JPH04246189A - 電鋳金型のきめ込み部補強構造およびその形成方法 - Google Patents
電鋳金型のきめ込み部補強構造およびその形成方法Info
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- JPH04246189A JPH04246189A JP1005891A JP1005891A JPH04246189A JP H04246189 A JPH04246189 A JP H04246189A JP 1005891 A JP1005891 A JP 1005891A JP 1005891 A JP1005891 A JP 1005891A JP H04246189 A JPH04246189 A JP H04246189A
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電鋳金型のきめ込み部
補強構造およびその形成方法に関し、溝部が滑らかな成
形物を製造することが可能なきめ込み部補強構造を有す
る電鋳金型を提供するものである。
補強構造およびその形成方法に関し、溝部が滑らかな成
形物を製造することが可能なきめ込み部補強構造を有す
る電鋳金型を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のダッシュボード、ドア、
シートクッション等の表皮層の成形には電鋳金型が用い
られている。電鋳金型は目的とする成形体のモデルの表
面にニッケル等の電鋳層を厚く施した後、その電鋳部分
をモデルから離脱させることにより形成される。
シートクッション等の表皮層の成形には電鋳金型が用い
られている。電鋳金型は目的とする成形体のモデルの表
面にニッケル等の電鋳層を厚く施した後、その電鋳部分
をモデルから離脱させることにより形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車のダッシュボー
ド等の成形体には、デザイン上、その表面に比較的深い
溝部を設けることがあった。この様なデザインのモデル
を用いて、電鋳金型を形成する場合に、その溝部は顕著
な弱電部となり、他の部分に比較して電鋳層が極めて薄
くなった。更にその溝部に対応して形成された電鋳金型
のきめ込み部は極端な屈曲形状を呈しているため、応力
が集中し易い構造であった。
ド等の成形体には、デザイン上、その表面に比較的深い
溝部を設けることがあった。この様なデザインのモデル
を用いて、電鋳金型を形成する場合に、その溝部は顕著
な弱電部となり、他の部分に比較して電鋳層が極めて薄
くなった。更にその溝部に対応して形成された電鋳金型
のきめ込み部は極端な屈曲形状を呈しているため、応力
が集中し易い構造であった。
【0004】従って、金型をモデルから引き離す際やそ
の金型を用いて成形する際に、きめ込み部が破壊する恐
れがあった。従来、この破壊を防止するため、予めモデ
ルの溝部に補強金属板を挿入し、その後に電鋳を施す方
法が実行されていた。この方法では、溝部の内部に補強
金属板を挿入してから電鋳を施しているため、電鋳層は
、溝部の奥部にほとんど形成されることがなく、モデル
の溝部の入口付近で補強金属板に結合するように形成さ
れる。
の金型を用いて成形する際に、きめ込み部が破壊する恐
れがあった。従来、この破壊を防止するため、予めモデ
ルの溝部に補強金属板を挿入し、その後に電鋳を施す方
法が実行されていた。この方法では、溝部の内部に補強
金属板を挿入してから電鋳を施しているため、電鋳層は
、溝部の奥部にほとんど形成されることがなく、モデル
の溝部の入口付近で補強金属板に結合するように形成さ
れる。
【0005】従って、成形された電鋳金型は、補強金属
板が金型のキャビティ側に突出している様に形成される
が、補強金属板と電鋳層との境界部分は、明瞭な段差と
なってしまう。
板が金型のキャビティ側に突出している様に形成される
が、補強金属板と電鋳層との境界部分は、明瞭な段差と
なってしまう。
【0006】このため、この金型を用いて、樹脂を成形
すると、成形されたダッシュボード等は、その溝部の入
口付近に、外から段差によるラインが見えてしまい、美
