JPH04251281A - 気密性パネルはめ込みシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はパネルはめ込みシステム
、特に、漏気量の測定を可能にする漏れ通路を含む実質
的に気密性のシールを有するシステムに係わる。

【０００２】

【発明の背景】各種の要因の相互作用を研究するため、
地球という名の生活圏の模型を建設し、環境制御技術を
開発することが望まれている。このような実験は地球環
境と実験自体との間で物質交換が起こる地球上のオープ
ンシステムでは不可能でないまでも困難である。従って
、地球環境との物質交換が起こらないように完全閉鎖さ
れたシステムを提供しなければならない。

【０００３】そこで、アメリカ合衆国アリゾナ州にバイ
オスフェア２（Ｂｉｏｓｐｈｅｒｅ２）と呼ばれる完全
閉鎖式の生態学的システムが建設されることになった。 このバイオスフェア２システムは物質移動が起こらない
ように不透過殻体によって約１ヘクタールの土地と１４
２，０００　ｍ３　の地球環境から隔離された空間をす
っぽり囲むというものである。殻体の地上部分は太陽光
線を受けるための透明ガラスである。バイオスフェア２
システムには電気エネルギーが供給され、必要に応じて
該システムへ熱を供給するか、逆に該システムから熱を
奪うこともできる。 即ち、このバイオスフェア２システムは物質に関しては
閉鎖されるが、エネルギーに関しては開放されている。 研究の成果を高めるため、情報伝達に対しても開放され
ている。

【０００４】このバイオスフェア２システムは人間やそ
の他の動物の生活環境として好適な組成を有する大気を
維持しなければならない。このシステム内の環境に対す
る各種要因の影響を研究するためには、該システム内外
の間でほとんど換気が行われないようにその不透過性外
殻をほぼ完全に密封された状態に維持しなければならな
い。

【０００５】バイオスフェア２システムはコンクリート
基礎の上に建設された巨大なスチール製空間フレームを
含み、この空間フレームはバイオスフェア２システムの
不透過性外殻を構成する強化ガラスはめ込みシステムの
支持構造となる。空間フレーム構造と併用されるパネル
はめ込みシステムは公知であるが、実質的に漏れのない
、環境から隔離された囲いを実現できるパネルはめ込み
システムは未だ開発されていない。

【０００６】即ち、漏気率が内部空気容積の年間１％ま
たはそれ以下のパネルはめ込みでなければならない。バ
イオスフェア２システムのサイズ、はめ込みパネルのエ
ッジに沿って設けられるシールの長さを考えると、これ
は気の遠くなるような挑戦である。理想とするパネルは
め込みシステムは空間フレームに容易に、迅速にかつ安
全に取付けることができるパネルとその固定素子とで構
成され、しかも取付け構造及び取付け方法が簡単でなけ
ればならない。さらに、シール部分から空気漏れがあれ
ばその検出を可能にする手段を含むものでなければなら
ない。

【０００７】解決すべき基本問題は互いに移動する可能
性のある隣接材間に気密シールを達成することにある。 このような相対移動は熱膨脹及び収縮、及び風圧を受け
て発生するような構造応力が原因となって起こる。この
問題を解決する１つのアプローチとして、粘性の高い可
撓材を可動継ぎ目に充填する方法が考えられる。しかし
これに利用できる材料がいつまでも可撓性を失わず、し
かも完全な接着状態のままであるかどうかは疑わしい。 最良の材料は極めて長期間にわたって風雨や太陽光線に
さらされても著しくは劣化しないという点でシリコン樹
脂であろう。しかし、液状で塗布されるシリコン接着剤
を気密性の接着を形成、維持するように塗布できるかど
うかは不確かである。

【０００８】はめ込みシステムは水漏れを防ぐように設
計されるのが普通であり、これはガス漏れ防止よりは易
しい仕事である。水には表面張力があり、これが微細な
裂け目や孔への水の流入を防ぐのに大いに寄与する。ま
た、水は傾斜に沿って流れるが、ガスは通路さえあれば
長くても渦巻き状であっても流動できる。このような相
違があるため、建築用のはめ込みを扱う分野では雨水を
遮断する設計は採用しても、空気漏れの問題に応用でき
る経験はほとんど持ち合わせていない。

