JPH04218434A - 車両用速度制御装置 - Google Patents

車両用速度制御装置

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Publication number
JPH04218434A
JPH04218434A JP2403053A JP40305390A JPH04218434A JP H04218434 A JPH04218434 A JP H04218434A JP 2403053 A JP2403053 A JP 2403053A JP 40305390 A JP40305390 A JP 40305390A JP H04218434 A JPH04218434 A JP H04218434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
speed
actuator
control
model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2403053A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Takeuchi
均 竹内
Yukifumi Oda
享史 小田
Masao Tsujii
辻井 正雄
Tsutomu Natsume
勉 夏目
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP2403053A priority Critical patent/JPH04218434A/ja
Publication of JPH04218434A publication Critical patent/JPH04218434A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用速度制御装置に関
し、特に車両の動特性を逐次推定し、速度制御時の制御
特性を調節する機能を有する車両用速度制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用速度制御装置とし
ては、例えば実開昭64−44230号公報に提案され
るものがある。この従来装置においては、車両の走行条
件に応じて変化する車両の動特性を実時間で推定し、こ
の推定結果に基づき、PID制御演算における制御係数
を求めている。
【0003】この結果、定速走行制御にとって外乱とな
る走行条件の変化に適応した制御特性が得られ、最適な
速度制御を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両の
動特性をスロットルバルブ(アクチュエータ)の開度と
車両の走行速度とに基づいて推定する場合、車両の走行
状態によっては正確に推定できない場合がある。すなわ
ち、スロットルバルブの動作に無関係に車両の走行速度
が変化するような場合、両者の動的関係はくずれるため
、正確に車両の動特性を推定することは困難である。 また、このような場合に推定された動特性に基づいて定
速走行制御における制御特性を調節すると、良好な定速
制御を行い得ないという問題があった。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
、車両の動特性(モデル)の誤推定を防止し、常に良好
な定速走行制御を行うことが可能な車両用速度制御装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明による車両用速度制御装置は、図1に示す如
く、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、定速走
行時の目標速度を設定する目標速度設定手段と、前記車
両の走行速度を調節するアクチュエータと、前記車両の
走行速度が前記目標速度に追従するように、前記アクチ
ュエータを制御する制御手段と、前記アクチュエータの
動作状態を検出する動作状態検出手段と、前記車両の走
行速度と前記アクチュエータの動作状態に基づいて、前
記車両のモデルを推定するモデル推定手段と、前記推定
手段によって推定された車両モデルに応じて、前記制御
手段の制御特性を調節する調節手段と、前記アクチュエ
ータの動作状態と前記車両の走行速度との関係が非線形
領域にあるか否かを判定する判定手段と、前記関係が非
