JP2618381B2 - 核酸ハイブリダイゼーシヨン検定を行うための方法およびキツト - Google Patents

核酸ハイブリダイゼーシヨン検定を行うための方法およびキツト

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般に,核酸ハイブリダイゼーション検定を
行うための方法およびキットに関し,より具体的には,
標識付けしたヌクレオチドプローブと.第1の錯化剤に
結合したヌクレオチドプローブと,保持体に結合した第
2の錯化剤とを用いて,標的核酸を固体保持体上に固定
するための方法およびキットに関する。
全ての生物の遺伝性物質を形成する核酸の特性の一つ
は,ヌクレオチドの相補的配列を持つ核酸と,配列に特
異な水素結合を形成する能力である。この核酸が核酸の
相補鎖と配列に特異な水素結合を生じる(即ち,ハイブ
リッド形成する)能力は,一般にハイブリダイゼーショ
ン検定(hybridization assay)と呼ばれる技術に利用
されている。
ハイブリダイゼーション検定においては,既知の配列
を有する核酸をプローブとして用いて,試料のなかに
『標的(target)』となる相補的な配列がないか調べ
る。プローブと標的によって形成されたハイブリッドに
標識を付けることにより,試料中の相補的配列の検出お
よび定量が可能になる。
一つの微生物の菌株は全て,ハイブリダイゼーション
検定によって鑑別されやすい核酸の形で遺伝成分を共有
しているので,このようなハイブリダイゼーション検定
は,研究および医療に非常に有用な手段である。特定の
標的核酸を検出することができれば,ヒト,動物および
植物の細菌性疾患,真菌性疾患およびウイルス性疾患の
状態を正確に診断することができる。これに加えて,特
定のヌクレオチド配列をプローブによって調べる能力
は,ヒトの遺伝性疾患の認識および診断に使用すること
も可能であろう。
ハイブリッドを検出する為にプローブに標識付けをす
る方法の一つは,プローブに放射性同位体(例えば,32P
あるいは125I)を結合させることである。
非放射性標識付けシステムも使用出来る。第1のタイ
プは,プローブに直接あるいは共有結合で結合する可能
性のある標識,例えば螢光分子あるいは化学発光分子
(例えばフルオレシイン(fluorescein)或いはアクリ
ジニウム(acrdinium))を用いるものである。第2の
タイプは,DNAプローブに共有結合し且つ標識付けされた
巨大分子に非共有結合で結合する部分を有する。
非放射性標識付けシステムの第2のタイプの一例は,D
NAプローブに共有結合し,且つ螢光標識を付けたアビジ
ン(avidin)、あるいは化学発光標識を付けたアジビン
(あるいはストレプトアビジン(streptavidin)のよう
なアジビン誘導体)と共に錯体を形成するビオチン(bi
otin)分子である。非放射性標識付けシステムの別の例
は,抗原を用いて『標識』を付けたDNAプローブで,螢
光標識を付けた抗体あるいは化学発光標識を付けた抗体
と共に錯体を形成するものである。
標識付けシステムの第2のタイプにおいては,プロー
ブはレポーター基(reporter group)で『標識付け』し
て,検出可能にする。レポーターは,プローブに信号を
付けることによって、プローブの存在あるいは位置を示
すのに使用される物質である。直接に感知される信号自
体は,分離したないしは分離可能な信号分子によって発
生してもよい。標識とは,信号を合わせ持つタイプのレ
ポーターである。
ビオチン標識したDNAプローブあるいは抗原標識したD
NAプローブについては,アビジンあるいは抗体との錯体
を各々形成し,続いて共有結合であるいは非共有結合に
よって酵素と会合させることによって,信号を増幅する
ことも出来る。〔Leary等,Proc.Natl.Acad.Sci.(米
国),80:4045−4049(1983)〕。次にこのレポーター基
を適切な酵素基質とともにインキュベート(incubite)
して,ハイブリダイゼーション錯体中の標的の存在を示
す検出可能な信号を発生させることも出来る。
プローブに標識を取り付ける1つの方法が、Ward,欧
州特許出願第63,879号に記載されている。Wardはプリン
環あるいはピリミジン環に共有結合したビオチンレポー
ター分子を持つプローブの調製法を開示している。この
方法においては,ビオチン基化したプリンおよびピリミ
ジンを選択して,酵素的手段によって,プローブの核酸
の燐酸ジエステルのバックボーン(phosphodiester bac
kbone)内に直接に組み込む。ビオチン標識した天然の
(二本鎖の)DNAは,アビジン,ストレプトアビジン,
あるいはビオチンに特異的である抗体によって認識され
うることを示すために,Ward等はアフィニティークロー
マトグラフィー(affinity chromatography)を用いて
いる。DNAポリメラーゼによって,ビオチン標識もしく
はイミノビオチン標識した(iminobiotin−labelled)
プリンあるいはピリミジンから,DNAの一本鎖上にDNAの
相補鎖が合成される。その結果生じた標識付けした二本
鎖DNAは,標識付けしていないDNAと比較すると,選択的
にアビジンセファロースアフィニティーカラム(avidin
−sepharose affinity column)あるいはストレプトア
ビジンセファロースアフィニティーカラム(streptavid
in−sepharose affinity column)に保持される。Ward,
上掲,24−26ページ。
ビオチン標識した核酸を用いて定位ハイブリダイゼー
ションを行う方法があるが,この方法においては,ビオ
チン標識したRNAと染色体圧砕物中の変性DNAとのハイブ
リッド形成を行う。ポリメタクリレート球はアビジンに
共有結合し,次にアビジンはビオチンに結合する。こう
して,RNAとハイブリッドを形成したDNAの部分に標識を
付ける。Manning等,Chromosoma(Berl.)53:107−11
7(1975)。更に,特定の遺伝子を持つDNAのビオチン標
識した鎖を分離するために,アビジンを塗布したポリメ
タクリレート球がアフィニティークロマトグラフィーに
おいて使用されている。Manning等,Biochemistry16:
1364−1370(1977)。
定位ハイブリダイゼーションの別の標識付けの方法に
おいては,ショウジョウバエのリボソームタンパク質と
偽似リボソーム遺伝子(pseudoribosomal gene)の間に
生じる天然の結合が利用されている。抗体をリボソーム
タンパク質に対して生長させ,ポリメタクリレート球に
付ける。この球は電子顕微鏡技術用の標識として用いら
れている。Chooi等,Mol.Gen,Genet.,182:245−251(19
81)。
検定を行う抗原物質と一つ以上の抗体との錯体の形成
は,免疫学的検定法と呼ばれる別の種類の生物学的検出
技術の基礎となる。抗体は白血球により産生されるタン
パク質で,その抗原に対して特異的な反応で抗原と結合
することができる。抗原と抗体はいずれも免疫学的作用
物質と呼ぶことが出来る。抗体は,抗原の表面のある特
定の部位(抗原決定子)とのみ結合するので,抗体の特
異度は,抗体が結合する決定子が別の抗原に見られない
程度によって決まる。抗原と抗体の錯体の少なくとも一
方の構成メンバーを信号分子に結合させることによっ
て,試料中の複合していない標識付き抗原もしくは抗体
および他の成分から、抗原と抗体の錯体を分離させて、
検出および定量分析を行うことが出来る。異なる幾つか
の抗原決定子用の抗体の混合物である多クローン性抗体
(polyclonal antibody),および1個の抗原決定子用
の抗体である単クローン性抗体(monoclonalantibody)
を含めて,いずれの種類の抗体でも免疫学的検定方に用
いることができる。
免疫学的検定法およびハイブリダイゼーション技法の
双方は,2部位点(two−site)検定すなわち『サンドイ
ッチ(sandwich)』検定において使用されている。サン
ドイッチ検定においては,一度に標的上の異なる2箇所
において、ハイブリッド錯体もしくは免疫錯体を形成す
る能力がある標的物質を検定する。
一般にサンドイッチ免疫学的検定法においては,第1
の抗原決定子用の単クローン性抗体を固体保持体に結合
させ,保持体に結合した抗体を,第1と第2の抗原決定