【０００９】

【発明の概要】本発明の好ましい実施例では、１対のは
め込み材と、はめ込みシートの隣接シート間のギャップ
にまたがる断面がほぼＵ字形の細長い弾性ガスケットを
含むはめ込みシステムを提供する。ガスケットの一方の
脚のエッジは一方のはめ込みシートの面と当接し、他方
の脚のエッジが他方のはめ込みシートの面と当接する。 ガスケットを弾性的に偏倚させてはめ込みシートの面と
圧接させることにより、ガスケット材に現われる可能性
がある“歪み”を補償する手段を設ける。

【００１０】はめ込みシートはシートエッジとオーバー
ラップする構造内側の支持バーで支持される。ガスケッ
トは隣接するはめ込みシート間に連続的なシールを形成
し、構造外側に設けたばね付勢クランプ部材によって支
持バーにむかって偏倚させられる。

【００１１】本発明の上記及びその他の長所及び特徴は
添付図面に沿った以下の詳細な説明から明らかになるで
あろう。

【００１２】

【実施例】バイオスフェア２システムの基本構造はゆる
やかな丘の上のコンクリート基礎とこの上に建設された
スチールチューブ製空間フレームから成る。基礎のコン
クリートには溶接して漏れ試験を実施したステンレスス
チール製のシースまたはパンを埋込んで、空気、水など
のような物質が基礎を通過して移動するのを防止する。 多数の鋼管をボルト接合して、構造内側にできるだけ日
陰ができないようにする大きい開口空間である剛性網状
の空間フレームを形成する。

【００１３】地上の空間フレームの大部分はそれぞれ空
間フレームの間の開口空間に対応した形状を有する多数
のシートパネルでカバーされている。隣接するシートパ
ネル間の継ぎ目は日陰を極力少なくするため空間フレー
ムを構成する管状部材の上に位置する。シートパネル間
の継ぎ目はすべて、継ぎ目線に沿って大きい連続した網
状となるガスケットによって密封される。シートパネル
は基礎に組込まれたステンレススチールパンにもシール
されるから、閉鎖された生態学的システムと地球環境の
間で空気などの移動が起こることはない。

【００１４】閉鎖システムには図１に示すように３つの
主要部分がある。先ず、約０．６ヘクタールをカバーす
る細長い原野モジュール構造７があり、その一方の側に
集中農耕モジュール８がある。常態ではモジュール８は
原野モジュール７に対して開放されているが、緊急時に
は隔離することができる。集中農耕モジュールの一方の
側には閉鎖生態学的システムの居住者の住まいがある居
住区９がある。居住者は農耕、制御、保守などのためシ
ステム内を自由に往来できる。

【００１５】実施例（図４）では、構成へのパネルはめ
込みを押出成形された金属支持バー１０によって支持す
る。支持バー１０は剛性を高めるため箱状断面を有し、
その下縁に凝縮溝１１を含むこともできる。それぞれの
支持バー１０はその端部を集合点プレート１２によって
支持され、該プレート１２は管状の空間フレーム１４か
ら上向きまたは外向きに突出するフィン１３にボルト止
めされている。空間フレーム１４は公知の態様でボルト
止めして組立てることにより、はめ込みシステムのシー
トパネルを支持するための構造ネットワークを形成する
。

【００１６】集合点が４枚のシートパネル間の隅部に存
在する実施例（図５）では、集合点プレート１２は十字
形金属部材であり、空間フレームの２つのフィン１３に
ボルト止めし、他の２つのフィンには載置するだけにす
るのが普通である。集合点プレート１２の４本のアーム
のそれぞれの端部に舌片１６があり、対応の支持バー１
０の中空箱状断面の端部に嵌入する。支持バー１０は集
合点プレート１２に固定されていないから、熱膨脹、風
圧による応力などに呼応して集合点プレートと支持バー
との間に限られた相対運動が可能である。

