JPH04215337A - エッジ遷移不感応性遅延線システム及び方法 - Google Patents

エッジ遷移不感応性遅延線システム及び方法

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JPH04215337A
JPH04215337A JP2307368A JP30736890A JPH04215337A JP H04215337 A JPH04215337 A JP H04215337A JP 2307368 A JP2307368 A JP 2307368A JP 30736890 A JP30736890 A JP 30736890A JP H04215337 A JPH04215337 A JP H04215337A
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    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Manipulation Of Pulses (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、大略、遅延線に関するものであって、更に詳
細には、クロック回復再同期方法においてデータを中心
位置決めするために直列データ通信システムにおいて使
用される遅延線に関するものである。
従来技術 例えば、LAN及びディスクドライブシステムなどのよ
うな典型的な直列データ通信システムは、二つのユーザ
の間においてデータ及びクロック情報を送信し且つ受信
するために単一チャンネルを使用している。データ及び
クロック情報を単一チャンネル内に埋め込むことが典型
的に行なわれ、配線を最小とするか、又は記録媒体デー
タ密度を改善している。例えば、ランレンズ制限型及び
マンチェスタエンコーディングなどのような多様な異な
った方法を使用して、クロック情報をデータ信号内に埋
め込んでいる。これらの方法は、不適切にデータを回復
する蓋然性を最小とすると共に、可及的に効率的にデー
タを伝送せんとするものである。(ビットエラーレート
:BER)。この様なデータリンクの受信端部において
データを回復する作業の一部は、境界をフレーム化する
(即ち、データビットを表わす)局所的受信クロックを
再確立するためである。これらの方法の多くは、データ
状態及び/又はクロック(データセルとしても呼称され
る)境界を示すためにチャンネル情報の上昇及び下降(
即ち、正及び負)遷移の両方を使用する。
第1図を参照すると、上述した方法のうちの一つにおけ
るデータセル200が、データ信号102が遷移する、
即ち状態を変化することが許容される最小割当て時間期
間として定義されている。
データ回復プロセスの期間中、データ信号102はサン
プルされて、上昇(正)データ遷移204又は下降(負
)データ遷移206の有無を決定する。理想的な条件の
下においては、遷移204、206は、データセル20
0の中心において発生する。遷移204、206がデー
タセル200内において発生する場合、正か又は負の何
れかの遷移の発生は、論理高即ち「1」として示され、
遷移が発生しなかった場合には、この状態は論理低即ち
「0」として表わされる。例えば、図示したデータ信号
102の場合、データ信号102は、7個のデータセル
200の期間に亘って「1101011」として表わさ
れる。使用されるデータ/クロックエンコーディングア
ルゴリズムのタイプが、これらのデータセルがどの様に
してグループ化されて、データのみのワードとクロック
が生み込まれたデータとの間で変換(エンコード/デコ
ード)を行なうかを決定する。使用される特定のエンコ
ーディング方法は、所要の必要性又は媒体の特性(即ち
、磁気媒体磁束依存性ビットシフト)又は回復システム
の拘束条件(即ち、送信した情報において何らDC平均
化成分が存在しないことの要望)などに依存する場合が
ある。選択したグループのデータパターンは調整されて
、局所的受信クロックを正確に再生する作業を容易とす
る(即ち、誤ったデータレートでデータをフレーム化す
る可能性を最小とする)。高調ロック条件は、データ遷
移間隔が局所的クロックを誤らせて安定であるが不正確
な周波数で稼動させる場合の一例である。
FDDIシステムにおいては、4B/5B RLLエン
コーディング方法が使用されている。必要とされるデー
タレートは100Mビット/秒である。4ビット対5ビ
ットエンコーディングのために、局所的受信クロックの
周波数は125MHzである。1/125MHz=8n
sであるので、データセル200の各々は8ns幅であ
る。従って、8ns毎に、データ信号102がサンプル
されて、データ信号102が状態を変化させた(即ち、
遷移した)か否かを決定する。理想的には、データ遷移
204、206はデータセル200内に4nsを発生さ
せる(即ち、データセル200の中心において発生させ
る)。この中心位置決めは、データ経路における構成部
品(ドライバ、伝送媒体、同期ノイズ)における劣化に
起因して実際の伝送期間中において任意の与えられた遷
移の配置において余裕を与えることを可能としている。
第2図を参照すると、前述した如く、典型的に、別個の
クロック信号は、該データと関連して送信されることは
ない。なぜならば、該クロック信号に対し別個のチャン
ネルを専用とすることは高価であるからである。従って
、クロック情報はデータ信号内に埋め込まれる。このク
ロック情報は、データ信号の遷移率の倍数において局所
的オシレータ(即ち、受信クロック)を稼動することに
より該データ信号から抽出される。
該局所的受信クロックは、性質上、入力チャンネル情報
と位相及び周波数においてそれ自身が整合するためにそ
の周波数を変化することが可能なものでなければならな
い。この周波数シフト及び位相整合能力は、典型的に、
フェーズロックループ(PLL)を使用して達成される
。従来のPLLシステム10は、局所的クロック源とし
て電圧制御型オシレータ(VCO)20を使用する。こ
のVCOの周波数は、その上昇位相遷移を基準信号12
の位相遷移と比較することによって安定化される。基準
信号12は、VCO遷移信号28と共に、位相比較器1
6へ入力され、それは、これら二つの入力信号12、2
8の位相を比較し且つそれらの間の差異を表わす補正信
号30を発生する。この補正信号30は、二つの信号1
2、28の間の時間差に対して活性であり且つそれに対
して比例しており、且つ基準信号12の間隔率を適切に
追従するために、どの程度速度を上げるか又は速度を下
げるかということをVCO20へ命令を与える。基準信
号12が最初に位相比較器16に到着すると、それは、
VCO遷移信号28よりも一層高い周波数を有しており
、且つ補正信号30は、その電圧、従ってその周波数を
増加させるようにVCO20へ命令を与える。
VCO20は、基準信号12の周波数よりも一層高い周
波数(一層速い)を有している場合、VCO遷移信号2
8は、位相比較器16へ最初に到達し、且つ補正信号2
8は、その周波数を減少するようにVCO20へ命令を
与える。補正信号30は、ローパスRCフィルタ(LP
F)18へ入力される。従って、VCO20が基準信号
12よりも一層高い周波数を有している場合には、発生
される補正信号30はフィルタコンデンサを放電させ、
逆に、VCO20が基準信号12よりも一層低い周波数
(遅い)を有している場合には、該コンデンサはチャー
ジアップされ、VCO20の電圧を増加させ、その際に
VCO遷移信号28の周波数を増加させる。
入力信号12、28の位相が整合されると、位相比較器
16は補正信号30を出力することがなく、二つの信号
12、28の位相が整合されていない場合には、位相比
較器16は補正信号30を出力する。これら二つの入力
信号12、28の位相が互いに近くなると、補正パルス
30が一層幅狭となる。二つの信号12、28は、同一
のデューティサイクルを有することは必要ではない。ほ
とんどのPLL位相比較器回路において、補正信号30
は、ポンプアップ及びポンプダウン電流パルス発生器の
和である。密接した位相整合の場合を効果的に処理する
ために、ポンプアップ及びポンプダウン構成要素が常に
、ゼロではない何らかの有限な最小パルス幅を有するこ
と(デェッドバンド効果を導入することを回避するため
)を確保することはこれらのシステムにおいて通常行な
われている。位相比較器回路が補正信号を出力しない場
合、このことは、ポンプアップ及びポンプダウン構成要
素の和が、ゼロにほぼ等しいことを暗示している(それ
らの各々が、何らかの最小の相補的な大きさのパルス幅
を有する場合であっても)。
従来のPLLシステム10は、それが受取った基準信号
12からシステムクロック信号を発生することが可能で
あるが、従来のPLLシステム10をクロック回復シス
テムとして使用する場合には幾つかの欠点が存在してい
る。
従来のPLLシステムにおいては、追従される基準信号
遷移が連続的な割合で発生し、直列データシステムにお
いては、追従されている基準信号として作用するデータ
遷移は、不規則的であるがデータの内容に起因して正確