線形領域にあるとき、前記モデル推定手段における車両
モデルの推定を禁止する禁止手段とを備える
【0007
【作用】上記構成により、アクチュエータの動作状態と
前記車両の走行速度との関係が非線形領域にあると判定
されたときには、車両モデルの推定が禁止される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は、車両用速度制御装置の構成図である。 10は電子制御装置(ECU)であり、CPU11,R
OM12,RAM12,バックアップRAM14を備え
ている。18は定電圧電源で、CPU11,ROM12
,RAM13に定電圧を供給している。バックアップR
AM14は、バッテリ25より定電圧が供給されており
、イグニッションスイッチをオフしても記憶内容は保持
される。さらに、ECU10は、ADコンバータ15,
入出力ポート16、そして、これらを相互に接続してい
るバス17を備えている。
【0009】また、30はアクチュエータであり、エン
ジン(図示せず)へ供給する吸気量を調整するスロット
ルバルブ23を定速走行制御時に開閉駆動するものであ
る。このアクチュエータ30は、モータ19,減速機2
0,クラッチ21及びアクチュエータ開度センサ25を
有し、スロットルバルブ23とリンク機構22を介して
連結されている。そして、定速走行制御時は、ECU1
0からの信号によりクラッチ21が連結され、またモー
タ30がECU10から駆動信号(デューティ信号)を
与えられて回転し、スロットルバルブ23を駆動する。 アクチュエータ開度センサ25は、クラッチ21に取り
付けられており、スロットルバルブの開度を検出するス
ロットルセンサがない車両でもスロットル開度が検出で
きるように構成されている。なおこのアクチュエータ開
度センサ25は減速機20に取り付けても良い。
【0010】戻しバネ24は、クラッチが切られたとき
にスロットルバルブが全閉になるように力を加えている
。ここで、図4に、アクチュエータ位置acpとスロッ
トル開度Taの対応図を示す。図4から明らかなように
acp=2(deg.)の時、Ta=0(deg.)と
なっている。これはアクチュエータ位置acpが全閉位
置の時には必ずスロットル開度Taが全閉位置になるよ
うにして暴走を防止しているためである。また、acp
=45(deg.)の時、即ちアクチュエータ位置ac
pが全開位置のときでもスロットル開度Taは全開位置
にならないようにしてスロットルバルブ23のストッパ
ーの損傷を防止している。そして、スロットル開度Ta
は以下の式により算出できる。
【0011】
【数1】 また、車速センサ26は従動輪27の回転より車両の車
速を検出する。
【0012】さらに指令装置28は、周知の通り、メイ
ンスイッチ(s/w),セットs/w,リジュームs/
w,キャンセルs/w等が備えられており、ドライバー
の要求をECU10に伝える。本実施例においては、メ
インs/wがonの場合、走行中にドライバーがセット
s/wを押下すると、その時の車速を目標車速とし、実
際の車速がその目標車速になるようにフィードバック制
御される。
【0013】図3に制御系の構成図を示す。本実施例で
は、基本的な定速制御系(本実施例ではPI補償器)に
、アクチュエータ位置と車速の動きに基づいて時々刻々
、車両モデルを推定し、最適なフィードバック(F/B
)ゲインを計算,更新するセルフチューニング機構が付
加されている。以下、順に説明する。2は、定速走行F
/B制御(車速サーボ処理)の為の補償器であり、本実
施例ではPI補償器を構成している。ドライバーがセッ
トs/wを押下した時の車速を目標車速spd* とし
て、実車速spdとの偏差errに基づいて、比例項と
積分項により偏差が0になるように、目標アクチュエー
タ位置acp* を計算する。
【0014】図6は離散値系で記述した場合の補償器2
のブロック図である。ここで、1/(1−z−1)は積
分器を示し(z−1は遅れ演算子)、偏差errを積分
する。Kvi,Kvpは、それぞれ、積分ゲイン,比例
ゲインを示す。これは、各サンプル時点kにおける式に
すると以下の様になる。尚、k−1は前回サンプル時点
を示す。
【0015】
【数2】     偏差  :  err(k)=spd* (k
)−spd(k)
【0016】
【数3】     積分  :  ierr(k)=ierr(k
−1)+err(k)
【0017】
【数4】目標アクチュエータ位置  :       
