JPH04265486A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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Publication number
JPH04265486A
JPH04265486A JP2751991A JP2751991A JPH04265486A JP H04265486 A JPH04265486 A JP H04265486A JP 2751991 A JP2751991 A JP 2751991A JP 2751991 A JP2751991 A JP 2751991A JP H04265486 A JPH04265486 A JP H04265486A
Authority
JP
Japan
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wall
curve
point
expansion
fixed
Prior art date
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Pending
Application number
JP2751991A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Yuji Izumi
泉 雄二
Tetsuo Yoshida
哲夫 吉田
Tatsushi Mori
達志 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP2751991A priority Critical patent/JPH04265486A/ja
Publication of JPH04265486A publication Critical patent/JPH04265486A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスクロール型圧縮機(以
下、単に圧縮機という。)に関し、詳しくは固定スクロ
ールの固定渦巻体及び可動スクロールの可動渦巻体の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に一般的な圧縮機の断面図を示す。 この圧縮機は、ハウジング1内に固定された固定スクロ
ール2と、ハウジング1内で公転自在に支承された可動
スクロール3とを有するものである。固定スクロール2
は、固定側板21と、この固定側板21の一面に一体的
に形成された固定渦巻体22とからなる。可動スクロー
ル3は、可動側板31と、この可動側板31の一面に一
体的に形成され、かつ固定渦巻体22と互いにπ(ra
d)位相をずらして噛合する可動渦巻体32とからなる
。一般的な圧縮機における固定渦巻体22及び可動渦巻
体32の内外壁は、いずれも常時互いに接触すべくイン
ボリュート曲線により形成され、始端部から終端部まで
一定の壁厚とされている。
【0003】この圧縮機では、駆動軸4の回転が偏心ブ
ッシュ7及び自転防止機構8を介して可動スクロール3
の公転運動とされ、この可動スクロール3の公転運動に
より固定スクロール2との間に形成される複数の圧縮室
5が順次容積を縮小させながら中心方向へ移動し、しか
る後固定側板21に設けられた吐出口61から吐出室6
へ圧縮流体を吐出する。
【0004】ところで、圧縮機の軽量化を図る方法とし
ては壁厚の薄化がある。特開昭60−98186号公報
では、このような観点から可動渦巻体32の壁厚を終端
部に向かうにつれて徐々に薄くした圧縮機を開示してい
る。この圧縮機では、所定径の基礎円により形成される
インボリュート曲線で可動渦巻体32の外壁曲線を形成
し、この基礎円より小径の基礎円により形成されるイン
ボリュート曲線で可動渦巻体32の内壁曲線を形成する
ことにより、可動渦巻体32の壁厚を終端部まで薄くし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
の圧縮機では、両スクロール2、3における固定及び可
動渦巻体22、32の内外壁が従来と同様にインボリュ
ート曲線により形成されているため、所定の圧縮効率を
確保すべく所定長さの固定及び可動渦巻体22、32を
得んとすれば、固定及び可動渦巻体22、32の各終端
部が圧縮機の中心から一定の位置に存在することとなり
