JPH04218437A - 車両用速度制御装置 - Google Patents

車両用速度制御装置

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Publication number
JPH04218437A
JPH04218437A JP40296890A JP40296890A JPH04218437A JP H04218437 A JPH04218437 A JP H04218437A JP 40296890 A JP40296890 A JP 40296890A JP 40296890 A JP40296890 A JP 40296890A JP H04218437 A JPH04218437 A JP H04218437A
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JP
Japan
Prior art keywords
control
vehicle
speed
model
actuator
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP40296890A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Takeuchi
均 竹内
Masao Tsujii
辻井 正雄
Yukifumi Oda
享史 小田
Tsutomu Natsume
勉 夏目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP40296890A priority Critical patent/JPH04218437A/ja
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用速度制御装置に関
し、特に車両の動特性を逐次推定し、速度制御時の制御
特性を調節する機能を有する車両用速度制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用速度制御装置とし
ては、例えば実開昭64−44230号公報に提案され
るものがある。この従来装置においては、車両の走行条
件に応じて変化する車両の動特性を実時間で推定し、こ
の推定結果に基づき、PID制御演算における制御係数
を求めている。
【0003】この結果、定速走行制御にとって外乱とな
る走行条件の変化に適応した制御特性が得られ、最適な
速度制御を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置において、定速走行制御の開始時点に車両の動特
性の推定を開始すると、その推定値が収束するのにかな
りの時間を要する。従って、その間の定速走行制御のた
めにのみ、予め車両の一般適な走行条件に適するように
制御係数を設定し、その制御係数に基づいて制御を行う
必要がある。
【0005】しかし、車両の走行条件によっては、その
制御係数が不適切である場合が生じ、この場合、定速走
行制御の開始後における制御性、フィーリングの悪化を
招くという問題がある。さらに、制御係数を車両の一般
的な走行条件に適するように予め設定するのに、多大な
労力を要するという問題がある。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
、定速走行制御の開始時点から良好な制御性,フィーリ
ングを確保するとともに、制御係数の設定を不要とする
ことが可能な車両用速度制御装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明による車両用速度制御装置は、第1図に示す
如く、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、定速
走行時の目標速度を設定する目標速度設定手段と、前記
車両の走行速度を調節するアクチュエータと、前記アク
チュエータの動作状態を常時検出する動作状態検出手段
と、前記車両の走行速度と前記アクチュエータの動作状
態に基づいて、前記車両のモデルを推定するモデル推定
手段と、前記車両の走行速度が前記目標速度に追従する
ように、前記アクチュエータを制御する制御手段と、定
速走行の開始を指令する指令手段と、前記指令手段によ
って定速走行の開始が指令される以前で、所定の条件が
検出されたときに、前記モデル推定手段に対し車両モデ