に離隔した間隔で発生する。従って、直列データシステ
ムにおいては、データ遷移が次の予定した間隔で発生す
ることがない場合を認識し、且つVCO遷移信号が位相
比較器16へ供給されることからゲートオフさせること
が必要である。
従来のPLLシステムにおいては、位相比較器16は、
位相遷移204、206がデータ信号12内において発
生したか否かに拘らず、位相比較を行なっている。直列
データ適用においては、直列データ信号12が基準信号
として使用されている。直列データクロック回復システ
ムにおいては、データ遷移が発生した場合においてのみ
位相比較を行なう必要がある。データ信号12が特定の
クロックサイクル期間中において遷移204、206を
有していない場合には、VCO20が適切な周波数で動
作しているものと仮定される。
データ遷移が予測されていない場合にVCO遷移信号2
8が検知されることをゲートオフすることを失敗すると
、PLL10をして、該データが単に遅い(又は、逆に
、VCO周波数が速すぎて不正確に稼動している)もの
と思わせる。従って、PLL10は、補正比較が適切で
ない場合(行なわれるべき比較に対して遷移が発生して
いないため)、VCOの周波数を補正しようとする。
発生していないデータ遷移を予測して、VCO遷移信号
28をゲートオフするために、位相比較器16の基準入
力端へ供給されるデータ情報を遅延させることが可能で
ある。直列データ適用に対して従来のPLLを適合させ
るのに必要な別の修正は、基準(データ)信号の上昇及
び下降位相比較の両方を行なうようにすることである。
第2b図を参照すると、従来のクロック回復システム4
00が示されており、尚、他の図面におけるものと同様
の構成要素には同一の参照番号乃至は名称を付してある
。従来のシステム400は、VCOゲート動作及びデー
タ遷移検知要素312及び遅延線22を設けることによ
って、従来のPLL10に対して上述した如き修正を組
込んでいる。システム400の性能は、パルスが狭くな
り過ぎた場合に、遅延線22がデータパルスを通過させ
ることが不可能である場合に、劣化する場合がある。更
に、システムの性能は、遅延線22を介しての上昇遷移
204又は下降遷移206の遅延が整合されていない場
合に、劣化する場合がある。従来のシステム400が該
遷移の平均的位置をトラック、即ち追従し、上昇及び下
降遷移遅延の整合におけるエラーが、与えられたデータ
遷移を変位させることが可能であるために使用可能な量
を、それがその窓内に発生する場合に検知されない前に
、公称量(窓余裕)から減少する。
本発明は、これらの点に関するものであって、データ伝
送ネットワーク、ファイバ分散型データインターフェー
ス(FDDI)、大型プロトコル集中器構成(バックプ
レーンデータ分散)において使用するクロック回復シス
テムを提供するものである。ファイバ分散型データイン
ターフェース(FDDI)プロトコルは、米国国家基準
協会(ANSI)データ伝送基準であって、それはオプ
チカルファイバ伝送媒体を使用する100メガビット/
秒のトークンリングネットワークに適用されるものであ
る。FDDIプロトコルは、「FDDI−外観(FDD
I−An Overview)」、ダイジェスツ・オブ
・ペーパーズ・IEEE・コンピュータ・ソサエティ国
際会議、Compcon′87、1987年1月の文献
に記載されている。FDDIプロトコルは、メインフレ
ームコンピュータ間の高性能相互接続として及び、メイ
ンフレームとそれらの関連する大量記憶サブシステム及
びその他の周辺機器の間での高性能相互接続として意図
されたものである。
目的 本発明は、以上の点に鑑みなされたものであって、上述
した如き従来技術の欠点を解消し、再生したクロック信
号がデータセル窓内の中心に位置され、その際に窓損失
を最小とするように、上昇遷移及び下降遷移に対する伝
搬時間における非対称性を吸収するシステムを提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的とするところは、
データ遷移がデータ信号内において検知される場合にク
ロック信号をデータ信号と比較するようにクロック信号
の比較器への伝搬を制御するシステムを提供することで
ある。本発明の更に別の目的とするところは、システム
が遷移検知、信号遅延、クロック信号ゲート動作及び信
号比較に対して別個の要素を有するように、上昇遷移を
表わすデータ信号と下降遷移を表わすデータ信号に対す
る別個であるが同等のデータ経路を提供することである
本発明の更に別の目的とするところは、データセル窓内
のデータパルスの位置又は狭いデータパルスに対して不
感応性のエッジ検知器システムを提供することである。
構成 本発明は、上昇及び下降データ遷移の両方を持ったデー
タ信号からクロック信号を回復するシステムに関するも
のである。該遷移は、上昇及び下降データ遷移に感応性
のある検知装置によって検知される。該検知装置は、デ
ータ信号において遷移が検知されると、第一論理状態を
持った遷移信号を発生する。該遷移信号は、比較器へ入
力される前に、予め選択した時間期間の間、遅延要素に
よって遅延される。
本システムは、又、クロック信号発生器及び比較器を有
している。該クロック信号発生器は、該比較器によって
発生される補正信号に応答してクロック信号を発生する
。一つの遷移が検知されると、該クロック信号は、該比
較器へ伝搬することが許容され、且つ該比較器はその遅
延遷移信号をクロック信号と比較する。発生された補正
信号は、存在する場合に、該比較信号の間の位相差を表
わす。
該クロック信号の該比較器への伝搬は、該遷移信号の第
一論理状態に応答するゲート動作要素によって制御され
る。該遷移信号が第一論理状態を有しており、一つの遷
移が検知されたことを表わす場合、そのクロック信号は
該比較器へ伝搬することが許容され、一方、遷移が検知
されない場合には、該ゲート動作要素は、該クロック信
号が該比較器へ供給されることを阻止し、何ら比較は行
なわれない。
該クロック信号発生器は、データ遷移と同期して発生し
且つデータセルの中心において発生する上昇及び下降デ
ータ遷移となる遷移を持ったクロック信号を発生する。
該クロック遷移及びデータ遷移は、補正信号がほぼゼロ
である場合に、同期して発生する。
検知装置は、正エッジ検知器装置及び負エッジ検知器装
置から構成することが可能であり、且つ該遷移信号は、
正エッジがデータ信号において検知されたことを表わす
正遷移信号及び負エッジがデータ信号において検知され
たことを表わす負遷移信号から構成することが可能であ
る。
ゲート動作装置は、上昇遷移信号に応答して上昇エッジ
が検知された場合にクロック信号を比較器へ供給する上
昇エッジゲート動作要素を有することが可能である。同
様に、該ゲート動作装置は、負遷移信号に応答して下降
エッジが検知された場合にクロック信号を比較器へ供給
する下降エッジゲート動作要素を有することが可能であ
る。遅延した上昇エッジ信号をクロック信号と比較する
ために専用の別個の比較器を設けることが可能であり、
且つ遅延した下降エッジ信号をクロック信号と比較する
ために専用の別個の比較器を設けることが可能である。
実施例 以下、添付の図面を参考に、本発明の具体的実施の態様
について詳細に説明する。
第3図を参照すると、クロック回復システム100のブ
ロック図を示してあり、尚、同様の構成要素には同様の
参照番号を付してある。データ信号102は、正エッジ
検知器論理要素11及び負エッジ検知器論理要素12の
クロック信号入力ポート(CLK)へ入力される。論理
要素11、12は、Dフリップフロップとすることが可
能である。FDDI適用においては、入力データ信号1
02は、「ゼロ復帰なし−反転(NRZI)」データ信
号であり、それは遠隔ステーション(例えば、60マイ
ル離れたもの)から発生するものとすることが可能であ
り、且つファイバを介して、クロック回復システム10
0へ結合させることが可能である。
第6図を参照すると、一定信号Dも論理要素11、12
へ入力され、且つ、好適実施例においては、この一定信
号Dは論理高即ち「1」である。
上昇(即ち、正)データ遷移204が、特定のデータセ
ル200の期間中に、データ信号102を発生すると、
正エッジ検知器11は、正エッジ検知器出力信号13a
を発生し、その信号は論理高即ち「1」である。Dフリ
ップフロップの場合、クロック入力ポートへの信号が遷
移である場合、Dフリップフロップは、フリップフロッ
プのD入力ポートにおいて受取った信号と同一の論理状
態を持った信号を出力する。下降(即ち負)データ遷移
206がデータ信号102において発生すると、負エッ
ジ検知器12が負エッジ検知器出力信号13bを発生す
る。特定のデータセル期間中において、何らデータ遷移
204、206が信号102内に存在しない場合には、
該フリップフロップの出力は0、即ち論理低信号のまま
である。従って、遷移204、206が発生すると、対
応するエッジ検知器出力信号13a、13bは論理高信
号であり、一方遷移が発生しない場合には、それは論理
低信号である。
エッジ検知器出力信号13a、13bは、ORゲート1