観上の問題を生じた。
すると、成形されたダッシュボード等は、その溝部の入
口付近に、外から段差によるラインが見えてしまい、美
観上の問題を生じた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次なる構成を採用したものである。即ち、
第1発明の電鋳金型のきめ込み部補強構造は、モデルの
溝部に対応して形成された電鋳金型のきめ込み部に設け
られた貫通孔と、この貫通孔に挿入され電鋳金型のキャ
ビティ側に突出する補強金属板と、上記貫通孔の縁部か
ら上記補強金属板に至るまで、電鋳金型のキャビティ側
に形成された電鋳層と、を備えたことを特徴とする。
決するために次なる構成を採用したものである。即ち、
第1発明の電鋳金型のきめ込み部補強構造は、モデルの
溝部に対応して形成された電鋳金型のきめ込み部に設け
られた貫通孔と、この貫通孔に挿入され電鋳金型のキャ
ビティ側に突出する補強金属板と、上記貫通孔の縁部か
ら上記補強金属板に至るまで、電鋳金型のキャビティ側
に形成された電鋳層と、を備えたことを特徴とする。
【0008】第2発明の電鋳金型のきめ込み部補強構造
の形成方法は、モデルの溝部に対応して形成された電鋳
金型のきめ込み部に、電鋳金型の外側から、補強金属板
を挿入し、次に電鋳金型のきめ込み部先端を切除するこ
とにより、上記補強金属板の一部を電鋳金型のキャビテ
ィ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の切除断面と
、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビティ側に露出
している部分とに、電鋳することを特徴とする。
の形成方法は、モデルの溝部に対応して形成された電鋳
金型のきめ込み部に、電鋳金型の外側から、補強金属板
を挿入し、次に電鋳金型のきめ込み部先端を切除するこ
とにより、上記補強金属板の一部を電鋳金型のキャビテ
ィ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の切除断面と
、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビティ側に露出
している部分とに、電鋳することを特徴とする。
【0009】第3発明の電鋳金型のきめ込み部補強構造
の形成方法は、モデルの溝部に対応して形成された電鋳
金型のきめ込み部の先端を切除し、次に、上記切除にて
形成された貫通孔に補強金属板を挿入して、電鋳金型の
キャビティ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の切
除断面と、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビティ
側に露出している部分とに、電鋳することを特徴とする
。
の形成方法は、モデルの溝部に対応して形成された電鋳
金型のきめ込み部の先端を切除し、次に、上記切除にて
形成された貫通孔に補強金属板を挿入して、電鋳金型の
キャビティ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の切
除断面と、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビティ
側に露出している部分とに、電鋳することを特徴とする
。
【0010】第4発明の電鋳金型のきめ込み部補強構造
の形成方法は、モデルの溝部に補強金属板を挿入した後
、このモデル上に電気鋳造にて電鋳金型を形成し、上記
電鋳金型を脱型した後に、上記補強金属板の内で電鋳金
型のキャビティ側に露出している部分とその周辺の電鋳
金型部分に電鋳することを特徴とする。
の形成方法は、モデルの溝部に補強金属板を挿入した後
、このモデル上に電気鋳造にて電鋳金型を形成し、上記
電鋳金型を脱型した後に、上記補強金属板の内で電鋳金
型のキャビティ側に露出している部分とその周辺の電鋳
金型部分に電鋳することを特徴とする。
【0011】
【作用】第1、第2、第3発明では、補強金属板の電鋳
金型内部への露出部分と、きめ込み部先端の切除断面あ