子を有する物質を含んだ試料に暴露する。この結果,保
持体に結合した一次的な抗体一抗原錯体の形成によっ
て,燃料から抗原物質が除去される。次に,この錯体
は,抗原物質上の第2の抗原決定子用の第2の標識付け
された単クローン性抗体に暴露すると,抗体−抗原−抗
体サンドイッチが形成され,このサンドイッチは試料溶
液から分離して測定することができる。〔例としてDavi
d等,合衆国特許第4,367,110号を参照のこと。〕 サンドイッチハイブリダイゼーション検定には,2ステ
ップ検定とステップ検定がある。2ステップサンドイッ
チハイブリダイゼーション法においては,固定した標的
核酸を用い,第1のステップにおいて,この標的核酸
を,標的に相補的な第1の部分と標的に相補的でない第
2の部分とを有する第1の核酸プローブに暴露する。第
2のステップにおいては,第1のプローブの第2の部分
に相補的な第2の標識付けされた核酸プローブを、第1
のプローブとハイブリッド形成させ,標的と第2のプロ
ーブの間に第1のプローブがある『サンドイッチ』を形
成させる。Dunn等,Cell12:23−36(1977)。サンド
イッチハイブリダイゼーション手順は,比較的簡単に行
うことができ,またタンパク質あるいはその他の生物学
的汚染物質にひどく影響されない。Ranki等,Gene21:
77−85(1983)。しかしながら,2ステップサンドイッチ
ハイブリダイゼーション検定は,試料をフィルターに固
定するのにかなりの手間を要する。
1ステップサンドイッチ検定では,フィルター上に固
定された第1の核酸プローブを用いる。第1の核酸プロ
ーブは,標的核酸の第1の部分に相補的である。一つの
ステップで,フィルターに結合した第1のプローブを,
標的核酸配列の有無を調べる試料に暴露し,さらに,標
的核酸の第2の部分に相補的な第2の標識付けされた核
酸プローブに暴露するが,前述の第2の部分は,第1の
プローブが相補的な標的の部分とは別(重複していな
い)である。Ranki等,合衆国特許第4,486,539号。この
1ステップ手法は,フィルター上に試料を固定化するの
に要する手間を解消し,また第1のプローブの保持体に
合うように選択することができるので、リボ核酸(RN
A)とデオキシリボ核酸(DNA)をある種の保持体に結合
させるのに必要な処理のタイプの相違を無くし,更に
は,標的が保持体に結合される直接ハイブリダイゼーシ
ョン検定よりは、試料中の粘液等の汚染物質による影響
を受けにくい。Ranki等,Curr.Top. Microbicl. Immu
nol.104:307−318(1983)。それでもなお第1のプロ
ーブが、ハイブリダイゼーション中に保持体から漏洩す
ることがしばしばあり,検定の感度を甚だしく低減させ
る。
生育しうる生物を必要とし且つ培養に2日〜3日かか
る従来の試験に比べると,免疫学的検定法とハイブリダ
イゼーションによる鑑別はいずれも迅速ではあるが,特
定の疾患において産生される抗原は患者ごとに,バクテ
リアの菌株ごとに,あるいはウイルスの株ごとに異なる
ことがあるので,免疫学的鑑別が困難な場合もある。一
方,一つのバクテリアもしくはウイルスの株は全て,核
酸プローブの使用によって鑑別が可能な核酸の形で共通
の遺伝成分を持っている。
しかしながら,サンドイッチハイブリダイゼーション
検定に使用するために、一本鎖の核酸プローブを固体の
保持体に直接に結合するのは容易ではなく,また便利で
もない。たとえば,核酸をニトロセルロースシートに結
合させるには,シートに核酸を12〜15時間接触させ,さ
らに2時間に渡って核酸をシート上にベーキングして,
拡散を固定する必要がある。一例として,Thomas,Proc.N
atl.Acad.Aci.(U.S.A.)77:5201(1980)を参照され
たい。このようなデオキシリボ拡散で被覆したニトロセ
ルロースシートの調製には、まる1日の作業が充分に必
要であり,これは核酸ハイブリダイゼーションの臨床上
の実用性を限定する要因となっている。
さらに,核酸プローブは、特定の標的分子に対して特
異的な配列でなければならないので,プローブを保持体
に結合させる手順を,検出しようとする各標的分子につ
いて行わればならない。従って,幾つかの異なるDNA配
列を検出するには,異なるDNA配列の数だけの種類の保
持体を用意せねばならない。
これに加えて,核酸の相補鎖をハイブリッド形成する
には,例えば抗原と抗体との免疫学的錯体を形成するよ
りも一般に長い時間を要する。ハイブリダイゼーション
自体も,相補的放列の1つが固体の保持体に結合してい
る場合よりも、溶液中のほうがはるかに迅速に行われ
る。
核酸〔Inouye等,J.Biol.Chem.23:8125−8129(197
3)〕あるいはtRNA〔Miller等,Biochim.Biophys.Act
a366:188−198(1974)〕あるいはtRNAシストロン(c
istron)〔Salomon等,Biochemistry14:4046−4050
(1975)〕の分離および精製に、アフィニティークロマ
トグラフィー技法を用いることができる。しかし,これ
らの技法は,核酸中の特定の塩基に対する抗体を形成す
る難しい過程(Inouye等,上掲:Salomon等,上掲),あ
るいは誘導された天然産生のリボ核酸(tRNA)(Miller
等,上掲)の使用に依存しており,そのために一般にハ
イブリダイゼーション検定に容易に適用することは出来
ない。
従って,当該技術分野においては,試料中の標的分子
を正確に検出することが出来る簡便で且つ迅速な、核酸
ハイブリダイゼーション『サンドイッチ』検定に対する
関心および必要が常に存在している。
発明の要約 溶液から選択的に標的核酸配列を分離し且つ定量的に
検出する本発明に基づく方法においては,溶液中の標的
核酸配列を第1の一本鎖核酸プローブにハイブリッド形
成するが,前述のプローブは,標的配列の選択的な部位
に相補的な配列を有し,またそれゆえに前述の部位との
ハイブリッド形成が可能なものである。第1のプローブ
配列は,第1の錯化剤に共有結合する。第2の一本鎖核
酸プローブは,第1のプローブに相補的な配列とは異な
る標的配列の選択的部位に対して相補的な配列を有し,
標的とハイブリッド形成する。検出可能なレポーター基
一つを第2のプローブ配列に結合する。
下記の溶液ハイブリダイゼーション,すなわち,本発
明による方法においては,固体保持体に結合され且つ第
1のプローブ上の第1の錯化剤と結合することが出来る
第2の錯化剤を、ハイブリダイゼーション溶液に加える
ことによって,ハイブリッド配列を固定化する。こうし
て,サンドイッチが得られるが,それは,第2錯化剤−
保持体が,標的とハイブリッド形成した第1錯化剤−第
1プローブと錯体を形成し,さらに第2のプローブとハ
イブリッド形成したものである。そして結合したレポー
ター基を検出および定量するための検定を行う。
本発明に基づく一つのキットは,溶液から選択された
標的核酸配列を含む試料のハイブリダイゼーション検定
を行うのに用いる。このキットでは,第1のプローブ
は,標的核酸配列の第1の部分に相補的な核酸配列を有
しており、第1の錯化剤に結合している。第1の核酸プ
ローブと会合した第2の一本鎖核酸プローブは,標的配
列の第2の部分に相補的な核酸配列を有しており,1番目
のプローブと会合している。第2の核酸プローブに,レ
ポーター基一つが会合する。第1の核酸プローブとも会
合する固体保持体が,第1の錯化剤結合部分を有する第
2の錯化剤に結合する。
本発明に基づく別の方法は,標的核酸配列を固体保持
体上に固定する際の捕獲効率を高める。この方法におい
ては,標的核酸配列を少なくとも2つの第1プローブに
暴露するが,前述の各プローブは標的核酸配列の異なる
部分に相補的な核酸配列を持ち,また各々が保持体と結
合する部分を持つ。溶液中において,標的核酸配列は第
1のプローブの少なくとも1つとハイブリッド形成す
る。第1のプローブのうちの少なくとも1つのプローブ
の保持体結合部分は,固体保持体上の第1のプローブ結
合部分と結合する。
本発明に基づく別のキットは,1つの標的核酸配列を含
む試料のハイブリダイゼーション検定を行うのに役立
つ。このキットは,第1のプローブを少なくとも2つ含
み,各プローブは、標的核酸配列の異なった部分と相補
的な核酸配列を持つ。第2のプローブは第1のプローブ
と会合する。第2のプローブは,第1のプローブのいず
