JP3145926B2 - 医療用針及び薬剤溶解キット - Google Patents

医療用針及び薬剤溶解キット

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JP3145926B2
JP3145926B2 JP21211996A JP21211996A JP3145926B2 JP 3145926 B2 JP3145926 B2 JP 3145926B2 JP 21211996 A JP21211996 A JP 21211996A JP 21211996 A JP21211996 A JP 21211996A JP 3145926 B2 JP3145926 B2 JP 3145926B2
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武史 湯浅
誠一 小野
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Kawasumi Laboratories Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は輸血、輸液関係の器
具に装着して使用される医療用針と医療用針を配置した
薬剤溶解キットの改良に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来は、
薬液等の液体が充填された容器に接続して使用される医
療用針は、液密性を維持するために針キャップと針基の
接合面にシール剤等を塗布していたが、この場合、シー
ル剤の塗布条件(温度、乾燥条件、エアーかみ等)のバ
ラツキにより液漏れ不良が発生する場合もあり、製造管
理が困難であった。従来の医療用針は針キャップを取り
外して針管を露出した後、栓体等に穿刺するため、作業
に手間がかかり作業者の手を針管の尖端で傷つけたりす
るおそれがあった。従来の両頭針を用いた薬剤溶解キッ
トでは両頭針をスライドさせることによりバイアル瓶と
薬液容器のそれぞれの栓体に穿刺しなければならないの
で操作が面倒でありまたコアリング発生の機会が一端針
の倍となる危険性があり、さらに両頭針をスライドさせ
る形状の設計が複雑となり、コスト高になっていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】[]本発明は、針キャ
ップ13を針管12に装着した医療用針11であって、
針基18に鍔部17を一体に形成し、鍔部17に圧着片
17aを形成した針管12と、端部に鍔部16を形成し
た針キャップ13とから構成され、針管12は硬質の材
料により構成され、針キャップ13は針管12の尖端1
2aで貫通可能な材料より構成され、前記針キャップ1
3の鍔部16と前記針管12の鍔部17を重合し、前記
針管12の鍔部17の圧着片17aを前記針キャップ1
3の鍔部16方向へ折り曲げて前記針キャップ13の鍔
部16を圧着することにより針管12を針キャップ13
で液密に密封した医療用針11を提供する。 []本発明は、薬液容器32とバイアル瓶ホルダー4
と医療用針1とから構成され、前記薬液容器32は、
容器本体32aの上部に連通口33を形成しかつ下部に
薬液の排出口35を形成し、前記連通口33の上端に結
合部材34を形成し、前記排出口35の下端に栓体39
を装着し、前記バイアル瓶ホルダー41はホルダー本体
42の底部内面にバイアル瓶装着口46を突設するとと
もに、その内側に孔49を形成し、該孔49と連通する
溝50をホルダー本体42の底部外面に形成し、前記医
療用針1は、針基8に鍔部7を一体に形成した針管2と
端部に鍔部6を形成した針キャップ3とから構成され、
針管2は硬質の材料より構成され、 針キャップ3は、
針管2の尖端2aで貫通可能な材料より構成され、 前記
針キャップ3の鍔部6と前記針管2の鍔部7の重合部を
溶着または圧着することにより針管2を針キャップ3で
液密に密封され、前記孔49に前記医療用針1の前記針
管2及び前記針キャップ3の基部を装着するとともに前
記溝50に前記針キャップ3の鍔部6と針管2の鍔部7
重合さ せた状態で装着し、前記ホルダー本体42の底
部及び針管2の鍔部7を薬液容器32の結合部材34と
結合した薬剤溶解キット31を提供する。 []本発明は、薬液容器32とバイアル瓶ホルダー4
1とから構成され、薬液容器32は、容器本体32aの
上部に連通口33を形成しかつ下部に薬液の排出口35
を形成し、前記連通口33の上端に結合部材34を形成
し、前記排出口35の下端に栓体39を装着し、バイア
ル瓶ホルダー41はホルダー本体42の底部内面にバイ
アル瓶装着口46を突設するとともに、その内側に圧着
片17aと針管12を突設し、針管12に端部に鍔部1
6を形成した針キャップ13を被冠し、前記圧着片17
aを針管12方向へ折り曲げて針キャップ13の鍔部1
