JPH04267897A - Dna又はrnaの検出方法 - Google Patents

Dna又はrnaの検出方法

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JPH04267897A
JPH04267897A JP2746891A JP2746891A JPH04267897A JP H04267897 A JPH04267897 A JP H04267897A JP 2746891 A JP2746891 A JP 2746891A JP 2746891 A JP2746891 A JP 2746891A JP H04267897 A JPH04267897 A JP H04267897A
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dna
rna
labeled
membrane
digoxigenin
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JP2746891A
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Kaoru Fukuda
薫 福田
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非放射性標識を用いた
DNA又はRNAの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医学医療分野における細菌・ウイルス等
の感染症診断、遺伝病の発症前診断や早期診断(予測)
、法医学における個人識別、動・植物の病因診断や育種
等への利用、生物製剤等の規格試験、食品分野などでは
、遺伝子診断が急速に注目されつつある。特に、診断分
野において従来多く採用されている抗原・抗体法や検出
技術面では、例えば、感染抗原に対する抗体の産生に、
あるいはウイルス検出のための感染細胞増殖のための培
養に、数週間から数カ月を要すことで診断結果が出るの
に多大の時間を費やすという欠点を有していた。従来、
DNA又はRNAの検出には標的(検体)の1本鎖DN
A又はRNAに相補的な1本鎖DNAによるDNA−D
NAあるいはDNA−RNA間の結合を形成させるハイ
ブリダイゼーション法が用いられている。通常、標的に
相補的なDNAは放射性同位元素(32P,35S,3
H等)等で標識されDNAプローブと呼ばれる。これら
核酸の相補的な結合は、アデニンとチミン及びグアニン
とシトシンの間で起こる水素結合の塩基対形成による。 この塩基対の形成は非常に正確に相手を認識するもので
、このことがDNAプローブによる検出法の特異性を高
いものにしている。
【0003】実際の検出操作は、固相担体法が広く採用
されている。これは標的DNA又はRNAを担体に固定
化させた後、DNAプローブによるハイブリダイゼーシ
ョンを行なう方法で、担体にはニトロセルロース膜やナ
イロン膜が使われる。これらの担体の選択はDNA又は
RNAの保持量やDNAプローブの非特異的結合等に大
きく影響するため重要な因子となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】まず、従来法は放射能
を使用するため、取り扱い上あるいは安全上の問題があ
る。特に、臨床検査部門等では放射能の使用は障害とな
るため非放射性標識法による検出法の開発が望まれてい
る。近年、酵素標識をした抗原−抗体法やビオチン−ア
ビジン法等による非放射性標識法が開発されつつあるが
、検出感度の点で劣る状況にある。多くの場合、固相担
体法が開発されているが、その検出系は酵素反応の生成
物をニトロセルロース膜やナイロン膜に沈着させる方式
でその沈着性が問題となる。沈着性が悪いと酵素反応生
成物は不溶解性であるため、膜から脱離した状態となり
、大きく検出感度に影響する。本法はこれらの点を改善
した、脱放射性標識及び高検出感度の開発にある。他に
、同様な方法による蛍光や化学発光を検出するシステム
も開発されているが、正確性(測定値が安定しない)や
高価な測定用の機器が必要なこともあり、実用上問題を
