JPH04218046A - ホトマスク及びその製造方法 - Google Patents

ホトマスク及びその製造方法

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JPH04218046A
JPH04218046A JP3093889A JP9388991A JPH04218046A JP H04218046 A JPH04218046 A JP H04218046A JP 3093889 A JP3093889 A JP 3093889A JP 9388991 A JP9388991 A JP 9388991A JP H04218046 A JPH04218046 A JP H04218046A
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JP
Japan
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pattern
photomask
transparent film
light
phase
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Application number
JP3093889A
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English (en)
Inventor
Hisashi Watanabe
尚志 渡辺
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はホトリソグラフィで使用
するためのホトマスク及びその製造方法に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】近年、半導体技術の発展が目ざましく、
半導体装置のパターンもサブミクロンサイズのものが形
成されるようになってきている。このような微細化はリ
ソグラフィ技術と呼ばれる要素技術の飛躍的な進歩に根
ざしている。 【0003】リソグラフィ技術は、大きく分けてレジス
ト塗布、露光と現像の工程から成っている。パターンの
微細化は、レジストの材料、露光装置および露光方法、
現像方法等の改良によって達成されている。特に、露光
装置および露光方法の改良によって顕著にパターンの微
細化が進められている。 【0004】パターンの微細化を図る方法として、従来
の投影露光装置を用いて露光時に用いられるホトマスク
に改良を加え光学系を通って照射された光の位相差を与
えて、より微細なレジストパターンを形成する方法が提
案されている。 【0005】具体的には、このようなホトマスク(以下
、位相シフトマスクと呼ぶ)を用いる方法として、例え
ば特開昭62−50811号公報や特開昭62−592
96号公報等がある。 【0006】ここで提案されている方法について、図面
を参照しながら詳細に説明する。図26にはホトマスク
の断面形状を示す。ホトマスク基板1上に転写すべきパ
ターンの原画を、遮光膜パターン2によって形成されて
いる。さらに、遮光膜パターン2をはさむ、または遮光
膜パターン2の両側にある透明部パターン3のどちらか
一方の透明部パターン4上に透明膜のパターン(以下、
位相シフタ4と呼ぶ)を設ける。位相シフタ4は露光時
に照射される光の位相を変化させるものである。 【0007】図27は、特開昭62−92438号公報
に提案された2種類の材料からなる位相シフタを持つホ
トマスクの断面図である。 【0008】この例では、位相シフタとしてホトマスク
基板1上に形成されていない。露光時に照射される光に
位相差を与えるために、ホトマスク基板1自体を2つの
材料5、6で形成している。さらに、異なる材料5、6
を等間隔に並べることで、このホトマスク基板1を透過
する透過光はπまたはその奇数倍の位相差を持つ。以下
、材料5の領域を便宜的に位相シフタ部と呼ぶ。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のホトマスクの構成では、次のような課題がある。 【0010】図26に示したホトマスクでは、そのホト
マスクを製作する場合に問題が生じる。遮光膜パターン
2は従来のホトマスクの製作工程で形成される。すなわ
ち、ホトマスク基板1の主面全面に遮光膜パターン2と
なる薄膜を形成する。この薄膜には通常、クロム膜やモ
リブテンシリサイド膜が用いられている。次に薄膜上に
レジストを塗布し、ベーキングを行なう。この後、光ま
たは電子ビームによってレジストの所定位置を露光する
。さらに、露光された領域のレジストを除去するか、ま
たは露光された領域のレジストを残存させる現像液を用
いてレジストパターンを形成する。この後、遮光膜パタ
ーン2となる薄膜をエッチングする液体またはガスを用
いてウエットエッチングまたはドライエッチングによっ
て除去する。 【0011】その後、遮光膜パターン2上および遮光膜
パターン2のない透明部上に位相シフタ4となる薄膜を
形成する。ここで、位相シフタ4となる薄膜には通常感
光性の樹脂が用いられている。この後、光または電子ビ
ームによって位相シフタ4となる薄膜の所定位置を露光
する。さらに、露光された領域の薄膜を除去して位相シ
フタ4が形成される。このように位相シフタ4を形成す
るためには、遮光膜パターン2のエッジに位置合わせを
行なって、露光する工程が必須となる。このため、この
ようなホトマスクを製作するためには、露光工程が2回
は必要となり、工程が複雑となる。また、位相シフタ4
のパターン形成時の露光で、位相シフタ4と遮光膜パタ
ーン2との位置合わせ誤差が生じると所望の位相シフタ
4が得られない。このように露光工程が2回行なわれる
ため、位相シフタ4を製作する上での信頼性が低くなる
。このため、最終的にはそのようなホトマスクを用いて
形成されたパターンの信頼性を低下させることとなる。 【0012】また、ホトマスクは半導体基板上のレジス
トに、ホトマスク上に形成された所定のパターンを焼き
付ける原盤である。このためホトマスクは無欠陥である
ことが必要である。しかし、従来の光学的測定法では、
遮光膜パターンに焦点を合わせ、光を走査させて光の散
乱光や光の透過光を測定し、欠陥部分を見つけだしてい
る。図24に示される位相シフトマスクを検査する場合
、ホトマスク基板1上の遮光膜パターン2に焦点を当て
て検査を行なうと、位相シフタ4部分と遮光膜パターン
2上に形成された位相シフタ4部分は、遮光膜パターン
2の膜厚と異なるため測定時の光の焦点がぼけてしまう
。または、位相シフタ4が透明であるため散乱光の強度
が低くなる。さらには、位相シフタ4は光を透過するが
、遮光膜パターン2は光が透過しないため両者の重なり
合った領域に欠陥がある場合には、正確な測定ができな
い。以上のように、ホトマスク基板1上に遮光膜パター
ン2と位相シフタ4が形成されたホトマスクを検査し、
欠陥を修正する技術を確立することは必須の要件である
。 【0013】特に、位相シフタ4と重なりあった部分の
遮光膜パターン2に欠陥がある場合、その検査はもちろ
んその欠陥を修正するためには、再度、新たに位相シフ
トマスクを製作し直さなければならない。 【0014】図27に示した位相シフトマスクでは、光
に位相差を与えるために、位相シフタ部が等間隔に配列
されている。しかし、位相差を所定の値になるよう制御
するためには、位相シフタ部の間隔を高精度に製作しな
ければならずホトマスクの製作が非常に困難である。ま
た、この位相シフトマスクでは、位相シフタ部が周期的
に等間隔に配列して初めて光に位相差を与えることがで
きるため、このような位相シフトマスクで露光を行なっ
た場合、周期的なパターンしか形成できない。このため
、LSI等のICで用いられるパターンが周期的なもの
に限られないような複雑なパターンを形成することがで
きない。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のホトマスクは、光学的に透明な基板上に、
入射光の位相に位相差を与える透明膜パターンが形成さ
れている。 【0016】また、光学的に透明な基板上に、入射光の
位相に位相差を与える透明膜パターンが形成され、前記
透明膜パターンの膜厚tが、入射光の波長をλ、前記透
明膜パターンの屈折率をnとして、t=λ/2・(n−
1)である。 【0017】また、光学的に透明な基板上に、入射光の
位相に対して180度、或はその奇数倍となるような位
相差を与える透明膜パターンを形成されている。 【0018】また、光学的に透明な基板上に、透明膜パ
ターンによって光を遮光する領域を設けられている。 【0019】また、光学的に透明な基板上に、入射光の
位相に対して180度、或はその奇数倍となるような位
相差を与える透明膜パターンを形成されており、k1を
定数、λを前記入射光の波長、NAを光学系のレンズの
開口数としたとき、R=k1・λ/NAの関係が成立ち
、前記k1の値が約0.35である。 【0020】また、光学的に透明な基板上に、透明膜パ
ターンによって光を遮光する領域を設けられている。 【0021】また、光学的に透明な基板上に、入射光に
位相差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で
解像限界以下のピッチを持つ繰り返しパターンを遮光部
とし、前記解像限界以上のピッチを持つパターンを光透
過部として設けられている。 【0022】また、光学的に透明な基板上に、位相差を
与える透明膜パターンで形成さており、前記透明膜パタ
ーンの周辺部の少なくとも一部が、前記透明膜パターン
の断面形状で傾斜している。 【0023】また、光学的に透明な基板上に、入射光に
位相差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で
解像限界以下のピッチを持つ繰り返しの突起が設けられ
ている。 【0024】また、光学的に透明な基板上に、位相差を
与える透明膜パターンであって、前記透明膜パターンの
両側が、前記透明膜パターンの断面形状で傾斜している
。 【0025】また、光学的に透明な基板上に、位相差を
与える第1の透明膜パターンであって、前記第1の透明
膜パターンの両側に、第2の透明膜パターンが形成され
、前記第2の透明膜パターンのピッチが投影光学系にお
ける解像限界以下となる幅で形成されている。 【0026】また、光学的に透明な基板上に、シロキサ
ンポリマーを主成分として含むシリコン含有レジストの
パターンを、入射光の位相に対して180度または、そ
の奇数倍となる位相差を与える透明膜として用いる。 【0027】また、本発明のホトマスクの製造方法では
、光学的に透明な基板上に入射光の位相に対して180
度または、その奇数倍となる位相差を与える膜厚の透明
膜を塗布し、露光して透明膜パターンを形成する。 【0028】また、光学的に透明な基板上に透明膜を入
射光の位相に対して180度または、その奇数倍となる
位相差を与える膜厚堆積し、前記透明膜上にレジストを
塗布し、露光した後、前記レジストパターンを形成し、
前記レジストパターンをマスクとして前記透明膜を除去
する。 【0029】また、光学的に透明な基板上にレジストパ
ターンを形成し、その後入射光の位相に対して180度
または、その奇数倍となる位相差を与える膜厚の透明膜
を堆積し、前記レジストパターンを除去することにより
前記レジストパターン上の前記透明膜を除去し、前記基
板上に前記透明膜パターンを形成する。 【0030】また、光学的に透明な基板上に透明膜を入
射光の位相に対して180度または、その奇数倍となる
位相差を与える膜厚堆積し、前記透明膜上にレジストを
塗布し、露光するに際し、現像後前記レジストのレジス
