JPH04253104A - 照明器具用の液晶リフレクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、光源の周囲に配設す
ることによって、照明器具に二様の外観と照明状態とを
実現することができる照明器具用の液晶リフレクタに関
する。

【０００２】

【従来の技術】照明器具は、光源の他に、光源からの光
を反射し、拡散し、集光するためのリフレクタ（フード
・セード・カバー・反射板等を含む、以下同じ）を伴う
のが普通である。光源としての各種電球や螢光管等は、
それぞれ、外観的には大差がなく、照明器具は、リフレ
クタによって、使用目的に適する外観と照明状態とに調
整される。

【０００３】リフレクタを形成する材料としては、光源
からの光を遮断する不透明のものと、ある程度透過する
半透明のものと、全透明のものとが用いられる。不透明
材料は、内側面が白色に仕上げられ、リフレクタの一方
側に光を全部反射させることによって、光源のみによる
よりも、一方側の照度を高くする集光目的に用いられ、
半透明材料は、リフレクタの一方側に対する集光性をあ
る程度維持しながら、他方側の照明をも併せ行なうよう
な目的に用いられる。また、全透明材料は、専ら、光源
の保護と装飾性とを目的として用いられることが多い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によれ
ば、照明器具は、リフレクタの材料や、デザインの選択
によって、外観と照明状態とが一律に限定されてしまう
ので、たとえば、室内照明を目的とする照明器具下で細
かい手仕事や読書等をするとき、リフレクタの集光性が
乏しく、照度が不足する等、使用状態の変化に対する適
応性がないとともに、消灯時と点灯時の状態変化を除き
、照明器具としての外観が一定しているので、照明状態
や外観上の趣を変化させる場合には、照明器具そのもの
を交換するしかなかった。

【０００５】そこで、この発明の目的は、リフレクタに
液晶フィルタを貼り合わせ、液晶フィルタに対する電気
的な操作によって、照明状態や外観上の趣を大幅に変化
させることができる照明器具用の液晶リフレクタを提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、透光性材料からなるリフレクタ
の片面に、透光状態と遮光状態とに状態変化する液晶フ
ィルタを貼り合せることをその要旨とする。

【０００７】なお、液晶フィルタは、リフレクタの一部
分にのみ貼り合せてもよく、また、液晶フィルタは、可
撓性を有するものを用いることができる。

【０００８】

【作用】かかる構成によれば、リフレクタ自体には、透
光性材料が用いられているので、その材料に特有の光の
透過性に従って、光源からの光を常時透過することがで
き、このリフレクタには、透光状態と遮光状態とに状態
変化する液晶フィルタが貼り合せてある。そこで、リフ
レクタを透過した光は、液晶フィルタが透光状態にある
ときは、液晶フィルタを通過することができ、液晶フィ
ルタが遮光状態であるときは、液晶フィルタによって遮
断されるから、液晶リフレクタは、液晶フィルタの状態
に従い、透光状態と遮光状態とに切り換えることができ
る。一般に、透光状態のリフレクタは、光源からの光が
透過して、外観上、明るく観察され、遮光状態のリフレ
クタは、暗く観察されるから、このときの液晶リフレク
タは、液晶フィルタを透光状態と遮光状態とに切り換え
ることによって、照明器具の外観上の趣を、二様に切り
換えることができる。また、液晶フィルタは、その遮光
状態においては、光を反射するようにすることができる
から、液晶リフレクタは、液晶フィルタを切り換え、光
の反射状態を変えることにより、同時に、照明器具の照
明状態をも二様に切り換えることができる。

【０００９】なお、リフレクタの一部分に液晶フィルタ
を備えるときは、リフレクタ全体が一律に変化するので
はなく、部分的に変化するので、より多様な照明状態と
外観とを得ることができる。

【００１０】また、可撓性の液晶フィルタを用いるとき
は、曲面構成されたリフレクタに対しても、簡単に貼り
合せることができるので、リフレクタのデザイン上の制
約を排除することができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。

