JPH04251259A - 新規なレジスト材料及びパタ−ン形成方法 - Google Patents

新規なレジスト材料及びパタ−ン形成方法

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JPH04251259A
JPH04251259A JP3234177A JP23417791A JPH04251259A JP H04251259 A JPH04251259 A JP H04251259A JP 3234177 A JP3234177 A JP 3234177A JP 23417791 A JP23417791 A JP 23417791A JP H04251259 A JPH04251259 A JP H04251259A
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中畑 正明
Hirotoshi Fujie
藤江 啓利
Keiji Ono
桂二 大野
Fumiyoshi Urano
文良 浦野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体素子等の製造に於
て用いられるレジスト材料に関する。詳しくは露光エネ
ルギー源として400nm以下の光源、例えば365n
mのi線光、300nm以下 の遠紫外光、例えば24
8.4nmのKrFエキシマレーザ光、193nmのA
rFエキシマレーザ光及び電子線、X線等を用いてポジ
型のパターンを形成する際のレジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高密度集積化に
伴い、微細加工、中でもフォトリソグラフィに用いられ
る露光装置の光源は益々、短波長化し、今ではKrFエ
キシマレーザ(248.4nm)光が検討されるまでに
なってきている。しかしながらこの波長 に適したレジ
スト材料は未だ適当なものが見出されていない。
【0003】例えば、KrFエキシマレーザ光や遠紫外
光を光源とするレジスト材料として248.4nm付近
の光に対する透過性が高い樹脂と分子内に
【化12】 を有する感光性化合物より成るレジスト材料が開発され
ている(例えば、特開平1−80944号公報;特開平
1−154048号公報;特開平1−155339号公
報等)。さらに分 子内に
【化13】 と−SO2Cl基を有する感光性化合物と248.4n
m付近で高い光透過性を有する樹脂よ り成るパターン
形成材料も開発されている(例えば、特開平1−188
852号公報;Y.Taniら、SPIE’s 198
9 Sympo.,1086−03等)。しかし、一般
的にこれ等溶解阻害型レジスト材料の感度は100〜3
00mJ/cm2程度であり、高感度レジスト材料が要
求される遠紫外光、KrFエキシマーザ光又は電子線等
用途には使用出来ない。また、近年、露光エネルギー量
を低減させる方法(高感度化)として露光により発生し
た酸を媒体とする化学増幅型のレジスト材料が提案され
[H.Itoら、Polym.Eng.Sci.,23
巻,1012頁(1983年)]、これに関して種々の
報告がなされている(例えば、H.Itoら,米国特許
 第4491628号(1985);J.V.Criv
ello,米国特許第4603101号(1986);
W.R.Brunsvoldら,SPIE’s1989
Sympo.,1086−40;T.Neenanら,
SPIE’s 1989 Sympo.,1086−0
1;特開昭62−115440号公報等)。しかしなが
ら、これ等化学増幅型レジスト材料に使用される樹脂は
、例えば、ポリ(4−tert−ブトキシカルボニルオ
キシスチレン)、ポリ[(4−tert−ブトキシカル
ボニルオキシ)−α−メチルスチレン]、ポリ(4−t
ert−ブトキシスチレン)、ポリ[(4−tert−
ブトキシ)−α−メチルスチレン]等のフェノールエー
テル系樹脂の場合にはいずれも耐熱性に乏しく、また基
板との密着性が不良の為現像時に膜はがれし易く、良好
なパタ−ン形状が得られないという欠点を有しており、
また、カルボン酸エステル系の樹脂、例えば、ポリ( 
 tert−ブチル−4−ビニルベンゾエイト)等の場
合には芳香環に起因して248.4nm付近の光透過性
が不十分であったり、ポリ(tert−ブチルメタクリ
レ−ト)等の場合には樹脂の耐熱性及びドライエッチ耐
性が乏しい等の問題点を夫々有してる。
【0004】更に、最近になって上記の欠点を改良した
レジスト材料としてp−tert−ブトキ シカルボニ
ルオキシスチレンとp−ヒドロキシスチレンとの共重合
体を用いたレジスト材料(特開平2−209977号公
報)、p−テトラヒドロフラニルオキシスチレン とp
−ヒドロキシスチレンとの共重合体を用いたレジスト材
料(特開平2−19847号公報)、p−tert−ブ
トキシスチレンとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体
を用い たレジスト材料(特開平2−62544号公報
)等が報告されている。しかしながら、これ等のレジス
ト材料を用いてパターン形成を行った場合、露光から加
熱処理までの時間経過に伴って、パターン寸法が著しく
変化するので、極めて短い時間ではパターン形成は可能
であるが、露光から加熱処理までに時間を要する実際の
操作に於いては良好なパターン形成は望むべくもなく、
実用性に乏しいという問題を抱えている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】このように化学増幅
型レジスト材料は従来のレジスト材料と比べて高感度化
されたにもかかわらず、樹脂の耐熱性が乏しいとか、基
板との密着性が不良であるとか、248.4nm付近の
光透過性が不十分であるとか、或は経時的にパターン寸
法 が変化する等の問題点を有し、実用化は難しい。従
って、これらの問題点を全て改善した実用的な高感度レ
ジスト材料の出現が渇望されている現状にある。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記した如き状況に鑑みなされ
たもので、遠紫外光、KrFエキシマレーザ光等に対し
高い透過性を有し、これら光源による露光や電子線、X
線照射に対して高い感度を有し、耐熱性及び基板との密
着性が極めて優れ、且つパターン寸法が経時変化せずに
精度の高いパターンが得られる重合体を使用したポジ型
のレジスト材料を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明は下記
の構成より成る。 「(i)一般式(1)
【化14】 [式中、R1は
【化15】 (但し、pは4又は5を表わす。)、
【化16】 (但し、R14は水素原子、メチル基又はエチル基を表
わし、R15は炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状
のアルキル基を表わす。)、テトラヒドロピラニル基又
はトリメチルシリル基を表わし、R2〜R5は夫々独立
して水素原子又は炭素数1 〜8の直鎖状又は分枝状の
アルキル基を表わし、R6〜R13は夫々独立して水素
原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基
を表わし、k及びlは夫々独立して自然数を表わし(但
し、k/k+l=0.1〜0.9である。)、m、nは
夫々独立して0又は1〜3の整数を表わす。]で示され
る重合体と、(ii)露光により酸を発生す る感光性
化合物及び、(iii)両者を溶解可能な溶剤を含んで
成る事を特徴とする 新規なレジスト材料。
【0008】及び該レジスト材料を基板上に成膜し、該
材料の膜を選択的に露光した後、加熱し、現像すること
により露光部の前記の膜を除去し、未露光部の前記の膜
よりなるフォトレジストパタ−ンを形成することを特徴
とするパタ−ン形成方法。」
【0009】即ち、本発明者らは、上記目的を達成すべ
く鋭意研究を重ねた結果、一般式(1)
【化17】 (式中、R1〜R13,m,n,k及びlは前記と同じ
。)で示される重合体を樹脂成 分とする化学増幅型レ
ジスト材料がその目的を達成し得ることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
【0010】一般式(1)に於て、R1で示される
【化
18】 は具体的には1−メチルシクロペンチル基又は1−メチ
ルシクロヘキシル基であり、
【化19】 のR15はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
、アミル基又はヘキシル基で直鎖状,分枝状,環状の何
れであってもよい。
【0011】R2〜R5で示される炭素数1〜8の直鎖
状又は分枝状のアルキル基としてはメチル基、エチル基
、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基又はオクチル基が挙げられる。
