JPH0421367Y2 - - Google Patents

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JPH0421367Y2
JPH0421367Y2 JP1986114693U JP11469386U JPH0421367Y2 JP H0421367 Y2 JPH0421367 Y2 JP H0421367Y2 JP 1986114693 U JP1986114693 U JP 1986114693U JP 11469386 U JP11469386 U JP 11469386U JP H0421367 Y2 JPH0421367 Y2 JP H0421367Y2
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wall
earthen
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、上下の横架材間に土壁を形成するに
際して該横架材の対向面に取着され、土壁とその
外側の外装体との間に形成される通気空間の上下
を、小屋裏空間、天井裏空間あるいは床下空間に
連通させる土壁形成用の通気部材に関するもので
ある。
(考案の背景) 建物の外壁等の壁体を土壁の組込みによつて形
成する所謂土壁工法は、土壁の持つ優れた呼吸作
用や断熱作用、蓄熱作用等に着目し、我国におい
て古くから採用されてきており、現在において
も、かかる土壁工法による建物は、一部の地方に
おいては主流を占めている。なおここに、「土壁
の呼吸作用」とは、気象変化に応じて、土壁が湿
気の吸収、排出を繰り返して行う作用をいい、本
明細書において以下同様である。
かかる土壁工法によつて構築された壁体の一例
は第6図に示されている。同図は、土台aと胴差
しbとの間に形成された外壁としての壁体cを示
すものであり、該壁体cは、土壁dの下端部eが
土台a上面fと当接しかつその上端部gが胴差し
bの下面hと当接するごとくなされ、又土壁dの
外側には外装体iが配設され、土壁dと外装体i
との間には密閉空間jが形成されるごとくなされ
ていた。
ところで近年の建物にあつては、その気密化と
暖房レベルが従前に比べて非常に向上しており、
それに伴う結露発生が大きな問題として提起され
ている。このようなことは、土壁工法により壁体
を構築してなる建物においてもそのまま妥当する
ものである。即ち、換気の多い従来の建物にあつ
ては、土壁の効果的な呼吸作用により、土壁中に
吸収された湿気は、それが飽和状態に達する前に
順次排出されるため、壁体部分における結露発生
の問題は生じていなかつたのであるが、建物の気
密化と暖房レベルの向上に伴い、土壁中の湿気が
その排出前に飽和状態となり、土壁と外装体との
間の前記密閉空間jにおいて内部結露が発生する
という事態を招くに至つたのである。換言すれ
ば、土壁の優れた特性たる呼吸作用がほとんど発
揮されず、又土壁中の水分量が大となつて土壁の
断熱性能が著しく劣つたものとなる事態を招くに
至つたのである。
本考案者は、主としてかかる現況に鑑み、前記
した土壁本来の優れた諸特性を何ら損なうことな
く、土壁工法を近年の建築技法に適合させるべく
研究した結果、土壁とその外側の外装体との間に
形成される空間の上下を小屋裏空間、天井裏空間
あるいは床下空間に連通させたならば前記問題点
を解決できるとの知見を得た。本考案はかかる知
見に基づいて完成されたものであり、土壁の上下
に通気用開口部を容易に形成可能とするとともに
安定性に優れた土壁を施工能率よく形成可能とす
る土壁形成用の通気部材の提供を目的とするもの
である。
(構成) 本考案に係る土壁形成用の通気部材(以下通気
部材という)1は、土壁10を形成するに際して
上下の横架材の上下対向面に取着される通気部材
である。該対向面に取付く取付片9にその長手方
向に延びるごとくウエブ2が突設され、該ウエブ
2の先端には、形成すべき土壁10の厚さに等し
い幅を有して土壁端面と当接しうる壁当片13が
設けられるとともに、該ウエブ2にはその長手方
向に通気用開口部15が並設されている。又壁当
片13の幅方向中間部位には長手方向に延びるご
とく固定片16が突設され、該固定片16には、
縦の小舞20の配設ピツチに合わせて小舞固定部
22が突設されてなることを特徴とするものであ
る。
(作用) 然して、本考案の通気部材1を組込んでなる土
壁にあつては、土壁10と外装体33との間に形
成される通気空間35が、その上下端において、
小屋裏空間39、天井裏空間37あるいは床下空
間36に連通した状態にあるため、土壁10中の
湿気は、該通気空間35における気流によつて効
率的に除去される。従つて土壁10は乾燥傾向と
なり、該土壁10はその特性たる呼吸作用、断熱
作用等を如何なく発揮することとなる。
又土壁施工に際しては、上下の通気部材1b,
