JPH0426349B2 - - Google Patents

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JPH0426349B2
JPH0426349B2 JP60057259A JP5725985A JPH0426349B2 JP H0426349 B2 JPH0426349 B2 JP H0426349B2 JP 60057259 A JP60057259 A JP 60057259A JP 5725985 A JP5725985 A JP 5725985A JP H0426349 B2 JPH0426349 B2 JP H0426349B2
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JP
Japan
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trimethylsilyl
group
naphthalocyanine
compound
tetra
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JP60057259A
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Yojiro Kumagai
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は新規なナフタロシアニン化合物に関
し、詳しくは近赤外吸収性色素として有用な新規
なナフタロシアニン化合物に関する。 (従来の技術) 近年、コンパクトデイスク、ビデオデイスク、
液晶表示装置、光学文字読取機等における書込み
或いは読取りのために、半導体レーザ光を利用す
ることが提案されている。半導体レーザ光による
書込み又は読取りのためには、半導体レーザ光、
即ち、近赤外光を吸収する物質が不可欠である。 近赤外光を吸収する有機色素としては、従来、
シアニン色素がよく知られている。しかし、シア
ニン色素は、反面、耐光堅牢性か極めて低いの
で、これを使用する場合には多くの制約が受けざ
るを得ない。また、オキシムやチオールの金属錯
体も、その能力は低いが、近赤外光を吸収する有
機色素として知られている。しかし、これらはあ
る種の媒体中では錯体から金属が脱離して、近赤
外光の吸収能力が消失する欠点がある。 (発明の目的) 本発明者は、近赤外光吸収性色素における上記
した問題を解決するためにナフタロシアニン化合
物に着目し、これを形成するナフタレン環にメチ
ル基及び/又はフエニル基を有するシリル基を置
換することにより、近赤外光を吸収する能力に著
しくすぐれるのみならず、種々の有機媒体への溶
解性にもすぐれる新規なナフタロシアニン化合物
を得ることができることを見出して、本発明に至
つたものである。 従つて、本発明は、近赤外光を吸収する能力に
すぐれると共に、種々の有機媒体への溶解性にも
すぐれる新規なナフタロシアニン化合物を提供す
ることを目的とする。 (発明の構成) 本発明によるナフタロシアニン化合物は、一般
(但し、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立にメ
チル基及び/又はフエニル基を有するシリル基を
示し、Mは金属、金属酸化物又は金属ハロゲン化
物を示す。) で表わされることを特徴とする。 本発明による上記ナフタロシアニン化合物にお
いて、ナフタレン環上の置換基R1乃至R4はそれ
ぞれ独立にメチル基及び/又はフエニル基を有す
るシリル基であつて、好ましくは、トリメチルシ
リル基、ジメチルフエニルシリル基又はトリフエ
ニルシリル基である。これら置換基は、ナフタレ
ン環の5位、6位、7位又は8位のいずれの位置
に結合されていてもよく、また、すべての置換基
がナフタレン環の同じ位置に結合されている必要
なない。 また、金属Mの好ましい具体例として、Cu、
Zn、Al、Ge、Ti、Sn、Pb、Cr、Mo、Mn、
Fe、Co、Ni、In、Pt、Pd等を挙げることがで
き、また、金属酸化物としてVO(バナジル)を、
金属塩化物としてSnCl2、AlCl、FeCl等を挙げる
ことができる。 本発明による上記ナフタロシアニン化合物は、
750〜859nmの近赤外光を吸収する能力にすぐれ
