JPH04253314A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH04253314A
JPH04253314A JP3008925A JP892591A JPH04253314A JP H04253314 A JPH04253314 A JP H04253314A JP 3008925 A JP3008925 A JP 3008925A JP 892591 A JP892591 A JP 892591A JP H04253314 A JPH04253314 A JP H04253314A
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Kenji Kuranuki
健司 倉貫
Yukihiro Nitta
幸弘 新田
Masao Fukuyama
正雄 福山
Kenji Kawamura
賢二 川村
Yoji Yamashita
洋司 山下
Yoichi Aoshima
青島 洋一
Minoru Yamashita
実 山下
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子機器に用いられ、特
に表面実装時に優れた特性を示す固体電解コンデンサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の進歩とともに電子部品
のチップ化が進み、電子回路の組立が表面実装により行
われることが主流となってきた。このため、チップ部品
のリード端子の半田付け性が要求されることは勿論、二
百数十度の温度に長時間耐える耐熱性も要求されるよう
になってきた。従来、耐熱性に乏しいといわれた電解コ
ンデンサの分野でも材料と技術の進歩により、表面実装
のできるチップ部品が現れ始めた。例えば、図10(a
),(b)に示すように、コンデンサ素子を陽極端子1
および陰極端子2を兼ねるリードフレームとともに樹脂
でモールドして樹脂外装3を施した固体電解コンデンサ
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな樹脂外装3を施した固体電解コンデンサにおいては
、表面実装時に封口性が低下し、外部から空気中の酸素
や水蒸気が内部に浸入するため、内部のコンデンサ素子
の劣化をきたすことがしばしばあった。この原因は下記
のような理由によるものである。
【0004】(1)半田付け性を向上させるためにリー
ドフレームの表面に錫または半田メッキを施しているた
め、表面実装時にこの低融点の金属が溶融し、外装樹脂
3と金属よりなるリードフレーム間に空隙が生じる。
【0005】(2)リードフレームに用いられている基
材金属(一般的には鉄系)に比べ、外装樹脂3の膨張係
数が異なるため、膨張収縮により、外装樹脂と金属より
なるリードフレーム間に空隙が生じる。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、表面実装時の熱衝撃に耐える信頼性の高い固体電解
コンデンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の固体電解コンデンサは、弁金属の表面に酸化
皮膜,導電物質層,導電性高分子膜,導体層を順次形成
してコンデンサ素子を構成するとともに、このコンデン
サ素子の弁金属部と導体層部に導出端子となるリードフ
レームを接続し、さらに前記コンデンサ素子とリードフ
レームの一部をモールド樹脂で外装する固体電解コンデ
ンサにおいて、前記リードフレームは表面に銅金属層を
有し、かつその表面が粗面化された構成にしたものであ
る。
【0008】
【作用】上記構成によれば、コンデンサ素子の弁金属部
と導体層部に接続される導出端子となるリードフレーム
の表面に銅金属層を形成するとともに、その表面を粗面
化しているため、リードフレームをプリント基板に半田
付けにより表面実装する場合、半田付け性が優れたもの
が得られるとともに、樹脂外装との密着性も他の金属に
比べてはるかに優れているため、表面実装時における膨
張収縮の熱衝撃にも耐えることができ、しかもその表面
を粗面化しているため、封口性も優れたものが得られ、
その結果、信頼性の高い固体電解コンデンサを得ること
ができるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の各実施例を添付図面にもとづ
いて説明する。
【0010】(実施例1)まず、厚さ100μmの弁金
属であるアルミニウム箔の所定の位置に、片面に装着剤
を塗布したポリイミドの絶縁フィルムを貼付け、それを
打ち抜いて図1に示す櫛形電極11を得た。この櫛形電
極11における絶縁フィルム12は櫛形電極11の突起
部13を陰極部14と陽極部15に区分している。そし
て図2(a),(b)に示すように、陰極部14の酸化
皮膜16の上に硝酸マンガンの水溶液を含浸させた後、
約300℃で熱処理することにより、二酸化マンガンよ
りなる導電物質層17を形成した。次に、重合性物質と
してピロールを、かつ支持電解質としてトリイソプロピ
ールナフタレンスルフォン酸を水に溶解した重合液中で
電解重合を行い、導電物質層17の上に導電性高分子膜
18を形成した。さらに、その上にグラファイト層19
および銀ペイント層20からなる導体層を公知の方法で
順次形成した後、図1に示すA−A線で突起部13を切
断し、図2(a),(b)に示すコンデンサ素子21を
得た。
【0011】次に、厚さ0.1mmの鉄基材SPCCを
打ち抜き、その表面に厚さ1μmの銅メッキよりなる銅