れかと相補的な部分とは別の標的核酸配列の部物に相補
的な配列を有する。第2のプローブは,レポーター基1
つにも結合する。固定保持体も第1のプローブと会合
し,第1のプローブと結合する部分を有する。
本発明の他の態様および利点は,下記の詳細の説明を
考慮すれは当業者には明確になるであろう。
詳細な説明 本発明に基づく方法の望ましい実施態様においては,
溶液中の標的核酸配列は,従来の方法によって固定化さ
れた『サンドイッチ』ハイブリッドに伴う信号の量を測
定することによって,検出あるいは定量が可能である。
この方法は,検出が不要な溶液からハイブリッド形成し
た標的配列を分離するにも有用である。本発明に基づく
方法は,標的オリゴヌクレオチド(oligonucleotide)
配列が、デオキシリボ核酸配列あるいはリボ核酸配列で
ある場合に結合できる。いずれの場合も,第1のプロー
ブと,標識付けした第2のプローブと,標的との間のDN
A−DNAハイブリダイゼーション,RAN−RNAハイブリダイ
ゼーション,あるいはDNA−RNAハイブリダイゼーション
の優先性によって異なるが,ブロープ配列はデオキシリ
核酸配列あるいはリボ核酸配列であろう。
この方法は,ハイブリダイゼーションに用いる前に、
二本鎖配列が変性している場合に、二本鎖の標的配列に
用いると有用であり,また一本鎖の標的配列の検出にも
有用である。この方法で用いる標的配列の長さには特に
制限は無いが,約20残基よりも長いことが望ましい。
第1のプローブ配列自体は,どのような核酸配列であ
ってもよいが,但し,選択された第1の錯化剤と共有結
合をすることが出来,且つ標的配列の一部分と相補的で
あり且つ安定したハイブリッド形成をするよう意図され
た少なくとも1つの部分を持つものでなければならな
い。第1の錯化剤は,第1のプローブに共有結合する
が,フルオレシインといったような抗原,もしくはアン
チフルオレシインといったような抗体であってもよく,
あるいはビオチンもしくはアビジンであってもよく,あ
るいはコンカナバリンA(concanagalin A)のようなレ
クチン(lectin)もしくは,例えば,コンカナバリンA
に特異性を示すα−グリコシル(α−glycosyl)残基も
しくはα−マノシル(α−mannosyl)残基を持つ炭水化
物であってもよい。
レクチンは,他の分子の特定の炭水化物成分と反応し
て、抗体と抗原の相互作用と同様のかたちで錯体を形成
する結合基を持つタンパク質である。ビタミンの一種で
あるビオチンは,卵白に存在するタンパク質であるアビ
ジンと結合して、ビオチン−アビジン錯体を形成するイ
ミダゾール(imidazole)誘導体である。このように,
抗原とそれらに結合する抗体,レクチンとそれらに結合
する炭水化物,そしてビオチンとアビジン,これらは全
て非共有結合を形成する錯化剤として,水素結合を形成
する配列に特異なハイブリッド形成作用物質である核酸
と区別される。
ハイブリダイゼーションに用いる一本鎖ポリヌクレオ
チドプローブを産生するための技法は幾つかある。所望
の『標的』配列に相補的なプローブ配列は,標的配列に
対応するメッセンジャーRNA配列として,あるいは逆転
写酵素によってメッセンジャーRNAの逆転写から得られ
る相補的DNAとして,あるいはエンドヌクレアーゼ消化
によって標的ゲノムから得られるゲノムDNAとして得る
ことが可能である。
プローブ配列は,バクテリア宿主細胞内で複製するpB
R322といったようなDNAプラスミドの中に挿入すること
によって『増幅』してもよい。プラスミドDNAは二本鎖
であり,周知のニックトランスレーション(nick trnsl
ation)手法によって標識付けをしてもよい。
また,プローブ配列は,所望の配列をバクテリオファ
ージM13といったような一本鎖ウイルス内に挿入して増
幅してもよい。その後に,プローブ配列を持つウイルス
は、バクテリア培養菌に感染して増殖し,ウイルスDNA
と結合したプローブ配列のコピーを数億産生する。ウイ
ルス性クローンDNAは,一本鎖DNAあるいは二本鎖DNAの
いずれかとして分離することができる。二本鎖ウイルス
は性DNAは,ニックトランスレーションによって標識付
けしてもよい。一本鎖ウイルス性DNAは,Hu等,Gene,17:
271−277(1982)の手順によって、標識付けヌクレオチ
ドを用いて、相補鎖DNAの初回抗原刺戟による合成(pri
medsynthesis)によって検出可能とすることもできる。
サンドイッチハイブリダイゼーション検定を用いる一本
鎖プローブを産生するための、M13およびpBR322増幅シ
ステムに関するRanki等,Gene,21:77−85(1983)を参
照されたい。
第1のプローブと同様に,第2のプローブは,第1の
プローブの核酸配列と異なる配列で,第1のプローブが
ハイブリッド形成する部分とは別の(すなわち重複して
いない)標的部分と相補的であり且つハイブリッド形成
するよう意図された、核酸配列を有してもよい。
レポーター基を第2のプローブに共有結合することも
出来る。レポーター基は,125I,32P等の放射性同位元素
標識でもよい。あるいは,エチレンジアミン四酢酸(ED
TA)あるいはジエチルトリアミノ五酢酸(DTPA)のよう
な、キレート環を作る成分を用いて,重金属標識をプロ
ーブに結合してもよい。適当な重金属標識としては,57C
o,63Ni,111In,99Tc,55Fe,51Cr等がある。螢光化合物お
よび化学発光化合物といった非放射性同位元素の標識
も,本発明に基づく方法に採用することができる。第2
のプローブに結合する可能性のある非放射性同位元素レ
ポーター基としては,たとえば,ビオチンあるいはアビ
ジンによって第2のプローブに結合されるアルカリ性ホ
スファターゼ酵素がある。リン酸メチルウンベリフェロ
ン(metylumbelliferone)基質の溶液中で、インキュベ
ーションをおこなうと、酵素が基質に作用して螢光物質
が生じる。
多孔性および非多孔性,重合体および非重合体の保持
体をも含めて,本方法においては,錯化剤が結合できる
固体保持体はいずれも有用である。本方法で適用するの
に適した固体保持体の例としては,シリケート全般およ
びガラス,シリカゲル,およびコントロールドポアガラ
ス,また,セルロースならびにニトロセルロースろ紙,
ポリスチレン,ラテックスおよびゴム,そして,テフロ
ン(商標)等の過フッ化炭化水素樹脂がある。
保持体に結合する第2の錯化剤は,第1のプローブ上
で第1の錯化剤と錯体を形成するものであれば,どんな
錯化剤でもよい。たとえば,第2の錯化剤は抗体(例え
ば,IgG,IgMあるいはIgA)でもよい。前述の抗体には,
第1のプローブ上の抗体がフルオレシインであるアンチ
フルオレシイン抗体のような単クローン抗体が含まれ
る。
当業者には既に明らかなように,本発明には,第1の
核酸プローブを固体保持体に結合させる従来の方法と比
べて,幾つかの利点がある。第1および第2の免疫物質
の1つの組み合わせを、多様なプローブ配列および標的
配列に用いることが可能であるので,本発明は実験室で
検出する各々の配列に特異な保持体を調製する必要がな
くなる。更に,本発明に基づくハイブリダイゼーション
が,溶液中の相補鎖と別の固体保持体上の相補鎖の間よ
りも、むしろ溶液中の相補鎖の間で生じる程度に応じ
て,ハイブリダイゼーション手順が迅速に進む。更に,
錯体形成はハイブリダイゼーションよりも遥かに早いの
で,ハイブリダイゼーションではなく錯体形成を用い
て、標的を保持体に結合させると,検定時間がさらに短
縮される。また,抗体,抗原,レクチン,炭水化物,ビ
オチンあるいはアビジンを固体保持体に結合するには,
核酸配列を固体保持体に結合させるのに要するほどのス
テップを必要としないし,また時間もかからない。例え
ば,Thomas,ProcNatl.Acad.Sci.(U.S.A.)77:5201
−5205(1980)を参照されたい。
このように,本発明はハイブリダイゼーション識別試
験を従来よりもはるかに容易に,迅速に,且つ便利にお
こなう手段をもたらす。
下記の実施例は,本発明による方法の実施を例示する
ものである。具体的には,2プローズシステムを用いて,
溶液中の所望の標的配列を検出し定量するための、ハイ
ブリダイゼーション検定を示している。
下記の実施例の溶液ハイブリダイゼーション手順にお
いて用いるために,単純ヘルペス ウィルス タイプI
(HSV−I)糖タンパク質D(gD)遺伝子の、(+)プ
