JPH04221567A - 医療用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、粉状もしくは液状の薬
剤を生理食塩液や蒸留水、ぶどう糖液等の溶解液に、無
菌的に溶解することができる医療用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】抗生物質や血液製剤の中には、患者に静
脈注射を行う直前に生理食塩液や蒸留水、ぶどう糖液等
に溶解して使用するものがある。この際に、薬剤の入っ
た容器と溶解液が入った容器を無菌的に連通して溶解を
行わなければならなず、煩雑な作業を伴っていた。この
問題点を解決するために、種々の提案がなされているが
、例えば特公平２−３６２６１や特開平２−１２７７に
薬剤収納容器と溶解液容器を組み合わせた容器が開示さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら特公平２
−３６２１６に開示されている薬剤収納容器において溶
解液を薬剤容器内に導入するためには、刺通針にて薬剤
容器のゴム栓を刺通した後、溶解液容器内部の破断部材
を手で折り曲げる煩雑な操作が必要である。

【０００４】特開平２−１２７７に開示されている輸液
容器は、連通順序を制御して過誤なく薬剤を溶解するこ
とができる。しかし、前記輸液容器は薬剤容器を収納し
ている外容器のキャップ部を回転させて内部の薬剤容器
を可動することから、完全な密封状態を溶解操作終了ま
で維持する事ができず、無菌的操作で点滴静注するとは
言いがたい。また、両刃針にて薬剤容器と溶解用容器の
２箇所のゴム栓を刺通することからコアリングが発生し
やすい構造となっている。

【０００５】さらに特公平２−３６２１６及び特開平２
−１２７７に開示されている２種類の容器はいずれも、
薬剤容器収納容器から薬剤容器を簡単に取り出すことが
できないため、薬剤容器がガラス瓶の場合は、プラスチ
ックとガラスを分別廃棄することができず、産業廃棄物
処理に問題点がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために種々検討を重ねた結果、密封状態
において無菌的かつ簡単な操作で粉状もしくは液状の薬
剤を、生理食塩液や蒸留水、ぶどう糖液等の溶解液に溶
解することができ、また、使用後廃棄するときは、薬剤
容器の分別廃棄が可能である容器形態を見いだし本発明
を完成するに至った。

【０００７】さらに詳しくは、本発明の医療用容器は、
（ａ）剥離可能な仕切り部により２室に区画され、前記
２室の第１室に溶解液を収納し、一方、第２室は空間部
とした可撓性プラスチック製の溶解液収納容器と、（ｂ
）底端に溶解液収納容器と連結するためのフランジが形
成され、胴部にジャバラ部、上端に薬剤容器を保持する
キャップを接着した円筒状のプラスチック製の薬剤容器
収納容器とからなり、（Ｃ）前記溶解液収納容器の第２
室上部に、中心部に刺通針を挿入したゴム栓を嵌めた口
部を設け、この口部には前記薬剤容器収納容器を連結す
るためのフランジを形成し、（ｄ）前記薬剤容器収納容
器のキャップとジャバラ部を剥離可能に接着することを
特徴とする。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図１は本発明の医療用容器の斜視図、図２は
部分分解斜視図、図３は実施態様の断面図、第４図は実
施態様の連通状態の断面図、図５は刺通針の拡大断面図
、図６は溶解液容器側のゴム栓の拡大断面図、図７は溶
解液収納容器上部に位置するキャツプの内面拡大平面図
を示す。

【０００９】図１において溶解液収納容器（１）は、溶
解液を入れる容器で、可撓性のある塩化ビニル樹脂やポ
リオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル重合体などの
軟質の材料で形成された容器である。前記溶解液収納容
器上部には薬剤容器収納容器（３）が連結され、下部に
は薬液取り出し口（１０）が設けられている。薬剤容器
収納容器（３）は、ポリオレフィン系樹脂で形成されて
おり、部分的に収縮変形する可撓性のジャバラ部（４）
、薬剤容器を固定したキャップ（５）、安全カバー（１
６）及び懸架部（６）からなる。可撓性のジャバラ部（
４）は外部から一定の圧力を加えない限り収縮しない強
度を持ち、安全カバー（１６）と共に連通動作を制御し
ている。また、溶解液の隔離手段として、溶解液収納容
器（１）には、一定以上の圧力が加わると剥離可能とな
るように内層を互いに接着したシ−ル幅１ｍｍ〜１０ｍ
ｍのシ−ル部（９）が設けられている。

【００１０】図２に示すように溶解液収納容器上部の口
部（８）には図６に示した中心部に刺通針（１１）を挿
入する孔を有したゴム栓（１３）が嵌められ、薬剤容器
と連通した後の液漏れを防止している。また前記口部（
８）にはフランジが形成され、このフランジ部に薬剤容
器収納容器（３）の低端に形成されたフランジがはめ込
まれて接着される。刺通針（１１）は、ステンレススチ
−ル等の金属製または樹脂製のものが使用できるが、樹
脂製の場合、図５に示すようにゴム栓と一体化させる構
造に成形するため硬質樹脂製のものが好ましい。樹脂と
しては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、硬質塩化ビニル樹脂、ポ
リカ−ボネット等が使用できるが、破断特性及び成形性
の面から硬質塩化ビニル樹脂、ポリカ−ボネットが好適
に使用できる。前記刺通針はゴム栓（１３）に固定して
から溶解液収納容器（１）上部の口部（８）に嵌めて結
合させる。また、薬剤容器収納容器（３）上部に位置す
るキャップ（５）と可撓性のジャバラ部（４）はシール
バンド（１５）により接合部（７）で接着されている。 前記シ−ルバンド（１５）は剥離可能に接着されており
、シ−ルバンド（１５）を剥すとキャップ（５）と可撓
性のジャバラ部（４）が分離できる構造となっている。 従って、薬剤を点滴静注した後は、薬剤容器（２）を薬
剤容器収納容器（３）より容易に摘出でき、薬剤容器（
２）がガラス瓶の場合は、プラスチックとガラスを分別
して廃棄することができる。