ルの推定の実行を指令する実行指令手段と、前記指令手
段によって定速走行の開始が指令されたときに、前記実
行指令手段の指令により予め推定されている車両モデル
に応じて、前記制御手段の制御特性を調節する調節手段
とを備える。
【0008】
【作用】上記構成により、定速走行の開始が指令される
以前に車両のモデルが推定されているため、この推定さ
れたモデルに応じて制御特性を調節することにより、定
速走行が開始された直後から最適な速度制御を行うこと
ができる。特に、定速走行制御が開始される以前は、ア
クチュエータの動作にフィードバック要素が含まれてい
ないため、車両のモデルを高精度に推定することができ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は、車両用速度制御装置の構成図である。 10は電子制御装置(ECU)であり、CPU11、R
OM12、RAM13、バックアップRAM14を備え
ている。18は定電圧電源で、CPU11、ROM12
、RAM13に定電圧を供給している。バックアップR
AM14は、バッテリ25より定電圧が供給されており
、イグニッションスイッチをオフしても記憶内容は保持
される。さらに、ECU10は、ADコンバータ15、
入出力ポート16、そして、これらを相互に接続してい
るバス17を備えている。
【0010】また、30はアクチュエータであり、エン
ジン(図示せず)へ供給する吸気量を調整するスロット
ルバルブ23を定速走行制御時に開閉駆動するものであ
る。このアクチュエータ30は、モータ19、減速機2
0、クラッチ21及びアクチュエータ開度センサ25を
有し、スロットルバルブ23とロッド22を介して連結
されている。そして、定速走行制御時は、ECU10か
らの信号によりクラッチ21が連結され、またモータ3
0がECU10から駆動信号(デューティ信号)を与え
られて回転し、スロットルバルブ23を駆動する。
【0011】なお、このアクチュエータ30は、非制御
中の車両モデルの推定を実現するために、アクチュエー
タ開度センサ25及びクラッチ21が出力側に設けられ
ており、また、スロットルバルブ23とはロッド22を
介して連結されている。このため、非制御中でもドライ
バーのアクセル操作によるスロットルバルブ23の動き
を、アクチュエータ開度センサ25により検出すること
ができる。ただし、スロットルバルブの開度を直接検出
するスロットルセンサを備えた車両であれば、上記のよ
うなアクチュエータ開度センサを用いる必要はない。
【0012】戻しバネ24は、クラッチが切られたとき
にスロットルバルブ23が全閉になるように力を加えて
いる。ここで図4に、アクチュエータ位置(即ち、アク
チュエータの動作量acp)とスロットル開度Taの対
応図を示す。図4から明らかなようにacp=2(de
g.)の時、Ta=0(deg.)となっている。これ
はアクチュエータ位置acpが全閉位置の時には必ずス
ロットル開度が全閉位置になるようにして暴走を防止し
ているためである。また、acp=45(deg.)の
時、即ちアクチュエータ位置acpが全開位置のときで
もスロットル開度Taは全開位置にならないようにして
スロットルバルブ23のストッパーの損傷を防止してい
る。そして、スロットル開度Taは以下の式により算出
できる。
【0013】
【数1】
【0014】また、車速センサ26は従動輪27の回転
より車両の車速を検出する。さらに指令装置28は、周
知の通り、メインスイッチ(s/w)、セットs/w、
リジュームs/w、キャンセルs/w等が備えられてお
り、ドライバーの要求をECU10に伝える。本実施例
においては、メインs/wがonの場合、走行中にドラ
イバーがセットs/wを押下すると、その時の車速を目
標車速とし、実際の車速がその目標車速になるようにフ
ィードバック制御される。
【0015】図3に制御系の構成図を示す。本実施例で
は、基本的な定速制御系(PI補償器)に、アクチュエ
ータ位置と車速の動きに基づいて時々刻々、車両モデル
を推定し、最適なF/Bゲインを計算、更新するセルフ
チューニング機構が付加されている。以下、順に説明す
る。2は、定速走行フィードバック(F/B)制御(車
速サーボ処理)の為の補償器であり、本実施例ではPI
補償器を構成している。ドライバーがセットs/wを押
下した時の車速を目標車速spd* として、実車速s
pdとの偏差errに基づいて、比例項と積分項により
