JPH0424347Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は天井埋込形空気調和機の吹出し装置に
関するものである。

従来の技術 一般にビルデイングなど天井側より空気調和を
行なうようにした天井埋込形空気調和機の吹出装
置は第４図および第５図に示すような構成となつ
ている。すなわち、天井面２２の開口部２３に化
粧パネル２４を設け、天井裏内に埋込まれる本体
（図示せず）は前記化粧パネル２４と接合するよ
うに設けられる。前記化粧パネル２４の一方側に
はグリル枠２５と風路仕切枠２６とによつて形成
される吹出口２７を形成してあり、この吹出口２
７の両端にはゴム製からなるルーバー保持具２８
を設け、このルーバー保持具２８の保持穴３０に
は平板状で、かつ複数枚のルーバー２９が挿入さ
れている。前記保持穴３０は各々のルーバー２９
の位置と、回転方向を規制するため三角形状に形
成されている。そして吸込口３１より流入した空
気が送風機、熱交換器（いずれも図示せず）を経
て、吹出口２７に流れ、ここでルーバー２９に沿
つて矢印に示すような斜め方向（外形）に吹出す
ようにしていた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、複数枚のルーバー
２９を使用するからルーバー２９の枚数としての
部品点数が多くなり、しかも各々ルーバー２９は
保持穴３０の下辺の角度範囲で規制され、かつ弾
性によるルーバー２９の位置規制を行なうことに
なり、吹出方向の範囲が保持穴３０の下辺の角度
範囲であるから小さくなる。特に矢印Ａに示す部
分からの吹出しは風向を変えることができず、室
内の気流分布状態によつては吸込口３１側にシヨ
ートサーキツトするという問題点があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
１枚のルーバーで吹出方向を広範囲にすることを
目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、本体と
接合して設けられる化粧パネルを備え、この化粧
パネルのグリル枠との間に吹出口を形成し、かつ
垂直に立上げられた風路仕切枠を設け、この風路
仕切枠の下端に風路仕切板に平行し、かつ、垂直
に立上げられた仕切枠折曲片を設け、この吹出口
に両端側方に、保持ピンを支点として回転するル
ーバー保持片を設け、このルーバー保持片に一体
に形成され、前記仕切枠折曲片の上端部によつて
調節角度が規制されるルーバー折曲片および平面
部とより形成されるルーバーとを備えたものであ
る。

作 用 この構成により、冷房時など化粧パネルより外
方に向つて吹出す形態とするときは、仕切枠折曲
片の上端部にルーバーのルーバー折曲片が掛けら
れてルーバーの回転を規制するとともに、ルーバ
ーが横方向に位置して外方への吹出方向を形成
し、暖房時など垂直方向への吹出しを行なうとき
は、ルーバー折曲片を上方に位置するようにして
平面部と仕切枠折曲片とを当接させてルーバーの
回転を規制させ、ルーバーを垂直方向に調節して
垂直方向への吹出しを行なうこととなる。

実施例 以下本考案による一実施例を第１図〜第３図に
もとづいて説明する。図において、１は天井裏内
に据付けられた天井埋込形空気調和器の本体１で
あり、天井１７の下面には前記本体１と接合し、
かつ露出する化粧パネル１４を設けている。前記
本体１内には仕切板２に対向して送風機３と、熱
交換器４と、エアーフイルター６とが設けられ、
下方側にはチヤンバーユニツト５が備えられてい
る。前記化粧パネル１４は両端において外周端を
構成するグリル枠７と、内側の中央部に位置して
開閉するようにした開閉パネル１８と、この開閉
パネル１８とグリル枠７間に設けられた風路仕切
枠１１を備え、開閉パネル１８と風路仕切枠１１
間に吸込口１９を形成し、さらにこの風路仕切枠
１１とグリル枠７間に吹出口２０を形成してい
る。前記風路仕切枠１１の下端の外側にはこの風
路仕切枠１１と平行して垂直に立上げられた仕切
枠折曲片１２を設けている。吹出口２０の内周全
面には断熱材１５が貼付けられ、また吹出口２０
には長手方向に長く形成した１枚のルーバー１６
を設けている。このルーバー１６は吹出口２０の
両端側方に固定した保持ピン２１を支点として回
動するルーバー保持片８と一体に形成され、前記
仕切枠折曲片１２の上端部によつて回動が規制さ
れるように形成したルーバー折曲片９と、平面部
１０と、さらに前記ルーバー折曲片９と反対方向
に折曲げられ、強度を保つために折曲げた折曲部
１３とより形成されている。

上記構成において、冷房時は第２図に示すルー
バー１６のように吹出方向を広範囲に吹出すよう
にするが、このときは仕切枠折曲片１２の上端部
にルーバー１６のルーバー折曲片９が掛けられる
ようにして回転が規制される位置にする。このル
ーバー１６の規制によりその位置がほとんど横方
向になり、吹出口２０から吹出される空気は矢印
Ａに示すように外方に向つて吹出され吹出方向を
広範囲とするものである。

次に、暖房時は吹出方向を直接室内の下方に向
つて垂直方向に吹出す方がよいから、第３図に示
すようにルーバー１６の下端部を押してルーバー
１６の平面部１０が、仕切枠折曲片１２の垂直部
に当接するように保持ピン２１を支点としてルー
バーを回動させる。この位置にすることにより、
吹出口２０より吹出される空気は矢印Ｂに示すよ
うに直接下方向に吹出されて暖房が行なわれる。
このとき折曲部１３は吸込口１９の位置より離れ
た間隔となるから、シヨートサーキツトはほとん
ど生じないのである。

考案の効果 前記実施例の説明より明らかなように本考案は
化粧パネルの風路仕切枠に仕切枠折曲片を設け、
吹出口の両端側方に固定された保持ピンを支点と
して回動するルーバー保持片を設け、このルーバ
ー保持片と一体に形成され、かつルーバー折曲片
および平面部とよりなるルーバーを設け、前記ル
ーバー折曲片が前記仕切枠折曲片によつて回動が
規制されるようにしたから、１枚のルーバーで吹
出方向が広範囲に吹出させることができ、ルーバ
ー個数として、部品点数が減少し、しかも暖房時
においても吸込口との間隔を大にしてシヨートサ
ーキツトのないようにしたから熱交換効率も低下
することがなくなるなどの効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の空気調和機の吹出
装置の断面図、第２図は同吹出装置の冷房時の要
部断面図、第３図は同吹出装置の暖房時の要部断
面図、第４図は従来の吹出装置の要部断面図、第
５図は同従来の吹出装置の斜視図である。 １……本体、１４……化粧パネル、７……グリ
ル枠、１２……仕切枠折曲片、１１……風路仕切
枠、２０……吹出口、３２……保持ピン、３１…
…ルーバー、８……ルーバー保持片、９……ルー
バー折曲片、１０……平面部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体と接合して設けられる化粧パネルを備え、
   この化粧パネルのグリル枠との間に吹出口を形成
   し、かつ垂直に立上げられた風路仕切枠を設け、
   この風路仕切枠の下端に風路仕切板に平行し、か
   つ垂直に立上げられた仕切枠析曲片を設け、この
   吹出口の両端側方に保持ピンを支点として回転す
   るルーバー保持片を設け、このルーバー保持片と
   一体に形成され、前記仕切枠折曲片の上端部によ
   つて調節角度が規制されるルーバー折曲片および
   平面部とより形成されるルーバーを設けてなる空
   気調和機の吹出装置。