【0012】R6〜R13で示される炭素数1〜6の直
鎖状又は分枝状のアルキル基としてはメ チル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、アミル基又はヘキシル基
が挙げられる。
【0013】一般式(1)で示される重合体の好ましい
態様としては下記一般式(2)
【化20】 (式中、qは1〜3の整数を表わし、R1,R10,R
12,k及びlは前記と同じ。)で示される重合体が挙
げられる。
【0014】更に、一般式(2)で示される重合体の好
ましい態様としては下記一般式(3)
【化21】 (式中、R16は水素原子又はメチル基を表わし、k,
l,p及びqは前記と同じ。)及び一般式(4)
【化2
2】 (式中、R14〜R16,k,l及びqは前記と同じ。 )で示される重合体が挙げられ る。
【0015】本発明に係る一般式(1)で示される重合
体は、露光により発生する酸の雰囲気 下、加熱により
容易に化学変化を受けてカルボン酸になる、一般式(9
【化23】 (式中、R1〜R5,m及びnは前記と同じ。)で示さ
れる官能基を有する成分、即ち、一般式(10)
【化2
4】 (式中、R1〜R7,R10,R11,m及びnは前記
と同じ。)で示されるモノマー成分を含んで成る点に最
大の特徴を有する。一般式(10)で示されるモノマー
成分の具体例としては、例えば、4−エテニルフェノキ
シ酢酸 1−メチルシクロヘキシル、4−エテニルフェ
ノキシ酢酸 1−メチルシクロペンチル、4−エテニル
フェノキシプロピオン酸 1−メチルシクロヘキシル、
4−エテニルフェノキシ酢酸 1−シクロヘキシルオキ
シエチル、4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メトキシ
エチル、4−エテニ ルフェノキシ酢酸 1−エトキシ
エチル、4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メトキシ−
1−メチルエチル、4−エテニルフェノキシプロピオン
酸 1−ブトキシエチル、4−イソプロペニルフェノキ
シ酢酸 1−イソブチルオキシエチル、3−エテニルフ
ェ ノキシ酢酸 1−エトキシエチル、4−イソプロペ
ニルフェノキシ酢酸 1−メトキシ−1−メチルエチル
、4−エテニルフェノキシ酢酸 2−テトラヒドロピラ
ニル、4−エテニルフェノキシ酢酸トリメチルシリル等
のモノマー(以下、特定の官能基を有するモノマーと略
記する。)に起因する成分が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。 尚、一般式(10)に於てR1が本発明の如き特定の基
ではなくて、単なる直鎖状のアルキル基の場合、即ち、
一般式(10)で示されるモノマー成分が例えば、4−
エテニルフェノキシ酢酸メチルや4−エテニルフェノキ
シ酢酸エチル等の場合には酸雰囲気下で加熱しても化学
変化せず、カルボン酸を生成しない。また、R1が分枝
状のアルキル基の場合、即ち、一般式(10)で示され
るモノマー成分が 例えば4−エテニルフェノキシ酢酸
tert−ブチルや4−エテニルフェノキシ酢酸イソプ
ロピル等の場合には酸雰囲気下で加熱すれば化学変化し
てカルボン酸を生成するが、前記本発明のモノマー成分
の場合に比較してエステル基の脱離反応が容易には進行
せず、カルボン酸の生成は少なく、従って、露光部と未
露光部の溶解速度差がそれほど、大きくはならない。
【0016】本発明に係る重合体は上記一般式(10)
で示されるモノマー成分以外に、一般式(11)
【化2
5】 (式中、R8,R9,R12及びR13は前記と同じ。 )で示されるモノマー成分を含んで成る共重合体である
。一般式(11)で示されるモノマー成分はフェノール
性水酸基を有するモノマーに起因するものであるが、そ
れらのモノマーの具体例としては例えば、4−又は3−
ヒドロキシスチレン、4−又は3−ヒドロキシ−α−メ
チルスチレン、4−又は3−ヒドロキシ−α−エチルス
チレン、4−又は3−ヒドロキシ−α−n−(又はイソ
)プロピルスチレン等が挙げられる。
【0017】本発明に係る重合体は上記一般式(10)
で示されるモノマー成分と上記一般式(11)で示され
るモノマー成分以外に要すれば、透過性を改善する等の
目的で、これに更に例えば、メチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、フ
マロニトリル、スチレン等のモノマー(以下、第三のモ
ノマーと略記する。)に起因する第三の成分が加わった
ものでもかまわない。
【0018】本発明に係る重合体に於いて、上記一般式
(10)で示されるモノマー成分と一般式(11)で示
されるモノマー成分の構成比は通常1:9乃至9:1で
あり、いずれの場合も本発明のレジスト材料として使用
可能であるが重合体の耐熱性及び基板との密着性を極め
て良好にする2:8乃至7:3がより好ましい。
【0019】本発明に係る重合体の具体例としては例え
ば、4−エテニルフェノキシ酢酸 1− メチルシクロ
ヘキシルと4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−エテ
ニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロペンチルと4−
ヒドロキシスチレンの重合体、4−エテニルフ ェノキ
シプロピオン酸 1−メチルシクロヘキシルと4−ヒド
ロキシスチレンの重合 体、4−エテニルフェノキシ酢
酸 1−シクロヘキシルオキシエチルと4−ヒドロキシ
 スチレンの重合体、4−エテニルフェノキシ酢酸 1
−エトキシエチルと4−ヒドロキ シスチレンの重合体
、4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メトキシエチルと
4−ヒドロ キシスチレンの重合体、4−エテニルフェ
ノキシ酢酸 1−メトキシ−1−メチルエチルと4−ヒ
ドロキシスチレンの重合体、4−エテニルフェノキシプ
ロピオン酸 1−ブト キシエチルと4−ヒドロキシス
チレンの重合体、4−イソプロペニルフェノキシ酢酸1
−イソブチルオキシエチルと4−ヒドロキシ−α−メチ
ルスチレンの重合体、3−エ テニルフェノキシ酢酸 
1−エトキシエチルと3−ヒドロキシスチレンの重合体
、4− イソプロペニルフェノキシ酢酸 1−メトキシ
−1−メチルエチルと4−ヒドロキシ−α−メチルスチ
レンの重合体、4−エテニルフェノキシ酢酸 2−テト
ラヒドロピラニル と4−ヒドロキシスチレンの重合体
、4−エテニルフェノキシ酢酸トリメチルシリルと4−
ヒドロキシスチレンの重合体、4−エテニルフェノキシ
酢酸 1−エトキシエチ ルと4−ヒドロキシスチレン
とフマロニトリルの重合体、4−エテニルフェノキシ酢
酸 1−メチルシクロヘキシルと4−ヒドロキシスチレ
ンとメタクリル酸メチルの重 合体等が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。また、上記の本発明に
係る重合体の中、感度、解像性能及び経時的に安定した
パターン寸法の付与等に関して特に優れているものとし
ては、4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシク 
ロヘキシルと4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−エ
テニルフェノキシ酢酸 1−メ チルシクロペンチルと
4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−エテニルフェノ
キシ酢酸 1−エトキシエチルと4−ヒドロキシスチレ
ンの重合体、4−エテニルフェノキシ 酢酸 1−メト
キシエチルと4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−エ
テニルフェノキ シ酢酸 1−メトキシ−1−メチルエ
チルと4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−イソプロ
ペニルフェノキシ酢酸 1−メトキシ−1−メチルエチ
ルと4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンの重合体、4
−エテニルフェノキシ酢酸 1−エトキシエチルと4−
ヒドロキ シスチレンとフマロニトリルの重合体等がよ
り好ましく挙げられる。
【0020】尚、一般式(1)に於けるR1が本発明に
係る重合体の如き特定の基ではなくて、単なるアルキル
基(直鎖状又は分枝状)である重合体の場合、即ち、例
えば、4−エテニルフェノキシ酢酸メチルと4−ヒドロ
キシスチレンの重合体、4−エテニルフェノキシ酢酸エ
チルと4−ヒドロキシスチレンの重合体、4−エテニル
フェノキシ酢酸tert−ブチルと4−ヒドロキシスチ