トパターンの周辺部の一部の露光量を段階的、或は連続
的に変化させる。 【0031】 【作用】本発明の位相シフトマスクであるホトマスクで
は、ホトマスクを製作するのに、露光工程は1回で済み
、工程が簡単である。また、位相シフタのパターン形成
時の露光で、位相シフタは遮光膜パターンと位置合わせ
を行なう必要がないため所望の位相シフタが得られる。 以上のように位相シフタの形成が容易であるため、位相
シフタを製作する上での信頼性が高い。このため、最終
的にはそのようなホトマスクを用いて形成されたパター
ンの信頼性を低下させることがない。 【0032】また、ホトマスクの検査やその欠陥の修正
が容易である。すなわち、ホトマスク基板上には位相シ
フタのみ存在する。このため、従来の光学的測定法を用
いることができる。位相シフトマスクを検査する場合、
従来のようにホトマスク基板上に遮光膜パターン、位相
シフタおよびそれらの重なり合った領域が存在しないた
め、測定時に光の焦点がぼけることがない。また、位相
シフタが透明であるため散乱光の強度は低くなるが、光
の透過光による従来の検査も行なうことができる。 【0033】また、位相シフタに欠陥がある場合、その
検査はもちろんその欠陥を修正することも従来の方法で
行なうことができる。 【0034】さらに、本発明の位相シフトマスクでは、
位相シフタの配置の精度は電子ビーム露光による精度で
決まり高精度なホトマスクの製作ができる。 【0035】また、LSI等のICで用いられる複雑な
パターンを形成することができる。よって、本発明を用
いると、安定性の高い位相シフトマスクを一回のパター
ン露光で形成でき、このホトマスクを用いることにより
解像限界に近い微細パターンを安定に精度よく転写する
ことができる。 【0036】本発明の目的は、安定性の高い位相シフト
マスクを一回のパターン露光で形成し、このホトマスク
を用いることにより解像限界に近い微細パターンを安定
に精度よく転写させること、また、位相シフトマスクの
検査、修正が容易なホトマスクおよびその製造方法を提
供することである。 【0037】 【実施例】図1は本発明のホトマスク構造および転写原
理を示す図である。 【0038】図1(a)は本発明のホトマスクの断面図
である。光学的に透明なホトマスク基板1と透明膜で形
成されたパターンである位相シフタ2とから構成されて
いる。従来のホトマスクと異なり遮光膜パターンは形成
されていない。以下において、透明なホトマスク基板1
と透明な位相シフタ2のみからなる構造の位相シフトマ
スクを、透過型位相シフトマスクと呼ぶ。  図1(b
)は本発明のホトマスクに光を照射した時、ホトマスク
を透過して来る光の強度分布を示す。透過型位相シフト
マスクでは位相シフタ2のパターンを通過する光とホト
マスク基板1を通過する光との間に位相差を与えるよう
になっている。位相シフタ2を透過した光は、90度か
ら270度の間の位相差が得られる。このような位相差
は、位相シフタ2の膜厚によって制御することができる
。露光により転写される光強度の分布状態から、位相シ
フタ2を位相差が180度(π)となる膜厚にしておく
ことが最も望ましい。 【0039】位相差が180度となる透過型位相シフト
マスクを用いて露光を行なった場合、位相シフタ2を通
過した光とホトマスク基板1を通過した光の位相は18
0度相違している。この場合、用いられる光は、位相差
がほとんどない光(コヒーレントな光)が用いられる。 コヒーレントな光が異なる2つの部分から入射されると
、各々の光どうしで相互作用が働く。この相互作用は、
光の振幅に影響を与える。位相差が0度、すなわち、同
一空間を進んで来たコヒーレントな2つの光が相互に干
渉した場合、2つの光は互いに強め合う。各々の光の振
幅(強度)の和となる干渉が生じる。一方、透過型位相
シフトマスクでは、ホトマスク基板1と位相シフタ2を
透過してきた光では、180度位相が異なる。  この
ため、2つの光は互いに弱め合うように干渉が生じる。 位相シフタ2のパターンの両端を通過する光は、隣接し
たホトマスク基板1を透過した光と位相が180度異な
っているので、光強度を弱め合うような干渉が生じる。 すなわち、位相シフタ2のパターンのエッジで光の強度
は最小となる。 【0040】図1(c)は本発明のホトマスクを用いて
ポジ型レジストのパターンを形成した例を示す。 【0041】半導体基板6上に、レジストを0.5μm
の厚さに塗布し、プリベーキングを行なってレジストが
焼き固められている。この上に図1(b)で示した光強
度を持つ光がレジスト上に照射され、露光される。この
後、現像液を用いて光が照射された部分を除去してレジ
ストパターン7が形成される。 【0042】位相シフタ2のエッジごとに光強度は最小
となる。このため、半導体基板6上に形成されるレジス
トパターン7の本数は透過型位相シフトマスク上に形成
された位相シフタ2のパターンの本数の2倍となる。こ
のように位相シフタ2を用いた露光技術では、位相差を
利用しない従来の露光技術と比べて解像度が大幅に改善
されることが分かる。 【0043】図2は、ホトマスク基板1上に形成される
位相シフタ2が単一のパターン(以下、孤立パターンと
呼ぶ)の場合の一実施例を示す。 【0044】図2(a)は、本発明のホトマスクである
透過型位相シフトマスクの断面図である。 【0045】光学的に透明なホトマスク基板1と透明膜
で形成されたパターンである位相シフタ2とから構成さ
れている。従来のホトマスクと異なり遮光膜パターンは
形成されていない。 【0046】孤立パターンは、ホトマスク基板1上に配
置された他のパターンと充分に離れて形成されている。 また、ホトマスク基板1上の他のパターンを透過した光
が干渉しても、レジストパターンを形成する上で悪影響
を受けることがないパターンをも示している。 【0047】図1で説明したように位相シフタ2パター
ンを通過する光とホトマスク基板1のみを通過する光と
の間で位相差が与えられるようになっている。また、位
相シフタ2のパターンのエッジを通過する2つの光は互
いに180度位相が異なっているので、光強度を弱め合
うような干渉が生じる。 【0048】この結果ウェハ上での光の強度分布は図2
(b)に示すように位相シフタ2のパターンエッジで最
小となる。この様な透過型位相シフトマスクを用いてポ
ジ型レジストのパターン形成を行なった場合、図2(c
)に示すようなレジストパターン7が形成される。 すなわち、従来の遮光膜による孤立パターンの場合には
、遮光膜で遮光された領域のみがレジストパターンとし
て形成される。 【0049】すなわち、透過型位相シフトマスクには、
従来のホトマスクで呼ばれている白(光が透過する領域
)、や黒(遮光膜によって光が透過しない領域)の区別
が無い。透過型位相シフトマスクでは、ホトマスク基板
1に入射した光は透過するし、位相シフタ2に入射した
光もまた透過する。このため、従来の遮光膜という概念
はなく、光の干渉による光強度の強弱を利用してレジス
トパターンの形成を行なっている。 【0050】図3は、透過型位相シフトマスクの主面に
形成された位相シフタの形状を示す。 【0051】図3(a),(b)に示すような孤立の正
方形パターンをもつ位相シフトマスクを用いて露光を行
なった場合、図3(c)に示すようなポジ型レジストの
パターンが形成される。 【0052】図3(a)は、ホトマスク基板1領域に正
方形の位相シフタ2で形成された領域が設けられている
。図3(b)は、ホトマスク基板1領域に正方形以外の
の領域が位相シフタ2で形成されている。 【0053】両者とも光を照射して半導体基板6上に形
成されるレジストパターン7は同じ形状をしている。 【0054】これは、上記したように透過型位相シフト
マスクでは、照射される光の位相が180度異なる部分
にレジストパターンが形成される。すなわち、位相が1
80度異なる領域では、光強度が最小となり、現像後、
光強度が最小となる領域の周辺のレジストが残る。この
ような理由から、図3(a),(b)の透過型シフトマ
スクでは、180度位相差が異なる領域は、図3(a)
では正方形の位相シフタ2のエッジ部分であり、図3(
b)では正方形以外の位相シフタ2のエッジ部分である
。このため、各々の透過型位相シフトマスクでは、同じ
形状のレジストパターン7を形成することができる。 【0055】図3(d),(e)に示すような孤立長方
形パターンをもつ位相シフトマスクを用いて露光を行な
った場合、図3(f)に示すようなポジ型レジストのパ
ターンが形成される。 【0056】図3(d)は、ホトマスク基板1領域に長
方形の位相シフタ2で形成された領域が設けられている
。図3(e)は、ホトマスク基板1領域に長方形以外の
領域が位相シフタ2で形成されている。 【0057】両者とも光を照射して半導体基板6上に形
成されるレジストパターン7は同じ形状をしている。 【0058】これは、上記の図3(a),(b)に示し
た透過型位相シフトマスクの場合と全く同じ説明によっ
て理解することができる。 【0059】すなわち、透過型位相シフトマスクでは、
照射される光の位相が180度異なる部分の光強度が最
小となり、現像後、光強度が最小となる領域の周辺のレ
ジストが残る。このような理由から、図3(d),(e
)の透過型シフトマスクにおいても、180度位相差が
異なる領域は、図3(d)では長方形の位相シフタ2の
エッジ部分であり、図3(e)では長方形以外の位相シ
フタ2のエッジ部分である。このため、各々の透過型位
相シフトマスクでは、同じ形状のレジストパターン7を
形成することができる。 【0060】図3(c)に示されるような微細なパター
ンは通常のホトマスクや、従来型の位相シフトマスクを
用いて形成するのが困難である。すなわち、従来の遮光
膜を用いたホトマスクでは、形成しようとするレジスト
パターン7が、□状であれば、ホトマスクの遮光膜もま
た□状にする必要があり。この場合、電子ビームを用い
て遮光膜上に形成されたレジストを描画する。しかし、
形成される□形状が微細であれば、電子ビーム露光で問
題となる電子の散乱によって露光領域が広がる。このた
め外側と内側の両方の正方形の4角のエッジは丸くなっ
てしまう。さらに、微細なパターンを形成する場合には
、レジストパターン7の中心の正方形が円形に成ってし
まう。 【0061】もし、電子ビームで□状の遮光膜が形成で
きたとしても、このホトマスクを用いて光を照射し、レ
ジストパターンを形成する場合には、遮光膜のエッジか
らの回折によって所望の領域をも露光される。すなわち
、レジストパターン7の中心の正方形の4角や外側の4
角が丸くなる。さらには、レジストパターン7の中心の
正方形が残存してしまうことにもなる。 【0062】従来の位相シフトマスクにおいても、遮光
膜を形成し、そのエッジ領域に位相シフタを形成するた
め通常のホトマスクと同様の問題が生じる。これに対し
透過型の位相シフトマスクでは容易に形成することが可
能となる。 【0063】このように透過型位相シフトマスクを用い
て形成されるレジストパターン7は位相シフタ2のパタ
ーンの外周部に沿って形成される。このため、位相シフ
タ2の形状は、必ず閉じた円環であって、その形状をた
かだか変形させた形状にしか対応できない。この様な形
状のレジストパターン7のみでLSI等の複雑な素子構
造を実現することは不可能である。このため閉じた円環
形状以外にも種々のパターン形状を実現することが必要
となっている。 【0064】このような要請を実現するために、本発明
の別の実施例では透過型位相シフトマスクに位相シフタ
パターンの周辺部の一部が段階的、或は連続的に、その
膜厚が減少する構造を持たせている。このように膜厚が
徐々に変化する位相シフタ(透明膜)を、多段型位相シ
