JPH04267054A - 有機電解液電池用正極の製造方法 - Google Patents

有機電解液電池用正極の製造方法

Info

Publication number
JPH04267054A
JPH04267054A JP2734091A JP2734091A JPH04267054A JP H04267054 A JPH04267054 A JP H04267054A JP 2734091 A JP2734091 A JP 2734091A JP 2734091 A JP2734091 A JP 2734091A JP H04267054 A JPH04267054 A JP H04267054A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
positive electrode
polyvinyl alcohol
organic electrolyte
degree
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2734091A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroji Maeda
廣二 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2734091A priority Critical patent/JPH04267054A/ja
Publication of JPH04267054A publication Critical patent/JPH04267054A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02E60/12

Landscapes

  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負極としてリチウム、
ナトリウム等が使用される有機電解液電池において、特
にスパイラル方式の電極体を備えた電池の正極の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種電池の正極の製造方法としては、
例えば特開昭57−96471号公報に記載されたよう
に、正極活物質、導電剤としてのアセチレンブラック、
増粘剤または結着剤としての水溶性高分子であるカルボ
キシメチルセルロ−ス等を混練してスラリ−状としてス
ラリ−を得、このスラリ−を導電芯体に塗着、乾燥して
、加圧成型後、スパイラル状に巻き、電池缶に挿入する
ことが知られている。そして、水溶性高分子としては、
前記カルボキシメチルセルロ−ス以外にも、メチルセル
ロ−ス、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソ−
ダ、ポリビニルアルコ−ル等があげられる。
【0003】ここで、前記メチルセルロ−スやカルボキ
シメチルセルロ−スはスラリ−を導電芯体に塗着して乾
燥した場合、クラックが生じやすい傾向がある。また、
ポリエチレンオキサイドを使用した場合には、少量の添
加量で高粘度のスラリ−を作製することが可能であるが
、スラリ−の流動性が乏しく導電芯体に塗着することが
困難である。そして、ポリアクリル酸ソ−ダは粘度が小
さいので多量の添加を必要とし、スラリ−の流動性も小
さい。
【0004】一方、ポリビニルアルコ−ルは、少量の添
加で流動性のあるスラリ−の作製が可能であり、このス
ラリ−を導電芯体に塗着し強制乾燥を行った場合であっ
ても、極板にはクラックが生じがたく、製造工程上極め
て好ましい水溶性高分子である。
【0005】ところで、この種有機電解液電池において
、特に低温特性を向上させるべく、比表面積が大きく且
つ粒径の小さな正極活物質を用いることが提案されてい
る。この方法によれば、前記活物質によって正極におい
て電気化学的反応を容易に起こすことができ、過電圧を
小さくすることが可能となる。
【0006】然し乍ら、前記スラリ−状態を経て正極を
作製する製造方法において、ポリビニルアルコ−ルは、
比表面積が大きく且つ粒径の小さな活物質を用いて合剤
をスラリ−とする場合、スラリ−の凝集力が強く働くと
いう性質を有する。その結果、このスラリ−を導電芯体
に塗着することが困難となるので、この種活物質を使用
することは極めて難しい。
【0007】従って、従来のポリビニルアルコ−ルを使
用し、比表面積が大きく且つ粒径の小さな正極活物質を
添加し、スラリ−状態を経て正極を作製することはほと
んど不可能であり、同時にこの種有機電解質電池の低温
特性を向上させることは極めて難しかった。
【0008】例え、この従来のポリビニルアルコ−ルと
、比表面積が大きく且つ粒径の小さな正極活物質を使用
し、スラリ−状態を経て正極を作製した場合、スラリ−
の凝集力が強く働き、スラリ−粘度が不安定となってし
まい、更には粘度の急上昇が起こる。そして、このスラ
リ−を導電芯体に塗着しようとすると、この工程が困難
となる。また、塗着厚みにバラツキが生じ、これを乾燥