レンの重合体、4−フェノキシ酢酸イソプロピ ルと4
−ヒドロキシスチレンの重合体等の場合には露光により
発生した酸の存在下に加熱しても、化学変化せずにパタ
ーン形成不可であったり、或は化学変化しても不十分で
、露光部と未露光部の溶解速度差が小さく、その結果、
解像性能が不十分であったり、露光からベーク迄の経時
と共にパターン寸法が著しく変化する等、本発明に係る
樹脂に比較して著しく性能が劣り、実用には供し得ない
【0021】本発明に係る重合体は、例えば下記に示す
方法等により容易に合成することができる。
【0022】即ち、例えば4−ヒドロスチレン重合体と
適当量の下記一般式(12)
【化26】 (式中、Xは塩素原子又は臭素原子を表わし、R1〜R
5,m及びnは前記と同じ。)で示される化合物とを、
例えばNaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3、
NaH、ナトリウム メトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、トリエチルア
ミン、N−メチルピロリジン等の塩基存在下、例えばエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、アセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶媒中で
、0〜120℃で1〜50時間反応させた後、常法に従
って後処理することにより容易に得ることが出来る。
【0023】一般式(12)で示される化合物は、例え
ば下記一般式(13)
【化27】 (式中、X,R2〜R5,m及びnは前記と同じ。)で
示される化合物と、適当量の下記一般式(14)
【化2
8】 (式中、R1は前記と同じ。)で示される化合物とを、
例えばNaOH、KOH、NaH、Na2CO3、K2
CO3、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド
、ピリジン、ピ ペリジン、モルホリン、トリエチルア
ミン、N−メチルピロリジン等の塩基存在下、ベンゼン
、トルエン、ジクロルメタン、エチルエーテル等の有機
溶媒中、0〜120℃で1〜50時間反応させた後、常
法に従って後処理を行うことにより得ることが出来る。 また、前記一般式(12)で示される化合物は、例えば
下記一般式(15)
【化29】 (式中、X,R2〜R5,m及びnは前記と同じ。)で
示される化合物と、適当量の前記一般式(14)で示さ
れる化合物、2−メトキシ−1−プロピレン、エチルビ
ニルエ ーテル、ジヒドロピラン、ヘキサメチルジシロ
キサン又はN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフル
オロアセトアミドの何れかとを例えば、硫酸、リン酸、
塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスルホン酸等の酸存在
下又は不存在下に1,4−ジオキサン、ベンゼン、トル
エン、ジクロルメタン、エチルエーテル等の有機溶媒中
で−10〜110℃で1〜50時間反応させた後、常法
により後処理しても同様に得ることが出来る。
【0024】4−ヒドロスチレン重合体は市販品[例え
ば、商品名マルカリンカーM(丸善石油化学製)等]を
用いても良いし、また、例えば以下の如くして合成した
ものを用いても良い。
【0025】即ち、例えば4−tert−ブトキシスチ
レンを原料として用い、これを先ず、例え ばテトラヒ
ドロフラン、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン
等の有機溶媒中、ラジカル重合開始剤[例えば、2,2
’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルワレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルプロピオン酸メチル)等のアゾ系重合
開始剤や過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸
化物系 重合開始剤等]の存在下、窒素又はアルゴン気
流中、50〜110℃で1〜10時間重合反応させた後
、高分子取得法の常法に従って後処理を行い4−ter
t−ブトキシスチ レン重合体を得る。次いで該重合体
を例えばテトラヒドロフラン、アセトン、1,4−ジオ
キサン等の有機溶媒中、適当な酸(例えば、硫酸、リン
酸、塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスルホン酸等のプ
ロトン酸が好ましい。)と30〜110℃で1〜20時
間反応させた後、常法に従って後処理を行えば4−ヒド
ロキシスチレン重合体が容易に得られる。
【0026】本発明に係る重合体の重量平均分子量は通
常1,000〜40,000程度、好ましくは3,00
0〜20,000程度である。
【0027】本発明で用いられる露光により酸を発生す
る感光性化合物(以下、酸発生剤と略記する。)として
は、文字どおり露光により酸を発生する感光性化合物で
フォトレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないもの
であれば何れにても良いが、代表的なものとしては、例
えば下記一般式(5)、(6)、(7)又は(8)で表
わされる化合物が挙げられる。
【化30】 [式中、R17及びR18は夫々独立して炭素数1〜1
0の直鎖状、分枝状又は環状の アルキル基、炭素数1
〜10の直鎖状又は分枝状のハロアルキル基又は
【化31】 (但し、R19及びR20は夫々独立して水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素数1〜10の 直鎖状、分枝状又は環
状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状の
ハロ アルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状
のアルコキシ基、ニトロ基又はシ アノ基を表し、rは
0又は1〜5の整数を表す。)を表す。]
【化32】 [式中、R21は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
環状のアルキル基、トリフル オロメチル基、フェニル
基又はp−トリル基を表し、R22は水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状のアルキル基
又は炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状のハロアルキル基
を表し、R23は水素原子、炭素数1〜5の直鎖状又は
分枝状のアルキル基又は炭素数1〜5の直鎖状又は分枝
状のハロアルキル基を表し、R24は炭素数1〜10の
直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、フェニル基、置
換フェ ニル基(置換基は炭素数1〜5の直鎖状又は分
枝状のアルキル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状の
アルコキシ基、ハロゲン原子又はアルキルチオ基)を表
す。]
【化33】 [式中、R25〜R30は夫々独立して水素原子、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜10の直 鎖状、分枝状又は環状
のアルキル基又は炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状の
アル コキシ基を表し、Z−はパ−クロレ−トイオン、
p−トルエンスルホネ−トイオン又はトリフルオロメタ
ンスルホネ−トイオンを表わす。]
【化34】 [式中、R31はトリクロルアセチル基、p−トルエン
スルホニル基、p−トリフルオロメチルベンゼンスルホ
ニル基、メタンスルホニル基又はトリフルオロメタンス
ルホニル基を表し、R32及びR33は夫々独立して水
素原子、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。]
【0028】上記一般式(5)で示される酸発生剤のう
ち、より好ましいものとしてはR17及びR18が夫々
独立して炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のア
ルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基、ベン
ジル基、アルキル置換ベンジル基、フェネチル基又はア
ルキル置換フェネチル基であるものが挙げられ、更に好
ましいものとしてはR17及びR18が夫々独立して炭
素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基で