偏差が0になるように、目標アクチュエータ位置acp
* を計算する。
【0016】図6は離散系で記述した場合の補償器2の
ブロック線図である。ここで、1/(1−z−1)は積
分器を示し(z−1は遅れ演算子)、偏差を積分する。 Kvi,Kvpは、それぞれ、積分ゲイン、比例ゲイン
を示す。これは、各サンプル時点kにおける式にすると
以下の様になる。尚、k−1は前回サンプル時点を示す
【0017】
【数2】
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】目標アクチュエータ位置  :
【0020】
【0021】なお、opacpはアクチュエータ側の動
作点(オフセット)である。図5は、4速、平坦路での
アクチュエータ位置acpに対する車速spdの静特性
を示しており、目標車速spd* が決まったとき、そ
れに対応するアクチュエータ位置がオフセットopac
pである。すなわち、定速制御開始時、車速spdが落
ち込む事がない様に目標アクチュエータ位置acp* 
がオフセット値opacpになる様にし、アクチュエー
タ位置acpをすみやかに最適位置に設定する。この静
特性は、ECU10のROM12にテーブルデータとし
て予め記憶されており、線形補間して計算される。また
、定速制御の開始時の積分値ierr(k)の初期値は
、目標アクチュエータ位置acp* がオフセット値に
なる様に数式4を逆算して求める。すなわち、
【002
2】
【数5】
【0023】ここで、acp* =opacpと置くと
、err=0よりierr=0が初期値として設定され
る。すなわち、数式5のacp* に希望とする初期目
標アクチュエータ位置をセットすれば良い。また、目標
アクチュエータ位置acp* に対しては、0≦acp
*≦45(deg.)のガードを行い、算出された目標
アクチュエータ位置acp* がガードから外れた時は
、目標アクチュエータ位置acp* がガード値になる
様に数式5により積分値ierrをリセットする。
【0024】3は、アクチュエータ位置サーボ系である
。すなわち、実際のアクチュエータ位置acpが目標ア
クチュエータ位置acp* になる様に、F/B系が構
成されている。本実施例では、アクチュエータ位置サー
ボ系の補償器としてPD制御を行う補償器3aを採用し
た。その理由としては、積分項を導入すると定常偏差が
なくなることは制御理論でいう内部モデル原理より明白
であるが、ロッド、メカ系の静摩擦やヒステリシスとい
った非線形の要因がある場合、積分項により制御が難し
くなる為である。定速制御の場合、車速の制御性だけで
なく、フィーリングも重視される為、このアクチュエー
タ位置サーボ系の制御性の善し悪しが全体の制御性にお
おきな影響を及ぼす。
【0025】図7は、アクチュエータ位置サーボ系のブ
ロック線図である。補償器2の出力である目標アクチュ
エータ位置acp* と実アクチュエータ位置acpと
の偏差eracに対し、その比例項と微分項にゲインを
掛け、駆動duty信号を算出する。この計算値に対し
、+の場合、正転方向に、−の場合は、逆転方向にモー
タを回す様にしており、計算値の絶対値がそのduty
比となる。本実施例では、基本周期は25msであり、
duty信号とアクチュエータ位置acpの線形領域が
最も広くとれる様に設定してある。以下に、各サンプル
時点kの計算式を示す。
【0026】
【数6】
【0027】
【数7】
【0028】duty  :
【0029】
【数8】モータ駆動の為のトランジスタON時間
【00
30】
【0031】ここで、メインとなる車速サーボ系とマイ
ナーなアクチュエータ位置サーボ系の2つに分けた理由
は、車両系に比べ、アクチュエータ系はメカ系の静摩擦
やガタなどの非線形の影響が大きい為、マイナーサーボ
系を構成し、なるべくその非線形部分を線形化する事に
より、非線形要因が全体のサーボ系へ影響しないように
するためである。また、アクチュエータだけを変更した
りする場合もマイナーサーボ系だけを適合すれば良いた
め、工数の低減にもなる。
【0032】又、このマイナーサーボ系は、160ms
以内に必ず追従する様に設計する事が望ましい。すなわ
ち、車速サーボ系の制御周期160msにおいては、a
cp* =acpとなり、マイナーサーボ系伝達関数(
目標アクチュエータ位置acp* からアクチュエータ
位置acpに至る)は1とみなす事ができる為、車速サ