ラス(コーディング)鎖あるいは(−)マイナス(アン
ティコーディング)鎖のいずれかを含む一本鎖ファージ
を、標的配列として採用した。二本鎖遺伝子配列の一部
分を下記の第I表に示すが,下段の鎖はアンティコーデ
ィング鎖である。この配列は,Watson等,Science218:3
81−384(1982)に発表されたものである。本発明に基
づき,プラス鎖およびマイナス鎖の部分をプローブとし
て採用している。これらの一本鎖プローブ配列は,遺伝
子のコーディング鎖の上の文字を付した線,あるいは遺
伝子のアンティコーディング鎖の下の文字と数字を付し
た線を用いて,第I表に示してある。
実施例では,3つの異なる標的を用いた。第1の一本鎖
ファージ標的であるファージ2(Φ2)は,HSV−I D(g
D)遺伝子の塩基1360個を有する(すなわち,167から1,5
26までの塩基,プラスミドM13mp18にクローンされた番
号241の開始コドンヌクレオチド)。Φ2内のgDのマイ
ナス鎖配列を,上記の(+)プラス鎖プローブに相補的
な標的として用いる。第2の一本鎖ファージ標的NPE #
1は,HSV−I gD配列の2.9キロベース全てを有しており,
M13mp18内にクローンされる。NPE #1内のgDの(+)
プラス鎖配列をクローンして,上記の(−)マイナスプ
ローブに相補的な標的を提供する。最後に,二本鎖プラ
スミド標的BamH I−Jは,HSV−IのBamH I制限断片であ
り,まわりのHSV−I配列3.3キロベースと共にHSV−IgD
配列2.9キロベース全てを有する。BamH I−Jをプラス
ミドpBR322内にクローンし,このプラスミドをHSV−I
ウイルスへの模擬ハイブリダイゼーションのための二本
鎖標的として用いる。Roizman等,curr.Top.Microbiol.
Immunol.,104:273(1983)を参照のこと。
下記の実施例は,本発明の種々の態様を示す一連の実
験の説明である。
実施例1は,抗体被覆した保持体が,標的に結合した
2つのプローブを有するハイブリダイゼーションサンド
イッチを捕獲する能力を示している。実施例2は,複数
個の抗原で標識付けしたプローブを用いることによって
得られる捕獲効率の改善を示している。実施例3は,本
発明によるハイブリダイゼーション検定の効率および感
度に標的濃度が及ぼす影響を示している。実施例4は,
放射線標識したハイブリダイゼーションサンドイッチを
検出する上での本発明の有用性を示している。実施例5
は,非放射線標識したハイブリダイゼーションサンドイ
ッチの検出における本発明の有効性を示している。実施
例6は,二本鎖のDNA標的の存在の検出における本発明
に基づく方法の有用性を示している。
実施例1 抗体で被覆した固体保持体が2つのプローブおよび標
的によって形成されたハイブリダイゼーションサンドイ
ッチを捕獲する能力を調べた。オリゴヌクレオチドの第
1プローブは,抗原を用いてその5′末端に標識付けし
た。第2のプローブは,レポーター基を有するオリゴヌ
クレオチドであった。標識の一部分は各プローブに相補
的であった。
もっと具体的に説明すると,第1のプローブは,前述
したようにオリゴヌクレオチドGであった。前述のオリ
ゴヌクレオチドGの5′標識付けは,フルオレシインを
用いておこなってもよい。
オリゴヌクレオチドGは,5′アミン機能化オリゴヌク
レオチドGをフルオレシインイソチオシアン酸塩と反応
させることによって,5′フルオレシイン標識した。5′
アミン機能化オリゴヌクレオチドGは,その3′未満に
よって固体保持体に結合しているオリゴヌクレオチドG
を,〔(CH32CH〕2NP(OCH3)O(CH28NH(DMT)の
一般式(式中,DMTはジメトキシトリチル基である)を持
つホスホラミダイト(phosphoramidite)と反応させる
ことによって形成された。
このホスホラミダイトの合成においては,ジアゾメタ
ンエーテル溶液約8mlを,メタノール10mlのω−アミノ
カプリル酸(ω−aminocaprylic acid)(ウィスコンシ
ン州ミルウォーキーのAldrich chemicalが販売してい
る)159.2mg(1ミリモル)に加えた。メタノールを蒸
発させて,ω−アミノカプリル酸メチルエステル174.9m
gを得た。次に,ω−アミノカプリル酸メチルエステル1
73mg(1ミリモル),塩化ジメトキシトリチル1ミルモ
ル,およびジイソプロピルエチルアミン1ミリモルを,0
℃においてアルゴン雰囲気のもとで,無水テトラヒドロ
フラン(anhydrous tetrahydrofuran)5mlに加えた。こ
の混合物を25℃まで温め,1時間にわたって撹拌した。溶
剤を蒸発させ,粗生成物を酢酸エチル50mlで希釈した
後,水で2回,続いて飽和重炭酸塩および塩水で順次洗
った。生成物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥蒸発さ
せ,ω−アミノカプリル酸メチルエステルのジメトキシ
トリチル誘導体(ACAM−DMT)460mgを得た。
−78℃のアルゴン雰囲気の下にある無水テトラヒドロ
フラン1ml中のACAM−DMT0.17ミリモルに,テトラヒドロ
フラン中の1モル水素化アルミニウムリチウム1.24mlを
加えた。この反応混合物を−78℃で5分間撹拌し,次に
25℃で30分間撹拌し,その後に,テトラヒドロフラン中
の5%の水10ml,エーテル200ml,セライト(cellite)3g
および無水硫酸マグネシウム0.5gで希釈した。得られた
混合物を30分間撹拌してからろ過し,一般式HO(CH28
NH−DMTを持つアルコールを得た。
無水ジクロロメタン10ml中のHO(CH28NH−DMT0.72
ミリモルに,ジイソプロピルエチルアミン0.76ミリモル
と,クロロ−N,N′−ジイソプロピルアミノメトキシホ
スフィン(chloro−N,N′−diisopropylaminomethoxy p
hosohene)(カリフォルニア州エメリービルのAmerican
Bionuclearが販売している)0.76ミリモルを加えた。
この混合物を25℃で40分間撹拌し,次に酢酸エチル50ml
で希釈し,塩水で4回洗浄した。この反応の生成物は,
前述したオリゴヌクレオチドGの標識付けに用いられる
ホスホラミダイトであった。
第2のプローブは,Maniatis等,Cell15:687(197
8)の手順に従って,32Pで標識付けしたオリゴヌクレオ
チドAであった。使用した日のプローブの比放射能は,
3.2×106cpm/pmoleであった。
5′フルオレシイン標識の無いオリゴヌクレオチドG
を,第1のプローブ対照として用いた。第2の対照プロ
ーブは,標的配列の何れとも相補的でない5′CATGATCT
TGCGGTCGGATTCTTC3′の配列を持ち,32Pで標識付けをし
たもので,使用した日の比放射能は3.2×106cpm/ピコモ
ルであった。
標的として用いたのは一本鎖Φ2であった。一本鎖Φ
2は,第1および第2のプローブおよび第1のプローブ
対照と相補的であるが,第2の対照プローブとは相補的
でない。
保持体として,イリノイ州ロックランドのPierce Che
micalが販売しているものと同等の1/4インチのポリスチ
レンビーズをフルオレシイン抗体(アンチフルオレシイ
ン)で被覆した。アンチフルオレシインの産生には,ウ
サギを用いた。アンチフルオレシインを、硫酸アンモニ
ウム沈澱,続いてDEAEセルロースクロマトグラフィーに
よって精製した。溶液中では,アンチフルオレシインは
約1012倍の親和力を持ち,フルオレシインの蛍光を約99
%消光した。
アンチフルオレシインを被覆したビーズを調製するた
めに,ビーズをpH8の10mM NaHCO3緩衝液中で15秒間超音
波処理して洗浄する。超音波処理の後,ビーズを脱イオ
ン水中で全ての微粒子が取り除かれるまで洗浄する。10
mM NaHCO3 40mlを用いて,約200個のビーズを被覆す
る。次に,0.57mg/mlの濃度の精製アンチフルオレシイン
7mlを加える。ビーズを室温で約65時間インキュベート
する。インキュベーションの後,ビーズを脱イオン水で
洗浄し,吸引フィルター上で風乾する。
アンチフルオレシイン被覆したビーズはそれぞれ,1つ
のビーズをTDX緩衝液(0.1M NaPO4,pH7.5;0.1% NaN3;
0.1%ウシガンマグロブリン)中の1nMフルオレシイン1.