6を圧着することにより針管12を針キャップ13で液
密に密封し、前記ホルダー本体42の底部と前記薬液容
器32の結合部材34を結合した薬剤溶解キット31A
を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】図1は本発明の薬剤溶解キットに
装着される医療用針1の概略図で、医療用針1は針基8
に鍔部7を一体に形成した針管2と端部に鍔部6を形成
した針キャップ3とから構成され、針キャップ3を針管
2に装着した後、それぞれの鍔部6と鍔部7の重合部を
熱、超音波、高周波等の手段により溶着または圧着する
ことにより組み立てられる。針キャップ3の構成材料
は、例えばゴム、エラストマー、ポリエチレン等の要す
るに可とう性を有し、針管2の尖端2aで貫通可能でか
つ針管2の構成材料と前記手段により溶着可能または圧
着可能な材質であれば良い。針管2の構成材料は、例え
ばポリカーボネート、ポリプロピレン、アクリロニトニ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、硬質PVC等の要
するに硬質で前記針キャップ3を針管2の尖端2aで貫
通可能でかつ針キャップ3の構成材料と前記手段により
溶着可能または圧着可能な材質であれば良い。また針管
2の内部は隔壁4により二つの液体流路5に区画しても
良いし、隔壁4を設けることなく単一の液体流路5であ
っても良い。
【0005】図2は本発明の医療用針11の概略図で、
医療用針11は針基18に鍔部17を一体に形成し、該
鍔部17に圧着片17aを形成した針管12と、端部に
鍔部16を形成した針キャップ13とから構成され、針
キャップ13を針管12に装着した後、鍔部17に重合
した鍔部16を、圧着片17aを超音波等により鍔部1
6方向へ折り曲げ、圧着することにより組み立てられ
る。針管12と針キャップ13の構成材料並びに針管1
2の内部形状は実質的に図1の医療用針1と同じである
から詳細は省略する。
【0006】図3は、図1の医療用針1を配置した薬剤
溶解キット31の概略図である。薬剤溶解キット31
は、薬液容器32とバイアル瓶ホルダー41とから構成
される。薬液容器32は、ポリプロピレン製で、ブロー
成型により容器本体32aの上部に連通口33が形成さ
れ、下部に薬液の排出口35が形成されている。連通口
33の上端には結合部材としてフランジ34が形成さ
れ、排出口35の下端には栓体39を封入したキャップ
37が装着されている。バイアル瓶ホルダー41はホル
ダー本体42の底部内面に筒状のバイアル瓶装着口46
を突設するとともにこの内側に前記医療用針1が装着さ
れている。さらにホルダー本体42の上部側面にはハン
ガー48が設けられている。(また前記ホルダー本体4
2の底部外面と薬液容器32のフランジ34は溶着によ
り結合されている。)
【0007】医療用針1は前記の様に組み立てた後、図
4に示すように底部に孔49と溝50を形成したホルダ
ー本体42の底部に装着し、ホルダー本体42の底部及
び鍔部7をフランジ34に溶着によって結合することに
よりホルダー本体42内に配置される。図5は本発明の
医療用針11を配置した薬剤溶解キット31Aの概略図
(図6は図5の拡大図)である。医療用針11は針管1
2がホルダー本体42の底部に一体に突設され、針キャ
ップ13を針管12に装着した後、前記の様に組み立て
ることによりホルダー本体42内に装着される。
【0008】医療用針1(11)の使用に際しては針キ
ャップ3(13)を取り外すことなく針管2(12)の
尖端2a(12a)で針キャップ3(13)を貫通させ
ると同時に栓体等に穿刺し、薬液を移送することができ
る。薬剤溶解キット31(31A)の使用に際してはバ
イアル瓶(図示せず)をホルダー本体42内のバイアル
装着口46に押し込み、針キャップ3(13)を取り外
すことなく針管2(12)の尖端2a(12a)で針キ
ャップ3(13)を貫通させると同時に栓体等に穿刺す
る。その後、薬液容器32を上にして薬液容器32内の
薬液の一部を落差及び、薬液容器32のポンピングを利
用してバイアル瓶に注入し、バイアル瓶内の薬剤をよく
溶解して溶解液とした後、バイアル瓶を上にしてバイア
ル瓶内の溶解液を落差とポンピングにて薬液容器32に
移送して、残りの薬液と混合し、薬剤の溶解を完了す
る。溶解液を患者に注入するには、栓体37に点滴セッ
トの瓶針(図示せず)を穿刺して注入する。
【0009】
【発明の効果】針管12と針キャップ13の重合した
鍔部16と鍔部17を溶着(圧着)するのみで針管12
を針キャップ13で液密に密封することができるので、
製造管理が容易で品質のバラツキが少なく画一的な製品
を供給することができる。使用に際しては針キャップ
3(13)を取り外すことなく針管2(12)の尖端2
a(12a)で針キャップ3(13)を貫通させると同