ーボ系においてはマイナーサーボ系を意識する事なく、
計算も簡単となる。
【0033】以上が通常の定速制御系である。以後は、
本実施例のセルフチューニング機構について説明する。 セルフチューニング機構は、車両に関する入出力情報(
アクチュエータ位置、車速)を使って、車両モデルを推
定する車両モデル推定部5と、その推定されたモデルパ
ラメータに基づき、望ましい応答が得られる様に最適な
F/Bゲインを計算する最適ゲイン算出部4とから構成
されている。
【0034】まず、車両モデルを推定する車両モデル推
定部5について説明する。本実施例においては、車両モ
デル推定部5での車両モデルのオンライン推定には逐次
型最小2乗法を採用した。逐次型最小2乗法による車両
モデルのオンライン同定法に関しては、例えば、高橋安
人著「ディジタル制御」(1985年)岩波書店等に詳
しいが、ここでは1通りの見通しを与えることとする。
【0035】まず、推定しようとするのは車両モデルで
あり、ここで言う車両モデルとは、アクチュエータ位置
(スロットル開度)の変化に対する車速の変化の動特性
である。ここで、車両モデルは、次のような伝達関数G
v(s)で表される。
【0036】
【数9】
【0037】ここで、τは時定数、kはゲインである。 実際には、エンジン(E/G)が含まれる為、正確には
もっと高次モデルであるが、車両重量の影響が大きい為
、定速制御に必要な車両モデルとしては、1次に近似し
ても差し支えない。図8は、ギア4速、90km/h、
勾配0%及び4%での車両の周波数特性を計測した結果
を示しており、−20db/decの傾斜は、1次モデ
ルの特性に相当する。
【0038】数式9をECU10によって取り扱うため
に、数式9を離散直系で表すと、
【0039】
【数10】
【0040】となる。なお、z−1は、1サンプル時間
の遅れを表す演算子である。連続系伝達関数との関係は
、以下の通りである。
【0041】
【数11】
【0042】
【数12】
【0043】なお、Tはサンプリング時間である。すな
わち、このパラメータa,bを推定することにより車両
モデルを推定することができる。図9は、この逐次型最
小2乗法の概念図である。すなわち、車両モデルと同じ
形をした推定モデルを置き、両方に同じ入力(アクチュ
エータ位置acp)を与えたとき、それぞれのパラメー
タがa≠a′、b≠b′であれば、実出力(車速spd
)とモデル出力spd′の間には偏差(モデル誤差)が
発生する。この偏差が0になる様に、ゲインベクトルを
掛け、モデルパラメータa′、b′を逐次更新していく
方法である。
【0044】このため、推定すべきモデルパラメータa
′、b′を次の様なベクトルの形式で置く。
【0045】
【数13】
【0046】また、制御入出力量(アクチュエータ位置
acp、車速spd)も次の様なベクトル形式で置く。
【0047】
【数14】
【0048】ただし、添え字tは、転置行列を表す。以
下の様に表すと、Fの推定値F′は次式となる。
【0049】
【数15】
【0050】但し、
【0051】
【数16】
【0052】
【数17】
【0053】(モデル出力)ここで、wは1以下の正の
重みであり、1に近いほどパラメータの収束速度が遅く
、また、ノイズに対しては強くなる。実施例では、0.
98とした。また、D,H(k)は次式で与えられる。
【0054】
【数18】
【0055】
【数19】
【0056】但し、Iは単位行列。従って、数式15に
よって、モデルパラメータa′,b′を推定することが
できる。以上のオンライン同定を図10に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。ここでは、推定周期毎に行
われる一連の計算手順のみを示す。本実施例では、推定
周期は制御周期と同じ160msとした。これは、車両
の時定数が10〜30s位である事から、それより十分
小さく、また、制御周期と同じにすることによりタイミ
ングが取り易く都合がよい為である。又、初期設定は車
両モデルの推定開始時に行なわれる。
【0057】まず、ステップ50において、数式18に
従ってDの計算をする。この計算に使われるH(k−1
)は前回のサンプリング時に計算されたものである。 ステップ51では、数式16に従ってゲインベクトルG
を計算する。ステップ52では数式17に従い、前回の
入出力量及び推定パラメータを使って今回のモデルの予
想出力spd′(k)を計算する。次に、ステップ53
