JPH04243611A - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

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JPH04243611A
JPH04243611A JP755191A JP755191A JPH04243611A JP H04243611 A JPH04243611 A JP H04243611A JP 755191 A JP755191 A JP 755191A JP 755191 A JP755191 A JP 755191A JP H04243611 A JPH04243611 A JP H04243611A
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JP
Japan
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temperature
oil
variable
damping
oil temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP755191A
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English (en)
Inventor
Yosuke Akatsu
赤津 洋介
Naoto Fukushima
直人 福島
Itaru Fujimura
藤村 至
Masaharu Sato
佐藤 正晴
Kensuke Fukuyama
福山 研輔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、能動型サスペンション
に係り、とくに、車体及び車輪間に油圧シリンダ等の流
体圧シリンダを介挿し、流体圧シリンダに路面から振動
が入力したとき、その振動入力を減衰させる機構を備え
た能動型サスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、路面からの振動入力を減衰させる
機構を備えた能動型サスペンションとしては、例えば、
本出願人が既に開示している特開平1−275217号
記載のものが知られている。この従来の能動型サスペン
ションは、車体と車輪との間に介挿された流体圧シリン
ダと、この流体圧シリンダ及び流体圧源間に介在して当
該流体圧シリンダの作動圧を制御する圧力制御弁とを備
え、車体に生じる加速度に基づき圧力制御弁の作動圧を
制御する装置であり、ポンプ及びタンクを要部とする流
体圧源及び圧力制御弁間のライン圧の大小に応じて減衰
力を制御し、制振効果を高めようとするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の能動型サスペンションにあっては、流体圧源
及び圧力制御弁間のライン圧に応じて減衰力を制御する
となっていたため、外気温度が下がって低温状態になる
と、作動流体、とくに作動油の粘性が上昇し、これによ
りパッシブな減衰力が増大して、常温時に比べて乗心地
が低下する。つまり、温度変化に起因した作動流体の粘
度変化を配慮していない点に一層の改善の余地があった
【0004】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、外気温度が変化し、作動流体の粘度が変化し
た場合でも、パッシブな減衰力をほぼ一定に保持でき、
乗心地を良好且つ一定に保持することを、目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、請求項記載の発明は図1に示すように、車体と車輪と
の間に設けられた流体圧シリンダと、この流体圧シリン
ダと流体圧源との間に設けられ且つ当該流体圧シリンダ
の作動圧を指令値に応じて制御する圧力制御弁とを備え
、前記車体に生じる加速度に基づき前記指令値を変更す
るようにした能動型サスペンションにおいて、前記流体
圧シリンダに対する路面からの振動入力に応じて減衰力
を発生し且つ該減衰力を変更可能な可変減衰機構と、作
動流体の温度を検出する流体温度検出手段と、この流体
温度検出手段の検出値に応じて前記可変減衰機構の減衰
力を変更する減衰力制御手段とを設けた。
【0006】
【作用】請求項記載の発明において、外気温度が下がり
、作動流体の温度も下がって、その粘度が上昇したとす