5へ入力され、且つその結果得られる結合検知器出力信
号14は遅延線22へ入力され且つパルスゲート24へ
入力される。遅延線22は、それが受取る結合検知器出
力信号14を予め選択した量だけ遅延させる。尚、その
予め選択した量は、好適実施例においては、同期クロッ
ク期間の半分の時間期間(該遅延は、又、VCOクロッ
クサイクルと均等である)であり、且つ遅延データ信号
23を発生する。
位相比較器16へ入力する前に、遅延線22を介して、
結合検知器出力信号14を遅延させる主要な理由は、デ
ータ遷移204、206がデータセル200内において
速目又は遅目に発生したとしても、パルスゲート24が
VCO遷移信号25を位相比較器16へゲート入力させ
るのに十分な量の時間が与えられていることを確保する
ためである。従って、遅延線を設けることにより、デー
タ遷移が指定したデータセル窓内において遅目に発生す
る場合であっても、データ遷移の存在を検知即ち捕獲す
るために十分な時間がVCOゲート動作機構に与えられ
る。
ゲート型VCO形態が使用される場合に適切な遅延量は
、データセル幅の約半分である。データセル遅延の半分
は、データセルの半分だけ速く到着するか又はデータセ
ルの半分だけ遅く到着するかということに拘らず、特定
のセル内において予定されている何れかのデータ遷移を
捕獲することを確保する。重要なことであるが、この遅
延線は、データセルの約半分よりも大きなものを与える
ものではなく、従ってデータ遷移が隣接するデータセル
200と関連するVCO遷移と比較されることがないと
いうことである。
第4図及び第5図を参照すると、遅延線22は、複数個
の論理ゲート300から構成することが可能である。エ
ッジ検知器出力信号13が、論理要素300を介して伝
搬するのにかかる時間の量は、該遅延の時間期間である
。好適なVCO20は、遅延線ゲート300と類似して
おり、リングオシレータとしてそれ自身でフィードバッ
クする複数個の反転論理ゲート302から構成されてい
る。
VCOクロックサイクルは、信号が論理ゲート302を
介して伝搬するのにかかる時間と等しいものであること
が所望される。例えば、リングオシレータ20が3個の
反転論理ゲート302から構成されている場合、VCO
クロックサイクルは、該信号が6個のゲート302を介
して伝搬するのにかかる時間と等しい。信号が該リング
を介して一度伝搬して論理1状態を発生し、次いで該リ
ングを2度目に伝搬して論理0状態を発生すると、VC
Oクロックサイクルは完了する。従って、遅延線22及
びVCO20は、遅延線22の遅延がVCOの20クロ
ックサイクルの時間期間とほぼ等しいように均等な伝搬
時間を有する要素から構成されている。ゲート300、
302の伝搬時間は、トレース140へ印加されるDC
電圧によって制御される。
正エッジ検知器論理要素11は、上昇データ遷移204
を受取ると論理1パルスを発生し且つ負エッジ検知器論
理要素12は下降データ遷移206を受取ると論理1パ
ルスを発生するので、何れの入力データ遷移204、2
06も正パルスを発生する。発生された正パルスは、遅
延線22を介して伝搬し、VCO遷移信号25と比較さ
れる。
クロック回復システム100は、上昇及び下降遷移20
4、206が互いに近付いて発生しない限り、良好に動
作する。上昇及び下降遷移が互いに近接して発生する場
合には、ORゲート15は該第二信号を見ることはなく
、且つ2番目に発生する遷移はパルスのオーバーラップ
によって失われることとなる。
上昇エッジ204及び下降エッジ206信号の両方に対
する伝搬時間が同一であると仮定すると、遅延データ信
号23は位相比較器16と、VCO20と、ローパスフ
ィルタ18とを持ったフェーズロックループ14へ入力
される。フェーズロックループ14は、遅延データ信号
23の位相遷移をVCO20によって発生されたゲート
処理されたクロック信号25の位相遷移と比較すること
によって、連続的なクロック信号27(即ちVCO遷移
信号)を再生する。PLL14がロックされると、遅延
データ信号23が、ゲート処理されたVCO遷移信号2
5が到着するのとほぼ同一の時間において位相比較器1
6に到着する。
クロック信号27は割算器29によって割算されて、V
CO遷移信号28を発生する。(好適実施例においては
、クロック信号27は、VCO20によって発生された
クロック信号27における何らかのデューティサイクル
の非対称性を除去するために、2進割算器によって割算
される。)パルスゲート24は、データ遷移204、2
06がデータセル200内に存在しない場合には、割算
したVCO遷移信号28が位相比較器16へ伝搬するこ
とがないようにゲートオフ(即ち、ブロック)する。
VCO遷移信号28はパルスゲート24のクロック信号
ポートへ入力され、且つクロック信号として使用される
。正エッジ検知器出力信号13aは、ORゲート15に
よって、負エッジ検知器出力信号13bとOR処理され
、且つ結合検知器出力信号14は、正又は負のデータ遷
移204、206の何れかがデータ信号102内に存在
する場合には、「1」をパルスゲート24へラッチ入力
させる。遷移204、206が存在する場合には、結合
検知器出力信号14は正パルスであり、そうでない場合
には、それは論理低である。
データ遷移204、206がデータ信号102内に存在
しない場合には、VCO遷移信号28は、パルスゲート
24によって位相比較器16からブロック、即ち阻止さ
れる。この条件の場合、VCO遷移信号28の上昇エッ
ジが発生する場合、パルスゲート出力信号25は論理0
の状態を維持する。パルスゲート出力信号25は、論理
低である。
なぜならば、遷移204、206がデータ信号102内
に存在しておらず、VCO遷移信号28を位相比較器1
6へ伝搬することを効果的にブロックしている場合には
、結合検知器出力信号14が論理低だからである。
前述した如く、直列データ適用においては、システム1
00によって受信される基準信号はデータ信号102で
あり、上昇204又は下降206データ遷移が特定のデ
ータセル200において発生する場合に、それが知られ
ていないことがしばしばである。しかしながら、データ
遷移204、206が発生すべき場合には、それらがデ
ータセル間隔として定義されるべき間隔で発生すること
が知られている。データ信号102は、データセル20
0の期間中にサンプルされ、データセル時間期間中に該
データが状態を変化したか否かを決定することが可能で
ある。ゲート処理されたVCO遷移信号25と比較する
前に結合検知器出力信号14を遅延させ且つVCO遷移
信号28の位相比較器16への通過を制御するためにパ
ルスゲート24を使用することによって、システム10
0は、位相比較が行なわれる前に、データ遷移204、
206の存在を検知するのに十分な時間を有している。
結合検知器出力信号14は、信号14が遅延線22へ入
力されるのとほぼ同一の時間においてパルスゲート24
へ入力される。パルスゲート24を介しての伝搬時間は
臨界的なものではない。なぜならば、フィードバックル
ープがそれを追従するからである。
理論的には、データ遷移204、206は、データセル
窓200の中心において発生する。尚、前述した如く、
その窓は約8nsの幅である。しかしながら、遅延デー
タ信号23の遷移204、206は、送信機、ファイバ
インターフェース、光学的受信機乃至はクロック回復遅
延線などと関連する多数のメカニズムに起因して、デー
タセル窓200の中心において発生しない場合がある。
理想的な条件下においては、データ遷移204、206
及びVCO遷移28は、位相比較器16の入力端におい
て一貫して同時的に到着するものと仮定される。この条
件が安定である場合には、再同期器310の窓内におい
て「中心位置決め」された状態で到着するデータと等し
いものとすることが可能である。再同期器310は、位
相比較のために使用されるVCO遷移信号28の反転位
相エッジでクロック動作されるDフリップフロップ31
0を使用して位相比較器16に到着する遅延データ信号
23をサンプルする。この反転VCO位相エッジ28を
使用することは、遅延データ遷移をクロックエッジの間
の中間に位置させ、そのことは最大のセットアップ及び
ホールド時間となる(データをデータセル窓内の中央に
位置させることにより)。
割算したVCO信号28は、窓中央位置決めの目的のた
めの基準点として使用することが可能である。なぜなら
ば、それは、同期器フリップフロップ310に対するク
ロック源であり、且つその位相遷移は、ループフィルタ
18に起因して、一つの位相比較から次の位相比較へ瞬
間的に移動するものではないからである。
データ遷移204、206がデータセル200内へ4n
s及び8nsの間で発生する場合、それは遅目であると
考えられる。例えば、データが4ns遅い場合には(従
って、データセルのエッジにおいて)、エッジ検知器出
力信号13a、13bは、共にOR処理され、且つその
結合検知器出力信号14は、(1)パルスゲート24が
データ遷移204、206が信号14内に存在するか否
かを検知し、且つ(2)VCO遷移信号28が位相比較
