JPH04231364A - 酸化物超電導体の前駆体およびその製造方法ならびにその前駆体を用いた酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導体の前駆体およびその製造方法ならびにその前駆体を用いた酸化物超電導体の製造方法

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JPH04231364A
JPH04231364A JP2409323A JP40932390A JPH04231364A JP H04231364 A JPH04231364 A JP H04231364A JP 2409323 A JP2409323 A JP 2409323A JP 40932390 A JP40932390 A JP 40932390A JP H04231364 A JPH04231364 A JP H04231364A
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temperature
precursor
cooling
powder
hours
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JP2409323A
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Inventor
Mitsuru Morita
充 森田
Kiyonori Takebayashi
聖記 竹林
Keiichi Kimura
圭一 木村
Masamoto Tanaka
将元 田中
Katsuyoshi Miyamoto
宮本 勝良
Kiyoshi Sawano
沢野 清志
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2235/00Aspects relating to ceramic starting mixtures or sintered ceramic products
    • C04B2235/65Aspects relating to heat treatments of ceramic bodies such as green ceramics or pre-sintered ceramics, e.g. burning, sintering or melting processes
    • C04B2235/658Atmosphere during thermal treatment
    • C04B2235/6583Oxygen containing atmosphere, e.g. with changing oxygen pressures
    • C04B2235/6585Oxygen containing atmosphere, e.g. with changing oxygen pressures at an oxygen percentage above that of air

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体の前駆
体およびその製造方法、ならびに前記前駆体を用いた超
電導体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】REBa2 Cu3 O7−x (12
3相)の組成を有する超電導体のバルク材料は臨界電流
密度を上げるため、現在主に溶融法による材料作製がな
されている。溶融法と呼ばれている製造プロセスには、
MTG(Melt  Texture  Growth
)法(S.Jin  et  al:Phys.Rev
.B37,1988)、QMG(Quench  an
d  Melt  Growth)法(森田他:NSM
F  NEWS、No.10,P15)、MPMG(M
elt  Powder  Melt  Growth
)法(Fujimoto  et  al:Advan
ces  in  Superconductivit
y  II(Springer−Verlag  Yo
ky,1990,285)などが挙げられる。MPMG
法の特徴は一旦、溶融、冷却したRE元素を含む材料を
粉砕して前駆体を作製することにあり、後の熱処理はQ
MG法と同様である。QMG、MPMG法はいずれもY
2 O3 とBaCuの酸化物からなる前駆体を作製し
、これを再熱処理して超電導体を作る方法である。また
、前駆体の作製方法としていてBa,Cuの酸化物だけ
を一旦、溶融急冷した後、RE2 O3 粉末とともに
粉砕、混練、成形し前駆体を作製し同様の熱処理を行う
QMG法も報告されている(Morita  et  
al:in  Proceeding  of  3r
d  ISS´90  inSendai)。
【0003】MTG法とQMG,MPMG法の差は、最
終的にえられる超電導材料が一方向に配向した多結晶体
(MTG)と大傾角粒界のない単結晶状の材料(QMG
,MPMG)の相違と、123相中に含まれる211相