る。流体温度検出手段は作動流体の温度を常時監視して
いるから、その低下した作動流体の温度を検出し、その
検出情報を減衰力制御手段に送る。減衰力制御手段は、
温度検出値が低下した分だけ、可変減衰機構の減衰力を
下げるので、温度低下に因る粘度上昇に係る減衰力増加
分と減衰力制御に拠る減衰力低下分とがほぼ相殺され、
温度低下前とほぼ同じ減衰力が得られる。これに対して
、外気温度が上昇し、作動流体の温度も上昇したことを
流体温度検出手段が検出した場合、減衰力制御手段は可
変減衰機構の減衰力を増加させるから、路面からの振動
入力に対するほぼ一定の減衰力が確保される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図2乃至図8を用
いて説明する。図2において、10は任意の車輪を、1
2は車体を各々示す。14はアクチュエータ部分を車輪
10と車体12との間に介挿させた車両の能動型サスペ
ンションを示す。
【0008】能動型サスペンション14は、車輪10及
び車体12間に介装された流体圧シリンダとしての油圧
シリンダ18と、この油圧シリンダ18の作動圧を指令
信号i(指令値)に基づき制御する圧力制御弁20と、
本サスペンションシステムの流体圧源としての油圧源2
2とを備える一方で、圧力制御弁20及び油圧シリンダ
18間に介挿された可変減衰機構としての第1の可変絞
り24と、油圧シリンダ18のシリンダ室Rに接続した
可変減衰機構としての第2の可変絞り26と、この第2
の可変絞り26に接続したアキュムレータ28とを備え
ている。さらに、能動型サスペンション14はその電気
系として、車体の上下方向に作用する加速度を検出する
上下横加速度センサ30と、作動油の温度を検出する油
温センサ32と、センサ信号を入力して圧力制御弁20
及び第1,第2の可変絞り弁24,26を制御するコン
トローラ34とを有している。なお、車輪10及び車体
12間には車体の静荷重を支持するコイルスプリング3
6が装備されている。
【0009】油圧シリンダ18は単動形のシリンダで成
り、そのシリンダチューブ18aの下端部が車輪10側
に取り付けられ、ピストンロッド18bの上端部が車体
12側に取り付けられる一方で、シリンダチューブ18
a内のシリンダ室Rが出力配管40を介して圧力制御弁
20の出力ポートに接続されている。この出力配管40
には前記第1の可変絞り24を介在させている。
【0010】第1の可変絞り24は、出力配管40の途
中に挿入した2ポート2位置で且つ常閉の電磁切換弁4
2と、この切換弁42を迂回するバイパス管44と、こ
のバイパス管44の途中に挿入した、所定減衰定数の固
定絞り弁46とから成る。電磁切換弁42のソレノイド
にはコントローラ34から切換制御信号S1 を供給す
るようになっているから、切換弁42は、切換制御信号
S1 がオフのとき「遮断」位置を、オンのとき「連通
」位置をとる。
【0011】また、油圧シリンダ18のシリンダ室Rは
サブ配管48により前記アキュムレータ28に接続され
ており、サブ配管48の途中に前述した第2の可変絞り
26を介在させている。第2の可変絞り26は、第1の
可変絞り24と同様に、2ポート2位置で常閉の電磁切
換弁50と、この切換弁50を迂回するバイパス管52
と、このバイパス管52中に挿入された所定減衰定数の
固定絞り弁54とから成る。電磁切換弁50にはコント
ローラ34から切換制御信号S2 が供給され、その信
号S2 がオフのとき切換弁50は「遮断」位置を、オ
ンのとき「連通」位置をとるようになっている。
【0012】なお、両方の固定絞り弁46,54の減衰
定数は、所定の作動油に対して常温で所定の減衰力を発
揮し得る値に設定されている。一方、圧力制御弁20は
、例えば特開平2−179524号に記載された従来周
知の3ポートの比例電磁減圧弁であり、その供給ポート
は供給配管56を介して油圧源22の油圧ポンプ58に
接続され、戻りポートは戻り配管60を介して油圧源2
2のリザーバータンク62に接続されると共に、出力ポ
ートに前記出力配管40が接続されている。圧力制御弁
20の比例ソレノイドにはコントローラ34から励磁用
の指令電流iが供給されるため、圧力制御弁20は指令
電流iに比例した制御圧PC を出力ポートから出力す
ることができる。油圧源22は、上述した油圧ポンプ5
8とリザーバータンク62とを含む構造を有し、油圧ポ
ンプ58の回転駆動は車両エンジンが担っている。
【0013】油圧ポンプ58における作動油温度を検知