器16へ伝搬することが許容されるか否かを検知するの
に僅かに十分な時間でもって、パルスゲート24によっ
て受信される。
データ遷移204、206は、又、セル窓200におい
てほぼ4ns速目に発生する場合もある。
遅延線22とパルスゲート24とは共にデータセル20
0内のデータ遷移の速目及び遅目の到着を許容する。デ
ータ信号102の遷移204、206が、VCO遷移信
号28における遷移を基準として最大で4ns遅目(即
ち、セル窓の中心の後)に発生する場合、パルスゲート
24は、信号14によってセットされて、VCO信号2
8がパルスゲート24の入力端に到着する直前にVCO
遷移28をイネーブルさせる。
該データ遷移が、VCO遷移信号28における遷移を基
準として、該データ窓において速目に到着する場合には
、パルスゲート24は、前もって、セットされてVCO
遷移28をイネーブルし、従ってゲート処理された遷移
信号25としてVCO遷移信号28が伝搬することを許
容する。速目エッジ検知器出力信号13a、13bは、
位相比較器16へ入力される前に、遅延線22によって
遅延される。結合エッジ検知器出力信号14へ導入され
る遅延は、遅延データ信号23が、ゲート処理された遷
移信号25の前に位相比較器16に到着するようなもの
である。
理想的には、連続的なデータ遷移がデータセルの中心に
おいて発生する場合には、データパルスは幅広(8ns
)のように見える。連続するデータ遷移がデータセル2
00内において中心に位置されていない場合には(即ち
、一つが遅目であり、その次の一つが速目である場合)
、幅狭のデータパルスとなる。クロック回復システム1
00は、数ns遅目の1個の遷移とそれに続く数ns速
目のデータ遷移とを有するデータパターンが供給された
場合には、不安定となる場合がある。前述した如く、デ
ータパルスが幅狭となると、ORゲート15においてパ
ルスのオーバーラップが発生するために、システム10
0は機能障害を発生する場合がある。
第7図を参照すると、幅狭パルス及びパルスオーバーラ
ップを吸収することの可能な別のクロック回復システム
50が図示されている。システム50は、データ信号1
02が直接的に遅延線22へ伝搬するという点を除いて
、第6図のシステム100と動作が類似している。排他
的NORゲート(XNOR)は、データ信号102及び
遅延データ信号23を受信し、且つ遅延線22によって
特定された時間の後に、該信号内に何れかの遷移が存在
する場合には、上昇遷移信号を発生する。
二つの遷移204、206が互いに近接して発生するこ
とによって発生されるパルスオーバーラップの問題は除
去されているが、遅延線22が幅狭のデータパルスを持
ったデータ信号102を受信することが可能であること
が要求される。
第3図のシステム100と同様に、データ信号102は
、Dフリップフロップとすることが可能な正エッジ検知
器論理要素(F1)108のクロック信号入力ポート(
CLK)へ入力される。一定論理高信号が、正エッジ検
知器108のデータポートD1へ入力される。上昇エッ
ジ204データ遷移が受取られる場合には、正エッジ検
知器108が正エッジ検知器出力信号(Q1)109を
発生し、それは論理高信号である。なぜならば、Dフリ
ップフロップは、そのデータポートD1への信号入力と
同一の論理レベルを持った信号109を出力するからで
ある。
正エッジ検知器出力信号109は、正パルスゲート論理
要素124(F2)のデータポートD2へ入力される。
正パルスゲート124も、Dフリップフロップとするこ
とが可能であり、該フリップフロップは、そのクロック
入力ポートCLKにおいてVCO遷移信号28を受取る
。VCO遷移信号28の上昇エッジにおいて、正パルス
ゲート124は、正エッジ検知器出力信号109と同一
の論理レベルを持った正のゲート処理された遷移信号1
52(Q2)を発生する。なぜならば、クロック信号の
上昇エッジにおいて、Dフリップフロップは、それが受
取るデータ信号と同一の論理状態を持った信号を出力す
るからである。正のゲート処理された遷移信号152が
正エッジ検知器(より一般的には、Dフリップフロップ
と呼称される)108へ入力され、それは、信号152
が論理高である場合に、クリアする。
下降遷移を有するデータ信号102は、負エッジ検知器
論理要素110(F4)のクロック信号入力ポート(C
LK)へ入力される。負エッジ検知器110もDフリッ
プフロップとすることが可能であり、且つそのデータ入
力ポートD4において一定な論理高信号を受取る。負エ
ッジ検知器110も、データ信号102の負エッジ20
6が受取られる場合に、論理高負エッジ検知器出力信号
111(Q4)を発生する。
負エッジ出力信号111は、Dフリップフロップである
負パルスゲート126(Q5)のデータポートD5へ入
力される。VCO遷移信号28も負パルスゲート126
のクロックポートへ入力され、その場合に、VCO遷移
信号28の上昇エッジにおいて、負パルスゲート126
が負パルスゲートのデータ入力ポートD5へ入力される
負エッジ検知器出力信号111と同一の論理レベルを持
った負のゲート処理された遷移信号154を発生する。
この負のゲート処理された遷移信号154(Q5)は、
負エッジ検知器110へ入力され、それは、負のゲート
処理された遷移信号154が論理高である場合に、クリ
アする。
第6a図乃至第6c図を参照すると、上昇204及び下
降206遷移を持ったデータ信号102が第6a図に示
されている。上昇エッジ204は、正エッジ検知器10
8へ入力され、該検知器は第6b図に示した如く、デー
タ信号D1が論理高信号である場合に、論理高正エッジ
検知器出力信号109を出力する。正エッジ検知器10
8は、幅広信号109を発生し、その信号は、正のゲー
ト処理された遷移信号152が正エッジ検知器108を
クリアするまで、高状態に止どまる。
データ信号102の負エッジ206は、下降データ遷移
に感応性のある負エッジ検知器110によって受取られ
る。負エッジ検知器110は、論理高負エッジ検知器出
力信号111を出力する。
負エッジ検知器出力信号111は、それが負のゲート処
理された遷移信号154によってクリアされるまで、高
状態を維持する。従って、負エッジ検知器110及び正
エッジ検知器108は、幅広パルスを持った信号111
、109を発生する。
前述した如く再度第7図を参照すると、データ信号10
2も遅延線22へ入力され、該遅延線はデータ信号10
2を予め選択した量だけ遅延させる。遅延データ信号2
3及び非遅延データ信号102は、論理要素G1へ入力
され、該論理要素は遅延データ信号23をデータパルス
へ変換させる。
この論理要素G1は、好適実施例においては、排他的N
ORゲートG1である。2個の排他的NORゲート入力
23、102が同一でない場合には、排他的NORゲー
トは0を出力する。負206及び正204の両方のデー
タ遷移を持ったデータ信号102は、パルスデータ信号
224へ変換され、その信号は位相比較器16へ入力さ
れる。
正及び負遷移信号152、154は別の論理要素へ入力
され、その論理要素は、好適実施例においては、ゲート
処理された遷移信号25を発生するORゲート(G2)
である。このORゲートG2は、上昇204又は下降2
06の何れかのデータ遷移がデータ信号102において
発生する場合には、論理高のゲート処理された遷移信号
25を発生する。位相比較器16は、パルスデータ信号
224とゲート処理された遷移信号25との間に位相差
があることを表わす補正信号30を発生する。
位相比較器16は、同一のクロック期間内において、ゲ
ート処理された遷移信号25と遅延パルスデータ信号2
24とを受取り、且つこれら二つの信号224、25の
位相を比較する。VCO20がロックすると、位相比較
器16へのこれら二つの信号224、25は位相整合さ
れる。これら二つの信号の間に位相差があると、位相比
較器16は、遅延線出力信号23とゲート処理された遷
移信号25との間の位相エラーに比例する幅を持った補
正信号30を発生する。
補正信号30は、電荷ポンプ31回路へ入力され、該回
路は、電圧補正信号30を電流補正信号33へ変換する
。電流補正信号33は、VCO20へ入力される前に、
ローパスフィルタ18によってフィルタされる。発生さ
れた補正信号30に依存して、補正信号30は、ローパ
スフィルタのコンデンサ18内に格納される電荷をチャ
ージアップするか又は放電させる。フィルタされた信号
35は、VCO20へ入力され、且つその周波数を増加
又は減少させ、従ってVCO20は、連続的なクロック
信号27を発生し、その上昇位相遷移は遅延パルスデー
タ信号224と同位相で発生する。
下降エッジ遷移206が遅延線22を介して伝搬するの
にかかる時間量は上昇エッジ遷移が遅延線22を介して
伝搬するのにかかる時間量と異なる場合がある。上昇及
び下降データ遷移に対するこれらの伝搬時間の間の非対
称性は、VCO補正信号30を、データ信号における位
相差ではなく遅延の非対称性によって、変化させること
となる。
更に、従来の遅延線22は、典型的に、ある幅を持った
データ信号を受取るように構成されており、且つより幅