したとしても極板には厚みムラが発生してしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みて成されたものであって、比表面積が大きく且つ粒
径の小さな活物質を使用した場合であっても、スラリ−
化が可能であり、このスラリ−を導電芯体に塗着する場
合の、工程の操作を簡易とする有機電解液電池用正極の
製造方法を提供しようとするものである。
【0010】また更に、比表面積が大きく且つ粒径の小
さな活物質を使用することによって、この種有機電解質
電池の低温における放電特性を向上させるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の有機電解液電池
用正極の製造方法は、正極活物質と、導電剤と、結着剤
としての重合度1000〜1700のポリビニルアルコ
−ル、及び/若しくはケン化度93mol%〜96mo
l%のポリビニルアルコ−ルの、水溶液及びポリテトラ
フルオロエチレンとを混練してスラリ−を得、該スラリ
−を導電芯体に塗着して正極とすることを特徴とするも
のである。
【0012】ここで、前記正極活物質としては、比表面
積20m2/g〜30m2/g、平均粒径10μm〜2
0μmのものを使用するのが好ましい。
【0013】また、前記混練時において、前記ポリビニ
ルアルコ−ルの水溶液を添加した後に、ポリテトラフル
オロエチレンを添加することにより、混練操作が簡易と
なる。
【0014】
【作用】本発明の如く、結着剤としての重合度1000
〜1700のポリビニルアルコ−ル、及び/若しくはケ
ン化度93mol%〜96mol%のポリビニルアルコ
−ルの水溶液を使用することにより、前記問題点の解決
が図られる。このメカニズムは次のように説明される。
【0015】即ち、ポリビニルアルコ−ルを用いたスラ
リ−の粘度が上昇する現象は、活物質の微粒子や導電剤
の微粒子が、凝集を引き起こすことに起因していると考
えられる。つまり、ポリビニルアルコ−ル分子鎖のOH
基が、正極活物質の二酸化マンガンの酸素原子と、水素
結合する。このポリビニルアルコ−ル分子は二酸化マン
ガン粒子に強く吸着され、二酸化マンガン粒子表面がポ
リビニルアルコ−ルの炭化水素主鎖で被われて疎水化す
ることになる。この結果、自由エネルギーが最小となる
ように、二酸化マンガン粒子はファンデルワ−ルス力に
よって凝集すると推察される。従って、活物質の比表面
積が小さく且つ粒径が小さければ、ポリビニルアルコ−
ルの吸着量も多くなり、ファンデルワ−ルス力が増大す
る。そして、凝集力が大きくなって、粘度が上昇する。
【0016】また、凝集力を考える上で、ポリビニルア
ルコ−ルの重合度についても考察すると、この重合度が
高いと、ポリビニルアルコ−ル分子の吸着量は多くなり
凝集力が強くなる。一方、重合度が低い場合には、ポリ
ビニルアルコ−ル分子の吸着量が少なくなり凝集力は弱
くなる。このように、ポリビニルアルコ−ルの重合度に
よって、凝集力が大きく変化する。
【0017】そこで、本発明の如く重合度1000〜1
700のポリビニルアルコ−ルを使用することによって
、従来使用されていた重合度のポリビニルアルコ−ルに
比べて、活物質粒子である二酸化マンガンや導電剤粒子
表面への、ポリビニルアルコ−ル分子の吸着量を工程上
好ましい値に設定できる。その結果、スラリ−粘度の急
上昇を押さえることができ、正極の製造工程において取
扱が簡易となる。
【0018】一方、ポリビニルアルコ−ルのケン化度に
ついて着目してみると、ケン化度93mol%〜96m
ol%のものを使用することにより、界面活性能が大き
くなることに起因する。この理由は、ポリビニルアルコ
−ルの残存酢酸基、疎水基、親水基の分子内において、
分子状態が不均一になっていることに由来している。従
って、界面活性能が大きいことは、活物質粉末、導電剤
粉末などからなる合剤粉末をスラリ−化する場合、合剤
粉末が濡れやすくなり、混練操作が容易となり混練時間
が短縮できる。
【0019】尚、従来使用されていたポリビニルアルコ
ールのケン化度は98.5mol%程度であり、本願発
明で使用するものより大きな値であった。
【0020】更に、重合度1000〜1700のポリビ
ニルアルコ−ル、及び/若しくはケン化度93mol%
〜96mol%のポリビニルアルコ−ルを使用し、この
種有機電解質電池の低温特性を向上させるためには、正
極活物質として比表面積20m2/g〜30m2/g且
つ平均粒径10μm〜20μmのものを使用するのが好
適する。
【0021】また、前記混練時において、前記ポリビニ
ルアルコ−ルの水溶液を添加した後に、ポリテトラフル
オロエチレンを添加することにより、混練により生じる
摩擦熱によりポリテトラフルオロエチレンがフィブリル
化するのを抑制することが可能となり、スラリ−の混練
操作が簡易となる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例と比較例の対比につ
き、詳述する。
【0023】実験1(ポリビニルアルコールの重合度の
評価) [実施例1]ポリビニルアルコ−ルとして、重合度10
00、ケン化度98.5mol%、酢酸ナトリウム1.