   acp* (k)=Kvp・err(k)+Kv
i・ierr(k)+               
           opacpなお、opacpは
アクチュエータ側の動作点(オフセット)である。
【0018】図5は、4速,平坦路でのアクチュエータ
位置acpに対する車速spdの静特性を示しており、
目標車速spd* が決まったとき、それに対応するア
クチュエータ位置acpがオフセットopacpである
。 すなわち定速制御開始時、車速spdが落ち込む事がな
い様に、目標アクチュエータ位置acp* がオフセッ
ト値opacpになる様にし、アクチュエータをすみや
かに最適位置に設定する。この静特性は、ECU10の
ROM12にテーブルデータとして予め記憶されており
、線形補間して計算される。また、定速制御の開始時の
積分値ierr(k)の初期値は、目標アクチュエータ
位置acp* がオフセット値になる様に数式4を逆算
して求める。すなわち、
【0019】
【数5】     ierr(k)=1/Kvi{acp* −K
vp・err(k)−               
     opacp}ここで、acp* =opac
pと置くと、偏差err=0よりierr=0が初期値
として設定される。すなわち、数式5のacp* に希
望とするオフセット(初期目標アクチュエータ位置)を
セットすれば良い。
【0020】また、目標アクチュエータ位置acp* 
に対しては、0≦acp* ≦45(deg.)のガー
ドを行い、算出された目標アクチュエータ位置acp*
 が目標アクチュエータ位置acp* がガード値にな
る様にガードから外れた時は、数式5により積分値ie
rrをリセットする。3は、アクチュエータ位置サーボ
系である。すなわち、実際のアクチュエータ位置acp
が目標アクチュエータ位置acp* になる様に、F/
B系が構成されている。本実施例では、アクチュエータ
位置サーボ系の補償器としてPD制御を行う補償器3a
を採用した。その理由としては、積分項を導入すると定
常偏差がなくなることは制御理論でいう内部モデル原理
より明白であるが、ロッド,メカ系の静摩擦やヒステリ
シスといった非線形の要因がある場合、積分項により制
御が難しくなる為である。定速制御の場合、車速の制御
性だけでなく、フィーリングも重視される為、このアク
チュエータ位置サーボ系の制御性の善し悪しが全体の制
御性におおきな影響を及ぼす。
【0021】図7は、アクチュエータ位置サーボ系のブ
ロック線図である。補償器2の出力である目標アクチュ
エータ位置acp* と実アクチュエータ位置acpと
の偏差eracに対し、その比例項と微分項にゲインを
掛け、駆動duty信号を算出する。この計算値に対し
、+の場合、正転方向に、−の場合は、逆転方向にモー
タを回す様にしており、計算値の絶対値がそのduty
比となる。本実施例では、基本周期は25msであり、
duty信号とアクチュエータ位置acpの線形領域が
最も広くとれる様に設定してある。以下に、各サンプル
時点kの計算式を示す。
【0022】
【数6】     偏差  :  erac(k)=acp* (
k)−acp(k)
【0023】
【数7】     duty  :       duty(k)=Kap・erac(k)
+Kad・(erac(k)−           
           erac(k−1))
【002
4】
【数8】モータ駆動の為のトランジスタON時間:  
                    |duty
|    OnTime=  ────────  ・
25(ms)                   
     100ここで、メインとなる車速サーボ系と
マイナーなアクチャエータ位置サーボ系の2つに分けた
理由は、車両系に比べ、アクチャエータ系はメカ系の静
摩擦やガタなどの非線形の影響が大きい為、マイナーサ
ーボ系を構成し、なるべくその非線形部分を線形化する
事により、非線形要因が全体のサーボ系へ影響しないよ
うするためである。また、これによりアクチュエータだ
けを変更したりする場合もマイナーサーボ系だけを適合
すれば良いため、工数の低減にもなる。
【0025】又、このマイナーサーボ系は160ms以
内に必らず追従する様に設計する事が望ましい。すなわ
ち、車速サーボ系の制御周期160msにおいては、a
cp* =acpとなり、マイナーサーボ系伝達関数(
