JPH04257377A - 植物色素によるセルロース繊維の染色方法 - Google Patents
植物色素によるセルロース繊維の染色方法Info
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- JPH04257377A JPH04257377A JP3019988A JP1998891A JPH04257377A JP H04257377 A JPH04257377 A JP H04257377A JP 3019988 A JP3019988 A JP 3019988A JP 1998891 A JP1998891 A JP 1998891A JP H04257377 A JPH04257377 A JP H04257377A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物色素によるセルロー
ス繊維の染色方法に関する。
ス繊維の染色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】先媒染型の植物色素により繊維を染色す
る場合、繊維を予め金属先媒染しておき、色素を繊維上
でレーキ化して発色させる。しかしセルロース繊維には
これらの色素が吸着され難く、良好に吸着させるために
セルロースをカチオン化しておく必要があり、その際カ
チオン化反応の促進のためにアルカリが添加される。し
かし媒染剤として一般に用いられる金属塩(酢酸アルミ
ニウム等)の金属イオンは、既にカチオン化された繊維
には同種イオン(カチオン)の反発を受けて吸着されな
い。この逆に、まず繊維を金属で先媒染し、次いでカチ
オン化する場合にも同様の現象が起こる。このほか媒染
剤とカチオン化剤とを混合して繊維を処理しようとする
と、カチオン化反応促進剤としてのアルカリを添加する
際に金属塩が酸化物となって沈澱する。
る場合、繊維を予め金属先媒染しておき、色素を繊維上
でレーキ化して発色させる。しかしセルロース繊維には
これらの色素が吸着され難く、良好に吸着させるために
セルロースをカチオン化しておく必要があり、その際カ
チオン化反応の促進のためにアルカリが添加される。し
かし媒染剤として一般に用いられる金属塩(酢酸アルミ
ニウム等)の金属イオンは、既にカチオン化された繊維
には同種イオン(カチオン)の反発を受けて吸着されな
い。この逆に、まず繊維を金属で先媒染し、次いでカチ
オン化する場合にも同様の現象が起こる。このほか媒染
剤とカチオン化剤とを混合して繊維を処理しようとする
と、カチオン化反応促進剤としてのアルカリを添加する
際に金属塩が酸化物となって沈澱する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、セルロース繊維に植物色素及び媒染剤金属塩イオン
を良好に吸着させ、これにより高い染着力及び高い色濃
度で鮮やかにセルロース繊維を染色する方法を開発する
ことである。
は、セルロース繊維に植物色素及び媒染剤金属塩イオン
を良好に吸着させ、これにより高い染着力及び高い色濃
度で鮮やかにセルロース繊維を染色する方法を開発する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は意外にも、媒
染剤として両性金属酸化物のアルカリ金属塩を用いると
、前記の課題を解決しうることを見出した。これに従っ
て、本発明は、セルロース繊維をカチオン化処理した後
、両性金属酸化物のアルカリ金属塩を用いて媒染するこ
とを特徴とする、植物色素によるセルロース繊維の染色
方法である。
染剤として両性金属酸化物のアルカリ金属塩を用いると
、前記の課題を解決しうることを見出した。これに従っ
て、本発明は、セルロース繊維をカチオン化処理した後
、両性金属酸化物のアルカリ金属塩を用いて媒染するこ
とを特徴とする、植物色素によるセルロース繊維の染色
方法である。
【0005】本発明は更に、セルロース繊維のカチオン
化処理及び両性金属酸化物のアルカリ金属塩による媒染
を同時に行うことを特徴とする、植物色素によるセルロ
ース繊維の染色方法である。セルロース繊維としては、
木綿のほか麻などが用いられる。また、セルロース繊維
と他の繊維との混合繊維を用いることもでき、セルロー
ス繊維の含量は一般に50%以上である。他の繊維とし
ては、ポリエステル、ポリアミドなどがあげられる。
化処理及び両性金属酸化物のアルカリ金属塩による媒染
を同時に行うことを特徴とする、植物色素によるセルロ
ース繊維の染色方法である。セルロース繊維としては、
木綿のほか麻などが用いられる。また、セルロース繊維
と他の繊維との混合繊維を用いることもでき、セルロー
ス繊維の含量は一般に50%以上である。他の繊維とし
ては、ポリエステル、ポリアミドなどがあげられる。
【0006】セルロース繊維のカチオン化処理に用いら
れるカチオン化剤としては、例えば分子量180 〜4
00 の1官能タイプ又は分子量400 以上の2官能
タイプの第4級アンモニウム塩化合物があげられる。こ
の第4級アンモニウム塩化合物としては、市販品、例え
ばサンドスペースDPE(登録商標)、さらに表1に示
す化学構造を有する化合物を用いることができる。
れるカチオン化剤としては、例えば分子量180 〜4
00 の1官能タイプ又は分子量400 以上の2官能
タイプの第4級アンモニウム塩化合物があげられる。こ
の第4級アンモニウム塩化合物としては、市販品、例え
ばサンドスペースDPE(登録商標)、さらに表1に示
す化学構造を有する化合物を用いることができる。
