JPH0426531A - 微生物にもとづく被害を防止する光ファイバー - Google Patents

微生物にもとづく被害を防止する光ファイバー

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JPH0426531A
JPH0426531A JP2132052A JP13205290A JPH0426531A JP H0426531 A JPH0426531 A JP H0426531A JP 2132052 A JP2132052 A JP 2132052A JP 13205290 A JP13205290 A JP 13205290A JP H0426531 A JPH0426531 A JP H0426531A
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metal
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Zenji Hagiwara
萩原 善次
Masao Okubo
昌男 大久保
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Japan Electronic Materials Corp
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HAGIWARA GIKEN KK
Japan Electronic Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は微生物による被害を防止し、また藻類や貝類等
の付着物を防止するための対策をはどこした通信用先フ
ァイバーおよび光ファイバーケーブルに関するものであ
る。より詳しくは本発明は細菌や真菌(カビ類)の微生
物の作用にもとづく先ファイバーケーブル構成材料の腐
敗や劣化を防止したり、前記付着物の防止対策をほどこ
して伝送損失を少なくする通信用光ファイバーおよび先
ファイバーケーブルに関するものである。
従来技術 光信号を伝送し得る光伝導ファイバーは信号を伝える通
信用途、光をコントロールする工業用途、光を導くデイ
スプレーの用途等多岐に亘っている。
光信号を伝送する光伝導ファイバーは高屈折率心線仰(
コア部)、それを取り巻く低屈折率部(クラッド部)よ
りなる。これらは、さらに被覆されて、単数の先ファイ
バーあるいは複数本をまとめて光ファイバーの束として
使用される。コア部、クラッド部および被覆材料として
はガラスのような無機物質からアクリル樹脂のような有
機物質および他の種々の有機系の物質が使用されている
例えばコア部には透明性の高いガラス、メタクリル樹脂
(ポリメチルメタアクリレート)等が、クラッド部には
有機系のポリマー(例:フッ素樹脂)が使用される。ま
た被覆材としては各種のポリマー(例:ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル)が使用されている。さらに光ケーブル
へ水分侵入を防止するために防水型光ファイバーケーブ
ルにおいては改質アクリルを始めとして各種の吸水材(
剤)が使用される。尚、本明細書においては1本の先フ
ァイバー単体を「光ファイバー」、先ファイバーの集合
体を「先ファイバー束j、また鉄線等の強度メンバーを
も含むものを「光ファイバーケーブル」と呼ぶ。
発明が解決すべき課題 上述のような構成をとる先ファイバーは、それの使用条
件によっては温度や湿度の影響を受ける。
水分(湿気)が侵入すると細菌や真菌(カビ類)のよう
な微生物が発生したり、増殖しやすい状態になる。細菌
やカビ類が繁殖して、これらの微生物がクラッド部やコ
ア部を侵蝕すると光ファイバーの光伝導性は劣化して伝
送損失が増加する。
従って微生物の繁殖防止対策は温度や湿度の高い場所で
使用される先ファイバーケーブル、特に水中等で使用さ
れる光ファイバーケーブルにおいて使用される先ファイ
バーにあっては重要な問題である。また海水や水中で使
用される先ファイバーケーブルにおいては、それに藻類
や貝類等の付着も考えられる。この点も解決できればさ
らに好ましいものである。
光ファイバーの微生物対策として、有機系や無機系の抗
菌ないし殺菌剤の使用が考えられる。しかしながら有機
系の抗菌−殺菌剤は、耐熱性、蒸発損失、構造の安定性
、抗菌−殺菌効果の長期間持続性、溶出性等より見て難
点がある。長期に但り使用される光ファイバーケーブル
に使用される場合には使用される抗菌ないし殺菌剤の物
性変化が起らないこと、また抗菌ないし殺菌効果が半永
久的に持続されることが望ましい。これらの点より見れ
ば有機系の抗菌ないし殺菌剤は光ファイバーを構成する
材料の微生物による劣化を防止する目的には不適当であ
る。
課題を解決するための手段 本発明者はシリカゲルまたはアルミナの母体表面に殺菌
作用を有する金属イオンを保持した皮膜を有する抗菌性
組成物を光ファイバーの被覆部や吸水材に混合して使用
すれば、微生物による被害を防止し、併せて藻類、貝類
等の付着も少なくできることを見出して本発明に到着し
た。以下に本発明の細部について記載する。
母体表面に殺菌作用を有する金属・イオンを保持したア
ルミノ珪酸塩の皮膜を有する抗菌性組成物を含む被覆層
を有する先ファイバーであって、前記母体がシリカゲル
およびアルミナからなる群より選ばれた少なくともひと