0%、PVA含有率94.0%以上のもの30gを、純
水750mlに加熱溶解させる。冷却後、この溶液をニ
−ダへ移す。ここへ、活物質としての二酸化マンガン(
比表面積30m2/g、平均粒径15μm)と、導電 
剤としてのグラファイト及びアセチレンブラックとを、
それぞれ100部:5部:5部の比率で混合した合剤粉
末2kgのうちの80%を加え、10分間、混練する。 更に、15分おきに200gづつの残りの合剤粉末を添
加し、第1段階目の混練を行う。尚、ここでポリビニル
アルコ−ルの添加量としては、スラリ−作製工程の混練
のし易さ等の観点から、1〜3%の範囲が望ましい。
【0024】次に、この混練物の粘度が40000cp
sとなれば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
のディスパ−ジョン50gを添加し、更に減圧状態で1
0分間、第2段階目の混練を行いスラリ−を得た。
【0025】ここで、混練を2段階に分けて行う理由は
、次の理由による。即ち、合剤を一度に添加してしまう
と、合剤に水が吸収されるまでに長時間を要し、合剤が
パサパサの状態で混練されることになるので、この混練
により生じる摩擦熱によって、PTFEがフィブリル化
を起こしてしまい、良好なスラリ−が得られないという
ことによる。従って、ポリビニルアルコ−ル溶液だけで
、スラリ−がパサパサとならないように、合剤を分けて
添加し、その後にPTFEディスパ−ジョンを更に加え
ているのである。
【0026】また、PTFEディスパ−ジョンを添加し
た場合、水分量が増加して粘度が低下するので、PTF
Eディスパ−ジョン添加前のスラリ−粘度を40000
cps程度としている。この結果、スラリ−を導電芯体
に塗着するのに好適せる値に設定することが可能となる
。尚、ここでポリテトラフルオロエチレンの添加量とし
ては、極板強度、放電特性等の観点から、2〜5%の範
囲が望ましい。
【0027】このようにして得られたスラリ−を、本発
明の製造方法によるスラリ−Aとした。
【0028】[実施例2]前記実施例1において、ケン
化度、酢酸ナトリウム含有量、PVA含有率はそのまま
とし、用いたポリビニルアルコ−ルの重合度のみを17
00とした以外は、同様にして、スラリ−を作製した。
【0029】このようにして得られたスラリ−を、本発
明の製造方法によるスラリ−Bとした。
【0030】[比較例1]前記実施例1において、ケン
化度、酢酸ナトリウム含有量、PVA含有率はそのまま
とし、用いたポリビニルアルコ−ルの重合度のみを50
0とした以外は、同様にして、スラリ−を作製した。
【0031】このようにして得られたスラリ−を、比較
用のスラリ−aとした。[比較例2]前記実施例1にお
いて、ケン化度、酢酸ナトリウム含有量、PVA含有率
はそのままとし、用いたポリビニルアルコ−ルの重合度
のみを2000とした以外は、同様にして、スラリ−を
作製した。
【0032】このようにして得られたスラリ−を、比較
用のスラリ−bとした。[比較例3]前記実施例1にお
いて、ケン化度、酢酸ナトリウム含有量、PVA含有率
はそのままとし、用いたポリビニルアルコ−ルの重合度
のみを2400とした以外は、同様にして、スラリ−を
作製した。
【0033】このようにして得られたスラリ−を、比較
用のスラリ−cとした。そして、このようにして得られ
た本発明スラリ−A、B及び比較スラリ−a、b、cと
を使用して、混練後のスラリ−粘度の経時変化、流動性
を調べた。この流動性を調べるに当っては、図1に示す
ような流動性測定器を使用した。尚、図1は流動性測定
器の斜視図である。このような底部に漏斗状の一部開口
1を有する有底筒状体の、上部2からスラリ−を入れ、
底の一部開口1からスラリ−が落下しなくなるまでの時
間を測定し、この時間の評価を行った。この測定結果よ
り分かる流動性は、工程においてスラリ−をパイプで輸
送する場合、重要なファクターである。
【0034】落下に要する時間が長い場合には、スラリ
−をパイプで輸送する場合、スラリ−を送るためのポン
プに負荷がかかり、輸送がスムーズに行われない。従っ
て、この時間が短いほど、輸送しやすいと言える。
【0035】また、スラリ−を導電芯体に塗着した場合
の状態も、目視により観察した。これらの結果を、表1
に示す。
【0036】
【表1】
【0037】これより、本発明スラリ−Aにおいてはス
ラリ−粘度の経時変化が小さく、また流動性も良好であ
るので、このスラリ−Aを導電芯体に塗着する操作に全
く支障はなく、均質な極板が得られた。また、本発明ス
ラリ−Bにおいても、前記本発明スラリ−Aと同様な傾
向が得られ、良好な結果が得られた。
【0038】一方、比較スラリ−aにおいては、混練終
了後の粘度が8000cpsと低く、流動性を表すスラ
リ−落下時間も1.5分と極めて短い。従って、このス
ラリ−aは流動性があり過ぎて導電芯体に塗着しようと
すると、スラリ−aが導電芯体から流れ落ちてしまい、
塗着厚みにムラが生じた。また、比較スラリ−bにおい
ては、比較スラリ−cよりも凝集力は弱くなっているが
、混練終了後6時間放置すると粘度が45000cps
と大きくなるので、このスラリ−bを導電芯体に塗着す
