JPH0356818Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はビルデイングなどの天井裏内に備えら
れる天井埋込形空気調和機に関するものである。

従来の技術 従来、ビルデイングなどの天井裏内に備えられ
る天井埋込形空気調和機は第３図に示すような構
成となつている。すなわち、天井面１の開口部２
に対向するように天井裏３内に納められた空気調
和機の本体４があつて、この本体４内には、室内
循環用の送風機５と、冷温水を通水する熱交換器
６とを設けている。前記本体４の下方側、すなわ
ち開口部２に対して室内下方側より装着するよう
にしたカセツトプレート７を下方より前記本体４
に装着して設け、このカセツトプレート７には吸
込口８と吹出口９とを同一面に設け、前記吸込口
８にはすでにカセツトプレート７の枠に固定して
いる仕切ベーン１０と、仕切ベーン枠１０ａを設
け、前記吹出口９には手先、あるいは工具等を使
用し、支点１１を枢支として自由に方向を変える
ことのできるルーバー１２を備えている。そして
前記ルーバー１２は冷房時外方向、すなわち吸込
口８と反対方向に向かせ、暖房時は点線で示すよ
うに垂直方向にして暖房時の吹出空気ができるだ
け下方向に到達するようにしていた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、暖房時にルーバー
１２を垂直にして温風をできるだけ下方向に長く
吹出すようにしようとするが、仕切ベーン１０ａ
を隔てるのみで吸込口８と吹出口９とが隣接した
構成となるから、吹出口９より吹出した空気の一
部、すなわち仕切ベーン１０ａの付近を通過する
空気はふたたび吸込口８より吸込まれてしまい温
度分布を悪くしてしまうという問題点を有してい
た。

本考案はこのような問題点を解消するもので、
このようなシヨートサーキツトを少なくして温度
分布の向上を図ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、本体の
下方に吸込口と吹出口とをもつカセツトプレート
を設け、前記吹出口に仕切ベーン枠に近接し少な
くともカセツトプレート下面より長く突出するよ
うに形成したルーバを設けたものである。

作 用 この構成により吸込口より流入した空気は送風
機、熱交換器を経て吹出口に流れ、カセツトプレ
ートの下面より長く突出し、かつ仕切ベーン枠と
接するように設けたルーバーによつて吸込口側へ
の空気の流れを遮断し、シヨートサーキツトを防
止することとなる。

実施例 本考案による一実施例を第１図、および第２図
にもとづいて説明する。天井埋込形空気調和機
は、ビルデイングなどの天井面１５に天井埋込形
空気調和機の本体１６の面積より大なる開口部１
７に対向するように天井裏１８に吊下げられてい
る。前記本体１６内には室内循環用の送風機１９
と、冷温水を通水する熱交換器２０と、ドレンパ
２１と、仕切板２２とを備えている。前記本体１
６の下方側、すなわち開口部１７には室内の下方
側より装着するようにしたカセツトプレート２３
を設け、このカセツトプレート２３には吸込口２
４と、吹出口２５とを同一面に設けている。前記
吸込口２４にはすでにカセツトプレート２３の枠
２６に固定している複数の仕切ベーン２７と、こ
の仕切ベーン２７の端に位置し、吹出口２５と吸
込口２４とを仕切る構成の仕切ベーン枠２７ａと
を設け、前記仕切板２２と同一垂直方向に合わせ
られる。前記吹出口２５には支点２８を枢支とし
て手先や工具などを使つて外方向、すなわち吸込
口２４側とは反対の方向の角度に調整するルーバ
ー２９，２９ａを複数枚設けている。このルーバ
ー２９の内の一枚は前記仕切ベーン枠２７ａに接
するようにしている。すなわち、仕切ベーン枠２
７ａの吹出口２５側に接して冷房時は実線位置の
傾斜に、角度を調整し暖房時は点線位置の垂直に
なるように角度を調整し、暖房時にはルーバー２
９ａを垂直になるように調整したとき、カセツト
プレート２３の下面３０より突出するようにして
いる。

上記構成において、空気調和機を運転すること
により吸込口２４より流入した空気は送風機１
９、熱交換器２０を経て吹出口２５より吹出す流
路となるが、この吹出口２５において冷房時はル
ーバー２９，２９ａを実線位置の傾斜方向に調整
して室内下方の空間部に直接当てることなく横方
向に吹出すようにする。次に暖房時はルーバー２
９，２９ａを垂直方向に調整する。そしてルーバ
ー２９ａは仕切ベーン枠２７ａに接して垂直にし
たとき。カセツトプレート２３の下面３０よりそ
の先端が突出することになり、この突出すること
により吹出された温風がルーバー２９ａに多くリ
ードされ、吸込口２４側に流れることなくシヨー
トサーキツトの少ないようにしているのである。

考案の効果 前記実施例の説明より明らかなように本考案
は、カセツトプレートの仕切ベーン枠を接するよ
うに吹出口のルーバーを設け、このルーバーを暖
房時に垂直に調整するとカセツトプレートの下面
より突出するようにしたから、温風吹出において
ルーバーに多くリードされ下方向への吹出しを多
くし、シヨートサーキツトの量を減少させる。し
たがつて温度分布も良好な方向になるなどの効果
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の天井埋込形空気調
和機の断面図、第２図は同天井埋込形空気調和機
のカセツトプレートの斜視図、第３図は従来の天
井埋込形空気調和機の断面図である。 ２３……カセツトプレート、２４……吸込口、
２５……吹出口、２７……仕切ベーン、２７ａ…
…仕切ベーン枠、２９，２９ａ……ルーバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体の下方に吸込口と、吹出口をもつカセツト
   プレートを備え、前記吹出口に仕切ベーン枠に近
   接し少なくともカセツトプレート下面より長く突
   出するように形成したルーバーを設けてなる天井
   埋込形空気調和機。