つの無機物であることを特徴とする微生物にもとづく被
害を防止する先ファイバーを本発明は提供するものであ
る。
なお本願発明で使用されるシリカゲルまたはアルミナ母
体の表面(細孔やマクロ孔の表面)に形成される抗菌な
いし殺菌性の金属を含むアルミノ珪酸塩皮膜は銀、銅、
亜鉛および錫よりなる金属群より選ばれた少なくとも一
種以上の殺菌性の金属を含Hしていることを特徴とする
ものである。
さらに、殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅および亜
鉛より選ばれた少なくとも一種以上の金属イオンと錫と
を含有してなる皮膜をシリカゲルやアルミナの母体に保
持した抗菌性組成物は耐候(光)性に優れている。前述
のアルミノ珪酸塩皮膜は結晶質および/または非晶質の
アルミノ珪酸塩より構成される。
次に、本発明にか\るシリカゲルおよびアルミナを母体
とする抗菌性組成物の製造法について説明する。
本発明にか\るシリカゲルを母体とした抗菌性組成物は
多孔質のシリカケルをアルカリ溶液とアルミン酸塩溶液
で化学処理を行うことにより得られる。
アルカリ溶液としては例えばNaOH,KOH。
LiOHのようなアルカリ金属の水酸化物の溶液が用い
られ、水溶液相をアルカリ性、例えばpHは9.5〜1
1の範囲に保持して処理が行われる。
一方後者のアルミン酸塩溶液としては例えばNaANO
,KAΩ0.LLAρ0□のようなアルカリ金属のアル
ミン酸塩溶液が用いられる。
なお前記のアルカリ溶液とアルミン酸塩溶液を用いたシ
リカゲルの化学処理は常温または加温下に行われる。か
\る化学処理によりシリカゲルの毛細孔やマクロ孔表面
に存在するSiO□は反応して、イオン交換可能な金属
を含有するアルミノ珪酸塩の皮膜が細孔やマクロ孔の活
性表面に形成される。なお本発明のシリカゲルを母体と
する抗菌性組成物の細孔容積は少なくとも0.3cd/
 gであって、少なくともLOOrri”/gの比表面
積をHすることが、菌類に対する殺菌速麿をより促進し
て好ましい抗菌〜殺菌力を発揮するためにも望ましい。
前記の化学処理を終了したシリカゲルは水洗されて、固
相に存在する過剰のアルカリや金属成分は除去される。
水洗はバッチ法またはカーラム法の何れの方法を適用し
てもよい。次いで抗菌〜殺菌金属イオンを皮膜に保持さ
せるためのイオン交換が行われる。つまり、殺菌作用を
有する金属イオンとしては銀、銅、亜鉛および錫からな
る群より選ばれた金属イオンの単独または2種以上を含
む塩類の中性ないし微酸性液で処理される。前記液とし
ては例えばAgN0  、Cu (NO)  、AgN
0sZn(NO3)2のような硝酸塩、Z n S O
4。
S n S O4,Cu S O4−S n S O4
のような硫酸塩、AgCN0  、Cu (C10) 
 、Zn(CIJ04)2.のような過塩素酸塩、Z 
n CN 2のような塩酸塩、Ag−酢酸塩、Zn−酢
酸塩。
Cu−酒石酸塩のような有機酸塩が使用される。
さらに殺菌金属の単独または複数以上をアルミノ珪酸塩
皮膜中のイオン交換可能な金属M(後述の一般式中のM
)と、常温または加温下で、イオン交換させて、所定員
の殺菌金属をイオン結合により皮膜中に安定に担持せし
める工程を実施して本発明のシリカを母体とした抗菌性
組成物を調製する。前記のイオン交換に際して使用する
殺菌性塩類含有液中には、他の無抗菌性の金属イオンが
共存していても差支えない。皮膜中のイオン交換可能な
金属Mと殺菌金属の置換率は殺菌金属を含有する塩類溶
液の濃度や組成、イオン交換時の反応温度や時間等によ
り調節できる。アルミノ珪酸塩皮膜の:l!I製条件お
よび殺菌性金属イオンのイオン交換条件を調節すること
により、殺菌金属の総量を、例えば0.003〜0.5
ミリモル/100ば(但し無水の抗菌性組成物の表面積
100ハ基準)に保持することも可能である。イオン交
換時の液性を前記のように調節することにより、シリカ
ゲルの細孔やマクロ孔の活性表面に形成された抗菌〜殺
菌性のアルミノ珪酸塩皮膜中の銀、銅、亜鉛および錫の
殺菌性金属イオンの加水分解にもとづく生成物、例えば
酸化物、塩基性塩等のような生成物の発生により、形成
された抗菌性皮膜が汚染されて不純となり、その結果抗
菌性組成物の本来の抗菌〜殺菌能が低下する傾向を防止
することが可能である。上述の殺菌性金属イオン含有液
のイオン交換の代りに、アルコール類、エステル類等の
有機溶媒を用いて、または溶媒〜水の混合系を用いてイ
オン交換を実施してもよい。例えば加水分解を受けやす
い殺菌性の金属イオンSn2+を皮膜中のイオン交換可
能な金属Mとのイオン交換により置換する烈に、メチル
アルコール、エチルアルコール等のアルコール系溶媒を
使用すれば、SnO,SnO、塩基性錫化合物等の皮膜
への析出を防止することが可能であるので皮膜の抗菌能
を低下される現象を防止することが可能である。
次に上記の化学処理を経たシリカゲルは、炉液中に殺菌
金属イオンが認められなくなるまで、水洗された後、1
00°〜110℃で乾燥されて本発明のシリカゲルを母
体とした抗菌性組成物が最終的に調製される。本組成物
の用途により、含水率をさらに低減する必要がある場合
は、減圧乾燥を実施するか、または2006〜350℃
に加熱湿炭を高めて水分を除去すればよい。
上述のように調製されるシリカゲルを母体とする抗菌性
組成物中の殺菌金属の総量は細菌や真菌に対して好まし