5mlと共にインキュベートすることによって示されるよ
うに,約1ピコモルのフルオレシインと結合することが
できる。25℃で20時間にわたるインキュベーションによ
って,溶液から97%の蛍光が除去された。ビーズを5ml
の脱イオン水中で3回洗浄し,1回洗浄する毎にビーズを
吸い取り(blotting)によって乾燥させ,その後に,0.1
M NaOH内で10分間インキュベートしたが,この間に最初
に被覆したフルオレシインの60%が溶液中に放出され
た。このように,各ビーズは約0.9ピコモルのフルオレ
シインと結合する能力がある。
(1)5′−フルオレシイン標識したオリゴヌクレオチ
ド,5′−ビオチン標識したオリゴヌクレオチド(いずれ
も3′−32P末端標識付き)並びにキナーゼ化32P標識し
たオリゴヌクレオチド,およびアンチフルオレシインで
被覆したポリスチレンビーズを用いて,下記の条件にお
いて一連の捕獲実験をおこなった。
32P標識したオリゴヌクレオチドのうちの1つを1ピ
コモル含む変性,せん断したサケ精子DNA(ミズリー州
セントルイスのSigma Chemical Company)200μg/mlと,
100μのTDX緩衝液(0.1Mリン酸ナトリウム,pH7.5;0.1
% NaN3;および0.01%ウシガンマグロブリン,ミズリー
州セントルイスのSigma Chemical Company)を混合し
た。アンチフルオレシイン被覆したポリスチレンビーズ
をこの溶液に加えた。この系を25℃で18時間にわたって
インキュベートした後,ビーズを取り出して,25℃のTDX
緩衝液1mlの中で5分間洗浄した。次にビーズをシンチ
レーションカウンターで測定した。
高温で5分間ビーズを洗浄して,ビーズ上の抗体錯体
の安定性を試験した。第II表に,前述の一連のビーズの
捕獲効率および安定性を示す。
第II表に示すように,これらのビーズの捕獲効率と安
定性は高く,ハイブリダイゼーション捕獲系に有用なも
のである。これらのビーズには,ビオチン標識あるいは
32P標識したオリゴヌクレオチドはほんの僅かしか結合
しないか,もしくは全く結合しないので,このような系
におけるバックグラウンドは非常に低い。
(2)フルオレシイン抗体被覆したビーズがフルオレシ
イン標識したオリゴヌクレオチドを捕獲する率をもっと
詳細に測定するために,一連のビーズを一つづつ,32Pで
3′末端標識してある1ピコモルの5′−フルオレシイ
ン標識したオリゴヌクレオチドを用いて,時間を変えて
インキュベートした。捕獲の百分率を各ビーズについて
測定した。その結果を第III表に示す。
第III表に示すように,ビーズによって2〜3時間内
に,5′フルオレシイン標識付きオリゴヌクレオチドの90
%が捕獲される。ビーズ上の放射性標識の量が時間の経
過とともに僅かに低減するのは,ビーズから抗体が少し
漏れることを示しているものと考えられる。
(3)実験1 アンチフルオレシイン被覆したビーズの捕獲効率が確
定したので,第1のプローブ(5′フルオレシイン標識
付きのオリゴヌクレオチドG)1ピコモル,第2のプロ
ーブ(32P標識付きのオリゴヌクレオチドA)1ピコモ
ル(使用当日の比放射能、3.2×106cpm/ピコモル),そ
して標的(Φ2 SS,第1および第2のプローブの双方に
相補的である)1ピコモルを20X SSPE(3.6 M NaCl;0.2
3 M NaH2PO4,pH7.5;および20mM EDTA)を希釈して得た5
X SSPEで50μに希釈した。このハイブリダイゼーシ
ョン溶液を50℃で3時間インキュベートした。このハイ
ブリダイゼーション溶液を100μのTDX緩衝液で希釈
し,アンチフルオレシイン被覆したビーズ1個を加え
た。25℃で3時間インキュベートした後,TDX緩衝液1ml
を用いて37℃で5分間ビーズを洗浄し,さらにシンチレ
ーションカウンターで測定する前に,再びTDX緩衝液1ml
を用いて37℃で5分間洗浄した。
対照実験 同じプロトコールに基づき,しかも下記のように変更
を加えて,3つの対照実験を行った。第1の対照実験(対
照1)では,第1のプローブとして5′フルオレシイン
標識付きのオリゴヌクレオチドG,第2のプローブとして
5′32P標識付きのオリゴヌクレオチドAを,標的を何
も存在させずにアンチフルオレシイン被覆したビーズと
共にインキュベートした。第2の対照実験(対照2)で
は,実験1のフルオレシイン標識したオリゴヌクレオチ
ドGの替わりに,第1のプローブとして標識付けしてい
ないオリゴヌクレオチドGを1ピコモルを用いた。最後
に,第3の対照実験(対照3)では,第1のプローブと
して5′フルオレシイン標識付きのオリゴヌクレオチド
Gを1ピコモル,第2のプローブとして32−B2と呼ばれ
32P標識付きオリゴヌクレオチド(配列はΦ2 SSと相
補的ではない)1ピコモル,また標的としてΦ2 SS 1ピ
コモルを用いた。
これらの実験の結果を第IV表に要約する。 第IV表 実験 ビーズに結合した32Pオリゴヌクレオチド(%) 実験1 4.2 対照1 0.002 対照2 0.07 対照3 0.22 実験1と対照1を比較すると,フルオレシイン標識付
きのオリゴヌクレオチドG,Φ2 SSおよび32P標識付きの
オリゴヌクレオチドAから成るハイブリッドは,アンチ
フルオレシイン被覆した固体保持体によって選択的に捕
獲されることが分かる。対照2および対照3は,正しい
抗原標識付きの第1のプローブが存在しなければ,ま
た,標的に相補的な正しい第2のプローブが存在しなけ
れば,ハイブリッドは効果的に産生されず,捕獲もされ
ないことを示している。
実施例2 本発明によるハイブリダイゼーション検定の捕獲効率
を高める試みとして,フルオレシイン標識付けしたオリ
ゴヌクレオチドプローブを幾つか、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に同時に導入した。同一の反応条件下で4つの
実験を行った。
各実験において,合計250フェムトモル(femtomole)
のフルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレオチドを用
いた。実験1では,250フェムトモルのフルオレシイン標
識付けしたオリゴヌクレオチド1つを用いた。実験2の
ハイブリダイゼーション溶液には,各々125フェムトモ
ルの異なるフルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレオ
チド2つを用い,実験3では,各々83フェムトモルの異
なったフルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレオチド
3つを,ハイブリダイゼーション溶液に用いた。実験4
では,ハイブリダイゼーション溶液中に,各々28フェム
トモルの異なるフルオレシイン標識付けしたオリゴヌク
レオチド9つを用いた。
具体的には,実験1では,5′フルオレシイン標識付け
したオリゴヌクレオチドBを250フェムトモル,標的Φ2
SSを25フェムトモル,および32P標識付けしたオリゴヌ
クレオチドAを100フェムトモルの5XSSPE溶液を5分間
煮沸して,存在する可能性のある二本鎖の二次構造全て
を変性させてから,50度で3時間インキュベートした。
アンチフルオレシイン被覆したビーズ1個を加える前
に,ハイブリダイゼーション溶液を50μの5XSSPEで希
釈した。ビーズをこの溶液中で25度で4時間インキュベ
ートしてから,1mlの5XSSPEを用いて25度で5分間洗浄し
た後,シンチレーションカウンターで測定した。
実験2においては,実験1の条件を繰り返したが,但
し,250フェムトモルの5′フルオレシイン標識付けした
オリゴヌクレオチドBの代わりに,5′フルオレシイン標
識付けしたオリゴヌクレオチドJおよびDを各々125フ
ェムトモルを用いた。
実験3では実験1の条件を繰り返したが,但し,実験
1における250フェムトモルの5′フルオレシイン標識
付けしたオリゴヌクレオチドBに代えて,5′フルオレシ
イン標識付けしたオリゴヌクレオチドJ,GおよびDを各
々83フェムトモル用いた。
実験4では実験1の条件を繰り返したが,実験1にお
ける250フェムトモルの5′フルオレシイン標識付けし
たオリゴヌクレオチドBの代わりに,5′フルオレシイン
標識付けしたオリゴヌクレオチドB,C,D,E,F,G,H,Iおよ
びJを各々28フェムトモル用いた。
これら4つの実験の結果を第V表に要約するが,ビー
ズに捕獲されたサンドイッチハイブリダイゼーション錯
体の百分率は,存在する標的の全量に対する捕獲された