【0007】
【表1】
【0008】浴処理の場合は通常は、溶液濃度で0.2
〜10%のカチオン化剤が用いられる。カチオン化処
理は、一般に浴比1:10〜200 及び40〜100
℃で10〜60分間行われるが、ペースト状の処理剤
を用いることもできる。 本発明によれば媒染剤として両性金属酸化物のアルカリ
金属塩、例えばアルミン酸、錫酸、タングステン酸、モ
リブデン酸等のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩
などが用いられ、そのうちアルミン酸の塩、特にナトリ
ウム塩が好ましい。浴処理の場合、媒染剤の溶液濃度は
0.5 〜10%の間で変動しうる。媒染は、一般に浴
比1:10〜200 及び5〜80℃で10〜180
分間行われる。ペースト状の処理剤を用いて媒染処理す
ることもできる。
〜10%のカチオン化剤が用いられる。カチオン化処
理は、一般に浴比1:10〜200 及び40〜100
℃で10〜60分間行われるが、ペースト状の処理剤
を用いることもできる。 本発明によれば媒染剤として両性金属酸化物のアルカリ
金属塩、例えばアルミン酸、錫酸、タングステン酸、モ
リブデン酸等のリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩
などが用いられ、そのうちアルミン酸の塩、特にナトリ
ウム塩が好ましい。浴処理の場合、媒染剤の溶液濃度は
0.5 〜10%の間で変動しうる。媒染は、一般に浴
比1:10〜200 及び5〜80℃で10〜180
分間行われる。ペースト状の処理剤を用いて媒染処理す
ることもできる。
【0009】更に、本発明によれば、カチオン化及び媒
染を同時に行うこともでき、この場合はカチオン化剤及
び媒染剤を含有する浴又はペーストを用いることができ
る。この同時操作法(一浴法)は作業上特に有利であり
、本発明により媒染剤として用いられる両性金属酸化物
のアルカリ金属塩は、水溶液の形で強いアルカリ性であ
るためカチオン化促進剤としても役立ちうる。
染を同時に行うこともでき、この場合はカチオン化剤及
び媒染剤を含有する浴又はペーストを用いることができ
る。この同時操作法(一浴法)は作業上特に有利であり
、本発明により媒染剤として用いられる両性金属酸化物
のアルカリ金属塩は、水溶液の形で強いアルカリ性であ
るためカチオン化促進剤としても役立ちうる。
【0010】こうしてセルロース繊維のカチオン化及び
媒染を順次に又は同時に行ったのち、植物色素による染
色は普通の方法で行うことができる。植物色素としては
、例えば紫根、茜などの種々の植物から得られる色素が
用いられ、植物の抽出物、特に培養細胞の抽出物が好ま
しい。本発明の方法によれば、セルロース繊維を簡単な
手段で濃色で鮮やかにかつ堅牢に染色することができる
。
媒染を順次に又は同時に行ったのち、植物色素による染
色は普通の方法で行うことができる。植物色素としては
、例えば紫根、茜などの種々の植物から得られる色素が
用いられ、植物の抽出物、特に培養細胞の抽出物が好ま
しい。本発明の方法によれば、セルロース繊維を簡単な
手段で濃色で鮮やかにかつ堅牢に染色することができる
。
【0011】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 木綿又は麻織物を、第4級アンモニウム化合物(サンド
社製サンドスペースDPEペースト)の1%溶液で80
℃で10分間処理したのち、この浴にアルミン酸ナトリ
ウムを1%の濃度になる量で添加し、同じ温度で更に3
0分間処理し、次いで織物を取り出して水洗した。
する。 実施例1 木綿又は麻織物を、第4級アンモニウム化合物(サンド
社製サンドスペースDPEペースト)の1%溶液で80
℃で10分間処理したのち、この浴にアルミン酸ナトリ
ウムを1%の濃度になる量で添加し、同じ温度で更に3
0分間処理し、次いで織物を取り出して水洗した。
【0012】こうして処理された織物100gを、アカ
ネカルスから抽出された色素2gを溶解した水5Lに8
0℃で浸漬した。得られた染色はプルプリンを主とする
オキシアントラキノン系色素のアルミニウムレーキによ
る特徴的な濃赤色を有していた。 実施例2 サンドスペースDPEペースト及びアルミン酸ナトリウ
ムを加えた型染め用糊を用いて木綿又は麻織物を印捺し
、約100℃の水蒸気で30分間熱処理したのち、水洗
して糊を除去した。これにより糊が存在した部分の繊維
のカチオン化及び金属媒染が同時に行われた。
ネカルスから抽出された色素2gを溶解した水5Lに8
0℃で浸漬した。得られた染色はプルプリンを主とする
オキシアントラキノン系色素のアルミニウムレーキによ
る特徴的な濃赤色を有していた。 実施例2 サンドスペースDPEペースト及びアルミン酸ナトリウ
ムを加えた型染め用糊を用いて木綿又は麻織物を印捺し
、約100℃の水蒸気で30分間熱処理したのち、水洗
して糊を除去した。これにより糊が存在した部分の繊維
のカチオン化及び金属媒染が同時に行われた。
【0013】次いでこのように処理された織物100g
を、ムラサキカルスからの抽出色素2gの水性分散液5
Lに60〜80℃で浸漬した。糊が存在した部分がシン
コニン系色素のアルミニウムレーキによる特徴的な濃い
紫色に染色された。 実施例3 実施例1と同様にしてサンドスペースDPEペースト及
びアルミン酸ナトリウムを含有する浴に織物を浸漬して
乾燥した。この織物を、ムラサキカルスからの抽出色素
2gを加えた型染め用糊を用いて印捺したのち水洗して
乾燥すると、実施例2と同様に濃い紫色の捺染が得られ