い抗菌〜殺菌力を発揮したり、また防藻効果を、ヒげる
ためには、0.003 ミリモル/100rrr以上で
あることが好ましく、より好ましくは0.005 ミリ
モル/100rr/以上〔無水の抗菌性組成物の表面W
ILOOd基準〕であり、通常は0.03〜0.5ミリ
モル/100rrl”の範囲であればよい。
二種以上の殺菌性金属を複合使用した場合には、その合
計量が上記の範囲にあることが好ましい。
次に本発明にか\るアルミナを母体とする抗菌性組成物
の調製法について説明する。本発明にか−る活性アルミ
ナを母体とする抗菌性組成物は、多孔質のアルミナ、好
ましくは活性アルミナをアルカリ溶液とシリカ含有液と
で化学処理を行う工程を経て得られる。アルカリ溶液と
しては、例えばNaOH,KOH,LiOHのようなア
ルカリ金属の水酸化物、Ca (OH)2のようなアル
カリ土類金属の水酸化物やN a OHN a 2 C
Osのような混合系のアルカリ溶液が使用され、アルミ
ナを含む水溶液相をアルカリ性、好ましくは強アルカリ
性に保持する処理が行われる。一方後者のシリカ含有液
としては、例えばメタ珪酸ナトリウム(Na  5in
3.Na25in39H20)、水ガラス(例えば11
5〜1〜3号品)、コロイダルシリカ、シリカゲル、シ
リカゾル、シリカハイドロゾルのようなシリカ含有液が
使用される。なお前述したアルカリ溶液とシリカ含有液
によるアルミナの化学処理は、常温または加温下で、バ
ッチ法またはカーラム法により実施される。か\る化学
処理によりアルミナの表面即ち細孔やマクロ孔表面に存
在するAg2O3は反応して、イオン交換可能な金属を
含有するアルミノ珪酸塩の皮膜が、前記の孔の活性表面
に形成される。前述の化学処理を終了したアルミナはバ
ッチ法またはカーラム法で水洗されて固相に存在する過
剰のアルカリや未反応物質は除去される。次いで殺菌性
金属イオンを皮膜にイオン結合により保持させるための
イオン交換操作が行われる。この場合、殺i作用を有す
る金属イオンとしては、銀、銅、亜鉛および錫からなる
群より選ばれた金属イオンの単独または2種以上を含む
塩類の中性〜微酸性溶液を用いて処理される。前記液と
しては、例えば、AgNO3,Cu(NO3)2.Ag
N03Zn(N03)2のような硝酸塩、Z n S 
04゜5nSO、Cu504−8nSO4のような硫酸
塩、AgCl0  、Cu (Cl2O)  、Zn(
C104)2のような過塩素酸塩、Z n Cfl 2
のような塩化物、Ag −酢酸塩、Zn −酢酸塩。
Cu −酒石酸塩のような有機酸塩の液が使用される。
か\る殺菌性を有する塩類溶液を用いて、殺菌金属の単
独または複数以上をアルミノ珪酸皮膜中のイオン交換可
能な金属M(後述の一般式中のM)と、常温または加熱
下で、イオン交換させて、所定量の殺菌金属をイオン結
合により皮膜中に安定保持せしめる工程を実施して本発
明で使用されるアルミナを母体とした抗菌性組成物は調
製される。前述のイオン交換に際して使用される殺菌性
金属を含有する塩類溶液中には、他の無抗菌性の金属イ
オンが共存していても差支えない。皮膜中のイオン交換
可能な金属Mと殺菌性金属の置換率は殺菌金属を含有す
る塩類溶液の濃度や組成、イオン交換時の反応条件等に
より調節できる。
アルミノ珪酸塩皮膜の調製条件および殺菌性金属イオン
のイオン交換条件を調節することにより殺菌金属の総量
を、例えば0.002〜0.5ミリモル/100rrl
’ (、但し無水の抗菌性組成物の表面積100ゴ基準
)に保持することが可能である。イオン交換時の液性を
前述のように調節することにより、アルミナの細孔やマ
クロ孔の活性表面に形成された抗菌〜殺菌性のアルミノ
珪酸皮膜中の銀、銅、亜鉛および錫の殺菌性金属イオン
の加水分解に起因する生成物、例えば酸化物、塩基性塩
等のような生成物の発生により形成された抗菌皮膜が汚
染されて不純となり、その結果抗菌性組成物の本来の抗
菌〜殺菌能が低下する傾向を防止することが可能である
。上述の殺菌性金属イオン含有液を用いる水溶液のイオ
ン交換の代りに、アルコール類、エステル類等の有機溶
媒を用いて、または溶媒〜水の混合溶媒系を用いてイオ
ン交換を実施してもよい。例えば加水分解を受けやすい
殺菌性の金属イオンS02+を皮膜中のイオン交換可能
な金属Mとのイオン交換により置換する際に、メチルア
ルコール、エチルアルコール等のアルコール系溶媒やア
ルコール−水系混合溶媒を使用すればSnO。
SnO□2塩基性錫化合物等の皮膜への析出を防止する
ことができるので、従って皮膜の殺菌能を低下させる現
象を防止することが可能である。次に上記の化学処理を
経たアルミナは炉液中に殺菌金属イオンが認められなく
なるまで、水洗された後、100°〜110℃で乾燥さ
れて本発明にか\るアルミナを母体とした抗菌性組成物
が最終的に調製される。本組成物の用途により、含水率
をさらに低減する必要がある場合は減圧乾燥を実施する
か、または加熱温度をさらに高めることにより水分を希
望値までに除去すればよい。得られるアルミナを母体と
する抗菌性組成物中の殺菌金属の総量は、細菌や真菌に
対して好ましい抗菌〜殺菌力を発揮したり、また防藻効
果を上げるためにも、少なくとも0.002ミリモル/
 1oOrf以上であることが好ましく、より好ましく
は0.005ミリモル/100d以上(無水の抗−性組
成物の表面積100rrl’基準)であり、通常0.0