フタと呼び、以下に詳細に説明する。 【0065】図4は多段型位相シフタの種々の実施例を
示す断面図である。光学的に透明なホトマスク基板1と
透明膜で形成されたパターンである位相シフタ2とから
構成されている。やはり、従来のホトマスクと異なり遮
光膜パターンは形成されていない。 【0066】位相シフタ2は、多段型位相シフタ8から
成っている。多段型位相シフタ8お形状は、左端はほぼ
ホトマスク基板1の主面に垂直に形成されている。一方
、右端は、位相シフタ2の膜厚が徐々に変化するように
形成されている。 【0067】図4(a)では、多段型位相シフタ8は連
続的に、その膜厚が傾斜している。図4(b)では、多
段型位相シフタ8は段階的に、その膜厚が減少している
例である。ここでは位相シフタ2の膜厚の1/2倍の段
差が設けられている。 【0068】図4(c)では、多段型位相シフタ8は段
階的に、その膜厚が減少している別の例である。ここで
は位相シフタ2の膜厚の1/4倍の段差が、3段階に設
けられている。 【0069】これらの位相シフタ2の左端では上記した
ように入射した光の位相が180度となり、位相シフタ
2のない部分に入射した光との位相差が180度となる
。 【0070】図4(a)の位相シフタ8の右端の多段型
位相シフタ8に入射した光は、位相差は連続的に180
度から0まで連続的に変化する。 【0071】図4(b)では、光の位相差は位相シフタ
2で180度、多段型位相シフタ8で90度とホトマス
ク基板1で0度となっている。 【0072】図4(c)では、図4(a)と図4(b)
の中間的なものであり、入射した光の位相差は180度
から0度まで段階的に変化する。 【0073】図5に、多段型位相シフタを持つ透過型位
相シフトマスクの断面構造および露光原理を示す。 【0074】図5(a)では、多段型位相シフタ8は段
階的に、その膜厚が減少している。ここでは位相シフタ
2の膜厚の1/3倍の段差が、2段階に設けられている
。 【0075】この位相シフタ2では、光の位相差は位相
シフタ2で180度、多段型位相シフタ8で、位相シフ
タの膜厚が減少するにつれて、120度、60度とホト
マスク基板1で0度となっている。 【0076】図5(b)に、この様な構造の多段型位相
シフタを持つ透過型位相シフトマスクを用いて光を照射
した時、透過してくる光の強度分布を示す。 【0077】位相シフタ2の左端では、上記したように
、照射してきた光の位相差が180度となる、光強度は
大きく減少する。多段型位相シフタ8では、照射される
光の位相差が徐々に変化する。このため、多段型位相シ
フタ8では照射された光の干渉による光強度の減少は少
なくなる。従って、この様な透過型位相シフトマスクを
用いてポジ型レジストのパターンを形成した場合、図5
(c)に示すような孤立線のレジストパターンの形成が
可能となる。          【0078】図6は、ホトマスク基板の主面に形成され
た位相シフタの形状と半導体基板上に形成されるレジス
トパターンの形状を示す。 【0079】図6(a)には、多段型位相シフタを持つ
長方形の位相シフタが示されている。 【0080】この透過型位相シフトマスクは、透明なホ
トマスク基板1上に位相差180度を与える位相シフタ
が形成されている。位相シフタ2は全体として長方形を
している。位相シフタ2が長方形では図3に示したよう
に□状のレジストパターンが形成される。単一の孤立パ
ターンを形成するために位相シフタは位相シフタ2と多
段型位相シフタ8とから形成されている。多段型位相シ
フタ8は、所望の位置にレジストパターンを形成するた
めに、位相シフタ2のみで形成された透過型位相シフト
マスクで形成される所望のレジストパターンを形成しな
い位相シフタ2に対応したエッジを多段型位相シフタ8
にしている。多段型位相シフタ8は、位相シフタ2の外
周の3辺に形成されている。このように多段型位相シフ
タ8で囲まれた部分は光強度の減少が少なくパターンは
形成されない。 【0081】図6(b)に、この透過型位相シフトマス
クを用いてポジ型レジストのパターンを形成した結果を
示す。 【0082】このように孤立したレジストパターン7が
形成できる。この様な孤立したレジストパターン7を通
常のホトマスクを用いて形成しようとすると、光の回折
による回り込みによって所定領域以外にも光が照射され
、光強度のコントラストが低くなる。このため、所望の
パターン幅を持つレジストパターン7を制御性良く形成
することができない。 【0083】また、従来の位相シフトマスクでは、繰り
返しパターンを形成するためには適しているが、この様
な孤立したパターンを形成するのには有効でない。これ
に対し透過型の位相シフトマスクを用いることにより微
細な孤立したレジストパターンを容易に形成することが
できる。 【0084】さらに、位相を連続的または段階的に変化
させうる多段型位相シフタを同時に備えることで、レジ
ストパターンを種種の位置に配置することができる。 【0085】図7(a)〜(d)にラインアンドスペー
スのレジストパターンを形成する時の本発明のホトマス
クの位相シフトパターンを示す。 【0086】図7(a)は、透明なホトマスク基板1上
に位相差180度を与える位相シフタ2が形成されてい
る。位相シフタ2は全体として長方形をしている。位相
シフタ2が長方形では図3に示したように□状のレジス
トパターンが形成される。複数個の孤立パターンを形成
するために位相シフタは位相シフタ2と多段型位相シフ
タ8とから形成されている。レジストパターンはライン
アンドスペースを形成するため多段型位相シフタ8は、
位相シフタ2の先端部分に設けられる。 【0087】形成されるレジストパターンのラインアン
ドスペースのスペースの幅を変化させるためには、複数
個の位相シフタ2の横幅と、位相シフタ2間の領域の幅
を変化させることで形成できる。 【0088】図7(b)は、透明なホトマスク基板1上
に位相差180度を与える位相シフタ2が形成されてい
る。位相シフタ2は全体として長方形をしている。位相
シフタ2が長方形では図3に示したように□状のレジス
トパターンが形成される。複数個の孤立パターンを形成
するために位相シフタは位相シフタ2と多段型位相シフ
タ8とから形成されている。レジストパターンはライン
アンドスペースを形成するため多段型位相シフタ8は、
複数個の位相シフタ2の2つの先端部分にそれぞれ長方
形の形状をした多段型位相シフタ8を設けることでも形
成できる。 【0089】形成されるレジストパターンのラインアン
ドスペースのスペースの幅を変化させるためには、複数
個の位相シフタ2の横幅と、位相シフタ2間の領域の幅
を変化させることで形成できる。 【0090】図7(c)は、図7(a)を図3で示した
ように位相シフト2とホトマスク基板1を逆転した構成
になっている。 【0091】このような構成でも図7(a)と同様の形
状のレジストパターンを形成することができる。 【0092】これと同様に、図7(d)は、図7(b)
を図3で示したように位相シフト2とホトマスク基板1
を逆転した構成になっている。 【0093】このような構成でも図7(b)と同様の形
状のレジストパターンを形成することができる。 【0094】図7(e)に、以上の図7(a)〜(d)
の透過型位相シフトマスクを用いて光を照射し、レジス
トパターン7を形成した図である。 【0095】図8にマトリックス状にラインパターンを
形成するためのホトマスクとそのレジストパターンを示
す。 【0096】図8(a)は、透明なホトマスク基板1上
に位相差180度を与える位相シフタ2が形成されてい
る。位相シフタ2は全体として長方形をしている。位相
シフタ2が長方形では図3に示したように□状のレジス
トパターンが形成される。マトリックス状の複数個のレ
ジストパターンを形成するために位相シフタは位相シフ
タ2と多段型位相シフタ8とから形成されている。レジ
ストパターンがマットリックス状にするために、図7(
a)で示した位相シフト2と多段型位相シフタ8以外に
、1本のラインパターンに複数個のスペース領域を設け
るために、位相シフタ2の所定領域に多段型位相シフタ
8を設けている。 【0097】このような構成の透過型位相シフトマスク
によって、図8(b)に示されるマトリックス状のレジ
ストパターンが形成できる。この時、ラインパターンの
横方向へのスペースの幅を変化させるためには、複数個
の位相シフタ2の横幅と、位相シフタ2間の領域の幅を
変化させることで形成できる。また、ラインパターンの
縦方向へのスペースの幅を変化させるためには、複数個
の多段型位相シフタ8の縦方向の厚さを変化させること
で形成できる。 【0098】位相を連続的または段階的に変化させる多
段型位相シフト8の断面構造は、光の干渉による強度分
布のみを考慮した場合、図4(a)に示すような連続的
に膜厚が減少する形状が有効である。しかし、ホトマス
クを製作する場合には、図4(b)の構造が最も良い。 というのも、露光後、現像によって位相シフタ2の部分
のパターンが形成された時に、多段型位相シフタ8の膜
厚が半分程度になっているように露光量を低く設定すれ
ばよい。 【0099】以上述べたように透過型位相シフトマスク
を用いて、通常の位相シフトマスクでは実現することが
できなかった種々のパターンを形成することができる。 【0100】しかし、図1−図8で述べたホトマスクで
は、ホトマスク基板上に透明な位相シフタのみで構成し
、位相シフタのエッジ部分で生じる光強度の低い部分で
レジストパターンを形成する。このため、微細なレジス
トパターンを形成するのにはよいが、レジストパターン
の幅を変化させたり、大面積のレジストパターンを形成
することが困難である。すなわち、透過型位相シフトマ
スク上に、従来のホトマスクで作られる大面積の遮光部
に相当する領域を形成することが困難である。 【0101】図9に、透過型位相シフトマスクを用いて
大面積のレジストパターンを形成するための構造および
露光の原理について説明する。 【0102】図9(a)は大面積のレジストパターンを
形成する場合の位相シフトマスクの断面図を示す。 【0103】光学的に透明なホトマスク基板1と透明膜
で形成されたパターンである位相シフタ2とから構成さ
れている。従来のホトマスクと異なり遮光膜パターンは
形成されていない。 【0104】位相シフト2によってレジストパターンが
形成されるかどうかは、位相シフト2のパターンのピッ
チpの値によって左右される。すなわちピッチpが十分
に広く形成されている場合、その透過型位相シフトマス
クを用いて光を照射すると、ある位相シフタ2のパター
ンのエッジで光強度が最低となり、さらにその位相シフ
ト2のパターンと隣合う位相シフタ2のパターンのエッ
ジで光強度が最低となる。この時、位相シフタ2の間の
領域でその光強度があるレベル以上の強さをもっておれ
ば、現像時にラインアンドスペースのパターンが形成さ
れる。この光強度のレベルとは、投影光学系によって解
像することのできるレベルを言う。このようにして図1
に示した繰り返しのレジストパターンが形成されている
。 【0105】一方、位相シフタ2のパターンのピッチp
が、投影光学系によって解像できる限界よりも細かなパ
ターンの場合、すなわち、その透過型位相シフトマスク
を用いて光を照射すると、ある位相シフタ2のパターン
のエッジで光強度が最低となり、さらにその位相シフト
2のパターンと隣合う位相シフタ2のパターンのエッジ
で光強度が最低となる。この時、位相シフタ2の間の領
域でその光強度があるレベルより低い強度しかもってい
ない状態を言う。 【0106】この場合、半導体基板上での光強度分布は
コントラストが不足しレジストパターンは解像しない。 このときも位相シフタ2のパターンを通った光とホトマ