【００１７】集合点プレート１２は４本のアームからそ
れぞれ外方へ突出する４本のねじスタッド１７を有する
。スタッド１７は集合点プレート１２を貫通し、反対側
に溶接され、強度と漏れ防止性を確実にする。

【００１８】押出し成形弾性ガスケット１８はそれぞれ
の支持バー１０に沿って延設されている。大気や太陽光
線などに露出しても劣化し難いから、ガスケット１８は
シリコンラバーなどで形成することが好ましい。断面に
おいて、ガスケット１８はほぼＵ字形を呈し、Ｕ字の各
脚１９の端部は半円形である。Ｕ字形ガスケットの各脚
の端部を、はめ込みシート２１に当接する場所ではガス
ケット１８が変形するから、図２にはやや扁平に図示し
てある。パネルを構成するはめ込みシート２１としては
、ガラス、透明プラスチック、または積層強化ガラスが
使用される。以下の実施例でははめ込みシート２１をガ
ラスシートとして説明する。

【００１９】ガラスシート２１、ガスケット１８及び支
持バー１０の集合体を１列のねじスタッド２２によって
各支持バーの全長に沿って固定する。支持バー１０は内
側フランジ２３を有する。このフランジ２３の全長に沿
って周期的に盲穴２４を穿設し、雌ねじを切り、漏れの
ないスタッド２２の取付けを可能にする。

【００２０】ガスケット１８の基部を貫通する箇所で各
スタッド２２の周りに剛性スリーブ２６を嵌合する。こ
のスリーブ２６はベルビルばね２８に当接するガスケッ
トクランプ用ナット２７のスペーサとして作用する。ベ
ルビルばね２８は弾性作用下にウォッシャ２９を偏倚さ
せてガスケット１８の基部に圧接させる。

【００２１】典型的にはポリプロピレンまたはシリコン
ラバーのような比較的硬質のプラスチックから成る圧縮
リング３１をナット２７の頂部においてスタッド２２の
周りに配置する。このリング３１はガラスシート２１の
エッジを金属製のスタッドから離すスペーサの機能を果
すだけである。このようなリングを集合体中のスタッド
の一部に使用すればガラスシートをスタッドから離すこ
とができる。

【００２２】ガラスシート２１は、はめ込みシステム外
側の金属クランプ片３３の全長に沿って延設されたシリ
コンラバーパッド３２によってガスケットの脚１９に圧
接させられる。クランプ片３３はベルビルばね３６と咬
合するウォッシャ３４によってガラスシート２１にむか
って押圧される。ベルビルばね３６はスタッド２２に螺
合させたナット３７により、ウォッシャ３４に抗して偏
倚させられて、ナット２７の頂部のスペーサースリーブ
３８の端部に圧接する。

【００２３】エラストマー材はすべてある程度の圧縮疲
労現象を呈する。圧縮疲労とは長時間圧縮されたあと、
エラストマーが完全に復元できなくなる現象である。ラ
バーパッド３２やガスケット脚１９の圧縮疲労に起因す
る劣化を防止するため、ベルビルばね３６によってクラ
ンプ片３３を固定する。このタイプのばねは所与の距離
にわたってほぼ一定の力を維持する性能を有する。シリ
コンエラストマーは長期にわたって圧縮されていると復
元力を失うから、ガスケット１８とガラスシート２１の
間の気密シールをゆるめ易い。しかし、ベルビルばね３
６はガスケット１８に対して一定の力を維持して、エラ
ストマーの圧縮疲労により弛緩を克服する。

【００２４】Ｕ字形ガスケット１８の脚端１９が半円形
であり、ベルビルばね３６によって付勢されていること
から、ガラスシート内面とガスケットの間にすぐれたシ
ールが維持される。