02〜065ミリモル/100−の範囲であればよい。
2種以上の殺菌性金属を使用した場合は、その合計量が
上記の範囲にあることが好ましい。
なお本発明のアルミナを母体とした抗菌性組成物の細孔
容積は少なくとも0.4cd/gであり、かつ少なくと
も80rT11/gの比表面積を有するように調製する
ことが、菌類に対する殺菌速度を促進したり、また好ま
しい防藻効果を上げるためにも必要である。
本発明にか\わるアルミナならびにシリカゲルを母体と
する抗菌性組成物は上述の方法により調製される。これ
らの抗菌性組成物の調製に際しては、既述のように、ア
ルミナまたはシリカゲルの細孔やマクロ孔表面に、無抗
菌性のアルミノ珪酸塩皮膜を形成せしめ、ついで前記皮
膜中のイオン交換可能な金属と殺菌作用を有する銀、銅
、亜鉛および錫よりなる詳より選ばれる少なくとも一種
以上の金属イオンとイオン交換を実施するが、または殺
菌作用を何する銀、銅および亜鉛よりなる群より選ばれ
る少なくとも一種以上の金属イオンと錫イオンを含む溶
液のイオン交換を実施することにより、抗菌〜殺菌性を
何するアルミノ珪酸塩の皮膜が形成される。後者の組合
せにより得られる錫と他の殺菌金属を含む皮膜よりなる
抗菌性組成物の耐候性は大きい利点がある。
上述の無抗菌性のアルミノ珪酸塩は下記の一般式で表わ
されるものをいう。
■ こ\にXおよびyはそれぞれ金属酸化物および二酸化珪
素の係数、Mはイオン交換可能な金属、nはMの原子価
、2は水の分子数を表わす。Mは通常Li、Na、にの
ような1価の金属であり、またN H4+でもよい。さ
らにこれを、例えばMg、Ca、Sr、Ba、Mn、N
i 、CoまたはFeのような2価金属により部分置換
または完全置換してもよい。
前述のアルミノ珪酸塩よりなる皮膜は結晶質(ゼオライ
ト)でも非晶質でもよく、また両者が併存していてもよ
い。アルミノ珪酸塩皮膜の厚さおよび組成は、シリカゲ
ルやアルミナ原料物質の物性や使用量、アルカリ濃度、
アルミン酸塩の添加量、反応混炭および反応時間等によ
り調節できる。結晶質、非結晶質どちらの場合でもS 
i O/ A I! 203モル比は1.4〜40の範
囲が好ましい。代表的にはS iO2/AN 203モ
ル比が1,4〜2.4のA型ゼオライト、上記の比が2
〜3のX型ゼオライト、3〜6のY型ゼオライトやS 
t 02 / A 1203のモル比が主として1.4
〜30の非晶質アルミノ珪酸塩、または前記の結晶質お
よび非晶質アルミノ珪酸塩混合物が使用される。上記の
無抗菌性のアルミノ珪酸塩よりなる皮膜は、既述したイ
オン交換法により、抗菌〜殺菌化される。
次に本発明は、水分侵入防止のために水分吸収材を用い
る先ファイバーにおいて、水分吸収材に銀、銅、亜鉛お
よび錫よりなる金属群より選ばれた少なくとも一種以上
の金属を含有してなる抗菌ないし殺菌性アルミノ珪酸塩
皮膜を有するシリカゲルまたはアルミナを母体とした抗
菌性組成物を含有せしめたものを使用することを特徴と
する微生物による被害を防止する光ファイバーを提供す
るものである。
水分吸収材は水の侵入を防止するために、先ファイバー
ケーブルのスロット(溝)内に入れられて光ファイバー
ケーブルの心線が脱落しないように固定されている。前
記の水分吸収材に抗菌−殺菌性のアルミノ珪酸塩皮膜を
含有するシリカゲルまたはアルミナを母体とした抗菌性
組成物の所定量を含有保持させれば微生物による被害防
止対策が可能である。
本発明で光ファイバーの被覆部の材料や水分吸収材に混
合されて使用されるシリカゲルまたはアルミナを母体と
した抗菌性組成物の毒性は少なく、生体に対する安全性
を、有機系の抗菌剤に比較して極めて高い。また一般細
菌や真菌(カビ類)に対する抗菌−殺菌効果はW機系の
抗菌剤に比較して、より長期(半永久的)に持続する特
徴がある。
従って前述したような抗菌−殺菌性の皮膜を含有してな
るシリカゲルまたはアルミナを母体とした抗菌性組成物
を先ファイバーで使用される被覆部(使用ポリマー例:
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル)や水分吸収材に例えば
改質アクリル系吸収材を添加混合して使用すれば光ファ
イバーの微生物による繁殖にもとづく腐敗や劣化を防止
して伝送損失を防ぐことが可能である。本発明の抗菌性
先ファイバーの構成を第1図〜3図に示した。1はコア
部、2はクラッド部であり、3は被覆部である。4は光
ファイバー 5は被覆部、6は先ファイバー、および7
,8は被覆部である。被覆部に使用する材料を上述した
ような抗菌−殺菌性のシリカゲルまたはアルミナを母体
とした抗菌性組成物を用いて抗菌ないし殺菌性にすれば
よい。また水分(湿気)侵入防止のために、水分を吸収
すると膨潤して水の流入を阻止するような先ファイバー
にあっては、水分吸収材(例:高分子水分吸収材)に前
記の抗菌ないし殺菌性組成物を添加・混合して使用すれ
ば満足すべき微生物対策が行える利点がある。
先ファイバーの被覆部の素材や吸水材に使用される高分
子体の抗菌ないし殺菌化や防カビのために使用される抗
菌ないし殺菌性のシリカゲルまたはアルミナを母体とし
た抗菌性組成物の粒子径については特に制限を加えるも
のではないが、より細かいものが望ましい。それの添加
量は通常0.2〜30%(無水基準)が好ましい範囲で
あり、もっとも好ましい範囲は0.5〜20%(無水基
準)である。上記の抗菌−殺菌性の粒子の添加量か0.