【００１２】ルームライトＲ１　用の液晶リフレクタ１
０は、半透明樹脂材料をコーン形に成形したリフレクタ
１１と、リフレクタ１１の内側表面に貼着した液晶フィ
ルタ１２とからなる（図１）。

【００１３】ルームライトＲ１　は、リフレクタ１１の
内側に２本の環状の螢光管Ｐ１　、Ｐ１　を備え、フレ
ームＦに取り付けられた吊下げコードＳを介して、天井
面等から吊り下げて用いる。

【００１４】リフレクタ１１は、開口角の大きいコーン
形に成形されるとともに、その全体は、たとえば乳白色
に着色されている。したがって、リフレクタ１１は、螢
光管Ｐ１　、Ｐ１　の光の一部を反射して床面側の照度
を高めると同時に、一定光量を透過することによって、
天井面側が極端に暗くならないようにし、室内全体にお
ける床面側と天井面側との光量配分を適正にすることが
できる。

【００１５】液晶フィルタ１２は、透明接着剤による接
着層１２ｂを介してリフレクタ１１の内側に貼着されて
いる（図１、図２）。液晶フィルタ１２は、液晶物質を
挾んで対向する電極基板として可撓性の透明フィルムを
用いることによって、全体として可撓性を有するもので
あり、曲面構成されたリフレクタ１１に沿った状態で、
リフレクタ１１の内側全体に貼り付けられている。また
、液晶フィルタ１２は、通電状態で透明になって光を通
過するとともに、無通電状態で白色に近い色相を示すノ
ーマリホワイトのものとする。すなわち、通電状態で透
光状態となり、無通電状態で遮光状態となるものとする
。そこで、リフレクタ１１に液晶フィルタ１２を貼った
液晶リフレクタ１０は、液晶フィルタ１２が無通電の状
態では、不透明で、白色に極く近い色相を呈するものと
なっている。

【００１６】このような液晶リフレクタ１０を用いたル
ームライトＲ１　は、単一の照明器具でありながら、照
明状態と外観上の趣とを二様に切り換えて用いることが
できる。すなわち、液晶フィルタ１２を通電状態にして
点灯するときは、液晶フィルタ１２が透光状態になって
いるので、液晶リフレクタ１０は、全体としても、乳白
色、半透明となり、光源の光を床面側と天井面側とに適
正に光量配分し、過不足なく室内全体を照明することが
できる。また、このとき、液晶リフレクタ１０は、明る
い乳白色の色相となって見える。

【００１７】一方、液晶フィルタ１２を無通電状態にし
て点灯すれば、リフレクタ１１が半透明であるにも拘ら
ず、液晶フィルタ１２が光を遮断して反射するので、液
晶リフレクタ１０全体は、不透明の反射体として機能し
、天井面側が暗くなる反面、床面側の照度を各段に高く
することができる。また、このとき、液晶リフレクタ１
０は、光を透過しないので、外観的には、暗い色調に観
察される。

【００１８】このように、ルームライトＲ１　は、必要
に応じて、液晶フィルタ１２を透光状態と遮光状態とに
切り換えることによって、床面側の照度を上げることが
でき、汎用の室内照明としてだけではなく、細かい手仕
事や読書用途等にも十分に対応することができる。

【００１９】

【他の実施例】液晶フィルタ１２は、リフレクタ１１の
一部のみに貼着することができる（図３）。液晶フィル
タ１２は、たとえば、スタンドＲ２　用のリフレクタ１
１を縦に２等分した左側半分１１ａの内側に貼り合わせ
られている。スタンドＲ２　は、床面に据え置くデザイ
ンのもので、ベース付きのフレームＦの上端部に電球Ｐ
２　を取り付け、笠状に形成したリフレクタ１１によっ
て電球Ｐ２　を覆ったものである。リフレクタ１１の材
料には、全透明の樹脂材料が用いられている。また、フ
レームＦのベース部分には、液晶フィルタ１２用のボタ
ンスイッチＢが配設されている。

