JPH04261Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH04261Y2
JPH04261Y2 JP20099286U JP20099286U JPH04261Y2 JP H04261 Y2 JPH04261 Y2 JP H04261Y2 JP 20099286 U JP20099286 U JP 20099286U JP 20099286 U JP20099286 U JP 20099286U JP H04261 Y2 JPH04261 Y2 JP H04261Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
receiving element
bias
light receiving
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP20099286U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63107821U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP20099286U priority Critical patent/JPH04261Y2/ja
Publication of JPS63107821U publication Critical patent/JPS63107821U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH04261Y2 publication Critical patent/JPH04261Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はエンコーダ用の複数の受光素子を集積
化した半導体受光装置を用いた光電形エンコーダ
に関し、特に基準位置を検出するために用いられ
るいわゆるCチヤンネル光学系の改良に係る光電
形エンコーダに関するものである。
[従来の技術] 従来の一般的な光電形エンコーダのいわゆるC
チヤンネル光学系は、第9図A及びBに示される
ように、図示しない光源と、回転スリツト板1
と、固定スリツト板2と、半導体受光装置に設け
られたC,に対応する2個の受光素子3,4と
から構成されている。光源からの光は、回転スリ
ツト板1のスリツト5及び固定スリツト板2のス
リツト6を通つて、受光素子3,4の受光面に導
かれる。
そして、第10図Aに示したように、受光素子
3及び4からは、回転スリツト板1の回転に伴つ
て、C,の受光信号7及び8が出力される。受
光信号7及び8はそれぞれ所定の基準レベルに対
して波形形状が反転しており、これらの信号は第
11図に示す信号処理回路9に入力されて第10
図Bに示されるようなエンコーダC信号10が出
力される。このエンコーダC信号10は、基準位
置を検出又は決定するための信号であり、一般的
に回転型のエンコーダにおいては、一回転当たり
所定位置で一回出力される。
なお信号処理回路9は、一方の入力端子70に
入力される信号7が、他方の入力端子80に入力
される信号8よりも信号レベルが相対的に大きい
期間、言いかえれば他方の入力端子に入力される
信号8が一方の入力端子70に入力される信号7
よりも信号レベルが小さい期間を検出して、その
期間を表す信号を出力端子100から出力する。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、前述した従来の光電形エンコー
ダは、必ず固定スリツト板2を用いる構造である
ため、固定スリツト板2、回転スリツト板1及び
受光素子3及び4の寸法のバラツキや、相対的な
位置合せ誤差を極力押えなければ、エンコーダC
信号の出力精度が悪くなるという問題があつた。
また、固定スリツト板2の光遮断部に対向する
受光素子3,4の受光面は、本質的に受光の機会
がなく、半導体受光装置の受光面積を有効に使用
しておらず半導体材料が無駄になるという問題が
あつた。
本考案の目的は、1枚のスリツト板を用いて高
精度のエンコーダC信号を得ることができ、また
受光素子の受光面積を有効に利用することができ
る光電形エンコーダを提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本考案においてはその一実施例を示す第1図及
び第2図に見られるように、光源からの光をスリ
ツト板に形成されたスリツトを通して半導体基板
に複数の受光素子が形成されてなる半導体受光装
置の受光素子に光を当てることによりスリツト板