2%より少ない添加では細菌やカビに対する効果、特に
カビに対する効果が不充分である。また防藻面から見て
も不充分である。一方添加量が30%より多い領域では
効果は飽和してしまい不変となる。高分子体の物性変化
を極力防止し、かつ充分な殺菌または防カビ効果を上げ
るためには、既述のように、抗菌ないし殺菌性の粒子の
添加量は0.5〜20%(無水基準)がもっとも好まし
い範囲である。
本発明にか\る被覆材料は、単独の先ファイバーを被覆
するために用いられるのはもちろん、先ファイバーを複
数本−緒にして束にした後、この束全体を本発明にか\
る被覆材料によって被覆しても良い。この際、各光ファ
イバーについては被覆されていてもよいし、被覆されて
いなくてもよい。各光ファイバーが被覆されていない場
合の先ファイバー束の構成を第2図に、被覆されている
場合の先ファイバー束の構成を第3図に示した。
上記のうちのどのような態様においても、本発明にか−
る被覆材料を使用すれば、微生物による被害を防止でき
る。
尚、本明細書においては、↑とし°C通信用光ファイバ
ーへの適用に関して述べてきたが、例えば装飾用に用い
られるような単に光を誘導するために用いられる先ファ
イバーにも当然に適用可能である。
作   用 本発明にか\るシリカゲルまたはアルミナを母体とする
、既述の抗菌性組成物およびこれらの組成物を含有して
なる被覆材料(光ファイバー被覆層)のポリマーは以下
のような作用をする。
抗菌性組成物の母体として用いられるシリカゲルやアル
ミナは多孔質であり両者の細孔やマクロ孔(表面)は活
性であるという特徴を有している。
そのため、アルミノ珪酸塩皮膜の形成やイオン交換に際
し、化学種や金属イオンの拡散が迅速に行われ、化学反
応がシリカゲルやアルミナ表面で速やかに進行する。
本願で使用するシリカゲルやアルミナを母体とした抗菌
性組成物のaする細孔(ミクロポアー)の大きさは、公
知のアルミノ珪酸塩系(ゼオライト)の抗菌剤に比較し
てより大きいので、本組成物の解離にもとづく殺菌性の
金属イオンは孔内を拡散して容易に菌類と接触しやすい
状態になる。
一方公知のアルミノ珪酸塩を母体とする抗菌性組成物、
例えば抗菌性ゼオライトにおいては、それの細孔径が小
さいので、解離した殺菌性の金属イオンの拡散に時間が
か\す、場合によっては、菌類との接触が不可能になる
こともあった。従って、多孔質のアルミノ珪酸塩粒子を
用いて見かけの比表面積を増大させても実質的に殺菌金
属と菌とが接触しうる面積はさして増大せず、抗菌性能
も期待されるほどには増大しなかった。つまり、殺菌金
属が母体の表面に存在していても菌と接触できないデッ
ドスペースが存在していたのである。
本発明にか\るシリカゲルまたはアルミナを母体とする
抗菌性組成物ではこのようなことはなく、母体の表面に
存在するすべての殺菌金属か菌と接触可能であり、有効
に作用する。
さらに、本発明では母体たるシリカゲルやアルミナを殺
菌金属で置換されたアルミノ珪酸塩の抗菌層で被覆して
いるので、内部に存在し菌と接触することのない、いわ
ば無駄な殺菌金属の量は大幅に減少した。
以上の二つの要因のために、殺菌金属のa効利用率、す
なわち、使用した金属に対する表面に存在する金属の割
合が著しく向上し、少ない使用量で優れた抗菌性能を得
ることができる。
従って上記のシリカゲルまたはアルミナを母体とする抗
菌性組成物を光ファイバーで防菌・防カビ対策を必要と
する材料に混合すれば、材料を抗菌ないし殺菌化して光
ファイバーの微生物にもとづく腐敗や劣化を防止して、
それの寿命を恒久化して伝送損失を防止することができ
る。
本発明は実施態様として下記各項に記載された態様のも
のを含む。
1、母材表面に殺菌作用を有する金属イオンを保持した
アルミノ珪酸塩の皮膜を有する抗菌性組成物を含む被覆
層を有する光ファイバーであって、前記母体がシリカゲ
ルおよびアルミナからなる群より選ばれた少なくともひ
とつの無機物であることを特徴とする微生物にもとづく
被害を防止する光ファイバー 2、殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅、亜鉛および
錫よりなる群より選ばれた少なくとも一種以上の金属イ
オンを含有してなる前記第1項記載の微生物にもとづく
被害を防止する先ファイバー3、殺菌作用を有する金属
イオンが銀、銅および亜鉛よりなる群より選ばれた少な
くとも一種以上の金属イオンと錫イオンを含有してなる
前記第1項記載の微生物にもとづく被害を防止する先フ
ァイバー。
4、殺菌作用を有する金属イオンを保持したアルミノ珪
酸塩の皮膜が非晶質および/または結晶質よりなる前記
第1項ないし第3項のいづれかに記載の微生物にもとづ
く被害を防止する光ファイノく− 5、シリカゲルを母体とする抗菌性組成物中に含まれる
抗菌ないし殺菌金属の含量が少なくとも0.003ミリ
モル/100ni(無水基準)以上である前記第1項か
ら第4項記載の微生物にもとづく被害を防止する先ファ
イバー 6、アルミナを母体とする抗菌性組成物中に含まれる抗
菌ないし殺菌金属の含量が少なくとも0.002ミリモ
ル/100rrr (無水基準)以上である前記第1項
から第4項記載の微生物にもとづく被害を防止する先フ
ァイバー 7、先ファイバーの被覆部の素材や吸水材に使用される
高分子体に添加、混合されるシリカゲルまたはアルミナ
を母体とする抗菌性組成物が、前記高分子体に対して、
0.2〜30%(無水基準)であることを特徴とする前
記第1項から第6項記載の微生物にもとづく被害を防止
する光ファイバー8、水分侵入防止のために水分吸収材
を用いる光ケーブルにおいて、水分吸収材に対して、銀
、銅、亜鉛および錫よりなる金属群より選ばれた少なく
とも一種以上の金属を含有してなるアルミノ珪酸塩の皮
膜を有するシリカゲルまたはアルミナを母体とした抗菌
性組成物を含有せしめたものを使用することを特徴とす