る緑色、青色、褐色又は黒色等の結晶又は粉末で
あり、耐光性、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性に
すぐれ、しかも、種々の有機溶剤、液晶、樹脂等
の有機媒体によく溶解し、近赤外光吸収性色素と
して有用である。特に、金属がCu、Ge、Pb、
Co、Ni、In又はPdであるとき、及び金属酸化物
がVOであるとき、有機溶剤、液晶及び樹脂に対
する溶解性にすぐれ、例えば、トルエンに10重量
%以上溶解し、また、BDH社製液晶S−1に2
重量%以上溶解する。 本発明によるナフタロシアニン化合物は、例え
ば、一般式 (但し、Rはメチル基及び/又はフエニル基を有
するシリル基を示す。) で表わされる置換シリル−2,3−ジシアノナフ
タレンと前記した金属の塩化物とを尿素中で加熱
反応させることによつて得ることができる。 また、上記置換シリル−2,3−ジシアノナフ
タレンは、例えば、6−トリメチルシリル−2,
3−ジシアノナフタレンの場合について説明すれ
ば、4−ブロモ−0−キシレンを出発物質とし
て、グリニヤール反応にてその臭素をトリメチル
シリル基で置換し、これにN−ブロモコハク酸イ
ミドを反応させて、芳香環に直接結合しているメ
チル基をそれぞれジブロモ化し、次いで、これに
ヨウ化ナトリウムの存在下にフマロニトリルを反
応させることによつて得ることができる。 (発明の効果) 本発明による新規なナフタロシアニン化合物
は、近赤外光吸収能力にすぐれると共に、種々の
有機媒体への溶解性にすぐれ、しかも、耐光性、
耐酸性、耐アルカリ性等にすぐれるので、光記録
媒体、液晶表示装置、OCR用ボールペン、光学
フイルター等のほか、樹脂の着色及び染色、イン
キや塗料の着色に好適に用いることができる。 (実施例) 以下に本発明の実施例を参考例と共に挙げる
が、本発明は何らこれら実施例に限定されるもの
ではない。 参考例 1 6−トリメチルシリル−2,3−ジシアノナフ
タレンは、例えば、4−ブロモ−o−キシレン(A)
から次のようにして、合成することができる。 (4−トリメチルシリル−o−キシレン(B)の合
成) エチルエーテル500mlに削り状のマグネシウム
26g及び少量のヨウ素を加えた。これに還流下に
4−ブロモ−o−キシレン(A)185gをエチルエー
テル200mlに溶解した溶液を1.5時間を要して滴下
し、滴下終了後、3時間還流してグリニヤール試
薬を調製した。 エチルエーテル500mlにクロロトリメチルシラ
ン178gを加え、これに還流下に上記グリニヤー
ル試薬を1時間を要して加えた後、更に、1時間
還流した。次いで、エチルエーテルを溜去した
後、3.5%塩酸1を加えてグリニヤール試薬を
分解し、トルエンで抽出した。このトルエン溶液
を湯洗後、濃縮し、残留物を蒸溜して、沸点
194.5〜205℃の留分を分取し、化合物(B)77g(収
率43.3%)を無色液体として得た。 この化合物(B)の赤外線吸収スペクトルは、835
cm-1と1245cm-1とにトリメチルシリル基を特性吸
収を示した。 元素分析 C11H18Si C H 理論値 74.06 10.19 測定値 74.23 10.02 (4−トリメチルシリルα、α、α′、α′−テトラ
ブロモ−o−キシレン(C)の合成) 四塩化炭素1.2に化合物(B)89g、N−ブロモ
コハク酸イミド352g及び過酸化ベンゾイル2g
を加え、白熱灯の照射下に15時間加熱還流した。 冷却した後、固形分を濾別し、瀘液を濃縮し
て、化合物(C)242g(収率98.0%)を黄褐色の粘
稠な油性物質として得た。 この化合物(C)の赤外線吸収スペクトルは、660
cm-1にC−Brの特性吸収を示した。 元素分析 C11H14Br4Si C H r 理論値 26.72 2.86 64.7 測定値 26.80 2.66 63.9 (6−トリメチリシリル−2,3−ジシアノナフ
タレン(D)の合成) ジメチルホルムアミド1に上記化合物(C)
123.5g、フマロニトリル19.5g及びヨウ化ナト
リウム300gを加え、70〜75℃の温度で7時間撹
拌した。冷却後、反応混合物を水2中に注ぎこ
れに10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液500mlを添
加した後、トルエンにて抽出した。 次いで、このトルエン溶液を湯洗後、濃縮し、
残留物にn−ヘキサンを加えて結晶化させた後、