、圧縮機の小型化に繋がる縮径化を図ることができない
【0006】そして、この圧縮機では、両スクロール2
、3が互いに接触を維持する必要性から、可動渦巻体3
2の壁厚の減少と固定渦巻体22の壁厚の増大とが互い
に補償し合っている。また、この圧縮機は、開示された
内容では始端部について何ら考慮されておらず、インボ
リュート曲線の始点同士を単純に滑らかに接続すること
により始端部を形成している。このため、両スクロール
2、3の始端部が不十分な壁厚であれば、始端部は吐出
直前の流体を密封して最も大きな圧力下に置かれるため
、その始端部に破損を生じるおそれもあり、耐久性に課
題を有することとなる。かといって、両スクロール2、
3の始端部を強度維持の観点から必要不可欠な壁厚とす
れば、可動渦巻体32は終端部側へ向かうにつれて薄壁
化されるが、可動渦巻体32の壁厚の減少の分だけ固定
渦巻体22の壁厚が増大するため、固定渦巻体22は同
様に必要不可欠な壁厚の始端部から終端部側へ向かうに
つれて可動渦巻体32の外壁と噛合する範囲では過剰に
厚い壁厚とされ、圧縮機全体で軽量化を実現することが
困難となる。
【0007】本発明は、圧縮機全体の小型化を図るとと
もに、耐久性の観点から始端部の強度を確保しつつ軽量
化をも実現することを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の圧縮機は、上記
課題を解決するため、インボリュート曲線上の伸開角位
置から伸開線の方向へ伸開角の増大に応じて減じた位置
の曲線を前記固定及び可動スクロールの外壁曲線とし、
該外壁曲線上の伸開角位置における法線方向又はこれに
近似する方向へ前記可動スクロールの公転半径分だけ該
伸開角位置を移動して移動伸開角位置をとり、該移動伸
開角位置の曲線を前記インボリュート曲線の基礎円の中
心点の点対称位置に移した点対称曲線を前記固定及び可
動スクロールの内壁曲線とし、かつ前記外壁曲線上にお
ける始点側のある伸開角位置に所定半径の外壁側内接円
弧を設け、該伸開角位置における法線方向又はこれに近
似する方向へ公転半径分だけ前記伸開角位置を移動して
移動伸開角位置をとり、該移動伸開角位置を前記基礎円
の中心点の点対称位置に移した前記内壁曲線上の点対称
位置に前記外壁側内接円弧の半径と公転半径との和を半
径とする内壁側内接円弧を設け、該外壁側及び内壁側内
接円弧とを含んで接続することにより前記固定及び可動
スクロールの始端部を構成するという新規な手段を採用
している。
【0009】なお、本発明の圧縮機では、外壁曲線に基
づいて内壁曲線を形成する場合には法線方向又はこれに
近似する方向を外側に向けてとり、内壁曲線に基づいて
外壁曲線を形成する場合には法線方向又はこれに近似す
る方向を内側に向けてとればよい。
【0010】
【作用】幾何学上、同一の基礎円で所定の位相角離れた
二つの始点より二つのインボリュート曲線を描く場合、
一のインボリュート曲線と他の一のインボリュート曲線
との離間距離(壁厚)を設定せんとすれば、位相角と離
間距離とが一定の関係をもつため、必要な離間距離から
位相角を算出して各インボリュート曲線を描くこととな
る。しかし、各インボリュート曲線には、例えば外側の
インボリュート曲線の任意の伸開角位置をその伸開角位
置における法線方向へ所定の離間距離分だけ移動して移
動伸開角位置をとり、この移動伸開角位置の曲線を外側
のインボリュート曲線の基礎円の中心点の点対称位置に
移せば、その移した点対称位置が描く曲線が内側のイン
ボリュート曲線となる関係がある。本発明の圧縮機では
、この点に着目し、外壁曲線をインボリュート曲線から
伸開角の増大に応じて減じて形成し、この外壁曲線から
可動スクロールの公転半径分の移動・点対称操作を経て
内壁曲線を形成している。なお、このとき、法線方向へ
の移動の他にこれに近似する方向への移動をも許容して
いるのは、こうした場合であっても実質的に固定及び可
動渦巻体の接触は維持できるからである。
【0011】このため、本発明の圧縮機では、固定及び
可動渦巻体において、外壁曲線が伸開角の増大につれて
外側のインボリュート曲線から内側へ徐々に離れ、内壁
曲線も伸開角の増大につれて内側のインボリュート曲線
から内側へ徐々に離れ、各終端部が従来の圧縮機と比較
して中心側に近づくので、縮径により小型化が図られる
。なお、このように内外壁を形成しても、外壁に基づい
て内壁又は内壁に基づいて外壁が形成されるため、内外