目標アクチュエータ位置acp* からアクチュエータ
位置acpに至る)は1とみなす事ができる為、車速サ
ーボ系においてはマイナーサーボ系を意識する事なく、
計算も簡単となる。
【0026】以上が通常の定速制御系である。以後は、
セルフチューニング機構について説明する。セルフチュ
ーニング機構は、車両に関する入出力情報(アクチュエ
ータ位置,車速)を使って、車両モデルを推定する車両
モデル推定部5とその推定されたモデルパラメータに基
づき、望ましい応答が得られる様に最適なF/Bゲイン
を計算する最適ゲイン算出部4とから構成されている。
【0027】まず、車両モデルを推定する車両モデル推
定部5について説明する。本実施例においては、車両モ
デル推定部5での車両モデルのオンライン推定に逐次型
最小2乗法を採用した。逐次型最小2乗法による車両モ
デルのオンライン同定法に関しては、例えは、高橋安人
著「ディジタル制御」(1985年)岩波書店等に詳し
いが、ここでは1通りの見通しを与えることとする。
【0028】まず、推定しようとするのは車両モデルで
あり、ここで言う車両モデルとは、アクチュエータ位置
(スロットル開度)の変化に対する車速の変化の動特性
である。ここで、車両モデルは、次のような伝達関数G
v(s)で表わされる。
【0029】
【数9】   ここで、τは時定数、kはゲインである。実際には
、エンジン(E/G)が含まれる為、正確にはもっと高
次モデルであるが、車両重量の影響が大きい為、定速制
御に必要な車両モデルとしては、1次に近似しても差し
支えない。図8は、ギア4速,90km/h,勾配0%
及び4%での車両の周波数特性を計測した結果を示して
おり、−20db/decの傾斜は、1次モデルの特性
に相当する。
【0030】数式9をECU10によって取り扱うため
に数式9を離散値系で表すと、
【0031】
【数10】 となる、なお、z−1は、1サンプル時間の遅れを表す
演算子である。
【0032】連続系伝達関数Gv(s)との関係は、以
下の通りである。
【0033】
【数11】 a=exp(−T/τ)
【0034】
【数12】 b=K{1−exp(−T/τ)} なお、Tはサンプリング時間で、例えばT=0.16s
に設定される。図9は、この逐次型最小2乗法の概念図
である。すなわち、車両モデルと同じ形をした推定モデ
ルを置き、両方に同じ入力(アクチュエータ位置acp
)を与えたとき、それぞれのパラメータがa≠a´、b
≠b´であれば、実出力(車速spd)とモデル出力s
pd´の間には偏差(モデル誤差)が発生する。逐次型
最小2乗法ではこの偏差が0になる様に、ゲインベクト
ルによってモデルパラメータa´,b´を逐次更新して
いく。
【0035】このため、推定すべきモデルパラメータa
´,b´を次の様なベクトルの形式で置く。
【0036】
【数13】 Ft =(a´,b´) また、制御入出力量(アクチュエータ位置acp,車速
spd)も次の様なベクトル形式で置く。
【0037】
【数14】     Xt (k)=〔acp(k−1),spd(
k−1)〕ただし、添え字tは、転置行列を表す。以上
の様に表すと、Fの推定値F´は次式となる。
【0038】
【数15】     F´(k)=F´(k−1)+G(k)・{s
pd(k)−spd´(k)            
    } ただし、
【0039】
【数16】                     1    
G(k)=─────H(k−1)X(k)(ゲインベ
クトル)                  wD

0040】
【数17】     spd´(k)=Xt (k)F´(k−1)
(モデル出力)ここで、wは1以下の正の重みであり、
1に近いほどパラメータの収束速度が遅く、ノイズに対
しては強くなる。実施例では、0.98とした。また、
D,H(k)は次式で与えられる。
【0041】
【数18】
【0042】
【数19】 ただし、Iは単位行列。
【0043】従って、数式15によって、モデルパラメ
ータa´,b´を推定することができる。以上のオンラ
イン同定を図10に示すフローチャートに基づいて説明
する。初期設定は、セットs/wが押された時点で行わ
れ、ここでは、推定周期毎に行われる一連の計算手順の
みを示す。本実施例では、推定周期は制御周期と同じ0
.16sとした。これは、車両の時定数が10〜30s
位である事から、それより十分小さく、また、制御周期
と同じにすることによりタイミングが取り易く都合がよ