あるものが挙げられる。
【0029】また、上記一般式(6)で示される酸発生
剤のうち、より好ましいものとしてはR21及びR24
が夫々独立して炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環
状のアルキル基、フェニル基又はp−トリル基であり、
R22及びR23がメチル基であるものが挙げられ、更
に好ましいものとしてはR21が炭素数1〜6の直鎖状
、分枝状又は環状のアルキル基、フェニル基又はp−ト
リル基であり、R24が炭素数3〜6の分枝状又は環状
のアルキル基、フェニル基又はp−トリル基であり、R
22及びR23がメチル基であるものが挙げられる。
【0030】本発明に係わる酸発生剤の具体例としては
例えばp−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジ
ル、トリクロル酢酸2,6−ジニトロベンジル、p−ト
ルエンスルホン酸2−ニトロベンジル、トリクロル酢酸
2−ニトロベンジル、トリフルオロベンゼンスルホン酸
2,4−ジニトロベンジル、ビス(p−トルエンスルホ
ニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル
)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジア
ゾメタン、1−p−トルエンスルホニル−1−メタンス
ルホニルジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホ
ニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−
1−tert−ブチルスルホニルジアゾメタン、1−p
−トルエンスルホニル−1−シクロヘキシルスルホニル
ジアゾメタン、ジフェニル−p−メチルフェナシルスル
ホニウムパー クロレート、ジフェニル−2,5−ジメ
トキシフェナシルスルホニウムp−トルエンス ルホネ
ート、ジフェニルフェナシルスルホニウムトリフルオロ
メタンスルホネート、2−メチル−2−p−トルエンス
ルホニルプロピオフェノン、2−p−トルエンスルホ 
ニルプロピオフェノン、2−p−トルエンスルホニル−
2−シクロヘキシルカルボニル プロパン、2,4−ジ
メチル−2−p−トルエンスルホニル−3−ペンタノン
、2−ベンゼンスルホニル−2−シクロヘキサンカルボ
ニルプロパン、2−シクロヘキシルスルホニル−2,4
,4−トリメチル−3−ペンタノン、2−シクロヘキシ
ルスルホニル−2,4,4−トリメチル−3−ヘキサノ
ン、2,4−ジメチル−4−トリフルオロメチル−3−
ヘキサノン、2−ベンゼンスルホニル−2−(4−メト
キシベンゾイル)プロパン、2−メタンスルホニル−2
−メチル−(4−メチルチオ)プロピオフェノン等が挙
げられるがこれ等に限定されるものではないことは言う
までもない。
【0031】本発明で用いられる溶剤としては、樹脂と
酸発生剤の両者を溶解可能なものであれば何れにても良
いが、通常は365nm及び248nm付近に吸収を有
しないものがより好ましく用いられる。より具体的には
エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテ
ート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、乳酸エ
チル、乳酸メチル、1,4−ジオキサン、プロピレング
リコ−ルモノメチルエ−テル又はエチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル等が挙げられるが勿論これ等に
限定されるものではない。
【0032】本発明に係るレジスト材料を用いてパター
ン形成を行なうには、例えば以下の如く行なえば良い。
【0033】本発明に係る化合物を含むレジスト材料を
シリコンウエハー等の基板の上に厚みが0.5〜2μm
程度となるように塗布し(3層の上層として用いる場合
には0.1〜0.5μm程度)、これをオーブン中で7
0〜130℃、10〜30分間、若しくはホットプレー
ト上で70〜130℃、1〜2分間プレベークする。次
いで、目的のパターンを形 成するためのマスクを上記
のレジスト膜上にかざし、300nm以下の遠紫外光を
露 光量(exposure dose) 1〜100
mJ/cm2程度となるように照射した後、0.1〜5
%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TM
AH)水溶液等の現像液を用い、0.5 〜3分程度、
浸漬法、パドル(puddle)法、スプレー法等の常
法により現像すれば、基板上に目的のパターンが形成さ
れる。
【0034】本発明に係る重合体と感光性化合物との、
ポジ型レジスト材料に於ける混合比としては、樹脂1重
量に対して感光性化合物は0.01〜0.3重量、好ま
しくは0.01〜0.1重量付近が挙げられる。
【0035】また、上記した如き各種パターン形成法に
於いて用いられる現像液としては、レジスト材料に使用
する樹脂のアルカリ溶液に対する溶解性に応じて、未露
光部は殆ど溶解させず、露光部は溶解させるような適当
な濃度のアルカリ溶液を選択すればよく、通常0.01
〜20%の範囲から選択される。また、使用されるアル
カリ溶液としては、例えばTMAH、コリン、トリエタ
ノールアミン等の有機アミン類、例えばNaOH、KO
H等の無機アルカリ類を含む溶液が挙げられる。
【0036】本発明に係る重合体は300nm以上の波
長領域で光の吸収がなく、365nmのi線光には極め
て高い光透過性を有している。また、本発明に係る樹脂
は、ヒドロキシスチレン骨格を有する成分を含んで成る
ことに起因して、耐熱性を有し、ドライエッチ耐性を有
し、基板との密着性に優れ、且つ上記特定の官能基を有
するモノマーに起因して経時的に安定したパターン寸法
が得られる。
【0037】本発明のレジスト材料はKrFエキシマレ
ーザ光はもとより、i線光露光や電子線照射でも酸が発
生し、化学増幅作用することが確認されている。従って
、本発明のレジスト材料は化学増幅法を利用して低露光
量の遠紫外光、KrFエキシマレーザ光(248.4n
m)やi線光(365nm)を用いて、また、電子線照
射法によりパターン形成可能なレジスト材料である。発
明はこれ等により何ら制約を受けるものではない。
【0038】
【作用】本発明の作用について具体例で説明すると、先
ず、KrFエキシマレーザ光、遠紫外光やi線光等で露
光、又は電子線やX線で照射された部位は例えば下記式
1、式2、式3又は式4で示される光反応に従って酸が
発生する。
【式1】
【式2】
【式3】
【式4】
【0039】露光工程に続いて加熱処理すると下記式5
の反応式に従って本発明に係る樹脂のカルボン酸エステ
ル基が酸により化学変化を受け、カルボン酸に変化する
為、フェノ−ル性樹脂と比較してもアルカリに溶解しや
すくなり、現像の際、現像液に溶出してくる。
【式5】
【0040】他方、未露光部は酸が発生しない為、加熱
処理しても化学変化は起らず、アルカリ可溶性基の発現
はない。また、樹脂自身の耐熱性が高い為、加熱処理時
、樹脂の軟化は認められない。このように本発明のレジ
スト材料を用いてパターン形成を行った場合には、フェ
ノール性水酸基より強い酸であるカルボン酸が生成する
ことに起因して、露光部と未露光部との間でアルカリ現
像液に対してより大きな溶解度差を生じ、しかも、未露
光部の樹脂が加熱処理時、軟化せず、且つ基板に対して
強い密着性を有している為、現像時に膜はがれを惹き起
こさず、その結果、良好なコントラストを有したポジ型
のパターンが形成される。また、前記式5で示されるよ
うに露光で発生した酸は触媒的に作用する為、露光は必
要な酸を発生させるだけでよく、露光エネルギー量の低
減が可能となる。
【0041】
【実施例】以下に合成例、参考例、実施例及び比較例を
挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれ等
により何ら制約を受けるものではない。
【0042】尚、実施例及び比較例で使用した酸発生剤
の合成法については特願平3−29562号明細書参照
【0043】合成例1.モノクロル酢酸 1−メチルシ
クロヘキシルの合成 1−メチルシクロヘキサン−1−オール 70.8g(
0.62モル)とピリジン 8.5gを塩化メチレン 
300mlに溶解し、攪拌下、クロルアセチルクロライ
ド 70g(0.62モル)を20〜30℃で滴下し、
次いで同温度で2時間攪拌反応させた。反応後、析出物
を瀘去 し、溶媒留去して得られた残渣 116gをカ
ラムクロマトグラフィ精製[充填剤: ワコーゲル  
C−200(和光純薬工業(株)製、商品名);溶離液
:n−ヘキサン/ 酢酸エチル=10/1 V/V]し
てモノクロル酢酸 1−メチルシクロヘキシル 53.