32PオリゴヌクレオチドAの比率として表す。 第V表 実験の百分率 捕獲された錯体 1 5.4 2 14.2 3 21.4 4 61.2 第V表に示すように,使用する異なるプローブの数が
増加するとともに,ほぼ線型的にハイブリダイゼーショ
ンの効率が高まった。9個全部のフルオレシインオリゴ
ヌクレオチドを使用すると,60%の捕獲効率が得られ
た。
一般に,1つの系において厳密点(point of stringenc
y)の数が多いほど,偽の正量を検出する可能性は小さ
くなる。従来のハイブリダイゼーションサンドイッチ検
定において,標識付けおよび固定化に別々のプローブを
用いることは,標的配列の検出に2つの互いに独立した
事象,すなわち,双方のプローブの標的へのハイブリダ
イゼーションが起きることを必要とする点で,これら2
つの目的に単一のプローブを用いる場合よりも,厳密点
が1つ増えることになる。それゆえ,第1のプローブを
幾つか用いることによって,厳密点が線型的に増大し,
特定の標的配列の検出の効率は,間違った配列を検出す
る効率と比べて増大すると考えられる。同様に,第1の
プローブを保持体に結合するために,非ハイブリダイゼ
ーション反応を用いることは,既に核酸に関連する厳密
点がある系に,抗体と抗原の相互作用に伴う厳密点を導
入することになり,さらに前述の系は,前述の厳密点が
導入されなければ,その代わりに別の核酸に関連する厳
密点を持つだけなので,偽の正量の検出を最小限に抑え
ることになると考えられる。
下記の実施例においては,標的濃度の範囲(10フェム
トモルから16フェムトモル)におけるハイブリダイゼー
ション錯体の捕獲効率の直線性を2組の実験によって調
べた。
実施例3 本発明に基づく免疫ハイブリダイゼーション検定を、
外来性DNAが存在する下で行った場合の効率および感度
に対する標的濃度の影響を測定するために,標的濃度を
10フェムトモルから16フェムトモルの範囲で変化させ
た。
6つのハイブリダイゼーション反応の各々において,
5′フルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレオチドB,
C,D,E,F,G,H,IおよびJをそれぞれ111フェムトモルと,
ヒト胎盤DNA(ミズリー州セントルイスのSigma Chemica
l Companyが販売)10μgと、32P標識付けしたオリゴヌ
クレオチドAを100フェムトモルとを、5 X SSPEに溶か
した溶液を調製した。この基準溶液に,Φ2 SS標的を色
々に量を変えて加えた。実験1では,10フェムトモルの
標的を加えた。実験2では,2フェムトモルの標的を用い
た。実験3,4および5では各々0.4フェムトモル,0.08フ
ェムトモル,および0.016フェムトモルのΦ2 SS標的を
基準溶液に加えた。対照実験では標的は加えなかった。
試料を5分間煮沸した後,50℃で1時間インキュベー
トした。各試料を,ウシガンマグロブリン(ミズリー州
セントルイスのSigma Chemical Companyが販売)を0.1
%と、アジ化ナトリウム(ウィンスコンシン州ミルウォ
ーキーのAldrich Chemical)を0.1%とを含む400μの
5 X SSPEで希釈した。アンチフルオレシイン被覆したビ
ーズ1個を各溶液に加え,次に各溶液を25℃,220rpmで
3時間混合した。次に各ビーズを1mlの5 X SSPE中で25
℃で5分間,次に1mlの5 X SSPE中で37℃で5分間順次
洗浄した。次に各々のビーズをシンチレーションカウン
ターで測定した。第VI表においては,ビーズに捕獲され
たサンドイッチハイブリダイゼーション錯体の百分率
を,(実験用ビースに捕獲された32P標識付けしたオリ
ゴヌクレオチドA−対照ビースによって捕獲された32P
標識付けしたオリゴヌクレオチドA)/(実験系に存在
した標的の全量)として計算し,そして二回行った各実
験結果の平均を求めた。
第VI表の結果が示すように,本発明に基づく免疫ハイ
ブリダイゼーション検定は,アトモル(attomole)の領
域の標的DNAの存在を、フェムトモルの領域におけるも
のと変わらない能率で検出することが出来る。このよ
に,サンドイッチハイブリダイゼーション錯体の捕獲効
率は,標的濃度に依存しないように思われる。この系の
感度は,放射性標識付けしたプローブの比放射能によっ
てのみ限定されるものと思われる。従って,本発明に基
づく免疫ハイブリダイゼーション検定は,非常に少ない
DNAの量を存在を、短時間の間に(4〜5時間)ほんの
僅かの操作で検出するのに使用することが可能である。
本発明による免疫ハイブリダイゼーション検定の感度
を高めるために,前記実施例の32P標識付けしたオリゴ
ヌクレオチドプローブの代わりに、32P標識付けしたニ
ックトランスレーションしたCNAプローブを用いた一連
の実験を行った。下記の実施例に示すように,ニックノ
ランスレーションしたプローブの長さが長くなるほど、
標識が多く結合することが出来るので,低いレベルの標
的濃度を検出することが可能となる。
実施例4 5つの実験用混合物を調製した。各々において,基本
溶液は,第1のプローブとして3′フルオレシイン標識
付けしたオリゴヌクレオチドA−1,C−1,D−1,E−1,F−
1,G−1,H−1およびJ−1をそれぞれ111フェムトモ
ル,ヒト胎盤DNA(ミズリー州セントルイスのSigma Che
mical Companyが販売)10μg,使用時の比放射能が1.8×
108cpm/μgである32P標識付きのニックトランスレーシ
ョンしたプラスミド第2プローブM13mp18 Rf(複製可能
な形態,すなわち二本鎖)10μgを、20 X SSPEから希
釈した5 X SSPE溶液に溶かしたものである。Maniatis
等,Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laborator
y,109−112(1982)を参照されたい。この基本溶液に,
各実験毎に異なる量の標的NPE #1一本鎖DNAを加え
た。実験1では80アトモル,実験2では16アトモル,実
験3では3アトモル,実験4では0.6アトモルの標的を
加え,対照実験では標的を加えなかった。
各実験溶液を5分間煮沸し,次に50℃で17時間インキ
ュベートした。各試料は,5 XSSX(0.75 M Nacl;および7
5mMクエン酸ナトリウム,pH7.0)と,Johnson等,Gene An
al.Techn.,1:3−8(1984)の示唆に基づく0.1%の脱脂
粉乳と,0.1%のアジ化ナトリウムとを含んだ捕獲緩衝液
200μで希釈した。捕獲緩衝液で希釈した各溶液にア
ンチフルオレシイン被覆したビーズ1個を加えた後,各
溶液を63℃,200rmpで1時間混合した。次にビーズを1ml
の5 X SSC中で25℃で5分間,次いで1mlの5 X SSC中で6
3℃で5分間,順次洗浄した。そしてビーズをシンチレ
ーションカウンターで測定した。各実験を2度行って平
均を求めた結果を第VII表に示す。
第VII表 実験 ビーズ毎のcpm捕獲 捕獲された錯体(%) 1 2,579 5.6(±0.7) 2 560 4.9(±0.5) 3 220 5.0(±0.0) 4 172 9.7(±0.0) 対照 138 0 NPE #1一本鎖ファージDNAは,M13mp18内にクローン
されたHSVg 2.9キロベースを有する。従って、フルオレ
シイン標識付けした第1のプローブが、gD配列の部分を
相補し,第2のプローブが、M13mp18配列を相補するこ
とが予測された。第VII表はこのような予測が裏書きさ
れたことを示している。
これらの実験は,第2のプローブの感度を高めること
によって,この実施例では第2のプローブによって組み
込まれる標識の量を増化させることによって,本発明に
基づく免疫ハイブリダイゼーション検定の限界が拡大さ
れることを意味する。上述したように,32P標識付けした
ニックトランスレーションしたDNAプローブを採用する
ことによって,アトモルより少ない標的を検出すること
が可能である。
下記の実施例では,固定されたハイブリダイゼーショ
ン錯体を、非放射性検出系手段によって検出する可能性
を調べた。この実施例においては,第2のプローブは,
ビオチン基で3′標識付けし,32Pで5′標識付けをし
た。こうして得た固定されたハイブリダイゼーション錯
体は,放射性免疫学的検定法(radioimmunoassam syste
m),およに酵素検定法(enzyme assay system)の双方
によって,特にLeary等,Proc.Natl.Acad.Sci.(U.S.