において、最新の入出力量を取り込み、ステップ54で
モデルの推定誤差mer(k)を求める。ステップ55
で誤差mer(k)にゲインベクトルGを掛けた値と前
回推定値F′(k−1)を加え、推定値F′(k)を更
新する。ステップ56では、次回の計算の為に、数式1
9に従ってHを計算しておく。
【0058】次に、最適ゲイン算出部4でのF/Bゲイ
ンの算出方法について説明する。F/Bゲインを求める
方法としては、評価関数による方法と極配置による方法
があるが、本実施例では極配置法を適用した。極配置法
とは、F/B系の応答特性がF/B系の極の位置に1対
1に対応している事を利用して、望みの応答に対応する
極を指定しておき、ゲインを逆算する方法である。
【0059】図11は、本実施例における制御系ブロッ
ク線図である。ここで、Kviは積分項に対するゲイン
、Kvpは比例項に対するゲインである。すなわち、車
両モデル推定部によって得られた推定パラメータを使っ
て、最適なゲインKvi、Kvpを求める。まず、図1
1のブロック線図をまとめ、図12のようなF/B系伝
達関数を求める。
【0060】
【数20】
【0061】この数式20の分母をF/B系の特性方程
式といい、また、その根をF/B系の極といい、これに
より応答性が一意に決まる。従って、特性方程式は、

0062】
【数21】
【0063】ここで  z2 +α1 z+α2 =0
と置くと
【0064】
【数22】
【0065】従って、
【0066】
【数23】
【0067】すなわち、α1 ,α2 が分かればゲイ
ンKvi,Kvpが決まる。本実施例では、特性方程式
が2次式であるので、極は2つ存在する。また、その2
つの極は、2つの実根である場合と1組の共役複素根の
場合の2通りである。ここで、極は離散値系の場合z平
面上に表せるので、図13,図14の様に原点を中心に
半径1の単位円内に置かれる。この単位円内に極がある
事により、制御系の安定性の保証がなされるのである。 (1)2実根の場合 z=r1 ,r2 とすると、 特性方程式は、(z−r1 )(z−r2 )=0よっ
て、z2 +(−r1 −r2 )z+r1 r2 =
0従って、
【0068】
【数24】
【0069】(2)1組の共役複素根の場合  z=p
±qjとすると、(j2 =−1:虚数)  特性方程
式は、(z−p−qj)(z−p+qj)=0  よっ
て、Z2 −2pz+(p2 +q2 )=0従って、
【0070】
【数25】
【0071】次に、車速サーボ系における本実施例の根
の指定について説明する。本実施例では、連続系システ
ムで好ましい挙動をするときの根を求め、それを離散値
化して、離散値系システムでの根を求めるようにしてい
る。連続系では、左半面に極が存在すれば、その制御系
の安定性は保証される。連続系において制御系が好まし
い挙動をする根の範囲は図15の斜線部で一般に表せる
【0072】まず、ライン1において実数軸方向に制限
がある。負方向に大きくなるほど、応答性は速くなる。 制御仕様、加速フィーリング等からライン1より左側で
ある必要がある。また、E/Gのトルク飽和などの理由
から、ライン2より左にもっていく事はできない。さら
に、ライン3の様に原点から角度δの線を引くと、この
角度が小さくなるほどオーバーシュート量が大きくなる
。このδは減衰係数と言われる。すなわち、オーバーシ
ュート量からライン3の内側に制限される。車両様定速
走行制限装置においては、オーバーシュートなく速やか
に応答することが要求される為、この減衰係数δは1に
近い値が望ましい。本実施例では、オーバーシュートの
ないように2つの実数極を選んだ。
【0073】 s1 =−0.177 s2 =−1.44 これは、1km/hのステップ変化指令に対して、約1
0秒で静定する極である。これを離散値系の極に変換す
るには、z=eTsに代入すれば良い。Tはサンプリン
グ時間で本実施例では0.16sとした。
【0074】すなわち、 r1 =0.972 r2 =0.794 これは、z平面上の単位円に存在する為、制御系は安定
である。従って、数式24及び数式23により、F/B
ゲインKvi,Kvpが計算できる。
【0075】以上の方法により、定速制御装置において
セルフチューニング機能が実現される。しかしながら、
通常ドライバーが走行中に望みの速度になり、セットs
/wを押したとき、前記の処理が行われるのであるが、
車両モデルの推定においてパラメータがある程度収束す