1aにおいて、壁下地材を形成する縦の小舞20
の上下端部が固定され、土壁の安定化が図られ
る。
又下の通気部材1aに設けられている壁当片の
一側の突出受部25は縦の小舞20の下端を受け
るため、該小舞を通気部材に保持させる作業が容
易となる。
又通気部材の小舞固定部22は、壁下地材の形
成に際し、小舞の位置決め片として機能し又小舞
の固定部として機能する。
さらに、上下の通気部材の壁当片の両側縁部3
2,32は、壁土を塗る際の左官定木として機能
する。
(実施例) 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1〜3図において本考案の通気部材1は、例
えば合成樹脂を以つて一定成形されており、細長
な矩形板状をなしかつ幅方向が上下方向と合致す
るウエブ2の長手一側縁部に、下の横架材3の上
面5あるいは上の横架材6の下面7に取付く取付
片9を設ける一方、ウエブ2の長手他側縁部に、
形成されるべき土壁10の厚さに略等しい幅を有
して土壁10の下端面部11あるいはその上端面
部12と当接しうる壁当片13を設け、又ウエブ
2には、例えば打抜きの手段によつて矩形状をな
す通気用開口部15を並設してなる、横断面略I
字状をなす。なおウエブ2は一枚板として形成さ
れることの他、間隔を隔てる対向板として形成さ
れることもある。特に本実施例においては、壁当
片13の幅方向中間部位(本実施例においては一
側寄りの部位)に、小舞を格子状に網んでなる壁
下地材19の縦の小舞20を固定するための固定
片16を上下方向に突設してなる。該固定片16
は、連続した板状突出部17の先端縁部に、縦の
小舞20の配設ピツチと等しいピツチで、対向側
部21,21が内方に稍傾く矩形板状をなす小舞
固定部22を突設してなり、抜止め用くびれ部2
3を有する。又該板状突出部17には、壁土を食
込ませるための比較的大きな透孔24が並設され
ている。なお第1図において、符号26は、通気
部材相互を連結する際における連結片を嵌め込む
ために、あるいは土壁10の下端面部11、上端
面部12を食込ませるために用いられる条溝であ
る。
次に、本実施例に係る通気部材1を用いて土壁
を形成する要領を第2〜3図により説明すれば次
のごとくである。即ち、まず、下の横架材3(土
台27あるいは胴差し29等)上面5の長手中央
部位及び上の横架材6(胴差し29あるいは軒桁
30等)下面7の長手中央部位の夫々に、通気部
材1a,1bを対向して取付ける。その後、上下
の通気部材1b,1aの各小舞固定部22,22
に、貫31と当接する縦の小舞20の上下端部分
を小舞なわによつて固定する。その際、小舞下端
は壁当片13の一側の突出受部25に載せて行う
のがよい(第4図)。そして従来と同様にして小
舞を格子状に網み、壁下地材19を形成する。然
る後、上下通気部材1b,1aの壁当片13,1
3の両側縁部32,32を左官定木として機能さ
せ、壁下地材19の両側から壁土を塗り、壁当片
13の幅に略等しい厚みを有する土壁10を形成
するのである。なお、壁土は透孔24及び条溝2
6にも食込み、通気部材1と土壁10とは一体化
している。このようにして土壁10が形成された
後、該土壁10の外側に稍間隔をおいて外装体3
3を設けると、土壁10と外装体33との間に形
成される通気空間35は、下の通気部材1aの通
気用開口部15を介して床下空間35あるいは天
井裏空間37に連通し、かつ上の通気部材1bの
通気用開口部15を介して天井裏空間37あるい
は小屋裏空間39に連通する。
このように構築された壁体にあつては、第3図
において矢印で示すごとく、床下空間36に吹込
んだ空気は、下の通気部材1aの通気用開口部1
5を通つて通気空間35内に流入し、上の通気部
材1bの通気用開口部15を通つて天井裏空間3
7に放出される。その後、階上の外壁部分におい
て、空気は、天井裏空間37から通気空間35を
経て小屋裏空間39へと流れ、小屋裏に設けた換
気口から外部に排出される。このようなことか
ら、土壁10中の湿気は、通気空間35における
気流によつて効果的に除去されることとなる。
なお本考案の通気部材は、外壁部W1における
土壁10の形成に際して用いられることの他、第
3図においてその一部分(下側部分)が示されて
いるように、屋内壁部W2における土壁10の形
成に際しても応用可能であり、そのばあいには、
同図において矢印で示すごとく、空気は、例えば
天井裏空間37から通気空間35を経て小屋裏空
間39へと流れる。
第5図は、切欠の手段によつてウエブ2に通気
用開口部15を形成してなる通気部材1の一例を
その使用状態とともに示すものである。
(考案の効果) 本考案は以下の如き優れた効果を奏する。
(A) 本考案の通気部材は、通気用の開口部が設け
られたウエブの長手一側縁部に取付片を設ける
一方、ウエブの長手他側縁部に壁当片を設ける