A.)80:4045(1983)で考察されているビオチン基化
したApase錯体であるアビジンを用いて検出することが
可能となる。
実施例5 実験 合計1ピコモルのフルオレシイン標識付けした第1プ
ローブ(3′フルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレ
オチドA−1,C−1,D−1,E−1,F−1,G−1,H−1,I−1お
よびJ−1各々111フェムトモル)と,第2のプローブ
として3′ビオチン基化した且つ5′32P標識付けした
オリゴヌクレオチドB−1を100フェムトモルと,標的
としてNPE #1を10フェムトモルと,ヒト胎盤DNA(ミ
ズリー州セントルイスのSigma Chemicals)10μgとを5
X SSCEに含んだ塩基性溶液50μを調製した。基本溶液
を5分間煮沸し,63℃で1時間インキュベートした。ア
ンチフルオレシイン被覆したビーズを加える前に,この
溶液を捕獲緩衝液200μで希釈した。ビーズを含んだ
混合物を63℃,200rpmで1時間にわたりインキュベート
した。次に,ビーズを1mlの0.6 X SSC中で63℃で5分間
ずつ2回洗浄し,シンチレーションカウンターで測定し
た。
次にビーズを500μの酵素溶液〔0.45μggのビオチ
ン基化子ウシのアルカリフォスファターゼ(インディア
ン州インディアナポリスのBoehringr Mannheimから入手
可能)であり且つLeary等,上掲に説明されているよう
にビオチン基且したもの,1.35μgのアビジンDN(カリ
フォルニア州バーリンゲームのVector Laboratoriesか
ら入手できる),0.5mlのNMZT緩衝液(3 M NaCl),1 mM
MgCl2,0.1 mM ZnCl2,30 mMトリエチルアノールアミン
(pH7.6),0.23%ウシ血清アルブミン(ミズリー州セン
トルイスのSigma Chemical Companyから入手可能)〕内
で、25℃で1時間インキュベートした。酵素溶液は使用
前30分に調製した。ビーズを酵素溶液に暴露した後,ビ
ーズを1mlのSCSB緩衝液(50mM炭酸ナトリウム−重炭酸
塩,pH9.0;2μM ZnCl2;0.5mM MgCl2;および0.1M NaCl)
中で25℃で5分間の洗浄を3回行った。
次にビーズを500μの酵素基質溶液(SCSB緩衝液中
の10-4Mリン酸メチルウンベリフェロン,ミズリー州セ
ントルイスのSigma Chemical Companyから入手出来る)
中に入れ,37℃でインキュベートした。Isikawa等,Scan
d.J.Immunol.8:43 (1978)。1時間にわたってインキュベートした後,こ
の酵素基質溶液400μを酵素キラー溶液(3.0 M K2HPO
4,pH10.4)100μと混合し,Perkin−Elmer 650S螢光検
出器で分析した(励起380nm,放出445nm)。
対照 対照実験は上記の実験と同じであるが,但し,NPE #
1 標的を用いなかった。
実験1と対照実験をそれぞれ二回の平均結果を第VIII
表に示す。『螢光単位』は,ハイブリダイゼーション錯
体の酵素検定によって得られたものである。
第VIII表の結果が示すように,本発明に基づく免疫ハ
イブリダイゼーション検定は,非放射性酵素検定を用い
て、わずかな量だけ存在する標的DNAを迅速に検出する
のに用いることが可能である。
二本鎖DNAの存在を非放射性検出系を用いて検出する
ために、本発明による免疫ハイブリダイゼーション検定
を用いる可能性を実施例6で調べた。臨床においては標
的DNAの試料はこの形態で得られることが多いものと思
われるので,二本鎖DNAを検出することは特に必要であ
る。
実施例6 実験 BamHI−JプラスミドのSac−1(マサチューセッツ州
ビバリーのNew England Bionabs)制限エンドヌクレア
ーゼ消化によって,標的を得た。gD HSV−1の遺伝子コ
ードを持つ2.9キロベースの断片をアガロースゲル上の
電気泳動,続いて電気溶離およびエタノール沈澱によっ
て分離した。この断片を沸騰水中で塩基を用いて変性さ
せてから中和し,標的として使用するまで氷の上で保存
した。
プローブ配列(第I表の735−989の塩基)をpUC8のプ
ラスミド(メリーランド州GaithersburgのBethesda Res
earch Laboratories,Inc.)内に、EcoR I−Hind III制
限断片としてクローニングして,この配列のコピーを9
つ含むプラスミド(pUCgD)を調製した。Hind IIIでpUC
gDプラスミドを切断して直線状プローブを形成し,且つ
エキソヌクレアーゼExo III(メリーランド州Gaithersb
urgのBethesda Research Laboratories,Inc.)を用いて
プラスミドの(+)鎖を消化し,(−)鎖上にプローブ
配列のコピーを3〜4個表に出し,この分子のgDプロー
ブ部分を露出させた。次に,この部分的に一本鎖である
DNAをビチオン基化したソラーレン(psoralen)誘導体
で処理して,ビオチン基化した第2のプローブを調製し
た。
溶液50μを調製したが,この溶液は,総量が1.2ピ
コモルのフルオレシイン標識付けしたオリゴヌクレオチ
ドの第1プローブと,各々100フェムトモルのA−1,C−
1,D−1,E−1,F−1,K−1,L−1,M−1,N−1,R−1,S−1,T−
1と,10フェムトモルのビオチン基化した第2のプロー
ブと、20μgの5×SSCE内のヒト胎盤DNA(ミズリー州
セントルイスのSigma Chemical Company)とを含んでい
る。この基本溶液に100,30,10あるいは0アトモルの標
的を加えたが,標的を加えないものを対照とした。
溶液を5分間煮沸してから50℃で1時間インキュベー
トした。溶液を200μの水で希釈し,アンチフルオレ
シイン被覆したビーズを1個加えた。この混合物を50
℃,200rpmで1時間にわたってインキュベートした。ビ
ーズを5×SSC1mlを用いて25℃で5分間洗浄し,更に0.
