JPH04235786A - 写真廃液の処理方法 - Google Patents

写真廃液の処理方法

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JPH04235786A
JPH04235786A JP3002236A JP223691A JPH04235786A JP H04235786 A JPH04235786 A JP H04235786A JP 3002236 A JP3002236 A JP 3002236A JP 223691 A JP223691 A JP 223691A JP H04235786 A JPH04235786 A JP H04235786A
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JP
Japan
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waste liquid
treatment
oxidation treatment
bleaching
treated water
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Application number
JP3002236A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ishizuka
弘 石塚
Kozo Aoki
幸三 青木
Seiji Suzuki
誠治 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料の処理廃液の公害負荷を低減する処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】黒白およびカラーのハロゲン化銀写真感
光材料の処理によって生じる写真廃液は通常、有価金属
である銀の回収の目的から感光材料から溶出した銀イオ
ンを多く含むもの(含銀系)とそれ以外のもの(非含銀
系)とに分類して回収され、含銀系からは廃液処理業者
によって銀が回収される。一般に定着処理およびカラー
感光材料処理における漂白処理・一浴漂白定着処理から
の使用済処理廃液は含銀系に分類され、現像処理からの
使用済処理廃液は非含銀系に分類される。水洗処理およ
び安定処理からの使用済処理廃液は含まれる銀イオンの
濃度に応じて含銀系あるいは非含銀系のいずれかにそれ
ぞれ分類される。
【0003】従来、これらの写真廃液の公害負荷を低減
する処理方法としては、化学的処理法(特開昭53−1
2152号、特公昭57−37396号、特開昭61−
241746号等)、イオン交換法(特公昭51−37
704号、特公昭53−383号、特公昭53−432
71号等)、逆浸透法(特開昭50−22463号)、
活性汚泥法(特公昭55−49559号、特公昭51−
12943号等)、電解酸化法(特開昭48−8446
2号、特開昭49−119458号等)等が知られてい
る。しかし、これらの方法はそれぞれ以下の様な欠点を
持っている。
【0004】化学的処理法は、過酸化水素、過硫酸塩、
過ハロゲン酸塩、亜ハロゲン酸及び次亜ハロゲン酸添加
による処理法が知られているが、高いCOD(化学的酸
素要求量)値を有する写真廃液に対してはどれも処理効
率が極めて悪く、常に必要以上に過剰の薬剤を使用する
ことになり、運転経費が高くなってしまう。また、イオ
ン交換法や逆浸透法のように樹脂や膜を使う場合にも、
現像主薬など高分子化しやすい物質の吸着やよごれで頻
繁に樹脂や膜の交換が必要になり、運転経費が高くなり
やすい。
【0005】活性汚泥法については、運転経費は安く済
むものの、生分解生の乏しい素材に対しての効果は薄く
、特に写真廃液中に多量に含まれるEDTA(エチレン
ジアミン四酢酸)等のキレート剤はほとんど処理されな
い。
【0006】以上の処理法に比べ電解酸化法は、強力な
酸化力を有するが、■高いCOD値を持つ廃液について
は酸化分解するに際し、大量の電流を必要とするため設
備費が高く処理時間が長い。■現像主薬等の有機化合物
が高分子化し易く電極を汚染する。■チオ硫酸塩等低級
イオン化合物を分解する際、硫化水素等の有害ガスの発
生がある。■有機化合物の分解は多くの場合酢酸、プロ
ピオン酸等の低級脂肪酸のレベルで止まり、これらはB
OD(生物学的酸素要求量)負荷を持つため、BOD値
の低減が十分でなくなる、等の問題点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点を効果的に解決する新たな方法を提供することを目的
としている。すなわち本発明は第1に水質および大気の
両面にわたって環境汚染のない有効かつ安価な写真廃液
の無害化手段を確立することを目的とする。
【0008】本発明は第2にCOD値を有効に低下させ
る処理手段を提供することにある。本発明は第3にチオ
硫酸塩のごとき、低級イオウ化合物を含有する漂白・定
着系廃液において、電解酸化処理を行なうに際し、硫化
水素のごとき有害ガスを発生させることなく効率良く処
理する手段を提供し、さらには効率良く鉄イオンを除去
する手段を提供することを目的とする。
【0009】本発明は第4に現像主薬のような芳香族化
合物等を含有する現像系廃液において、電解酸化処理を
行なうに際し、電極を汚染されることなく効率良く処理
する手段を提供することを目的とする。本発明は第5に
、電解酸化処理を行なう際に生成する酢酸等低級脂肪酸
を始めとするBOD成分を効率よく処理し、より公害負
荷の少ない処理水を得る手段を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々の検討
を行なった結果、写真廃液について以下の手段を用いる
ことにより、本発明の目的が効果的に達成されることを
見出した。
【0011】すなわち、上記の分類の含銀系より銀イオ
ンの除去を行なったものを、漂白・定着系として次の処
理(a) を行なう。 (a) 漂白・定着系廃液を生物酸化処理し(工程a−
1)、その後得られた処理水を電解酸化処理し(工程a
−2)、さらに得られた処理水についてpH調整を行な
い、鉄分を除去する(工程a−3)。
【0012】通常ハロゲン化銀写真感光材料を処理する