る操作が困難であった。更に、比較スラリ−cにおいて
は、混練終了後6時間放置すると粘度が60000cp
sと極めて大きな値を示してしまう。
【0039】これらの結果より、重合度が1000〜1
700のポリビニルアルコ−ルを使用することによって
、活物質粒子や導電剤粒子表面への、ポリビニルアルコ
−ル分子の吸着量を工程上好ましい値に設定でき、スラ
リ−粘度の急上昇を押さえることが可能となるので、正
極の製造工程において取扱が簡易となる。
【0040】実験2(ポリビニルアルコールのケン化度
の評価)次に、この実験2では、ポリビニルアルコ−ル
のケン化度に着目して、スラリ−を作製し、その性質を
調べた。ここにおいて混練時間とは、スラリ−を混練し
始めてからその粘度が40000cpsになるまでに要
した時間を表している。そして、ここで使用したポリビ
ニルアルコ−ルの重合度は1700に固定してある。こ
の結果を、表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】この結果より、スラリ−Bの混練時間が3
時間であるのに対して、スラリ−Cの混練時間は2時間
と短いものであり、スラリ−の混練操作が容易であった
。またスラリ−を導電芯体に塗着する操作が良好に行え
た。また、スラリ−Dの混練時間は1.5時間と、前記
スラリ−Cの混練時間2時間に対して、更に短いもので
あり製造工程の時間が短縮され、このスラリ−Dを導電
芯体に塗着する操作においても、何ら支障はなかった。 但し、スラリ−中に若干ではあるが気泡が残存していた
が、前記操作において問題はない。
【0043】一方、比較用のスラリ−dにおいては、混
練時間という点では非常に短縮されるが、スラリ−中に
気泡が多く残存し流動性が悪くなる。その結果、スラリ
−の塗着操作が困難であった。
【0044】これらの結果より、ポリビニルアルコ−ル
のケン化度については、ケン化度93mol%〜96m
ol%のものを使用することにより、界面活性能が大き
くなり、活物質粉末などからなる合剤粉末をスラリ−化
する工程において、合剤粉末が濡れやすくなり、混練操
作が容易となって混練時間が短縮でき、このケン化度の
範囲が特に好ましいことが理解される。
【0045】実験3(有機電解質電池の評価)この実験
3では、本発明によるスラリ−C(ポリビニルアルコー
ルの重合度:1700、ケン化度:96.0mol%)
と、比較用のスラリ−c(ポリビニルアルコールの重合
度:2400、ケン化度:98.5mol%)を使用し
て正極を作製し、この正極を用いて電池を組み立てるこ
とによって、その電池特性を評価した。
【0046】[本発明電池]前記本発明によるスラリ−
C(ポリビニルアルコールの重合度:1700、ケン化
度:96.0mol%)を用い、このスラリ−をステン
レスからなる導電芯体に塗着して、強制乾燥を行った。 その後、この極板を圧延して0.45mmとし、190
mm×30mmの寸法に切断して、この極板の一部を剥
離して正極端子に接続するためのタブをスポット溶接し
た。これを200℃以上で熱処理を行い、ポリビニルア
ルコールを分解させた。そして、更に300℃以下で減
圧中で熱処理を行い、本発明による正極を作製した。
【0047】一方、負極として、厚み0.2mm、長さ
160mm、幅28.5mmのリチウム金属板にタブを
圧着し、ポリプロピレン製のセパレ−タで被ったものを
使用した。このようにして得られた正、負極を渦巻き状
に巻き取り、ステンレス製の外装缶に挿入した。この外
装缶は正極端子を兼ねており、この底に、前記正極のタ
ブをスポット溶接し、外装缶の開口部側に絶縁板をはめ
込み、シ−ム加工を施して、絶縁パッキングを固定した
。そして、安全弁機構を有する封口体を前記負極のタブ
にスポット溶接した。
【0048】ここに、プロピレンカ−ボネイトとジオキ
ソランの等体積の有機溶媒に、過塩素酸リチウムを溶解
させたものを、有機電解液として注液を行い、前記外装
缶を封口体にて封口して、有機電解質電池を構成し、本
発明電池A1とした。
【0049】[比較電池]前記比較用のスラリ−c(ポ
リビニルアルコールの重合度:2400、ケン化度:9
8.5mol%)と同条件のスラリ−とすると共に、正
極活物質として二酸化マンガンの比表面積を15m2/
g、平均粒径が25μmである従来使用さ れていたも
のを用いて、正極を作製し、前記同様にして、比較電池
X1を作製した。
【0050】これら本発明電池A1及び比較電池X1を
用いて電池の低温における放電特性を比較した。この時
の放電条件は、各電池を−20℃において、200Ωの
定抵抗にて放電するというものである。この結果を、第
2図に示す。これより、本発明電池A1は、比較電池X
1に比べて、放電電圧、放電時間とも優れたものであり
、低温放電時にいて優れた放電特性を示すことが理解さ
れる。
【0051】
【発明の効果】上述した如く、本発明の有機電解液電池
用正極の製造方法によれば、結着剤としての重合度10
00〜1700のポリビニルアルコ−ル、及び/若しく
はケン化度93mol%〜96mol%のポリビニルア
ルコ−ルの、水溶液及びポリテトラフルオロエチレンと
を混練してスラリ−を得、該スラリ−を導電芯体に塗着
するものであるから、比表面積が大きく且つ粒径の小さ