狭の幅を持った信号をパスさせることに困難性を有して
いる。特に、該遅延線は、その単一の内部ゲートのうち
の一つの伝搬時間よりも一層幅狭のデータ信号を通過さ
せることは不可能である。例えば、信号が該遅延線ゲー
トの一つを介して伝搬するのに約1nsかかる場合には
、それがパスすることの可能なデータ信号の最小幅は約
1nsである。
第9図及び第10図を参照すると、正及び負のエッジ遷
移に関連する異なった伝搬遅延を吸収するエッジ遷移不
感応性遅延線クロック回復システム300を第9図に示
してあり、対応するタイミング線図を第10図に示して
ある。システム300は、NRZIフォーマットでのデ
ータ信号102を受取り、且つ正のデータ遷移204を
有する信号に対し及び負のデータ遷移206を有する信
号に対して、別々であるが同一のデータ経路104、1
06を提供している。正データエッジ回路104は、正
データ遷移204に専用であり、且つ負データエッジ回
路106は負データ遷移206に専用である。
負エッジデータ及び正エッジデータと関連する異なった
伝搬時間が導入されることを除去するために、別々の回
路が、正エッジ遷移204及び負エッジ遷移206に対
して専用なものとされている。第一遅延線120を正エ
ッジデータ204に対して専用とさせ且つ第二遅延線1
22を負エッジデータ206に対して専用なものとする
ことにより、伝搬時間における非対称性は吸収される。
なぜならば、両方の遅延線120、122が、正向エッ
ジ遷移が与えられるからである。
別個の回路104、106は、更に、データセル時間窓
の不必要な切捨てを減少させている。なぜならば、上昇
及び下降遷移が捕獲され且つ独立的に解除されるからで
ある(即ち、別々の回路104、106によって)。フ
リップフロップ108及び110が最小パルス幅拘束条
件に起因して不正確に機能するまで、一対の上昇及び下
降データ遷移を互いに近付けることが可能である。(一
つのデータ遷移が遅目に発生し且つ次のデータ遷移が速
目に発生する場合には、遷移の対が「互いに近付けられ
ている」と言われる。)エッジトリガ型フリップフロッ
プは、クロックエッジが発生する前にある時間期間の間
データが安定の状態を維持することを必要とする。そう
でない場合には、該フリップフロップは不正確に機能す
る場合がある。
正データエッジ回路104は、正エッジ検知器論理要素
(F1)108から構成されており、該論理要素は、ク
ロックパルス入力ポート116において受取るデータ信
号102における上昇エッジデータ遷移204に感応す
る。好適実施例においては、正エッジ検知器108は、
Q1出力信号109及び■■出力信号112を具備する
Dフリップフロップである。正エッジ検知器108は、
データ信号102の到着する前にクリアされるので、■
■出力端における論理高即ち「1」は、正エッジ検知器
のデータ入力ポート(D1)へフィードバックされる。
データ信号102の上昇エッジ204において、正エッ
ジ検知器108は、そのデータ入力ポートD1において
受取る信号112と同一の論理状態を持った正エッジ検
知器出力信号109を発生する。
従って、初期化の後に、正エッジ検知器出力信号109
は、データ信号102が受取られる前に、論理低状態に
ある(第10c図)。正データ遷移204が正エッジ検
知器108によって受取られると(第10a図)、正エ
ッジ検知器108は、そのデータ入力ポートD1におい
て受取る信号112と同一のレベルを持った正エッジ検
知器出力信号109(第10c図)を出力する(即ち、
出力信号109は論理高信号(即ち「1」)へ遷移する
)。
正エッジ検知器出力信号109(以後、「正データ信号
」と呼称する)が、第一遅延線120へ入力され、該遅
延線120は、正データ信号109を予め選択した量だ
け遅延させ且つ遅延正データ信号128を発生する(第
10d図)。好適実施例においては、導入される遅延は
、VCOクロック期間とほぼ等しく、それは、好適実施
例においては、4nsである。第一遅延線120の速度
は、電圧制御型オシレータ(VCO)128と同一であ
る。なぜならば、VCO128及び遅延線120は、同
様のゲートアーキテクチャを有しており、且つそれらの
伝搬遅延時間を制御する共通の入力リード140を有し
ているからである(第4図及び第5図)。
遅延正データ信号128は、正エッジ位相論理要素(F
3)132のクロック信号入力ポートへ入力される。こ
の正位相比較器システムは、正位相論理要素132と、
正パルスゲート124と、論理ゲートG1とから構成さ
れている。従って、該正位相比較器は二つの入力、即ち
遅延正信号及びVCO遷移信号148を有している。
好適実施例においては、正位相論理要素132もDフリ
ップフロップであり、それは全ての特性において整合さ
れている(即ち、レイアウト配向及び負エッジ位相比較
器論理要素(F6)134へのパワーレベル)。正位相
論理要素132のデータ入力ポートD3は、入力として
一定論理高即ち「1」データポート入力信号136(第
10b図)を受取り、且つ正位相比較器132は正位相
出力信号(Q3)144を発生する。正位相出力信号1
44は、正位相比較器システムによって発生される出力
信号の一つである。
遅延正データ信号128が上昇エッジ204を有してい
る場合(第10d図)、発生された正比較器出力信号1
44(第10g図)もデータポートD3へ入力される信
号136と同一の論理レベルを有している。従って、正
比較器出力信号144も論理高信号である。遅延正エッ
ジ信号128が上昇エッジを有していない場合には、そ
のことは、正データ遷移204が特定のデータセル20
0内において発生しなかったことを意味する。従って、
正位相論理要素132は、正位相出力信号144を発生
することによって、遅延データ信号128が到着するこ
との発生を記録する。
正比較器出力信号144は、負位相出力信号146と共
に、第一論理OR(G2)176へ入力される。(負位
相出力信号146は、負位相比較器によって発生される
出力信号の一つである。)何れかの信号144、146
が論理高である場合には、第一ORゲート(G2)17
6が論理高PUMP UP信号180を発生する(第1
0n図)。従って、上昇エッジ遷移204がデータ信号
102内において発生する場合には、PUMPUP信号
180が発生される。
正エッジ検知出力信号109も、好適実施例においては
Dフリップフロップとすることが可能な正パルスゲート
論理要素(F2)124のデータ入力ポートD2へ入力
される。システムのフェーズロックループ14の一部で
ある電圧制御型オシレータ(VCO)128は、信号1
27を発生して、データ信号102の周波数をトラック
、即ち追従する。好適実施例においては、この信号12
7は、割算器129(好適実施例においては、2進割算
器)によって第二の予め選択した量だけ割算される。割
算信号148は、VCO遷移信号148であり、それは
正パルスゲート論理要素124のクロック信号入力ポー
トへ入力される。VCO遷移信号148は、その上昇エ
ッジでデータ信号D2をクロック入力させ、且つ該正パ
ルスゲートは、そのデータポートD2へ入力される信号
113と同一の論理レベルを持った正パルスゲート出力
信号152(Q2)を発生する。正パルスゲート出力信
号152は、正位相比較器システム出力信号のうちの一
つである。
正パルスゲート124は、VCO遷移信号148の伝搬
を制御し、且つそのようにすることにより、それは二重
の機能を有している。第一に、正パルスゲート124は
、正データエッジ回路104が上昇エッジデータ信号を
受取る場合にのみ、VCO遷移信号148の発生を記録
する。VCO遷移信号148の発生は、データ信号10
2内に正データ遷移が存在する場合にのみ記録される。
なぜならば、好適実施例においては、該正位相比較器は
、実際に正データエッジ回路109が上昇エッジ遷移信
号を受取った場合にのみ、正データ信号109とVCO
遷移信号148の位相を比較するからである。従って、
正パルスゲート124は、実効的に、VCO遷移信号1
48を「ゲート」動作すべく機能する。
論理要素124の第二機能は、ゲート処理されたVCO
遷移信号152を発生することによりVCO遷移の発生
を記録することによってその動作を開始させることによ
り正位相比較器システムの開始を制御することである。
VCO遷移信号148の発生(第10e図)は、正パル
スゲート124によって記録され、正データ信号109
が論理高である場合(第10c図)、論理高信号(即ち
、「1」)正パルスゲート出力信号152を発生する。
(この場合にも、上昇エッジ204データ信号102が
受取られる場合(第10a図)には、正データ信号10
9は論理高である。)特定のデータセル期間中において
、データ信号102内に上昇エッジ204が発生しない
場合には、正データ信号109は論理低であり、且つ正
パルスゲート124は、論理低正パルスゲート出力信号
152を出力し、実効的に、たとえVCO128が、発
生した場合にはデータ信号102と同位相であったであ
ろうクロック信号127を継続的に発生しても、VCO
遷移信号148の存在を認識することはない。