に際しては、前述のごとき有価金属を含む含銀系の他に
、非含銀系の廃液が生じ、この処理を行なうことも必要
である。この非含銀系すなわち現像系の廃液については
、公知の方法で処理すればよいが次の(b) の処理を
行なうことにより、排出される写真廃液全般を効率良く
処理することができる。 (b) 現像系廃液をpH10以上として酸素もしくは
酸素を含有する気体を作用させることによって、被酸化
性物質を酸化分解し(工程b−1)、その後得られた処
理水を電解酸化処理する。(工程b−2)
【0013】上記(a) および(b) の処理によっ
て得られた処理水を混合して生物酸化処理(工程c)を
行うと、さらに清澄な処理水を得ることができる。
【0014】本発明について、さらに詳述する。写真廃
液において分別回収される漂白・定着系と現像系のうち
漂白・定着系について、銀回収後に以下の(a) の処
理を行なう。
【0015】(a) 工程a−1において、漂白・定着
系廃液について生物による酸化処理を行なうことによっ
てCOD値の低減がはかれる。漂白・定着系廃液中に含
まれるチオ硫酸、亜硫酸のような低級イオウ化合物が硫
酸にまで酸化されるので、つづく電解酸化処理における
電力消費量を小さくするとともに硫化水素のような有害
ガスの発生を防止することができる。
【0016】つづく工程a−2において、電解酸化処理
を行なうことにより、さらにCOD値の低減をはかる。 この工程においては前工程a−1において、ほとんど処
理されずに残ってしまうEDTAのごとき漂白・定着系
廃液中に含まれる生分解性の乏しいキレート剤が分解さ
れるため、これと錯体を形成していた鉄イオンがフリー
となる。
【0017】工程a−2の電解酸化処理の過程で多くの
場合pHが下がっていくが、続く工程a−3において処
理水のpHを高めるだけで容易に鉄イオンを水酸化鉄の
形で沈殿させることができる。すなわちキレート剤と錯
体を形成している鉄イオンをカルシウム、バリウム、マ
グネシウムの各イオンのようなアルカリ土類金属のイオ
ンと交換させるという一般に行なわれる操作が不要にな
る。このためpH上昇のために使用するアルカリとして
は、上記のようなアルカリ土類金属の水酸化物ばかりか
、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を
用いても目的を達することができる。特にアルカリ金属
の水酸化物を用いることにより、写真廃液中に多量に含
まれる硫酸イオンとの間に不溶性のスラッジを生じるこ
とを回避することができ、処理にともなう排出物の減量
をはかることができる。
【0018】残る現像系の廃液について、次の処理(b
) を行なうことが有効であり、漂白・定着系廃液の処
理(a) と別に処理を行なうことにより、排出される
写真廃液全般を効率良く処理することができる。(a)
 工程b−1において現像系廃液中に含まれる現像主薬
やその他添加剤等のCOD成分を酸素と反応させること
でCOD値の低減をはかる。この際廃液をpH10以上
とすることでCOD値低減の度合いが驚くほどに大きく
なる。このとき後続の電解処理を行なうに際し高分子化
する成分のうち、現像主薬の酸化分解が起こるので後続
の工程b−2の電解酸化での電力消費が小さくなるばか
りか電極がタール状の物質に汚染されて電流効率を低下
させることがなくなる。
【0019】つづく工程b−2において電解酸化処理を
行なうことにより、さらにCOD値の低減をはかる。
【0020】以上のような処理を行なうことにより、清
澄な処理水を得ることができ、本発明の目的を達するこ
とができるが、(a) および(b) の処理によって
生じた処理水について混合して次の処理(c) を行な
うことにより、さらに公害負荷の小さな処理水を得るこ
とができる。
【0021】(c) 工程a−2、工程b−2において
行なった電解酸化処理においては、一般にCOD値の低
下は十分となるものの、有機物の分解にともない生成す
る酢酸等を十分に分解することが難しいため、BOD値
の低下が不十分であり、排出する地域により規制の対象
となる場合がある。そのような場合には、以上の処理(
a),(b) に加えて次の工程cを行なうことが好ま
しく、工程cにおいては、(a) および(b) にお
ける処理水を混合してさらにBOD値の低下をはかる。 (a) および(b) における処理水は上記の理由か
ら工程a−2および工程b−2における電解酸化処理を
経ることによってBOD値/COD値比が高められてお
り、より生分解性のよい状態になっている。したがって
(c) における生物処理を効率良く行なうことができ
る。
【0022】工程cにおいて、(a) および(b) 
における処理水を混合して処理を行なうことにより、処
理槽を共用することができ、制御系統を単一にできるた
め装置コストを減少させることができる。さらに運転の
際の維持管理操作を容易にすることができる。
【0023】一方、電解酸化処理においては処理を行な
うための電力コストが大きな問題となる。このため現像
系の処理と、漂白・定着系の処理を別々にして、それぞ
れの処理すべきCODの値に応じて最小限の電力を使用
することが望ましい。したがって工程a−2および工程
b−2の電解酸化処理は経済上別々に行なう必要がある
【0024】次に本発明の処理工程についてさらに詳細
に説明する。 (a) 工程a−1:漂白・定着系廃液について生物酸
化処理を行なう。ここで廃液中の無機塩類の濃度が高す
ぎる場合には、希釈により海水中の無機塩類の濃度であ
る3%以下としてから処理を行なうと、生物相が安定し
好ましい。また廃液中にりん分が不足する場合、りんと
してCOD値の0.5%から3%含むようにりん酸塩(
例えば、KH2PO4, K2HPO4, NaH2P
O4 ・2H2O, Na2HPO4)を添加してから
処理を行なうと生物相が安定し、好ましい。処理中にチ
オ硫酸塩、亜硫酸塩などの低級イオウ化合物の酸化によ
り生成する硫酸を中和する目的からアルカリ(水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナ
トリウム等)を添加して、pHが下がりすぎないよう中
性付近に保つことが生物相を健全に保つために好ましく
、好ましいpHの範囲は5.5から8.5であり、5.