の細かさ(MTGは、数十μm。QMG,MPMGは1
μm程度)の相違にある。
【0004】また、QMG法とMPMG法とは、前駆体
の作製方法に特徴的な差違がある。QMG法は、RE,
Ba,Cu等を含む溶融物を急冷した前駆体またはBa
,Cuの酸化物を溶融・急冷・粉砕したものとRE2 
O3粉末とを混合した前駆体を用いることを特徴として
いる。これに対し、MPMG法は、RE,Ba,Cu等
を含む溶融物を急冷した材料を粉砕して成形することに
より前駆体を作製している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高い臨界電流密度(7
7k,数Tで104 A/cm2 以上)を有する超電
導材料を得るには超電導相たる123相中に211相(
RE2 BaCuO5 )を微細に分散させることが重
要である。 123相中に微細に分散した211相は磁束のピン止め
中心として、またクラックの防止に有効であると考えら
れている。
【0006】123相中に211相を微細に分散させる
ためには再熱処理の際、半溶融状態において直径数μm
程度の針状の211相を液相のBaCu酸化物中に分散
させる必要がある。そのためには、前駆体中の組成を調
整する必要がある。
【0007】たとえばMTG法のように123相(RE
Ba2 Cu3 O7−x )と211相とを混合した
前駆体では、半溶融状態で数十μmのブロック状の21
1相が多くでき、最終的な材料中の211相も大きくな
ってしまう。これに対し、発明者は一旦溶融し冷却した
材料およびそれを粉砕した材料中には211相を微細に
分散させるに必要なこれまで組成不明の物質が含まれて
おり、この物質の存在下において半溶融状態で針状の2
11相ができて結果的に211相が微細に分散した超電
導体が得られる技術的な可能性に想到した。しかしなが
ら従来はこの物質についての知見は乏しく、溶融、冷却
、粉砕の工程を経て前駆体を作製していたので、最終目
的製造物たる超電導体を得るためには、結局、2回の高
温処理(半溶融化)工程を必要としていた。
【0008】そこで、この物質を同定してこれを容易に
作製する方法を見いだすことができれば、123相中に
211相が微細に分散した高い臨界電流密度を有する超
電導材料を得るための前駆体が容易に作製でき、製造工
程の簡略化が可能になるものと発明者は思考した。本発
明は、かかる課題にかんがみ1回の高温処理(半溶融化
)工程によって211相が123相中に微細に分散した
高特性の超電導体を製造しうる技術を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的の
達成のためにRE−Ba−Cu−O系酸化物超電導体の
製造に関して、特定の構成に係る前駆体を採用すること
を最大の特徴とする。すなわち、前駆体の成分たるRE
(Yおよび希土類金属元素からなる群から選択された1
種の元素もしくは2種以上の元素の混合物)、Ba、C
uの元素のモル比(RE:Ba:Cu)を特定の領域に
規制するとともに、RE、Ba、Cuの存在形態および
その特定の存在形態の存在比率を特定範囲に限定するこ
とにより、この前駆体を粉体状態で混合し成形加工した
成形体をその前駆体で選択されたREに対して定まるR
E2 BaCuO5 相と液相とが共存する温度領域(
この温度領域を「特定温度領域」と称し、その上限温度
をTd 、下限温度をTg と記すものとする)に加熱
し、しかる後に超電導相(REBa2 Cu3 O7−
x )を成長させるという工程に基づいて、123相中
に211相を微細に分散させた超電導体を得ることが可
能となるのである。換言すれば、123相中に211相
を微細に分散させることができる従来の技術(具体的に
は、前記のQMG法、MPMG法)では1000℃を超
える「特定温度領域」での2回の高温処理を必須として
いたところ、本発明に係る製造方法では1回の高温処理
で済むこととなるのである。
【0010】本発明に係る酸化物超電導体の前駆体の構
成の要点およびその意義、さらには基準的な製造条件等
は次項(「作用」)において詳説する。
【0011】
【作用】211相が微細に分散した単結晶状の123相
を得るには、前駆体中のRE、Ba、Cu元素が適した
割合で存在していなければならない。(RE:Ba:C
u)が(50:20:30)よりREが多くなると液相
成分が不足して123相の成長が進まなくなる。また(
20:20:60)よりCuが多い場合、123相が箔
片状になりバルクの材料が得られなくなる。また,(1
0:60:30)よりBaが多い場合、液相成分が多く
なり試料形状が保てなくなる。このような理由から(R
E:Ba:Cu)を(50:20:30),(20:2
0:60),(10:60:30)で囲まれる組成範囲
に限定した。
【0012】ところで、超電導体相である123相を一
旦、溶融状態にした後冷却して得られる材料中には、R
E2 O3 ,BaCuO2 やCuO等の酸化物が含
まれる。さらにX線回折において2θが約36度の位置
にメインピークを有する酸化物があることも知られてい
た。 そこで、この物質は、何であるかを調べた結果Chr.