い為である。
【0044】まず、ステップ50において、数式18に
従ってDの計算をする。この計算に使われるH(k−1
)は前回のサンプリング時に計算されたものである。 ステップ51では数式16に従ってゲインベクトルGを
計算する。ステップ52では数式17に従い、前回の入
出力量及び推定パラメータを使って今回のモデルの予想
出力spd´(k)を計算する。次にステップ53にお
いて、最新の入出力量を取り込み、ステップ54でモデ
ルの推定誤差mer(k)を求める。ステップ55で、
誤差mer(k)にゲインベクトルGを掛けた値と前回
推定値F´(k−1)を加え、推定値F´(k)を更新
する。ステップ56では、次回の計算の為に、数式19
に従ってHを計算しておく。
【0045】次に、最適ゲイン算出部4でのF/Bゲイ
ンの算出方法について説明する。F/Bゲインを求める
方法としては、評価関数による方法と極配置による方法
があるが、本実施例では極配置法を適用した。極配置法
とは、F/B系の応答特性がF/B系の極の位置に1対
1に対応している事を利用して、望みの応答に対応する
極を指定しておき、ゲインを逆算する方法である。
【0046】図11は、本実施例における制御系ブロッ
ク線図である。ここで、Kviは積分項に対するゲイン
、Kvpは比例項に対するゲインである。すなわち、車
両モデル推定部5によって得られた推定パラメータを使
って、最適なゲインKvi,Kvpを求める。まず、図
11はブロック線図をまとめ、図12のようなF/B系
伝達関数を求める。
【0047】
【数20】                     spd(z
)    GF/B (z)=─────────  
                  spd* (z
)                        
              bKviz      
    =────────────────────
─────────            z2 +
(−a−bKvp+bKvi−1)z+(a+bKvp
)この数式20の分母をF/B系の特性方程式といい、
また、その根をF/B系の極といい、これにより応答正
が一意に決まる。
【0048】従って、特性方程式は、
【0049】
【数21】     z2 +(−a−bKvp+bKvi−1)z
+(a+bKvp)=0ここで、z2 +α1 z+α
2 =0と置くと、
【0050】
【数22】 α1 =−a−bKvp+bKvi−1α2 =a+b
Kvp 従って、
【0051】
【数23】   すなわち、α1 ,α2 が分かれば推定パラメー
タa,bよりゲインKvi,Kvpが求まる。
【0052】本実施例では、特性方程式が2次式である
ので、極は2つ存在する。また、その2つの極は、2つ
の実根である場合と1組の共役複素根の場合の2通りが
ある。ここで、極は離散値系の場合z平面上に表せるの
で、図13,図14の様に原点を中心に半径1の単位円
内に置かれる。この単位円内に極がある事により、制御
系の安定性の保証がなされるのである。
【0053】(1)2実根の場合z=r1 ,r2 と
すると、特性方程式は、(z−r1 )(z−r2 )
=0よって、z2 +(−r1 −r2 )z+r1 
r2 =0従って、
【0054】
【数24】 α1 =−r1 −r2  α2 =r1 r2  (2)1組の共役複素根の場合 z=p±qjとすると、(j2 =−1:虚数)特性方
程式は、(z−p−qj)(z−p+qj)=0よって
、z2 −2pz+(p2 +q2 )=0従って、
【0055】
【数25】 α1 =−2p α2 =p2 +q2  次に、車速サーボ系における本実施例の根の指定につい
て説明する。本実施例では、連続系システムで好ましい
挙動をするときの根を求め、それを離散値化し、離散値
系システムでの根を求めるようにしている。連続系では
、左反面に極が存在すれば、その制御系の安定性は保証
される。連続系において制御系が好ましい挙動をする根
の範囲を図15の斜線部で一般に表せる。
【0056】まず、ライン1において実数軸方向に制限
がある。負方向に大きくなるほど、応答性は早くなるた
め、制御仕様、加速フィーリング等からライン1より左
側である必要がある。また、E/Gのトルク飽和などの
理由から、ライン2より左にもっていく事はできない。 さらに、ライン3の様に原点から角度δの線を引くと、