る微生物にもとづく被害を防止する先ファイバー 9、アルミノ珪酸塩の皮膜を有する、シリカゲルを母体
とした抗菌性組成物中に含まれる抗菌ないし殺菌金属の
含量が少なくとも0.003 =リモル/100rri
” (無水基準)以上である前記第8項記載の微生物に
もとづく被害を防止する光ファイバー10、アルミノ珪
酸塩の皮膜を有するアルミナを母体とした抗菌性組成物
中に含まれる抗菌ないし殺菌金属の含量が少なくとも0
.002 ミリモル/100ゴ(無水基準)以上である
前記第8項記載の微生物にもとづく被害を防止する先フ
ァイバー。
11、先ファイバーの被覆部材料に無機系の抗菌ないし
殺菌性の金属を含有してなるアルミノ珪酸塩の皮膜を存
するシリカゲルまたはアルミナを母体とした抗菌性組成
物を含む被覆材料により被覆されており、個々の先ファ
イバーが被覆され、または被覆されていない微生物にも
とづく被害を防止する先ファイバー束。
12、抗菌ないし殺菌性の金属を含むアルミノ珪酸塩の
皮膜が銀、銅、亜鉛および錫よりなる金属群より選ばれ
た少なくとも一種以上の金属を含Hしてなる前記第11
項記載の微生物にもとづく被害を防止する先ファイバー
束。
13、アルミノ珪酸塩の皮膜を有するシリカゲルを母体
とした抗菌性組成物中に含まれる抗菌ないし殺菌金属の
合量が少なくとも0.003 ミリモル/100rf 
(無水基準)以上である前記第11項ないし第12項記
載の微生物にもとづく被害を防止する先ファイバー束。
14、アルミノ珪酸塩の皮膜を有するアルミナを母体と
した抗菌性組成物中に含まれる抗菌ないし殺菌金属の含
量が少なくとも0゜002ミリモル/100rrr(無
水基準)以上である前記第11項ないし第12項記載の
微生物にもとづく被害を防止する光ファイバー束。
15、水分侵入防止のために水分吸収材を用いる光ケー
ブルにおいて、水分吸収材に対して、銀、銅、亜鉛およ
び錫よりなる金属群より選ばれた少なくとも一種以上の
金属を含有してなるアルミノ珪酸塩の皮膜を有するシリ
カゲルまたはアルミナを母体とした抗菌性組成物を含有
せしめたものを使用することを特徴とする微生物にもと
づく被害を防止する先ファイバー束。
光ファイバーの被覆部の素材に使用される有機物質(ポ
リマー)の抗菌化ないし殺菌化および防カビ方法と、得
られたポリマーの抗菌力試験について述べる。抗菌力試
験に際しては噴霧法(スプレー法)とカビ抵抗性試験か
実施されて抗菌力が評価された。
噴霧法による抗菌力の試験法 菌液の調製・・・普通寒天培地で37℃、 18時間培
養浮遊させ細菌(黄色ブドウ球菌5taphy+oco
ccusaureusまたは大腸菌escherich
fa colt)の胞子数約108個/ mlの懸濁液
を調製し、これを適時希釈して試験に供した。
噴霧法による試験法・・・アルコール綿で洗浄した試験
片(50X50■■)の表面に菌液を一定量噴霧してか
ら35℃で保存した。試験片上の菌液を洗い出して、こ
の洗い出し液について菌数測定を行った。
なお培地としてはMuel Iar Hinton 2
 (B B L )が使用された。
カビ抵抗性評価の試験法 カビ抵抗性評価試験は^STM G〜21の試験法に準
じて実施された。培地の組成としてはKHP O(0,
7g) 、 K  HP 04 (0,7g) 。
Mg5O赤7H20(0,7g)、NH4No3(1,
0g) 、 N a CD (0,005g) 、 F
 e S O47HO(0,002g)、 Z n S
 0  ・7 H20(0,002g) 1Mn S 
0  ・7 H20(0,001g ) 、寒天(15
g)および純水10100Oよりなる培地が使用された
。試験菌としてはAspergillus niger
(ATCC9642)   Penicfllium 
f’uniculosu+g(ATCC9644)、C
haetomium globosu*  (ATCC
6205) 、Trichoderma T−1(AT
CC9645)およびAureobasidium p
ullulans (ATCC9348)の5種を用い
、これらの菌を混合接種した。培養は相対湿度85〜9
5%で30日間実施して、試験結果の評価を下記の5段
階に別けて行った。
0   菌の発育がまったく認められないわずかな菌の
発育 (表面積の10%以下) 少 し の ω の発育 (表面積の10〜30%) 中間的な菌の発育 (表面積の30〜60%) はげ し い菌の発育 (表面積の60〜100%) 次に本発明にか\る参考実施例ならびに実施例について
述べるが、本発明はその要旨を越えぬ限り、本実施例に
限定されるものではない。
参考実施例−1 本例はシリカゲルを母体とし、殺菌金属として銀と亜鉛
を複合させた本発明の抗菌性組成物の調製例に関するも
のである。
シリカゲル〔豊田■の球状シリカゲル(比表面@450
ば7g、細孔径60A;細孔容積0.75csJ/g;
粒子径40meshパス)〕約1 、3 kgに対して
脱塩水2.5gが添加され、次いで混合液は400〜4
50rpmで撹拌されて均質のスラリー液とされた。こ
れに対して、0.5N水酸化ナトリウム溶液が徐々に加
えられて最終的にスラリー液のpHが9.5〜10.0
になるように調節された。上記のスラリー液に対して0
.27モル/gの濃度のアルミン酸ナトリウム水溶液約
2.6gが加えられた後、スラリー液は20°〜23℃
で約15時間、450〜500rp■で撹拌されてシリ
カゲルの細孔表面へアルミノ珪酸塩の皮膜形成が行われ
た。次いでか過が行われ、得られた固相は水洗されて、
固相に存在する過剰のアルカリや未反応のアルミン酸ナ
トリウムは除去された。
この場合の水洗時のが液のpHは約9に保持された。
前記の水洗終了済みの固相に対してAgN03Z n 
(NOs ) 2混合液(A g N 03およびZn
(NO3)2として、それぞれ0,6Mおよび0.2M
を含有する水希釈液;pH=4.1)が添加され、得ら
れた混合液は、20°〜21℃に保持され、約15時間