2gを微黄色油状物として得た。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):1.27
〜2.18(13H,m,メチル水素及びシクロヘキサ
ン環水素)、4.00(2H,s,メチレン水素)。 IRνcm−1(液膜):1760(C=O)。
【0044】合成例2.モノブロム酢酸 1−エトキシ
エチルの合成 モノブロム酢酸 25g(0.18モル)、濃硫酸数滴
をトルエン 35mlに溶解し、これ に15〜25℃
でエチルビニルエーテル 23g(0.32モル)を滴
下し、室温で5時間攪拌 反応させた。室温で一夜放置
後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 400ml及び酢
酸エチル 200mlを注入し攪拌した。静置、分液し
て得た有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。乾燥剤を瀘去し、溶媒留去して得
られた残渣 29gを減圧蒸留しbp.61〜63℃/
4mmHg留分のモノブロム酢酸 1−エトキ シエチ
ル23.5gを無色油状物として得た。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):1.23
(3H,t,メチル水素)1.44(3H,d,メチル
水素)、3.52〜3.80(2H,m,メチレン水素
)、3.84(2H,s,メチレン水素)、5.98(
1H,q,メチン水素)。 IRνcm−1(液膜):1725(C=O)。
【0045】合成例3.モノブロム酢酸 2−テトラヒ
ドロピラニルの合成 モノブロム酢酸 25g(0.18モル)及びジヒドロ
ピラン 27.2g(0.32モル)を用い、合成例2
と同様にして反応及び後処理を行ない、得られた残渣 
42.5gをカラムクロマトグラフィ精製[充填剤:ワ
コーゲル  C−200(和光純薬工業(株)製、商 
品名);溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル/ジエチル
アミン=10/1/0.5 V/V]してモノブロム酢
酸 2−テトラヒドロピラニル 25.6gを無色油状
物として得た。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):1.39
〜1.96(6H,m,テトラヒドロピラン環C3,C
3,C4,C4,C5,C5水素)、3.67〜4.0
6(4H,m,メチレン水素及びテトラヒドロピラン環
C6,C6水素)、6.06(1H,bs,テトラヒド
ロピラン環C2水素)。 IRνcm−1(液膜):1730(C=O)。
【0046】合成例4.モノクロル酢酸 1−メチルシ
クロペンチルの合成 1−メチルシクロペンタン−1−オール 23.0g(
0.23モル)及びクロルアセチルクロ ライド 24
.8g(0.22モル)を用い、合成例1と同様にして
反応及び後処理を行ない、モノクロル酢酸 1−メチル
シクロペンチル 22.5gを無色油状物として得た。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):1.58
〜2.30(11H,m,メチル水素及びシクロペンチ
ル環水素)、3.97(2H,s,メチレン水素)。 IRνcm−1(液膜):1755(C=O)。
【0047】合成例5.モノクロルプロピオン酸 1−
メチルシクロヘキシルの合成 1−メチルシクロヘキサン−1−オール 26.3g(
0.23モル)及びモノクロルプロピオ ン酸クロライ
ド 27.9g(0.22モル)を用い、合成例1と同
様にして反応及び後処理を行ない、モノクロルプロピオ
ン酸 1−メチルシクロヘキシル 23.0gを無色油
状 物として得た。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):1.17
〜2.21(13H,m,メチル水素及びシクロヘキサ
ン環水素)、2.74(2H,t,J=6.6Hz,カ
ルボニル隣接メチレン水素)、3.74(2H,t,J
=6.6Hz,クロル隣接メチレン水素)。 IRνcm−1(液膜):1725(C=O)。
【0048】合成例6.モノクロル酢酸トリメチルシリ
ルの合成 モノクロル酢酸 16.7g(0.18モル)及びヘキ
サメチルジシロキサン 57.3g(0.35 モル)
をトルエン 50mlに溶解させ、これに濃硫酸 1m
lを加えて攪拌下28時間還流反応させた。反応液を濃
縮後残渣を減圧蒸留してモノクロル酢酸トリメチルシリ
ル 16.5gを無色油状物として得た。 bp.84〜86℃/60mmHg。 1HNMR  δppm(重クロロホルム):0.28
(9H,s,メチル水素×3)、4.37(2H,s,
メチレン水素)。 IRνcm−1(液膜):1735(C=O)。
【0049】合成例7.ポリ(4−エテニルフェノキシ
酢酸 1−メチルシクロヘキシル−4−ヒドロキシスチ
レン)の合成 (1)p−tert−ブトキシスチレン 17.6gに
触媒量の2,2’−アゾビスイソブチロニト リルを添
加してトルエン溶媒中、窒素気流下80℃で6時間重合
反応させた。反応 液を冷却後、メタノール中に注入、
晶析させ、析出結晶を瀘取、メタノール洗浄、減圧乾燥
してポリ(p−tert−ブトキシスチレン) 15.
5gを白色粉末結晶として得た。本品はポリスチレンを
標準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(G
PC)による重量平均分子量を測定した結果、約10,
000であった。
【0050】(2)上記(1)で得たポリ(p−ter
t−ブトキシスチレン) 15.0gを1,4−ジオキ
サンに 溶解させ、濃塩酸 10mlを加えて攪拌下4
時間還流を行なった。冷却後、反応液を水中に注入、晶
析させ、析出結晶を瀘取、水洗、減圧乾燥してポリ(p
−ヒドロキ シスチレン) 9.7gを白色粉末結晶と
して得た。
【0051】(3)上記(2)で得たポリ(p−ヒドロ
キシスチレン) 4.0gと合成例1で得たモノク ロ
ル酢酸 1−メチルシクロヘキシル 3.2gをアセト
ン 35mlに溶解させ、これに炭酸カリウム 2.4
g及びヨウ化カリウム 0.33gを添加して攪拌下、
6時間還流反応を行なった。冷却後、析出物を瀘去し、
瀘液を水600ml中に注入、晶析させ、析出 結晶を
瀘取、水洗、乾燥してポリ(4−エテニルフェノキシ酢
酸 1−メチルシクロヘキシル−4−ヒドロキシスチレ
ン) 4.9gを白色粉末結晶として得た。得られた重
合体の4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ヘキシル単位と4−ヒドロキシス チレン単位の構成比
は1HNMR測定より約1:1であった。また、重量平
均分子量 は約10,000(GPC法:ポリスチレン
標準)であった。
【0052】合成例8.〜13. 合成例7の(2)の方法で得られたポリ(p−ヒドロキ
シスチレン)4.0gと合成例2〜6で得られた各種モ
ノハロゲノ酢酸エステル及び市販のモノクロル酢酸te
rt− ブチルとを用いて合成例7の(3)と同様にし
て反応及び後処理を行ない、夫々相 当する重合体を得
た。結果を表1に示す。
【表1】
【0053】表中、kとlの比率(k/l)は1HNM
R測定による。尚、各重合体の重量平均分子量はGPC
法(ポリスチレン標準)により全て約10,000であ
った。
【0054】参考例1.2−(シクロヘキシルカルボニ
ル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパンの合成
(1)金属マグネシウム(削り状)23.9g(0.9
8原子)をエチルエ−テルに懸濁させ、これに攪拌還流
下ブロムシクロヘキサン160g(0.98モル)を滴
下し、次いで、攪拌還流を1時間行った。冷却後、得ら
れたグリニャ−ル試薬をイソ酪酸クロライド95g(0
.89モル)のエチルエ−テル溶液に−5〜0℃で滴下
し、同温度で3時間攪拌反応させた後、室温で一夜放置
した。反応液を水中に注入し、分離したエ−テル層を分
取し、水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤
を濾去後、溶剤を留去し、残渣を減圧蒸留してbp.9
5〜100℃/20mmHg留分の1−シクロヘキシル
−2−メチル−1−プロパノン50gを微黄色油状物と
して得た。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.0
6(6H,d,メチル基×2)、1.12〜1.87(
10H,m,シクロヘキサン環メチレン×5)、2.5
1(1H,m,シクロヘキサン環メチン)、2.76(
1H,m,メチン)。 IR(液膜)  cm−1:1710。
【0055】(2)上記(1)で得た1−シクロヘキシ
ル−2−メチル−1−プロパノン47.6g(0.31
モル)に塩化スルフリル42g(0.31モル)を25
〜35℃で滴下した後、50℃で3.5時間攪拌反応さ
せた。反応液を濃縮後、減圧蒸留しbp.99〜105
℃/18mmHg留分の2−クロル−1−シクロヘキシ
ル−2−メチル−1−プロパノン30.1gを黄色油状
物として得た。1 HNMR  δppm(重クロロホ
ルム):1.18〜1.87(16H,m,メチル基×
2及びシクロヘキサン環メチレン×5)、3.13(1
H,m,シクロヘキサン環メチン)。
【0056】(3)上記(2)で得た2−クロル−1−
シクロヘキシル−2−メチル−1−プロパノン30.0
g(0.16モル)のジメチルスルホキシド(DMSO
)溶液にp−トルエンスルフィン酸ナトリウム30.0
g(0.17モル)を加え、60℃で20時間攪拌反応
させた。反応液を冷水中に注入し、0〜5℃で1時間攪
拌した後、析出晶を濾取、水洗、乾燥して得た粗結晶1
8gをn−ヘキサン−ベンゼン混液より再結晶して2−
(シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンス
ルホニル)プロパン13.5gを白色針状晶として得た
。 mp.123〜123.5℃。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.1