時に栓体等に穿刺することができるので作業が行いやす
い。薬剤溶解キット内に配置して使用する場合は針管
2(12)を固定した状態でのように使用できるの
で、従来の両頭針を使用した薬剤溶解キットと比較して
バイアル瓶等の栓体への確実な穿刺が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬剤溶解キットに装着される医療用針
の概略図
【図2】本発明の医療用針の概略図
【図3】図1の医療用針を使用した薬剤溶解キットの概
略図
【図4】図3の拡大図
【図5】図2の医療用針を使用した薬剤溶解キットの概
略図
【図6】図5の拡大図
【符号の説明】
1、11 医療用針 2、12 針管 2a、12a 尖端 3、13 針キャップ 4、14 隔壁 5、15 液体通路 6、16 鍔部 7、17 鍔部 8、18 針基 17a 圧着片 31、31A 薬剤溶解キット 32 薬液容器 32a 容器本体 33 連通口 34 結合部材(フランジ) 35 排出口 37 キャップ 39 栓体(ゴム栓) 41 バイアル瓶ホルダー 42 ホルダー本体 46 バイアル装着口 48 ハンガー 49 孔 50 溝
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−254166(JP,A) 特開 平7−171192(JP,A) 実開 平2−86536(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61J 1/20 A61J 1/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】針キャップ13を針管12に装着した医療
    用針11であって、針基18に鍔部17を一体に形成
    し、鍔部17に圧着片17aを形成した針管12と、 端部に鍔部16を形成した針キャップ13とから構成さ
    れ、 針管12は硬質の材料により構成され、 針キャップ13は針管12の尖端12aで貫通可能な材
    料より構成され、 前記針キャップ13の鍔部16と前記針管12の鍔部1
    7を重合し、前記針管12の鍔部17の圧着片17aを
    前記針キャップ13の鍔部16方向へ折り曲げて前記針
    キャップ13の鍔部16を圧着することにより針管12
    を針キャップ13で液密に密封した、ことを特徴とする
    医療用針11。
  2. 【請求項2】薬液容器32とバイアル瓶ホルダー41
    医療用針1とから構成され、前記 薬液容器32は、容器本体32aの上部に連通口3
    3を形成しかつ下部に薬液の排出口35を形成し、前記
    連通口33の上端に結合部材34を形成し、前記排出口
    35の下端に栓体39を装着し、前記 バイアル瓶ホルダー41はホルダー本体42の底部
    内面にバイアル瓶装着口46を突設するとともに、その
    内側に孔49を形成し、該孔49と連通する溝50をホ
    ルダー本体42の底部外面に形成し、前記医療用針1は、針基8に鍔部7を一体に形成した針
    管2と端部に鍔部6を形成した針キャップ3とから構成
    され、針管2は硬質の材料より構成され、 針キャップ
    3は、針管2の尖端2aで貫通可能な材料より構成さ
    れ、 前記針キャップ3の鍔部6と前記針管2の鍔部7の重合
    部を溶着または圧着することにより針管2を針キャップ
    3で液密に密封され、 前記孔49に前記医療用針1の前記針管2及び前記針キ
    ャップ3の基部を装着するとともに前記溝50に前記針
    キャップ3の鍔部6と針管2の鍔部7を重合させた状態
    装着し、 前記ホルダー本体42の底部及び針管2の鍔部7を薬液
    容器32の結合部材34と結合した、ことを特徴とする
    薬剤溶解キット31。
  3. 【請求項3】薬液容器32とバイアル瓶ホルダー41と
    から構成され、 薬液容器32は、容器本体32aの上部に連通口33を
    形成しかつ下部に薬液の排出口35を形成し、前記連通
    口33の上端に結合部材34を形成し、前記排出口35
    の下端に栓体39を装着し、 バイアル瓶ホルダー41はホルダー本体42の底部内面
    にバイアル瓶装着口46を突設するとともに、その内側
    に圧着片17aと針管12を突設し、針管12に端部に
    鍔部16を形成した針キャップ13を被冠し、 前記圧着片17aを針管12方向へ折り曲げて針キャッ
    プ13の鍔部16を圧着することにより針管12を針キ
    ャップ13で液密に密封し、 前記ホルダー本体42の底部と前記薬液容器32の結合
    部材34を結合した、ことを特徴とする薬剤溶解キット
    31A。
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