と半導体受光装置との間の相対的な移動速度に応
じた周期的な信号を発生する光電形エンコーダに
おいて、上記問題点を解消する。
そこで本考案においては半導体受光装置11
に、半導体受光装置11とスリツト板12との間
の相対的な移動方向に所定の間隔を開けて複数の
受光素子19aを配置して構成される第1の受光
素子列と、第1の受光素子列を構成する各受光素
子19aに対して所定の間隔を開けて複数の受光
素子19bを移動方向に配置して構成される第2
の受光素子列と、第1及び第2の受光素子列に対
して並設されて受光素子列の受光素子の受光面に
光が照射されたときに該受光素子から出力される
最大出力よりも大きな出力を発生するバイアス用
受光素子21とを設けている。
またスリツト板12には、第1及び第2の受光
素子列から位相の異なつた同一周期の第1及び第
2の受光信号32a及び32bを発生させるよう
に形成された受光信号発生用スリツト列26と、
バイアス用受光素子21の少なくとも一部を遮蔽
してバイアス用受光素子21への光源からの光の
照射を制限するバイアス制限用マスク部29とを
設けている。
そしてバイアス用受光素子21は、バイアス受
光信号33を出力し、バイアス受光信号33で第
1の受光信号32aの信号レベルをバイアスする
ように第1の受光素子列に対して電気的に接続さ
れている。この電気的な接続は配線によつて行わ
れたり、または受光素子と一体にバイアス受光素
子を形成することにより行われる。
また、バイアス制限用マスク部29及びバイア
ス受光素子21の形状寸法は、バイアス制限用マ
スク部29がバイアス受光素子21の遮蔽を行つ
ている期間T2に第1の受光信号34aの信号レ
ベルと2の受光信号34bの信号レベルとの関係
が反転する反転期間T1が発生するように定めら
れている。
[考案の作用] 本考案では、バイアス用受光素子21を設けて
第1の受光素子列から出力される第1の受光信号
34aの信号レベルを常時は第2の受光信号34
bの信号レベルよりも相対的に大きくしている。
そして、バイアス用受光素子21の受光面とバイ
アス制限用マスク部29の形状寸法を、バイアス
制限用マスク部29がバイアス用受光素子21の
少くとも一部を遮蔽しているときに、第1の受光
信号34aの信号レベルと第2の受光信号34b
の信号レベルとの関係が反転する反転期間T1
発生するように定めている。
第1の受光信号が正常にバイアスされている期
間は、常に第1の受光信号の信号レベルが第2の
受光信号の信号レベルよりも相対的に大きいが、
遮蔽動作が行なわれてバイアスが制限されている
期間T2においては、第1の受光信号の信号レベ
ルが第2の受光信号の信号レベルよりも相対的に
小さくなつて反転する期間T1が発生する。よつ
てこの期間T1を検出すれば、エンコーダを1回
走査する毎に必ず決まつた位置(エンコーダC信
号発生位置)で基準信号となるエンコーダC信号
を得ることができる。
尚本考案では、特にバイアス用受光素子を用い
て第1の受光信号をバイアスするので、第1の受
光信号の信号レベル及び信号波形の形状に応じ
て、バイアス受光素子の形状または受光面の面積
の大きさを変えることにより適切なバイアスを選
択することができる。
その結果、本考案によれば、第1及び第2の受
光信号34a,34bを、第11図で示すような
信号処理回路9へ入力することによつて高精度の
矩形波状のエンコーダC信号35を得ることがで
きる。換言すれば、固定スリツト板(あるいは固
定マスク)を省略した構成で、基準信号となるエ
ンコーダC信号を得ることができるので、少ない
部品の簡単な位置合せによつて高精度のエンコー
ダC信号を得ることができ、また受光素子の受光
面積を有効に利用することができる。
[実施例] 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。
第1図には本考案に係る光電形エンコーダをロ
ータリエンコーダに適用した第1の実施例が示さ
れている。本実施例のエンコーダは、半導体受光
装置11とガラス板に遮光用の塗料が塗布されて
なる回転スリツト板12とを有している。尚説明
の為に、半導体受光装置11とスリツト板12と
を直線上に展開して図示してある。
上記半導体受光装置11は、単一のN形半導体
基板13上に等間隔で近接して配置された複数の
受光素子15a〜15d…を有している。図示し
たようにこれらの受光素子15a〜15d…は
A,B,,の各エンコーダ信号に対応する信
号を発生するように、同一エンコーダ信号を発生
する受光素子15a〜15d毎にアルミ配線16
a〜16dによつて接続されている。受光素子1