金属層を形成した後、サンドブラスト法によってその表
面を粗面化した図3および図4(a),(b)に示すリ
ードフレーム22上の陰極部間と対応する位置に銀ペイ
ントを少量塗布してコンデンサ素子21を積層すること
により載置した。この場合、コンデンサ素子21の陰極
部側は、図4(a),(b)に示すように陰極底部止め
23と陰極側部止め24を直角に折曲げることにより固
定した。一方、コンデンサ素子21の陽極部側は2段に
折曲げ、陽極側部止め25と陽極押さえ部26で密着さ
せた。さらに、陽極部側は陽極押さえ部26の上からレ
ーザ溶接を行って接合し、かつ陰極部側は高温処理によ
って銀ペイントよりなる接着剤を硬化させることにより
接続した。
【0012】このようにコンデンサ素子21を設置した
リードフレーム22を金型に設置し、かつ図5に示すよ
うにエポキシ樹脂27でモールド成形した後、リードフ
レーム22を切り離して固体電解コンデンサを得た。
【0013】こうして得られたコンデンサの封口性の評
価は250±5℃の高温槽中に5分間放置した後、室温
中に取り出すことを3回繰り返す熱処理を行ったものを
次のような封口性試験によりテストした。すなわち、コ
ンデンササンプルを7kg/cm2の放射性Kr85の
雰囲気中に30分間保持した後、写真乾板上で感光させ
ることにより、封口性の悪いKrが圧入されているもの
を検出した。
【0014】この結果を(表1)に示す。 (実施例2)厚さ0.1mmの鉄基材SPCCの表面に
厚さを変えて銅メッキよりなる銅金属層を形成し、かつ
その表面に粗面化処理を行ったリードフレームと粗面化
処理を行っていないリードフレームを使用して実施例1
と同じようにコンデンサを製作したものについて、封口
性の評価を行った。この結果を同じく(表1)に示す。
【0015】
【表1】
【0016】(比較例1)厚さ0.1mmの鉄基材SP
CCの表面に厚さ3μmの銅メッキよりなる銅金属層を
形成するとともに、その上に厚さを変えて錫メッキを施
し、かつその表面に粗面化処理を行ったリードフレーム
と粗面化処理を行っていないリードフレームを使用して
実施例1と同じようにコンデンサを製作したものについ
て、封口性の評価を行った。この結果を(表2)に示す
【0017】
【表2】
【0018】(比較例2)厚さ0.1mmのニッケル板
を打ち抜き、その表面に厚さを変えて銅メッキよりなる
銅金属層を形成した後、その表面を粗面化したリードフ
レームを使用して実施例1と同じようにコンデンサを製
作したものについて、封口性の評価を行った。この結果
を(表2)に示す。
【0019】(実施例3)厚さ0.1mmの鉄基材SP
CCに、塩酸10%,硫酸0.5%の水溶液中で電流密
度100A/cm2の条件で電解エッチングを行った後
、厚さを変えて銅メッキよりなる銅金属層を形成したリ
ードフレームを使用して実施例1と同じようにコンデン
サを製作したものについて、封口性の評価を行った。こ
の結果を(表1)に示す。
【0020】上述したような結果からわかったことは、
錫のような低融点の金属を表面にメッキしたものは、封
口性が非常に悪く、また鉄やニッケルのような金属では
表面を粗面化してもあまり大きな効果は得られないが、
本発明の実施例のように、リードフレームの表面に銅メ
ッキよりなる銅金属層を形成し、かつその表面を粗面化
することにより、初めて完全な封口性を得ることができ
るものである。なお、表面の粗面化は機械的なサンドブ
ラストなどの方法に限らず、電解エッチングのような化
学的な方法でも効果のあることがわかった。
【0021】以上の効果を再確認するために、実施例1
の固体電解コンデンサと、比較例1の厚さ10μmの錫
メッキを施した後、粗面化処理をしていないコンデンサ
を各10個用意し、そしてこれらに250℃の高温槽中
で熱処理を行った後、105℃で10Vを印加する高温
負荷寿命試験を行った結果を図6に示した。なお、ここ
で使用したコンデンサ素子は突起部13の寸法が3×7
mmのものを5枚積層し、定格10V,22μFのコン
デンサを構成した。この図6から明らかなように、10
00時間経過後において、実施例1のコンデンサはほと
んど容量劣化が認められないのに対し、比較例1のコン
デンサは10%以上の容量低下が現われている。
【0022】(実施例4)次に、タンタル固体電解コン
デンサへの適用を行った。すなわち、図7に示すように
、タンタル粉末約100mgをバインダーと混合し、直
径0.3mmのタンタル線31とともにプレス成形した
後、焼結することにより、成形体32を得た。この成形
体32の寸法は3×3×1mmであった。次いで、この
成形体32に燐酸水溶液中で30V化成を行い、その後
、この成形体32に硝酸マンガン水溶液を含浸させ、か
つ約250℃で熱分解する操作を数回繰り返し、二酸化
マンガン層を形成した。さらに、公知の方法でグラファ
イト層,銀ペイント層からなる導体層を順次形成し、コ
ンデンサ素子を構成した。そしてこのコンデンサ素子は
、図8(a)に示すような形状で、厚さ0.1mmの鉄
基材SPCCの表面に厚さ1μmの銅メッキよりなる銅
金属層を形成した後、サンドブラスト法によりその表面
を粗面化したリードフレーム33に接続するが、この場
合、陰極は銀ペイントを接着剤として陰極搭載部34に
、陽極部のタンタル線31は陽極搭載部35にそれぞれ
抵抗溶接により接続した。そしてこのリードフレームを
金型に設置し、エポキシ樹脂でモールド成形を行うこと
により、図8(b)に示すような成形体36を構成し、
かつリードフレーム33の不要部分を切断して所定のタ