残している。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、非放射性標識法により
迅速・簡便に目的とするDNA又はRNAを検出する方
法を見出し、本発明に至った。即ち、本発明の要旨は、
検出しようとするDNA又はRNAを鋳型として、(1
)ジゴキシゲニンで標識されたd−X1 TP(式中、
X1 はA、G、C、T又はUで表わされるデオキシリ
ボヌクレオチドを表わす。)、(2)A、G、C、T及
びUから選ばれるX1 以外の3種のデオキシリボヌク
レオチド、(3)DNAポリメラーゼ又は逆転写酵素及
び(4)ランダム・プライマーの存在下に合成して得ら
れる標識された相補的なDNA鎖と、ポリビニリデンジ
ハライドから成る担体に担持された試料中の1本鎖DN
A又はRNAとをアニールさせた後、該相補的なDNA
鎖中のジゴキシゲニンを免疫化学的手法により検出する
ことを特徴とするDNA又はRNAの検出方法に存する
【0006】本発明においては、まず、検出しようとす
るDNA又はRNAを鋳型として、(1)非放射性のジ
ゴキシゲニンで標識されたd−X1 TP(式中、X1
 はA、G、C、T又はUで表わされるデオキシリボヌ
クレオチドを表わす)、(2)A、G、C、T及びUか
ら選ばれるX1 以外の3種のデオキシリボヌクレオチ
ド、(3)DNAポリメラーゼ又は逆転写酵素及び(4
)ランダム・プライマーをプライマー伸長法、ニック・
トランスレーション法、テイリング法等によりプローブ
に取り込ませてDNAを標識して(Dig−dUTPは
DigとdUTPの間が立体障害を考慮してスペーサー
の介在により結合されている)、担体固定法によりポリ
ビニリデンジフルロライド(PVDF)等のポリビニリ
デンジハライドに担持させた標的DNA又はRNAとの
ハイブリダイゼーションを行ない、標識DNA−RNA
又は標識DNA−RNA結合(ハイブリッド)を形成さ
せる。
【0007】このハイブリッドに酵素標識ジゴキシゲニ
ン抗体、例えば、抗ジゴキシゲニン・アルカリホスファ
ターゼ複合体;抗−Dig・ALPを付加し、酵素免疫
測定法によってALPの基質であるBCIP(5−ブロ
モ−4−クロロ−3−インドリルリン酸)とNBT(ニ
トロブルーテトラアゾリウム塩)との発色反応により、
標的DNA又はRNAを検出する。
【0008】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0009】(1)ジゴキシゲニン標識DNAの合成・
単離 ■.ジゴキシゲニン標識d−X1 TP(Dig−d−
X1 TP) 上述のd−X1 TPにスペーサーを介してジゴキシゲ
ニンを付加したものでDNA標識用の部位となるもので
ある。このジゴキシゲニンを抗原として認識する抗ジゴ
キシゲニン抗体に酵素を付加させ、酵素の基質との反応
により生ずる発色から酵素量、すなわちDNA量を検出
しようとするものである。標識用の部位となるデオキシ
三リン酸種は相補性を有するものであれば、知られてい
るデオキシ(アデノシン、グアノシン、シトシン、チミ
ジン又はウリジン)三リン酸やそれらの誘電体であって
も構わない。又付加する酵素種もアルカリホスファター
ゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ、パーオキシダー
ゼ、ウレアーゼ等各種の酵素が利用できる。
【0010】 ■.標識DNAの合成方法 前述したようにいくつかの標識方法が知られているが、
利用法は目的によりことなる。一般には標識用の部位の
取り込み量が多く、高検出感度が期待出来るプライマー
伸長法が有利である。まず標識用DNAを熱変性により
1本鎖とし、これに各配列種からなるヘキサ・デオキシ
核酸(ランダム・ヘキサマー)を加えて1本鎖DNAに
付加させ、Dig−dX1 TP及びDNAポリメラー
ゼによる鎖(ヘキサマー)伸長反応を行ない、Dig−
dX1 TPを取り込ませる。DNAポリメラーゼは反
応の開始点としてオリゴマー部位を要求する。
【0011】 ■.標識DNAの単離方法 DNAポリメラーゼ反応物は分子量分画用ゲルによる単
離・精製を行なう。
【0012】操作をなるべく簡便に行なうため、スピン