5a〜15d…によつて受光素子群15が構成さ
れる。
尚理解を容易にするために、同じエンコーダ信
号を発生する受光素子に、エンコーダ信号に対応
する文字A,B,,を付してある。受光素子
群15の左右両端部には、エンコーダ用の受光素
子15a〜15d…として直接使用されないダミ
ー受光素子15eがそれぞれ1個ずつ設けられて
いる。このダミー受光素子15eの機能を第2図
に基づいて説明する。一般に、集積形受光素子の
各受光素子の端部においては、隣接する受光素子
からの光電流信号の混入が避けられない。これ
は、回転スリツト板12の光透過部22を通して
照射された光によつて発生した少数キヤリア17
による拡散電流成分が、空乏相18を通つて隣接
する受光素子へ拡散するためである。
ところが、第1図に示した受光素子群15は
A,B,,の順に配列されているので、隣接
している受光素子15a〜15dは常に他のチヤ
ンネルとなつている。このため、第2図に示すよ
うにAに相当する受光素子15a全体に光が照射
されたときには、に相当する受光素子15cに
は光電流信号が混入することはない。また、この
ときBとに対応する受光素子15b及び15d
には同量の光電流信号が混入するので、Aと及
びBとの差電流を波形処理すると、S/N比の
非常によりエンコーダA,B信号を得ることがで
きる。そして、受光素子15aの両端に発生した
拡散電流は、半分遮蔽された状態にある受光素子
15bのみならず、ダミー受光素子15eにも同
量だけ混入するので、拡散電流は光電流を波形処
理して得たエンコーダA,B信号の相互位相差に
ほとんど影響を与えることが無い。
また第1図において、前記N形半導体基板13
には、同一形状からなる複数の受光素子19a,
19bが、C,信号を得るために所定の間隔を
あけて作り込まれており、同じ受光信号を発生す
る受光素子19a…,19b…は、それぞれアル
ミ配線20a,20bによつて互いに接続されて
いる。尚理解を容易にするために、各受光素子上
には受光信号に対応してC,の文字を付してあ
る。C,の受光素子19a,19bのスリツト
板12の移動方向の両側には、C,の受光素子
19a,19bとして使用されないダミー受光素
子19c…が設けられており、これらのダミー受
光素子19c…はアルミ配線20cによつて相互
に接続されて、前述した拡散電流の問題を解決し
ている。
尚本実施例においては、Cの受光素子19a…
が第1の受光素子列を構成し、の受光素子19
b…が第2の受光素子列を構成している。
更に、N形半導体基板13上には所定幅の受光
面を有しかつ第1及び第2の受光素子列を構成す
る受光素子19a,19bの最大受光量の総受光
量よりも多い受光量が得られるバイアス用受光素
子21が作り込むまれており、該バイアス用受光
素子21はアルミ配線20dによつてCの受光素
子19aに接続されたアルミ配線20aに接続さ
れている。このバイアス用受光素子21が配置さ
れる領域は、エンコーダの基準信号であるいわゆ
るエンコーダC信号を発生する基準位置又はエン
コーダC信号出力位置を含む。実際には、第1及
び第2の受光素子列を構成する受光素子19a及
び19bとバイアス用受光素子21との位置関係
及び後述するスリツト板12の光透過部、光遮断
部又はバイアス制限用マスク部の形状によつてエ
ンコーダ、C信号出力位置が決まる。
一方、回転スリツト板12は、スリツト板の移
動方向の長さが、略等しい複数の光透過部22と
光遮断部23とが移動方向に列を成すようにして
形成された第1スリツト列24と、該第1スリツ
ト列24に対して90度(電気角)の遅れ位相で形
成された第2スリツト列25とを有している。こ
れらのスリツト列24,25は、A,B,,
受光素子15a〜15dに対向するように配置さ
れている。尚光遮断部23は、ガラス板に塗料を
塗布して形成される。
また、回転スリツト板12は第3スリツト列2
6(受光信号発生用スリツト列)を有しており、
この第3スリツト列26の光透過部27と光遮断
部28とは、ほぼ等しい間隔で配置されている。
第3スリツト列26の光透過部27と光遮断部2
8とは、第1のスリツト列24の光透過部22の
移動方向の長さの略2倍の長さを有している。そ
して第3スリツト列26はC,の受光素子19
a,19bに対向するように配置されている。
更に、回転スリツト板12にはバイアス用受光
素子21を1回転に1度遮蔽するためのバイアス
制限用マスク部29が形成されている。このバイ
アス制限用マスク部29の移動方向の長さはバイ
アス用受光素子21の受光面の移動方向の長さに
応じて、バイアス用受光素子21を少くとも一部
遮蔽している期間内に、後述する反転期間が発生