壁の接触は維持され、所定長さの固定及び可動渦巻体が
一定の圧縮効率を維持する。また、固定及び可動渦巻体
ともに、外壁曲線と内壁曲線とを二つの内接円弧を含ん
で接続することにより従来の圧縮機の始端部より厚い壁
厚の始端部とされ、始端部で充分な強度を維持する。 そして、内壁曲線が内側のインボリュート曲線から離れ
る程度は、伸開角の差により、外壁曲線が外側のインボ
リュート曲線から離れる程度より小さくなるため、固定
及び可動渦巻体は、充分な強度の始端部から終端部へ向
かうほど壁厚が薄くされ、圧縮機全体で軽量化される。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。この圧縮機は、図1〜図5に示すよ
うに、固定スクロール2の固定渦巻体22及び可動スク
ロール3の可動渦巻体32の形状を除いて前記図8のも
のと同一であるため、以下、同一の構成及び作用につい
ては詳述を省略する。 (1)まず、幾何学上のインボリュート曲線の特質につ
いて検討する。
【0013】図6において、インボリュート曲線I1 
は、x−y座標の原点OS (0,0)を中心とする半
径Aの基礎円CS 上にx軸との交点P11(A,0)
をとり、この交点P11を始点として創成される。ここ
で、伸開角θ(rad)における基礎円CS 上の点を
Q0 とし、その伸開角θのインボリュート曲線I1 
上の点をP12(x,y)とすれば、AθがQ0 P1
2間の距離であるから、インボリュート曲線I1 は三
平方の定理より次の関係をもつ。
【0014】       x2 +y2 =A2 +A2 θ2  
                       ……
式(1)次に、基礎円CS 上の点Q0 における接線
(伸開線)をl1 とし、インボリュート曲線I1 上
の点P12における接線をl2 とし、接線l2 にお
ける外側への法線をl3 とする。そして、点P12を
法線l3 方向へ所定の離間距離tだけ移動した点P2
2の座標を(X、Y)とすれば、伸開角θの変化により
点P22が曲線I2 を形成する。ここで、法線l3 
方向の離間距離tのx成分をa、y成分をbとすると、
tは次式のように表される。
【0015】       t2 =a2 +b2         
                         
 ……式(2)また、Xとx、Yとyは次の関係をもつ
。       X−x=a       Y−y=b              
                         
 ……式(3)よって、式(2)に式(3)を代入すれ
ば、t2 =(X−x)2 +(Y−y)2 これを整
理すると、       X2 +Y2 =x2 +y2 +t2 
+2(xa+yb)    ……式(4)ところで、x
及びyは次の関係をもつ。
【0016】       x=Acosθ+Aθsinθ     
 y=−Aθcosθ+Asinθ         
           ……式(5)また、法線l3 
とy軸とがなす角度をβ(rad)とすると、a及びb
は次のように表される。       a=tsinβ       b=tcosβ            
                        …
…式(6)したがって、式(4)に式(5)、(6)を
代入すれば、       X2 +Y2 =x2 +y2 +t2 
              +2tA{sinβ(c
osθ+θsinθ)              +
cosβ(−θcosθ+sinθ)}    ……式
(7)さて、伸開角θにおける基礎円CS 上の点Q0
 の座標を(x0 、y0 )とすると、接線l2 の
傾きdy0 /dx0 は、       dy0 /dx0 =(y−y0 )/(
x−x0 )        ……式(8)ここで、 x0 =Acosθ y0 =Asinθ であり、かつ式(5)から式(8)は次のようになる。
【0017】       dy0 /dx0 =−1/tanθ  
                  ……式(9)ま
た、式(1)をxで微分し、整理すれば、      
x+ydy/dx=A2 θdθ/dx       
         ……式(10)同様に、式(5)の
xの式をθで微分し、整理すれば、      dx/
dθ=Aθcosθ                
          ……式(11)よって、式(10