に亘り450〜500rpmで連続撹拌された。上記の
イオン交換反応を実施して、殺菌性の銀および亜鉛を含
有する抗菌性組成物は調製され、次いでこれは濾過され
た後水洗されて固相に存在する過剰の銀および亜鉛は除
去された。水洗界は100’〜110℃で乾燥されて本
発明のシリカゲルを母体とし、殺菌金属として銀および
亜鉛を含有する抗菌性組成物が調製された。
参考実施例−1で試作された抗菌性組成物の比表面積は
319r+f/ g (B E TのN2ガス吸着によ
る測定値)であり、細孔容積は0.67d/gであり、
また銀および亜鉛の定量値はそれぞれ3.79%および
0.83%(無水基準)であった。参考実施例−1で得
られた抗菌性組成物(無水基準)の表面積100rri
E当りの銀および亜鉛量はそれぞれ0.11ミリモルお
よび0.04 ミリモルであった。
表−1 抗菌性組成物(参考実施例− Ag      zn 実施例−1 本例は光ファイバーの被覆部(第1図〜3図)の素材に
使用されるポリ塩化ビニル(PVC)を、殺菌金属とし
て銀と亜鉛とをイオン結合により保持した抗菌性アルミ
ノ珪酸塩の皮膜を有するシリカゲルを母体とした抗菌性
組成物の微粉末を用いて、抗菌ないし殺菌化した、いわ
ゆる抗菌〜殺菌性のPVCポリマーの試作とそれの抗菌
試験に関するものである。
参考実施例−1で得られたシリカゲルを母体とする抗菌
性組成物(比表面積319ば7g:;細孔容積0.87
cd/ g ; Ag=0.11ミリモル/LOOrr
l’ 。
Zn=0.04ミリモル/100rrl”)の微粉砕品
(平均粒子径D  =8.cm)を加熱活性化して、そ
の中のv 水分が2%以下になるように調製された。上記処理を経
た抗菌性組成物の微粉末を、PVCIQQ部と可塑剤D
 OP 45部を加えて得られた混合物に対して添加し
て、前者の含有量が混合物全体に対して5%になるよう
に調製された。次いで前記混合物は昇温されて約150
℃に保持され、ミキシングロールを用いて錬り込み(K
nead ing)が行われて均質化されてから、厚さ
約311mのシート状に成型された。さらに前記のシー
トは切断されて小試験片(PVC−1&2 : 50X
50mm;厚さ約3Il111)とされ、これを用いて
抗菌力の評価試験が実施された。なお前記の方法に準じ
て空試験用の小試験片(PVC−BL −1&2 :5
0X50++ue;厚さ約3關)も調製された。
噴霧法(スプレー法)による抗菌力の試験結果を表−2
に示した。シリカゲルを母体とした抗菌性組成物(参考
実施例−1)を含有するPVC検体(PVC−1&2)
は、Escherfchia coljや5taphy
lococcus aureusのような細菌に対して
優れた殺菌力を発揮している。一方、抗菌剤無添加の空
試験用の検体(PVC−BL −1&2)では前記のよ
うな細菌に対して全く抗菌〜殺菌効果は見られない。
実施例−2 本例は先ファイバーの被覆部(第1図〜3図)の素材に
使用されるポリマーの典型例として低密度ポリエチレン
(LDPE)を選び、これを殺菌金属として銀と銅を複
合保持させた抗菌性アルミノ珪酸塩の皮膜を有するアル
ミナ(活性アルミナ)を母体とした抗菌性組成物を用い
て抗菌ないし殺菌化した、いわゆる抗菌ないし殺菌性の
LDPEポリマーの試作とそれの抗菌力試験に関するも
のである。
本例においては、活性アルミナを母体とする抗菌性組成
物(比表面積203ff1″/g;細孔容積0.63c
d/g;Ag=0.14ミリモル/ 100m” ; 
Cu= 0.06ミリモル/100ゴ)の微粉砕品(D
  =9−)はv 加熱活性化されて水分が3%以下になるように調製され
た。前記の処理を経た活性アルミナを母体とする抗菌組
成物の活性化粉末は粒状のLDPEに添加され、前者の
含有量が全混合物に対して、4%になるように調整され
た。次いで混合物は加熱されて熔融状態に保持され均質
化された後、常法により成型されて100X 1000
+u (厚さ約21111+)のプレート状の成型体に
された。これは切断されて小試験片(LDPE −1&
2 ;50X50Qll;厚さ約2■m)とされ、これ
を用いて抗菌力の評価が行われた。なお前記の成型法に
従って空試験用の試験片(LDPE −BL −1&2
 ;50X50+u+;厚さ約2−m)も調製された。
噴霧法による抗菌力の評価結果を表−3に記載した。活
性アルミナを母体とした抗菌性組成物を含有するLDP
E −1&2検体は、Eschcrich [acol
iや5taphylococcus aurcusのよ
うな細菌に対して、優れた殺菌力を示しており、−力学
試験用のLDPE −BL −1&2検体は前記の細菌
に対して全く抗菌力を発揮してないことは表−3の結果
より明白である。
/ / / / 〆 実施例−3 本例は、光ファイバーの被覆部(第1図〜3図)の素材
に使用される抗菌ないし殺菌性ポリマーのカビ抵抗性試
験に関するものである。
実施例−1(PVC関連)および実施例−2(LDPE
関連)で試作された抗菌ないし殺菌性ポリマーの成型体
は切断されて、それぞれ小試験片PVC−3およびL 
D P E −3(50X50+u)が調製された。こ
れらの試験片を用いて、既述した方法に従って、カビ抵
抗性試験が実施された。得られた結果を表−4に示した
表−4 カビ抵抗性試験 検 体 PVC−BL−3 PVC−3 LDPE−BL−3 LDPE−3 抗菌性組成 物の種類と 添加量 無添加 A、  5% 無添加 B、 4% カビ抵抗性 の評価記号 (註) Aニジリカゲルを母体とした抗菌性組成物(参考実施例
−1) B:活性アルミナを母体とした抗菌性組成物シリカゲル
を母体とした抗菌性組成物CA)を5%含有する抗菌な
いし殺菌性のPVC−3ポリマーでは試験片の表面全域
に亘すカビの発生は認められず、評価値は0であった。
−力学試験用のPVC−BL−3(抗菌剤無添加)では
評価値は3であり、検体表面積の30〜60%に亘って
カビの発生が確認された。