正パルスゲート出力信号152及び負パルスゲート出力
信号154は、第二論理ORゲート(G3)178へ入
力される。何れかの入力信号152、154が論理高で
あると、第二ORゲート178は論理高PUMP DO
WN信号182を発生する(第10o図)。従って、特
定のクロックサイクル期間中に、上昇エッジ遷移204
がデータ信号102内において発生する場合には、PU
MP DOWN信号182も発生する。
正パルスゲート出力信号152及び正比較器出力信号1
44は、第一リセット回路要素184(G1)内へ入力
され、該要素184は、好適実施例においては、第一論
理NORゲート(G1)184である。第一リセット回
路184は、第一リセット信号160を発生し、該信号
は、正パルスゲート124及び正位相比較器132へ入
力されて、それらの両方が論理出力信号144、152
を発生した後に、それらをクリアする。正パルスゲート
(F2)124及び正位相比較器(F3)132をクリ
アすると、正位相比較器システムによる位相比較シーケ
ンスを終了し、且つチャージポンプ信号180、182
の最小パルス幅を決定する(第8a図乃至第8c図)。
論理信号144及び152は、直接的に、チャージPU
MP UP180及びチャージPUMP DOWN18
2信号となる。論理高である到着する最初の信号(正位
相比較器出力信号144又は正パルスゲート出力信号1
52)は、該ポンプ回路のうちの一つをターンオンさせ
、論理高である到着する2番目の信号は、他のポンプ回
路をターンオンさせる。
遷移高への最後の信号は、最小幅のポンプパルスを発生
する。
正パルスゲート124及び正位相比較器132が第一リ
セット信号160(論理高)を受取ると、正パルスゲー
ト出力信号152は、正位相検知出力信号144と同じ
く、低状態へ遷移する。更に、第一リセット信号160
は正エッジ検知器108へ入力される。正エッジ検知器
108が論理高リセット信号160を受取ると、正デー
タ信号109は論理低信号となる。正データ遷移204
がデータセル窓200内において非常に遅目に発生する
場合には、負エッジ検知器110が負データ遷移102
を受取るデータクロックサイクル期間中に、正エッジ検
知器108のクリア動作が実際に発生する場合がある。
正遷移回路104をクリアするために負データ遷移サイ
クルの期間中に時間が与えられるので、システム100
は近接して離隔したデータ遷移を処理することが可能で
ある。
負エッジ検知器110は下降データ遷移206に対して
感応性があるという点を除いて、負データエッジ回路1
06は正データエッジ回路104と同一である。負デー
タエッジ回路106は、負エッジ検知器論理要素(F4
)110を有しており、該論理要素は、そのクロック信
号入力ポート118においてそれか受取る入力データ信
号102内に下降エッジデータ遷移206に感応する。
負エッジ検知器110もDフリップフロップとすること
が可能である。
負データエッジ回路106は、第二遅延線122を有し
ており、その第二遅延線122は、パワーレベル及びレ
イアウト配向の点において第一遅延線120とマッチ即
ち整合されている。(即ち、両方の遅延線120、12
2は、それが受取るデータ信号をほぼ同一の量だけ遅延
させ、且つ両方の遅延線120、122はVCO128
と同様にループフィルタノード35によって制御されて
いる。) 正エッジ検知器108のように、好適実施例においては
、負エッジ検知器110はDフリップフロップであり、
■■出力信号114及びQ4出力信号111を有してい
る。負エッジ検知器110は、データ信号102の到着
の前にクリアされるので、■■出力信号114における
論理高即ち「1」は、負エッジ検知器のデータ入力ポー
トD4へフィードバックされる。下降エッジデータ遷移
206がデータ信号102内において発生する場合(第
10a図)、負エッジ検知器110は、そのデータ入力
ポートD4(第10i図)において受取る信号と同一の
論理レベルを持った負検知器出力信号111(以後、「
負データ信号」として呼称する)を発生する。
エッジ検知器108、110へ入力されるデータ信号■
■、■■は、パワーアップ即ち始動時の非合法的状態の
可能性のために、一定力1レベル条件から駆動すること
は不可能である。フィードバック■■及び■■の代わり
に一定力1が使用される場合には、パワーアップ時にお
いて、信号109、111が高状態であり且つ信号14
4、146が低状態である場合がある。従って、データ
信号102は、遅延データ信号128、130において
正遷移を発生し、信号144、146を高状態へ遷移さ
せ且つエッジ検知器108、110をクリアすることは
不可能である。
好適実施例においては、検知器108、110が高状態
にある信号109、111でパワーアップする場合には
、データ信号102が検知器108、110を、■■及
び■■の入力端D1、D4へのフィードバックによって
、低状態へトグル動作させる。従って、検知器108、
110は、論理低状態へ初期化される。
負データ信号111が第二遅延線122へ入力され、該
遅延線122は、予め選択した量だけ負データ信号11
1を遅延し、その際に遅延負データ信号130を発生す
る(第10j図)。好適実施例においては、第一及び第
二遅延線120、122の各々は、6個の非反転差動「
ECL」論理ゲート300から構成されている(第4図
)。
負位相比較器システムは、負位相論理要素134と、負
パルスゲート126と、論理ゲートG4とから構成され
ている。負位相比較器システムは、更に、二つの入力、
即ち遅延負データ信号130及びVCO遷移信号148
を有している。
遅延負データ信号130は、負位相論理要素134(F
6)のクロック信号入力ポートへ入力される。好適実施
例においては、負位相論理要素134もDフリップフロ
ップであり、且つ一定論理高信号138(即ち、「1」
)(第10b図)は、データ入力ポートD6へ入力され
る。遅延負データ信号130の上昇エッジにおいて、負
位相論理要素134が負位相出力信号(Q6)146を
発生し、それは、そのデータ入力ポートD6(第10l
図)へ入力される信号138と同一レベル(論理高)で
ある。遅延負データ信号130が特定のデータセル期間
中において上昇エッジを有していない場合には、負位相
論理要素134が論理低信号146を維持する。負位相
出力信号146は、負位相比較器システムによって発生
される出力信号のうちの一つである。
負データ信号111は、又、負パルスゲート126(F
5)のデータ入力ポートD5へ入力され、該ゲートは、
好適実施例においては、Dフリップフロップである。V
CO遷移信号148は、又、負パルスゲート126のク
ロック信号入力ポート150へ入力される。正パルスゲ
ート124と同様に、負パルスゲート126は、データ
信号102において下降遷移206が発生する場合に、
VCO遷移信号(第10e図)の発生を記録する。
VCO遷移信号148の上昇エッジにおいて、負パルス
ゲート126は負パルスゲート出力信号154(Q5)
(第10k図)を発生し、その信号は、負パルスゲート
のデータポートD5へ入力される負データ信号111の
論理レベルと同一の論理レベルを有している。該負パル
スゲート出力信号は、該負位相比較器システムによって
発生される出力信号のうちの別の一つである。従って、
負パルスゲート出力信号154は、負データ信号111
が論理高である場合に、論理高信号である。
該負データ信号は、データ信号102が下降遷移206
を有する場合に、論理高である。
正位相比較器システムの場合の如く、負パルスゲート1
26は二重機能を有している。第一に、それは、負デー
タ遷移が検知される場合にVCO遷移信号148の発生
を記録しそれを「ゲート」入力させる。論理要素126
の第二の機能は、VCO信号154をゲート動作させる
ことによりその動作を開始させることによって負位相比
較器システムの開始を制御することである。
前述した如く、負位相出力信号146は第一ORゲート
176へ入力される。負位相出力信号146が論理高で
ある場合(即ち、下降データ遷移が負エッジ検知器11
0によって受取られた場合)、第一ORゲート176は
論理高PUMPUP信号180を発生する(第10n図
)。
同様に、前述した如く、負パルスゲート出力信号154
は、第二ORゲート178へ入力され、且つ、負パルス
ゲート出力信号154が論理高信号である場合(即ち、
下降データ遷移206が発生した場合)、論理高PUM
P DOWN信号182が発生される(第10o図)。
負パルスゲート信号154及び負パルス出力信号146
は、好適実施例においては、第二論理NORゲート(G
4)である第二リセット回路186(G4)へ入力され
る。第二NORゲート186は、第二リセット信号16
2を発生し、該信号162は、負パルスゲート126及
び負パルス論理要素134の両方が、論理高出力信号1
46、154を発生した場合にそれらをクリアするため
に使用され、その際に負位相比較器システムの動作を終
了させる。NORゲート186の前に反転ゲート187
(ANDゲート機能と均等なものを形成している)が設