【００２０】このような液晶リフレクタ１０は、液晶フ
ィルタ１２に通電することなく電球Ｐ２　を点灯すると
、電球Ｐ２　の光は、液晶フィルタ１２に遮断されて、
リフレクタ１１の左側半分１１ａを通過することができ
ないので、外観上、左側半分１１ａが暗く観察される一
方、右側半分１１ｂは、透明状態なので、左側半分１１
ａと右側半分１１ｂとが際立ったコントラストをなし、
近代的で漸新なデザインを実現することができる。また
、遮光状態の液晶フィルタ１２は、光を反射することが
できるので、電球Ｐ２　からの光を右側半分１１ｂへ反
射するから、この状態の液晶リフレクタ１０は、電球Ｐ
２　の光を右側に集め、右側を効率よく照明する機能を
発揮する。

【００２１】液晶フィルタ１２に通電すれば、液晶フィ
ルタ１２は、遮光状態から透光状態へと状態変化するの
で、液晶リフレクタ１０は、全体的に透明状態となり、
電球Ｐ２　の光を周囲にほぼ均等に透過し、周囲を一様
に照明することができる。このように、液晶リフレクタ
１０は、外観と照明状態とをボタンスイッチＢを操作す
ることによって簡単に切り換えて用いることができる。

【００２２】なお、液晶フィルタ１２は、リフレクタ１
１の任意の箇所に任意の態様で貼り合わせることができ
、たとえば、帯状の液晶フィルタ１２、１２…をリフレ
クタ１１の外表面に横縞状に配設することができる（図
４）。ここで、リフレクタ１１の材料として半透明乳白
色のものを選択すれば、液晶フィルタ１２、１２…に通
電しないとき、液晶フィルタ１２、１２…を貼り付けた
部分が暗く観察されるので、液晶フィルタ１２、１２…
とリフレクタ１１とは、暗色と明るい乳白色との対比に
よる縞模様の外観となり、また、液晶フィルタ１２、１
２…に通電するときは、両者は、ともに明るい乳白色の
落ち付いた色調に変化する。なお、これに伴って液晶リ
フレクタ１０を通過する光量が変化するから、液晶フィ
ルタ１２、１２…の切換えによって、スタンドＲ２　の
周囲の明るさを調節することもできる。

【００２３】液晶リフレクタ１０、１０を用いてスポッ
トライトＲ３　の照明範囲を調節することができる（図
５）。スポットライトＲ３　には、照明用の電球Ｐ３　
の周囲に、内側から順に、円筒状の液晶リフレクタ１０
と、開口角の小さいメガホン状の液晶リフレクタ１０と
、不透明材料からなる開口角の大きい普通のリフレクタ
１１とが配設されている。各液晶リフレクタ１０は、全
透明材料からなるリフレクタ１１の内側面にノーマリホ
ワイトの液晶フィルタ１２を貼着してなり、液晶フィル
タ１０全体として、全反射状態と全透光状態とに状態変
化することができる。一方、外側のリフレクタ１１は、
光源からの光を一律に全反射するようになっている。

【００２４】そこで、内側の液晶フィルタ１２を無通電
状態として電球Ｐ３　を点灯すれば、光は、内側の液晶
フィルタ１０によって反射される。したがって、そのと
きのスポットライトＲ３　の照明範囲は、内側の液晶リ
フレクタ１０の形状に従い、いわゆる、ピンスポットと
なる。また、内側の液晶フィルタ１２に通電し、中間の
液晶フィルタ１２を無通電とすることにより、内側の液
晶リフレクタ１０は、光を透過し、中間の液晶リフレク
タ１０は、光を反射する。この結果、電球Ｐ３　による
照明範囲は、中間の液晶リフレクタ１０の形状に従って
拡大する。さらに、両方の液晶フィルタ１２、１２を通
電状態とすることにより、電球Ｐ３　の光は、内側の液
晶リフレクタ１０と中間の液晶リフレクタ１０とを透過
し、外側のリフレクタ１１によって反射されるので、電
球Ｐ３　による照明範囲は、さらに拡大される。このよ
うに、機械的可動部分がなく、液晶フィルタ１２、１２
に対する電気的な操作のみによって、スポットライトＲ
３　の照明範囲を容易に変えることができるので、多数
のスポットライトＲ３　を一箇所で集中制御し、多彩な
照明状態を実現することができる。