【００１１】図３に示すように、薬剤容器（２）は、粉
末の抗生物質が充填されたガラス或は合成樹脂性のバイ
アルで、口部は刺通可能なゴム栓が嵌めらている。前記
バイアルは薬剤容器収納容器（３）上部のキャップ（５
）に固定し、薬剤容器収納容器内に収納される。前記バ
イアルを固定するためキャップ（５）は、図７に示す突
起部を内側に設け、バイアルを嵌め込む構造となってい
る。薬剤容器収納容器（３）下部の内側には、薬剤容器
（２）が刺通針（１１）により刺通された後、振動等に
より外れないようストッパ−（１４）が設けられている
。さらにキャップ（５）と溶解液収納容器（１）の口部
（８）には、流通過程に於ける薬剤容器収納容器（３）
の誤作動を防止するため、脱着可能な安全カバ−（１６
）が設けられている。

【００１２】なお、薬剤容器収納容器（３）と溶解液収
納容器口部（８）の連結及び溶解液収納容器（１）のシ
−ル部（９）の接着は、熱融着、高周波融着、超音波融
着、天然或は合成樹脂接着剤などの手段を用いることが
できる。本発明の医療用容器は各部の連結及び接着を無
菌的に行い、完全に密封され且つ無菌的に製造する。

【００１３】次に、本発明の医療用容器の使用方法につ
いて述べる。まず、安全カバ−（１６）を外した後、薬
剤容器収納容器（３）を溶解液を収納した溶解液収納容
器（１）に向かって押し込む。図４に示すように、前記
操作によって薬剤容器（２）の口部のゴム栓（１２）に
刺通針（１１）が刺通する。続いて溶解液収納容器（１
）を手で握る等の圧力をかけシール部（９）の隔壁を剥
離する。以上の簡単な２回の操作で薬剤容器（２）と溶
解液収納容器（１）を連通することができる。連通後は
、溶解液収納容器（１）を上にして溶解液を薬剤容器内
に導入し薬剤を溶解する。薬剤を完全に溶解した後は溶
解液を溶解液収納容器内に戻し、キャップ（５）の上部
にある懸架部（６）を輸液スタンドのハンガ−に吊し、
溶解液収納容器（１）の薬液取り出し口（１０）に輸液
セットを取り付けて患者に点滴静注を行う。

【００１４】

【発明の効果】本発明の医療用容器は、構成要素が少な
く低コストで製造できるうえ、簡単な操作で抗生物質等
の薬剤を無菌的に溶解して点滴静注することができる。 また、コアリングの発生が少ないと共に、使用後には内
部の薬剤容器を簡単に摘出でき、産業廃棄物処理が容易
にできることからその効果は多大である。

【００１５】

【図面の簡単な説明】

図１は本発明の医療用容器の斜視図、図２は部分分解斜
視図、図３は実施態様の断面図、第４図は実施態様の連
通状態の断面図、図５は刺通針の拡大断面図、図６は溶
解液容器側のゴム栓の拡大断面図、図７は溶解液収納容
器上部に位置するキャツプの内面拡大平面図を示す。

【００１６】 （図面の符号） （１）：溶解液収納容器　　　　　　　　　　（２）：
薬剤容器　　（３）：薬剤容器収納容器　　　　　　　
　（４）：ジャバラ部（５）：キャップ　　　　　　　
　　　　　　　　　（６）：懸架部（７）：接合部　　
　　　　　　　　　　　　　　　　（８）：口部（９）
：シール部　　　　　　　　　　　　　　（１０）：薬
液取り出し口 （１１）：刺通針　　　　　　　　　　　　　　　　（
１２）：薬剤容器ゴム栓 （１３）：溶解液収納容器ゴム栓　　（１４）：ストッ
パ− （１５）：シ−ルバンド　　　　　　　　　　（１６）
：安全カバ−

【図１】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　溶解液収納容器と薬剤容器収納容器を
   連結した医療用容器において、（ａ）剥離可能な仕切り
   部により２室に区画され、前記２室の第１室に溶解液を
   収納し、一方、第２室は空間部とした可撓性プラスチッ
   ク製の溶解液収納容器と、（ｂ）底端に溶解液収納容器
   と連結するためのフランジが形成され、胴部にジャバラ
   部、上端に薬剤容器を保持するキャップを接着した円筒
   状のプラスチック製の薬剤容器収納容器とからなり、（
   Ｃ）前記溶解液収納容器の第２室上部に、中心部に刺通
   針を挿入したゴム栓を嵌めた口部を設け、この口部には
   前記薬剤容器収納容器を連結するためのフランジを形成
   し、（ｄ）前記薬剤容器収納容器のキャップとジャバラ
   部を剥離可能に接着することを特徴とする医療用容器。