)、(11)から接線l2 の傾きdy/dxを求める
と、       dy/dx=(A/cosθ−x)/y 
             ……式(12)式(12)
に式(5)を代入し、整理すれば、      dy/
dx=tanθ                  
            ……式(13)したがって、
式(9)と式(13)とから、接線l1 と接線l2と
は直交することがわかる。よって、接線l1 と法線l
3 とは傾きが一致する。
【0018】このため、 cosβ=cosθ sinβ=−sinθ とおくことができ、これらを式(7)に代入すると、 
     X2 +Y2 =x2 +y2 +t2  
                 +2tA{−si
nθ(cosθ+θsinθ)           
       +cosθ(−θcosθ+sinθ)
}これを整理すると、       X2 +Y2 =x2 +y2 +t2 
−2tAθ            ……式(14)結
局、式(1)、(14)から、       X2 +Y2 =A2 +A2 θ2 +
t2 −2tAθ        ……式(15)ここ
で、 t=Aα とすると、式(15)は、       X2 +Y2 =A2 +A2 (θ−α
)2                 ……式(16
)すなわち、インボリュート曲線I1 から求めた曲線
I2 は、原点OS を中心にインボリュート曲線I1
 を角度α(rad)だけ右に回転移動したインボリュ
ート曲線であることがわかる。また、インボリュート曲
線I1 の始点P11は、インボリュート曲線I2 上
では点P21(A,−t)に移動している。
【0019】このように、従来の圧縮機における固定渦
巻体のようにインボリュート曲線により内外壁曲線を形
成せんとすれば、基礎円CS の原点OS を中心とし
て外壁曲線として始点P11よりインボリュート曲線I
1 を創成し、このインボリュート曲線I1 を平行移
動及び回転移動つまり原点OS を中心とした点対称移
動を行えば、それにより得られるインボリュート曲線I
2 で内壁曲線が得られることがわかる。また、内壁曲
線とされるインボリュート曲線I2 は、外壁曲線たる
インボリュート曲線I1 の始点P11を原点OS を
中心に角度(π−α)だけ左に回転移動した始点から創
成することによっても得られることがわかる。
【0020】このため、従来の圧縮機における固定渦巻
体では、図7に示すように、外壁曲線たるインボリュー
ト曲線I1 のある伸開角θにおける点P12をその点
P12における外側への法線方向へ可動スクロールの公
転半径R分だけ移動して点P22とし、この点P22を
基礎円CS の原点OS の点対称位置に移して点P3
2とすれば、伸開角θの変化によるその点P32の軌跡
が内壁曲線たるインボリュート曲線I3 となる。なお
、伸開角θの変化による点P22の軌跡はインボリュー
ト曲線I2 となる。これにより、インボリュート曲線
I1 の始点P11は、インボリュート曲線I2 上で
点P21(A,−t)に移動し、インボリュート曲線I
3 上で点P31(−A,−t)に移動する。
【0021】そして、始点P11と点P31とを公転軌
跡に入りこまない単純に滑らかな曲線Dにより接続すれ
ば固定渦巻体の始端部が形成される。以上はインボリュ
ート曲線I1 I3 で固定渦巻体22の内外壁曲線及
び始端部を形成する場合について検討したが、可動渦巻
体32の内外壁曲線及び始端部を形成する場合もインボ
リュート曲線I1 I3 と位相がπずれている点を除
いて同じである。こうして、固定及び可動渦巻体が形成
される。 (2)本実施例の圧縮機では、図1〜図5に示すように
、固定及び可動渦巻体22、32は、従来の固定及び可
動渦巻体を形成するインボリュート曲線I1、I3 と
は異なる外壁曲線SG1 、MG1 及び内壁曲線SG
3 、MG3 が採用されており、これにより固定及び
可動渦巻体22、32の壁厚はいずれも終端部に向かう
につれて徐々に薄くされている。ここで、例えば、固定
渦巻体22の外壁曲線SG1 と内壁曲線SG3 とに
ついて検討する。
【0022】図1において、x−y座標に図6及び図7
と同様に、原点OS、基礎円CS 、始点P11(E1
1)、インボリュート曲線I1 、I2 、I3 、点
Q0 、接線(伸開線)l1 をとる。そして、インボ
リュート曲線I1 上の伸開角θの位置から伸開線l1