けられており、意図的に付加的なゲート遅延及びゲート
アーキテクチャを導入している。反転ゲート187は、
最小チャージポンプパルス幅を設定し、且つ負位相出力
信号146に対する負パルスゲート出力信号154から
活性化される場合に、第二リセット回路186の伝搬遅
延差を最小とする。
PUMP DOWN信号182は負電流信号であり、且
つPUMP UP信号180は正電流信号であり、それ
らは、フェーズロックループのローパスフィルタ18内
のコンデンサをチャージダウン又はチャージアップし、
VCOの電圧を増加乃至は減少させ、従ってVCOの周
波数を増加乃至は減少させる。従って、PUMP UP
信号180は、VCOのコンデンサをチャージアップし
、且つPUMP DOWN信号182は、該コンデンサ
を放電させて、VCO128の周波数を調節し、データ
信号102の位相をトラック、即ち追従する。
再度、第1図及び第8a図乃至第8c図を参照すると、
データ信号102の上昇遷移204がクロックウインド
内の中心に位置されており、且つフェーズロックループ
14が安定である場合(即ち、VCO遷移信号148及
び遅延データ信号128、130が同位相である場合)
、正比較器出力信号144が、正パルスゲート出力信号
152が第二ORゲート178へ入力されるのとほぼ同
一の時刻に第一ORゲート176へ入力される。
第一ORゲート176は、第二ORゲート178がPU
MP DOWN信号182を発生するのとほぼ同し時間
にPUMP UP信号180を発生し、その際に実効的
に互いに相殺させている。
同様に、データ信号102の下降遷移206が中心に位
置していると、負パルスゲート出力信号154が、負出
力信号146が第二ORゲート176へ入力されるのと
ほぼ同一の時間に第一ORゲート178へ入力される。
この場合においても、PUMP UP信号180及びP
UMP DOWN信号182は、ほぼ同時的に発生する
特に、第8a図乃至第8c図を参照すると、PUMP 
UP信号180及びPUMP DOWN信号182のタ
イミング線図が図示されている。
VCO遷移信号127及びPUMP DOWN信号18
2及びPUMP UP信号180を活性化する正及び負
データ遷移204、206の発生から得られる正味のル
ープ補正の量は、それらの間の相対的なタイミングに依
存する。第8a図は、遅延データ遷移信号128、13
0及びVCO遷移148が同位相であり且つ同時的に位
相論理要素132、134、124、126に到着する
場合の状態を図示している。PUMP UPf信号18
0及びPUMP DOWN信号182の両方は、ほぼ同
時的に発生し、最小であるが同し幅のPUMP UPパ
ルス180及びPUMP DOWNパルス182を発生
する、(即ち、信号180、182はほぼ同一の期間持
続する)。チャージポンプ回路31は、PUMP UP
パルス180及びPUMP DOWNパルス182を、
相補的な極性の電流へ変換し、該電流はフィルタ18に
おいて加算され、その際にゼロの正味補正となる。従っ
て、ローパスフィルタ18上でのPUMP UP信号1
80及びPUMP DOWN信号182の正味の効果は
ほぼ0である。
第8b図及び第8c図は、VCO遷移信号127か又は
データ遷移204、206の何れかが他方よりも速目に
発生し、その結果最も速く開始されたポンプパルスがよ
り長くオンであり且つフィルタ18に対して正味の0で
ないデルタ補正を発生する場合の状態を図示している。
第8b図を参照すると、遅延データ信号128、130
が、VCO遷移信号148の前に、位相論理要素132
、134に到着する場合には、PUMP DOWN信号
182が発生される前にPUMP UP信号180が発
生され、且つローパスフィルタ18内のコンデンサは、
PUMP DOWN信号182がオフでPUMP UP
信号180がオンである期間中にチャージアップされて
VCO128をスピードアップさせる。この場合にも、
両方の信号180、182がオンである時間期間中、正
味の効果は0である。
第8c図を参照すると、遅延データ信号128、130
の前にVCO遷移信号148が位相論理要素124、1
26に到着する場合には、PUMPUP信号180がタ
ーンオンされる前には、PUMP DOWN信号182
はオンである。PUMP DOWN信号182のみがオ
ンである時間期間中、ローパスフィルタ18内のコンデ
ンサは放電し、VCO128をスローダウン、即ち低速
化させる。
エッジ遷移不感応性遅延線クロック回復システム300
は、負遷移206を正遷移204から区別し且つ負デー
タ遷移206を正遷移へ変換する別個の回路104、1
06を有することによって正データ遷移204及び負デ
ータ遷移206の両方のフェーズロックを別個に取扱い
、従って不整合な伝搬時間に起因する遅延線伝搬遅延の
非対称性を除去している。遅延線伝搬非対称性は、シス
テム300によって除去されている。なぜならば、負デ
ータ遷移206は正遷移へ変換されており、従って正デ
ータ遷移のみが負エッジ回路遅延線122を介して伝搬
するに過ぎないからである。
更に、システム300は、又、隣接するデータセル20
0における遅目のデータ遷移204とそれに続く速目の
データ遷移206に起因する遅延線120、122を介
しての幅狭のパルスを通過させる問題も解消している。
上昇データ遷移204及び下降データ遷移206に対し
て別個のデータ回路104、106(従って、別個のデ
ータ経路)を設けることにより、遅延線120、122
は、それがクリアされるまで一定状態を維持する単一ラ
ッチ型正データ遷移109、111が設けられている。
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明し
たが、本発明は、これら具体例にのみ限定されるべきも
のではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに
、種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、典型的なデータ信号と典型的なデータセルを
示した概略図、第2a図は従来のPLLシステムを示し
たブロック図、第2b図は従来のクロック回復システム
を示したブロック図、第3図は遅延線を有すると共に上
昇及び下降データ遷移を検知するパルスゲートを有する
本発明の一実施例に基づいて構成されたクロック回復シ
ステムを示したブロック図、第4図は本発明において使
用される遅延線を示したブロック図、第5図は本発明に
おいて使用される電圧制御型オシレータ(VCO)を示
したブロック図、第6a図は上昇及び下降遷移を有する
データ信号を示した概略図、第6b図は正エッジ検知器
によって発生されるデータ信号を示した概略図、第6c
図は負エッジ検知器によって発生されるデータ信号を示
した概略図、第7図は本発明の別の実施例に基づいて構
成されたクロック回復システムを示したブロック図、第
8a図は電圧制御型オシレータ(VCO)遷移信号及び
データ信号が位相整合されている場合の本発明によって
発生されるポンプアップ(PUMP UP)信号及びポ
ンプダウン(PUMP DOWN)信号に対するタイミ
ング線図、第8b図はVCO遷移信号の位相がデータ信
号の位相に遅れる場合に対応する第8a図と同様のタイ
ミング線図、第8c図は、VCO遷移信号の位相がデー
タ信号の位相に先行する場合の第8a図の場合と同様の
タイミング線図、第9図は本発明の更に別の実施例に基
づいて構成されたクロック回復システムを示したブロッ
ク図、第10a図乃至第10o図は第9図のクロック回
復システムに対応するタイミング線図、である。 (符号の説明) 11:正エッジ検知器論理要素 12:負エッジ検知器論理要素 14:フェーズロックループ(PLL)15:ORゲー
ト 16:位相比較器 18:ローパスフィルタ 20:電圧制御型オシレータ(VCO)22:遅延線 24:パルスゲート 50:クロック回復システム 100:クロック回復システム(装置)200:データ
セル 300:遅延線ゲート 302:反転論理ゲート

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上昇及び下降データ遷移を持ったデータ信
    号からクロック信号を回復するシステムにおいて、前記
    データ信号内のデータ遷移を検知する検知手段、検知し
    た遷移を表わす遷移信号であって遷移が検知される場合
    に予め選択したレベルである論理レベルを有する遷移信
    号を発生する遷移手段、前記遷移信号を予め選択した時
    間期間だけ遅延させる遅延手段、補正信号に応答し前記
    データ遷移と同期して発生するクロック遷移を持ったク
    ロック信号を発生する手段、前記遅延遷移信号を基準信
    号と比較し且つそれらの間の位相差を表わす補正信号を
    発生する比較手段、前記遷移信号の第一論理状態に応答
    し前記クロック信号が前記基準信号であるように前記ク
    ロック信号を前記比較信号へ供給するゲート動作手段、
    を有することを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記検知