るのに多少時間がかかる。そのため、収束するまでの間
、予め設定されたデフォルトパラメータ、デフォルトゲ
インを使って制御しなければならない。このデフォルト
値はセット時の走行条件によっては最適でない場合もあ
り、制御性の悪化を招く事がある。さらに、このデフォ
ルト値を求める為には、オフラインによって車両モデル
を求めた後、決定しなければならない。
【0076】そこで、本実施例では、メインs/wが押
されてから、セットs/wが押されるまでの間に、ドラ
イバーのスロットル操作と車速から車両モデルの推定及
びF/Bゲインの算出を行う。ECU10はメインs/
wがonすると動作を開始するようになっており、アク
チュエータ位置acpと車速spdを取り込む事ができ
る。スロットルバルブ23とアクチュエータ30はロッ
ド22により連結されているため、ドライバーのスロッ
トル操作はアクチュエータ開度センサ25により取り込
める。
【0077】これにより、メインs/wをon後、常に
その走行状態に見合った車両モデルが推定され、最適ゲ
インが計算されている為、ドライバーがセットs/wを
onしたときには、最適なゲインを使って制御を開始す
る事ができる。さらに、デフォルトゲインを持つ必要が
なく、それを算出するための工数も削減される。なお、
メインs/wをon後、直ちにセットs/wが押される
事がある為、メインs/wをonした後、モデルパラメ
ータがある程度収束するまではセットs/wが機能しな
いようにガードしておく。
【0078】次に、図16に本実施例による定速制御の
フローチャートを示す。ステップ100で初期値の設定
を行う。ステップ101では、メインs/wのon/o
ffを検出し、offの場合は以下の処理を行わない。 なお、メインs/wがECU10への電源供給用のs/
wである場合は、この部分は必要なくなる。ステップ1
03では、制御周期が経過したか否かの判定を行う。本
実施例では、制御周期は160msに設定されている。 ステップ104では、車速の算出、及び各種コントロー
ルs/wの検出を行う。車速は、車速パルス割り込み処
理によって得られた車速パルス間の経過時間から計算す
る。
【0079】ステップ105で現在制御中かどうかの判
定を行い、制御中でない場合は、ステップ106以下の
処理を行う。すなわち、ステップ106でセットs/w
のon/offの検出を行い、セットs/wが押されて
いないとき、ステップ107、108にて車両モデルの
推定及びゲインの算出を行う。すなわち、この部分が本
発明の特徴とする所である。
【0080】セットs/wが押された場合、ステップ1
09にてセットs/wが押された時の車速を目標車速と
し、ステップ110の制御開始処理を行う。この制御開
始処理は、図17に示すようにステップ150〜152
において、クラッチ21の連結、アクチュエータ30の
オフセット値算出、積分項の初期セットなどを行う。そ
の後、■に行き、ステップ114で車速サーボ処理(定
速走行F/B制御)を行う。この車速サーボ処理は、図
19に示すようにステップ130で、車速偏差err(
k)を算出し、ステップ131で偏差積分ierr(k
)を算出する。そして、ステップ132で、これらの算
出値、オフセットopacp、及び算出されたゲインK
vp,Kviに基づいて目標アクチュエータ位置acp
* を算出する。ここで算出された目標値に対して、ア
クチュエータ位置acpが追従するように、別の周期(
すなわち基本周期25ms)で、図20  に示アクチ
ュエータ位置acpのサーボ処理が行われる。すなわち
、ステップ140でアクチュエータ位置acp(k)を
A/D変換により求め、以下、ステップ141,142
で偏差erac(k)及び偏差微分dacp(k)を算
出し、ステップ143で駆動dutyを求め、ステップ
144でモータ駆動信号を出力する。
【0081】ステップ105で制御中と判定された場合
、ステップ111以下の処理を行う。ステップ111で
は、キャンセルS/W、ブレーキ等によりキャンセル要
求があったか否かを判定する。キャンセル要求がない場
合、ステップ112以下の車速モデル推定処理、ゲイン
算出処理、車速サーボ処理等を行い、■に戻る。キャン
セル要求があった場合、ステップ115においてリジュ
ーム制御時のために現在の目標車速を記憶し、続くステ
ップ116で制御処理処理を行い■に戻る。この制御終
了処理では、図18に示すようにステップ160で、ク