・カラム(市販)と呼ばれるセファデックスG−25又
はG−50を詰めたカラムを用い、2,000−3,0
000rpm,2−4分の簡単な遠心分離により分画を
行なう。精製の有無は目的に依存し高感度の検出を要求
する場合は、取り込まれなかった過剰のDig−dX1
 TPによる非特異結合を避けるため精製操作は必要で
ある。
【0013】(2)標的のDNA又はRNA検体中の標
的DNA又はRNAは下記で述べる担体に担持するため
前処理を行なう。検体中に蛋白質が共存する場合は蛋白
質分解酵素(Proteinase−Kが適当)による
分解を行なう。この操作は蛋白質が担体に結合すること
によりDNA又はRNAの結合を妨げることや標識DN
Aの非特異的結合の要因になること、及びDNA又はR
NAの担持操作を障害(吸引法の場合)する等のため必
要とする。諸妨害要因となるその他の物質の共存も除去
操作が必要である(担体を通過する小分子は共存可能)
。この様にして得られたDNAは1本鎖化しRNAはそ
のままの状態で担体に担持される。
【0014】その際、高検出感度を得るためには、DN
A又はRNAは長鎖の状態が好ましく断片化操作はしな
い。 (3)担体 本発明で担体として用いられるポリビニリデンジハライ
ドのうち、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)
はイモビロンと言う名で市販されており入手可能である
。PVDFは前処理として100%メタノールに浸し(
約20秒間)、次いでドット・ブロット用バッファー(
IM酢酸アンモニウム等)もしくはサザン・ブロット用
バッファー(20×SSC、0.3M  アルカリ溶液
等)等に浸けることが必要である。PVDF膜はテンプ
レート等によるドット・ブロットやサザン・ブロットに
よるDNA又はRNAの担持後、風乾し、さらに80℃
,60分の加熱をすることにより、より強固な担体操作
を受ける。
【0015】(4)ハイブリダイゼーションDNA又は
RNAの担持した担体はブロッキング剤(スキム・ミル
ク、牛アルブミン、ゼラチン等)により、標識DNAが
結合しないように担持された部分以外の部分をブロック
する。次いで、標識DNAが相補する2本鎖形成反応を
行なう。ここで、担持したDNA又はRNA中に標識D
NAに相補する領域が存在すれば、2本鎖結合が形成さ
れる。
【0016】(5)検出方法 ハイブリダイゼーション後の担体を充分洗浄し、これに
抗ジゴキシゲニン抗体・酵素複合体を加えて、DNAプ
ローブに取り込まれたDig−dUTPとの抗原・抗体
反応を行なう。次いで、酵素の基質、たとえば、ALP
の場合はBCIPとNBTを加えて発色反応を行なう。 DNAプローブに相補する域が存在していれば、DNA
又はRNAが担持された部位は濃い紫色に着色する。こ
れを相応するDNAの標準曲線により定量する。着色部
位の判定はデンシト・メーター等の機器の利用が有利で
ある。
【0017】(6)応用 本法は核酸の2本鎖結合の相補性を利用しているもので
、解離した鎖の再結合の際一方の鎖の標識によりDNA
又はRNAを検出しようとするものである。再結合の際
、相対するデオキシヌクレオチドを強く認識するために
、特異性が高く精度の良い核酸検出法である。すなわち
4つのデオキシヌクレオチドの組み合わせによる塩基配
列は「4」のN乗となり、鎖が長くなれば、DNA又は
RNA中に存在する同配列はほぼ皆無となる。よって、
プローブの塩基配列の長さが非特異結合を避ける重要な
因子となる。本法はこの高い特異性からくる精度面で遺
伝子診断や生物製剤規格試験法あるいは法医学面等に有
用である。
【0018】
【実施例】本発明について、以下に実施例を挙げてより
詳細に述べるが、その要旨を越えない限り、これらに限
定されるものではない。 (実施例1)ドット・ブロッド法 希釈用バッフアーTE(10mM  Tris−HCl
,1mM  EDTA,pH7.5)により標準曲線用
のDNAであるpBR328(直鎖型,ベーリンガー・
マンハイム社製)濃度の希釈系列を作成する。担体とす
るPVDF膜(ミリポア社製)は使用前にメチルアルコ
ールに20秒間浸け、その後、2×SSC(2倍のSS
C溶液,0.03M  クエン酸三ナトリウム、0.3