濾取し、n−ヘキサンとトルエンとの混液から再
結晶させて、化合物(D)40g(収率64.0%)を白色
結晶として得た。融点172.5〜173.5℃。 この化合物(D)の赤外線吸収スペクトルを第1図
に示す。2230cm-1にニトリル基、845cm-11245cm
-1とにトリメチルシリル基の特性吸収を有する。 元素分析 C15H14N2Si C H N 理論値 71.94 5.65 11.19 測定値 72.13 5.58 11.10 先ず、以下の各実施例で得たナフタロシアニン
化合物の外観、最大吸収波長及び吸光係数を表に
示す。
【表】 実施例 1 (テトラ(トリメチルシリル)バナジルナフタ
ロシアニン(1)の合成) 6−トリメチルシリル−2,3−ジシアノナフ
タレン(D)25g(0.1モル)、三塩化バナジル6g
(0.035モル)及び尿素120gを195〜200℃の温度
で2時間反応させた。冷却した後、固化した反応
生成物を5%塩酸500mlに加え、70℃で10分間撹
拌した後、不溶物を濾取し、再度5%塩酸500ml
で処理し、湯洗した。 次いで、このケーキを10%水酸化ナトリウム水
溶液500mlに加えて、70℃にて10分間撹拌した後、
不溶物を濾取し、再度10%水酸化ナトリウム水溶
液500mlで処理し、湯洗した。 この後、このケーキをメタノール500mlに加え
て、還流した後、不溶物を濾取し、乾燥して、精
製物18.7gを得た。この精製物をトルエン500ml
に溶解し、不溶物を濾別した後、カラムクロマク
グラフイーにて精製し、精製物9.8gを青緑色結
晶として得た。 このナフタロシアニン化合物の赤外線吸収スペ
クトルを第2図に示す。835cm-1、1245cm-1及び
1260cm-1とにトリメチルシリル基の特性吸収を有
する。 元素分析 C60H56N8OSi4V C H N 理論値 67.44 5.29 10.49 測定値 67.56 5.25 10.30 また、このナフタロシアニン化合物のトルエン
溶液の近赤外吸収スペクトルを第3図中、スペク
トル(1)にて示す。また、BDH社製液晶S−1中
での近赤剤吸収スペクトルを第4図に示す。 更に、このナフタロシアニン化合物の上記液晶
セル中での耐光堅牢度試験を行なつた結果、堅牢
度は、44時間後、88時間後、132時間後及び176時
間後にそれぞれ100%、98.9%、97.0%及び92.2%
であつて、すぐれた耐光堅牢度を有した。 尚、試験条件は、セル中のナフタロシアニン化
合物濃度2%、セル厚10μm、光源はカーボンア
ーク、照射270mmとした。 実施例 2 (テトラ(トリメチルシリル)銅ナフタロシア
ニン(2)の合成) 6−トリメチルシリル−2,3−ジシアノナフ
タレン10g、塩化第一銅1.4g、モリブデン酸ア
ンモニウム0.1g及び尿素50gを195〜200℃の温
度で2時間反応させた。この後、実施例1と同様
に処理して、粗製物6.4gを得た。この粗製物を
カラムクロマトグラフイーにて精製し、精製物
1.6gを光沢ある青緑色結晶として得た。 このナフタロシアニン化合物の赤外吸収スペク
トルは、840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1にトリ
メチルシリル基の特性吸収を示した。 元素分析 C60H56N8Si4Cu C H N 理論値 67.65 5.31 10.52 測定値 67.42 5.36 10.61 また、このナフタロシアニン化合物のトルエン
溶液の近赤外吸収スペクトルを第3図中、スペク
トル(2)にて示す。 実施例 3〜10 実施例1と同様にして、表に示すナフタロシア
ニン化合物(3)乃至(10)を所要の金属ハロゲン化物を
用いて合成した。各ナフタロシアニン化合物の赤
外線吸収スペクトルにおけるトリメチル基の特性
吸収及び元素分析値を示す。 尚、ナフタロシアニン化合物(4)については、ト
ルエン溶液の近赤外吸収スペクトルを第4図中、
スペクトル(4)にて示す。 テトラ(トリメチルシリル)ニツケルナフタロ
シアニン(3) トリメチル基の特性吸収 835cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4Ni C H N 理論値 67.96 5.33 10.57 測定値 68.11 5.45 10.46 テトラ(トリメチルシリル)コバルトナフタロ