ラッチ21を開放し、ステップ161で目標車速を消去
する。
【0082】以上のような制御により、本実施例におい
ては、メインs/wをonした後からセットs/wが押
されるまでの間に車両モデルの推定及びゲイン算出が行
われるため、セットs/wのon時にはその時の走行条
件での車両モデルが推定されている。従って、時々刻々
変化する車両の走行条件に適したゲインで制御が開始さ
れる。それにより、セット直後の制御性が改善されると
共に、デフォルトゲインを持つ必要がないため、工数の
低減にもつながる。図21は、本実施例による制御状態
を示すタイムチャートである。図21に示されるように
、メインs/wをonした後、車両モデルすなわちパラ
メータの推定、ゲインの算出が始まる。このパラメータ
の推定開始から数秒でパラメータ、ゲインが安定してき
ており、セットs/wが押された時には最適なゲインと
なっている。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定速走行が開始された直後から最適な速度制御を行うこ
とができ、良好な制御性,フィーリングを実現すること
ができる。さらに、制御係数を予め設定しておく必要が
ないため、その分の工数を低減し、労力の軽減を図るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】本発明の1実施例の構成を示す構成図である。
【図3】電子制御装置の機能を説明するブロック図であ
る。
【図4】アクチュエータ位置とスロットル開度との関係
を示す特性図である。
【図5】アクチュエータ位置に対する車速の静特性を示
す特性図である。
【図6】車速サーボ系のブロック図である。
【図7】アクチュエータ位置サーボ系のブロック図であ
る。
【図8】所定の走行条件における車両の周波数特性を示
す特性図である。
【図9】逐次型最小2乗法による車両モデルの推定方法
を説明する説明図である。
【図10】車両モデルの推定手順を示すフローチャート
である。
【図11】本実施例における制御系のブロック図である
【図12】フィードバック系の伝達関数を示すブロック
図である。
【図13】極配置法における2実根の極配置図である。
【図14】極配置法における1組の共役複素根の極配置
図である。
【図15】極配置法における根の範囲を示す特性図、

図16】本実施例の制御手順を示すフローチャート、

図17】制御開始処理を示すサブルーチンのフローチャ
ートである。
【図18】制御終了処理を示すサブルーチンのフローチ
ャートである。
【図19】車速サーボ処理を示すサブルーチンのフロー
チャートである。
【図20】アクチュエータ位置サーボ処理を示すサブル
ーチンのフローチャートである。
【図21】本実施例の作動を説明するタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
2  補償器 3  アクチュエータ位置サーボ系 4  最適ゲイン算出部 5  車両モデル推定部 10  電子制御装置 23  スロットルバルブ 26  車速センサ 30  アクチュエータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車両の走行速度を検出する速度検出手
    段と、定速走行時の目標速度を設定する目標速度設定手
    段と、前記車両の走行速度を調節するアクチュエータと
    、前記アクチュエータの動作状態を常時検出する動作状
    態検出手段と、前記車両の走行速度と前記アクチュエー
    タの動作状態に基づいて、前記車両のモデルを推定する
    モデル推定手段と、前記車両の走行速度が前記目標速度
    に追従するように、前記アクチュエータを制御する制御
    手段と、定速走行の開始を指令する指令手段と、前記指
    令手段によって定速走行の開始が指令される以前で、所
    定の条件が検出されたときに、前記モデル推定手段に対
    し車両モデルの推定の実行を指令する実行指令手段と、
    前記指令手段によって定速走行の開始が指令されたとき
    に、前記実行指令手段の指令により予め推定されている
    車両モデルに応じて、前記制御手段の制御特性を調節す
    る調節手段とを備えることを特徴とする車両用速度制御
    装置。
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