 の方向へ伸開角θのn(2以上の次数)乗のB(正の
定数)倍に比例して減じた位置が描く曲線を外壁曲線S
G1 とする。伸開線l1 と外壁曲線SG1 との交
点をE12(x,y)とすると、(Aθ−Bθn )は
、距離Q0 E12を表すから、外壁曲線SG1 は次
の関係をもつ。
【0023】       x2 +y2 =A2 +(Aθ−Bθn
 )2               ……式(17)
すなわち、式(17)を式(1)と比較すれば、Bθn
 はインボリュート曲線I1 上の点P12と外壁曲線
SG1 上の点E12との距離を表し、外壁曲線SG1
 は距離Q0 P12からBθn を減じて得られる曲
線であることがわかる。よって、外壁曲線SG1 は伸
開角θの増大につれてインボリュート曲線I1 から内
側へ徐々に離れていく。
【0024】式(17)で表される外壁曲線SG1 に
対応する内壁曲線SG3 は、前記(1)と同様につま
りインボリュート曲線I1からインボリュート曲線I3
 を作る場合と同様に作られる。すなわち、外壁曲線S
G1 上の伸開角位置をその伸開角位置における法線l
3 方向に公転半径R分だけ移動して曲線SG2 を作
り、この曲線SG2 をさらに原点OS で点対称移動
して内壁曲線SG3 が作られる。ここで、点E12を
法線l3 方向へ公転半径R分だけ移動した点E22の
座標を(X、Y)とすれば、伸開角θの変化により点E
22が曲線SG2 を形成する。前記(1)と同様に、
法線l3 方向の距離Rのx成分をa、y成分をbとす
ると、Xとx、Yとyは次の関係をもつ。
【0025】       X−x=a       Y−y=b              
                         
 ……式(18)よって、式(17)、(18)から、
曲線SG2 は次式(18)で表される。       (X−a)2 +(Y−b)2 =A2 
+(Aθ−Bθn )2              
                         
                  ……式(19)
この曲線SG2 上の点E22を原点OS で点対称移
動した点をE32とすれば、伸開角θの変化により点E
32が内壁曲線SG3 を形成する。この内壁曲線SG
3 は次の関係をもつ。
【0026】       (X+a)2 +(Y+b)2 =A2 
+(Aθ−Bθn )2              
                         
                  ……式(20)
すなわち、式(20)を式(16)と比較すれば、曲線
SG3 も伸開角θの増大につれてインボリュート曲線
I3 から内側へ徐々に離れていくことがわかる。なお
、伸開角θ=0である始点P11はBθn =0である
ため外壁曲線SG1 上の点E11と一致し、この始点
P11(E11)は、インボリュート曲線I2 (曲線
SG2 )上ではP21(E21)上に移動し、インボ
リュート曲線I3 (外壁曲線SG3 )上ではP31
(E31)に移動する。
【0027】また、本実施例の固定渦巻体22では、図
2に示すように、基礎円CS 上に任意の小さい伸開角
βの点Q1 をとり、点Q1 に引いた接線l4 を外
壁曲線SG1 まで延ばして得られる交点を点S1 と
する。この外壁曲線SG1 上の点S1 に半径rの外
壁側内接円弧H1 を設ける。また、外壁曲線SG1 
上の点S1 に外側への法線l5 を引き、点S1 を
法線l5 方向へ公転半径R分だけ移動して点S2 を
設け、このS2 を基礎円CS の中心点である原点O
S の点対称位置に移して得られる内壁曲線SG3 上
の点S3 に半径(r+R)の内壁側内接円弧H3 を
設ける。そして、外壁側及び内壁側内接円弧H1 、H
3 と、これら外壁側及び内壁側内接円弧H1 、H3
 の共通接線H4 とを接続することにより、従来の圧
縮機の始端部より厚い壁厚の始端部22aとされ、始端
部22aで充分な強度を維持する。こうして、外壁曲線
SG1 、内壁曲線SG3 及び始端部22aにより固
定渦巻体22が得られる。
【0028】以上は固定渦巻体22について検討したが
、図3に示すように、可動渦巻体32の外壁曲線MG1
 、内壁曲線MG3 及び始端部32aも位相がπずれ
ている点を除いて同じ曲線である。すなわち、可動渦巻
体32の外壁曲線MG1 及び内壁曲線MG3 は、固