9〜1.91(16H,m,メチル基×2及びシクロヘ
キサン環メチレン×5)、2.45(3H,s,トシル
酸由来メチル基)、3.25(1H,m,シクロヘキサ
ン環メチン)、7.33(2H,d,J=8HZ,芳香
環2−H,6−H)。 IR(KBr錠)cm−1:1705,1310。
【0057】参考例2.2−(シクロヘキシルスルホニ
ル)−2,4,4−トリメチル−3−ペンタノンの合成
シクロヘキシルチオ−ル9.3g(0.08モル)に、
水酸化カリウム5.5gを溶解したエタノ−ル(22m
l)溶液を滴下し、30±5℃で30分間攪拌反応させ
た。次いで2,2,4−トリメチル−3−ペンタノンを
用いて参考例1の(2)と同様に実施して得た2−クロ
ル−2,4,4−トリメチル−3−ペンタノン13.0
g(0.08モル)を0〜10℃で滴下し、同温度で3
時間、次いで室温で2時間攪拌反応させた後、室温で一
夜放置した。反応液にエタノ−ル50mlを注入し、タ
ングステン酸ナトリウム400mgを添加した後、30
%過酸化水素水22.8g(0.23モル)を45〜5
0℃で滴下し、次いで同温度で10時間攪拌反応させた
。室温で一夜放置後、水500ml中に反応液を注入し
、酢酸エチル100mlで3回抽出した。有機層を水洗
、乾燥、溶剤留去し、残渣21gを60%エタノ−ルよ
り再結晶して2−(シクロヘキシルスルホニル)−2,
4,4−トリメチル−3−ペンタノン8.3gを白色鱗
片状晶として得た。 mp.56〜58.5℃。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.1
3〜2.11(25H,m,メチル基×5及びシクロヘ
キサン環メチレン×5)、3.48〜3.62(1H,
m,シクロヘキサン環メチン)。 IR(KBr錠)cm−1:1705,1305。
【0058】参考例3.2,4−ジメチル−2−(p−
トルエンスルホニル)−3−ペンタノンの合成 1−シクロヘキシル−2−メチル−1−プロパノンの代
りに、ジイソプロイルケトンを出発原料として用い、参
考例1の(2)及び(3)と同様にして反応及び後処理
を行い、粗結晶をn−ヘキサン−ベンゼン混液より再結
晶して2,4−ジメチル−2−(p−トルエンスルホニ
ル)−3−ペンタノンを白色鱗片状晶として得た。 mp.76〜79℃ 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.1
5(6H,d,メチル基×2)、1.55(6H,s,
メチル基×2)、2.45(3H,s,トシル酸由来メ
チル基)、3.54(1H,m,J=7Hz,メチン)
、7.34(2H,d,J=8Hz,芳香環 3−H,
5−H)、7.65(2H,d,J=8Hz,芳香環 
2−H,6−H)。 IR(KBr)cm−1:1715、1305、129
0。
【0059】参考例4.2−メチル−2−(p−トルエ
ンスルホニル)プロピオフェノンの合成 1−シクロヘキシル−2−メチル−1−プロパノンの代
りに、イソブチロフェノンを用いて参考例1の(2)及
び(3)と同様に実施し、得られた粗結晶をメタノ−ル
より再結晶して2−メチル−2−(p−トルエンスルホ
ニル)プロピオフェノンを白色針状晶として得た。 mp.64〜64.5℃ 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.7
0(6H,s,メチル基×2)、2.45(3H,s,
トシル酸由来メチル基)、7.32(2H,d,J=7
Hz,p−メチルベンセン環3−H,5−H)、7.4
4(2H,t,J=7Hz,芳香環3−H,5−H)、
7.54(1H,t,J=7Hz,芳香環4−H)、7
.67(2H,d,J=7Hz,p−メチルベンゼン環
2−H,6−H)、7.95(2H,d,J=7Hz,
芳香環2−H,6−H)。 IR(KBr錠)cm−1:1680,1303,12
90。
【0060】参考例5.ビス(p−トルエンスルホニル
)ジアゾメタンの合成 (1)アジ化ナトリウム22.5g(0.35モル)を
少量の水に溶解させた後、90%含水エタノ−ル130
mlで希釈した。次いで10〜25℃でp−トルエンス
ルホニルクロライド60g(0.32モル)のエタノ−
ル溶液を滴下し、室温下2.5時間反応させた。次いで
反応液を減圧濃縮し、残渣油状物を数回水洗した後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾去し、p−
トルエンスルホニルアジド50.7gを無色油状物とし
て得た。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):2.4
3(3H,s,メチル基)、7.24(2H,d,J=
8HZ,芳香環3−H,5−H),7.67(2H,d
,J=8HZ,芳香環2−H,6−H)。 IR(液膜)cm−1:2120。
【0061】(2)p−チオクレゾ−ル20g(0.1
6モル)に、水酸化カルウム10.7g(0.16モル
)の80%含水エタノ−ル(75ml)溶液を室温下滴
下し、30±5℃で30分間攪拌した。次いで塩化メチ
レン13.7g(0.16モル)を注入し、50±5℃
で6時間攪拌反応させた。室温で一夜放置後、反応液に
エタノ−ル30ml及び水30mlを注入希釈し、タン
グステン酸ナトリウム600mgを添加した後、30%
過酸化水素水75gを45〜50℃で滴下し、同温度で
4時間攪拌反応させた。反応後、反応液に水1200m
lを注入して室温下一夜放置し、析出晶を濾取、水洗、
乾燥して得た粗結晶20gをエタノ−ルより再結晶して
ビス(p−トルエンスルホニル)メタン16.5gを白
色針状晶として得た。 mp.125〜128℃。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):2.4
7(6H,s,メチル基×2)、4.69(2H,s,
メチレ ン)、7.37(4H,d,J=8HZ,(芳
香環3−H,5−H)×2)、7.83(4H,d,J
=8HZ,(芳香環2−H,6−H)×2)。 IR(KBr錠)cm−1:1310。
【0062】(3)水酸化ナトリウム1.5gを60%
含水エタノ−ル70mlに溶解させ、これに上記(2)
で得たビス(p−トルエンスルホニル)メタン10.0
g(0.03モル)を添加した。次いで上記(1)で得
た。p−トルエンスルホニルアジド7.3g(0.03
7モル)のエタノ−ル溶液を5〜10℃で滴下し、滴下
後室温で7時間攪拌した。室温で一夜放置後、析出晶を
濾取し、エタノ−ル洗浄、乾燥して得た粗結晶5.5g
をエタノ−ルより再結晶してビス(p−トルエンスルホ
ニル)ジアゾメタン3.5gを微黄色鱗片状晶として得
た。mp.121.5〜123℃。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):2.4
6(6H,s,メチル基×2)、7.36(4H,d,
J=8HZ,(芳香環3−H,5−H)×2)、7.8
7(2H,d,J=8HZ,(芳香環2−H,6−H)
×2)。 IR(KBr錠)cm−1:2110,1345。
【0063】参考例6.ビス(tert−ブチルスルホ
ニル)ジアゾメタンの合成 p−チオクレゾ−ルの代りに、tert−ブチルチオ−
ルを用いて参考例5と同様に実施し、得られた粗結晶を
エタノ−ルより再結晶してビス(tert−ブチルスル
ホニル)ジアゾメタンを微黄色針状晶として得た。 mp.121〜121.5℃。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.5
2(18H,s,メチル基×6)。 IR(KBr錠)cm−1:2120,1330,13
15。
【0064】参考例7.ビス(イソプロピルスルホニル
)ジアゾメタンの合成 p−チオクレゾ−ルの代りに、イソプロピルチオ−ルを
用いて参考例5と同様に実施し、得られた粗結晶をメタ
ノ−ルより再結晶してビス(イソプロピルスルホニル)
ジアゾメタンを微黄色針状晶として得た。 mp.82〜84℃ 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):1.4
6(12H,d,J=7HZ,メチル基×4)、3.7
4(2H,m,J=7HZ,メチン基×2)。 IR(KBr錠)cm−1:2120,1340,13
20。
【0065】参考例8.トリクロル酢酸  2−ニトロ
ベンジルの合成 トリクロル酢酸5g(0.031モル)、o−ニトロベ
ンジルアルコ−ル9.4g(0.061モル)及びピリ
ジン4.9gを塩化メチレン(30ml)に溶解し、こ
れにN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド6.3
g(0.031モル)を5〜10℃で少量づづ添加した
。次いで室温で7時間攪拌反応させ、室温で一夜放置し
た後、析出晶を濾別し、濾液に濃塩酸(30ml)、水
(35ml)及び塩化メチレン(150ml)を注入し
、攪拌した。混合物を静置、分液し、有機層を水200
mlで3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 乾燥剤を濾去し、溶剤留去し、残渣をカラム分離[充填
剤:ワコ−ゲルC−200(和光純薬工業(株)製、商
品名);溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/30
→1/10]してトリクロル酢酸  2−ニトロベンジ
ル6.8gを微黄色油状物として得た。 1 HNMR  δppm(重クロロホルム):5.8
1(2H,s,メチレン基)、7.51〜7.76(3
H,m,芳香環 4−H,5−H,6−H)、8.20
(1H,d,J=8HZ,芳香環 3−H)。 IR(液膜)cm−1:1760,1520,1335
【0066】実施例1. 下記の組成からなるレジスト材料を調製した。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ヘキシル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例7の(3
)の重合体]                   
                  6.0g2−(
シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスル
ホニル)プロパン[参考例1の酸発生剤]      
                         
                0.3gジエチレン
グリコールジメチルエーテル            
                13.7g
【006
7】第1図を用いて上記レジスト材料を使用したパター
ン形成方法を説明する。半導体等の基板1上に上記レジ
スト材料2を回転塗布し、90℃、90秒間ホットプレ
ートでソフトベーク後、1.0μmの膜厚のレジスト材
料膜を得た(図1(a))。次 に248.4nmのK
rFエキシマレーザ光3をマスク4を介して選択的に露
光した(図 1(b))。そして110℃、90秒間ホ
ットプレートでベーク後、アルカリ現象液(2.38%
テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)
で60秒間現像することにより、レジスト材料2の露光
部のみを溶解除去し、ポジ型パターン2aを得た(図1
(c))。このレジスト材料膜(1μm)の露光前後の
紫外線分光曲線を 図2に示す。 露光前後の透過率は殆ど変化せず、露光後も約65%と
高い透過性を示している。また、この時のポジ型パター
ンのアスペクト比は約87度の好形状の0.3μmライ
ンアンドスペースパターンであり、露光量15mJ/c
m2という高感度であった。
【0068】実施例2. 実施例1の組成のレジスト材料を用いて、実施例1と同
様にパターン形成を行なった。この際、露光よりベーク
迄の時間を変化させてパターン形成を行ない、表2の結
果を得た。
【表2】
【0069】実施例3. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ヘキシル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例7の(3
)の重合体]                   
                  6.0gビス(
tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン[参考例6
の酸発生剤]    0.5gジエチレングリコールジ
メチルエーテル                  
          13.5g
【0070】その結果
、実施例1及び実施例2と同様の良好な結果が得られた
。特に、露光よりベーク迄5時間経過してもパターン寸
法に変化がなかった。また、このレジ スト材料を用い
て18mJ/cm2の露光量でポジ型パターンが形成さ
れた。
【0071】実施例4. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ペンチル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例10の重
合体]                      
                    6.0g2
−シクロヘキシルスルホニル−2,4,4−トリメチル
−3−ペンタノン[参考例2の酸発生剤]      
                         
                    0.6gジ
エチレングリコールジメチルエーテル        
                    13.4g
【0072】その結果、実施例1及び実施例2と同様の
良好な結果が得られた。このレジスト材料を用いて10
mJ/cm2の露光量でポジ型パターンが形成された。 また、露光よりベーク迄5時間経過してもパターン寸法
に変化がなかった。
【0073】実施例5. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−エトキシエチ
ル−4−ヒドロキシスチレン)[ 合成例8の重合体]
                         
                      6.0
g2,4−ジメチル−2−p−トルエンスルホニル−3
−ペンタノン[参考例3の酸発生剤]        
                         
                         
 0.3gプロピレングリコールモノメチルエーテル 
                         
13.7g
【0074】その結果、実施例1及び実施例
2と同様の良好な結果が得られた。このレジスト材料を
用いて8mJ/cm2の露光量でポジ型パターン形成が
可能であった。
【0075】実施例6. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 2−テトラヒドロ
ピラニル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例9の重合
体]                       
                  6.0g2−メ
チル−2−p−トルエンスルホニルプロピオフェノン[
参考例4の酸発生剤]               
                         
                     0.3g
ジエチレングリコールジメチルエーテル       
                     13.7
【0076】その結果、実施例1及び実施例2と同様
の良好な結果が得られた。この材料を用いて15mJ/
cm2の露光量でポジ型パターンが形成された。
【0077】実施例7. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸トリメチルシリル−
4−ヒドロキシスチレン)[ 合成例12の重合体] 
                         
                     6.0g
ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン[参考例
5の酸発生剤]    0.3g乳酸エチル     
                         
                        1
3.7g
【0078】その結果、実施例1及び実施例2
と同様の良好な結果が得られた。このレジスト材料を用
いて20mJ/cm2の露光量でポジ型パターンの形成
が可能であった。
【0079】実施例8.下記の組成から成るレジスト材
料を調製し、実施例1及び実施例2と同様の実験を行な
った。 ポリ(4−エテニルフェノキシプロピオン酸 1−メチ
ルシクロヘキシル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例
11の重合体]                  
               6.0g2−メチル−
2−p−トルエンスルホニルプロピオフェノン[参考例
4の酸発生剤]                  
                         
                0.3gエチルセロ
ソルブアセテート                 
                     13.7
【0080】その結果、実施例1及び実施例2と同様
の良好な結果が得られた。このレジスト材料を用いて2
5mJ/cm2の露光量でポジ型パターンが形成が可能
であった。
【0081】実施例9.下記の組成から成るレジスト材
料を調製し、実施例1及び実施例2と同様の実験を行な
った。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ヘキシル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例7の(3
)の重合体]                   
                 6.0g2−メチ
ル−2−p−トルエンスルホニルプロピオフェノン[参
考例4の酸発生剤]                
                         
                  0.3g乳酸メ
チル                       
                         
      13.7g
【0082】その結果、実施例
1及び実施例2と同様の良好な結果が得られた。このレ
ジスト材料を用いて15mJ/cm2の露光量でポジ型
パターンが形成された。 実施例10.
【0083】下記の組成から成るレジスト材料を調製し
、実施例1及び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロ
ペンチル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例10の重
合体]                      
                   6.0gビス
(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン[参考例7の
酸発生剤]   0.3gジエチレングリコールジメチ
ルエーテル                    
        13.7g
【0084】その結果、実
施例1及び実施例2と同様の良好な結果が得られた。こ
のレジスト材料を用いて18mJ/cm2の露光量でポ
ジ型パターンが形成された。
【0085】実施例11. 下記の組成から成るレジスト材料を調製し、実施例1及
び実施例2と同様の実験を行なった。 ポリ(4−エテニルフェノキシ酢酸 2−テトラヒドロ
ピラニル−4−ヒドロキシスチレン)[合成例9の重合
体]                       
                  6.0gトリク
ロル酢酸 2−ニトロベンジル[参考例8の酸発生剤]
            0.3gジエチレングリコー
ルジメチルエーテル                
            13.7g
【0086】その
結果、実施例1及び実施例2と同様の良好な結果が得ら
れた。このレジスト材料を用いて10mJ/cm2の露
光量でポジ型パターンが形成された。 比較例1.〜4.