M塩化ナトリウム)に浸し調製しておく。希釈した標準
DNA又は、サンプルDNAはドット・テンプレート(
BioRad社製)を使用して軽い吸引下、PVDF膜
に添加してPVDF−DNA結合を形成する。その際、
DNAは0.3N  NaOHあるいは95℃,10分
の加熱により1本鎖DNAとしておく。PVDF膜は次
いで、2×SSCでよく洗浄後テンプレートから取り出
し、風乾、80℃,60分の加熱によりDNAをより強
固にPVDF膜に固定させる。続いて、膜を0.1×S
SC,0.1%SDS(ナトリウムドデシルサルフェー
ト)により68℃,60分振盪下、洗浄する。洗浄後、
膜はBuffer−1(100mM  Tris−HC
l,150mM  NaCl,pH7.5)に浸してお
く。
【0019】DNAの標識 標識用DNAは標識化の前に95℃,10分の加熱処理
により1本鎖化し、ドライアイスで冷却しておいた水−
アルコールのバスに浸け、急冷する。1.5mlエッペ
ンドルフ・チューブに熱処理したDNA  1μg、ラ
ンダムヘキサヌクレオチド混合液(ベーリンガー・マン
ハイム社製)2μl、デオキシリボヌクレオチド三リン
酸混合液(Dig−dUTPを含む  ベーリンガー・
マンハイム社製)2μl、を加えて蒸留水で全量を19
μlとする。これにDNAポリメラーゼ(クレノウエン
ザイム)1μl(ベーリンガー・マンハイム社製)を加
えて37℃,60分の酵素反応を行ない  2μlのE
DTA溶液(0.2M  pH8.0)により反応を停
止する。 続いて、標識されたDNAを精製する。DNA精製用ス
ピンカラム(ベーリンガー・マンハイム社製)を準備し
、室温下、カラム内の空気抜きを行なう。スイング型遠
心器によりカラムを2,000rpm、2分遠心し、カ
ラム内のバッファーを除去する。カラムに反応液を上層
して同、2,000rpm、4分の遠心を行ない、遠心
画分を得る。この遠心画分に標識DNAが含まれる。 使用直前まで−20℃に凍結しておく(長期間保存可能
)。
【0020】ハイブリダイゼーションハイブリダイゼー
ション溶液を以下のように調製する。
【0021】     20×SSC               
 5.0    ml  (5  X  SSC)  
  10%ラウロイルザルコシン  0.2    m
l  (0.1%w/v)    10%  SDS 
             0.04  ml  (0
.02%w/v)    ブロッキング試薬     
       0.1    g    (0.5%w
/v)    H2O               
          14.8  ml  (  )内
は最終濃度 PVDF膜をハイブリダイゼーション・バッグ(コスモ
バイオ社製)に入れ、膜100cm2 当たり16ml
のハイブリダイゼーション溶液を加えて、68℃,60
分のプレハイブリダイゼーションを振盪下行なう。続い
て、新しいハイブリダイゼーション溶液(4ml/10
0cm2 )に交換して、Dig標識DNAを添加によ
る68℃,一昼夜のハイブリダイゼーションを行なう(
振盪下)。バッグから膜を取り出し、過剰の標識DNA
を除去するため洗浄操作を行なう。
【0022】まず、室温で膜100cm2 当たり50
mlの2×SSC,0.1%SDSを用いて5分、2回
洗浄する。続いて、68℃,で0.1×SSC,0.1
%SDSを用いて15分、2回洗浄する。洗浄した膜は
1%ブロッキング試薬を含むBuffer−1により3
7℃,60分のブロッキングを行なう(振盪下)。
【0023】免疫学的検出 Dig標識DNAでハイブリダイズされた膜は、抗Di
g抗体−アルカリホスファターゼ複合体(抗Dig−A
LP)との反応を行なう。膜100cm2当たり4μl
の抗Dig−ALP(ベーリンガー・マンハイム社製)
を含む20mlのBuffer−1に膜を浸け、30分
間振盪する。ALP標識された膜は、過剰の抗Dig−
ALPを除去するため50mlのBuffer−1にて
、15分、3回の洗浄を行なう(振盪下)。続いて、膜
は20mlの100mMTris−HCl,100mM
  NaCl,50mM  MgCl2 ,pH9.5
のBuffer−2に浸して2分間平衡化を行なった後