    手段が、前記データ信号内の上昇データ遷移に応答する
    手段と、前記データ信号内の下降データ遷移に応答する
    手段とを有することを特徴とするシステム。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記遷移
    手段が、上昇データ遷移が検知される場合に第一論理状
    態を持った上昇遷移信号を発生し、且つ下降データ遷移
    が検知される場合に第一論理状態を持った下降遷移信号
    を発生することを特徴とするシステム。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、前記第一
    論理状態が論理高であることを特徴とするシステム。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第3項において、前記遷移
    信号が、上昇遷移信号と下降遷移信号とを有することを
    特徴とするシステム。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第3項において、前記ゲー
    ト動作手段が、前記上昇遷移信号に応答して前記クロッ
    ク信号を供給する上昇ゲート動作手段と、前記下降遷移
    信号に応答して前記クロック信号を供給する下降ゲート
    動作手段とを有しており、前記上昇ゲート動作手段が、
    前記基準信号として前記クロック信号を供給すると共に
    、前記下降ゲート動作手段が前記基準信号として前記ク
    ロック信号を供給することを特徴とするシステム。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項において、前記上昇
    ゲート動作手段がパルスゲートを有しており、且つ前記
    下降ゲート動作手段がパルスゲートを有していることを
    特徴とするシステム。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第7項において、前記パル
    スゲートがD型フリップフロップであることを特徴とす
    るシステム。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第3項において、前記遅延
    手段が、更に、前記予め選択した時間期間だけ前記上昇
    遷移信号を遅延させる上昇遅延手段と、前記予め選択し
    た時間期間だけ前記下降遷移信号を遅延させる下降遅延
    手段とを有することを特徴とするシステム。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第1項において、前記補
    正信号がほぼゼロである場合に、前記クロック遷移が前
    記データ信号における遷移と同期して発生することを特
    徴とするシステム。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第1項において、前記予
    め選択した時間期間がほぼデータセル窓の半分に等しく
    、前記データセル窓は、前記データ信号において前記遷
    移が発生する間の時間期間であることを特徴とするシス
    テム。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第1項において、前記ク
    ロック信号を発生する手段が、それと関連するクロック
    サイクルを有しており、且つ前記予め選択した時間期間
    が前記クロックサイクルに比例していることを特徴とす
    るシステム。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第1項において、前記ク
    ロック信号を発生する手段が、前記遅延遷移信号と前記
    基準信号とを比較し且つ前記補正信号を発生する位相比
    較器を有すると共に、前記補正信号に応答して前記クロ
    ック信号を発生する電圧制御型オシレータを有しており
    、前記クロック遷移及び前記データ遷移は、前記補正信
    号がほぼゼロである場合に、同期して発生することを特
    徴とするシステム。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第3項において、前記比
    較手段が、前記上昇遷移信号と前記クロック信号とを比
    較し且つ上昇比較信号を発生する上昇比較手段を有する
    と共に、前記下降遷移信号と前記クロック信号とを比較
    し下降比較信号を発生する下降比較手段を有しており、
    前記比較信号が上昇及び下降比較信号を有することを特
    徴とするシステム。
  15. 【請求項15】上昇及び下降データ遷移を持ったデータ
    信号からクロック信号を再生するシステムにおいて、デ
    ータ信号における上昇データ遷移を検知する上昇検知手
    段が設けられており、前記データ信号における負データ
    遷移を検知する負検知手段が設けられており、検知した
    上昇遷移を表わす上昇遷移信号を発生する上昇遷移手段
    が設けられており、前記上昇遷移信号はそれと関連する
    論理レベルを有しており、前記論理レベルは上昇遷移が
    検知される場合の予め選択したレベルであり、前記デー
    タ信号における下降データ遷移の存在を表わす下降遷移
    信号を発生する下降遷移手段が設けられており、前記下
    降遷移はそれと関連する論理レベルを有しており、前記
    論理レベルは下降遷移が検知される場合の予め選択した
    レベルであり、前記データ信号を予め選択した時間期間
    だけ遅延する遅延手段が設けられており、補正信号に応
    答して前記データ遷移と同期して発生するクロック遷移
    を持ったクロック信号を発生する手段が設けられており
    、前記遅延したデータ信号を基準信号と比較し且つそれ
    らの間の位相差を表わす前記補正信号を発生する比較手
    段が設けられており、前記上昇遷移信号及び前記下降遷
    移信号に応答し前記クロック信号が前記基準信号である
    ように遷移が検知される場合に前記比較手段へ前記クロ
    ック信号を供給するゲート動作手段が設けられているこ
    とを特徴とするシステム。
  16. 【請求項16】上昇及び下降データ遷移を持ったデータ
    信号からクロック信号を回復する方法において、前記デ
    ータ信号におけるデータ遷移を検知し、検知した遷移を
    表わす遷移信号を発生し、前記遷移信号はそれと関連す
    る論理レベルを有しており、且つ前記論理レベルは遷移
    が検知される場合の予め選択したレベルであり、前記遷
    移信号を予め選択した時間期間だけ遅延させ、補正信号
    に応答して前記データ遷移と同期して発生するクロック
    遷移を持ったクロック信号を発生し、前記遅延した遷移
    信号を基準信号と比較し且つそれらの間の位相差を表わ
    す補正信号を発生し、前記クロック信号が前記基準信号
    であるように前記遷移信号の第一論理状態に応答して前
    記クロック信号を前記比較手段へ供給する、上記各ステ
    ップを有することを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】特許請求の範囲第16項において、前記
    遷移信号を発生するステップが、前記データ信号におい
    て上昇データ遷移が検知される場合に上昇遷移信号を発
    生し、前記データ信号において下降データ遷移が検知さ
    れる場合に下降遷移信号を発生し、前記遷移信号が前記
    上昇遷移信号を有すると共に前記下降遷移信号を有する
    ことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】特許請求の範囲第17項において、前記
    供給ステップが、前記上昇遷移信号に応答して前記基準
    信号として前記クロック信号を供給し、前記下降遷移信
    号に応答して前記基準信号として前記クロック信号を供
    給することを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】特許請求の範囲第17項において、前記
    遅延ステップが、前記予め選択した時間期間だけ前記上
    昇遷移信号を遅延させ且つ前記下降遷移信号を前記予め
    選択した時間期間だけ遅延させることを特徴とする方法
  20. 【請求項20】特許請求の範囲第17項において、前記
    比較ステップが、前記上昇遷移信号を前記クロック信号
    と比較し且つ上昇比較信号を発生し、前記下降遷移信号
    を前記クロック信号と比較し且つ下降比較信号を発生し
    、前記比較信号が前記上昇及び下降比較信号を有するこ
    とを特徴とする方法。
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