この角度が小さくなるほどオーバーシュート量が大きく
なる。このδは減衰係数と言われる。すなち、オーバー
シュート量からライン3の内側に制限される。定速走行
制御においては、オーバーシュートなく速やかに応答す
ることが要求される為、この減衰係数δは1に近い値が
望ましい。本実施例では、オーバーシュートのないよう
に2つの実数極を選んだ。
【0057】 s1 =−0.177 s2 =−1.44 これは、1km/hのステップ変化指令に対して、約1
0秒で静定する極である。これを離散値系の極に変換す
るには、z=eTsに代入すれば良い。Tはサンプリン
グ時間で本実施例では0.16sとした。
【0058】すなわち、 r1 =0.972 r2 =0.794 これは、z平面上の単位円に存在する為、制御系は安定
である。従って、数式24及び数式23によりF/Bゲ
インKvi,Kvpが計算できる。
【0059】以上の方法により、定速制御装置において
セルフチューニング機能が実現される。ここでアクチュ
エータ30の動きに対応して車速が変化する線形領域に
おいては、車両モデルのパラメータの推定が可能である
。しかし、アクチュエータ20の位置が全閉,全開の場
合、又、ドライバーがアクセルを踏んで加速した場合(
スロットルバルブ23は開いているが、アクチュエータ
30は全閉)、E/Gトルクが飽和している場合など、
アクチュエータ30の動きと無関係に車速が決定される
。このような非線形な領域においては、アクチュエータ
30の位置と車速との動的関係が崩れている為、そのま
ま推定を続けるとパラメータが異常推定される可能性が
ある。
【0060】そこで、本実施例では図3に示すように車
両モデル推定禁止判定部8を設け、コーストs/w,ア
クセルs/w,リジュームs/w,アクチュエータ位置
,車速偏差等の情報より、アクチュエータ30の位置と
車速との動的関係の有無を判定し、もし動的関係が無い
場合はパラメータの推定を禁止する。パラメータの推定
を禁止する条件としては、以下の様な場合がある。
【0061】(1)目標アクチュエータ位置acp* 
が全閉の時急な下り坂を走行する場合、アクチュエータ
30の位置、スロットルバルブ23の位置が共に全閉で
も車両は加速する場合がある。また、ドライバーがアク
セルを踏んで加速している時には(オーバーライト時)
、アクチュエータ30の位置が全閉でも車両は加速する
【0062】(2)コースト時 コースト時には減速指令で出力され、アクチュエータ3
0は全閉位置に駆動される。この場合、アクチュエータ
30が動かないので、パラメータの推定は困難である。 (3)アクセル,リジューム時 E/Gトルクが飽和してしまい、アクチュエータ30を
いくら動かしても車速が変化しない場合がある。
【0063】図16は、このモデル推定禁止判定部8の
判定手順を示すフローチャートである。ステップ200
〜206は、オーバーライドあるいは急な下り坂での推
定禁止判定処理である。ステップ200では後述するス
テップ202においてオーバーライドの開始、或いは急
な下り坂での走行開始という情報が記憶されているかを
判定する。この判定の結果、上記の情報が記憶されてい
なければステップ201に進み、目標アクチュエータ位
置が全閉位置か否かを判定する。このとき、全閉位置で
なければ線形領域と判定し、次のステップ210に進む
。一方、全閉位置のステップ202でオーバーライドあ
るいは急な下り坂(非線形領域)の開始を記憶し、ステ
ップ203で推定禁止指令を出力する。
【0064】ステップ200で現在オーバーライド中或
いは急な下り坂を走行中と判定されると、ステップ20
4でオーバーライド或いは下り坂走行の終了判定を行う
。この終了判定では、車速偏差が−2km/hよりも大
きくなった時、オーバーライドが終了したとみなす。 そして、ステップ205でステップ202で記憶された
情報の消去等の終了処理を行い、ステップ206にてパ
ラメータの推定を再開する。
【0065】ステップ210〜216は、リジューム時
における推定禁止判定処理であり、処理内容は上記と同
様である。ただし、リジューム中であるか否か、またリ
ジュームが開始されたか否かは、指令装置28のリジュ
ームs/wの操作状態によって判定する。ステップ20
2ではアクセル中もしくはコースト中である事を操作s
/wにより判定し、アクセル中もしくはコースト中であ
ると判定された場合には、ステップ223で推定禁止指
令を出力する。又、ステップ221では、車速偏差が±