次に活性アルミナを母体とした抗菌性組成物(B)を4
%含有する抗菌ないし殺−性のLDPE−3検体の表面
にはカビの発生は認められず、それの評価値は0であり
、−力学試験用の検体LDPE−BL−3(抗菌剤無添
加)では評価値は1であり、試験片の表面積10%以下
に亘ってカビの発育が確認された。
以上のカビ抵抗性試験の結果より、シリカゲルまたはア
ルミナを母体とした抗菌性組成物を含有する、抗菌ない
し殺菌性ポリマーは優れたカビ抵抗性を示すことは明ら
かである。
実施例−4 本例は光ファイバーの素材に使用される抗菌ないし殺菌
性ポリマーの海水浸漬試験に関するものである。
実施例−2で試作されるアルミナ(活性アルミナ)を母
体とする抗菌性組成物4%を含有する抗菌ないし殺菌性
のLDPEポリマー成型体(100X1000sm ;
厚さ約2−1)は切断されて、海水浸漬用の試験片(L
 D P E −D : 30x1000■鳳;厚さ約
2sw+)に調製された。なお前記と同一形状の空試験
用の試験片(LDPE−D−BL 、抗菌剤無添加)も
調製された。
これらの試験片は6ケ月間海水(大阪f4)中に浸漬さ
れて、藻類、貝類等の付着試験が行われた。6ケ月の期
間経過後に前記の試験片は引上げられ付着物の状態が観
察された。空試験用のLDPE−D−BL試験片には、
藻類は全表面に亘って驚く程多量に付着しており、さら
に小さなフジッボ等の貝類も可成りの量が付着している
ことが確認された。一方抗菌ないし殺菌性のLDPE−
Dポリマー試験片上の藻類の付着は全表面積の約10%
以下であり、それの付1fflも空試験用の試験片に比
較して驚くべき程少量であることが認められた。またL
DPE−Dに対するフジッボ等の貝類の付着はLDPE
−D−BLのそれに比較して少なく、前者に対する貝類
の付着量は後者のそれの約13%以下であった。
以上の海水浸漬実験より本発明にか\わる抗菌ないし殺
菌性ポリマーは藻類等の付着防止に有効であることがわ
かる。
本願発明より通信用光ファイバーおよび先ファイバーケ
ーブルの微生物による被害を防止することが可能となり
、また藻類や貝類等の付着を軽減する効果が博られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にか\る光ファイバーの構成を示す図、 第2図は、被覆していない光ファイバーを束にし、被覆
した本発明にか\る光ファイバー束の構成を示す図、 第3図は、被覆した光ファイバーを束にし、さらに被覆
した本発明にか\る光ファイバー束の構成を示す図であ
る。 符号の説明 1・・・コア部      2・・・クラッド部3・・
・被覆部      4・・・光ファイバー5・・・被
覆部      6・・・先ファイバー7.8・・・被
覆部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、母体表面に殺菌作用を有する金属イオンを保持した
    アルミノ珪酸塩の皮膜を有する抗菌性組成物を含む被覆
    層を有する光ファイバーであって、前記母体がシリカゲ
    ルおよびアルミナからなる群より選ばれた少なくともひ
    とつの無機物であることを特徴とする微生物にもとづく
    被害を防止する光ファイバー。 2、前記殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅、亜鉛お
    よび錫よりなる群より選ばれる少なくとも一種以上の金
    属イオンである請求項1記載の光ファイバー。 3、前記殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅および亜
    鉛よりなる群より選ばれる少なくとも一種以上の金属イ
    オンと錫イオンとを含む請求項1記載の光ファイバー。 4、シリカゲルおよびアルミナからなる群より選ばれた
    少なくともひとつの無機物の表面に殺菌作用を有する金
    属イオンを含むアルミノ珪酸塩の皮膜を有する抗菌性組
    成物を含む被覆材料により被覆されており、個々の光フ
    ァイバーが被覆され、または被覆されてない微生物にも
    とづく被害を防止する光ファイバー束。 5、前記殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅、亜鉛お
    よび錫よりなる群より選ばれる少なくとも一種以上の金
    属イオンである請求項4記載の光ファイバー束。 6、前記殺菌作用を有する金属イオンが銀、銅および亜
    鉛よりなる群より選ばれる少なくとも一種以上の金属イ
    オンと錫イオンとを含む請求項4記載の光ファイバー束
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT202000018319A1 (it) * 2020-07-28 2022-01-28 Fanton S P A Cavo elettrico o di rete con rivestimento esterno antimicrobico, procedimento per la sua realizzazione e apparato attuante il procedimento

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IT202000018319A1 (it) * 2020-07-28 2022-01-28 Fanton S P A Cavo elettrico o di rete con rivestimento esterno antimicrobico, procedimento per la sua realizzazione e apparato attuante il procedimento

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