【００２５】ガスケット１８と支持バー１０の間には同
じことが保証されない。即ち、ガスケットの基部及びス
タッドの周りに漏れ通路が発生し易い。ガスケット圧縮
ウォッシャ２９はこのような漏れ通路を阻止すべくスタ
ッド周りにガスケット基部を圧縮するが、圧縮障壁とし
ては小さい。ここでもガスケット材の圧縮疲労が長期間
の使用後漏れ通路を開通させないようにするためベルビ
ルばね２８が圧縮ウォッシャ２９に一定の力を加える。

【００２６】押出し成形されたＵ字形ガスケット１８は
隣接するガラスシート２１のエッジ間のギャップにまた
がり、該ガラスシート内面をシールする。即ち、従来の
パネルはめ込みシステムにおいて典型的な「ガラス‐ガ
スケット‐金属フレームシール」ではなく、隣接するは
め込みシート間に「ガラス‐ガスケット‐ガラスシール
」が形成される。直接的なガラス‐ガラスシールは漏れ
の源を極力少なくし、ガスケットを弾性作用下にすべて
の位置においてガラスシートにむかって偏倚させること
により実質的に漏れを回避できる。

【００２７】ガラスシートのエッジ全周にこのシールを
維持するためには、ガラスシート隅部に隣接する集合点
においてガスケットを切れ目なしにしなければならない
。

【００２８】図３は集合点ガスケット４１の実施例を示
す。このガスケットは押出し成形ガスケットのエラスト
マーと同じシリコンエラストマーから成形される。この
実施例の集合点ガスケット４１は４枚のガラスシートが
同一平面内にあって互いに隣接する単純な隅部では十字
形を呈する。集合点ガスケット４１の各アームはアーム
にＵ字形押出しガスケットと同じ断面形状を与える１対
の隆起リブ４２を有する。

【００２９】集合点ガスケット４１の各アームは嵌合す
る押出しガスケットの端部の対応スロット４４に嵌入す
る舌片４３を有する。この舌片／溝構成により、集合点
ガスケットのリブ４２の頂部を押出しガスケットの脚１
９と同じ高さに維持する。僅かな横方向不整列は大して
問題にはならない。集合点ガスケットのアーム端を対応
の押出しガスケット端に接合するのにシリコン接着剤を
使用する。気密性を確保し、整列を維持するため細い継
ぎ目線を使用する。接着剤の性質はガスケットのために
使用する接着剤の性質と全く同じである。

【００３０】集合点ガスケット４１を、押出しガスケッ
ト１８を支持バー１０にクランプするのと同じ態様でス
タッド１７に設けたナット４６及びベルビルウォッシャ
４７によって集合点プレート１２に固定する。同様に、
押出しガスケット１８に沿ってクランプ片３３と同様の
構造を有する十字形クランププレート４８がある（図６
には１本のアームだけが示されている）。ラバーパッド
４９は隅部においてクランププレート４８をガラスシー
ト２１から離す。クランププレート４８はベルビルばね
３６及び集合点プレート上のスタッド１７に螺着した（
図示しない）ナットによりガラスシート２１にむかって
偏倚させられる。スタッドは例えばバイオスフェア２シ
ステムの清掃及び修理のための足場を取付けるためパネ
ルはめ込みシステム外側における取付け構造にも使用で
きる。

【００３１】クランププレート４８及びクランプ片３３
を固定すると、隣接するラバーパッド３２，４９間のギ
ャップにウェットシリコン接着剤５１を充填することに
よって風雨に耐えるシールを形成することができる。こ
の耐風雨シールはガラスシート２１のエッジ間のギャッ
プと外部環境との間の連通は封ずるが、気密性は期待で
きない。即ち、シール内側の空間と外部環境との間に残
る通路はスペーサスリーブ３８及びスタッド１７，２２
の周りだけである。ガラスシート２１のエッジ周りのギ
ャップを漏れ試験に利用しなければならない場合には、
これらの継ぎ目は公知のコーキング材によって大体閉鎖
することができる。