;.Teske  et  al:Z.Naturfo
sch.27  b.296−301からBaCu2 
O2 でないかと推定し、このBaCu2 O2 をバ
ルク材の製造に利用することを試みた。
【0013】まず、このBaCu2 O2 を溶融状態
を経ないで合成することを試みた。その結果BaO粉末
とCuO粉末とを1:2のモル比で混合し窒素気流中で
830℃で10時間熱処理し、図1に示すピークを持つ
BaCu2 O2 の粉体を得ることが可能であること
を見いだした。この時、780℃以下ではBaCu2 
O2 はほとんど得られず、1050℃以上では一部溶
融・分解する。なお、BaCO3その他のBa化合物を
BaOのかわりに用いることも可能である。
【0014】このようにして得たBaCu2 O2 を
用い、超電導体中の211相の分散に及ぼす前駆体中の
組成の影響について調べた。前駆体中のY、BaとCu
元素の比が13:17:24になるようにし、以下の5
種類の組成を有する前駆体を調製した。 ■6.5Y2 O3 +17BaO+24CuO■6.
5Y2 O3 +17BaCuO2 +7CuO■6.
5Y2 O3 +10BaCuO2 +7BaCu2 
O2  ■6.5Y2 O3 +(10/3)Ba2 CuO3
 +(31/3)BaCu2 O2  ■6.5Y2 O3 +11BaCuO2 +6BaC
u2 O2 +CuO これらの前駆体を1100℃まで1時間で昇温し20分
間保持した後、1015℃から955℃まで、30時間
かけて徐冷し、さらにこれらを酸素気流中で600℃で
3時間保定する酸素富化処理をして得られた超電導体を
、鏡面研磨して組織観察を行った。その結果は下記のよ
うであった。■の前駆体を用いた超電導体中には、10
μm程度の211相と同程度の大きさのYBa8 Cu
4 Ox 相と思われる棒状の介在物がみられた。■の
前駆体を用いた超電導体中には、10μm程度の211
相が分散していた。■の前駆体を用いた超電導体中には
、1μm程度の211相が微細に分散していた。■の前
駆体を用いた超電導体中には、10μmから5μm程度
の211相が微細に分散していた。■の前駆体を用いた
超電導体中には、1μm程度の211相が微細に分散し
ていた。
【0015】以上の実験結果から、BaCu2 O2 
とBaCuO2 を共に含む前駆体を高温処理(半溶融
化)したときに1μm程度の211相が微細に分散した
超電導体が得られることを発明者は知見した。これは、
BaCu2 O2 は、Ba、Cu元素がそれぞれ2価
になり易いため、酸化性の雰囲気では、BaCuO、B
a2 CuO3 およびCuOに分解するが、その分解
の際に酸素を吸収することになり、このBaCu2 O
2 の還元性とBaCuO2 およびY2 O3 とが
特別に作用しあって211相を微細化するために有効に
働いているためと思われる。
【0016】次に、本発明に係る酸化物超電導体の前駆
体の製造方法およびその前駆体を用いた酸化物超電導体
の製造方法の手順について、その原則的な操作等を具体
的に総括説明する。
【0017】(工程■)(A)Ba化合物の粉体とCu
Oの粉体とを元素のモル比(Ba:Cu)で1:2で混
合して均一に分散し、非酸化性雰囲気で800℃から1
000℃の温度領域で1時間から100時間の熱処理を
してBaCu2 O2 を生成せしめる。 (B)ここで、非酸化性雰囲気としては、真空熱処理炉
中・窒素気流中・アルゴン気流中、等が適用可能である
。処理温度については、800℃未満ではBaCu2 
O2 生成がほとんど進行せず、1000℃を超えると
溶融・分解等が生じ易く、820℃から950℃の温度
領域が好ましい。また、処理時間については、処理温度
が低ければ相対的に長時間を要し、処理温度が高ければ
相対的に短時間でよい。なお、本工程で使用されうるB
a化合物としては、BaO、BaCO3 等がある。
【0018】(工程■)(A)上記工程で生成したBa
Cu2 O2 を粉砕し、このBaCu2 O2 の粉
体に元素のモル比(RE:Ba:Cu)が(50:20
:30),(10:60:30),(20:20:60
)で囲まれる領域にあるとともにBaおよびCuの少な
くとも一方の元素は、その20%以上はBaCu2 O
2 として、かつ、その20%以上はBaCuO2 と
して存在し、なおかつその70%以上は(BaCu2 
O2 +BaCuO2 )として存在するように、RE