た。
を、ムラサキカルスからの抽出色素2gの水性分散液5
Lに60〜80℃で浸漬した。糊が存在した部分がシン
コニン系色素のアルミニウムレーキによる特徴的な濃い
紫色に染色された。 実施例3 実施例1と同様にしてサンドスペースDPEペースト及
びアルミン酸ナトリウムを含有する浴に織物を浸漬して
乾燥した。この織物を、ムラサキカルスからの抽出色素
2gを加えた型染め用糊を用いて印捺したのち水洗して
乾燥すると、実施例2と同様に濃い紫色の捺染が得られ
た。
【0014】
【発明の効果】本発明によりセルロース繊維をカチオン
化処理し、次いで又はこれと同時に特定の媒染剤を用い
て媒染することによって、従来植物色素による染色が困
難であったセルロース繊維を高い染着力で濃く鮮やかに
しかも堅牢に染色することができる。
化処理し、次いで又はこれと同時に特定の媒染剤を用い
て媒染することによって、従来植物色素による染色が困
難であったセルロース繊維を高い染着力で濃く鮮やかに
しかも堅牢に染色することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】セルロース繊維をカチオン化処理した後、
両性金属酸化物のアルカリ金属塩を用いて媒染すること
を特徴とする、植物色素によるセルロース繊維の染色方
法。 - 【請求項2】セルロース繊維のカチオン化処理及び両性
金属酸化物のアルカリ金属塩による媒染を同時に行うこ
とを特徴とする、植物色素によるセルロース繊維の染色
方法。 - 【請求項3】両性金属酸化物のアルカリ金属塩がアルミ
ン酸アルカリ金属塩である請求項1又は2記載の染色方
法。 - 【請求項4】植物色素が紫根及び/又は茜からの抽出物
である請求項1又は2記載の染色方法。 - 【請求項5】植物色素がムラサキ及び/又はアカネの培
養細胞の抽出物である請求項1又は2記載の染色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3019988A JPH04257377A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 植物色素によるセルロース繊維の染色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3019988A JPH04257377A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 植物色素によるセルロース繊維の染色方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04257377A true JPH04257377A (ja) | 1992-09-11 |
Family
ID=12014559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3019988A Pending JPH04257377A (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 植物色素によるセルロース繊維の染色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04257377A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161485A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-04 | Katsumi Shoten:Kk | コーヒー染めの染色方法 |
JP2010222722A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Tsuyakin Kogyo Kk | 天然色素を用いたセルロース繊維の染色方法 |
JP2012233081A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Cihon Tec:Kk | 染料組成物、それを用いた染色方法及び染色物 |
CN105733298A (zh) * | 2016-01-29 | 2016-07-06 | 佛山市聚成生化技术研发有限公司 | 一种棉织物黄色植物染料的制备方法 |
CN106243373A (zh) * | 2016-09-21 | 2016-12-21 | 东莞市联洲知识产权运营管理有限公司 | 一种绿色聚酯薄膜的制备方法 |
CN106397814A (zh) * | 2016-09-21 | 2017-02-15 | 东莞市联洲知识产权运营管理有限公司 | 一种基于植物色素染色的纳米隔热彩色薄膜的制备方法 |
WO2018167917A1 (ja) * | 2017-03-16 | 2018-09-20 | 康夫 川端 | 染色方法および染色キット |
CN112195667A (zh) * | 2020-09-22 | 2021-01-08 | 鲁泰纺织股份有限公司 | 植物染料在线媒染纱线的工艺 |
CN113969510A (zh) * | 2021-11-26 | 2022-01-25 | 鲁泰纺织股份有限公司 | 纤维素纤维纱线的染色方法 |
-
1991
- 1991-02-13 JP JP3019988A patent/JPH04257377A/ja active Pending
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