3km/hより大きいか否かが判定され、±3km/h
より大きい場合には上記と同様にステップ223で推定
禁止指令を出力する。
【0066】上記の判定処理によって、アクチュエータ
30の動きに対する車速の変化は線形領域にあると判定
される場合には、ステップ222にてパラメータの推定
を許可する。次に、図17に本実施例による定速制御の
フローチャートを示す。ステップ100で初期値の設定
を行う。ステップ101では、メインs/wのon/o
ffを検出し、offの場合は以下の処理を行わない。 なお、メインs/wがECU10への電源供給用のs/
wである場合は、この処理は必要ない。ステップ103
では、制御周期が経過したか否かの判定を行う。本実施
例では、制御周期は160msに設定されている。ステ
ップ104では、車速の算出、及び各種コントロールs
/wの検出を行う。車速は、車速パルス割り込み処理に
よって得られた車速パルス間の経過時間から計算する。 ステップ105で現在定速制御中かどうかの判定を行い
、制御中でない場合は、ステップ106でセットs/w
のon/offの検出を行う。そして、セットs/wが
offの場合は■に戻り、onの場合はステップ107
にてセットs/wが押された時の車速を目標車速とし、
ステップ108の制御開始処理を行う。この制御開始処
理は、図18に示すように、ステップ150〜152に
てクラッチ21の連結,アクチュエータ30のオフセッ
ト値算出,積分項の初期セットなどを行う。その後、■
に行き、ステップ114で車速サーボ処理(定速走行F
/B制御)を行なう。この車速サーボ処理は、図20に
示すようにステップ130で、車速偏差errを算出し
、ステップ131で偏差積分ierrを算出する。そし
て、ステップ132で、これらの算出値,オフセットo
pacp及び算出されたゲインKvp,Kviに基づい
て目標アクチュエータ位置を算出する。ここで算出され
た目標値に対してアクチュエータ位置が追従するように
、別の周期(すなわち基本周期25ms)で、図21に
示すアクチュエータ位置のサーボ処理が行われる。すな
わち、ステップ140でアクチュエータ位置acpをA
/D変換により求め、以下、ステップ141,142で
偏差erac及び偏差微分dacpを算出し、ステップ
143で駆動dutyを求め、ステップ144でモータ
駆動信号を出力する。  ステップ105で制御中と判
定された場合、ステップ109以下の処理を行う。ステ
ップ109ではキャンセルs/w,ブレーキ等により、
キャンセル要求があったか否かを判定する。キャンセル
要求がない場合、ステップ110以下のモデル推定禁止
/許可判定処理,車速モデル推定処理,ゲイン算出処理
,車速サーボ処理を等を行い、■に戻る。キャンセル要
求があった場合、ステップ115において、リジューム
時の為に現在の目標車速を記憶し、続くステップ116
で制御終了処理を行い、■に戻る。制御終了処理では、
図19に示すように、ステップ160でクラッチ21を
開放し、ステップ161で目標車速を消去する。ステッ
プ110のモデル推定禁止/許可判定では、図16に従
った処理がなされる。ステップ111では、ステップ1
10における判定処理結果に従って、パラメータの推定
禁止或いは推定許可を選択する。ステップ112の車両
モデル推定処理は図10の処理がなされ、またステップ
113のゲイン算出処理は数式22(数式23)と数式
21に従って行われる。
【0067】図22は、オーバーライド時の各信号の動
きを示す。定速制御中、a点でドライバーがアクセルペ
ダルを踏んで加速操作を開始すると、アクセルペダルと
連結しているスロットルバルブが開く。このため、車速
が上昇すると共に、目標アクチュエータ位置acp* 
は数式4より全閉方向へ算出され、実際のアクチュエー
タ位置acpもこれに追従して全閉方向へ駆動される。 e点において、アクチュエータ位置acpが全閉(目標
アクチュエータ位置は全閉位置でガードしてあり、また
積分値もリセットされ続ける)となっても、車速は加速
し続ける。ここでは、アクチュエータ位置から車速への
動的関係は全くない。そのため、e点においてアクチュ
エータ位置acpが全閉になると、車両モデル推定とゲ
イン算出を禁止する。これにより、推定パラメータa´
,b´は異常になる事はなく、f点において車速が低下
してきた時スムーズに通常制御に移行する事ができ、目
標車速にもスムーズに追従する。