2 O3 およびBaCuO2 を実質的主成分とする
粉体を添加配合する。 Ba、Cuは、その全量がBa−Cu複合酸化物(Ba
CuO2 等)として与えられる必要はなく、一部はB
a酸化物もしくはCu酸化物の形態で添加されてもよい
。 (B)なお、超電導体の機械的特性(特に靭性)や熱的
安定性の一層の向上を図って、上記のRE−Ba−Cu
−O系配合物の1〜15重量%の銀および/または銀化
合物の粉体をさらに添加配合することも有効である。 以上の工程により、本発明に係る酸化物超電導体の前駆
体が得られる。
【0019】(工程■)(A)上記工程で得られた前駆
体を粉体状態で混合してその各構成物質を均一に分散し
、この混合粉を所定の形状に成形し、その成形体をその
前駆体の「特定温度領域」すなわちその前駆体で選択さ
れたREに対して定まるRE2 BaCuO5 相(2
11層)と液相(BaO、CuO、BaCuO2 等か
ら成る)とが共存する温度領域(上限温度をTd 、下
限温度をTg と表記するものとする)に加熱し、21
1相と液相を生成せしめる。 (B)前駆体の各構成物質を粉体状態で混合して機械的
に均一分散せしめるのは、特定温度領域に加熱したとき
に211相が微細かつ均一に液相中に分散することを確
実にするためである。したがって各構成物質の粉体は微
細なものが好ましく、0.1〜50μmの粒径が適当で
ある。成形には、例えば冷間静水圧プレス(C.I.P
.)等が使用される。成形体の特定温度領域への加熱の
過程では、低温域(室温〜100℃)は高速加熱を避け
ること、高温域(Tg −200℃〜Tg )は低速加
熱を避けること、を考慮すべきである。低温域の高速加
熱は成形体中の気泡・水分等の急激な膨脹による破壊を
生ずるので、この温度領域の昇温速度は400℃/h以
下とすることが好ましい。また、高温域の低速加熱は1
23相の生成量増大および粗大化をもたらし、この影響
により特定温度領域に昇温しても211相の液相中への
微細分散が実現されないので、この温度領域の昇温速度
は600℃/h以上とすることが好ましい。低温域と高
温域の中間の温度領域では任意の加熱温度で問題はない
。 特定温度領域(例えば、YやHoについてはおおむね1
000℃から1250℃、Smについてはおおむね10
50℃から1300℃、Ybについてはおおむね900
℃から1200℃である)に昇温された材料は、所期の
効果を確実ならしめるべく、通常は一定時間の定温保持
がなされる。この保定時間は15分から45分程度が好
適で、それ以上の長時間保定は実質的に効果はない。な
お、特定温度領域への加熱は次工程における超電導相(
123相)生成のための徐冷処理操作との関係等から、
Tg +10℃より高い温度に昇温することが好ましい
【0020】(工程■)(A)上記工程における処理に
より211相と液相とが共存する材料を、Tg の上方
(高温側)から下方(低温側)にかけての一定の温度区
間を徐冷し、超電導相たるREBa2 Cu3 O7−
x を生成せしめる。 (B)この徐冷処理は、Tg 温度を確実に含むことが
望ましく、一方、少くともTg −40℃程度まで行う
必要があり、したがって徐冷処理の温度区間としてはT
g +10℃からTg −40℃の範囲は確保されるこ
とが好ましい。工程■においてTg +10℃より高い
温度に加熱された場合のTg +10℃までの冷却速度
は任意のものでよい。本工程の徐冷は、所定の温度区間
を0.2〜10℃/hの冷却速度で連続的に冷却するか
、または、上記所定温度区間を複数の小区間に分割して
その各小区間について冷却と保定とを交互に行う等によ
り実質的に0.2〜10℃/hの冷却速度と等価な断続
的な熱処理を行うこと、による。
【0021】(工程■)(A)上記工程における徐冷処
理を終了した材料は、任意の冷却速度をもって室温まで
冷却される。
【0022】(工程■)(A)超電導体の特性向上のた
めの酸素富化処理を選択的に付加してもよい。酸素富化
処理は、上記工程■の冷却過程の途中で、または、室温
まで冷却してから再昇温して、酸素富化雰囲気で600
℃から200℃の温度領域で2時間から200時間定温
保持するか、または、最高600℃で最低200℃の任
意の温度区間を2時間から200時間をかけて連続的な
徐冷もしくは冷却と保定とを交互に行う等による実質的
に断続的な徐冷を行うこと、による。 (B)酸素富化雰囲気としては、例えば酸素気流中、等
が用いられる。また、上記の徐冷は、5℃/h以下の冷