8から7.5が特に好ましい。
【0025】工程a−2:工程a−1を行なった処理水
を電解酸化処理する。
【0026】工程a−3:工程a−2を終えた処理水に
ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、もしくはカ
ルシウム、バリウム、マグネシウムなどのアルカリ土類
金属の水酸化物の固体あるいは水溶液あるいは懸濁液を
添加し、処理水のpHを7以上、好ましくは8以上とす
る。この操作により鉄イオンは水酸化鉄の沈殿となる。 ここでアルカリ金属の水酸化物を使用すると、写真廃液
中の硫酸イオンとの間に不溶性の塩を生じることなく、
生成スラッジを減量でき好ましい。攪拌後生じた沈殿を
沈降させ、濾過分離を行なう。この際、沈降分離を促進
するために、高分子凝集剤を用いてもよい。
【0027】多くの場合以上の工程により下水道や河川
に放流できるレベルとすることができるが、特に高濃度
の廃液を用いた場合には、更に生物処理および/または
活性炭吸着処理を組み合わせて廃出レベルを下げること
ができる。
【0028】(b) 工程b−1:現像系廃液のpHを
10以上好ましくは1以上とする。pHの値が十分でな
い場合はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属もし
くはカルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属の水
酸化物を固体あるいは水溶液あるいは懸濁液として添加
し、上記の範囲とする。次に酸素もしくは空気のように
酸素を含有した気体を通気する。このときの通気量とし
て好ましくは、廃液1lに対し25℃、1atm の酸
素量として40l以上、さらに好ましくは80l以上接
触させる。このときの接触方法としては、液中への通気
、あるいは流風中への通液あるいは強力な攪拌のいずれ
かの方法でも良い。液中への通気の方法として、例えば
気体をガラスボールフィルター(商品名・木下理科工業
社製を通じて液中に散気させる方法がある。ここでの処
理を終えた液に沈殿が生成した場合は、次の工程に移る
前に分離除去することが好ましい。
【0029】工程b−2:工程b−1の処理を終えた液
を電解酸化処理する。
【0030】(c) 工程c:工程a−3および工程b
−2をそれぞれ終えた処理水を混合し、生物酸化処理を
行なう。ここで被処理水中の無機塩類の濃度が高すぎる
場合には、希釈により3%以下としてから処理を行なう
と、生物相が安定し好ましい。また、生物相の安定のた
めにはpHを中性付近としてから処理を行なうことが好
ましく、好ましいpHの範囲は5.5から8.5である
。pHの調整が必要な場合には、硫酸、塩酸、硝酸等の
酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、炭酸ナトリウム等のアルカリを加えて上記の範
囲とする。
【0031】本発明方法における電解酸化処理(工程a
−2および工程b−2)、電極としては陽極酸化を連続
的に行っても消耗しない貴な電極なら特に制限なく使用
できるが、酸化されにくい十分に貴な極が好ましい。具
体的には二酸化鉛、白金、白金イリジウム、二酸化イリ
ジウムなどでチタン基材の表面を掩ったもの(例えば、
商品名エクセロード、日本カーリット社製)が好ましい
。これらの陽極は高電圧をかけることができ、アルコー
ル、アルデヒド、カルボン酸などを効率よく電解酸化で
きる。1電極対あたり2〜10V、好ましくは2〜8V
の電圧を使用する。
【0032】一方陰極としては電解停止中に腐蝕を起こ
さないよう耐蝕性と通電性を持つものなら何でも良いが
、ステンレス板(又は棒)が最も好適である。もちろん
各種の炭素電極や種々の金属電極も使用できる。陽・陰
極対はそれぞれの電極板を1枚ずつ適当間隔で相対させ
たり、あるいは陽極を中に両側から陰極板を挟むあるい
は陰極を中に両側から陽極で挟むようなサンドイッチ型
の対など適宜な構造がとられる。ここで電極の形状は線
状、板状、網状、布状、球状などいずれの形状でも良い
が、電極の表面積が大きいものほど好ましい。
【0033】電解槽は連続式、回分式のいずれでも反応
に必要な充分な時間、濾過分離液が滞在すれば良い。ま
た、電解槽内の攪拌は電極を回転させるもの、電解によ
る発生気体で行うもの、気体を吹き込むもの、回転板あ
るいは棒で液を動かすもの、ポンプあるいは重力を用い
て液を動かすものなど充分液が電極表面で動くものであ
ればいずれのものでも良い。さらに電解触媒として、金
属あるいは金属化合物などを添加しても良い。
【0034】流れる電流と、時間の積で表わされる通電
量は、COD値に対する当量に対して0.1倍から10
00倍、好ましくは0.5倍から100倍である。ここ
でCOD値に対する当量とは、COD値を酸素の原子量
で除去したものとファラデー定数との積で表わされる。 特に工程a−2における漂白・定着系の処理水の電解酸
化処理を行なうに際しては、次の工程a−3において、
円滑に鉄イオンを除去できるようキレート剤を分解させ
るため、十分に通電を行なう必要がある。
【0035】また本発明における生物酸化処理(工程a
−1、工程c)の方法としては、活性汚泥法、ラグーン
法、散水濾床法、回転円板法などがあるが、好気的に曝
気、あるいは空気や酸素に接触させる方法ならば何でも
使える。特に工程a−1における生物酸化処理に Th
iobacillus 属、Thiothrix 属、
Beggia toa属等のイオウ酸化菌を含む生物相
を用いると、菌体の馴養がよりすみやかに行なわれ、低
級イオウ化合物を効率よく酸化することができるので好
ましい。これらの生物処理のより具体的方法については
「活性汚泥法の維持管理技術」桜井敏郎、須藤隆一著者
(科学技術開発センター刊)、「新しい活性汚泥法」橋