するように定められている。
なお、A,B,,に対応する各受光素子1
5a〜15dの移動方向の素子幅と各素子間の距
離との合計値l1は、第1、第2のスリツト列2
4,25の光透過部22のスリツト移動方向の長
さl2のほぼ1/2に設定され、またC,及びDに
対応する各受光素子19a,19b及び19cの
移動方向の素子幅と各素子間の距離との合計値l3
は、第3のスリツト列26の光透過部27のスリ
ツト移動方向の長さl4のほぼ1/2に設定されてい
る。また本実施例において、バイアス用受光素子
21の移動方向の長さl5は、[上記長さl3×2+受
光素子19aの移動方向の素子幅×1/2]の長さ
に設定されており、またバイアス制限用マスク部
29の長さl6は、l5+l4の長さに設定されている。
バイアス用受光素子21は、第1の受光素子列
を構成するCの受光素子19a…に接続されたア
ルミ配線20aに接続されているので、バイアス
制限用マスク部29が全く遮蔽されていない期間
は、第1の受光素子列を構成する受光素子19a
の受光信号を正常にバイアスされ、バイアス制限
用マスク部29で遮蔽動作する期間内ではバイア
スが制限される。その結果後述する通りエンコー
ダC信号出力位置において、第1及び第2の受光
素子列を構成する受光素子19a及び19bから
出力される第1及び第2の受光信号の信号レベル
が反転する反転期間が生じる。
上記実施例の動作を第3図の波形図を用いて説
明する。
第3図A,Cは第1図において回転スリツト板
12を矢印方向に移動させたときのA,B,,
Bの各受光素子15a〜15dから出力される受
光信号30a〜30dを示したものであり、同図
から三角波状の受光信号30a〜30dが得られ
ることがわかる。なお、実際には、光の回折現象
や斜めに入射する光線、表面反射光、偏心によつ
て生じるモアレ縞などの影響を受けて、受光信号
30a〜30dの波形は山の頂上部分が崩れ、疑
似正弦波状の波形となる。これらの受光信号30
a〜30dを第11図に示した信号処理回路9に
それぞれ入力することにより、第3図B及びDに
示すような矩形波状のエンコーダA及びB信号3
1a及び31bを得ることができる。第3図Eは
バイアス用受光素子21がないものと仮定したと
きに、第1及び第2の受光素子列を構成するC,
Cの各受光素子19a,19bから得られる第1
及び第2の受光信号32a,32bを示したもの
である。これら第1及び第2の受光信号32a,
32bは、A,B,,の受光信号30a〜3
0dの2倍の周期を有する台形波状の信号とな
る。
第3図Fはバイアス用受光素子21から出力さ
れるバイアス受光信号33を示している。回転ス
リツト板12が回転して、バイアス制限用マスク
部29がバイアス用受光素子21の一部を徐々に
遮蔽し始めると(図面上左側から右側へ)、バイ
アス用受光素子21の受光量はマスク部29によ
つて覆われた受光面の面積に比例して減少してい
く。そして、バイアス制限用マスク部29がバイ
アス用受光素子21を完全に遮蔽している間は、
バイアス用受光素子21の受光量は零となる。そ
して、バイアス制限用マスク部29のスリツト移
動方向の長さl6が、バイアス用受光素子21のス
リツト移動方向の長さl5よりも長い分だけ(l4
長さ分移動する間)、受光量が零となる状態が続
く。そして更にスリツト板12が移動してマスク
部29による遮蔽が解除され始めると、受光素子
21の受光量が増加し始め、再びバイアス用受光
素子21の最大受光状態となる。
第3図Gはバイアスされた第1の受光信号34
aと第2の受光信号34bとを示したものであ
る。バイアス用受光素子21はアルミ配線20d
によりCの受光素子19a…によつて構成された
第1の受光素子列のアルミ配線20aに接続され
ており、且つバイアス用受光素子21の最大受光
量を、Cの受光素子19aの最大総受光量よりも
大きくなるように設定している。本実施例では
1.5倍となるように設定しているので、バイアス
受光信号33が零である期間T1以外ではCの受
光信号34aのレベルの方がの受光信号34b
のレベルよりも大きくなる。よつて、バイアス用
受光素子21の受光量が零となる期間T1内にお
いては、第1の受光信号34aが第2の受光信号
34bのレベルよりも小さくなつて、信号レベル
が反転し得ることがわかる。遮蔽動作が行なわれ
ている期間T2内において受光信号4aと受光信
号34bの信号レベルが反転するようにするため
には、発生する受光信号34a及び34bの位相
関係を考慮して、バイアス用受光素子21の位置
及び長さl5を定めればよい。本実施例において
は、受光信号34bが受光信号34aの信号レベ