、膜をハイブリダイゼーション・バッグに入れ20ml
の発色液を加え、アルミホイルに包み静置する。発色液
の組成は45μl  BCIP溶液、35μl  NB
T溶液(いずれもベーリンガー・マンハイム社製)をB
uffer−2の10mlに溶かす。スポットあるいは
バンドが検出された時点で、膜をバッグから取り出し5
0mlの10mM  Tris−HCl,1mM  E
DTA,pH8.0からなるBufferに浸けること
により反応を停止する。発色反応により濃い紫色の沈澱
物が検出される。
【0024】結果は湿った膜をコピーするか、あるいは
写真によって記録する。別にデンシトメーターにより標
準曲線から定量する。最高検出感度を測定した結果、0
.1pgを検出し、放射能法に匹敵もしくはそれを越え
る検出感度を記録した。又、膜は80℃,60分の加熱
により保存が可能である。
【0025】(実施例2)サザン・ブロット法標準曲線
用DNAとしてpBR328(制限酵素  EcoRl
,Bgll,Hinflで別々に酵素分解したもの;断
片の組成(大きさ)は4907,2176,1766,
1230,1033,653,517,453,394
,298×2,234×2,220,154×2の塩基
対から成る)を用いて希釈用バッファーTEにより該D
NA濃度の希釈系列を作成する。担体とするPVDF膜
は使用前にメチルアルコールに20秒間浸け、その後、
0.3N  NaOHに浸けておく。
【0026】希釈した標準DNA又はサンプルDNAは
アガロースゲル電気泳動によりDNA断片を分離する。 エチジウム・ブロマイド染色により、アガロ−スゲル上
でのDNA断片の分離を確認し、ポラロイドカメラによ
り写真撮影後、アガロ−スゲルは0.3N  NaOH
溶液に浸しDNAを1本鎖化する。キャピラリー法によ
りアガロースゲルからPVDF膜にDNA断片を移す。 展開溶媒は0.3N  NaOHを使用して、室温で一
昼夜行なう。DNAが転写された膜は2×SSCで3回
洗浄による中和後、風乾し、80℃,60分の加熱しD
NAをより強固にPVDF膜に固定する。続いて、膜を
5×SSC,1%SDSで55℃,60分振盪下、洗浄
する。洗浄後、膜はBuffer−1に浸しておく。
【0027】以下、DNAの標識、ハイブリダイゼーシ
ョン及び免疫学的検出については実施例1と同様に行っ
た。
【0028】サザン・ブロット法における最高検出感度
を検討した結果、全DNA断片の添加における検出量は
2.5pgを検出した。この結果は知見の100〜10
00倍に相当する。断片では4907,2176,17
66,1230,1033のバンドが検出されているが
これは個個のバンドにおいて最高0.18pgを検出し
たことに相当する。
【0029】ミリポア社の“Immobilon  T
ech  Protocol”においてImmobil
on−P(PVDF,PはProteinの意)の核酸
の検出に利用したデータが示されている。放射能法によ
るPVDF膜とナイロン膜(Gene  Screen
  Plus)との比較において両者2.5ngの検出
感度で差がないことを示している。非放射能法の比較に
おいては、PVDF膜は0.5ngを検出してナイロン
膜より優れていることを示している。(ビオチン−スト
レプトアビジン・ALP検出系)。このデータから非放
射能法は放射能法に比して5倍高い検出感度を示してい
ることがわかる。これらに比し、本法ではジゴキシゲニ
ン標識による抗ジゴキシゲニン・ALP検出系とPVD
F膜の組み合わせにおいて、2.5pgを検出しており
放射能法に対しては1000倍、非放射能法に対しては
200倍の高い検出感度を有するといえる。
【0030】(実施例3)放射能法による規格試験で検
定したサンプルを用いてDNA分析を行った。
【0031】ドット・ブロット法 B型肝炎ウイルス表面抗原産生細胞CHOより産生され
た表面抗原を含む培養液を集め、数々の精製工程を経て
精製された表面抗原(ワクチンになる)のバルク(製剤
の前の状態)溶液0.5ml(表面、抗原として200
μg)をサンプルDNAとして用いる。
【0032】標準曲線用のDNAとして、CHO細胞由
来のDNAを用いる。細胞を集め(約108 個)0.