本  奨、須藤隆一著者(産業用水調査会刊)などに記
載されている。
【0036】また本発明で用いることができる高分子凝
集剤としてはアニオン、ノニオン、カチオンの電荷をも
つものがある。これらは反対イオンに帯電する水中の懸
濁粒子の表面電荷を中和し個々の粒子を不安定化させて
凝結現象を促進する。次いで活性官能基により粒子への
吸着が起こり粒子間の架橋効果によって懸濁粒子の凝集
への進み、さらに巨大なフロックの形成を促進する。高
分子凝集剤の材質としてはアクリルアミドやアクリル酸
を共重合したものが汎用され、例えばDIC−A500
(商品名・大日本インキ社製)等を用いることができる
【0037】本発明の方法に用いられる写真処理廃液と
しては、ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理したとき
に生じる処理液である。ここで感光材料としてはカラー
感光材料の他黒白感光材料がある。例えばカラー感光材
料としてはカラーペーパー、カラー反転ペーパー、撮影
用カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、映画用ネ
ガもしくはポジフィルム、直接ポジカラー感光材料など
を挙げることができ、黒白感光材料としては、Xレイフ
ィルム、印刷用感光材料、マイクロフィルム、撮影用黒
白フィルムなどを挙げることができる。
【0038】写真処理廃液は写真処理液成分を主成分と
しているが、写真処理廃液には、そのほか写真処理過程
で生成した現像主薬の酸化体、硫酸塩、ハライドなどの
反応生成物や、感光材料から溶け出した微量のゼラチン
、界面活性剤などの成分が含まれている。
【0039】写真処理液はカラー処理液、黒白処理液、
製版作業に伴う減力液、現像処理タンク洗浄液などがあ
り、黒白現像液、カラー現像液、定着液、漂白液、漂白
定着液、画像安定化液などから成る。
【0040】多くのカラーペーパー用カラー現像液はカ
ラー現像主薬、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩、炭酸
塩、硬水軟化剤などと共にアルキレングリコール類やベ
ンジルアルコール類を含んでいる。一方カラーネガ用現
像液、カラーポジ用現像液、一部のカラーペーパー用現
像液は、これらのアルコール類を含んでいない。
【0041】カラー現像液は、通常、芳香族第一級アミ
ンカラー現像主薬を含有する。それは主にp−フェニレ
ンジアミン誘導体であり、代表例はN,N−ジエチル−
p−フェニレジアミン、2−アミノ−5−ジエチルアミ
ノトルエン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β
−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、N−エチル−
N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル
−4−アミノアニリンである。また、これらのp−フェ
ニレンジアミン誘導体は硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p
−トルエンスルホン酸塩などの塩である。該芳香族第一
級アミン現像主薬の含有量は現像溶液1l当り約0.5
g〜約10gの範囲である。
【0042】カラー現像液中には、保恒剤として種々の
ヒドロキシルアミン類を含んでいる。ヒドロキシルアミ
ン類は置換又は無置換いずれも用いられる、置換体の場
合はヒドロキシアルミン類の窒素原子が低級アルキル基
によって置換されているもの、とくに2個のアルキル基
(例えば炭素数1〜3)によって置換されたヒドロキシ
ルアミン類である。ヒドロキシルアミン類の含有量はカ
ラー現像液1l当り0〜5gである。
【0043】また黒白現像液中には、1−フェニル−3
−ピラゾリドン、1−フェニル−4−ヒドロキシメチル
−4−メチル−3−ピラゾリドン、N−メチル−p−ア
ミノフェノール及びその硫酸塩、ヒドロキノン及びその
スルホン酸塩などが含まれている。
【0044】カラー及び黒白現像液には保恒剤として、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウ
ム、重亜硫酸カリウム、メタ亜流酸ナトリウム、メタ亜
硫酸カリウム等の亜硫酸塩や、カルボニル亜硫酸付加物
を含有するのが普通で、これらの含有量は0g〜5g/
lである。その他保恒剤として、カラー及び黒白現像液
にはN,N−ジアルキル置換ヒドロキシルアミンとトリ
エタノールアミンなどのアルカノールアミンの組合せも
用いられる。カラー及び黒白現像液は、pH9〜12で
ある。上記pHを保持するためには、各種緩衝剤が用い
られる。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩
、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシン塩、N
,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン
塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニ
ン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メ
チル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリ
ン塩、トリスヒドロシアミノメタン塩、リシン塩などを
用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸
塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解性やpH9.0以上