スク基板1を通った光は弱め合うような干渉を起こす。 このため、半導体基板上の光強度分布は図9(b)に示
すような形状となる。すなわち、ピッチpの広い位相シ
フタ2のエッジで光強度は最小となる。その位相シフタ
2と隣合った位相シフタ2のエッジでもやはり光強度は
最小になる。この時、それぞれの位相シフタ間の領域で
は、光強度は増加するが、光強度が一定のレベルを越え
るレベルとなる前に、隣接した位相シフタ2のエッジに
よって光強度が最小となる。このような工程が繰り返さ
れて、位相シフタ2のパターンのピッチpが所定の広さ
以上になる領域で光強度が強くなる。このように、大面
積のレジストパターン領域の光強度はジグザグ形状とな
る。 【0107】図9(c)にこの透過型位相シフトマスク
を用いて露光を行い、半導体基板6上にレジストパター
ン7を形成したときの形状を示す。 【0108】図10に大面積を持つ正方形のレジストパ
ターンを形成するためのホトマスク基板主面上に形成さ
れた位相シフタの形状を示す。 【0109】図10(a)は、ホトマスク基板1上に、
位相シフタ2のパターンのピッチpが投影露光系におけ
る解像の限界以下となる幅で、四角の位相シフタ2のパ
ターンをマトリックス状に配置した透過型位相シフトマ
スクを示す。 【0110】図10(b)は、ホトマスク基板1上に、
位相シフタ2のパターンのピッチpが投影光学系におけ
る解像の限界以下となる幅で、ラインアンドスペースパ
ターンを形成した透過型位相シフトマスクを示す。 【0111】図10(c)に、このような透過型位相シ
フトマスクで露光、現像を行ない半導体基板7上に大面
積の正方形のレジストパターン7を形成したところを示
す。 【0112】上記投影光学系によるレジストパターンの
解像限界Rは、一般に次式で表わされる。 【0113】         R=k1・λ/NA        
                    (1)ここ
で、k1は定数、λは照射される光の波長、NAは光学
系のレンズの開口数である。 【0114】通常のホトマスクを用いた場合、k1の値
は0.5程度である。また、従来の位相シフトマスクを
用いた場合、k1の値は0.35程度となることが知ら
れている。 【0115】このように位相シフトマスクを用いた場合
と、通常のホトマスクを用いた場合の解像限界Rを比較
すると。k1の値以外の条件が同じ場合には、位相シフ
トマスクは通常のホトマスクの1.4倍程度解像限界R
が小さくなる。このため形成されるレジストパターン7
の線幅も微細な形状のものができる。 【0116】本発明の透過型位相シフトマスクを用いた
場合に、実験的に求めたk1の値は約0.35であった
。 この値は従来の位相シフトマスクと同じ値を持っている
。これは、従来の位相シフトマスクと本発明の透過型位
相シフトマスクでのレジストパターンを形成する場合の
露光原理が同じであることから合理的な値である。すな
わち、位相シフタのエッジで照射された光とホトマスク
基板に照射された光の位相差が180度になることで、
位相シフタのエッジでの光強度を最小とする。これを利
用してレジストパターンを形成する方法では、解像限界
Rのk1の値は約0.35になる。 【0117】透過型位相シフトマスクでは位相シフタの
エッジ部分でレジストパターンが形成される。このため
位相シフタのパターン数の2倍の数のレジストパターン
が形成される。半導体基板上でのレジストパターンの幅
から計算される位相シフタのパターンのピッチpは、R
の4倍となる。 【0118】ピッチpがレジストパターンを形成する時
の解像される限界以上であれば、レジストパターンは解
像される。このため、大面積のレジストパターンを形成
するためには位相シフタの繰り返しパターンのピッチは
、Rの4倍以下の値でなければならない。 【0119】光学的にはこのピッチpが小さいほど光を
遮断する能力(遮光性能)が高くなり、レジストパター
ンの形成には望ましい。しかし、ホトマスクを製作する
上には、あまり小さなパターンを作らなければならない
ことはよい影響を与えない。i線を露光時の光源とし、
光学系の開口数NA=0.45の5:1の縮小投影露光
装置を用いて露光を行なう場合、位相シフタの繰り返し
パターンのピッチpは、ホトマスク上で1.0〜4.0
μmにすることが望ましい。この時、半導体基板上のレ
ジストパターンのピッチは0.2〜0.6μmとなる。 【0120】図11に、位相シフタの繰り返しパターン
の遮光性能を実験的に求めた結果を示す。 【0121】縦軸は光強度比を、横軸に位相シフタのパ
ターンのピッチpを示す。図中、白丸は、位相シフタの
パターンがラインアンドスペースで配置された透過型位
相シフトマスクの結果を示す。 【0122】黒丸は、位相シフタのパターンがマトリッ
クス状に繰り返し配置された透過型位相シフトマスクの
結果を示す。 【0123】測定は、透過型位相シフトマスクに入射さ
れる光の強度をI0とし、透過型位相シフトマスクを透
過した光の強度をIとした時の強度比(I/I0)が縦
軸である。 【0124】位相シフタが、ラインアンドスペースの場
合、そのピッチpが1.0〜3.0μmであれば、光強
度比が10%以内となることが分かる。一方、位相シフ
タのパターンがマトリックス形状の場合は、そのピッチ
pが1.0〜4.0μmであれば光強度比が10%以内
となることが分かる。 【0125】ここで、ピッチpが、小さな部分で光強度
比が増加しているのは位相シフタが設計通りに形成され
ていないために生じている。 【0126】以上のように、大面積のレジストパターン
を形成するのに、位相シフタがラインアンドスペースの
場合は、そのピッチpが1.0〜3.0μmであれば、
また、位相シフタのパターンがマトリックス形状の場合
には、そのピッチpが1.0〜4.0μmであれば用い
ることができる。これは、透過型位相シフトマスクによ
って複雑なパターンを形成する場合に、ホトマスク基板
上に配置される領域の大きさや、他の領域に形成される
パターンとの兼ね合いで、随時適切な方の位相シフタの
パターンを利用することができる。 【0127】さらに、上述のレジストパターンの解像の
限界以下の位相スフタの繰り返しパターンを利用して種
々のパターンを形成することができる。 【0128】図12に、抜きの孤立したレジストパター
ンを形成するためのホトマスク構造とそれを用いて露光
、現像した時のレジストパターン形状を示す。 【0129】図12(a)は、ホトマスク基板1上に、
位相シフタ2のパターンのピッチpが投影光学系におけ
る解像の限界以下となる幅で、ラインアンドスペース形
状に配置された透過型位相シフトマスクである。位相シ
フタ2が配列されている中に間隔lの隙間を設けている
。 【0130】ピッチpで位相シフタが設けられている領
域では、照射された光は遮光されるため、転写されるレ
ジストパターンは塗りつぶしされた領域となる。一方、
間隔lの隙間の部分は、投影光学系の解像限界より大き
な幅である。このため間隔lの隙間を光が透過しレジス
トを露光することになる。 【0131】間隔lの寸法を変化させることにより、形
成されるレジストパターンの幅を制御することができる
。 【0132】図12(b)に、上記、透過型位相シフト
マスクに照射した光によって半導体基板6上にレジスト
パターン7を形成した様子を示す。このように抜きの孤
立したレジストパターンを形成することができる。 【0133】また、図13(a)〜(d)にレジストパ
ターンがホールパターンとなる透過型位相シフトマスク
の形状を示す。 【0134】図13(a)は、ホトマスク基板1上に、
ピッチpの位相シフタ2のパターンがマトリックス状に
配置されている。ピッチがpの幅に形成されている領域
は、投影光学系における解像の限界以下となる幅に設定
されている。マトリックス状に配置された位相シフタ2
の中心部分の位相シフタ2が、ここでは1個取り除かれ
ている。このため、中心部のホトマスク基板1の形状は
、十字形状になっている。この十字形状部分は、ピッチ
がpより大きいため照射された光は透過する。すなわち
、位相シフタ2と、位相シフタ2と隣接し合うホトマス
ク基板1を通過する光は、位相が180度反転した光と
そうでない光とが打ち消し合う。このため図13(a)
に示すように、一部にその周期を乱す位相シフタ2領域
があると、その部分を通る光は透過し、露光に寄与する
。 【0135】図13(b)は、ホトマスク基板1上に、
ピッチpの位相シフタ2のパターンがマトリックス状に
配置されている。ピッチがpの幅に形成されている領域
は、投影光学系における解像の限界以下となる幅に設定
されている。マトリックス状に配置された位相シフタ2
の中心付近の位相シフタ2が、ここでは1個位相シフタ
2が形成されている。このため、中心部付近のホトマス
ク基板1上の位相シフタ2の形状は、十字形状になって
いる。この十字形状部分は、ピッチがpより大きいため
照射された光は透過する。 【0136】この場合にも、位相シフタ2と、位相シフ
タ2と隣接し合うホトマスク基板1を通過する光は、位
相が180度反転した光とそうでない光とが打ち消し合
う。このため、一部にその周期を乱すホトマスク基板1
の領域があると、その部分を通る光は透過し、露光に寄
与する。 【0137】図13(c)は、ホトマスク基板1上に、
ピッチpの位相シフタ2のパターンがラインアンドスペ
ースに配置されている。ピッチがpの幅に形成されてい
る領域は、投影光学系における解像の限界以下となる幅
に設定されている。ラインアンドスペースに配置された
ホトマスク基板1の中心部分、すなわち位相シフタ2と
、その位相シフタ2と隣合う位相シフタ2の間隙を埋め
、両者の位相シフタ2を結ぶような形状に位相シフタ2
が形成されている。このため、両方の位相シフタ2と、
その間隙を埋めるのに形成された位相シフタ2とでホト
マスク基板1の位相シフタ2の形状は、H字形状になっ
ている。このH字形状部分は、ピッチがpより大きくな
るため照射された光は透過する。 【0138】図13(d)は、ホトマスク基板1上に、
ピッチpの位相シフタ2のパターンがラインアンドスペ
ースに配置されている。ピッチがpの幅に形成されてい
る領域は、投影光学系における解像の限界以下となる幅
に設定されている。ラインアンドスペースに配置された
ホトマスク基板1の中心部分、すなわち中心に配置され
た位相シフタ2に空き領域となるホトマスク基板1の領
域を設けている。このため、両方の位相シフタ2ではさ
まれたホトマスク基板1と、中心の位相シフタ2に設け
られた空き領域となるホトマスク基板1の間隙とで、H
字形状になっている。このH字形状部分は、ピッチがp
より大きくなるため照射された光は透過する。 【0139】図13(e)に、上記、透過型位相シフト
マスクに照射した光によって半導体基板6上にレジスト
パターン7を形成した様子を示す。これらの透過型位相
シフトマスクでは一部の領域をのみ光が透過し、露光に
寄与する。このため理想的には、正方形のレジストパタ
ーンが形成されるが、微細パターンを形成する場合、円
形の抜きの孤立したレジストパターンが形成される。 【0140】以上示したように、微細な位相シフタの繰
り返しパターンは従来のホトマスクの遮光膜であるクロ
ム膜やモリブテンシリサイド膜として機能する。 【0141】このような位相シフタを用いて遮光部を形
成することにより、従来のホトマスクを用いて形成でき
る全てのパターンが透過型位相シフタを用いて形成でき
る。 【0142】透過型位相シフトマスクを用いた場合、位
相シフタのパターンの外周部に沿って微細なレジストパ
ターンが形成される。このため、形成されるレジストパ
ターン幅は光学系で決まってしまい、レジストパターン
の線幅を制御することは困難である。しかし、LSIを