な活物質を使用した場合であっても、スラリ−化が可能
であり、このスラリ−を導電芯体に塗着する場合の、工
程操作が容易となるものであり、製造工程上好適するも
のである。
【0052】また更に、比表面積が大きく且つ粒径の小
さな活物質を使用することが可能となるので、この種有
機電解質電池の低温における放電特性を向上させるもの
であり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】流動性測定器の斜視図である。
【図2】電池の放電特性比較図である。
【符号の説明】
1    一部開口 2    上部 A1  本発明電池 X1  比較電池

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  正極活物質と、導電剤と、結着剤とし
    ての重合度1000〜1700のポリビニルアルコ−ル
    の水溶液及びポリテトラフルオロエチレンとを混練して
    スラリ−を得、該スラリ−を導電芯体に塗着して正極と
    することを特徴とする有機電解液電池用正極の製造方法
  2. 【請求項2】  前記正極活物質が、比表面積20m2
    /g〜30m2/g、平均粒径10μm〜20μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の有機電解液電池用正
    極の製造方法。
  3. 【請求項3】  前記ポリビニルアルコ−ルが、ケン化
    度93mol%〜96mol%であることを特徴とする
    請求項1記載の有機電解液電池用正極の製造方法。
  4. 【請求項4】  前記混練時に、前記ポリビニルアルコ
    −ルの水溶液を添加した後に、ポリテトラフルオロエチ
    レンを添加することを特徴とする請求項1記載の有機電
    解液電池用正極の製造方法。
  5. 【請求項5】  正極活物質と、導電剤と、結着剤とし
    てのケン化度93mol%〜96mol%のポリビニル
    アルコ−ルの水溶液及びポリテトラフルオロエチレンと
    を混練してスラリ−を得、該スラリ−を導電芯体に塗着
    して正極とすることを特徴とする有機電解液電池用正極
    の製造方法。
  6. 【請求項6】  前記正極活物質が、比表面積20m2
    /g〜30m2/g、平均粒径10μm〜20μmであ
    ることを特徴とする請求項5記載の有機電解液電池用正
    極の製造方法。
  7. 【請求項7】  前記ポリビニルアルコ−ルが、重合度
    1000〜1700であることを特徴とする請求項5記
    載の有機電解液電池用正極の製造方法。
  8. 【請求項8】  前記混練時に、前記ポリビニルアルコ
    −ルの水溶液を添加した後に、ポリテトラフルオロエチ
    レンを添加することを特徴とする請求項5記載の有機電
    解液電池用正極の製造方法。
JP2734091A 1991-02-21 1991-02-21 有機電解液電池用正極の製造方法 Pending JPH04267054A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2734091A JPH04267054A (ja) 1991-02-21 1991-02-21 有機電解液電池用正極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2734091A JPH04267054A (ja) 1991-02-21 1991-02-21 有機電解液電池用正極の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04267054A true JPH04267054A (ja) 1992-09-22

Family

ID=12218325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2734091A Pending JPH04267054A (ja) 1991-02-21 1991-02-21 有機電解液電池用正極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04267054A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999025039A1 (en) * 1997-11-10 1999-05-20 Nippon Zeon Co., Ltd. Binder containing vinyl alcohol polymer, slurry, electrode, and secondary battery with nonaqueous electrolyte
WO1999031746A1 (en) * 1997-12-18 1999-06-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Nonaqueous battery electrode and battery using the electrode