【0087】本発明のレジスト材料との比較実験を行な
うため表3の各組成からなるレジスト材料を夫々調製し
た。
【表3】
【0088】尚、比較例2〜4で用いた重合体は、夫々
、特開平2−62544号公報、特開平2−19847
号公報及び特開平2−209977号公報に記載の方法
により合成した。
【0089】調製した上記レジスト材料を用いて夫々、
実施例1及び実施例2と同様の実験を行なった。結果を
表4、図3及び図4に示す。
【表4】
【0090】表4、図3及び図4から明らかな如く、こ
れら比較例の場合には何れも露光からベーク迄の処理が
30分〜1時間要すると第3図の様な膜張現象が生じた
り、第 4図のようにパターン形成が出来なくなる。
【0091】
【発明の効果】本発明のレジスト材料は、遠紫外光、K
rFエキシマレーザ光等に対し高い透過性を有し、これ
ら光源による露光や電子線、X線照射に対して高い感度
を有し、耐熱性及び基板との密着性が極めて優れ、且つ
露光から加熱処理迄の時間経過に対して安定したパター
ン寸法の維持が可能な、実用的なサブミクロンオーダー
の形状の良い微細なパターンが容易に得られる。従って
本発明は、半導体産業等に於ける超微細パターンの形成
にとって大きな価値を有するものである。
【0092】尚、本発明のレジスト材料は遠紫外光、K
rFエキシマレーザ光を利用したパターン形成に特に効
果を発揮するが、i線光、電子線、X線等を利用したパ
ターン形成に於いても充分使用が可能である。
【0093】
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明のレジスト材料を用いたパターン形成方
法の工程断面図を示し、第2図は実施例1で得られた本
発明のレジスト材料の紫外分光曲線図(但し、実線は露
光前、破線は露光後)を示す。また、第3図及び第4図
は比較例1〜4で得られた結果を示し、第3図は膜張り
したパターン形成工程の断面図、第4図は強い膜張りの
為、パターン形成不可の断面図を夫々示す。 1・・・基板、2・・・本発明のレジスト材料膜、3・
・・KrFエキシマレーザ光、4・・・マスク、2a・
・・樹脂パターン、5a・・・比較例のレジスト材料膜
を用いた場合の樹脂パターン。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (i)一般式(1) 【化1】 [式中、R1は 【化2】 (但し、pは4又は5を表わす。)、 【化3】 (但し、R14は水素原子、メチル基又はエチル基を表
    わし、R15は炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状
    のアルキル基を表わす。)、テトラヒドロピラニル基又
    はトリメチルシリル基を表わし、R2〜R5は夫々独立
    して水素原子又は炭素数1 〜8の直鎖状又は分枝状の
    アルキル基を表わし、R6〜R13は夫々独立して水素
    原子又は炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基
    を表わし、k及びlは夫々独立して自然数を表わし(但
    し、k/k+l=0.1〜0.9である。)、m、nは
    夫々独立して0又は1〜3の整数を表わす。]で示され
    る重合体と、(ii)露光により酸を発生す る感光性
    化合物及び、(iii)両者を溶解可能な溶剤を含んで
    成る事を特徴とする 新規なレジスト材料。
  2. 【請求項2】  一般式(1)で示される重合体が下記
    一般式(2) 【化4】 [式中、qは1〜3の整数を表わし、R1,R10,R
    12,k及びlは前記と同じ。]で示される重合体であ
    る請求項1に記載のレジスト材料。
  3. 【請求項3】  一般式(2)で示される重合体が下記
    一般式(3) 【化5】 [式中、R16は水素原子又はメチル基を表わし、k,
    l,p及びqは前記と同じ。]で示される重合体である
    請求項2に記載のレジスト材料。
  4. 【請求項4】  一般式(3)で示される重合体が4−
    エテニルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロペンチルと
    4−ヒドロキシスチレンより成る重合体又は4−エテニ
    ルフェノキシ酢酸 1−メチルシクロヘキシルと4−ヒ
    ドロキシスチレンより成る重合体 である請求項3に記
    載のレジスト材料。
  5. 【請求項5】  一般式(2)で示される重合体が下記
    一般式(4) 【化6】 (式中、R14〜R16,k,l及びqは前記と同じ。 )で示される重合体である請求 項2に記載のレジスト
    材料。
  6. 【請求項6】  一般式(4)で示される重合体が4−
    エテニルフェノキシ酢酸 1−シクロヘキシルオキシエ
    チルと4−ヒドロキシスチレンより成る重合体、4−エ
    テニルフェノキシ酢酸 1−メトキシエチルと4−ヒド
    ロキシスチレンより成る重合体、4−エテニルフェノキ
    シ酢酸1−エトキシエチルと4−ヒドロキシスチレンよ
    り成る重合体、4−エテニルフェノキシ酢酸 1−メト
    キシ−1−メチルエチルと4−ヒドロキシスチレンとか
    ら成る重合体、4−イソプロペニルフェノキシ酢酸 1
    −メトキシ−1−メチルエチルと4−ヒドロキシ−α−
    メチルスチレンの重合体、4−エテニルフェノキシプロ
    ピオン酸 1−ブトキシエチルと4−ヒドロキシスチレ
    ンとから成る重合体又は4− イソプロペニルフェノキ
    シ酢酸 1−イソブチルオキシエチルと4−ヒドロキシ
    −α− メチルスチレンとから成る重合体である請求項
    5に記載のレジスト材料。
  7. 【請求項7】  露光により酸を発生する感光性化合物
    が下記一般式(5) 【化7】 [式中、R17及びR18は夫々独立して炭素数1〜1
    0の直鎖状、分枝状又は環状の アルキル基、炭素数1
    〜10の直鎖状又は分枝状のハロアルキル基又は 【化8】 (但し、R19及びR20は夫々独立して水素原子、ハ
    ロゲン原子、炭素数1〜10の 直鎖状、分枝状又は環
    状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状の
    ハロ アルキル基、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状
    のアルコキシ基、ニトロ基又はシ アノ基を表し、rは
    0又は1〜5の整数を表す。)を表す。]で示される感
    光性化合物である請求項1〜6の何れかに記載のレジス
    ト材料。
  8. 【請求項8】  一般式(5)に於て、R17及びR1
    8が夫々独立して炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル
    基、ベンジル基、アルキル置換ベンジル基、フェネチル
    基又はアルキル置換フェネチル基である請求項7に記載
    のレジスト材料。
  9. 【請求項9】  一般式(5)に於て、R17及びR1
    8が夫々独立して炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基である請求項7に記載のレジスト材料
  10. 【請求項10】  露光により酸を発生する感光性化合
    物が下記一般式(6)  【化9】 [式中、R21は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基、トリフル オロメチル基、フェニル
    基又はp−トリル基を表し、R22は水素原子、ハロゲ
    ン原子、炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状のアルキル基
    又は炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状のハロアルキル基
    を表し、R23は水素原子、炭素数1〜5の直鎖状又は
    分枝状のアルキル基又は炭素数1〜5の直鎖状又は分枝
    状のハロアルキル基を表し、R24は炭素数1〜10の
    直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、フェニル基、置
    換フェ ニル基(置換基は炭素数1〜5の直鎖状又は分
    枝状のアルキル基、炭素数1〜5の直鎖状又は分枝状の
    アルコキシ基、ハロゲン原子又はアルキルチオ基)を表
    す。]で示される感光性化合物である請求項1〜6の何
    れかに記載のレジスト材料。
  11. 【請求項11】  一般式(6)に於て、R21及びR
    24が夫々独立して炭素数1〜10の直鎖状,分枝状又
    は環状のアルキル基、フェニル基又はp−トリル基であ
    り、R22及びR23がメチル基である請求項10に記
    載のレジスト材料。
  12. 【請求項12】  一般式(6)に於て、R21が炭素
    数1〜6の直鎖状、分枝状又 は環状のアルキル基、フ
    ェニル基又はp−トリル基であり、R24が炭素数3〜
    6の分枝状又は環状のアルキル基、フェニル基又はp−
    トリル基であり、R22及びR23がメチル基である請
    求項10に記載のレジスト材料。
  13. 【請求項13】  露光により酸を発生する感光性化合
    物が下記一般式(7) 【化10】 [式中、R25〜R30は夫々独立して水素原子、ハロ
    ゲン原子、炭素数1〜10の直 鎖状、分枝状又は環状
    のアルキル基又は炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状の
    アル コキシ基を表し、Z−はパ−クロレ−トイオン、
    p−トルエンスルホネ−トイオン又はトリフルオロメタ
    ンスルホネ−トイオンを表わす。]で示される感光性化
    合物である請求項1〜6の何れかに記載のレジスト材料
  14. 【請求項14】  露光により酸を発生する感光性化合
    物が下記一般式(8) 【化11】 [式中、R31はトリクロルアセチル基、p−トルエン
    スルホニル基、p−トリフルオロメチルベンゼンスルホ
    ニル基、メタンスルホニル基又はトリフルオロメタンス
    ルホニル基を表し、R32及びR33は夫々独立して水
    素原子、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。]で示され
    る感光性化合物である請求項1〜6の何れかに記載のレ
    ジスト材料。
  15. 【請求項15】  請求項1に記載のレジスト材料を基
    板上に成膜し、該材料の膜を選択的に露光した後、加熱
    し、現像することにより露光部の前記の膜を除去し、未
    露光部の前記の膜よりなるフォトレジストパタ−ンを形
    成することを特徴とするパタ−ン形成方法。
  16. 【請求項16】  露光光源がi線光、遠紫外光、Kr
    Fエキシマレ−ザ光、電子線又はX線である請求項15
    に記載のパタ−ン形成方法。
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