ルよりも大きくなる期間即ち反転期間とバイアス
受光量が零になる期間T1とが一致している。第
1及び第2の受光信号34a及び34bを第11
図に示すような信号処理回路9に入力すれば、第
3図Hに示すエンコーダC信号35を得ることが
できる。なお、本実施例では基準信号となるエン
コーダC信号35は、エンコーダA信号31aの
立上り位置で信号レベルが変化する。したがつ
て、エンコーダC信号の発生を基準にすれば、エ
ンコーダA,B信号からスリツト板の回転位置を
検出できる。
以上のように、本実施例の光電形エンコーダで
は、固定スリツト板が不要であるため、構成部品
の位置合せが容易であり、また固定スリツト板に
よつて光が遮断される部分がないので、各受光素
子19a〜19cの受光面積を有効に利用できる
という利点がある。また、本実施例では、C,
の各受光素子19a,19bがA,B,,の
各受光素子15a〜15dと同一の半導体基板1
3に作り込まれているので、製造が容易で低コス
トになる。
特に、上記実施例においては、受光素子19a
及び19bとは別個にバイアス用受光素子21を
設けているいるので、必要なバイアス量をバイア
ス受光用素子の受光面の形状を適宜に変えること
により簡単に得ることができる。また、受光素子
列との電気的な接続をアルミ配線で行うことがで
きるので、バオイスすべき受光素子列を簡単に変
更することができる利点がある。
尚上記実施例においては、スリツト板12を半
導体受光装置11に対して移動させる構成を採用
したが、スリツト板12を固定して半導体受光装
置11を移動させるようにしてもよいのは勿論で
ある。
また上記実施例においては、第1及び第2の受
光素子列をそれぞれ構成する受光素子19a…及
び19b…を一列に並べて、第1及び第2の受光
素子列を一列に構成したが、受光素子19a及び
19bを移動方向に垂直な方向に所定距離ずらし
て二列に並べ、第1及び第2の受光素子列を並設
してもよい。尚この場合には、スリツト群を更に
1つ増やす必要があることは言うまでもない。
上記実施例においては、C,の信号即ち第1
及び第2の受光信号32a及び32bが台形状に
なるように受光素子19a,19b及び19cと
スリツト列の配列を定めたが、第1及び第2の受
光信号の波形の形状を三角形、矩形波等にしても
よいのは勿論である。
更に上記実施例では、バイアス制限用マスク部
29で、バイアス用受光素子21を完全に遮蔽し
てバイアス受光信号33に完全な零期間を作つて
いるが、バイアス受光信号33によるバイアスの
制限の程度は、蔽動作期間T2中に第1の受光信
号34aと第2の受光信号34bとの信号レベル
が反転する期間が発生する程度であれば良い。し
たがつて、バイアス用受光素子21を完全に遮蔽
せずに、少なくとも一部を遮蔽するだけでも良い
のは勿論である。
第4図には本考案の光電形エンコーダの第2の
実施例で用いるスリツト板の要部が示してある。
尚半導体受光装置は、第1図と同様であるので省
略する。同図において、前述した第1の実施例の
構成部材と同一の部分には同一の符号を付けて説
明を省略する。
第1の実施例ではガラス板に塗料を塗布して光
遮断部を形成したが本実施例では、回転スリツト
板36を金属板で構成した点が、前記第1実施例
と相異する。回転スリツト板12を金属板で形成
すると、バイアス制限用マスク部29の円周方向
両側には溝が形成されることになるため、該マス
ク部29の部分を除いて金属板は連結されていな
いことになる。そこで機械的な強度を高めるため
に、適当な間隔で補強部37が設けられている。
この補強部37の幅は、該補強部37がバイアス
用受光素子21の上を通過する際にバイアス受光
信号33のレベルが受光素子19aの最大受光レ
ベルよりも大きくなるように設定してある。した
がつて、補強部37を設けても動作には何らの支
障も生じることはない。
第5図は、第2の実施例の動作を説明する波形
図を示す。第3図で示す第1の実施例の波形と異
なる点は、第5図Bに示されるようにバイアス用
受光素子21のバイアス受光信号33に補強部3
7の通過に対応して周期的にレベルが低下する部
分が発生している点である。しかしながら、前述
したように、補強部37がバイアス用受光素子2
1上を通過した際の受光信号33のレベルが、受
光素子19aの最大受光レベルよりも大きくなる
ように補強部37の幅が設定されているので、第
5図Cに示すしたように、遮蔽動作を行つている
期間T2以外の位置で、第1及び第2の受光信号
34a,34bのレベルが反転することはない。
従つて、前述した第1の実施例と同様の効果を得
ることができる。
第6図A及びBには、本考案に係る光電形エン