【００３２】パネルはめ込みシステム集合体の一部は工
場生産される。集合点はそのガスケットと完全に組立て
られる。同様に、支持バー１０とその押出しガスケット
１８も工場で組立てられる。いずれも現場に搬入される
までに漏れチェックを行うことができる。現場では、集
合点が支持空間フレーム側のフィン１３にボルト止めさ
れる。支持バーは熱膨脹などによる小さい運動を拘束せ
ずに支持するため各端付近に設けた（図示しない）スロ
ットを介して空間フレームに固定される。あるいは集合
点間で支持バーを空間フレームにボルト止めしてもよい
し、場合によっては、支持バー１０の各端を集合点の舌
片１６に載せるだけでもよい。典型的な態様としては、
中央部付近で支持バーを空間フレームにボルト止めし、
熱膨張に差があっても支持バーの各端とこれに隣接する
集合点との間のギャップにおいて等しく吸収されるよう
にする。

【００３３】押出しガスケット１８の端部を隣接する集
合点ガスケット４１に接合する。接着剤が硬化すると、
ガラスシートを連続的になったガスケット上に配置する
。支持バー及び集合点プレート上にそれぞれクランプ片
３３及びクランププレート４８を組立て、クランプ部材
を固定するベルビルウォッシャにナット３７を締付ける
。

【００３４】支持バー端と隣接する集合点との間の隙間
によってはめ込みシステムのすべての素子の熱膨張が許
容される。整列に僅かな狂いがあってもこれも支持バー
と集合点との間の継ぎ目によって吸収される。ギャップ
は小さく、ギャップのばらつきに影響されない程度に厚
いガスケットによってブリッジされる。即ち、伸縮継ぎ
目は完全に構造の内側にあり、シールの必要はない。空
気は伸縮継ぎ目を通過でき、ガスケットと支持バーとの
間のギャップに流入することさえできる。シールが必要
なのはスタッド周り、及びガスケットエッジとガラス内
面との間だけである。

【００３５】バイオスフェア２システムは外気圧よりも
高い約１５００ダイン／ｃｍ２　（または水銀柱で約１
ｍｍ）の正内圧を有するように設計されているから、ガ
ス漏れがあるとすれば該システム内部から外部にむかっ
てである。 漏れがあれば、押出しガスケットの上方及びクランプ片
の下方のチェンバーへ流入するか、集合点ガスケット上
の同様のチェンバーへ流入することになる。構造からガ
スケットを通って来るガス漏れを検出するため前記チェ
ンバーなどへの連通路を設けるのは容易であり、漏れ検
知器はガスケットを介してチェンバーと通過するから、
漏気は必然的に検知器を通過する。

【００３６】このガス漏れ検出にはヘリウムのようなト
レースガスを利用すればよい。あるいはまた、バイオス
フェア２システム内の環境がこれが設置されている乾燥
したアリゾナよりも高い相対湿度を有するから、ガスケ
ット上チェンバー内の湿度に基づいて漏れの存在を検出
することもできる。内部ガスと外部ガスとの組成差に基
づいて漏れを検出することもできる。

【００３７】漏れの場所を正確に突き止めるためには支
持バーと集合点との間のギャップをコンキングしてガス
通路を極力少なくする必要がある。完全な気密性を確立
しなくても充分に漏れを検出できる。所々でギャップか
らシリコンシール材がはみ出る程度に充填すれば充分で
ある。

【００３８】ガラス対ガラスシール方式のパネルはめ込
みシステムの１例を図面に沿って詳述したが、隣接ガラ
スシールが同一平面内にあり、隅部が直角であるという
点でこれは最も簡単な構造である。四角形以外の形状を
呈するガラスシートの隣接隅部を接合するのに上記以外
の形状の隅部集合点を採用できることはいうまでもない
。例えばＸ形集合点プレートと、１対の１２０°開先角
度及び１対の６０°開先角度を有するガスケットを採用
すれば、これと同様の形状を呈するガラスシートの隅部
に合致させることができる。３枚のガラスシートが集合
する場合には３本のアームを有する集合点プレートを形
成すればよい。