6×SSC1mlを用いて50℃で5分間洗浄した後,シンチレ
ーションカウンターで測定した。
他の全ての面では,第1,第2,第3の実験および対照実
験は,実施例5に挙げた材料および条件をそのまま用い
た。
それぞれの実験ならびに対照実験を2度行って平均し
た結果を第IX表に示す。第IX表では,『螢光単位』は,
アンチフルオレシイン被覆したビーズに結合したハイブ
リダイゼーション錯体を酵素検定して得たものである。 第IX表 標的のアトモル 螢光単位 実験1 100 487±5.5 実験2 30 236±18 実験3 10 191±5.5 対照 0 122±6.6 従って,第IX表の結果が示すように,本発明に基づく
免疫ハイブリダイゼーション系は,非放射性酵素検定を
用いて、僅かに存在する二本鎖の標的DNAの量を迅速に
検出するのに用いることができる。
本発明を検討すれば,当業者には種々の修正および変
更が可能であろう。例えば,試験試料に特定の標的DNA
が存在するか否かを調べるのに必要な成分要素を、予め
キットの形態で集めることも可能であろう。とりわけ,
選択された標的に相補的であり且つ第1の免疫剤に結合
する第1のプローブと,レポーター基に結合し且つ第1
のプローブとは別の標的の部分に相補的である第2のプ
ローブと,保持体に結合する第2の免疫剤とは,別々に
包装した構成要素としてこのようなキットに含んでもよ
い。このようなキットは,例えばRanki等,Curr.Top.Mi
crobiol.Immunol.104:317−318(1983)の手順に基づ
いて、標的について試験するために調製された試料とプ
ローブおよび保持体を組み合わせて,キットの対照とさ
れる標的の存在を検出して定量するのに用いることがで
きるであろう。
同様に,レポーター結合した第2のプローブを入れた
容器,第2の免疫剤に結合した保持体或いは混合物を入
れた容器,或いはそれぞれ第1の免疫剤に結合した幾つ
かの第1のプローブの容器をキットとしてもよい。いく
つかの第1のプローブの配列は,必要な場合はある程度
重なり合っても(即ち,互いに異なるが重なり合う)よ
いが,検定の感度の点からは,固定化された標的にでき
るだけ標識を付けるために,第2のプローブの配列が第
1のプローブのいずれの配列とも異なり且つ離れている
(即ち,重なり合わない)ことが特に望ましい。
また,本発明はアンチフルオレシイン被覆したビーズ
を採用した系に関して説明しているが,錯化剤を用いて
本発明を実施するための材料は容易に入手できる。例え
ば,アガロース結合したレクチンおよびビチオン基化し
たアガロースは,カリフォルニア州BurlingameのVector
Laboratories,Inc.から入手できる。アビジン被覆した
ポリメタクリレート球およびビオチン標識付けしたRNA
は,Manning等,ChromosomaBeri.),53:107−117(1
979)の手順によって得られる。
従って,本発明は請求の範囲に包含されるこのような
均等な変更の全てを含むものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ストロウプ,ステイーブン デイー アメリカ合衆国 60048 イリノイ リ バーテイヴイル ルーズヴエルト ドラ イブ 606 (56)参考文献 特開 昭60−93355(JP,A)

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】選択した標的核酸の配列を溶液から単離す
    る方法であって、以下の工程、すなわち、 (a)標的核酸配列の第1の部分に相補的な配列を有
    し、且つ第1の錯化剤が結合されている第1の一本鎖の
    核酸プローブに、該標的配列をハイブリダイゼーション
    し、 (b)前記第1の錯化剤に安定に結合して複合体を形成
    することができる、支持体と結合した第2の錯化剤に、
    前記第1のプローブを暴露することによって、第1のプ
    ローブを固定化し、及び (c)標的配列の第2の部分に相補的な配列を有し、且
    つレポーター基が結合されている第2の一本鎖核酸プロ
    ーブを導入する工程を含み、 前記第1の錯化剤及び第2の錯化剤が、 抗原及び該抗原に対する抗体、ならびにレクチン及び炭
    水化物よりなる群から選択されることを特徴とする、選
    択した標的核酸の配列を溶液から単離する方法。
  2. 【請求項2】固定化されたハイブリッド配列から溶液を
    分離する工程をさらに含む、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】前記標的核酸配列が二本鎖配列であり、さ
    らに、ハイブリダイゼーションに用いることが出来るよ
    うに二本鎖の配列に一本鎖の部分を形成する工程を含
    む、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記標的核酸配列が一本鎖配列である、特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第1の錯化剤が抗体であり、前記第2
    の錯化剤が抗原である、特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】前記第1の錯化剤が抗原であり、前記第2
    の錯化剤が抗体である、特許請求の範囲第1項に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】前記抗原がフルオレシインであり、前記抗
    体が抗フルオレシイン抗体である、特許請求の範囲第6
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記第1の錯化剤が炭水化物であり、前記
    第2の錯化剤がレクチンである、特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記第1の錯化剤がレクチンであり、前記
    第2の錯化剤が炭水化物である、特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】工程(c)の後に、 レポーター基を検定する工程をさらに含む、特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記標的核酸配列が二本鎖配列であり、
    また、ハイブリダイゼーションに用いることが出来るよ
    うに二本鎖の配列に一本鎖部分を形成する工程をさらに
    含む、特許請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記標的核酸配列が一本鎖配列である、
    特許請求の範囲第10項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記第1の錯化剤が抗体であり、前記第
    2の錯化剤が抗原である、特許請求の範囲第10項に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】前記第1の錯化剤が抗原であり、前記第
    2の錯化剤が抗体である、特許請求の範囲第10項に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】前記抗原がフルオレシインであり、前記
    抗体が抗フルオレシイン抗体である、特許請求の範囲第
    14項に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記第1の錯化剤が炭水化物であり、前
    記第2の錯化剤がレクチンである、特許請求の範囲第10
    項に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記第1の錯化剤がレクチンであり、前
    記第2の錯化剤が炭水化物である、特許請求の範囲第10
    項に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記レポーター基が、第2のプローブ配
    列に共有結合で結合する同位体標識から成る、特許請求
    の範囲第1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記レポーター基が、キレート成分によ
    って第2のプローブに結合する放射性重金属から成る、
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記レポーター基が非放射性である、特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記方法が、以下の工程、すなわち、 レポーター基内のビチオンをアビジン成分と複合体形成
    させ、 ビオチン化した子ウシアルカリフォスファターゼ成分と
    アビジンとの複合体を形成させ、及び アビジンと複合体を形成したビオチン化した子ウシアル
    カリフォスファターゼ成分を、リン酸メチルウンベリフ
    ェロンと反応させる工程、をさらに含み、 非放射性レポーター基がビオチンから成る、特許請求の
    範囲第20項に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記固定化工程に先立って前記ハイブリ
    ダイゼーション工程を行う、特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  23. 【請求項23】標的核酸配列の固体支持体上への固定化
    に関連する捕獲効率を増大せしめる方法であって、以下
    の工程、すなわち、 それぞれが標的核酸配列の異なった部分に相補的な核酸
    配列を有し、且つそれぞれが支持体に結合する部分を有
    する、少なくとも2つの第1のプローブに、標的核酸配
    列を暴露し、 溶液中において、標的核酸配列を、第1のプローブの少
    なくとも1つとハイブリダイズさせ、及び 第1のプローブの少なくとも1つの支持体結合部分を、
    固体支持体上の第1のプローブ結合部分に結合させる工
    程を含むことを特徴とする、標的核酸配列の固体支持体
    上への固定化に関連する捕獲効率を増大せしめる方法。
  24. 【請求項24】前記第1のプローブと相補的な部分と異
    なる標的核酸配列部分に相補的な配列を有し、且つレポ
    ーター基に結合している第2の一本鎖核酸プローブを導
    入する工程をさらに含む、特許請求の範囲第23項に記載
    の方法。
  25. 【請求項25】選択された標的核酸配列を含有する試料
    についてのハイブリダイゼーション検定を行うためのキ
    ットであって、 それぞれが標的核酸配列の異なった部分に相補的な核酸
    配列を有し、且つそれぞれが支持体に結合する部分を有
    する、少なくとも2つの第1のプローブ、 前記第1のプローブに会合し、且つ、第1のプローブの
    何れかと相補的な何れの部分とも異なる標的核酸配列部
    分に相補的な配列を有し、且つレポーター基に結合して
    いる第2のプローブ、及び 前記第1のプローブへの結合部分を有し、且つ前記第1
    のプローブと会合する固体支持体を含むことを特徴とす
    るキット。
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