ンタル固体電解コンデンサを得た。このコンデンサの定
格は10V,22μFである。
【0023】(比較例3)リードフレームの材料として
、鉄基材SPCCの表面に厚さ3μmの銅メッキよりな
る銅金属層を形成し、その上に厚さ3μmの共晶半田メ
ッキを施した以外は実施例4と同様にしてタンタル固体
電解コンデンサを得た。
【0024】上記実施例4と比較例3で製作したタンタ
ル固体電解コンデンサについて、前述した封口性の評価
を行った結果を(表3)に示す。この(表3)からも、
導電性高分子固体電解コンデンサと同様に表面に銅金属
層を形成し、かつその表面に粗面化処理を行えばよいこ
との効果が確認された。
【0025】
【表3】
【0026】また、85℃90%RHの高温多湿中で1
0Vを印加する負荷寿命試験を行った結果を図9に示し
た。ここでも、同様な結果が得られたが、タンタル固体
電解コンデンサは中味のコンデンサ素子が強いため、容
量変化は小さいが、漏れ電流は湿度により1桁以上の変
化を示している。
【0027】なお、上記実施例においては、リードフレ
ームの粗面化を行う場合、リードフレームの全面に粗面
化を行っているが、本発明の主旨から外装樹脂との接触
面だけの部分的な粗面化のみでも実施例と同様な効果が
期待できるものである。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サによれば、コンデンサ素子の弁金属部と導体層部に接
続される導出端子となるリードフレームの表面に銅金属
層を形成するとともに、その表面を粗面化しているため
、リードフレームをプリント基板に半田付けにより表面
実装する場合、半田付け性が優れたものが得られるとと
もに、樹脂外装との密着性も他の金属に比べてはるかに
優れているため、表面実装時における膨張収縮の熱衝撃
にも耐えることができ、しかもその表面を粗面化してい
るため、封口性も優れたものが得られ、その結果、信頼
性の高い固体電解コンデンサを得ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に使用したアルミニウム箔を
打ち抜いた櫛形電極の概要図
【図2】(a)実施例1のコンデンサ素子の平面図(b
)(a)におけるB−B線断面図
【図3】実施例1で使用したリードフレームの形状を示
す横断面図
【図4】(a)図3のリードフレームの概要を示す部分
拡大図 (b)(a)のリードフレームにコンデンサ素子を搭載
した状態を示す部分拡大図
【図5】実施例1でコンデンサ素子をリードフレームと
ともに樹脂成形した形状を示す概要図
【図6】本発明の実施例と比較例での高温寿命試験の特
性変化の比較を示すグラフ
【図7】実施例4に使用したタンタルコンデンサの素子
焼結体の形状を示す斜視図
【図8】(a)実施例4に使用したタンタルコンデンサ
用リードフレームの形状を示す部分横断面図(b)同リ
ードフレームにコンデンサ素子を搭載して樹脂成形した
形状を示す部分横断面図
【図9】実施例4と比較例3の湿中寿命試験での特性変
化を示すグラフ
【図10】(a)従来の固体電解コンデンサを示す上面
図(b)同固体電解コンデンサの側面図
【符号の説明】
11  櫛形電極 16  酸化皮膜 17  導電物質層 18  導電性高分子膜 19  グラファイト層 20  銀ペイント層 21  コンデンサ素子 22  リードフレーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁金属の表面に酸化皮膜,導電物質層,導
    電性高分子膜,導体層を順次形成してコンデンサ素子を
    構成するとともに、このコンデンサ素子の弁金属部と導
    体層部に導出端子となるリードフレームを接続し、さら
    に前記コンデンサ素子とリードフレームの一部をモール
    ド樹脂で外装する固体電解コンデンサにおいて、前記リ
    ードフレームは表面に銅金属層を有し、かつその表面が
    粗面化されていることを特徴とする固体電解コンデンサ
  2. 【請求項2】リードフレームの表面の粗面化をサンドブ
    ラスト法により行った請求項1記載の固体電解コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】リードフレームの表面の粗面化をエッチン
    グ法により行った請求項1記載の固体電解コンデンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06163337A (ja) * 1992-11-27 1994-06-10 Nec Corp チップ型固体電解コンデンサの製造方法
US6229687B1 (en) 1998-05-27 2001-05-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Solid electrolytic capacitor
JP2007173559A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Nichicon Corp チップ状固体電解コンデンサ

Cited By (4)

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JP4636613B2 (ja) * 2005-12-22 2011-02-23 ニチコン株式会社 チップ状固体電解コンデンサ

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