製造するためには、LSIの素子特性を最適化するため
に、LSIを構成するためのパターン幅を精度よく制御
する必要がある。上記の説明から、投影光学系による解
像の限界以下のピッチpをもつ位相シフタからなる遮光
部と照射された光が透過する領域を適当に配置すること
により、通常のホトマスクで解像できる程度の寸法のパ
ターンについてのパターン幅を制御することができる。 【0143】例えば、図12で説明したように位相シフ
タ内に設けられた空き領域の間隔lの寸法を変化させる
ことにより、形成されるレジストパターンの寸法を制御
することができる。 【0144】しかし、図1に示すような通常のホトマス
クでは形成することができなかった微細なラインアンド
スペースパターンを形成するような場合、位相シフタ内
に設けられた空き領域の間隔を変化させてレジストパタ
ーンの寸法を制御することはできない。 【0145】以下に、透過型位相シフトマスクを用いて
微細パターンの線幅を制御する方法について述べる。 【0146】図14(a)に示すホトマスクはホトマス
ク基板1に位相シフタ2がストライプ状に形成されてい
る。この時、位相シフタ2の幅および位相シフタ2に挟
まれたホトマスク基板1領域が投影光学系の解像限界以
下のサイズでない限り、位相シフタ2のエッジで生じる
光強度の低下によって未露光となるレジスト領域に図1
4(b)に示されるようなレジストパターン7が半導体
基板6上に形成される。 【0147】この時、位相シフトマスクによるレジスト
パターンの形成では、位相シフタのエッジ部分が露光に
寄与する。このため、形成されるレジストパターン7の
ストライプの本数は、位相シフタ2のストライプの本数
の2倍になっている。 【0148】図14(c)に示すホトマスクは、ホトマ
スク基板1上に位相シフタ2が、2つの形状をもって形
成されている。すなわち、図14(a)に示された第1
のストライプ状の位相シフタ2が形成されている。第1
のストライプ状の位相シフタ2とほぼ垂直に交わる第2
のストライプ状の位相シフタ2が形成されている。第2
の位相シフタ2は連続しておらず第1のストライプ状の
位相シフタが均一に除去されている。言い替えると、ホ
トマスク基板1上に形成された第1のストライプ状の位
相シフタ2に対して、第2の位相シフタ2が周期的に第
1の位相シフタ2に交差している。 【0149】換言すると、ホトマスク基板1上に形成さ
れたストライプ形状の位相シフタ2の両側に突起部を設
けている。 【0150】このようにシフタ端に微細な繰り返しパタ
ーンを設けた場合、その微細な繰り返しパターンすなわ
ち第2のストライプ状の位相シフタ2は、照射される光
に対して遮光部として働く。 【0151】このような位相シフタ2の形状を持つ透過
型位相シフトマスクを用いて露光すると、レジスト上に
転写されたレジストパターン7は図14(d)に示すよ
うに線幅が広くなる。 【0152】ここで、図中の記号l,m,nは、それぞ
れ突起を形成する位相シフタ2の幅、突起を形成する位
相シフタ2の突出した長さ、ストライプ形状の位相シフ
タ2の幅とmの和の1/2倍を示している。 【0153】ここで、lは投影光学系による解像できる
限界以下の幅にしておくことが必要である。mは、投影
されるレジストパターン7のパターン幅を決定するもの
であるため、必ずしも投影光学系による解像できる限界
以下の幅にしておくことは必要ない。 【0154】投影露光によって転写されるレジストパタ
ーン7のパターン幅は、ほぼnの2倍の長さに相当する
。 【0155】これは、投影光学系による解像限界以下の
パターン幅lの位相シフトに照射された光は、前記した
ように遮光膜として作用する。このため、形成されるレ
ジストパターン7の線幅は、lに依存しない。レジスト
パターン7の幅は、突起部のmの値によって決まる。す
なわち、遮光部となる部分の領域の幅は突起の長さmが
長くなるにつれて広くなる。このため転写されるレジス
トパターン7の線幅は、突起の長さmの長さに依存する
。 【0156】レジストパターン7の線幅が、突起の長さ
mの2倍とストライプ形状の位相シフタの線幅の和にな
らないのは、突起の先端のエッジによって低下する光強
度がサインカーブで減少する。このため、露光部を現像
することによって形成されるレジストパターン7は、突
起の先端より短いものが形成されるためである。 【0157】図15は、図14(c)の透過型位相シフ
トマスクを用いて、投影露光を行いレジストパターンを
形成した時の、突起の長さに対するレジストパターン幅
の関係を示す。 【0158】図15(a)は、透過型位相シフトマスク
の位相シフタのサイズを示す。この透過型位相シフトマ
スクで形成しようとするレジストパターンのパターン幅
は0.8μmである。この値は、図14(c)で示され
るnの2倍の値である。また、図14(c)で示したl
は、投影光学系で解像されないパターン幅になるよう0
.2μmに設定している。また、突起の長さはmである
。 【0159】図15(b)は、図15(a)の透過型位
相シフトマスクを用いて、投影露光を行いレジストパタ
ーンを形成した時の、レジストパターンの断面形状を示
す。 【0160】形成されているレジストパターンと隣合う
レジストパターンの間隔は、位相シフタのnの2倍の値
になっている。 【0161】ここで、レジストパターン幅とは、図中の
wで示されるように半導体基板表面に接したレジストパ
ターン底部の幅を示している。 【0162】図15(c)に、図15(a)で示した突
起の長さmと、図15(b)で示したレジストパターン
の幅wとの関係を示す。 【0163】図中白丸印は、ポジ型レジストを用いた場
合で、光が照射された領域が現像によって除去され、光
が未照射の領域のレジストが残存しレジストパターンを
形成する。黒丸印は、ネガ型レジストを用いた場合で、
ポジ型レジストの場合とは反対に、光が未照射の領域が
現像によって除去され、光が照射された領域のレジスト
が残存しレジストパターンを形成する。 【0164】これより、ポジ型レジストを用いた場合、
突起の長さmを長くするにつれて、レジストパターン幅
wは広くなる。突起の長さmが0μm、すなわちストラ
イプ状の位相シフタでは、約0.25μmのレジストパ
ターン幅が得られる。突起の長さmが0.4μmの時に
、レジストパターン幅wはほぼ0.4μmとない、1対
1のラインアンドスペースが形成されている。 【0165】一方、ネガ型レジストを用いた場合、突起
の長さmを長くするにつれて、レジストパターン幅wは
狭くなる。突起の長さmが0μm、すなわちストライプ
状の位相シフタでは、約0.48μmのレジストパター
ン幅が得られる。突起の長さmが0.28μmの時に、
レジストパターン幅wはほぼ0.4μmとなり、1対1
のラインアンドスペースが形成されている。 【0166】以上のように、投影露光によって転写され
るレジストパターンのパターン幅は、ほぼnの2倍の長
さになる。 【0167】これは、投影光学系による解像限界以下の
パターン幅lの位相シフトに照射された光が、遮光膜と
して作用する。このため、形成されるレジストパターン
7の線幅は、lに依存しない。レジストパターンの幅は
、突起部のmの値によって決まる。すなわち、遮光部と
なる部分の領域の幅は突起の長さmが長くなるにつれて
広くなる。このため転写されるレジストパターンの線幅
は、突起の長さmの長さに依存する。 【0168】図14(e)に示すホトマスクは図14(
a)のホトマスク基板1上にストライプ状の位相シフタ
2が設けられており。その位相シフタ2の両側に多段型
位相シフタ8を設けたものである。 【0169】ここで、図中の記号m,nは、それぞれ多
段型位相シフタ8の幅、ストライプ形状の位相シフタ2
の幅とmの和の1/2倍を示している。 【0170】ここで、mは、投影されるレジストパター
ン7のパターン幅を決定するものである。 【0171】投影露光によって転写されるレジストパタ
ーン7のパターン幅は、ほぼnの2倍の長さに相当する
。 【0172】このため、形成されるレジストパターン7
の線幅は、mの値が大きくなるにつれて、太くなる。そ
の線幅は、ストライプの形状の位相シフタ2の線幅とm
の値の和になる。すなわち、レジストパターン7の線幅
は、mの値を変えることで制御することができる。 【0173】レジストパターン7の線幅が、mの2倍と
ストライプ形状の位相シフタ2の線幅の和にならないの
は、突起の先端のエッジによって低下する光強度がサイ
ンカーブで減少する。このため、露光部を現像すること
によって形成されるレジストパターン7は、突起の先端
より短いものが形成されるためである。 【0174】この場合もシフタ端での遮光部の幅が広が
り図14(d)のようなパターンが形成される。 【0175】図14(f)に示すホトマスクは図14(
a)のホトマスク基板1上にストライプ状の位相シフタ
2が設けられている。この位相シフタ2の両側には、投
影光学系で解像する限界以下の微細な位相シフタ2が設
けられている。 【0176】ここで、図中の記号l,m,nは、ストラ
イプ形状の位相シフタ2の中心からストライプ形状の位
相シフタ2の両側に離れて設けられた位相シフタ2の中
心までの距離、ストライプ形状の位相シフタ2の両側に
離れて設けられた位相シフタ2の幅、ストライプ形状の
位相シフタ2とその両側に離れて設けられた位相シフタ
2の間の幅を示す。 【0177】ここで、m,nは投影光学系による解像で
きる限界以下の幅にしておくことが必要である。 【0178】投影露光によって転写されるレジストパタ
ーン7のパターン幅は、ほぼlの2倍の長さに相当する
。 【0179】これは、投影光学系による解像限界以下の
パターン幅nの位相シフト2およびホトマスク基板1に
形成された領域幅nに照射された光は、前記したように
遮光膜として作用する。このため、レジストパターン7
の幅は、ストライプ形状の位相シフタ2の両側に離れて
設けられた位相シフタ2の幅mと、ストライプ形状の位
相シフタ2とその両側に離れて設けられた位相シフタ2
の間の幅nの和の値によって決まる。すなわち、遮光部
となる部分の領域の幅は、ストライプ形状の位相シフタ
2の両側に設けられた位相シフタ2と、その両者に挟ま
れたホトマスク基板1領域の幅が長くなるにつれて広く
なる。しかし、n,mの両方とも、投影光学系による解
像限界以下でなければならない。このため、mとnの和
をあまり広くしすぎると、mまたはnのどちらかの値が
解像限界以上となる。このため、mまたはnの一方の値
が解像限界以上となる場合には、このようなストライプ
形状の位相シフタ2の両側に離れて設けられた位相シフ
タ2と、その両方の領域で挟まれたホトマスク基板1の
パターンを繰り返し形成するとよい。 【0180】この場合も同様に遮光部の幅が広がり図1
4(d)のようなパターンが形成される。 【0181】以上述べたように、透過型位相シフトマス
クでは、図14(a),(c),(e),(f)に示す
ようなパターンを用いることにより半導体基板上に形成
される微細なレジストパターンの線幅を制御できること
が分かる。 【0182】続いて、以上述べてきた透過型位相シフト
マスクの製造方法について述べる。まず、製造方法の第
1の実施例として、レジストパターンを位相シフタとし
た位相シフトマスクの製造方法について図16を参照し
ながら詳細に説明する。 【0183】図16(a)において、ホトマスク基板1
は石英基板を用いた。ホトマスク基板1上には透明導電
膜、例えばインジウム・スズ酸化物膜(以下、ITO膜
と呼ぶ)を0.1μmの膜厚で堆積している。このホト
マスク基板1上に位相シフタ2となる透明膜9を回転塗
布する。透明膜9として、例えばポリメチルメタクリレ
ート膜(以下、PMMA膜と呼ぶ)を0.372μmの
