水が凍結する温度よりも所定温
度だけ高い設定値以下になった場合、容量低減手段(5
1)により、圧縮機(1)の運転容量が低減するように
制御されるので、該熱源側水熱交換器(3)の熱源水の
凍結が確実に防止される。
特に、上記圧力センサ(Sp2)で検出される蒸発圧力
相当飽和温度を蒸発温度とし、その値に応じて制御され
るので、温度センサを利用してその検出値に応じて制御
するものに比べ、検出精度が向上して制御が容易とな
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面に基き詳細に説明
する。
第2図に示すように、本実施例の空気調和装置は、一
台の室外ユニット(X)に対して三台の室内ユニット
(A〜C)が並列に接続されたいわゆるマルチタイプの
ものである。
第2図における室外ユニット(X)において、(1)
は圧縮機、(2)は冷房運転時には図中破線のごとく、
暖房運転時には図中実線のごとく切換わる四路切換弁、
(3)は熱源水と冷媒との熱交換により冷房運転時には
凝縮器として、暖房運転時には蒸発器として機能する熱
源側水熱交換器としての室外熱交換器で、(4)は冷房
運転時には冷媒流量を調節し、暖房運転時には冷媒を減
圧する減圧機構としての室外電動膨張弁である。ここ
で、上記室外熱交換器(3)は、冷房運転時には冷媒を
冷却し、暖房運転時には冷媒を暖めるための熱源水が流
通する本体ケーシング(3a)と、該本体ケーシング(3
a)内に配置され、冷媒が流通する熱交換コイル(3b)
と、本体ケーシング(3a)に熱源水を給排するための水
配管(3c)と、該水配管(3c)の供給側に設けられた供
給用手動弁(3d)と、排水側に設けられた排水用手動弁
(3e)とを備えたいわゆる水冷式の構造をしている。
一方、各室内ユニット(A〜C)は同一構成であっ
て、(5)は冷房運転時には冷媒を減圧し、暖房運転時
には冷媒流量を調節する減圧機構としての室内電動膨張
弁、(6)は室内ファン(12)を付設し、冷房運転時に
は蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として機能する
利用側熱交換器としての室内熱交換器である。そして、
上記室外ユニット(X)及び室内ユニット(A〜C)の
各機器(1〜7)は冷媒配管(8)により、冷媒の流通
可能に接続されていて、室外ユニット(X)で熱源水と
の熱交換により得た熱を室内に放出するヒートポンプ作
用を行う冷媒回路(9)が構成されている。
また、装置にはセンサ類が配置されていて、(Th1)
は室外熱交換器(3)の熱源水の出口側に配置され、熱
源水の温度を検出するための水温センサ、(Sp1)は圧
縮機(1)と室内側との間のガスラインに配置され、冷
房運転時には各室内熱交換器(6,…)における冷媒の蒸
発圧力相当飽和温度(以下、蒸発温度とする)としての
低圧Teを検出し、暖房運転時には冷媒の凝縮圧力相当飽
和温度(以下、凝縮温度とする)としての高圧Tcを検出
する第1圧力センサ、(Sp2)は圧縮機(1)と室外熱
交換器(3)との間のガスラインに配置され、冷房運転
時には高圧Teを検出し、暖房運転時には低圧Tcを検出す
る第2圧力センサである。上記各センサは装置の運転を
制御するコントローラ(図示せず)に接続され、各セン
サの信号に応じて装置の運転を制御するようになされて
いる。
次に、上記空気調和装置における凍結防止の制御動作
について第3図に基き説明する。
先ず、ステップS31で通常暖房運転を行いながら、ス
テップS32でタイマアップまで、そのままの運転を行っ
た後、タイマアップすると、ステップS33で上記第2圧
力センサ(Sp2)で検出される室外熱交換器(3)にお
ける冷媒の蒸発温度Teが所定の設定値3.5℃以下か否か
を判別し、Te≦3.5でなければ現在のところ熱源水が凍
結する虞れはないと判断して、ステップS34でさらに蒸
発温度Teの値を所定の基準値4.5℃と比較し、Te≧4.5で
なければステップS33に戻って警戒状態を維持する一
方、Te≧4.5であれば、安全条件であると判断してステ
ップS31に戻り、通常暖房運転の制御を行うことにな
る。
一方、上記ステップS33の判別で、Te≦3.5であれば、
ステップS35に進んでインバータ(10)の周波数Fを、
F=F−10として、低減するように変更し、ステップS3
6,S37で周波数Fが最低周波数30(Hz)以下であれば新
周波数値Fを30(Hz)に、30(Hz)よりも高ければ、そ
のままでステップS38に進んでタイマをスタートさせた
後、ステップS32に戻って、上記ステップを繰返すよう
になされている。
上記フローにおいて、ステップS35により、蒸発温度T
eが所定の設定値以下のときには圧縮機(1)の運転容