【００３９】ガラスシートが同一平面内に位置しない場
合でもガラス対ガラスシール方式を利用できる。９０°
隅部の例を図７に断面図で示した。断面形状に変化を加
えれば凸面状か、凹面形かに関係なく９０°以外の隅部
にも対応できる。この実施例における各部分の多くは先
に述べた実施例の各部と同様であるから同じ符号に１０
０を加えて示した。例えば、図２に示した実施例ではガ
ラスシートに符号２１を付してあるが、図７では符号１
２１を付してある。

【００４０】この隅部継ぎ目では互いに同じ支持バー１
１０が平行に配置され、ガラスシート１２１と向き合う
面が互いに直交関係にある。隅部継ぎ目において隣接す
る２枚のガラスシート１２１の内面にガスケット１１８
の脚１１９が当接することによってこの隅部継ぎ目にガ
ラス‐ガスケット、ガラスシールが形成される。この実
施例におけるガスケット１１８はガラスシート１２１が
同一平面内にある継ぎ目の場合よりも基部がはるかに広
いのが相違点である。この基部は扁平に押出し、隅部継
ぎ目に沿って弯曲させてもよいが、支持バー１１０付近
の弯曲に合わせて断面形状が弯曲したＬ字形のものでも
よい。

【００４１】それぞれのガラスシート１２１はナット１
３７で保持されたクランプ片１３３、ウォッシャ１３４
及びベルビルばね１３６の弾性作用下にガスケットの脚
１１９にむかって偏倚させられる。クランプ片１３３の
下のラバーパッド１３２はガラスシート外面と当接し、
その他のラバーパッドはクランプ片に加わる荷重を対称
に維持するためガラスシートと同じ高さでスペーサー１
５１と当接する。必要ならば、断面がほぼＬ字形の隅部
モールディングを隅部ガスケットに嵌着することによっ
てガスケットを他の素子から保護してもよい。この隅部
モールディングは金属製でも硬質プラスチック製でもよ
い。

【００４２】他にも種々の変更が可能であることは当業
者にとって明らかであろう。従って、本発明において開
示した技術思想の下に上述した実施例以外の態様で本発
明を実施することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパネルはめ込みシステムでシールする
ことができる閉鎖式生態学的システムバイオスフェア２
の斜視図である。

【図２】閉鎖システムに使用される２枚のはめ込みシー
トのエッジ、支持部材及びガスケットの部分断面図であ
る。

【図３】４枚のはめ込みシートの集合点におけるガスケ
ット部分の実施例を示す斜視図である。

【図４】シート接合部における支持構造の取付けを示す
断面図である。

【図５】シート集合点における継ぎ目の部分的分解斜視
図である。

【図６】組立てられた継ぎ目の部分断面図である。

【図７】隣接するはめ込みシート間の隅部の実施例を示
す断面図である。

【符号の説明】

１０，１１０　　支持バー １２　　　　　　　　　　集合点プレート１４　　　　
　　　　　　空間フレーム１７，２２　　　　ねじスタ
ッド １８，１１８　　ガスケット １９，１１９　　脚 ２１，１２１　　はめ込みシート ２４　　　　　　　　　　盲穴 ２８，３６，１３６　　ベルビルばね ３１　　　　　　　　　　圧縮リング ３３，１３３　　クランプ片