可能な位置には前記油温センサ32が設置されており、
この油温センサ32の出力端がコントローラ34に接続
されている。油温センサ32は作動油の温度を感知し、
その温度に比例した電圧値の油温信号Tを出力するよう
になっている。また、車体12の車輪位置に相当した部
位には、前記上下加速度センサ30が設置されており、
この上下加速度センサ30は車体の上下方向に発生する
加速度を感知し、その上下加速度に対応した電圧値の上
下加速度信号GZ をコントローラ34に出力するよう
になっている。
【0014】コントローラ34は本実施例では、A/D
変換器、マイクロコンピュータ、ソレノイド駆動回路等
を搭載して構成され、マイクロコンピュータは油温信号
T及び上下加速度信号GZ を入力して後述する、図3
の処理を含む処理を行う。その結果、コントローラ34
は必要に応じて圧力制御弁20に指令電流iを供給し、
電磁切換弁42,50に切換制御信号S1 ,S2 を
供給する。
【0015】次に、本実施例の動作を説明する。まず、
コントローラ34に搭載したマイクロコンピュータのC
PUが実行する減衰定数の調整処理を図3に基づき説明
する。図3の処理はメインプログラムの実行中に、一定
時間(例えば数十秒)毎のタイマ割込でなされる。CP
Uは、図3のステップ101において油温センサ32の
検出信号Tを読み込み、ステップ102において油温信
号Tの読込み値から作動油の現在の温度tを、例えばメ
モリに格納されているテーブルを参照して算出した後、
処理をステップ103に移行させる。ステップ103で
は、過去の割込処理で記憶していた油温データを用いて
、油温の変化の勾配(変化率)が演算される。
【0016】次いでCPUはステップ104の判断を行
う。つまり、ステップ103での勾配の演算値から油温
が低下状態にあるか否かを判断し、NOの場合、更にス
テップ105の判断を行う。ステップ105では、ステ
ップ103での勾配値から油温が上昇状態にあるか否か
が判断される。このステップ105の判断でNOの場合
は、油温が許容誤差内で推移している、ほぼ一定温度の
状態であるから後述するステップ114の処理に移行す
る。
【0017】しかし、前記ステップ104の判断にてY
ES、即ち油温が低下している状態を認識したとき、C
PUはステップ106に移行し、ステップ102で演算
した油温tが油温降下状態での閾値tS1(図4参照)
に対して、t≦tS1か否かを判断する。このステップ
106にてYESの判断を出せるときは、外気温度がか
なり低下し、油温も所定の低温域に達した状態であると
認識できるので、ステップ107の判断を次に行う。
【0018】ステップ107で、CPUは減衰定数の低
下処理が済んだかどうかを示すフラグFDが、FD=0
か否かを判断する。この判断結果がYES、即ちFD=
0のとき、CPUは油温が低温域に達したものの、未だ
減衰定数を下げていないと認識し、ステップ108,1
09の処理を行ってメインプログラムに戻る。この内、
ステップ108の処理は減衰定数を低下させるもので、
CPUは、第1,第2の可変絞り24,26の電磁切換
弁42,50に対する切換制御信号S1 ,S2 を共
に「オン」にする。これにより、電磁切換弁42,50
は共に「連通」位置をとり、固定絞り弁46,54が配
管回路中から実質的に外される。そこで、出力配管40
の系統の減衰定数は、配管40及び圧力制御弁20の流
路抵抗が主たるものとなる数値で構成され、その値は固
定絞り弁46を介挿したときよりも低い値となる。また
サブ配管48の系統の減衰定数は、その流路抵抗が主た
るものとなる数値で構成され、その値は固定絞り弁54
を介挿したときよりも低い値となる。
【0019】さらに、ステップ109ではフラグFD=
1、フラグFU=0に各々セットされる。ここで、フラ
グFUは減衰定数の増加処理が済んだか否かを示すもの
である。前記ステップ106又は107でNOの判断が
出されたとき、CPUの処理はそのままメインプログラ
ムに戻る。
【0020】一方、前記ステップ105にてYES,即
ち油温が増加している状態を認識したとき、CPUはス
テップ110に移行し、ステップ102で演算した油温
tが油温上昇状態での閾値tS2(>tS1:図4参照
)に対して、t≧tS2か否かを判断する。ここで、閾
値tS1及びtS2は、低温域及び常温域を弁別できる
油温基準値であり、ハンチング防止のため、減衰定数を
増加させるか低下させるかで図4のようにヒステリシス