シアニン(4) トリメチル基の特性吸収 840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4Co C H N 理論値 67.95 5.33 10.57 測定値 67.88 5.19 10.48 テトラ(トリメチルシリル)ゲルマニウムナフ
タロシアニン(5) トリメチル基の特性吸収 835cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4Ge C H N 理論値 67.08 5.27 10.43 測定値 67.22 5.39 10.59 テトラ(トリメチルシリル)イソジウムナフタ
ロシアニン(6) トリメチル基の特性吸収 840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4In C H N 理論値 64.55 5.07 10.04 測定値 64.36 5.18 9.86 テトラ(トリメチルシリル)パラジウムナフタ
ロシアニン(7) トリメチル基の特性吸収 840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4Pd C H N 理論値 65.03 5.10 10.12 測定値 65.19 5.21 10.29 テトラ(トリメチルシリル)鉛ナフタロシアニ
ン(8) トリメチル基の特性吸収 840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56N8Si4Pd C H N 理論値 59.61 4.68 9.27 測定値 59.77 4.51 9.14 テトラ(トリメチルシリル)アルミニウムナフ
タロシアニンクロリド(9) トリメチル基の特性吸収 840cm-1、1245cm-1及び1260cm-1 元素分析 C60H56CIN8Si4A1 C H N 理論値 64.72 5.32 10.53 測定値 67.44 5.13 10.72 テトラ(ジメチルフエニルシリル)バナジルフ
タロシアニン(10) トリメチル基の特性吸収 830cm-1及び1245cm-1 元素分析 C80H64N8OSi4V C H N 理論値 72.96 4.91 8.51 測定値 72.79 4.82 8.39
【図面の簡単な説明】
第1図は、6−トリメチルシリル−2,3−ジ
シアノナフタレンの赤外線吸収スペクトル、第2
図は、テトラ(トリメチルシリル)バナジルナフ
タロシアニンの赤外線吸収スペクトルを示す。第
3図において、スペクトル(1)は(テトラ(トリメ
チルシリル)バナジルナフタロシアニン、スペク
トル(2)はテトラ(トリメチルシリル)銅ナフタロ
シアニン、及びスペクトル(4)はテトラ(トリメチ
ルシリル)コバルトナフタロシアニンのそれぞれ
のトルエン溶液の近赤外吸収スペクトルを示す。
第4図は(テトラ(トリメチルシリル)バナジル
ナフタロシアニンのBDH社製液晶S−1中での
近赤外吸収スペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (但し、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立にメ
    チル基及び/又はフエニル基を有するシリル基を
    示し、MはCu、Ge、Pb、Co、Ni、In、Pd、Vo
    又はAlClを示す。) で表わされるナフタロシアニン化合物。
JP60057259A 1985-03-20 1985-03-20 ナフタロシアニン化合物 Granted JPS61215662A (ja)

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DE3850283T2 (de) 1987-03-23 1994-09-29 Hitachi Chemical Co Ltd Naphthalocyaninderivate und Verfahren zu ihrer Herstellung sowie optische Aufzeichnungsträger unter Verwendung dieser Derivate und Herstellungsverfahren hierfür.
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