JPH04212217A - 酸化物超電導線材の製造方法および装置 - Google Patents

酸化物超電導線材の製造方法および装置

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JPH04212217A
JPH04212217A JP3063645A JP6364591A JPH04212217A JP H04212217 A JPH04212217 A JP H04212217A JP 3063645 A JP3063645 A JP 3063645A JP 6364591 A JP6364591 A JP 6364591A JP H04212217 A JPH04212217 A JP H04212217A
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oxide superconducting
chamber
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thin film
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Noriyuki Yoshida
葭田 典之
Shigeru Okuda
奥田 繁
Satoru Takano
悟 高野
Norikata Hayashi
憲器 林
Kenichi Sato
謙一 佐藤
Mitsumasa Sakamoto
坂本 光正
Chikushi Hara
原 築志
Kiyoshi Okaniwa
岡庭 潔
Takahiko Yamamoto
隆彦 山本
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Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
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Tokyo Electric Power Co Inc
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸化物超電導線材の
製造方法および装置に関するもので、特に長尺の基材上
に、レーザアブレーションにより酸化物超電導薄膜の成
膜を行なう、酸化物超電導線材の製造方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザアブレーション法では、ターゲッ
トにレーザ光を照射し、それによってターゲットから飛
散した粒子を基板上に堆積させることによって、基板上
に薄膜が成膜される。
【0003】このようなレーザアブレーション法は、低
温でかつ高速の成膜が可能である等の利点を有しており
、近年、酸化物超電導薄膜の成膜方法として注目されつ
つある。特に、適当な可撓性を有する長尺の基板を用い
た場合には、長尺の酸化物超電導線材の製造が可能とな
る。
【0004】図5には、レーザアブレーション法を用い
る従来の酸化物超電導線材の製造装置1が示されている
。装置1は、基板供給部2および基板巻取部3を備え、
これら基板供給部2と基板巻取部3との間には、成膜室
4が配置される。好ましくは、基板供給部2、基板巻取
部3および成膜室4は、ともに、閉じられた空間または
実質的に閉じられた空間を形成するようにされる。
【0005】基板供給部2から矢印5で示すように引き
出された可撓性かつ長尺の基板6は、成膜室4を通った
後、基板巻取部3において巻き取られる。
【0006】より詳細には、基板供給部2から引き出さ
れた基板6に対して、成膜室4内において、レーザアブ
レーションにより酸化物超電導薄膜の成膜が行なわれる
。成膜室4内には、基板6と対向するようにターゲット
7が配置され、このターゲット7には、成膜室4の外部
からレーザ光8が照射される。ターゲット7は、酸化物
超電導物質の成分を含んでいる。レーザ光8が照射され
たターゲット7からは、矢印9で示すように、ターゲッ
ト7を構成する物質からなる粒子が飛散し、これらの粒
子は、基板6上に、酸化物超電導薄膜を形成するように
、堆積する。酸化物超電導薄膜が成膜された基板6は、
基板巻取部3において巻き取られる。
【0007】基板巻取部3において巻き取られた、酸化
物超電導薄膜が形成された基板6は、次いで、基板巻取
部3から取り出され、熱処理炉において、酸素雰囲気中
での熱処理を施される。これによって、長尺の基板に酸
化物超電導薄膜が形成された、酸化物超電導線材が得ら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
装置1によれば、基板6上に酸化物超電導薄膜の成膜を
行なった後、この装置1とは別の熱処理炉において熱処
理を行なわなければならないので、酸化物超電導線材の
生産性はそれほど高くない。