るいは貫通孔の縁部とに電鋳層が形成されている。この
電鋳層により、きめ込み部の補強がなされるとともに、
電鋳切除断面あるいは貫通孔の縁部と補強金属板の露出
部分との間の段差が吸収される。
金型内部への露出部分と、きめ込み部先端の切除断面あ
るいは貫通孔の縁部とに電鋳層が形成されている。この
電鋳層により、きめ込み部の補強がなされるとともに、
電鋳切除断面あるいは貫通孔の縁部と補強金属板の露出
部分との間の段差が吸収される。
【0012】第4発明では、モデルの溝部に補強金属板
を挿入した状態で電鋳されることにより生じている電鋳
表面と補強金属板表面との段差を、脱型後になされる電
鋳層にて吸収している。
を挿入した状態で電鋳されることにより生じている電鋳
表面と補強金属板表面との段差を、脱型後になされる電
鋳層にて吸収している。
【0013】従って、補強されたきめ込み部が滑らかな
電鋳金型が提供できる。
電鋳金型が提供できる。
【0014】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について、添付図
面に従い詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限
られるものではなく、要旨を逸脱しない限り種々の態様
を含むものである。
面に従い詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限
られるものではなく、要旨を逸脱しない限り種々の態様
を含むものである。
【0015】図1に、きめ込み部補強構造の実施例を示
す。電鋳金型1のきめ込み部3には、貫通孔4が形成さ
れ、補強金属板5が挿入されている。補強金属板5の基
部5aは、電鋳金型1のきめ込み部3に両面から接触さ
れているが、先端部5bは、電鋳金型1とは別個に補強
金属板5上に直接形成された電鋳層6に結合し覆われて
いる。電鋳金型1のきめ込み部3と電鋳層6とは、電鋳
層6が境界面9上に直接形成されることにより結合して
いる。従って、電鋳層6を介して、きめ込み部3と補強
金属板5とは強固に結合している。また、両表面3a,
6aが滑らかにつながり、ほぼ面一となっている。
す。電鋳金型1のきめ込み部3には、貫通孔4が形成さ
れ、補強金属板5が挿入されている。補強金属板5の基
部5aは、電鋳金型1のきめ込み部3に両面から接触さ
れているが、先端部5bは、電鋳金型1とは別個に補強
金属板5上に直接形成された電鋳層6に結合し覆われて
いる。電鋳金型1のきめ込み部3と電鋳層6とは、電鋳
層6が境界面9上に直接形成されることにより結合して
いる。従って、電鋳層6を介して、きめ込み部3と補強
金属板5とは強固に結合している。また、両表面3a,
6aが滑らかにつながり、ほぼ面一となっている。
【0016】図2〜図8に基づき、きめ込み部補強構造
の形成方法の第1実施例を説明する。図2は、電鋳金型
1を形成するためのマンドレル(モデル)11の切断端
面を示している。マンドレル11には、2カ所の溝部1
1a,11bが設けられている。
の形成方法の第1実施例を説明する。図2は、電鋳金型
1を形成するためのマンドレル(モデル)11の切断端
面を示している。マンドレル11には、2カ所の溝部1
1a,11bが設けられている。
【0017】電鋳金型1を形成するにあたり、マンドレ
ル11の表面には、導電層13が形成される。導電層1
3の形成は周知の方法が用いられる。例えば、銀鏡反応
による銀鏡スプレーを行うか、あるいは銀粉をペースト
状にしたものを適当な溶剤で希釈して、マンドレル11
の表面にスプレーする。
ル11の表面には、導電層13が形成される。導電層1
3の形成は周知の方法が用いられる。例えば、銀鏡反応
による銀鏡スプレーを行うか、あるいは銀粉をペースト
状にしたものを適当な溶剤で希釈して、マンドレル11
の表面にスプレーする。
【0018】次に、図3に示すごとく、マンドレル11
を電解槽15の電解液17中に沈め、導電層13とニッ
ケル板19との間に、直流電源Eにより電圧を印加し、
所定の電流量でニッケル電鋳を開始する。例えばマンド
レル11の表面積1dm2 あたり0.5〜2.0Aの
直流電流を所定時間流せば、マンドレル11の表面に電