膜厚に回転塗布する。この後、加速電圧25kVの電子
線10を用いて、露光量約130μC/cm2で所定の
パターンを露光する。次に、メチルイソブチルケトン(
以下、MIBKと呼ぶ)とイソプロピルアルコール(以
下、IPAと呼ぶ)の容量比1対2の混合溶液を用いて
3分間のスプレー現像を行なう。現像によって露光部は
溶解され、所望のパターンが形成される。さらにIPA
を用いてホトマスク基板1をリンスし、回転乾燥させる
。以上の工程から図16(b)に示す透過型位相シフト
マスクが形成される。 【0184】ここで、ホトマスク基板1上にITO膜を
形成すると所望のPMMAのパターンを容易に得ること
ができる。なぜなら、ホトマスク基板1は絶縁体である
。このため、電子線10露光を行なうと、電子が絶縁体
内に蓄積される。蓄積された電子による電界によって照
射される電子線10が曲げられる。このため、パターン
が湾曲したり、パターンの線幅が変化するなど微細なパ
ターンを形成することができない。そこでここではホト
マスク基板1に照射された電子が蓄積されないようにホ
トマスク基板1上に導電膜9であるITO膜を形成して
いる。このため、透明導電膜の膜厚は、電子線10が照
射された時、ホトマスク基板1に蓄積され露光に悪影響
がない程度であればよい。 【0185】また、PMMAの膜厚は、照射される光の
位相を180度反転させる膜厚に設定されている。 【0186】この方法によって透過型位相シフトマスク
の製造工程は、従来の製造方法と比較して簡単に製作で
きるという利点がある。また、この製造方法によってホ
トマスクを製作する上で、形成されたパターンのパター
ン精度を向上させることができる。 【0187】次に、多段型位相シフタ8を持つ第2の実
施例であるホトマスクの製造方法について図17を参照
して詳細に説明する。 【0188】図17(a)において、ホトマスク基板1
は石英基板を用いた。ホトマスク基板1上には透明導電
膜が堆積されている。このホトマスク基板1上に位相シ
フタ2となる透明膜9を回転塗布する。透明膜9として
、例えばポリメチルメタクリレート膜(以下、PMMA
膜と呼ぶ)を0.372μmの膜厚に回転塗布する。 この後、電子線10を用いて、所定パターンの露光する
際に、露光量を連続的或は段階的に変えて露光すること
により、位相シフタの膜厚を段階的或は連続的に変化さ
せる。この後、加速電圧25kVの電子線10を用いて
、露光量約130μC/cm2で所定のパターンを露光
すると第1の実施例で示したように位相差が180度と
なる位相シフタ2が形成される。位相差が180度と0
度となる位相シフタ2の間に90度の位相差を与える領
域を形成するためには、その部分の露光量を50μC/
cm2とする。また、位相差180度と0度との間に1
20度、60度の3段階の位相差を与える領域を形成す
るためには、露光量をそれぞれ45μC/cm2、60
μC/cm2とすればよい。 【0189】また、位相差を180度から0度に連続的
に変化させる領域を形成するためには、その領域の露光
量を0〜130μC/cm2まで連続的に変化させれば
よい。 【0190】上記第1の実施例では、位相シフタ2とし
て有機膜であるPMMAを用いている。しかし、PMM
Aを用いた場合、PMMAの長期的安定性の点で問題が
生じる可能性がある。すなわち、透過型位相シフトマス
クを用いて露光する時、特に露光光源としてKrFエキ
シマレーザ等の遠紫外光(波長200〜300nm)を
用いた場合に問題となる。遠紫外光は、波長が短いため
、そのエネルギは高く、PMMAのアブレーション(a
blation)を誘発する。この問題を避けるために
、特に有効なレジストの一実施例であるレジストの化学
式を図17に示す。 【0191】図18(a)には、感光剤として利用され
るオニウム塩を示す。図18(b)には、ベース樹脂と
なるラダー構造を有するポリシロキサンを示す。 【0192】ここでは、図18(b)のポリシロキサン
をベース樹脂として、図18(a)のオニウム塩を、0
〜10重量部含んだレジストである。 【0193】このレジストは電子線に対して、感度が0
.2μC/cm2という極めて高い値を持っている。上
述の位相シフタ2としてPMMAに変えてこのレジスト
を用いることにより、安定な位相シフタを簡単なプロセ
スで形成できる。 【0194】ここでベース樹脂としてポリシロキサンを
利用しているが、シリコンを主鎖骨格として含み、ポリ
シロキサンを主成分とした構成されているものであれば
代用がきく。さらに、このようなベース樹脂であって、
電子線感度を持つものであれば感光剤を添加しなくても
レジストの役割を果たす。同時に位相シフタとして十分
利用することができる。 【0195】単独でも感光性であるベース樹脂として、
クロロメチル化ポリシロキサンや、反応性の高い末端基
を有したシリコーン樹脂等の透明なポリマー等がある。 【0196】以下に透過型位相シフトマスクの製造方法
の第3の実施例について図18を参照しながら説明する
。 【0197】位相シフタとして無機膜を用いた透過型位
相シフトマスクの製造方法について説明する。 【0198】ホトマスク基板1として石英基板上にIT
O膜を堆積した基板を用いる。このホトマウスク基板上
に透明膜9としてシリコン窒化膜と、電子線レジスト1
2の積層膜を用いる。電子線レジスト12としてクロロ
メチル化ポリスチレン(以下、CMS膜と呼ぶ)を用い
る。 【0199】図19(a)に示すように、ホトマスク基
板1上にシリコン窒化膜9をスパッタリング法により約
0.18μmの膜厚に堆積する。続いて、シリコン窒化
膜9上にCMS膜12を0.5μmの膜厚に回転塗布す
る。この後、120℃、30分の熱処理を行なってCM
S膜12を焼きかためる。 【0200】次に、電子線10を用いて所定パターンを
露光量約6μC/cm2で露光する。この後、酢酸イソ
アミルとエチルセロソルブの混合溶液を用いて1分間の
スプレー現像を行なう。 【0201】このようにして図19(b)に示される所
望のレジストパターン13が形成される。 【0202】この後、レジストパターン13をマスクと
して、シリコン窒化膜9をCF4とO2の混合ガスを用
いてドライエッチングを行なう。ドライエッチングでは
シリコン窒化膜9を除去し、下地のホトマスク基板1が
露出させる。ここまでの工程を19図(c)に示す。 【0203】最後に、CMS膜12のレジストパターン
13を酸素プラズマにより除去して、シリコン窒化膜9
による位相シフタ2を形成する。以上のようにして図1
9(d)に示される透過型位相シフトマスクが形成され
る。 【0204】さらに、透過型位相シフトマスクの製造方
法の第4の実施例について図20を参照しながら説明す
る。 【0205】ここでは、無機膜を蒸着によって位相シフ
タパターンを形成するホトマスクの製造方法について説
明する。 【0206】図20(a)において、ホトマスク基板1
は石英基板を用いた。ホトマスク基板1上には透明導電
膜、例えばインジウム・スズ酸化物膜(以下、ITO膜
と呼ぶ)を0.1μmの膜厚で堆積している。 【0207】このホトマスク基板1上に位相シフタ2と
なる透明膜9を回転塗布する。透明膜9として、例えば
ポリメチルメタクリレート膜(以下、PMMA膜と呼ぶ
)を0.5μmの膜厚に回転塗布する。この後、PMM
A膜を焼き固めるために170℃、30分の熱処理を行
なう。続いて、所定パターンを加速電圧25kVの電子
線10を用いて、露光量約130μC/cm2で所定の
パターンを露光する。 【0208】次に、メチルイソブチルケトン(以下、M
IBKと呼ぶ)とイソプロピルアルコール(以下、IP
Aと呼ぶ)の容量比1対2の混合溶液を用いて3分間の
スプレー現像を行なう。現像によって露光部は溶解され
、所望のレジストパターン13が形成される。さらにI
PAを用いてホトマスク基板1をリンスし、回転乾燥さ
せる。以上の工程から図20(b)に示すレジストパタ
ーンが形成される。 【0209】この後、図20(c)に示すように位相シ
フタとなる透明膜9であるシリコン酸化膜を電子線加熱
による真空蒸着法で0.47μmの膜厚に堆積する。 【0210】さらに、図20(d)に示すようにレジス
トパターン13をアセトンに漬けて除去する。同時にレ
ジストパターン13上のシリコン酸化膜は除去される。 この時、露出しているホトマスク基板1に直接蒸着され
たシリコン酸化膜のみホトマスク基板1上に残る。この
ようにして、シリコン酸化膜を位相シフタ2とする透過
型位相シフトマスクが形成される。 【0211】以上、本発明の透過型位相シフトマスクの
製作方法の実施例で説明したように、位相シフタの形成
は電子線露光を一度行なうことで形成できる。このため
、重ね合わせ露光の必要がなく簡便である。よって、形
成された位相シフタのパターンの位置精度は電子線露光
装置のもつ露光精度によって決定される。一般には、露
光精度は3シグマの値で、0.1μm以下である。この
値は現在の半導体装置を製作する上では十分な値である
。このためホトマスクとし、そのパターンの信頼性が高
い。 【0212】また、上記製造方法で説明した全ての工程
は、いずれも通常のホトマスクの製造および半導体装置
を製造するために広く用いられている方法である。この
ため、特に透過型位相シフトマスクを製造する上で、困
難となる工程はない。 【0213】よって、従来の製造方法に比べると製造が
容易になり、簡単で、既存の工程で製造することができ
るため、その製造コストは低くスループットが高い。 【0214】また、透過型シフトマスクは、位相シフト
だけで形成されているため、マスクの検査修正が容易で
ある。すなわち、光学検査装置を用いて検査を行なう場
合、位相シフタ部とホトマスク部での光の反射強度差や
透過強度差小さいという欠点はあるが、その信号強度の
差は現存する光学検査装置を用いて検出すること可能で
ある。それより、従来の位相シフトマスクの検査で問題
となっていた光学系の焦点がずれる現象がない。このた
め、パターンの検査精度が低下したり、検査装置の検出
で誤りが生じることがない。 【0215】また、ホトマスクを修正するについても、
現在、通常のホトマスクを修正するのに用いられている
収束型イオンビーム装置(FIB)を用いることができ
る。 【0216】以上の製造方法で形成した透過型位相シフ
トマスクを用いて縮小投影露光を行なった時に形成され
るレジストパターンと透過型位相シフトマスクの形状を
図21に示す。 【0217】第3の実施例で製作した透過型位相シフト
マスクを用いて半導体装置に用いられるパターンを製作
した場合について説明する。露光装置は、露光波長が3
65nm(i線)、レンズの開口数(NA)が0.45
である1/5縮小投影露光装置を用いている。半導体基
板6上にレジストを塗布した基板に透過型位相シフトマ
スクを通して露光する。露光後、現像しレジストパター
ン7が形成されている。図21(a)は、露光に用いる
透過型位相シフトマスクであって、ホトマスク基板1上
に形成された位相シフタ2のパターンを示す。図21(
b)は、図21(a)の位相シフタ2をもつ透過型位相
シフトマスクを用いて露光を行い半導体基板6上に形成
されたレジストパターン7を示す。この透過型位相シフ
トマスクは、ホトマスク基板1上にストライプ形状の位
相シフタ2が形成されている。これによって形成された
レジストパターン7は前記したような理由から、ストラ
イプ形状であって位相シフタ2のストライプの線の数の
2倍のレジストパターン7が形成される。 【0218】この場合、位相シフトマスクを用いない通
常の露光と本発明の透過型位相シフトマスクを用いた露
光では、ラインアンドスペースのパターンを形成した時
、解像できるパターンの最小寸法は半導体基板上で0.