定渦巻体22の外壁曲線SG1 及び内壁曲線SG3 
を原点OS で点対称移動した後、可動渦巻体32を形
成する基礎円CM の中心OM が公転半径円C0 上
に位置するように移動する。そして、基礎円CM 上に
直線Q1 Q2 と平行に直線T1 T2 を設け、点
T2 に引いた接線を外壁曲線MG1 まで延ばして得
られる交点を点M1 とする。この外壁曲線MG1 上
の点M1 に半径rの外壁側内接円弧を設ける。また、
外壁曲線MG1 上の点M1 の平行移動・点対称移動
を行なって得られる内壁曲線MG3 上の点M3 に半
径(r+R)の内壁側内接円弧を設ける。そして、外壁
側及び内壁側内接円弧と、これら外壁側及び内壁側内接
円弧の共通接線とを接続することにより、従来の圧縮機
の始端部より厚い壁厚の始端部32aとされ、始端部3
2aで充分な強度を維持する。こうして、外壁曲線MG
1 、内壁曲線MG3及び始端部32aにより可動渦巻
体32が得られる。
【0029】可動スクロール3の公転により、基礎円C
M の中心OM が公転軌跡円C0 上を移動する。例
えば、基礎円CMの中心OM が公転軌跡円C0 上を
y軸から公転角度Φ(rad)の位置にあるとき固定渦
巻体22と可動渦巻体32とが点E1 、EX で接触
しておれば、点E1 から基礎円CSへ下ろした接線l
7 と基礎円CS との交点をQ3 とすると、直線Q
3 OS と直線OS OM とは直角となる。また、
点EX から基礎円CM へ下ろした接線l8 と基礎
円CM との交点をQX とすると、直線QX OM 
と直線OS OMも直角となる。すなわち、固定渦巻体
22の外壁曲線SG1 上における点E1 は、可動渦
巻体32の外壁曲線MG1 上の点EX に対応する。 しかし、点E1 を外側への法線l9方向へ公転半径R
分だけ移動した点をE2 とし、この点E2 を基礎円
CS の中心OS で点対称移動した点は、点EX と
一致しないE3 となる。これは、この圧縮機の固定及
び可動渦巻体22、32の内外壁が外壁曲線SG1 、
MG1 及び内壁曲線SG3 、MG3 によって形成
され、インボリュート曲線I1 、I3 と異なった形
状であるため、外壁曲線SG1 上の点E1 における
法線l9 の傾きが接線l7 の傾きに一致しないため
である。
【0030】しかしながら、両点E3 、EX は内壁
曲線SG3 、外壁曲線MG1 の接線方向に僅かに離
間するだけであり、法線方向の離間量は極微小である。 したがって、固定及び可動渦巻体22、32は両点E3
 、EX の極近傍で接しているとみなし得る。これは
以下のように示される。すなわち、式(17)の伸開角
θを公転角度Φに置き換え、図4に示すように、外壁曲
線SG3 上の点EX の座標を(X、Y)とし、点E
X を接線l8 方向へBΦn だけ延ばしてインボリ
ュート曲線上となる点をEY (x,y)とする。BΦ
n のx軸方向の量をΔx、y軸方向の量をΔyとする
と、次の関係がある。
【0031】       X=x−Δx       Y=y−Δy             
                         
……式(21)接線l8 の傾きは、式(9)と同様に
して、−1/tanΦであるから、Δx、Δyは次の関
係をもつ。       Δx=BΦn ・sinΦ      Δ
y=−BΦn ・cosΦ             
             ……式(22)ここで、式
(17)のx、yをX、YとしてXで微分し、整理する
と、       X+YdY/dX=(AΦ−BΦn )(
A−BnΦn−1 )dΦ/dXこの式に式(21)、
(22)を代入すれば、      (x−BΦn s
inΦ)+(y+BΦn cosΦ)dY/dX   
     =(AΦ−BΦn )(A−BnΦn−1 
)dΦ/dX  ……式(23)ところで、式(22)
のΔxの式を式(21)のXの式に代入し、これをΦで
微分し、式(11)を当てはめると、dX/dΦが得ら
れるから、       dX/dΦ=dx/dΦ−B(nΦn−1
 sinΦ+Φn cosΦ)           
     =AΦcosΦ−B(nΦn−1 sinΦ
+Φn cosΦ)                
                         
               ……式(24)ここで
、例えばn=2、Φ=πを代入すると、式(23)、(