鋳層1aによる電鋳金型1が形成される。
を電解槽15の電解液17中に沈め、導電層13とニッ
ケル板19との間に、直流電源Eにより電圧を印加し、
所定の電流量でニッケル電鋳を開始する。例えばマンド
レル11の表面積1dm2 あたり0.5〜2.0Aの
直流電流を所定時間流せば、マンドレル11の表面に電
鋳層1aによる電鋳金型1が形成される。
【0019】電鋳処理用の電解液の組成は、例えば次の
ような成分を水に溶解させて1リットルとした濃度のも
のが用いられる。 スルファミン酸ニッケル … 300〜450g塩
化ニッケル … 10〜
20gほう酸
… 300〜450g界面活性剤
… 適当量尚、補強金
属板5の材質としては、電鋳層を形成する金属と同じも
のが好ましく、ニッケル電鋳であればニッケル板を用い
るのが普通である。その他、銅板、黄銅板等を用いても
よい。電鋳層を形成する金属は、ニッケル以外に銅等を
用いることができる。
ような成分を水に溶解させて1リットルとした濃度のも
のが用いられる。 スルファミン酸ニッケル … 300〜450g塩
化ニッケル … 10〜
20gほう酸
… 300〜450g界面活性剤
… 適当量尚、補強金
属板5の材質としては、電鋳層を形成する金属と同じも
のが好ましく、ニッケル電鋳であればニッケル板を用い
るのが普通である。その他、銅板、黄銅板等を用いても
よい。電鋳層を形成する金属は、ニッケル以外に銅等を
用いることができる。
【0020】次に、図4に示すごとく、マンドレル11
の溝部11aに形成された電鋳金型1のきめ込み部3に
、補強金属板5を挿入する。他の溝部11bについても
同様であるので説明は省略する。
の溝部11aに形成された電鋳金型1のきめ込み部3に
、補強金属板5を挿入する。他の溝部11bについても
同様であるので説明は省略する。
【0021】補強金属板5の挿入後に、補強金属板5の
頭部を叩いて補強金属板5の先端部5bをきめ込み部3
の奥部に食い込ませてもよい。食い込ませれば、電鋳金
型1と補強金属板5との電気的導通状態が一層良好とな
る。
頭部を叩いて補強金属板5の先端部5bをきめ込み部3
の奥部に食い込ませてもよい。食い込ませれば、電鋳金
型1と補強金属板5との電気的導通状態が一層良好とな
る。
【0022】更に、補強金属板5を挿入した状態で、図
4のU方向から電鋳すれば電鋳層1aと補強金属板5と
が、破線で示す電鋳層20を介して、強固に接合される
。この結果、電鋳金型1自体も最終的に一層強固な構造
となる。
4のU方向から電鋳すれば電鋳層1aと補強金属板5と
が、破線で示す電鋳層20を介して、強固に接合される
。この結果、電鋳金型1自体も最終的に一層強固な構造
となる。
【0023】次に述べる先端部の切除を実行したときに
電鋳金型1が分割してしまうようなきめ込み部3である
場合には、特に電鋳層20を形成することが、以後の処
理における作業性や補強の上で有用である。
電鋳金型1が分割してしまうようなきめ込み部3である
場合には、特に電鋳層20を形成することが、以後の処
理における作業性や補強の上で有用である。
【0024】次に、マンドレル11から脱型させ、図5
の状態とし、電鋳金型1のきめ込み部3の先端部を切除
し、図6の状態にする。この状態では、切除断面9aが
補強金属板5と電鋳層1aとの段差を形成している。ま
た、切除の結果、補強金属板5が挿入された貫通孔4が
形成されることになる。
の状態とし、電鋳金型1のきめ込み部3の先端部を切除
し、図6の状態にする。この状態では、切除断面9aが
補強金属板5と電鋳層1aとの段差を形成している。ま
た、切除の結果、補強金属板5が挿入された貫通孔4が
形成されることになる。
【0025】次に、切除断面9aおよび補強金属板5の
先端部5b以外の表面を、すべてマスキングする。この
状態で図6のD方向からニッケル電鋳すれば、図7に示
す状態になり、切除断面9aおよび補強金属板5の先端
部5bを覆う電鋳層21が形成される。こうして、後か
ら形成された電鋳層21の表面21aと、電鋳層1aの
表面23とは、滑らかに連結した面を形成する。
先端部5b以外の表面を、すべてマスキングする。この
状態で図6のD方向からニッケル電鋳すれば、図7に示