【００２５】液晶フィルタ１２、１２…は、装飾照明Ｒ
４　のリフレクタ１１に用いることができる（図６）。 リフレクタ１１は、円板部１１ｃと、その周縁部に配設
する透明材料による多数のカットブロック１１ｄ、１１
ｄ…とからなり、各カットブロック１１ｄには、電球Ｐ
４　側に向けて等角度をなす一対の反射面が形成されて
いる。カットブロック１１ｄの反射面には、それぞれ、
独立に制御することができる一対の液晶フィルタ１２、
１２が貼着されている。なお、各反射面は平面に形成さ
れ、液晶フィルタ１２には、液晶物質をガラス基板で挾
んでなる一般的なものが用いられている。

【００２６】このものは、一対の液晶フィルタ１２、１
２のいずれか一方を遮光状態にするとともに、他方を透
光状態とすることによって、一方の面に当る光を反射し
、他方の面に当る光を透過することができる（同図の矢
印Ａ１　、Ａ２　）。また、一対の液晶フィルタ１２、
１２は、独立しているので、相互に、遮光状態と透光状
態とを切り換えることができ、これによって、一対の反
射面において、カットブロック１１ｄ、１１ｄ…を透過
する光と反射される光とを入れ換えることができる（同
図の矢印Ｂ１　、Ｂ２　）。そこで、各カットブロック
１１ｄにおける一対の液晶フィルタ１２、１２を断続的
に状態変化することによって、光に動的な要素を与え、
装飾照明Ｒ４　の装飾効果を一層高めることができる。

【００２７】以上の説明において、リフレクタ１１の形
状、材質は、任意に定めることができる。すなわち、無
色または有色の透明ないし半透明材料を、使用目的に応
じて、適当な形状に成形して用いることができる。また
、液晶フィルタ１２は、その透光状態、遮光状態が、通
電状態、無通電状態でなく、その逆に対応するものであ
ってもよい。さらに、遮光状態の液晶フィルタ１２は、
光を反射する白色系を呈するものの他、黒を含む他の色
相を呈するものであってもよい。なお、液晶フィルタ１
２は、３原色に対応するドットマトリクスからなるもの
とし、適当なカラーフィルタと組み合わせることにより
、いわゆるカラー液晶フィルタとしてもよいものとする
。また、かかる液晶リフレクタ１０は、あらゆる照明器
具に適用することができる。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
、透光性材料からなるリフレクタに、透光状態と遮光状
態とに状態変化可能な液晶フィルタを貼り合せることに
よって、リフレクタの色調を、液晶フィルタを透光状態
としたときの色調と、液晶フィルタを遮光状態としたと
きの暗い色調とに変化させ、リフレクタの外観上の趣を
大幅に変化させることができるとともに、液晶フィルタ
は、透光状態と遮光状態とでは、反射光量が大きく変化
するので、光源からの光を調節することができ、したが
って、照明器具の外観と照明状態とを二様に切り換えて
利用することができるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　使用状態側面図

【図２】　　図１のＸ−Ｘ線矢視拡大断面図

【図３】　
　他の実施例を示す図１相当図

【図４】　　他の実施例
を示す図１相当図

【図５】　　他の実施例を示す断面説
明図

【図６】　　他の実施例を示す底面図

【符号の説明】

１０…液晶リフレクタ １１…リフレクタ １２…液晶フィルタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　透光性材料からなるリフレクタの片面
   に、透光状態と遮光状態とに状態変化する液晶フィルタ
   を貼り合せてなる照明器具用の液晶リフレクタ。
2. 【請求項２】　　前記液晶フィルタは、前記リフレクタ
   に部分的に貼り合せることを特徴とする請求項１記載の
   照明器具用の液晶リフレクタ。
3. 【請求項３】　　前記液晶フィルタは、可撓性を有する
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の照明器
   具用の液晶リフレクタ。