の高pH領域での緩衝能に優れ、現像液に添加しても写
真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価である
といった利点を有し、これらの緩衝剤が多く用いられる
。該緩衝剤の現像液への添加量は通常0.1モル/l〜
1モル/lである。
【0045】その他、現像液中にはカルシウムやマグネ
シウムの沈殿防止剤として、あるいは現像液の安定性向
上のために添加される、各種キレート剤が含まれる。そ
の代表例はニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、ニトリロ−N,N,N−トリメリメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメ
チレンホスホン酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノー
ル四酢酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1
,3−ジアミノプロパン四酢酸、2−ホスホノブタン−
1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸などである。これらのキレー
ト剤は必要に応じて2種以上併用されることもある。
【0046】現像液は、各種の現像促進剤を含有する。 現像促進剤としては、チオエーテル系化合物、p−フェ
ニレンジアミン系化合物、4級アンモニウム塩類、p−
アミノフェノール類、アミン系化合物、ポリアルキレン
オキサイド、1−フェニル−3−ピラゾリドン類、ヒド
ラジン類、メソイオン型化合物、チオン型化合物、イミ
ダゾール類等である。
【0047】また、現像液中には、カブリ防止の目的で
、臭素イオンを含有することが多いが、塩化銀を主体と
する感光材料に対しては臭素イオンを含まない現像液を
用いることもある。その他、無機カブリ防止剤としてN
aClやKClなどの塩素イオンを与える化合物を含有
していてもよい。また必要に応じて各種有機カブリ防止
剤を含有していてもよい。有機カブリ防止剤としては、
例えば、アデニン類、ベンズイミダゾール類、ベンズト
リアゾール類及びテトラゾール類を含有していてもよい
。これらのカブリ防止剤の含有量は現像剤1l当り0.
010g〜2gである。これらのカブリ防止剤は処理中
に感光材料中から溶出し、現像液中に蓄積するものも含
まれる。
【0048】また、必要に応じて、アルキルホスホン酸
、アリールホスホン酸、脂肪酸カルボン酸、芳香酸カル
ボン酸等の各種界面活性剤を含有していてもよい。
【0049】黒白写真処理においては、現像処理の後に
定着処理が行なわれる。さらにカラー写真処理におてい
は、現像処理と定着処理の間に通常漂白処理が行なわれ
、漂白処理は定着処理と同時に一浴漂白定着(ブリック
ス)で行なわれることもある。漂白液には、酸化剤とし
て鉄(III)又はCo(III)のEDTA、ジエチ
レントリアミン五酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,3−ジ
アミノ−プロパン四酢酸塩、ホスホノカルボン酸塩その
ほか過硫酸塩、キノン類などが含まれている。そのほか
、臭化アルカリ、臭化アンモニウムなどの再ハロゲン化
剤、硼酸塩類、炭酸塩類、硝酸塩類を適宜含有する場合
もある。定着液や漂白定着液にはチオ硫酸塩(ナトリウ
ム塩、アンモニウム塩)、酢酸塩、ホウ酸塩、アンモニ
ウム又はカリ明ばん亜硫酸塩などを含有していてもよい
【0050】ハロゲン化銀写真感光材料の処理において
は、定着処理あるいは一浴漂白定着処理を行なった後、
水洗及び/又は安定処理を行なうことが一般的である。 水洗処理においては、その処理槽にバクテリアが繁殖し
、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じ
ることがある。このような問題の解決策として、水洗水
に特開昭61−131,632号に記載のカルシウムイ
オン、マグネシウムイオンを低減させる方法を用いるこ
とができる。また、特開昭57−8,542号に記載の
イソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化
イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他
ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」
、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」、日
本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の殺菌剤を
用いることもある。
【0051】このような水洗水による水洗処理に続いて
、あるいは水洗処理の代わりに安定浴による安定化処理
が行なわれることもある。その例として、撮影用カラー
感光材料の最終浴として使用される、ホルマリンと界面
活性剤を含有する安定浴を挙げることができる。この安
定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えることもできる
【0052】通常、これらの処理によって排出される使
用済処理廃液は、有価金属である銀の回収の目的からハ
ロゲン化銀写真感光材料から処理液中に溶出した銀イオ
ンを多く含むもの(含銀系)とそれ以外のもの(非含銀
系)とに分類されて回収されることは前述したとおりで
ある。一般に漂白処理、定着処理および一浴漂白定着処
理からの使用済処理廃液は含銀系に分類され、現像処理
からの使用済処理廃液は非含銀系に分類される。水洗処
