JPH0424284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は開放型燃焼暖房機（以下フアンヒータ
と呼ぶ）における炎検知回路に関するものであ
る。

（従来の技術） フアンヒータは燃焼後の排気ガスを室内に放出
する暖房機であるが故に、燃焼が正常に行なわれ
ているかを常時監視し、失火した場合等に燃料ガ
スの室内放出を防止するよう制御される。一方、
フアンヒータは室温特性を良くすべく室温と設定
温度の関係に基づき。燃焼量を複数段に切り換え
るべく制御される。しかるに、燃焼量が変化する
ことにより火炎の状態は変化し、その為炎を検出
するべきレベルは燃焼量に応じて変化させる必要
が有る。

（考案が解決しようとする問題点） 従来は燃焼量の変化と同時に炎検出レベルを変
化させていたが、この場合燃焼器内の燃料等の慣
性により火炎が瞬時に変化しない為、このときに
炎の実際のレベルと検出レベルが逆転の状態にな
り、制御装置が誤つた動作をかもしだす可能性を
有していた。

（問題点を解決するための手段） 燃焼量切り換え制御回路と、その出力で作動す
るタイマー要素と、その出力を燃焼火炎の検知出
力と比較する炎検知回路とを各設けたものであ
る。

（作用） 燃焼量切り換え回路から燃焼量を変化させるべ
く信号が出力され、それを任意の一定時間遅延さ
せるタイマー要素出力を介して炎検知回路に入力
し、火炎の検出レベルを変化させることにより、
燃焼量変化時に実火炎レベルと検出レベルの逆転
を防止する。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は本考案による一実施回路構成例を示し
たものである。第２図ａ，ｂは本考案によるタイ
ミングチヤート例を示したものである。第１図中
１は制御回路の正電源端子、２は負電源端子、３
は燃焼量切換信号入力端子、４は炎検知回路出力
端子である。Ａはタイマー要素であり、Ｂは炎検
知回路、Ｃは燃焼量切り換え制御回路である。燃
焼量切り換え制御回路Ｃは入力として燃焼量切換
信号が端子３により入る。この信号は強燃焼時高
Ｈレベル、弱燃焼時低Ｌレベルであり、この信号
は５に示すトランジスタを駆動すると共にタイマ
ー要素Ａに入力される。トランジスタ５のコレク
タ出力にはリレー６が接続され、リレー６は記述
しない燃料供給器例えば、電磁弁やポンプを駆動
することにより、燃焼量を切り換える。タイマー
要素Ａ中７は電圧比較用コンパレータであり、そ
の反転入力は直流基準電圧が印加され、また非反
転入力は抵抗８及び９、コンデンサ１０より構成
される充放電回路の信号が印加される。充放電回
路への入力は燃焼量切換信号がダイオード１１を
介して印加される。すなわち燃焼量が弱→強へ切
り換わつたときは信号端子３は低レベル→高レベ
ルに変化する為ダイオード１１、抵抗８を介して
コンデンサ１０へ充電され、コンパレータ７の出
力は燃焼量が弱→強に切り換わつて後、任意の一
定時間Ｔを経過して後低レベル→高レベルに変化
する。逆に燃焼量が強→弱に切り換わつたときは
信号端子３は高レベル→低レベルに変化する為、
コンデンサ１０に充電されていた電荷は抵抗９を
介して放電される。その為、コンパレータ７の出
力は燃焼量が強→弱に切り換わつて後、任意の一
定時間Ｔを経過して後高レベル→低レベルに変化
する。炎検知回路Ｂ中１２は電圧比較用のコンパ
レータであり、その反転入力は直流電源電圧とし
て直流電源間に設けられた抵抗１３，１４の分圧
値に前述のタイマー要素Ａのコンパレータ７出力
より抵抗１５を介した合成電圧が印加される。一
方、非反転入力は火炎レベルを検出する回路が接
続され、火炎中に設けられるべきロツド１６とバ
ーナ１７間に交流信号１８を印加し、火炎の整流
作用を用いて出力負荷抵抗１９には火炎レベルが
直流電圧として発生し、これが印加される。そし
て火炎レベルが基準より高い場合はコンパレータ
１２出力は高レベルに、低い場合は低レベルにな
り、これが出力端子４に発生し種々の制御信号と
して用いられる。

次に本考案による一実施動作例について説明す
る。第２図中ａは燃焼量の状態を示したもの、ｂ
は火炎を検出する為の基準レベルを示したもので
ある。通常強燃焼にて長時間安定しているとき
は、燃焼量切換信号の端子である３には高レベル
が印加され続けている為、トランジスタ５はオン
し、リレー６がオンしているため強燃焼が継続さ
れている。このときコンデンサ１０は充電が完了
している状態であり、コンパレータ７の入力は
（非反転入力電圧）＞（反転入力電圧）となつてお
り、コンパレータ７出力は高レベルとなり、よつ
て、炎検知回路Ｂ中のコンパレータ１２の反転入
力つまり基準電圧はコンパレータ７より抵抗１５
を介して高レベルになつている為、基準電圧は高
いレベルを保つている。ここで燃焼量切換信号の
端子３の信号が高レベル→低レベルに変化すると
トランジスタ５はオフし、リレー６もオフするた
め、燃焼は弱になる。これによりコンデンサ１０
からは抵抗９を介して放電される為、燃焼量が強
→弱に切り換わつて後、一定時間Ｔ経過後にコン
パレータ７の出力は高レベル→低レベルに変化
し、この時点でコンパレータ１２の反転入力つま
り基準値は低いレベルに変化する。その後燃焼量
切換信号の端子３の信号が低レベル→高レベルに
変化するとトランジスタ５はオンし、リレー６も
オンするため燃焼は強になる。これによりコンデ
ンサ１０へはダイオード１１、抵抗８を介して充
電される為、燃焼量が弱→強に切り換わつて後、
一定時間Ｔ経過後にコンパレータ７の出力は低レ
ベル→高レベルに変化し、この時点でコンパレー
タ１２の反転入力つまり基準値は高いレベルに変
化する。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、燃焼量を切り換
えるべく信号が出力されて後、任意の一定時間遅
延させるタイマー要素出力により火炎の検出レベ
ルを変化させることができる為、燃焼器内の燃料
等の慣性により火炎が瞬時に変化しなくとも、炎
検知回路内で同様の遅延が構成される為、より確
実な火炎制御が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による一実施例の回路構成図、
第２図ａ，ｂは本考案によるタイミングチヤート
図を示したものである。 Ａ……タイマー要素、Ｂ……炎検知回路、Ｃ…
…燃焼量切り換え制御回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃焼量を複数段階に切り換える燃焼量切り換え
   制御回路Ｃと、その出力により作動し、任意の一
   定時間出力動作を遅延するタイマー要素Ａと、そ
   の出力と燃焼火炎を検知した出力とを比較し制御
   信号を出力する炎検知回路Ｂとを各設け、タイマ
   ー要素Ａの出力により燃焼火炎を検知する検知感
   度を切り換えるべくしたことを特徴とした炎検知
   回路。