24)及び(5)から、       dY/dX=2B/(A−Bπ)    
                ……式(25)式(
25)は基礎円CS における公転角度Φ=πのときの
接線l8 の傾きを表す。ここで例えばA=0.5(c
m)、B=0.001とすると、dY/dX=0.00
4となる。一方、式(13)によればdy/dx=0と
なる。両者の相違程度は他の公転角度、位置でも略同じ
である。
【0032】すなわち、点EX における法線と点E3
 における法線とのなす角度をΔΦとすると、ΔΦ≒t
anΔΦ≒dY/dX=0.004となる。そして、公
転半径Rを1(cm)とすると、点EX と点E3 と
は接線方向に0.004×1=0.004(cm)程度
離間し、法線方向には0.004×0.004=0.0
00016(cm)程度離間することとなる。この法線
方向への離間距離0.000016(cm)は固定及び
可動渦巻体22、32の内外壁形成の誤差範囲内である
。したがって、係数Bを適正に設定することによって、
可動渦巻体32の公転変位に対して固定渦巻体22の内
外壁曲線SG1 、SG3 と可動渦巻体32の内外壁
曲線MG1 、MG3 とが実質的に常に接触状態にあ
るようにすることができる。このため、この圧縮機のよ
うに内外壁を形成しても、内外壁の接触は維持され、所
定長さの固定及び可動渦巻体22、32が一定の圧縮効
率を維持する。
【0033】そして、この圧縮機では、図5に示すよう
に、可動スクロール3の公転により、例えば基礎円CM
 の中心OM が(0,R)にあれば、可動渦巻体32
の始端部32aは固定渦巻体22の始端部22aと接触
しており、しかる後に図8に示すように、固定スクロー
ル2との間に形成される複数の圧縮室5が順次容積を縮
小させながら中心方向へ移動して単一の圧縮室5にされ
、固定側板21に設けられた吐出口61から吐出室6へ
圧縮流体を吐出する。
【0034】また、式(17)で表される固定渦巻体2
2の外壁曲線SG1は次のようにも表される。       L1 (θ)=Aθ−Bθn      
                     ……式(
26)同様に、式(20)で表される固定渦巻体22の
内壁曲線SG3 は次のようにも表される。
【0035】       L2 (θ−π)=A(θ−π)−B(θ
−π)n       ……式(27)そして、図3に
示すように固定渦巻体22の壁厚tを内外壁曲線SG1
 、SG3 の基礎円CM の接線l8 方向の間隔と
すると、壁厚tは次の関係をもつ。       t(θ)=L1 (θ)−L2 (θ−π
)              ……式(28)ここで
、n=2とすると式(28)は、      t(θ)
=Aπ−2Bθπ+Bπ2             
      ……式(29)すなわち、壁厚tは伸開角
θの増大に伴ってリニアに減少していくことがわかる。 また、nが3以上でも壁厚はθの増大に伴って減少して
いくことがわかる。
【0036】したがって、この圧縮機では、内壁曲線S
G3 が内側のインボリュート曲線I3 から離れる程
度は、伸開角θの差により、外壁曲線SG1 が外側の
インボリュート曲線I1 から離れる程度より小さくな
るため、固定渦巻体22は充分な強度の始端部22aか
ら終端部へ向かうほど壁厚tが薄くされる。そして、こ
れは可動渦巻体も同様であるから、圧縮機全体で軽量化
されることがわかる。
【0037】さらに、本実施例の圧縮機では、固定渦巻
体22の終端部を伸開角θ=11π/2程度とすれば、
固定渦巻体22の半径を伸開角θ=11π/2の場合の
伸開線の長さと考えて、式(26)より外壁曲線SG1
 の長さL1 (11π/2)=8.337(cm)程
度となる。一方、図6に示すインボリュート曲線I1 
の伸開線の長さL0 は、       L0 (θ)=Aθ          
                        …
…式(30)であるから、インボリュート曲線I1 に
より同一の伸開角θで固定渦巻体の終端部まで形成すれ
ば、L0 (11π/2)=8.635(cm)程度と
なる。
【0038】したがって、この圧縮機では、固定及び可
動渦巻体22、32において、外壁曲線SG1 、MG
1 が伸開角θの増大につれて外側のインボリュート曲
線I1 から内側へ徐々に離れ、同様に内壁曲線SG3
 、MG3 も伸開角θの増大につれて内側のインボリ
ュート曲線I3 から内側へ徐々に離れ、各終端部が従