US6709788B2 (en) 2001-05-11 2004-03-23 Denso Corporation Lithium secondary cell and method of producing lithium nickel metal oxide positive electrode therefor
JP4606506B1 (ja) * 2009-12-01 2011-01-05 株式会社ミラック光学 多機能円盤アリ溝ステージ
US9064672B2 (en) * 2007-12-21 2015-06-23 Protochips, Inc. Specimen mount for microscopy
JP2018060603A (ja) * 2016-09-30 2018-04-12 日本合成化学工業株式会社 リチウムイオン二次電池正極用バインダー組成物、リチウムイオン二次電池正極、及びリチウムイオン二次電池

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999025039A1 (en) * 1997-11-10 1999-05-20 Nippon Zeon Co., Ltd. Binder containing vinyl alcohol polymer, slurry, electrode, and secondary battery with nonaqueous electrolyte
WO1999031746A1 (en) * 1997-12-18 1999-06-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Nonaqueous battery electrode and battery using the electrode
US6709788B2 (en) 2001-05-11 2004-03-23 Denso Corporation Lithium secondary cell and method of producing lithium nickel metal oxide positive electrode therefor
US9064672B2 (en) * 2007-12-21 2015-06-23 Protochips, Inc. Specimen mount for microscopy
JP4606506B1 (ja) * 2009-12-01 2011-01-05 株式会社ミラック光学 多機能円盤アリ溝ステージ
JP2011117749A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Miruc Optical Co Ltd 多機能円盤アリ溝ステージ
JP2018060603A (ja) * 2016-09-30 2018-04-12 日本合成化学工業株式会社 リチウムイオン二次電池正極用バインダー組成物、リチウムイオン二次電池正極、及びリチウムイオン二次電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5704223B2 (ja) 多孔膜および二次電池電極
JP7003936B2 (ja) 非水系二次電池負極用スラリー組成物及びその製造方法、非水系二次電池用負極、並びに非水系二次電池
CN105742717A (zh) 一种提升锂离子电池性能的方法
JPH04267054A (ja) 有機電解液電池用正極の製造方法
WO2014157061A1 (ja) リチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池
JPH0740485B2 (ja) リチウム二次電池用の正極合剤の製造法
JP2002151057A (ja) リチウム二次電池正極用ペーストの製造方法
JP3736684B2 (ja) 電極およびそれを用いた電池
JPH09306503A (ja) リチウム二次電池
JPH07254406A (ja) 無汞化亜鉛アルカリ電池
JP3399193B2 (ja) 非水電解液電池用正極合剤ペ−ストとその製造法および非水電解液電池
JP2002279980A (ja) 電極およびそれを用いた電池
JP2016201232A (ja) リチウムイオン電池用正極スラリー組成物、リチウムイオン電池用正極の製造方法及びリチウムイオン電池の製造方法
JPS5942779A (ja) アルカリ電池の製造方法
JP2000048814A (ja) 鉛蓄電池用正極板
US4765799A (en) Latex coated electrodes for rechargeable cells
JP2003017081A (ja) アルカリ乾電池
JP2001316655A (ja) 導電性接着剤およびその製造方法
JP2775829B2 (ja) 亜鉛アルカリ電池
JPH02299152A (ja) 二次電池用電極の製造法
JPH1074505A (ja) リチウム二次電池の製造方法
JPS612265A (ja) アルカリ電池
JPH09129239A (ja) 有機電解質電池
JPS62226576A (ja) 円筒形液状オキシハロゲン化物−リチウム電池
JPH01151158A (ja) 非水溶媒電池の正極の製造法