5%SDSを含む50mM  Tris−HCl,10
mMEDTA,pH8.0を加えて細胞を破壊し、10
0μg/mlのProteinase−K(シグマ社製
)を加えて、68℃,3時間のインキュベーションによ
り細胞由来蛋白質を分解する。次いで、フェノール処理
、エタノール沈澱によりDNA、RNA混合物を抽出す
る。 DNAを取得するためDNases(DNA分解酵素)
を含まないRNases(RNA分解酵素)によりRN
Aを分解する。RNAを取得する場合はこの逆の操作を
行なう。再度、フェノール処理、エタノール沈澱により
精製DNAを得る。これを用いて、希釈用緩衝液TEに
より適当な希釈系列を作成する。
【0033】以下、実施例1と同様に処理し、PVDF
膜への担持を行う。
【0034】DNAの標識 前述精製DNA  1μgを5分間、超音波処理により
断片化し、実施例1と同様にして、プライマー伸長法に
より、  Dig−dUTPを取り込ませる。
【0035】以下、ハイブリダイゼーション及び免疫学
的検出については、実施例1と同様に行った。その結果
、CHO−DNAによるドット・ブロットはDNA濃度
に依存して着色を呈した。最高検出感度1.25pgの
スポットを容易に確認でき、それ以上の感度の検出が可
能なことを示唆した。又この感度は、放射能法と同等で
あった。規格試験法に要求される検出感度は10pg以
下であり本法はこれをクリアーしている。この結果は、
非放射能法への転換の可能なことを示すものである。本
法によるサンプル中のCHO由来のDNAの測定では紫
色のスポットは示さなかった(放射能法と同結果)。よ
って、精製表面抗原200μgサンプル中(投与量の1
0倍量)にはCHO由来のDNAは許容量以下であるこ
とを確認した。
【0036】
【発明の効果】本発明方法によれば、放射性標識を用い
なうため、経費及び使用上の制約がなく、また、操作時
間も短縮し、目的とするDNA及びRNAを検出するこ
とができる。本発明方法は、遺伝子診断、生物製剤規格
試験、法医学面等、いろいろな分野で有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  検出しようとするDNA又はRNAを
    鋳型として、(1)ジゴキシゲニンで標識されたd−X
    1 TP(式中、X1 はA、G、C、T又はUで表わ
    されるデオキシリボヌクレオチドを表わす。)、(2)
    A、G、C、T及びUから選ばれるX1 以外の3種の
    デオキシリボヌクレオチド、(3)DNAポリメラーゼ
    又は逆転写酵素及び(4)ランダム・プライマーの存在
    下に合成して得られる標識された相補的なDNA鎖と、
    ポリビニリデンジハライドから成る担体に担持された試
    料中の1本鎖DNA又はRNAとをアニールさせた後、
    該相補的なDNA鎖中のジゴキシゲニンを免疫化学的手
    法により検出することを特徴とするDNA又はRNAの
    検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999040224A1 (en) * 1998-02-06 1999-08-12 Digene Corporation Direct detection of rna mediated by reverse transcriptase lacking rnase h function
US7399589B2 (en) 1998-02-06 2008-07-15 Digene Corporation Immunological detection of RNA:DNA hybrids on microarrays

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