量を低減するように変更する容量低減手段(51)が構成
されている。
したがって、本実施例によれば、暖房運転中に第2圧
力センサ(Sp2)で検出される冷媒の蒸発温度Teが低下
した場合、室外熱交換器(3)の熱源水が凍結する虞れ
が生じる前に、容量低減手段(51)により、圧縮機
(1)の運転容量を低減するように制御されるので、冷
媒循環量の減少に伴なう室外熱交換器(3)の熱交換能
力の低減により、熱源水の温度T1の低下が抑制される。
その場合、所定の設定値(本実施例では、3.5℃)が
熱源水の凍結開始温度よりも高く設定されているので、
熱源水の温度T1が凍結するに至るまでに水温T1の低下が
抑制されることになり、室外熱交換器(3)の熱源水の
凍結を有効に防止しながら、圧縮機(1)の異常停止を
可及的に回避することができ、空調の快適性を向上する
ことができる。
また、上記圧力センサ(Sp2)を配置し、蒸発温度と
して蒸発圧力相当飽和温度Teを検出するようにしている
ので、温度センサを利用して熱源水の温度T1や蒸発温度
を検出し、その検出値に応じて制御するものに比べ、検
出精度が高くて制御が容易となるという効果が得られ
る。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、
水熱交換器を備えた空気調和装置において、該水熱交換
器が蒸発器となる運転時に、水熱交換器における冷媒の
蒸発温度が所定の設定値以下になると、圧縮機の運転容
量を最低容量まで順次低減するようにしたので、冷媒循
環量の減少に伴なう水熱交換器の熱交換能力の低減によ
り、水の温度の低下を抑制することができる。この結
果、水熱交換器の水の凍結を確実に防止することができ
るとともに、圧縮機の異常停止を回避することができ
る。
また、請求項2記載の発明では、暖房運転中の熱源側
水熱交換器の熱源水が凍結する温度よりも所定温度だけ
高い設定値以下になった場合、圧縮機の運転容量が低減
するように制御するので、該熱源側水熱交換器の熱源水
の凍結を確実に防止することができる。
特に、圧力センサで検出される圧力信号に基き蒸発温
度を導出するので、温度センサに比べてより検知精度を
高くすることができ、制御精度の向上と制御の容易化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の構成を示すブロック図である。第2
図及び第3図は、本発明の第1実施例を示し、第2図は
空気調和装置の全体構成を示す冷媒配管系統図、第3図
は本発明の制御内容を示すフローチャート図である。 1……圧縮機、3……室外熱交換器(熱源側水熱交換
器)、4……室外電動膨張弁(熱源側電動膨張弁)、5
……室内電動膨張弁(利用側電動膨張弁)、6……室内
熱交換器(利用側熱交換器)、9……冷媒回路、51……
容量低減手段、X……室外ユニット、A〜C……室内ユ
ニット、Sp2……第2圧力センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−30966(JP,A) 特開 昭64−19267(JP,A) 実開 平1−91854(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容量可変の圧縮機(1)と1の熱交換器
    (3)と減圧機構(4又は5)と他の1の熱交換器
    (6)とが冷媒配管(8)によって順に接続してなる冷
    媒回路(9)を備え、 上記2種類の熱交換器(3,6)のうちの一方の熱交換器
    が水熱交換器(3)で構成される一方、 該水熱交換器(3)が蒸発器として機能する運転時にお
    ける冷媒蒸発側の低圧冷媒圧力を検出する圧力センサ
    (Sp2)が設けられ、 該圧力センサ(Sp2)が出力する圧力信号に基づき、冷
    媒の蒸発圧力相当飽和温度が水熱交換器(3)の水の凍
    結温度よりも所定温度だけ高い設定値以下になると、上
    記圧縮機(1)の容量を予め設定された最低容量まで順
    次低減するように変更する容量低減手段(51)が設けら
    れている ことを特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の空気調和装置の運転制御装
    置において、 2種類の熱交換器(3,6)のうちの一方の水熱交換器
    (3)が熱源側熱交換器となり、他の熱交換器(6)が
    利用側熱交換器となっている ことを特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
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