45μmである。これに対して、透過型位相シフトマス
クを用いることで0.3μmのラインアンドスペースパ
ターンを形成することができる。また、位相シフトマス
クを用いない通常の露光では0.5μm以下の微細な残
しの孤立のパターンを安定的に形成することは困難であ
る。これに対して透過型位相シフトマスクを用いると0
.3μmの孤立したパタ−ンを安定して形成することが
できる。ここでは、第3の実施例で製作した透過型位相
シフトマスクを用いた結果について述べている。また、
露光装置は、露光波長が365nm(i線)、レンズの
開口数(NA)が0.45である1/5縮小投影露光装
置を用いている。 【0219】次に、ダイナミック・RAM(ランダム・
アクセス・メモリ)に用いられるパターンを形成する場
合について説明する。 【0220】図21(c),(e),(g)は、露光に
用いる透過型位相シフトマスクであって、ホトマスク基
板1上に形成された位相シフタ2のパターンを示す。図
21(d),(f),(h)は、図21(c),(e)
,(g)の位相シフタ2をもつ透過型位相シフトマスク
を用いて露光を行い、半導体基板6上に形成されたレジ
ストパターン7を示す。これらのレジストパターン7は
半導体装置の配線パターンを形成している。 【0221】図21(c)にコンタクトホールとなるレ
ジストパターンを形成する透過型位相シフトマスクにつ
いて説明する。 【0222】領域14はホトマスク基板1上に、正方形
の位相シフタ2とその両側に形成された長方形のホトマ
スク基板1とで構成されている。領域15は正方形のホ
トマスク基板1の領域とその両側に形成された長方形の
位相シフタ2とで形成されている。ここで、長方形は、
一辺の長さが正方形の半分である。この長方形の短辺の
長さは、投影光学系の解像される限界以下のパターン幅
にする必要がある。すなわち、正方形の位相シフタ2と
正方形のホトマスク基板1の繰り返されたパターンの両
側に、光を遮光するパターンの領域が形成されている。 光を遮光するパターンの領域を、ここでは正方形と同じ
大きさに形成しているが、正方形にする必要はない。 【0223】この透過型位相シフトマスクの位相シフタ
2は、上記領域14と領域15が縦方向と横方向に繰り
返し配置されている。 【0224】照射された光で、正方形の位相シフタ2の
エッジを透過した光のみが露光に寄与する。しかし、長
方形の位相シフタ2と、その位相シフタ2に隣接した長
方形のホトマスク基板1では、各々を透過する光は逆位
相となり、光強度は低下する。すなわち、長方形の位相
シフト2と長方形のホトマスク基板1の組合せ領域は、
照射される光の遮光領域となる。 【0225】この透過型位相シフトマスクを用いて露光
した時、半導体基板6上に形成されるレジストパターン
7を示す。 【0226】位相シフトマスクを用いない従来の露光方
法では、0.55μmのコンタクトホールしか形成でき
ない。これに対して透過型位相シフトマスクを用いるこ
とにより0.4μmのコンタクトホールの形成が可能と
なる。 【0227】第21図(e)に容量部となるパターンを
形成するための透過型位相シフトマスクを示す。長方形
の位相シフタ2と同じ大きさの長方形のホトマスク基板
1領域がそれぞれ相互に繰り返し形成されている。 【0228】このホトマスクを用いて形成されたレジス
トパターンを図21(f)に示す。容量部のパターンを
形成するときには、レジストとしてネガ形レジストが用
いられる。このため、上記説明とは逆に、露光された領
域が半導体基板6上にレジストパターン7として残存す
る。すなわち、位相シフタ2のエッジでの光強度が低下
する領域のみが、現像される。 【0229】位相シフトマスクを用いない従来の露光方
法では、長円形のレジストパターン7同士のパターンの
間隔を0.5μm以下にすることは困難である。これに
対して透過型位相シフトマスクを用いることによりパタ
ーン間隔が0.2μmのレジストパターン7が形成でき
る。 【0230】図21(g)に素子分離領域となるパター
ンを形成するための透過型位相シフトマスクを示す。 【0231】この透過型位相シフトマスクには、位相シ
フタ2が段差状に形成された領域と、位相シフト2のパ
ターン内に空間領域が形成されている領域がある。さら
に、ホトマスク基板1の形状が段差状の領域と、ホトマ
スク基板1のパターン内に位相シフタ2領域が形成され
ている領域がある。 【0232】空間領域が形成された位相シフタ2および
位相シフタ2領域が形成されたホトマスク基板1の領域
では、それぞれ空間に接した位相シフタ2と位相シフタ
2に接したホトマスク基板1の領域の幅が狭くなる。こ
の幅が投影光学系での解像できる限界以下のサイズにし
ておくことが必要である。 【0233】これによって解像限界以下の領域では、光
が遮光される。このため、ネガ形レジストに転写される
レジストパターン7は、光が遮光された領域のレジスト
が除去された形状となる。このようにして形成されたレ
ジストパターン7を図21(h)に示す。 【0234】位相シフトマスクを用いない従来の露光方
法では、形成されたレジストパターンと隣合うレジスト
パターンの間隔を0.5μm以下にすることは困難であ
る。これに対して、透過型位相シフトマスクを用いるこ
とによりパターン間隔が0.2μmにすることができる
。 【0235】図21(h)で示されるレジストパターン
7を形成するための透過型位相シフトマスクとして他の
形状のものがある。 【0236】透過型位相シフトマスクを用いてパターン
を形成する場合、形成しようとするパターンに対し種々
のマスクパターンが考えられる。 【0237】このような透過型位相シフトマスクの別の
例として図21(i),(j)に示される位相シフタの
パターンを持つものがある。 【0238】図21(g)では、空間領域が形成された
位相シフタ2および位相シフタ2の領域が形成されたホ
トマスク基板1の領域では、それぞれ空間に接した位相
シフタ2と位相シフタ2に接したホトマスク基板1の領
域の幅が狭くなる。この幅が投影光学系での解像できる
限界以下のサイズにしてある。 【0239】ここで示された露光時に遮光部分となる領
域、すなわち投影系で解像できる限界以下のパターンが
形成されている部分をどのような形状にするかによって
図21(g),(i),(j)と区別される。 【0240】図21(g)でホトマスク基板1に位相シ
フタ2を形成している領域と位相シフタ2に空間領域を
設けて投影光学系で解像されないパターンを形成してい
るのに対して、図21(i)では、そのホトマスク基板
1に位相シフタ2を形成している領域のホトマスク基板
1の領域に位相シフタ2を、位相シフタ2にホトマスク
基板1の領域を設けることで投影光学系で解像できない
パターンを形成している。 【0241】図21(i)においては、位相シフタ2の
領域は、位相シフタ2の2本の外周ラインによって形成
されている。この一方の外周ラインが形成されている方
向に他の外周ラインをシフトさせる。これによって位相
シフタ2の外周ラインの内、両者の外周ライン間の距離
が投影光学系の解像できる限界以下の長さになっている
おれば、その部分が照射される光の遮光領域となる。同
様に、一つの位相シフタ2とこれと隣合った位相シフタ
2のホトマスク基板1の領域の距離が、両者の外周ライ
ン間の距離が投影光学系の解像できる限界以下の長さに
なっていれば、その部分が照射される光の遮光領域とな
る。 【0242】以上のように、素子分離領域を製作するた
めのレジストパターンを得るために、上記3つの透過型
位相シフトマスクで実現できる。 【0243】これらに透過型位相シフトマスクは、全て
露光装置の解像限界以下の微細な位相シフタのパターン
が遮光部として機能することを利用している。 【0244】続いて、ROM(リード・オンリー・メモ
リ)を試作するために用いる透過型位相シフトマスクに
ついて示す。 【0245】図22(a)に示すホトマスク基板1上に
ストライプ状の位相シフタ2が形成された透過型位相シ
フトマスクを用いる。これは上記したように位相シフタ
2のエッジで光強度が減少する。この透過型位相シフト
マスクを用いてネガ型レジストにパターンを転写した場
合、図22(b)に示す様な微細な残しのレジストパタ
ーン7が半導体基板6上に形成される。これは、半導体
装置のポリシリコンゲートのパターンとして用いられる
。この時、レジストパターン7間の間隔は約0.2μm
である。 【0246】位相シフトマスクを用いない従来の露光方
法では、このような微細な間隔のレジストパターンを形
成するのに、1度の露光で形成することが困難である。 このため、ホトマスクを2枚用いて2度の露光を行うこ
とによりこのようなパターンを形成していた。 【0247】透過型位相シフトマスクを用いることで、
上記したように1度の露光で微細なパターンを形成する
ことができるので、ゲートを形成する工程を大幅に簡素
化することができる。 【0248】続いて、CCD(チャージ・カップルド・
デバイス)を試作するために用いる透過型位相シフトマ
スクについて示す。 【0249】図23(a)に示す様なマスクを用いて、
CCD固体撮像装置のレジストパターンを形成する例に
ついて示す。 【0250】透明なホトマスク基板1上の2つの領域1
6,17に位相シフタ2を設ける。領域16は上記した
ように長方形をした位相シフタ2で形成されている。領
域17は領域17の一部が領域16の中に埋め込まれた
形状になっている。 【0251】領域17の位相シフタ2は、投影光学系で
解像されない位相シフタ2が繰り返し形成されている。 光が照射された時には、領域16では長方形の各辺での
光強度が低下する。このためネガ型レジストを用いた場
合には、領域16のエッジに沿った部分にレジストがな
くなる。一方、領域17は、光の照射に対して遮光領域
として働くため、光は照射されない。このためネガ型レ
ジストを用いた場合には、領域17の形状がレジストの
ない領域となる。 【0252】以上のような透過型位相シフトマスクを用
いてネガ形レジストにパターンを転写した所を、第23
図(b)に示す。 【0253】領域6は、CCD固体撮像装置の光電変換
素子が形成される。領域7は、CCD固体撮像装置の光
電変換素子で形成された電荷を読みだす垂直転送チャネ
ルが形成されている。垂直転送チャネルに、領域16の
長方形のエッジで生じた微細なラインが形成されている
。このような微細なラインは、CCD固体撮像装置の垂
直転送チャネルの特性に悪影響を及ぼすことはない。 【0254】もし、なんらかの影響が懸念される場合で
も、領域16の長方形の辺に上記した多断型位相シフタ
を設ければ、転送チャネルに微細なラインが形成される
ことはない。 【0255】以上のように、シフタ端に沿って形成され
る微細な遮光部と、微細な繰り返しシフタパターンによ
って作られる遮光部を利用している。レジストパターン
同士の間隔の狭い部分では約0.2μmである。レジス
トパターンの間隔の広い部分は解像限界以下の繰り返し
のシフタパターンを遮光部として使って形成している。 この場合も、従来法に比べて大幅にゲート形成工程を簡
素化することが可能になった。 【0256】続いて、微細なゲートをもつ化合物半導体
を試作するために用いる透過型位相シフトマスクについ
て示す。 【0257】図24(a)において、領域18はゲート
の取り出し電極が形成される領域である。また、領域1
9はゲートが形成される領域である。領域18を構成し
ている微細なパターンの位相シフタ2と、ゲートを形成
するための長方形の位相シフタ2の2つの端部に形成さ
れた微細なパターンの位相シフタ2は、投影光学系の解
像される限界以下のパターンが形成されている。この部
分は、照射された光の遮光部となる。 【0258】一方、長方形に形成された位相シフタ2は
、そのエッジ領域の光強度が低下する。このため位相シ
フタ2のエッジに沿った直線上のゲートが形成される。 長方形の位相シフタ2領域の内、ゲートとなる長方形の
一辺以外の3辺では、レジストパターンが形成されては
いけない。このため、長方形の位相シフタ2領域のうち
、ゲートパターン形成と関係のない3辺には多段型位相
シフタ8が形成されている。 【0259】このような透過型位相シフトマスクを用い
て、露光することで半導体基板6上にレジストパターン
7が形成される。レジストには、ネガ型レジストが用い
られる。このため領域18およびゲートを形成するため
の長方形の位相シフタ2の2つの端部に形成された微細
なパターンの位相シフタ2および長方形の一辺で形成さ
れるゲート領域は、照射される光を遮光する。このため
、この領域は露光後、現像されるとレジストが除去され
る。 【0260】以上のように、位相シフタ2の端に沿って
できる微細な遮光部を利用してゲートパターンは形成さ
れている。位相シフタ2に沿ってできるパターンのうち
不要な部分は多段型位相シフタ8を用いて打ち消してい
る。大面積のゲート取り出し電極は解像限界以下の位相
シフタ2のパターンを遮光部として用いることにより形
成している。 【0261】この透過型位相シフトマスクを用いると0
.15μmのゲート幅を持つGaAsの半導体装置が形
成できる。 【0262】従来は、この様な微細なゲートパターンは
電子線描画法により形成していた。しかし、電子線描画
法では、真空中で行なう必要があるため量産性が悪い。 【0263】上記実施例では、位相シフタとしてPMM
A、シロキサンポリマーを主成分として含むレジスト、
また、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜を用いた例につ
いて示したが、この例に限られるものでなくフッ化マグ
ネシウム、二酸化チタン、窒化チタンあるいは種々の露
光光に対して透明なポリマー等でも使用できる。 【0264】また、上記実施例では露光光の波長365
nmの露光装置で用いる位相シフトマスクについて説明
した。露光光の波長がλである露光装置を用いて同様の
ことを行なう場合には、位相シフタの膜厚tを、t=λ
/2・(n−1)(2)となるように設定すればよい。 但し、nは位相シフタの屈折率である。 【0265】また、上記実施例では、透明なホトマスク
基板と透明な位相シフタとのパターンのみから構成され
ている位相シフトマスクの例について示した。 【0266】図25は、透過型位相シフトマスクの遮光
部として、位相シフタとクロム膜等の遮光膜を同時に用
いたホトマスクを示す。形成されている遮光膜のパター
ンとしては、図24に示した微細なゲートをもつ化合物
半導体を試作するためのホトマスクについて説明する。 【0267】図25において、領域18はゲートの取り
