JPH0425459Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 異径のねじ鉄筋（以下これを単に鉄筋という。）
をカプラーによつて接続する場合で、その異径の
鉄筋が例えば、D₃₂とD₃₅というように１サイズ
違いのときには、カプラーの大径雌ねじの内径が
小径鉄筋の外径よりも小さいから、小径鉄筋の接
続側端部をカプラーに通過させた状態に螺合する
ことができない。

そこで、従来は、 (a) 第５図に示すように、ロツクナツトイを螺合
した大径鉄筋ロの接続側端部にカプラーハの１
半部の大径雌ねじを螺合した後、ロツクナツト
ニを螺合した小径鉄筋ホの接続側端部をカプラ
ーハの他端面に突合わせる。

そこで、第６図に示すように、小径鉄筋ホを
回転してその接続側端部をカプラーハの他半部
の小径雌ねじにねじ込む。

次いで、第７図に示すように、ロツクナツト
イおよびニを回転しカプラーハに締付けて鉄筋
ロ，ホを接続すると共に継手の剛性を確保す
る。

または、 (b) 第８図に示すように、大径鉄筋ロの接続側端
部にロツクナツトイおよび中継ぎカプラーヘ
を、小径鉄筋ホの接続側端部にもロツクナツト
ニおよび中継ぎカプラートをそれぞれ螺合する
と共に、その鉄筋ロ，ホの端部は中継ぎカプラ
ーヘおよびトよりそれぞれ若干突出させる。

そこで、第９図に示すように、鉄筋ロ，ホの
接続側端部間には、１半部に大径鉄筋ロと同じ
大径ねじチを、他半部に小径鉄筋ホと同じ小径
ねじリをそれぞれ設けた中継ぎボルトヌを大径
鉄筋ロに突合わせて配置する。

その後、第１０図に示すように、中継ぎカプ
ラーヘを回転してその１半部を中継ぎボルトヌ
の大径ねじチに螺合した後、ロツクナツトイを
回転して中継ぎカプラーヘに締付ける。

次いで、第１１図に示すように、小径鉄筋ホ
を中継ぎボルトヌに突合わせて中継ぎカプラー
トを回転し、該カプラートの１半部を中継ぎボ
ルトヌの小径ねじリに螺合して中継ぎカプラー
ヘに締付け、その後、ロツクナツトニを回転し
中継ぎカプラートに締付けて鉄筋ロ，ホを接続
すると共に、継手の剛性を確保する。

２種類の鉄筋の接続方法が行われている。

ところが、前者の(a)の方法においては、長くて
重い鉄筋を回転させなければならないので、施工
が困難であり、後者の(b)の方法においては、中継
ぎボルトおよび２個の中継ぎカプラーを使用する
ために、コストが高い等の欠点があつた。

そこで、本考案は上記欠陥を解消するため、カ
プラーの一半部に大径雌ねじを、他半部には上記
大径雌ねじと１サイズ違いの小径雌ねじをそれぞ
れ設けると共に、その大径雌ねじは、標準雌ねじ
形状の先端部を若干除去してその内径が上記小径
雌ねじに螺合する小径鉄筋の外径よりも若干大径
の状態に形成し、カプラーを小径鉄筋の接続側端
部に該鉄筋を通過させた状態で取付け、上記小径
鉄筋に該鉄筋と１サイズ違いの大径鉄筋を突合わ
せた状態でカプラーを回転して１サイズ違いの大
径鉄筋に連結し、１サイズ違いの大小の鉄筋の接
続が作業上合理的で作業能率を向上するようにし
た１サイズ違いのねじ鉄筋の接続装置に係るもの
である。