す状態になり、切除断面9aおよび補強金属板5の先端
部5bを覆う電鋳層21が形成される。こうして、後か
ら形成された電鋳層21の表面21aと、電鋳層1aの
表面23とは、滑らかに連結した面を形成する。
【0026】もし、電鋳層21が厚すぎて、図8に示す
ごとく、表面21aと表面23との間に段差が生じた場
合には、必要に応じて、研磨処理等により、図7に示す
ごとく面一の状態にする。更に必要に応じて、後から形
成された電鋳層21の表面21aに彫金あるいはエッチ
ングを行って、もう一つの表面23と連続する絞模様を
彫り込んでもよい。このようにして、図1と同等な構成
が実現できる。
ごとく、表面21aと表面23との間に段差が生じた場
合には、必要に応じて、研磨処理等により、図7に示す
ごとく面一の状態にする。更に必要に応じて、後から形
成された電鋳層21の表面21aに彫金あるいはエッチ
ングを行って、もう一つの表面23と連続する絞模様を
彫り込んでもよい。このようにして、図1と同等な構成
が実現できる。
【0027】尚、きめ込み部3の切除が十分に先端部分
に近い場合は、図8のごとく少々の段差が生じていても
、この電鋳金型1を用いて成形された溝部からは内部の
段差が外観上見えなくなる。このような場合は、表面2
1aと表面23との間の段差は研磨して除去する必要は
ない。
に近い場合は、図8のごとく少々の段差が生じていても
、この電鋳金型1を用いて成形された溝部からは内部の
段差が外観上見えなくなる。このような場合は、表面2
1aと表面23との間の段差は研磨して除去する必要は
ない。
【0028】本実施例は、切除断面9a部分の段差を、
脱型後に形成される電鋳層21にて吸収している。また
この電鋳層21の存在により、マンドレル11上に形成
された電鋳層1aと補強金属板5との強固な結合がなさ
れる。
脱型後に形成される電鋳層21にて吸収している。また
この電鋳層21の存在により、マンドレル11上に形成
された電鋳層1aと補強金属板5との強固な結合がなさ
れる。
【0029】従って、きめ込み部3が滑らかに補強され
ている電鋳金型が提供できる。きめ込み部補強構造の形
成方法の第2実施例として、次のようにすることができ
る。
ている電鋳金型が提供できる。きめ込み部補強構造の形
成方法の第2実施例として、次のようにすることができ
る。
【0030】即ち、電鋳金型1を脱型した後、きめ込み
部3の先端部を切除し、図9に示す状態とする。この後
、補強金属板5を、貫通孔4を形成しているきめ込み部
3に挿入して、図6に示すような構成とする。その後は
、第1実施例と同じ工程を実施することにより、図1と
同等な構成が実現できる。その効果は第1実施例と同じ
である。勿論、図4で示した電鋳層20を、適当な工程
で設けても構わない。
部3の先端部を切除し、図9に示す状態とする。この後
、補強金属板5を、貫通孔4を形成しているきめ込み部
3に挿入して、図6に示すような構成とする。その後は
、第1実施例と同じ工程を実施することにより、図1と
同等な構成が実現できる。その効果は第1実施例と同じ
である。勿論、図4で示した電鋳層20を、適当な工程
で設けても構わない。
【0031】次に、図10〜図14に基づいて、きめ込
み部補強構造の形成方法の第3実施例を説明する。まず
、導電層13が形成されたマンドレル11の溝部11b
に、補強金属板31を挿入し、図10の状態とする。 次に、図10のU方向からニッケル電鋳すれば、図11
に示すごとく、マンドレル11の表面と補強金属板31
とに電鋳層32が形成されることにより、電鋳金型33
が形成される。
み部補強構造の形成方法の第3実施例を説明する。まず
、導電層13が形成されたマンドレル11の溝部11b
に、補強金属板31を挿入し、図10の状態とする。 次に、図10のU方向からニッケル電鋳すれば、図11
に示すごとく、マンドレル11の表面と補強金属板31
とに電鋳層32が形成されることにより、電鋳金型33
が形成される。
【0032】溝部11bの奥部では、補強金属板31と
導電層13との間隔が非常に狭いので、ほとんど電鋳層
32が形成されずに、電解液のみの空隙状態となる。従
って、この電鋳金型33を脱型すると、図12のごとく