特性を持たせている。そこで、ステップ110にてYE
Sの判断を出せるときは、外気温度が比較的高く、油温
も所定の常温域に達した状態であると認識できるので、
次いでステップ111の判断を行う。
【0021】ステップ111で、CPUはフラグFU=
0か否かを判断する。この判断結果がYES、即ちFU
=0のとき、CPUは油温が常温域に達したものの、未
だ減衰定数を上げていないと認識し、ステップ112,
113の処理を行ってメインプログラムに戻る。この内
、ステップ112で、CPUは、第1,第2の可変絞り
24,26の電磁切換弁42,50に対する切換制御信
号S1,S2 を共に「オフ」にする。これにより、電
磁切換弁42,50は共に「遮断」位置をとり、固定絞
り弁46,54が配管回路に夫々実質的に挿入される。 そこで、出力配管40の系統の減衰定数は主とした固定
絞り弁46のそれにより支配され、またサブ配管48の
減衰定数も主として固定絞り弁54のそれにより支配さ
れ、両方の減衰定数が共に、電磁切換弁42,50の閉
の場合に比べて高い所定値になる。ステップ113では
フラグFD=0、フラグFU=1に各々セットされる。
【0022】前記ステップ110又は111でNOの判
断が出されたとき、CPUの処理はそのままメインプロ
グラムに戻る。また、前述したように油温tが一定であ
って、ステップ105からステップ114に移行した場
合、CPUは減衰力の高低を設定するために、油温t<
tS1か否かを判断する。この判断の結果、YESでt
<tS1の低温の場合、前記ステップ108の減衰定数
の減少指令の処理に、NOでt≧tS1の常温の場合、
前記ステップ112の減衰定数の増加指令の処理に夫々
移行する。この油温一定の場合の判断閾値としては本実
施例では、境界領域での制振性を優先するため、低い方
の温度tS1を採用している。
【0023】以上の構成及び処理において、油温センサ
32及び図3ステップ101,102の処理により本発
明の流体温度検出手段が構成され、図3ステップ103
〜114の処理が本発明の減衰力制御手段に対応してい
る。続いて、本実施例における第1,第2の可変絞り2
4,26による減衰定数の周波数特性を図5乃至図7に
より説明する。路面から車輪10を介して油圧シリンダ
18に振動が入力すると、その振動に因ってはシリンダ
室Rに圧力変動が生じるが、第1,第2の可変絞り24
,26は、その圧力変動数(加振周波数)に応じて主た
る減衰力を分担する。つまり、個々の周波数特性及びチ
ューニング特性によって、低周波数域(例えば2,3H
z以下)の圧力変動に伴う作動油の大部分は、シリンダ
室Rと油圧源22との間で、第1の可変絞り24及び圧
力制御弁20を介して往来して減衰力を発生する。また
、高周波数域(例えば2,3Hz以上)の圧力変動に伴
う作動油の大部分は、シリンダ室Rとアキュムレータ2
8との間で第2の可変絞り26を介して往来し、減衰力
を発生する。このため、第1,第2の可変絞り24,2
6における電磁切換弁42,50を共に遮断位置にして
固定絞り弁46,54を夫々効かせ、両方共、高い方の
減衰定数にした場合、路面入力の周波数f全般にわたる
減衰定数のトータル特性は図5乃至図7各々の実線Aの
如く表される。
【0024】今度は、第2の可変絞り弁26は上述のま
ま保持し、第1の可変絞り弁24の電磁切換弁42のみ
を連通位置にして固定絞り弁46を外すと、低周波数域
の減衰定数のみが下がり、トータル特性は図5の点線B
1の如く表される。反対に、第1の可変絞り弁24は高
い減衰定数に保持し、第2の可変絞り弁26の電磁切換
弁50のみを連通位置にして固定絞り弁54を外すと、
高周波数域の減衰定数のみが下がり、トータル特性は図
6の点線B2の如く表される。このため、第1,第2の
可変絞り24,26の両方の減衰定数を下げると、トー
タル特性は図7の点線Bの如く表され、曲線Aをほぼ平
行に下方へ移動させた値をとる。
【0025】続いて本実施例の全体動作を説明する。ま
ず、例えば外気が常温であって、作動油の温度もほぼ一
定の状態で常温域にあるときには、作動油の粘度もほぼ
所望値に在る。コントローラ34は、図3のステップ1
01〜105の処理を介してステップ114の判断、即
ちt<tS1か否かを行う。いまの場合、油温が常温域
にあるから、ステップ114でNO、即ちt≧tS1で
あるとして、ステップ112、113の処理を行う。こ
れにより、第1,第2の可変絞り24,26の減衰定数
