JPH0421599Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はオルゴール玩具に関する考案である。

〔従来の技術〕

従来、オルゴール玩具には、オルゴールの奏鳴
と共にオルゴール本体表面板上を人形等の形象体
が其自身回転しながら円周を回転したり、反回転
したりするもの、又これらを複雑に組合せたもの
があつた。

〔本考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、これらオルゴール玩具に新しい動作
を提供したもので、本考案においては、オルゴー
ルの回転と共に回転、反回転する人形等の形象体
が、その頸部に固着した、外周に凹凸を設けた回
転規制板と、人形等の胴部に軸着された人形等の
上腕との係止により、腕を交互に昇降させて、あ
たかもピアノを弾いたり、太鼓を叩くような動作
を行うように構成し、更にはこの動作に関連し
て、他に設けた形象体をも共に回転、反回転させ
るものである。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、中空のオルゴール本体の底板上に歯
車つきオルゴールを固着し、該歯車に噛合する水
平な歯車の垂直軸上端は、水平な円盤の偏心部に
固定し、その円盤の表面円周部から垂直杆を突出
させて、これを横長コ字状の回動板の中央切欠部
に遊嵌し、且つ横長コ字状回動板のコ字の中央連
結部表面に、オルゴール本体の表面上に突出する
回転軸を固着して、その上端に人形等の形象体頭
部を固着し、回転軸の頸部には、外周に複数の凹
凸を設けた回転規制板を固着し、且つ前記回転軸
を被包する人形等の胴部上方に、回動自在に軸着
した腕の上端部が、該回転規制板外周の凹凸部と
係止するよう構成したものである。

〔考案の作用〕

以上のように、オルゴールの回転によつて、偏
心した円盤は回転し、垂直杆は、円盤回転方向に
付勢されつつ横長コ字状の回動板の中央切欠部に
沿つて進行し、一定の回転の後、垂直杆７は中央
切欠部の中で逆方向に付勢され、反転進行するか
ら、コ字状回動板の回転軸も回転、反回転し、人
形等と共に回転、反回転する回転規制板により、
人形等の上腕は押圧されたり解除されたりして、
人形等の腕が交互に昇降し、恰もピアノを弾いた
り、太鼓を叩いたりするような動作を連続反復す
るのである。又この動作に連動するもう一つの人
形を共に回転、反回転させることもできる。

〔実施例〕

本考案の一実施例を図面について説明する。１
はオルゴール本体であり、１ａは表面板、１ｂは
底板である。本体１の底板１ｂの上にオルゴール
２を固着する。３はオルゴールの歯車、４は歯車
３に噛合する水平な歯車である。水平歯車４の上
面の回動軸５は、上方の円盤６の底面の偏心部に
固着する。円盤６の表面の円周端に垂直杆７を固
着し、この垂直杆７は、オルゴール本体１の表面
板１ａとの間に設けた、横長のコ字状回動板８，
８′の中央切欠部８ａに遊嵌すると共に、横長コ
字状回動板８，８′のコの字の中央連結部８ｂ表
面にオルゴール本体表面上に突出する回転軸９，
１０を夫々固着する。

オルゴール本体１の表面上に長く突出した回転
軸９の上端には、人形の頭部を取りつけ、その下
頸部には、星型のように外周に複数の凹凸を設け
た恰もピエロの襟飾りのような回転規制板１１を
固着する。その下部には、回転軸９を被包する中
空の人形の胴部１２、更に胴部の下部には中空の
椅子１３を固着する。又、胴部１２の前上方に
は、肘部分で屈折した人形の腕１４，１４′を回
動自在に軸着１５する。１６は人形の脚部、１７
は足である。

コ字状回動板８の上に、更に設けたコ字状回動
板８′の中央連結部８′ｂ表面から、オルゴール本
体１の表面上に突出した回転軸１０は、更に中空
のピアノ１８の中を通過してピアノ上に突出し、
該回転軸１０の上端は、人形の頭部、その下部に
は、回転規制板１１と同形の襟飾り板、その下部
には人形の胴部を固着する。人形の胴部にはバイ
オリンと弓を持つた腕を取りつけ、片方の足は前
方に上げ、他方の足はピアノ上に固着する。

本実施例にいては、回転軸９と１０を連動させ
て、交互に腕を昇降させてピアノを弾く人形と、
バイオリン弾く形状の人形を共に回転、反回転さ
せたが、腕を交互に昇降させて、他の楽器を弾く
ように形成させ、またこれと複数の人形等を連動
させることも可能であり、無論単独の形象体のみ
で構成させてもよい。