Claims (26)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　隣接するはめ込みシート間をシールさ
   れた複数のはめ込みシートを含むパネルはめ込みシステ
   ムであって、各はめ込みシートを囲んで該シートの一方
   の面と当接し、隣接はめ込みシート間のギャップにまた
   がって、隣接するはめ込みシート間シールを形成する連
   続的な弾性ガスケットと、はめ込みシート及びガスケッ
   トを弾性作用下に互いに偏倚させることによって圧接さ
   せる手段とを含むことを特徴とする気密性パネルはめ込
   みシステム。
2. 【請求項２】　　はめ込みシート及びガスケットを互い
   に偏倚圧接させる手段がベルビルばねであることを特徴
   とする請求項１記載のパネルはめ込みシステム。
3. 【請求項３】　　偏倚手段がガスケットのはめ込みシー
   トとは反対の側に設けた支持バーと、はめ込みシートの
   支持バーとは反対の側で支持バーに沿って延設されたク
   ランプ片と、クランプ片をはめ込みシートにむかって偏
   倚させるばね手段から成ることを特徴とする請求項１ま
   たは２記載のパネルはめ込みシステム。
4. 【請求項４】　　クランプ片と各はめ込みシートの間に
   弾性材をも含むことを特徴とする請求項１から３のいず
   れかに記載のパネルはめ込みシステム。
5. 【請求項５】　　ガスケットが各はめ込みシートの面に
   シール面を有し、該シートの各エッジに沿って延設され
   た線形部分と、はめ込みシート隅部と隣接し、各隅部の
   周りに延設されてはめ込みシートの同じ面上にシール面
   を有し、線形部分と実質的に連続的な集合点部分から成
   ることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の
   パネルはめ込みシステム。
6. 【請求項６】　　ガスケットがほぼＵ字形の断面を有し
   、Ｕ字の各脚がそれぞれ異なるはめ込みシートと当接す
   ることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の
   パネルはめ込みシステム。
7. 【請求項７】　　Ｕ字形ガスケットの各脚の端部が半円
   形を呈し、はめ込みシート面と当接することを特徴とす
   る請求項１から６のいずれかに記載のパネルはめ込みシ
   ステム。
8. 【請求項８】　　第１及び第２はめ込みシートが異なる
   平面内に位置し、ガスケットが両はめ込みシートの方向
   に延びるような弯曲部を有することを特徴とする請求項
   １から７のいずれかに記載のパネルはめ込みシステム。
9. 【請求項９】　　隣接するはめ込みシート間でガスケッ
   トを貫通するスタッドと、スタッドを囲み、ガスケット
   と当接する圧縮リングと、弾性作用下に圧縮リングをガ
   スケットにむかって偏倚させる手段をも含むことを特徴
   とする請求項１から８のいずれかに記載のパネルはめ込
   みシステム。
10. 【請求項１０】　　ガスケットのはめ込みシートとは反
    対の側に設けた支持バーと、支持バーからガスケットを
    貫通するスタッドと、スタッドに取付けられ、弾性パッ
    ドを介してはめ込みシートから分離しているクランプ片
    と、スタッドに取付けられ、クランプ片をはめ込みシー
    トにむかって偏倚させるばねをも含むことを特徴とする
    請求項１記載のパネルはめ込みシステム。
11. 【請求項１１】　　スタッド及びスタッド周りにシール
    を施す手段を取付けるため支持バーに形成した盲穴をも
    含むことを特徴とする請求項１０記載のパネルはめ込み
    システム。
12. 【請求項１２】　　スタッド周りにシールを施す手段が
    スタッドを囲み、ガスケット基部と当接する圧縮リング
    と、弾性作用下に圧縮リングをガスケット基部にむかっ
    て偏倚させるベルビルばねから成ることを特徴とする請
    求項１１記載のパネルはめ込みシステム。
13. 【請求項１３】　　それぞれが対応の支持バーと整列す
    る複数のアームを有する集合点プレートと、集合点プレ
    ートに取付けられ、複数のアームを有する集合点ガスケ
    ットを含み、それぞれのアームが対応のガスケットに接
    合されて各はめ込みシートの周縁を囲む連続的なガスケ
    ットを形成することを特徴とする請求項３から１２のい
    ずれかに記載のパネルはめ込みシステム。
14. 【請求項１４】　　第１平面内に第１外面を有する支持