となり、補強金属板31の先端部31aは、ほとんど元
のままの表面形状をなしている。また、この時点では、
電鋳層32と補強金属板31との間には、従来技術と同
様に段部32aが形成されている。ここでは、主として
補強金属板31と段部32aとにより、きめ込み部34
が構成されている。
導電層13との間隔が非常に狭いので、ほとんど電鋳層
32が形成されずに、電解液のみの空隙状態となる。従
って、この電鋳金型33を脱型すると、図12のごとく
となり、補強金属板31の先端部31aは、ほとんど元
のままの表面形状をなしている。また、この時点では、
電鋳層32と補強金属板31との間には、従来技術と同
様に段部32aが形成されている。ここでは、主として
補強金属板31と段部32aとにより、きめ込み部34
が構成されている。
【0033】次に、補強金属板31の先端部31aおよ
び段部32a以外の表面を、すべてマスキングする。こ
の状態で図12のD方向からニッケル電鋳すれば、図1
3に示す状態になり、補強金属板31の先端部31aお
よび段部32aを覆う電鋳層35が形成される。こうし
て、後から形成された電鋳層35の表面と、電鋳層32
の表面とは、滑らかに連結した面を形成する。
び段部32a以外の表面を、すべてマスキングする。こ
の状態で図12のD方向からニッケル電鋳すれば、図1
3に示す状態になり、補強金属板31の先端部31aお
よび段部32aを覆う電鋳層35が形成される。こうし
て、後から形成された電鋳層35の表面と、電鋳層32
の表面とは、滑らかに連結した面を形成する。
【0034】尚、図12に矢印Cで示す位置にて段部3
2aを切除した後に、先端部31aおよび切除断面以外
の表面をすべてマスキングした後にD方向から電鋳して
もよい。
2aを切除した後に、先端部31aおよび切除断面以外
の表面をすべてマスキングした後にD方向から電鋳して
もよい。
【0035】電鋳層35の厚さによっては、必要に応じ
て研磨処理して、電鋳層35の表面と段部32aの表面
とを滑らかに連結する。また、研磨処理により、図14
に示すごとくマンドレル11の溝部11bの形状に近い
状態にする。更に必要に応じて、後から形成された電鋳
層35の表面に彫金あるいはエッチングを行って、他の
電鋳層32の表面と連続する絞模様を彫り込んでもよい
。このようにして、図1と同等なきめ込み部34の構成
が実現できる。その効果は第1実施例と同じである。 尚、補強金属板31は、マンドレル11の溝部11bに
挿入するだけでなく、更に溝部11bの底部より奥に打
ち込んでもよい。
て研磨処理して、電鋳層35の表面と段部32aの表面
とを滑らかに連結する。また、研磨処理により、図14
に示すごとくマンドレル11の溝部11bの形状に近い
状態にする。更に必要に応じて、後から形成された電鋳
層35の表面に彫金あるいはエッチングを行って、他の
電鋳層32の表面と連続する絞模様を彫り込んでもよい
。このようにして、図1と同等なきめ込み部34の構成
が実現できる。その効果は第1実施例と同じである。 尚、補強金属板31は、マンドレル11の溝部11bに
挿入するだけでなく、更に溝部11bの底部より奥に打
ち込んでもよい。
【0036】
【発明の効果】第1、第2、第3発明では、補強金属板
の電鋳金型内部への露出部分と、きめ込み部先端の切除
断面あるいは貫通孔の縁部とに電鋳層が形成されている
。この電鋳層により、きめ込み部の補強がなされるとと
もに、電鋳切除断面あるいは貫通孔の縁部と補強金属板
の露出部分との間の段差が吸収される。
の電鋳金型内部への露出部分と、きめ込み部先端の切除
断面あるいは貫通孔の縁部とに電鋳層が形成されている
。この電鋳層により、きめ込み部の補強がなされるとと
もに、電鋳切除断面あるいは貫通孔の縁部と補強金属板
の露出部分との間の段差が吸収される。
【0037】第4発明では、モデルの溝部に補強金属板
を挿入した状態で電鋳されることにより生じている電鋳
表面と補強金属板表面との段差を、脱型後になされる電
鋳層にて吸収している。
を挿入した状態で電鋳されることにより生じている電鋳
表面と補強金属板表面との段差を、脱型後になされる電
鋳層にて吸収している。