は図7の実線で示す曲線Aのように、固定絞り弁46,
54に拠る高い方の値に設定される。
【0026】この減衰定数を高めた状態で、車両が比較
的緩やか(低周波)な凹凸路やうねり路を走行し、路面
から車輪10を介して低周波数の振動が油圧シリンダ1
8に入力したとする。この振動入力に伴う作動油の流れ
は、前述したように、シリンダ室Rと油圧源22との間
で固定絞り弁46及び圧力制御弁20を介して行われ、
絞り弁46や圧力制御弁20のスプール微動に伴う流路
抵抗等に因ってパッシブに減衰される。
【0027】また、例えば低周波数の振動入力の振幅が
大きく、上述した固定絞り弁46及び圧力制御弁20に
拠る減衰力で賄いきれなくなり、車体が上下方向に揺動
すると、上下加速度センサ12がその振動を上下加速度
GZ として感知する。このため、コントローラ34は
図示しない処理によって、上下加速度GZ を積分して
上下絶対速度VZ を演算し、この上下絶対速度VZ 
に制御ゲインKを乗じた値に基づく指令電流iを圧力制
御弁20に供給する。そこで、圧力制御弁20は指令電
流iに比例した制御圧PC を油圧シリンダ18のシリ
ンダ室Rに供給するから、シリンダ室Rでは振動入力を
減衰させる力をアクティブに発生させる。これによって
、車体の揺動に対する的確な能動制振効果が得られる。
【0028】一方、かかる常温状態の減衰定数の高い状
態において、比較的細かな凹凸が連続する路面を走行し
たとすると、路面から高周波数の振動が油圧シリンダ1
8に入力する。この振動入力に伴う作動油の流れは、前
述したように、シリンダ室Rとアキュムレータ28との
間で固定絞り弁54を介して行われ、絞り弁54の流路
抵抗に因ってパッシブに減衰される。
【0029】以上、常温におけるパッシブな減衰力特性
は、図8の実線曲線aのように表される。これに対して
、例えば外気が低く、作動油の温度もほぼ一定の状態で
低温域にあるときには、作動油の粘度が常温時の所望値
よりも上昇している。このため、仮に、第1,第2の可
変絞り24,26の減衰定数が高いままであると、上述
と同様のパッシブ減衰の周波数特性は図8の仮想線で示
す曲線bのように、減衰力「大」の側にほぼ平行に偏移
してしまう。しかし、本実施例のコントローラ34は、
図3のステップ114の判断において、YES、即ちt
<tS1であるとして、ステップ108、109の処理
を行う。これにより、第1,第2の可変絞り24,26
の減衰定数は図7の点線で示す曲線Bのように、固定絞
り弁46,54が回路から外された低い方の値に設定さ
れる。
【0030】このため、作動油の粘度の上昇に伴う減衰
定数の上昇分と、第1,第2の可変絞り24,26の積
極的な減衰定数の低下分とがほぼ相殺される。そこで、
油温が低温域にあるときの、サスペンショントータルの
パッシブな減衰定数の周波数特性は図8の曲線bの状態
にはならず、図8の実線曲線aにほぼ一致した値をとり
、結局、油温が低下しても減衰力は油温低下前とほぼ同
一値に保持される。したがって、低周波,高周波の振動
入力に対して常温時と同等の制振効果を得て、乗心地も
ほぼ一定の良好な状態が保持される。
【0031】さらに、例えば低温状態であるため、第1
,第2の可変絞り24,26の減衰定数を低めに設定し
た上述の状態で走行している内に、外気温度の上昇や作
動油自体の循環に伴う摩擦等によって、油温tが上昇し
出したとする。この油温上昇の変化はコントローラが図
3のステップ101〜105の処理によって監視してお
り、油温tが閾値tS2に到達するまでの間は第1,第
2の可変絞り24,26の減衰定数「低」の状態が依然
として保持される(図3ステップ110でNO)。しか
し、油温tが閾値tS2以上になると、図3ステップ1
11〜113の処理が行われて、第1,第2の可変絞り
24,26の減衰定数増加が前述のように指令される。 これによって、油温の上昇に伴う粘度の低下と第1,第
2の可変絞り24,26の積極的な減衰定数の増加分と
がほぼ相殺され、やはり、トータルの減衰定数の特性は
ほぼ一定に保持され(図8曲線a参照)、油温が上昇し
てもほぼ同一の乗心地が確保される。
【0032】これに対して、上述した第1,第2の可変
絞り24,26の高減衰定数の状態から外気温度の低下
等に因って、油温が下がり出したとする。この場合、油
温tが閾値tS1まで下がる間は、減衰定数は共に高い
値に保持されるが(図3ステップ106でNO)、閾値