理および安定処理からの使用済処理廃液は、含まれる銀
イオンの濃度に応じて含銀系あるいは非含銀系にそれぞ
れ分類される。
【0053】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。〔用いた廃液の説明〕市販の撮影済み多層カラ
ーネガフィルム、フジカラーSUPER HG(以下S
HG−)100、SHG−200:SHG−400、S
HG−1600、REALA(以上商品名、富士写真フ
イルム社製)、コダカラーGOLD(以下GOLD−)
100、GOLD−200、GOLD−400、GOL
D−1600、エクター25、エクター125、エクタ
ー1000(以上商品名、イーストマンゴダック社製)
、コニカラーGX(以下GX−)100、GX200、
GX−400、GX−3200、コニカラーGXII(
以下GXII−)100、GX−100M(以上商品名
、コニカ社製)をとくに区別することなく、各種取り混
ぜて順次ミニラボ用のフィルムプロセッサーFP900
AL(商品名、富士写真フイルム社製)で処理液として
カラーネガ用現像処理済CN−16Q(商品名、富士写
真フイルム社製)を用いて処理した。このときの現像浴
および水洗浴のオーバーフロー液をカラーネガ現像系廃
液とし、漂白浴および定着浴のオーバフロー液をカラー
ネガ漂白・定着系廃液とした。また市販のカラーペーパ
ー(フジカラーペーパーSUPER 、FA、富士写真
フイルム社製)にカラーネガからプリント焼き付けを行
って、フジミニラボチャンピオンFA−170のプリン
タープロセサーPP1800B(以上商品名、富士写真
フイルム社製)で、処理液としてカラーペーパー用処理
済CP−43FA(以上商品名、富士写真フイルム社製
)を用いて処理した。このときの現像浴のオーバーフロ
ー液をカラーペーパー現像系廃液とし、漂白定着浴およ
び水洗浴のオーバーフロー液をカラーペーパー漂白定着
系廃液とした。カラーネガ現像系廃液およびカラーペー
パー現像系廃液を1:1に混合したものをカラー現像系
廃液とし、カラーネガ漂白・定着系廃液およびカラーペ
ーパー漂白・定着系廃液を1:1に混合したものをカラ
ー漂白・定着系廃液とした。
【0054】市販の撮影済み黒白ネガフィルム  ネオ
パンSS、ネオパン400PRESTO、ネオパン16
00SUPER PRESTO(以上商品名、富士写真
フイルム社製)をとくに区別することなく、各種取り混
ぜて順次現像液フジドールと定着液フジフィックス(以
上商品名、富士写真フイルム社製)を用いて処理した廃
液をそれぞれ5lずつと、市販の黒白ペーパー(フジブ
ロWP富士写真フイルム社製)にネガからプリント焼き
付けを行って現像液コレクトールと定着液フジフィック
ス(以上商品名、富士写真フイルム社製)を用いて処理
した廃液をそれぞれ5lずつと医療用Xレイ感材、MI
−SFおよびMI−SFII(以上商品名、富士写真フ
イルム社製)を現像液RD−3と定着液Fuji−F(
以上商品名、富士写真フイルム社製)で処理したときの
廃液をそれぞれ10lずつおよび印刷用感材システム 
 富士GRADEXシリーズの現像液GR−D1と定着
液GR−F1(以上商品名、富士写真フイルム社製)の
廃液をそれぞれ10lずつを現像液、定着液に分けて混
合し、それぞれ30lとしてこれを黒白現像系廃液およ
び黒白漂白・定着系廃液とした。
【0055】カラー現像系廃液および黒白現像系廃液を
1:1で混合し、現像系廃液とした。また、カラー漂白
・定着系廃液および黒白漂白・定着系廃液を1:1で混
合し、銀回収処理を施したものを漂白・定着系廃液とし
た。
【0056】現像系廃液のCOD値はマンガン法で45
000ppm であり、1lあたり0.17Mのヒドロ
キノン、0.02MのN−エチル−N−(β−メタンス
ルホンアミドエチル)−3−メチル−4−アミノアニリ
ン、0.03Mの2−メチル−4−〔N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、0.05
Mの5−スルホサリチル酸を含んでいた。
【0057】漂白・定着系廃液のCOD値はマンガン法
で45000ppm であり、1lあたり0.62Mの
チオ硫酸イオン、0.06Mの亜硫酸イオン、0.01
8MのEDTAを含み、1100ppm の鉄イオンを
含んでいた。また現像系廃液および漂白・定着系廃液に
含まれる無機塩類の濃度はそれぞれ7%、13%であっ
た。
【0058】実施例1前記漂白・定着系廃液を水道水に
て10倍に希釈し、この溶液にりんをりん酸水素=カリ
ウムの形でCOD値(4500ppm)の1%に相当す
る量を添加した。更にカルシウムイオンとマグネシウム
イオンを各々10ppm 、2ppm になるよう添加
した。この廃液をイオウ酸化菌を含む活性汚泥(MLS
S(活性汚泥浮遊物4500ppm)にて平均滞留時間
を2日として連続処理を行なった。生成する硫酸を10
%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、曝気槽内をpH6
.6以下にならないように保った。(工程a−1)この
処理水から浮遊物を濾過して除いた濾液を陽極に二酸化
鉛電極(LD400型、日本カートリッジ社製)陰極に
ステンレス(SUS316)板を陽極をはさむ両側に取
りつけた容量2lの電解槽5個を直列にいないだものに
分注し、酸化処理を行なった。強く攪拌を行ないながら
、10Aの電流を通電した。(工程a−2)この処理水
に水酸化ナトリウムを加えてpH8とし、15分攪拌し
た後凝集剤DIC  A−500(商品名、大日本イン
キ社製)を加え、30分攪拌してから生じた赤色の沈殿
の濾過を行なった。 (工程a−3)なお、工程a−1の連続生物処理におい
ては、定常状態になってからの処理水をこの工程におけ
る処理水酸とした。