第１図乃至第４図に示す本考案の１実施例につ
いてその構造を説明すれば、１，２は互いに接続
する１サイズ違い、例えばD₃₂とD₃₅の異径の大
径鉄筋および小径鉄筋、３はカプラーで、その１
半部に大径雌ねじ４を、他半部には大径雌ねじ４
と１サイズ違いの小径雌ねじ５をそれぞれ設ける
と共に、その小径雌ねじ５は標準雌ねじ形状に形
成し、大径雌ねじ４は、標準雌ねじ形状の先端部
を若干除去してその内径Ｄが小径鉄筋２の外径ｄ
よりも若干大径の状態に形成する。６，７は大径
鉄筋１および小径鉄筋２の接続側端部にそれぞれ
螺合するロツクナツトである。

次にそのねじ鉄筋の接続法を説明する。第２図
に示すように、鉄筋１，２の接続側端部にロツク
ナツト６，７をそれぞれ螺合した後、小径鉄筋２
の接続側端部にカプラー３の小径雌ねじ５を螺合
すると共に、その小径鉄筋２をカプラー３の大径
雌ねじ４内に通過させて小径鉄筋２の先端をカプ
ラー３より若干突出させ、その後、鉄筋１，２の
接続側端面を突合わせる。

そこで、第３図に示すように、カプラー３を回
転し、その大径雌ねじ４を大径鉄筋１の接続側端
部に螺合する。

次いで、第４図に示すように、ロツクナツト
６，７をそれぞれ回転してカプラー３に締付ける
と、鉄筋１，２をカプラー３およびロツクナツト
６，７によつて接続すると共に、継手の剛性を確
保することができる。

本考案は、１サイズ違いのねじ鉄筋の接続装置
を上記のように構成してカプラーの一半部の大径
雌ねじの内径が、他半部の小径雌ねじに螺合する
小径鉄筋の外径よりも大径であるから、カプラー
を小径鉄筋の接続側端部に該鉄筋を通過させた状
態で取付け、上記小径鉄筋に該鉄筋と１サイズ違
いの大径鉄筋を突合わせた状態でカプラーを回転
して１サイズ違いの大径鉄筋に連結することがで
き、１サイズ違いの大小の鉄筋の接続が作業上合
理的でコストアツプを最小にして作業能率を向上
する。

更に、大径鉄筋と螺合するカプラーの大径雌ね
じは、ねじが若干浅くして不完全なねじとなるけ
れども、接続した鉄筋の耐力は、小径鉄筋の方で
決まるから、カプラーの大径雌ねじが不完全で
も、その耐力は小径鉄筋の耐力よりは大で、実用
上支障はなくて継手の所要の剛性を確保し得ら
れ、且つ構造は極めて簡単で容易安価に製作でき
る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係る１サイズ違い
のねじ鉄筋の接続装置の要部の分解正断面図、第
２図乃至第４図はその鉄筋接続作業状態を示す説
明正面図、第５図乃至第７図は従来の１種類の鉄
筋接続作業状態を示す説明正面図、第８図乃至第
１１図は従来の他の種類の鉄筋接続作業状態を示
す説明正面図である。 １……大径鉄筋、２……小径鉄筋、３……カプ
ラー、４……大径雌ねじ、５……小径雌ねじ、
６，７……ロツクナツト、Ｄ……大径雌ねじの内
径、ｄ……小径鉄筋の外径。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カプラーの一半部に大径雌ねじを、他半部には
   上記大径雌ねじと１サイズ違いの小径雌ねじをそ
   れぞれ設けると共に、その大径雌ねじは、標準雌
   ねじ形状の先端部を若干除去してその内径が上記
   小径雌ねじに螺合する小径ねじ鉄筋の外径よりも
   若干大径の状態に形成し、上記カプラーの大径雌
   ねじに大径ねじ鉄筋の接続側端部を、小径雌ねじ
   には上記大径ねじ鉄筋と１サイズ違いの小径ねじ
   鉄筋の接続側端部をそれぞれ螺合し、その大径ね
   じ鉄筋および小径ねじ鉄筋にそれぞれ螺合したロ
   ツクナツトを上記カプラーに締付けてなる１サイ
   ズ違いのねじ鉄筋の接続装置。