【0009】また、上述した工程を採用すると、酸化物
超電導薄膜が本来有する超電導特性を十分に引出せない
という問題に遭遇することがあった。たとえば、実験室
において、長尺でない基板を真空チャンバ内に配置し、
この真空チャンバ内で基板上に酸化物超電導薄膜をレー
ザアブレーションにより形成し、引き続いて同じ真空チ
ャンバ内に酸素を導入してから、室温まで徐冷した場合
において得られる酸化物超電導薄膜が有する臨界温度や
臨界電流密度のような超電導特性は、上述したような装
置1を用いて成膜した後、別の熱処理炉で熱処理した場
合には、得られないことがあった。
【0010】そこで、この発明は、上述したような問題
を解決し、酸化物超電導薄膜が本来有する超電導特性を
十分に引出すことができる、酸化物超電導線材の製造方
法および装置を提供しようとすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、酸化物超電
導薄膜の成膜後において、このような酸化物超電導薄膜
および基板の温度を、一旦、室温にまで下げると、その
後、酸素雰囲気中でたとえ熱処理を行なったとしても、
超電導薄膜が本来有する超電導特性をもはや得ることが
できない、という知見に基づき、なされたものである。 この発明によれば、上述のような知見に基づき、長尺の
基板が用いられる酸化物超電導線材の製造に適した方法
および装置が提供される。
【0012】この発明は、まず、酸化物超電導物質の成
分を含むターゲットにレーザ光を照射し、それによって
ターゲットから飛散した粒子を、長尺の基板上に酸化物
超電導薄膜を形成するように、堆積させる、レーザアブ
レーションを用いる酸化物超電導線材の製造方法に向け
られるものであって、上述した技術的課題を解決するた
め、前記長尺の基板をその長手方向に送給し、その一連
の送給過程において、前記酸化物超電導薄膜の形成を長
尺の基板の長手方向にわたって行なうとともに、引き続
いて、前記酸化物超電導薄膜が形成された前記基板を酸
素雰囲気下にもたらすことを特徴とするものである。
【0013】この発明は、また、長手方向に送給される
長尺の基板に対して酸化物超電導薄膜の成膜をレーザア
ブレーションにより行なうための成膜室を備える、酸化
物超電導線材の製造装置にも向けられるものであって、
上述した技術的課題を解決するため、酸素導入室が前記
成膜室に後続して設けられ、この成膜室を出た基板が連
続的に酸素導入室に導入されるようにしたことを特徴と
するものである。
【0014】
【作用】この発明では、成膜室において酸化物超電導薄
膜が成膜された基板は、外部の雰囲気に実質的にさらさ
れることなく、連続的に酸素導入室または酸素雰囲気下
にもたらされる。
【0015】
【発明の効果】したがって、この発明によれば、成膜室
から出た基板およびその上に形成された酸化物超電導薄
膜が、その温度を室温にまで下げることなく、酸素導入
室または酸素雰囲気中に導入されることができる。それ
ゆえに、超電導薄膜が本来有する超電導特性を損なうこ
となく、高い臨界温度および高い臨界電流密度を示す酸
化物超電導線材を得ることができる。
【0016】また、酸化物超電導薄膜の成膜と酸素導入
とが、それぞれ、長尺の基板の一連の送給過程において
連続的に行なわれるので、酸化物超電導線材の製造を連
続的にかつ高速で行なうことができる。
【0017】成膜室およびこれに後続する酸素導入室が
複数組設けられた場合には、所定の厚みの酸化物超電導
薄膜を得ることを、複数組の成膜室および酸素導入室に
分担させることができるので、酸化物超電導線材の製造
をより高速化することができる。
【0018】また、酸素導入室内の基板の温度を成膜室
内の基板の温度以下とすれば、酸素導入処理を行なって
いる間に、基板と酸化物超電導薄膜との間で生じ得る拡
散反応を防止することができる。
【0019】また、酸素導入室または酸素雰囲気中にお
いて、基板に対して、その下流側の温度がその上流側の
温度より低い温度分布を与えるようにすれば、基板は急
冷されることなく、基板には徐冷の効果が与えられる。 このことも、超電導体薄膜が本来有する超電導特性を損
わせないようにするのに効果的である。
【0020】
【実施例】図1には、この発明の一実施例による酸化物
超電導線材の製造装置41が示されている。
【0021】長尺の可撓性を有する基板42は、矢印4
3で示すように、基板供給部44から引出され、複数組
の成膜室45およびこれら各々に後続する酸素導入室4
6を通った後、基板巻取部47において巻取られる。な
お、成膜室45および酸素導入室46の各々のいくつか
は、図1において図示が省略されている。また、成膜室
45および酸素導入室46は、単に1組のみが設けられ
ても、また、複数組設けられてもよい。いずれにしても
、成膜室45の後には、必ず、酸素導入室46が設けら
れる。この実施例では、すべては図示されていないが、