【0059】以上の処理において、工程a−2の電解酸
化処理の通電時間を変えて処理を行なった処理水イ、ロ
、ハのデータを表1のNo. 1からNo. 3に示す
。通電時間4時間以上でCOD値200ppm 以下、
鉄イオン濃度1ppm と公害負荷が小さく、しかも清
澄な処理水を得ることができた。また、いずれの通電時
間においても硫化水素のような有害ガスが発生すること
はなかった。さらに以上の操作を繰り返すことにより、
継続して再現良く処理を行なうことができた。
【0060】比較例1漂白・定着系廃液について、工程
a−1の生物酸化処理を行なわずに10倍希釈して直接
工程a−2を行ない、以後実施例1と同一の処理を行な
った。以上の処理において、工程a−2の電解酸化処理
の通電時間を変えて処理を行なった処理水ニ、ホのデー
タを表1のNo. 4およびNo.5に示す。実施例1
に比べて同一通電時間におけるCOD値の低下が十分で
なく、また鉄イオン濃度も下水道排出の全国一律基準で
ある10ppm を上回る値となってしまう。さらに電
解酸化処理において硫化水素ガスが発生し、このガスを
処理しなければならなかった。
【0061】
【表1】
【0062】実施例2実施例1において、工程a−2に
おける通電時間を4時間として工程a−1から工程a−
3まで処理した処理水ロについて、活性汚泥処理を行な
った。滞留時間を1日として連続処理で行なったところ
、COD120ppm となり良好な処理水が得られた
。 (以上を工程p−1とする)
【0063】実施例3実施例1において工程a−3まで
処理した処理水ロおよび実施例2において工程p−1ま
で処理した処理水を、粒状活性炭TYPE SGL(東
洋カルゴン社製)をカラムに詰めたものに流したところ
、得られた処理水のCOD値はそれぞれ93ppm 、
56ppm となり、良好な処理水が得られた。
【0064】比較例2比較例1において6時間の通電を
行なった処理水ホについて、りんをりん酸水素=カリウ
ムの形でCOD値(1300ppm)の1%に相当する
量を添加し、更にカルシウムイオンとマグネシウムイオ
ンの各々10ppm 、2ppm になるよう添加した
。この液をイオウ酸化菌を含む活性汚泥(MLSS45
00ppm)にて平均滞留時間を2日として連続生物酸
化処理を行なった。すなわち本発明の処理工程とは反対
に、電解酸化処理を行なってから生物酸化処理を行なっ
た。処理水のCOD値は400ppm となり、実施例
1に比べて同一通電時間においていまだその低下が十分
でなかった。また鉄イオン濃度は40ppm といまだ
高い濃度であった。
【0065】比較例3比較例2の処理水についてさらに
水酸化ナトリウムを加えてpH9とし、15分攪拌した
後凝集剤DIC  A−500(商品名、大日本インキ
社製)を加え、30分攪拌してから生じた沈殿の濾過を
行なった。以上の処理を行なった処理水の鉄イオン濃度
は28ppm となり、比較例2の処理水よりは低下さ
せることができたが、いまだ10ppm 以下とするこ
とはできなかった。
【0066】実施例4前記現像系廃液1lをビーカーに
とり、これに水酸化ナトリウムを添加してpH13とし
た。この液にガラスボールフィルター(木下理化工業社
製)を用いて空気を毎分4lで通気した。(工程b−1
)これを濾過した濾液を実施例1の工程a−1と同一構
成で容量200mlの電解槽5個を直列につないだもの
に分注し、酸化処理を行なった。強く攪拌を行ないなが
ら4Aの電流を通電した。(工程b−2)
【0067】
以上の処理において、工程b−2における通電時間を9
時間で一定とし、工程b−1における通気時間を30分
、120分、240分と変えて処理を行なった処理水ヘ
、ト、チのデータを表2のNo. 1からNo. 3に
示す。通気時間120分以上で電解酸化処理工程におけ
る陽極の汚染は全くなく、しかもCODの低下が最大と
なった。工程b−1における通気時間を120分として
通電時間を延長し、13時間として処理を行なった処理
水リのデータを表2のNo. 4に示す。COD値がさ
らに低下し、清澄で公害負荷の少ない処理水を得ること
ができた。さらに以上の操作を繰り返すことにより、継
続して再現良く処理を行なうことができた。
【0068】比較例4現像系廃液を水道水で20倍およ
び50倍に希釈し、この溶液にりんをりん酸水素=カリ
ウムの形でCOD値の1%に相当する量を添加し、更に
カルシウムイオンとマグネシウムイオンを各々10pp
m 、2ppm となるよう添加した。この廃液を活性
汚泥(MLSS3000ppm)を用いて平均滞留時間
を2日として連続的に生物酸化処理を行なった。定常状
態に達したときの処理水のCOD値は、希釈率が20倍
のときに840ppm となり、処理率は63%で実施
例4よりも劣った。また、希釈率20倍での処理におい
ては、活性汚泥は実験開始後3週間頃からMLSSが減
少し始め、2か月以上良好な状態を維持できなかった。
【0069】比較例5現像系廃液について、工程b−1
を行なわずに直接工程b−2を実施例4と同条件で行な
い、それ以外は実施例4と同一の処理を行なった。工程
b−2における通電時間を13時間、16時間と変えて
以上のような処理を行なった処理水ヌ、ルのデータを表
2のNo. 5およびNo. 6に示す。実施例4−リ
に比べて同一の通電時間13時間でCOD値を十分に低
下させることができず、さらに通電時間を延長して16
時間としても同様である。またいずれの通電時間におい
ても、タールが発生して著しく電極を汚染していた。繰
り返し処理を行なうためには電極に付着したタールを取
り除かなければならなかった。
【0070】
【表2】
【0071】実施例5実施例4の処理水リの1lを無機
塩の濃度が生物酸化処理を行なうのに適当となる様な値
とするため水道水で10倍に希釈し、実施例1の処理水