構成とした結果、該通気部材を組込むことによ
り、土壁と外装体との間に形成される通気空間
の上下端を、小屋裏空間、天井裏空間あるいは
床下空間に連通状態となしうる。そして、土壁
中の湿気が通気空間における気流によつて効率
的に除去されるようになし、土壁本来の優れた
特性たる呼吸作用、断熱作用等を如何なく発揮
せしめる。
(B) 本考案の通気部材によるときには、安定性に
優れた通気性壁を施工能率よく形成することが
できる。即ち、 (a) 以下により、土壁施工能率の向上が図られ
る。
通気部材は、通気用開口部及び土壁形成
部(壁当片及び固定片)を一体に具える。
従つて、横架材への通気部材の取付けに
よつて空間相互の連通が自ずから図られ
る。又土壁の形成位置及び形成すべき土壁
の厚さが自ずから定まる。
通気部材には、壁当片の一側に「突出受
部25」が設けられている。
従つて、壁下地材を構成する縦の小舞の
上下端部分を上下の通気部材に固定させる
に際し、縦の小舞の下端をこの突出受部に
載せて容易に行なうことができる。
通気部材には縦の小舞の配設ピツチに合
わせて小舞固定部が突設されている。
従つて、小舞を格子状に編んで壁下地材
を形成する際には、各小舞固定部を縦の小
舞の位置決め片として機能させることがで
き、小舞を能率よく編み上げることができ
る。
通気部材の壁当片の幅を、形成されるべ
き土壁の厚さに等しく設定しているため、
土壁の形成に際して、該壁当片の両側縁部
を左官定木として機能させることができ、
従つて土壁の形成を能率化しうる。
(b) 以下により、土壁の安定性向上が図られ
る。
通気部材には縦の小舞の配設ピツチに合
わせて小舞固定部が突設されている。
それ故、小舞の縁部を各小舞固定部にお
いて強固に固定できて壁下地を安定化で
き、従つて土壁の安定性向上を図りうる。
通気部材の小舞固定部は間隔をおいて突
設されている。
そのため、壁下地材の両側から土壁を塗
着したとき、壁土はこの小舞固定部間にお
いて一体化することとなり、土壁の周縁部
分にクラツクが入りにくい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る通気部材の一実施例を示
す斜視図、第2図は本考案の通気部材を用いて形
成された土壁の構造を示す斜視図、第3図は本考
案の通気部材を用いて形成された土壁を組込んで
なる外壁部及び屋内壁部を示す断面図、第4図は
縦の小舞の下端部分を小舞固定部に固定した状態
を示す斜視図、第5図は本考案の他の実施例を示
す斜視図、第6図は従来の土壁工法を用いて構築
された壁体を示す断面図である。 1……通気部材、2……ウエブ、3……下の横
架材、6……上の横架材、9……取付片、10…
…土壁、13……壁当片、15……通気用開口
部、20……縦の小舞、22……小舞固定部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 土壁10を形成するに際して上下の横架材の上
    下対向面に取着される通気部材であつて: 該対向面に取付く取付片9にその長手方向に延
    びるごとくウエブ2が突設され、該ウエブ2の先
    端には、形成すべき土壁10の厚さに等しい幅を
    有して土壁端面と当接しうる壁当片13が設けら
    れるとともに、該ウエブ2にはその長手方向に通
    気用開口部15が並設されており、又壁当片13
    の幅方向中間部位には長手方向に延びるごとく固
    定片16が突設され、該固定片16には、縦の小
    舞20の配設ピツチに合わせて小舞固定部22が
    突設されてなることを特徴とする土壁形成用の通
    気部材。
JP1986114693U 1986-07-26 1986-07-26 Expired JPH0421367Y2 (ja)

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JP1986114693U JPH0421367Y2 (ja) 1986-07-26 1986-07-26

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JPS6321307U JPS6321307U (ja) 1988-02-12
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5453861U (ja) * 1977-09-24 1979-04-13
JPS5553108U (ja) * 1978-10-06 1980-04-09

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JPS6321307U (ja) 1988-02-12

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