コーダの第3の実施例の半導体受光装置及びスリ
ツト板の概略平面図が示してある。尚第1図に示
した第1実施例と同じ部材には同じ符号を付けて
説明を省略する。
本実施例ではバイアス用受光素子が2つに分割
された受光素子38′から構成され、これらバイ
アス用受光素子38′は、連続する2つのCの受
光素子19aの径方向に並ぶ位置に配置されてい
る。これに対応して2つのバイアス制限用マスク
部39′が、第3スリツト列26の光遮断部28
と一体的に形成されている。なお、本実施例にお
いては、2つのバイアス用受光素子38′を用い
るため、の受光素子19b及びダミー受光素子
19cの径方向に並ぶ位置には、ダミー受光素子
40が配置されている。
第7図は上記第6図に示した第3の実施例の動
作を説明するための波形図を示す。同図から本実
施例でも第1の実施例と同様にエンコーダC信号
35が得られることがわかる。但し、エンコーダ
C信号35のパルス幅は、の受光信号34bの
周期の1/2になつていないが、C,の受光素子
19a,19bのスリツト移動方向の長さ及び各
素子の間の距離を変更することによつて、エンコ
ーダA信号31aの周期にあつたエンコーダC信
号35を得ることも可能である。
更に、第8図A及びBは本考案に係る光電形エ
ンコーダの第4の実施例の半導体受光装置及びス
リツト板の概略平面図を示しており、第6図に示
した第3の実施例と同一の部材には同じ符号を付
して説明を管略する。
本実施例では、第6図に示したバイアス用受光
素子38′が対応する受光素子19aと一体的に
作り込まれている点が、第3の実施例と異なる点
である。このようにバイアス受光素子38′を受
光素子19aと一体に設けて両者の電気的な接続
を行えば、アルミ配線の手間及びバイアス用受光
素子形成の手間がはぶけ、構成が簡単になる利点
がある。なお、ダミー受光素子40はバイアス用
受光素子38′のスリツト移動方向の両側に設け
ておけば充分である。本実施例においても、第7
図に示した第3の実施例の波形に示される動作と
同様にして、エンコーダC信号35を得ることが
できる。
なお、以上説明した各実施例では、光電形ロー
タリーエンコーダを例示したが、本考案はこれに
限定されるものではなく、光電形リニアエンコー
ダにも適用可能であることはいうまでもない。
また、以上説明した各実施例では、N形半導体
13を用いてカソード共通に構成されているが、
P形半導体基板を用いてアノード共通に構成して
もよい。
更に、以上説明した各実施例では、A,B,
A,の各受光素子15a〜15dと、C,の
各受光素子19a,19bと、バイアス用受光素
子21,38は、単一のN形半導体基板13に作
り込んで半導体受光装置の製造を容易にしている
が、それぞれ独立した半導体基板に作り込んでも
よい。
更に、上記各実施例では、C,の各受光素子
のスリツト移動方向両側に、C,の受光素子と
して使用されないダミー受光素子を設け、上記各
ダミー受光素子を前記単一の半導体基板に接続す
ることによつて拡散電流の問題を解決することが
でき、この結果、エンコーダAあるいはB信号に
対する位相ずれのないエンコーダC信号を得てい
る。しかしながら、ダミー受光素子を省略して構
成することも可能である。
[考案の効果] 本考案によれば、バイアス受光素子によつて第
1の受光信号が正常にバイアスされている期間
は、常に第1の受光信号の信号レベルが第2の受
光信号の信号レベルよりも相対的に大きいが、遮
蔽動作が行なわれてバイアスが制限されている期
間においては、第1の受光信号の信号レベルが第
2の受光信号の信号レベルよりも相対的に小さく
なつて信号レベルが反転する期間が発生する。よ
つてこの期間を検出すれば、エンコーダを1回走
査する毎に必ず決まつた位置で基準信号となるエ
ンコーダC信号を簡単に得ることができる。
よつて従来のように、固定スリツト板(あるい
は固定マスク)を用いずに、基準信号となるエン
コーダC信号を得ることができるので、少ない部
品の簡単な位置合せによつて高精度のエンコーダ
C信号を得ることができ、また受光素子の受光面
積を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例を示す概略平面
図、第2図は拡散電流の混入状態を示す説明図、
第3図は第1図で示す第1の実施例の動作を説明
するための波形図、第4図は本考案の第2の実施
例で用いるスリツト板の概略平面図、第5図は第
4図で示す第2の実施例の動作を説明するための
波形図、第6図A及びBは本考案の第3の実施例
の半導体受光装置及びスリツト板をそれぞれ示す