却速度とすることが好ましい。
【0023】
【実施例】実施例1 Ho2 O3 粉末、BaCu2 O2 粉末とBaC
uO2 粉末をHo、Ba、Cuの各元素比が14:1
9:26になるように、7(Ho2 O3 )、12(
BaCuO2 )、7(BaCu2 O2 )のモル比
で混合して前駆体とした。この前駆体を成形し、さらに
2t/cm2 で冷間静水圧成形し、その成形体を11
00℃まで1時間で昇温し20分間保持した後、101
0℃から960℃まで、50時間かけて徐冷し、その後
、室温までの冷却途中で500℃で10時間保持しつつ
酸素富化処理をした。この超電導体を鏡面研磨して組織
観察を行った結果、1μm程度の211相が均一に分散
していた。また、77K、1Tにおける臨界電流密度(
Jc )を磁化率から測定した結果約25000A/c
m2 の高いJc を有していることを確認した。
【0024】実施例2 Y2 O3 粉末、Yb2 O3 粉末、BaCu2 
O2 粉末およびBaCuO2 粉末をY、Yb、Ba
、Cuの各元素比が8:6:21:29になるように、
4(Y2 O3 )、3(Yb2 O3 )、13(B
aCuO2 )、8(BaCu2 O2 )のモル比で
混合して前駆体とした。この前駆体を成形し、さらに7
t/cm2 で冷間静水圧成形し、その成形体を105
0℃まで1時間で昇温し20分間保持した後、980℃
から910℃まで、50時間かけて徐冷し、これを室温
まで冷却した後、再昇温して400℃で40時間保持し
つつ酸素富化処理をした。この超電導体を鏡面研磨して
組織観察を行った結果、1μm程度の211相が均一に
分散していた。また、77K、1Tにおける臨界電流密
度(Jc )を磁化率から測定した結果約26500A
/cm2 の高いJcを有していることを確認した。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したごとく本発明により、21
1相が微細に分散した臨界電流密度が高い超電導体を1
回の高温処理よって製造しうる前駆体が提供され、超電
導体製造工程の大幅な簡略化が可能になった。このよう
にして作製された超電導体は、各分野での応用が可能で
あり大きな工業的効果が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、BaCu2 O2 のX線回折のピー
クを示す図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に下記の組成の混合物であるRE−
    Ba−Cu−O系酸化物超電導体の前駆体。ここで、R
    Eは、Yおよび希土類金属元素からなる群から選択され
    た1種の元素もしくは2種以上の元素の混合物をいう■
    RE,Ba,Cuの元素のモル比(RE:Ba:Cu)
    が、(50:20:30),(10:60:30),(
    20:20:60)で囲まれる領域にあること。■RE
    は実質的にRE2 O3 として存在すること。■Ba
    は実質的にBa酸化物および/もしくはBa−Cu複合
    酸化物として存在すること。■Cuは実質的にCu酸化
    物および/もしくはBa−Cu複合酸化物として存在す
    ること。■BaおよびCuの少なくとも一方の元素は、
    その20%以上はBaCu2 O2 として、かつ、そ
    の20%以上はBaCuO2 として存在し、さらに、
    その70%以上は(BaCu2 O2 +BaCuO2
     )として存在すること。
  2. 【請求項2】請求項1記載の前駆体混合物に、重量比で
    1〜15%の銀および/または銀化合物を添加したこと
    を特徴とするる酸化物超電導体の前駆体。
  3. 【請求項3】Ba化合物の粉体とCuOの粉体とを元素
    のモル比(Ba:Cu)で1:2に混合して均一に分散
    し、非酸化雰囲気で800℃から1000℃の温度領域
    で1時間から100時間の熱処理をしてBaCu2 O
    2 を生成せしめ、これを粉砕し、かくして得られたB
    aCu2 O2 粉体にRE2 O3 およびBaCu
    O2 を実質的主成分とする粉体を添加して請求項1記
    載の前駆体混合物とすることを特徴とする酸化物超電導
    体の前駆体の製造方法。
  4. 【請求項4】Ba化合物の粉体とCuOの粉体とを元素