【図面の簡単な説明】
【図1】  クレーム対応図である。
【図2】  本発明の1実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図3】  電子制御装置の機能を説明するブロック図
である。
【図4】  アクチュエータ位置とスロットル開度との
関係を示す特性図である。
【図5】  アクチュエータ位置に対する車速の静特性
を示す特性図である。
【図6】  車速サーボ系のブロック図である。
【図7】  アクチュエータ位置サーボ系のブロック図
である。
【図8】  所定の走行条件における車両の周波数特性
を示す特性図である。
【図9】  逐次型最小2乗法による車両モデルの推定
方法を説明する説明図である。
【図10】  車両モデルの推定手順を示すフローチャ
ートである。
【図11】  本実施例における制御系のブロック図で
ある。
【図12】  フィードバック系の伝達関数を示すブロ
ック図である。
【図13】  極配置法における2実根の極配置図であ
る。
【図14】  極配置法における1組の共役複素根の極
配置図である。
【図15】  極配置法における根の範囲を示す特性図
である。
【図16】  モデル推定禁止判定処理のフローチャー
トである。
【図17】  本実施例の制御手順を示すフローチャー
トである。
【図18】  制御開始処理を示すサブルーチンのフロ
ーチャートである。
【図19】  制御終了処理を示すサブルーチンのフロ
ーチャートある。
【図20】  車速サーボ処理を示すサブルーチンのフ
ローチャートである。
【図21】  アクチュエータ位置サーボ処理を示すサ
ブルーチンのフローチャートである。
【図22】  本実施例の作動を説明するタイムチャー
トである。
【符号の説明】
2  補償器 3  アクチュエータ位置サーボ系 4  最適ゲイン算出部 5  車両モデル推定部 8  モデル推定禁止判定部 10  電子制御装置 23  スロットルバルブ 26  車速センサ 30  アクチュエータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車両の走行速度を検出する速度検出手
    段と、定速走行時の目標速度を設定する目標速度設定手
    段と、前記車両の走行速度を調節するアクチュエータと
    、前記車両の走行速度が前記目標速度に追従するように
    、前記アクチュエータを制御する制御手段と、前記アク
    チュエータの動作状態を検出する動作状態検出手段と、
    前記車両の走行速度と前記アクチュエータの動作状態に
    基づいて、前記車両のモデルを推定するモデル推定手段
    と、前記推定手段によって推定された車両モデルに応じ
    て、前記制御手段の制御特性を調節する調節手段と、前
    記アクチュエータの動作状態と前記車両の走行速度との
    関係が非線形領域にあるか否かを判定する判定手段と、
    前記関係が非線形領域にあるとき、前記モデル推定手段
    における車両モデルの推定を禁止する禁止手段とを備え
    ることを特徴とする車両用速度制御装置。
JP2403053A 1990-12-18 1990-12-18 車両用速度制御装置 Withdrawn JPH04218434A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003520720A (ja) * 1998-06-22 2003-07-08 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 車両の走行安定性を制御する制御回路

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003520720A (ja) * 1998-06-22 2003-07-08 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 車両の走行安定性を制御する制御回路
JP4828698B2 (ja) * 1998-06-22 2011-11-30 コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト 車両の走行安定性を制御する制御回路

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