tS1以下になると、減衰定数が共に低く設定される(
図3ステップ107〜109参照)。これにより、トー
タルの減衰力及び乗心地は、やはりほぼ一定に保持され
る。
【0033】なお、前記実施例における流体温度検出手
段に含まれる油温センサ32は油圧ポンプ58に設置す
るとしたが、この設置位置はレイアウトの都合等によっ
て、例えば供給配管56の途中位置とすることもできる
。また、本発明の可変減衰機構は前述した実施例のよう
に減衰定数を高低の2段階に切換可能な構造のものに限
定されることなく、例えば3段階以上又は連続的に切換
可能なものも同様に適用でき、その場合、切換の多段化
に合わせて油温検出値の弁別を、例えば低温,常温,高
温等、より微細に行うことにより、一層精度の高い減衰
力一定保持の制御ができる。
【0034】さらに、本発明の可変減衰機構は必ずしも
前述した2箇所の位置、即ち、圧力制御弁20及び油圧
シリンダ18間の位置、及び、油圧シリンダ18に接続
したサブ配管48の位置に設ける必要が無く、必要に応
じて何れか一方であってもよく、特定の周波数域(即ち
、低周波数域か高周波数域かの何れか)に対しては同等
の効果が得られる。
【0035】さらに、前記実施例におけるコントローラ
34はマイクロコンピュータを搭載する構成としたが、
アナログ電子回路、ディジタル論理回路を組み合わせた
構成としてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項記載の発明は、流体
圧シリンダに対する路面からの振動入力に応じて減衰力
を発生し且つ該減衰力を変更可能な可変減衰機構と、作
動流体の温度を検出する流体温度検出手段と、この流体
温度検出手段の検出値に応じて前記可変減衰機構の減衰
力を変更する減衰力制御手段とを備えるとしたため、作
動流体の温度が外気温度等によって変化し、その粘度が
変わった場合、例えば流体の低温時に可変減衰機構の減
衰力を下げる等の調整に拠って、粘度変化に伴う減衰力
変化分と可変減衰機構の減衰力の調整分とをほぼ相殺さ
せることができ、パッシブな制振制御における減衰定数
の周波数(路面からの振動入力の周波数)特性は、温度
変化に関わらずほぼ一定に保持され、これにより、低温
時に乗心地が低下するようなことも無く、温度変化があ
っても常にほぼ一定の良好な乗心地が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例の全体構成を示すブロック図
である。
【図3】コントローラでの処理例の概略を示すフローチ
ャートである。
【図4】油温変化に対する減衰定数の制御モード例を示
すグラフである。
【図5】第1の可変絞りの減衰定数の高低の様子を示す
周波数特性図である。
【図6】第2の可変絞りの減衰定数の高低の様子を示す
周波数特性図である。
【図7】第1,第2の可変絞りの合成した減衰定数の高
低の様子を示す周波数特性図である。
【図8】実施例の効果を従来例と比較しながら説明する
周波数特性図である。
【符号の説明】
10    車輪 12    車体 14    能動型サスペンション 18    油圧シリンダ 20    圧力制御弁 22    油圧源 24    第1の可変絞り 26    第2の可変絞り 32    油温センサ 34    コントローラ 40    出力配管 48    サブ配管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車体と車輪との間に設けられた流体圧
    シリンダと、この流体圧シリンダと流体圧源との間に設
    けられ且つ当該流体圧シリンダの作動圧を指令値に応じ
    て制御する圧力制御弁とを備え、前記車体に生じる加速
    度に基づき前記指令値を変更するようにした能動型サス
    ペンションにおいて、前記流体圧シリンダに対する路面
    からの振動入力に応じて減衰力を発生し且つ該減衰力を
    変更可能な可変減衰機構と、作動流体の温度を検出する
    流体温度検出手段と、この流体温度検出手段の検出値に
    応じて前記可変減衰機構の減衰力を変更する減衰力制御
    手段とを備えたことを特徴とする能動型サスペンション
JP755191A 1991-01-25 1991-01-25 能動型サスペンション Pending JPH04243611A (ja)

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