来の圧縮機と比較して中心側に近づくので、縮径により
小型化が図られることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の圧縮機で
は、固定及び可動スクロールにおいて、インボリュート
曲線より伸開角の増大に応じて減じた曲線で外壁曲線を
構成し、この外壁曲線に基づく曲線で内壁曲線を構成し
、かつ外壁曲線と内壁曲線とを外壁側及び内壁側内接円
弧を含んで接続することにより始端部を構成しているた
め、圧縮機全体の小型化を図ることができ、かつ始端部
の強度を確保して耐久性を向上させることができ、さら
に軽量化をも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の圧縮機における固定渦巻体の一部をな
す外壁曲線及び内壁曲線を示す曲線図である。
【図2】実施例の圧縮機における固定渦巻体をなす外壁
曲線、内壁曲線及び始端部を示す曲線図である。
【図3】実施例の圧縮機における固定及び可動渦巻体を
なす外壁曲線、内壁曲線及び始端部を示す曲線図である
【図4】図3の一部を拡大して示す線図である。
【図5】図3の状態から可動スクロールが公転した状態
における固定及び可動渦巻体をなす外壁曲線、内壁曲線
及び始端部を示す曲線図である。
【図6】従来の圧縮機における固定渦巻体の一部をなす
外壁曲線等を示す曲線図である。
【図7】従来の圧縮機における固定渦巻体をなす外壁曲
線、内壁曲線及び始端部を示す曲線図である。
【図8】一般的な圧縮機の縦断面図である。
【符号の説明】
2…固定スクロール                
3…可動スクロール 5…圧縮室                    
    I1 …インボリュート曲線 θ…伸開角                    
    l3 、l5 、l9 …法線 SG1 …外壁曲線                
  R…公転半径CS …基礎円          
            OS …原点(中心点) SG3 …内壁曲線                
  β…伸開角H1 …外壁側内接円弧       
       H3 …内壁側内接円弧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定スクロールと、該固定スクロールに対
    向して自転不能かつ公転可能に支持された可動スクロー
    ルとの間に圧縮室を形成し、該圧縮室が該可動スクロー
    ルの公転に基づいて容積減少するスクロール型圧縮機に
    おいて、インボリュート曲線上の伸開角位置から伸開線
    の方向へ伸開角の増大に応じて減じた位置の曲線を前記
    固定及び可動スクロールの外壁曲線とし、該外壁曲線上
    の伸開角位置における法線方向又はこれに近似する方向
    へ前記可動スクロールの公転半径分だけ該伸開角位置を
    移動して移動伸開角位置をとり、該移動伸開角位置の曲
    線を前記インボリュート曲線の基礎円の中心点の点対称
    位置に移した点対称曲線を前記固定及び可動スクロール
    の内壁曲線とし、かつ前記外壁曲線上における始点側の
    ある伸開角位置に所定半径の外壁側内接円弧を設け、該
    伸開角位置における法線方向又はこれに近似する方向へ
    公転半径分だけ前記伸開角位置を移動して移動伸開角位
    置をとり、該移動伸開角位置を前記基礎円の中心点の点
    対称位置に移した前記内壁曲線上の点対称位置に前記外
    壁側内接円弧の半径と公転半径との和を半径とする内壁
    側内接円弧を設け、該外壁側及び内壁側内接円弧とを含
    んで接続することにより前記固定及び可動スクロールの
    始端部を構成したことを特徴とするスクロール型圧縮機
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5958187A (ja) * 1982-09-26 1984-04-03 Sanden Corp スクロ−ル型圧縮機
JPS5999085A (ja) * 1982-11-26 1984-06-07 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 回転式流体機械
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