【0038】従って、補強されて変形や破壊が生じにく
くなるとともに、きめ込み部が滑らかな電鋳金型が提供
できる。このため、この電鋳金型を用いて成形されたダ
ッシュボード等は、その溝部の入口付近のデザインを損
ねることがない。
くなるとともに、きめ込み部が滑らかな電鋳金型が提供
できる。このため、この電鋳金型を用いて成形されたダ
ッシュボード等は、その溝部の入口付近のデザインを損
ねることがない。
【図1】きめ込み部補強構造の切断端面図を示す。
【図2】マンドレルの切断端面図である。
【図3】マンドレルの電鋳処理工程を示す説明図である
。
。
【図4】きめ込み部補強構造の形成方法の第1実施例の
内、きめ込み部に補強金属板を挿入した状態を示す説明
図である。
内、きめ込み部に補強金属板を挿入した状態を示す説明
図である。
【図5】きめ込み部補強構造の形成方法の第1実施例の
内、脱型した状態を示す説明図である。
内、脱型した状態を示す説明図である。
【図6】きめ込み部補強構造の形成方法の第1実施例の
内、きめ込み部の先端部を切除した状態を示す説明図で
ある。
内、きめ込み部の先端部を切除した状態を示す説明図で
ある。
【図7】きめ込み部補強構造の形成方法の第1実施例の
内、きめ込み部の切除断面から補強金属板にかけて電鋳
した状態を示す説明図である。
内、きめ込み部の切除断面から補強金属板にかけて電鋳
した状態を示す説明図である。
【図8】きめ込み部補強構造の形成方法の第1実施例の
内、電鋳層が厚い状態を示す説明図である。
内、電鋳層が厚い状態を示す説明図である。
【図9】きめ込み部補強構造の形成方法の第2実施例の
内、脱型した後に、きめ込み部の先端部を切除した状態
を示す説明図である。
内、脱型した後に、きめ込み部の先端部を切除した状態
を示す説明図である。
【図10】きめ込み部補強構造の形成方法の第3実施例
の内、電鋳処理前のマンドレルのきめ込み部に、補強金
属板を挿入した状態を示す説明図である。
の内、電鋳処理前のマンドレルのきめ込み部に、補強金
属板を挿入した状態を示す説明図である。
【図11】きめ込み部補強構造の形成方法の第3実施例
の内、補強金属板を挿入した状態で、マンドレルに電鋳
処理を行った状態を示す説明図である。
の内、補強金属板を挿入した状態で、マンドレルに電鋳
処理を行った状態を示す説明図である。
【図12】きめ込み部補強構造の形成方法の第3実施例
の内、脱型した状態を示す説明図である。
の内、脱型した状態を示す説明図である。
【図13】きめ込み部補強構造の形成方法の第3実施例
の内、段部から補強金属板にかけて電鋳した状態を示す
説明図である。
の内、段部から補強金属板にかけて電鋳した状態を示す
説明図である。
【図14】きめ込み部補強構造の形成方法の第3実施例
の内、研磨して表面を仕上げた状態を示す説明図である
。
の内、研磨して表面を仕上げた状態を示す説明図である
。
1,33・・・電鋳金型、 1a,32・・
・電鋳層、3,34・・・きめ込み部、 4・・
・貫通孔、5,31・・・補強金属板、 6,2
1,35・・・電鋳層、9a・・・切除断面、
11・・・マンドレル(モデル)、11a
,11b・・・溝部、 32a・・・段部
・電鋳層、3,34・・・きめ込み部、 4・・
・貫通孔、5,31・・・補強金属板、 6,2
1,35・・・電鋳層、9a・・・切除断面、
11・・・マンドレル(モデル)、11a
,11b・・・溝部、 32a・・・段部
Claims (4)
- 【請求項1】 モデルの溝部に対応して形成された電
鋳金型のきめ込み部に設けられた貫通孔と、この貫通孔
に挿入され電鋳金型のキャビティ側に突出する補強金属
板と、上記貫通孔の縁部から上記補強金属板に至るまで
、電鋳金型のキャビティ側に形成された電鋳層と、を備
えたことを特徴とする電鋳金型のきめ込み部補強構造。 - 【請求項2】 モデルの溝部に対応して形成された電
鋳金型のきめ込み部に、電鋳金型の外側から、補強金属
板を挿入し、次に電鋳金型のきめ込み部先端を切除する
ことにより、上記補強金属板の一部を電鋳金型のキャビ
ティ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の切除断面