〔考案の作用〕

本考案は以上のように構成されているから、オ
ルゴールの歯車３回転により水平の歯車４が回転
し、これに伴つて偏心して取りつけた円盤６が回
動し、円盤６表面に固着した垂直杆７が、横長コ
字状回動板８及び８′の中央切欠部８ａ，８′ａの
中にあつて、円盤６の回転方向に付勢されつつ、
横長コ字状回動板８，８′の中央切欠部８ａ，
８′ａの長溝に沿つて進み、或いは退きつつ、偏
心して取りつけた円盤６の回転を伝え、一定方向
に一定の回転をすると、反転し、反対方向に付勢
されることになるので、横長コ字状回動板８，
８′上の回転軸９，１０を中心に、該中央切欠部
８ａ，８′ａの開口部は一定角度に振動するので
あり、垂直杆７の反転と共に、回転軸９，１０を
反回転させるのである。

この回転軸９の回転と共に、回転規制板１１の
右端の凸部の一つが軸着１５された人形等の腕１
４の上部を押圧しながら、時計周りに回動してゆ
くと、軸着１５された右腕１４は、或は時点にお
いて手先の部分が上方に上昇し、腕の上端は下降
する。一方の左腕１４′の上端部分は、回転規制
板１１の今迄の押圧を徐々に解除されて、回転軸
９の回転と共に上腕部が起立してゆき、手先部分
が下降して、ピアノの鍵盤の上に載るのである。
しかして、オルゴール２は回転を続け、回転軸９
は回転、反回転するから、回転規制板１１も回
転、反回転を繰り返し、人形の腕１４は交互に昇
降を反復するものである。

〔考案の効果〕

本願考案によるオルゴール玩具は、オルゴール
の奏鳴と共に、ピアノの前に腰かけた人形が回転
反回転しながら、腕を交互に昇降させてピアノを
弾くような動作を反復し、これに連動して、ピア
ノ上の人形がバイオリンを弾く状態のまま、前記
の人形と共に、回転、反回転する大変複雑で且つ
興味の深いオルゴール玩具である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図一部断面正
面図、第２図はオルゴール内いの連結回転状態を
示す平面図、第３図は回転規制板１１と人形の腕
の係合状態を示す背面図、Ａは右腕が下がり、左
腕が上がつた状態、Ｂはその逆を示す、第４図は
横長コ字状回動板を示し、Ａは正面図、Ｂは平面
図である。 なお図中、１はオルゴール本体、２はオルゴー
ル、４は水平歯車、６は円盤、７は垂直杆、８は
横長コ字状回動板、９，１０は人形の回転軸、１
１は回転規制板、１４は人形の腕、１５は腕の軸
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) オルゴール玩具の中空本体底板１ｂに、歯車
   付きオルゴール２を固定し、オルゴールの歯車
   ３と噛合する水平な歯車４の表面に固着した回
   転軸５は、水平な円盤６の底面の偏心部に固定
   し、該円盤６の表面円周端には垂直杆７を固着
   し、該垂直杆７は、横長コ字状回動板８の中央
   切欠部に遊嵌され、該横長コ字状回動板８の中
   央連結部の表面には、オルゴール本体表面板１
   ａを突出する長い回転軸９を固着し、該回転軸
   ９の上端には、人形等の形象体の頭部を固着
   し、その下方に外周に複数の凹凸部を設けた、
   不規則星型の回転規制板１１を固着し、該回転
   軸９を被包する形象体の中空の胴部１２、中空
   の椅子１３、及び胴部１２の下部外側に取り付
   けた脚１６、足１７は、オルゴール本体表面板
   １ａに固着、固定され、該胴部１２の左右上方
   に、湾曲した人形等の腕１４の略中央部をそれ
   ぞれ軸着し、腕１４の上端部が、前記回転規制
   板１１よりやや高く、且つ両腕１４，１４の間
   隔は、前記回転規制板１１の巾より狭くなるよ
   うに構成したことを特徴とするオルゴール玩具 (2) オルゴール玩具の中空本体底板１ｂに、歯車
   付きオルゴール２を固定し、オルゴールの歯車
   ３と噛合する水平な歯車４の表面に固着した回
   転軸５は、水平な円盤６の底面の偏心部に固定
   し、該円盤６の表面円周端には垂直杆７を固着
   し、該垂直杆７は、上下二つの横長コ字状回動
   板８，８′の中央切欠部に遊嵌され、該横長コ
   字状回動板８，８′の中央連結部の表面には、
   オルゴール本体表面板１ａを突出する長い回転
   軸９，１０をそれぞれ固着し、双方の回転軸
   ９，１０に設ける形象体頭部及び回転規制板１
   １は、該回転軸９，１０と共に回転、反回転す
   るように構成したことを特徴とする、実用新案
   登録請求の範囲第１項のオルゴール玩具。