出し電極が形成される領域である。また、領域19はゲ
ートが形成される領域である。領域18はクロム膜ある
いはモリブテンシリサイド膜で構成される遮光膜である
。 【0268】一方、長方形に形成された位相シフタ2は
、そのエッジ領域の光強度が低下する。このため位相シ
フタ2のエッジに沿った直線上のゲートが形成される。 【0269】長方形の位相シフタ2領域の内、ゲートと
なる長方形の一辺以外の3辺では、レジストパターンが
形成されてはいけない。このため、長方形の位相シフタ
2領域のうち、ゲートパターン形成と関係のない3辺に
は多段型位相シフタ8が形成されている。 【0270】このような透過型位相シフトマスクを用い
て、露光することで半導体基板6上にレジストパターン
7が形成される。レジストには、ネガ型レジストが用い
られる。このため領域18およびゲートを形成するため
の長方形の位相シフタ2の2つの端部に形成された微細
なパターンの位相シフタ2および長方形の一辺で形成さ
れるゲート領域は、照射される光を遮光する。このため
、この領域は露光後、現像されるとレジストが除去され
る。 【0271】以上のように、位相シフタ2の端に沿って
できる微細な遮光部を利用してゲートパターンは形成さ
れている。位相シフタ2に沿ってできるパターンのうち
不要な部分は多段型位相シフタ8を用いて打ち消してい
る。大面積のゲート取り出し電極はクロム膜等の遮光膜
を用いた通常のホトマスクを用いることにより形成して
いる。 【0272】また、位相シフトマスクとなる部分を透過
型位相シフトマスクを用いるのではなく、従来の位相シ
フトマスクのようにクロム膜等の遮光膜に位相シフタを
設けた構成にすることができるのは言うまでもない。 【0273】このように各々のホトマスクの利点を生か
して、以上示したような構成のホトマスクを形成するこ
とは、複雑で、微細なパターンを形成するのに特に有効
である。 【0274】また、本発明の透過型位相シフトマスクで
は、位相シフタのパターンエッジの位置が、露光されて
、形成されるレジストパターンの位置を決定する。従っ
て、位相シフタがある配列で形成されておれば、形成さ
れるレジストパターンは、位相シフタパターンを反転さ
せた、すなわちホトマスク基板領域と位相シフタの領域
を逆転させた透過型位相シフトマスクによっても、全く
同様の形状をもつレジストパターンを形成することがで
きる。このことは、位相シフタによってレジストパター
ンを形成する際に、ポジ型レジストを用いてもネガ型レ
ジストを用いても同一のレジストパターンを露光するこ
とができる。 【0275】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホトマスクを用いることにより、解像限界に近い微細
パターンを安定に精度よく転写することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホトマスクの断面とその動作原理を示
す図
【図2】本発明のホトマスクの断面とその動作原理を示
す図
【図3】本発明の種々の形状を持つホトマスクの平面図
【図4】本発明のホトマスクの多段型位相シフタを説明
するための断面図
【図5】本発明の多段型位相シフタを持つホトマスクの
断面とその動作原理を示す図
【図6】本発明の多段型位相シフタを持つホトマスクの
平面図
【図7】本発明の多段型位相シフタを持つホトマスクの
平面図
【図8】本発明の多段型位相シフタを持つホトマスクの
平面図
【図9】本発明のホトマスクの断面とその動作原理を示
す図
【図10】本発明の塗りつぶし領域を形成するためのホ
トマスクの平面図
【図11】本発明の塗りつぶし領域を形成するホトマス
クの遮光率を説明する図
【図12】本発明の塗りつぶし領域を形成するホトマス
クの応用パターンを説明する図
【図13】本発明の塗りつぶし領域を形成するホトマス
クの応用パターンを説明する図
【図14】本発明のホトマスクで形成されるレジストパ
ターン幅を変化させる場合のホトマスクの平面図
【図1
5】本発明のホトマスクと形成されるレジストパターン
幅の関係を示す図
【図16】本発明のホトマスクの製造方法を説明する図
【図17】本発明のホトマスクの製造方法を説明する図
【図18】本発明のホトマスクの位相シフタを形成する
ための電子線レジストの組成物を表わす図
【図19】本
発明のホトマスクの製造方法を説明する図
【図20】本
発明のホトマスクの製造方法を説明する図
【図21】本
発明のホトマスクを半導体装置に応用した時の位相シフ
タの形状を説明する図
【図22】本発明のホトマスクを半導体装置に応用した
時の位相シフタの形状を説明する図
【図23】本発明のホトマスクを半導体装置に応用した
時の位相シフタの形状を説明する図
【図24】本発明のホトマスクを半導体装置に応用した
時の位相シフタの形状を説明する図
【図25】本発明のホトマスクを半導体装置に応用した
時の位相シフタの形状を説明する図
【図26】従来の位相シフトマスクを説明する図
【図2
7】従来の位相シフトマスクを説明する図
【符号の説明】
1  ホトマスク基板 2  位相シフタ 6  半導体基板 7  レジストパターン

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に透明な基板上に、入射光の位相に
    位相差を与える透明膜パターンが形成されたホトマスク
  2. 【請求項2】光学的に透明な基板上に、入射光の位相に
    位相差を与える透明膜パターンが形成され、前記透明膜
    パターンの膜厚tが、入射光の波長をλ、前記透明膜パ
    ターンの屈折率をnとして、t=λ/2・(n−1)で
    あるホトマスク。
  3. 【請求項3】光学的に透明な基板上に、入射光の位相に
    対して180度、或はその奇数倍となるような位相差を
    与える透明膜パターンを形成されたホトマスク。
  4. 【請求項4】光学的に透明な基板上に、入射光の位相に
    位相差を与える透明膜パターンが形成され、前記透明膜
    パターンのエッジで前記入射光の強度が最小となるホト
    マスク。
  5. 【請求項5】光学的に透明な基板上に、入射光の位相に
    対して180度、或はその奇数倍となるような位相差を
    与える透明膜パターンを形成されており、k1を定数、
    λを前記入射光の波長、NAを光学系のレンズの開口数
    としたとき、R=k1・λ/NAの関係が成立ち、前記
    k1の値が約0.35となるホトマスク。
  6. 【請求項6】光学的に透明な基板上に、透明膜パターン
    によって光を遮光する領域を設けたホトマスク。
  7. 【請求項7】光学的に透明な基板上に、透明膜パターン
    によって光を遮光する領域が、投影光学系の解像限界以
    下のピッチを持つパターンで形成されているホトマスク
  8. 【請求項8】光学的に透明な基板上に、透明膜パターン
    によって光を遮光する領域が、投影光学系の解像限界以
    下のピッチを持つ繰り返しパターンで形成されているホ
    トマスク。
  9. 【請求項9】光学的に透明な基板上に、透明膜パターン
    によって光を遮光する領域が、投影光学系の解像限界以
    下のピッチの繰り返しで、k1を定数、λを前記入射光
    の波長、NAを光学系のレンズの開口数としたとき、R
    =k1・λ/NAの関係が成立ち、前記ピッチの値が前
    記Rの約4倍となるホトマスク。
  10. 【請求項10】光学的に透明な基板上に、透明膜パター
    ンによって光を遮光する領域が、投影光学系の解像限界
    以下のピッチの繰り返しであって、大面積のレジストパ
    ターンを形成するために前記ピッチは、Rの4倍以下の
    値であるホトマスク。
  11. 【請求項11】光学的に透明な基板上に、透明膜パター
    ンによって光を遮光する領域が、光強度の10%以内で
    あるホトマスク。
  12. 【請求項12】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で解像
    限界以下のピッチを持つ繰り返しパターンの光強度がジ
    グザグ形状となるホトマスク。
  13. 【請求項13】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、前記透明膜パター
    ンの繰り返しピッチが、1.0〜4.0μmであるホト
    マスク。
  14. 【請求項14】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、前記透明膜パター
    ンがラインアンドスペースの繰り返しパターンであるホ
    トマスク。
  15. 【請求項15】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、前記透明膜パター
    ンがマトリックス形状であるホトマスク。
  16. 【請求項16】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、レジストパターン
    が孤立したパターンとなるホトマスク。
  17. 【請求項17】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で解像
    限界以下のピッチを持つ繰り返しパターンを遮光部とし
    、前記解像限界以上のピッチを持つパターンを光透過部
    として設けたホトマスク。
  18. 【請求項18】光学的に透明な基板上に形成された第1
    の透明膜パターンで形成されるレジストパターンと、前
    記第1の透明膜パターンと反転して形成された第2の透
    明膜パターンで形成されるレジストパターンが同一形状
    に形成されるホトマスク。
  19. 【請求項19】光学的に透明な基板上に、位相差を与え
    る透明膜パターンで形成さており、前記透明膜パターン
    の周辺部の少なくとも一部が、前記透明膜パターンの断
    面形状で傾斜しているホトマスク。
  20. 【請求項20】前記透明膜パターンの断面形状が、段階
    的に変化する請求項18のホトマスク。
  21. 【請求項21】前記透明膜パターンの断面形状が、連続
    的に変化する請求項18のホトマスク。
  22. 【請求項22】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で解像
    限界以下のピッチを持つ繰り返しの突起が設けられたホ
    トマスク。
  23. 【請求項23】前記突起の長さの値によってレジストパ
    ターンのパターン幅が制御される請求項21のホトマス
    ク。
  24. 【請求項24】光学的に透明な基板上に、位相差を与え
    る透明膜パターンであって、前記透明膜パターンの両側
    が、前記透明膜パターンの断面形状で傾斜しているホト
    マスク。
  25. 【請求項25】前記傾斜の透明膜パターンのパターン幅
    によってレジストパターンのパターン幅が制御される請
    求項22のホトマスク。
  26. 【請求項26】光学的に透明な基板上に、位相差を与え
    る第1の透明膜パターンであって、前記第1の透明膜パ
    ターンの両側に、第2の透明膜パターンが形成され、前
    記第2の透明膜パターンのピッチが投影光学系における
    解像限界以下となる幅で形成されているホトマスク。
  27. 【請求項27】前記第2の透明膜パターン複数個の前記
    第2の透明膜パターンのピッチ内で形成されている請求
    項24のホトマスク。
  28. 【請求項28】複数個の前記第2の透明膜パターンが形
    成された領域の幅によってレジストパターンのパターン
    幅が制御される請求項25のホトマスク。
  29. 【請求項29】光学的に透明な基板上に、入射光に位相
    差を与える透明膜パターンであって、投影光学系で解像
    限界以下のピッチを持つ繰り返しパターンと、前記透明
    膜パターンの周辺部の少なくとも一部が、前記透明膜パ
    ターンの断面形状で傾斜しているパターンとで、半導体
    装置のパターンを形成したホトマスク。
  30. 【請求項30】光学的に透明な基板上に、シロキサンポ
    リマーを主成分として含むシリコン含有レジストのパタ
    ーンを、入射光の位相に対して180度または、その奇
    数倍となる位相差を与える透明膜として用いるホトマス
    ク。
  31. 【請求項31】光学的に透明な基板上に入射光の位相に
    対して180度または、その奇数倍となる位相差を与え
    る膜厚の透明膜を塗布し、露光して透明膜パターンを形
    成するホトマスクの製造方法。
  32. 【請求項32】光学的に透明な基板上に透明膜を入射光
    の位相に対して180度または、その奇数倍となる位相
    差を与える膜厚堆積し、前記透明膜上にレジストを塗布
    し、露光した後、前記レジストパターンを形成し、前記
    レジストパターンをマスクとして前記透明膜を除去する
    ホトマスクの製造方法。
  33. 【請求項33】光学的に透明な基板上にレジストパター
    ンを形成し、その後入射光の位相に対して180度また
    は、その奇数倍となる位相差を与える膜厚の透明膜を堆
    積し、前記レジストパターンを除去することにより前記
    レジストパターン上の前記透明膜を除去し、前記基板上
    に前記透明膜パターンを形成するホトマスクの製造方法
  34. 【請求項34】光学的に透明な基板上に透明膜を入射光
    の位相に対して180度または、その奇数倍となる位相
    差を与える膜厚堆積し、前記透明膜上にレジストを塗布
    し、露光するに際し、現像後前記レジストのレジストパ
    ターンの周辺部の一部の露光量を段階的、或は連続的に
    変化させるホトマスクの製造方法。
  35. 【請求項35】光学的に透明な基板上に透明膜を入射光
    の位相に対して180度または、その奇数倍となる位相
    差を与える膜厚堆積し、前記透明膜上にレジストを塗布
    し、露光するに際し、現像後前記レジストのレジストパ
    ターンの周辺部の一部を焦点をずらした露光光により露
    光しするホトマスクの製造方法。
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