    バーと、該支持バーの第１外面とオバーラップするエッ
    ジを有する第１はめ込みシートと、支持バーの第１外面
    と第１はめ込みシート内面との間にあってはめ込みシー
    ト面をシールする連続的な弾性ガスケットと、第１はめ
    込みシートの反対側の面に当接して弾性作用下に該シー
    トを金属バーの第１外面にむかって偏倚させる手段と、
    第２平面内に位置する支持バーの少なくとも１つのエッ
    ジにおける第２外面と、支持バーの第２外面とオーバー
    ラップするエッジを有する第２はめ込みシートと、支持
    バーの第２外面と第２はめ込みシート内面との間にあっ
    てはめ込みシートの面をシールする連続的な弾性ガスケ
    ット手段と、第２はめ込みシートの反対側の面と当接し
    弾性作用下に該シートを支持バーの第２外面にむかって
    偏倚させる手段とを含むことを特徴とするパネルはめ込
    みシステム。
15. 【請求項１５】　　連続ガスケット手段が全体で両はめ
    込みシートの内面と当接する単一の弾性ガスケットを構
    成することを特徴とする請求項１４記載のパネルはめ込
    みシステム。
16. 【請求項１６】　　第１及び第２平面が共通平面内に含
    まれることを特徴とする請求項１４記載のパネルはめ込
    みシステム。
17. 【請求項１７】　　支持バーに取付けられ、ガスケット
    手段を貫通して偏倚手段を支持する複数のスタッドと、
    それぞれのスタッドを囲む支持バーにガスケット手段を
    シールする手段をも含むことを特徴とする請求項１４記
    載のパネルはめ込みシステム。
18. 【請求項１８】　　支持バーにガスケット部材をシール
    する手段がスタッドを囲み、ガスケットに当接する圧縮
    リングと、弾性作用下に該リングをガスケットにむかっ
    て偏倚させる手段から成ることを特徴とする請求項１７
    記載のパネルはめ込みシステム。
19. 【請求項１９】　　ガスケットがほぼＵ字形の断面を有
    し、Ｕ字の各脚が異なるはめ込みシートと当接すること
    を特徴とする請求項１４記載のパネルはめ込みシステム
    。
20. 【請求項２０】　　Ｕ字形ガスケットの各脚の端部が半
    円形を呈してはめ込みシートの面と当接することを特徴
    とする請求項１９記載のパネルはめ込みシステム。
21. 【請求項２１】　　剛性の網状フレームを形成するよう
    に互いに連結された複数のフレーム部材から成る空間フ
    レームと、隣接するはめ込みシート間の継ぎ目が空間フ
    レームのフレーム部材の上に来るように空間フレームに
    配列された複数のはめ込みシートと、隣接するはめ込み
    シート間のギャップにまたがり、それぞれがエッジに沿
    って対応のはめ込みシートの内面と当接して各はめ込み
    シートを隣接のはめ込みシートにシールする連続的な網
    状ガスケットから成ることを特徴とするパネルはめ込み
    システム。
22. 【請求項２２】　　ガスケットがほぼＵ字形断面を有し
    、Ｕ字の各脚が異なるはめ込みシートと当接することを
    特徴とする請求項２１記載のパネルはめ込みシステム。
23. 【請求項２３】　　Ｕ字形ガスケットの各脚の端部が半
    円形を呈してはめ込みシートの面と当接することを特徴
    とする請求項２２記載のパネルはめ込みシステム。
24. 【請求項２４】　　弾性作用下にはめ込みシートをガス
    ケットにむかって偏倚させる手段をも含むことを特徴と
    する請求項２１記載のパネルはめ込みシステム。
25. 【請求項２５】　　偏倚手段が隣接するはめ込みシート
    間の継ぎ目の上方に位置してはめ込みシートの外面と当
    接するクランプ部材と、空間フレームからガスケットを
    貫通する複数のスタッドと、ガスケットをスタッド周り
    にシールする手段と、クランプ部材をはめ込みシートに
    むかって偏倚させるためスタッドに取付けたばね手段か
    ら成ることを特徴とする請求項２４記載のパネルはめ込
    みシステム。
26. 【請求項２６】　　互いに平行な隣接エッジを有する第
    １及び第２はめ込みシートと、ほぼＵ字形の断面を有し
    、はめ込みシートの互いに隣接するエッジ間のギャップ
    にまたがり、一方の脚のエッジが第１はめ込みシートの
    面と当接し、他方の脚のエッジが第２はめ込みシートの
    面と当接する細長い弾性ガスケットと、ガスケットをは
    め込みシートの面と咬合状態に維持する弾性手段から成
    るパネルはめ込み手段。