概略平面図、第7図は第6図で示す第3の実施例
の動作を説明するための波形図、第8図は本考案
の第4の実施例の半導体受光装置及びスリツト板
をそれぞれ示す概略平面図、第9図は従来の光電
形エンコーダのCチヤンネル光学系を示す概略平
面図、第10図は第9図で示すエンコーダの動作
説明図、第11図は信号処理回路を示す回路図で
ある。 11……半導体受光装置、12……回転スリツ
ト板、13……N形半導体基板、19a,19b
……受光素子、19e……ダミー受光素子、20
a〜20e……アルミ配線、21,38……バイ
アス用受光素子、26……第3スリツト板、27
……光透過部、28……光遮断部、29,39…
…バイアス制限用マスク部、34a,34b……
受光信号、35……エンコーダC信号。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 光源からの光をスリツト板に形成されたスリ
    ツトを通して半導体基板に複数の受光素子が形
    成されてなる半導体受光装置の前記受光素子に
    光を当てることにより前記スリツト板と前記半
    導体受光装置との間の相対的な移動速度に応じ
    た周期的な信号を発生する光電形エンコーダに
    おいて、 前記半導体受光装置は、 前記半導体受光装置と前記スリツト板との間
    の相対的な移動方向に所定の間隔を開けて複数
    の受光素子を配置して構成される第1の受光素
    子列と、 前記第1の受光素子列を構成する各受光素子
    に対して所定の間隔を開けて複数の受光素子を
    前記移動方向に配置して構成される第2の受光
    素子列と、 前記第1及び第2の受光素子列に対して並設
    されて前記受光素子列の前記受光素子の受光面
    に光が照射されたときに該受光素子から出力さ
    れる最大出力よりも大きな出力を発生するバイ
    アス用受光素子とを備え、 前記スリツト板には、 前記第1及び第2の受光素子列から位相の異
    なつた同一周期の第1及び第2の受光信号を発
    生させるように形成された受光信号発生用スリ
    ツト列と、 前記バイアス用受光素子の少くとも一部を遮
    蔽して該バイアス用受光素子への前記光源から
    の光の照射を制限するバイアス制限用マスク部
    とが設けられ、 前記バイアス用受光素子はバイアス受光信号
    を出力し、該バイアス受光信号で前記第1の受
    光信号の信号レベルをバイアスするように前記
    第1の受光素子列に対して電気的に接続され、 前記バイス制限用マスク部及び前記バイアス
    受光素子の形状寸法は、前記バイアス制限用マ
    スク部が前記バイアス受光素子の遮蔽を行つて
    いる間に前記第1の受光信号の前記信号レベル
    と前記第2の受光信号の信号レベルとの関係が
    反転する反転期間が発生するように定められて
    いることを特徴とする光電形エンコーダ。 (2) 前記第1及び第2の受光素子列は、該各受光
    素子列を構成する前記各受光素子が交互に前記
    移動方向に並べられて一列の受光素子列として
    構成されており、 前記受光信号発生用スリツト列は、略等しい
    間隔で並べられた光透過部と光遮断部とが交互
    に配置されて構成され、前記光透過部の前記移
    動方向の長さは、前記受光素子列の前記受光素
    子の前記移動方向の長さと該各受光素子間の素
    子間距離との合計値の略2倍の長さに設定さ
    れ、 前記バイアス用受光素子は、受光面が隣接す
    る2つの前記受光素子に少なくとも一部が対向
    する長さを有しており、 前記バイアス制限用マスク部は、前記バイア
    ス用受光素子の長さに前記透過部の前記長さを
    合計した長さを有していることを特徴とする実
    用新案登録請求の範囲第1項に記載の光電形エ
    ンコーダ。 (3) 前記バイアス用受光素子は、複数の受光素子
    に分割されており、また前記バイアス制限用マ
    スク部が複数のマスク部に分割されていること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に
    記載の光電形エンコーダ。 (4) 前記バイアス用受光素子は前記第1の受光素
    子列を構成する一部の前記受光素子と一体に形
    成されており、且つ前記受光素子及び前記バイ
    アス用受光素子が他の信号を出力する他の受光
    素子と共に同一の半導体基板上に作り込まれて
    いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項に記載の光電形エンコーダ。 (5) 前記各受光素子の前記移動方向の両側には受
    光素子として使用されないダミー受光素子が設
    けられ、該ダミー受光素子も同一の半導体基板
    上に作り込まれていることを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第1項に記載の光電形エンコ
    ーダ。 (6) 前記受光素子及び前記バイアス受光素子は、
    前記移動方向に等間隔で並べられた基本受光素
    子を導電パターンで並列接続して構成されるこ
    とを特徴と実用新案登録請求の範囲第1項に記
    載の光電形エンコーダ。
JP20099286U 1986-12-29 1986-12-29 Expired JPH04261Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099286U JPH04261Y2 (ja) 1986-12-29 1986-12-29

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20099286U JPH04261Y2 (ja) 1986-12-29 1986-12-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63107821U JPS63107821U (ja) 1988-07-12
JPH04261Y2 true JPH04261Y2 (ja) 1992-01-07

Family

ID=31164028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20099286U Expired JPH04261Y2 (ja) 1986-12-29 1986-12-29

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04261Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6074012B1 (ja) * 2015-11-20 2017-02-01 光洋電子工業株式会社 ロータリエンコーダ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63107821U (ja) 1988-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5068530A (en) Optical encoder
EP0543513B2 (en) Opto-electronic scale-reading apparatus
US5003170A (en) Reference signal generation apparatus for position detector with Fraunhofer diffraction
KR940008195B1 (ko) 광학식 부호기
US20060266931A1 (en) Photodetector for optical encoder
JPS62274217A (ja) 光電測定装置
US7265339B1 (en) Encoder interpolation apparatus
US4604521A (en) Optical absolute encoder
JPH04261Y2 (ja)
JP4425220B2 (ja) アブソリュートエンコーダ
US7026604B2 (en) Vernier-scaled high-resolution encoder
US6956200B2 (en) Phase-shift photoelectric encoder
KR101077682B1 (ko) 광위치측정장치용 스캐닝헤드
JP2000321097A (ja) 光学式エンコーダ
JPH04260Y2 (ja)
TWI845566B (zh) 光學式旋轉編碼器,伺服馬達及致動器
JPH08219810A (ja) 光学式バーニア形アブソリュートエンコーダ
JP2003240607A (ja) エンコーダの電気分割回路
JPH0413622Y2 (ja)
JPH0729459Y2 (ja) 光電形エンコ−ダ
JP3471177B2 (ja) 光学式エンコーダ
JPH01182721A (ja) インクリメンタル形エンコーダ
JPH0854258A (ja) 光学式エンコーダ
JP3693095B2 (ja) 光学式エンコーダ
JPH03103717A (ja) オプティカルエンコーダ