ロ10lと混合して20lとした。硫酸を加えてpHを
9.5から7に低下させた後、この処理水を活性汚泥(
MLSS3000ppm)を用いて平均滞留時間を1日
として連続的に生物酸化処理を行なった。(工程c)以
上の処理により、生物酸化処理前のCOD値320pp
m が生物酸化処理後に定常状態で150ppm とな
った。またCOD値を測定したところ、10ppm 未
満となり、清澄で極めて処理水を得ることができた。
【0072】実施例6実施例5における処理水について
、実施例3と同一の操作で活性炭処理を行なったところ
、得られた処理水のCOD値は58ppm となり、さ
らに良好な処理水を得ることができた。
【0073】比較例6漂白・定着系の廃液、現像系の廃
液についてそれぞれ工程a−1、工程b−1まで本発明
と同様の処理を行なった後、次の処理(d) を行なっ
た。 すなわち、本発明において漂白・定着系と現像系を別々
に電解酸化処理を行なうのに対し、本比較例においては
混合して電解酸化処理を行なった。漂白・定着系と、現
像系それぞれ1lずつを処理した場合について比較する
【0074】(d) 漂白・定着系廃液について工程a
−1(生物酸化処理)まで実施例1−ロと同様の処理を
行なった処理水10l(工程a−1で漂白・定着系廃液
は10倍に希釈される)と、現像系廃液について工程b
−1(酸素による酸化)まで通気時間を120分として
実施例4−リと同様の処理を行なった処理水1lを混合
して11lとした。これを実施例1の工程a−2と同じ
電極構成で容量を2.2lとした電解槽5個に注ぎ、直
列につないで電解酸化処理を行なった。強く攪拌を行な
いながら10Aの電流を13時間通電した。(工程d−
1)この処理水に水酸化ナトリウムを加えてpHを8と
し、15分攪拌したのち凝集剤DIC  A−500(
大日本インキ社製)を加え、30分攪拌してから生じた
赤色の沈殿の濾過を行なった。
【0075】表3のNo. 4、No. 5に通電時間
を変えて以上の処理を行なった本比較例の処理水ヌ、ワ
のデータと、処理に要した消費電力を示す。CODおよ
び鉄イオンの除去率は希釈分を補正した真の除去率で示
した。一方実施例1の処理水ロ10lで(漂白・定着系
廃液1l分の処理水)と実施例4の処理水リ1l(現像
系廃液1l分の処理水)についてそれぞれのデータを表
3のNo. 1およびNo. 2に示し、これらを混合
して11lとしたものをNo. 3に示した。
【0076】
【表3】
【0077】電解酸化処理を漂白・定着系、現像系で分
別して行なう本発明(表3のNo. 3)においては、
混合して行なう本比較例よりも少ない電力で、COD、
Feの除去率とも良好な数値を得ることができ経済的で
ある。本比較例6−ワ(表3、No. 5)に示される
ように、ほぼ同じCOD値(約600ppm)まで低下
せしめるのに本発明(表3、No. 3)は約2分の1
の電力消費で済む。
【0078】
【発明の効果】本発明の処理方法を用いると、チオ硫酸
塩のごとき還元性イオウ化合物や、現像主薬を始めとす
る有機化合物等のCOD成分を含有する写真廃液を、硫
化水素のごとき有害ガスやタールを発生させることなく
安定にかつ高処理率で経済的に処理することができ、ま
た、法により排出の規則を受ける鉄イオンを効率良く除
去することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  現像系写真廃液と漂白・定着系写真廃
    液とに分別回収された写真廃液を個別に処理する方法で
    あって、銀回収処理を施した漂白・定着系写真処理廃液
    を生物酸化処理し(工程a−1)、その後電解酸化処理
    を行ない(工程a−2)、さらに得られた処理水につい
    てpH調整をして鉄除去を行なう(工程a−3)ことを
    特徴とする写真廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】  現像系写真廃液をpH10以上として
    酸素もしくは酸素を含有する気体を作用させることによ
    って被酸化性物質を酸化分解し(工程b−1)その後得
    られた処理水を電解酸化処理する(工程b−2)ことを
    特徴とする請求項1記載の写真廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】  個別に処理された漂白・定着系写真廃
    液と現像系写真廃液を混合し、生物酸化処理を行なう(
    工程c)ことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の写真廃液の処理方法。
  4. 【請求項4】  上記の工程a−1の生物酸化処理が、
    イオウ酸化菌を含む生物相を用いた活性汚泥処理である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項
    3の処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7238271B2 (en) 2002-08-21 2007-07-03 Fujifilm Corporation Method for treating organic wastewater containing aminopolycarboxylic acid
US7294270B2 (en) 2003-05-16 2007-11-13 Fujifilm Corporation Method of treating photographic waste liquid

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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