    のモル比(Ba:Cu)で1:2に混合して均一に分散
    し、非酸化雰囲気で800℃から1000℃の温度領域
    で1時間から100時間の熱処理をしてBaCu2 O
    2 を生成させ、これを粉砕し、かくして得られたBa
    Cu2 O2 粉体にRE2 O3 およびBaCuO
    2 を実質的主成分とする粉体ならびに銀および/もし
    くは銀化合物の粉体を添加して請求項2記載の前駆体混
    合物とすることを特徴とする酸化物超電導体の前駆体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2に記載の前駆体を
    、粉体状態で混合してその各構成物質を均一に分散し、
    この混合粉を所定の形状に成形し、その成形体をその前
    駆体で選択されたREに対して定まるRE2 BaCu
    O5相と液相とが共存する温度領域(この温度領域を「
    特定温度領域」と称し、その上限温度をTd 、下限温
    度をTg と記すものとする)に加熱し、しかる後に超
    電導相(REBa2 Cu3 O7−x )を成長させ
    ることを特徴とする酸化物超電導体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記の前駆体の粉体は実質的にRE2 O
    3 ,BaCu2 O2 ,BaCuO2 の粉体から
    なることを特徴とする請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】前記の前駆体の粉体は実質的にRE2 O
    3 ,BaCu2 O2 ,BaCuO2 の粉体、な
    らびに銀および/または銀化合物の粉体からなることを
    特徴とする請求項5記載の製造方法。
  8. 【請求項8】前記の成形体をTg +10℃より高い温
    度に加熱し、この加熱した材料をTg +10℃の温度
    まで10〜1000℃/hの冷却速度で冷却し、Tg 
    +10℃の温度からTg −40℃の温度区間を0.2
    〜10℃/hの冷却速度で冷却するか、または、冷却と
    保定を組み合わせて実質的に0.2〜10℃/hの冷却
    速度と等価な断続的な冷却を行い、しかる後に任意の冷
    却速度で室温まで冷却することを特徴とする請求項5記
    載の製造方法。
  9. 【請求項9】前記の成形体をTg +10℃より高い温
    度に加熱し、この加熱した材料をTg +10℃の温度
    まで10〜1000℃/hの冷却速度で冷却し、Tg 
    +10℃の温度からTg −40℃の温度区間を0.2
    〜10℃/hの冷却速度で冷却するか、または、冷却と
    保定を組み合わせて実質的に0.2〜10℃/hの冷却
    速度と等価な断続的な冷却を行い、Tg −40℃の温
    度から600℃以下200℃以上の酸素富化処理開始温
    度までは任意の冷却速度で冷却し、ついで、その材料を
    酸素富化雰囲気で600℃から200℃の温度領域で2
    時間から200時間て定温保持するか、または、最高6
    00℃で最低200℃の任意の温度区間を2時間から2
    00時間をかけて連続的な徐冷もしくは冷却と保定とを
    組み合わせた実質的に断続的な徐冷をする酸素富化処理
    を行い、酸素富化処理終了後は任意の冷却速度で室温ま
    で冷却することを特徴とする請求項5記載の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項8記載の製造方法に後続して、室
    温まで冷却された材料を酸素富化雰囲気で600℃から
    200℃の温度領域で2時間から200時間て定温保持
    するか、または最高600℃で最低200℃の任意の温
    度区間を2時間から200時間をかけて実質的に徐冷し
    、この熱処理の後は任意の冷却速度で室温まで冷却する
    工程を付加したことを特徴とする酸化物超電導体の製造
    方法。
JP2409323A 1990-12-28 1990-12-28 酸化物超電導体の前駆体およびその製造方法ならびにその前駆体を用いた酸化物超電導体の製造方法 Withdrawn JPH04231364A (ja)

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