と、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビティ側に露
出している部分とに、電鋳することを特徴とする電鋳金
型のきめ込み部補強構造の形成方法。 - 【請求項3】 モデルの溝部に対応して形成された電
鋳金型のきめ込み部の先端を切除し、次に、上記切除に
て形成された貫通孔に補強金属板を挿入して、電鋳金型
のキャビティ側に露出させ、次に上記きめ込み部先端の
切除断面と、上記補強金属板の内で電鋳金型のキャビテ
ィ側に露出している部分とに、電鋳することを特徴とす
る電鋳金型のきめ込み部補強構造の形成方法。 - 【請求項4】 モデルの溝部に補強金属板を挿入した
後、このモデル上に電気鋳造にて電鋳金型を形成し、上
記電鋳金型を脱型した後に、上記補強金属板の内で電鋳
金型のキャビティ側に露出している部分とその周辺の電
鋳金型部分に電鋳することを特徴とする電鋳金型のきめ
込み部補強構造の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005891A JP2898107B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 電鋳金型のきめ込み部補強構造およびその形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1005891A JP2898107B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 電鋳金型のきめ込み部補強構造およびその形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04246189A true JPH04246189A (ja) | 1992-09-02 |
JP2898107B2 JP2898107B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=11739790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1005891A Expired - Lifetime JP2898107B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 電鋳金型のきめ込み部補強構造およびその形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898107B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005290427A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Instruments Inc | 電鋳部品及び電鋳部品の製造方法 |
DE102011088222A1 (de) | 2010-12-17 | 2012-06-21 | Denso Corporation | Multitube heat exchanger |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP1005891A patent/JP2898107B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005290427A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Instruments Inc | 電鋳部品及び電鋳部品の製造方法 |
DE102011088222A1 (de) | 2010-12-17 | 2012-06-21 | Denso Corporation | Multitube heat exchanger |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2898107B2 (ja) | 1999-05-31 |
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