10組の成膜室45および酸素導入室46が設けられて
いる。
【0022】各成膜室45内には、ターゲット48がそ
れぞれ配置される。各ターゲット48には、それぞれ、
レーザ光49が照射され、それによって、矢印50で示
すように、ターゲット48から飛散した粒子は、酸化物
超電導薄膜を形成するように、基板42上に堆積される
【0023】この実施例において、基板供給部44から
成膜室45および酸素導入室46を経て基板巻取部47
に至るまで、閉じられた空間または実質的に閉じられた
空間を形成している。しかしながら、一般には、成膜室
45に与えられる圧力は、酸素導入室46に与えられる
圧力よりも低い。このような成膜室45と酸素導入室4
6との間での圧力差を許容するため、成膜室45と酸素
導入室46との間には、周知のように、差動排気室(図
示せず)を設けることが好ましい。
【0024】成膜室45および酸素導入室46内にある
基板42は、通常、たとえば500〜600℃程度の温
度にまで加熱される。このような加熱は、成膜室45に
おいては、ヒータを基板42に向けて設けたり、酸素導
入室46においては、その内部雰囲気全体を加熱したり
することによって達成されることもできるが、基板42
として、導電性の金属からなるものを用いた場合には、
基板42自身を通電加熱してもよい。
【0025】図2には、この発明の他の実施例による酸
化物超電導線材の製造装置11が示されている。
【0026】長尺の可撓性を有する基板12は、矢印1
3で示すように、基板供給部14から引き出され、成膜
室15およびこれに後続する酸素導入室16を通った後
、基板巻取部17において巻き取られる。なお、成膜室
15および酸素導入室16は、図示したように単に1組
のみが設けられても、また、複数組設けられてもよい。
【0027】成膜室15内には、酸化物超電導物質の成
分を含むターゲット18が配置される。ターゲット18
には、レーザ光19が照射され、それによって、矢印2
0で示すように、ターゲット18から飛散した粒子は、
酸化物超電導薄膜を形成するように、基板12上に堆積
される。
【0028】この実施例において、基板供給部14から
成膜室15および酸素導入室16を経て基板巻取部17
に至るまで、閉じられた空間または実質的に閉じられた
空間を形成している。しかしながら、一般には、成膜室
15に与えられる圧力は、酸素導入室16に与えられる
圧力よりも低い。このような成膜室15と酸素導入室1
6との間での圧力差を許容するため、成膜室15と酸素
導入室16との間には、周知のように、差動排気室(図
示せず)を設けることが好ましい。
【0029】成膜室15内にある基板12は、通常、た
とえば500〜700℃程度の温度にまで加熱される。 このような加熱は、たとえば赤外線ヒータ21からの熱
放射により行なわれる。
【0030】また、酸素導入室16内にある基板12に
対しても、加熱が行われる。この加熱は、基板12に対
して、その下流側がその上流側の温度より低い温度分布
を与えるようにされ、たとえば、複数個の赤外線ヒータ
22a,22b,22c,22d,22eが、基板12
の長手方向に配列される。このとき、赤外線ヒータ22
a〜22eのうち、基板12の上流側にある赤外線ヒー
タ22aが最も高い温度を与え、下流側にある赤外線ヒ
ータ22eが最も低い温度を与えるようにされる。たと
えば、赤外線ヒータ22a付近では、700℃であり、
赤外線ヒータ22e付近では200℃の温度が与えられ
、このような温度差が、酸素導入室16において基板1
2の上流側から下流側に向かう負の温度勾配によって吸
収されるようにされている。
【0031】なお、上述のような成膜室15および酸素
導入室16における加熱は、基板12として導電性の金
属からなるものを用いた場合には、基板12自身を通電
加熱することによって達成されるようにしてもよい。
【0032】以下に、この発明に従って行なった実験例
について説明する。
【0033】 実験例1 図1に示すように、10組の成膜室45および酸素導入
室46を備える装置41を用いて、酸化物超電導線材の
製造を試みた。
【0034】各成膜室45において、Y1 Ba2 C
u3 Oy からなるターゲット48に、KrFによる
エキシマレーザ光49を照射し、MgO(100)単結
晶からなるテープ状の基板42上に、酸化物超電導薄膜
を成膜した。成膜条件は、基板温度が600℃、成膜室
45の酸素圧力が200mTorr、基板42とターゲ
ット48との間の距離が50mm、レーザ光49のエネ
ルギ密度が2J/cm2 、レーザ光49の繰返し周波
数が5Hzとした。
【0035】また、各酸素導入室46において、酸素圧
力を1気圧とした。また、酸素導入室46内の温度を5
50℃とし、成膜室45から後続する酸素導入室46に
至るまでの間、基板42の温度が550℃より下がらな
いようにした。
【0036】基板43の送給速度を20mm/分とした
とき、基板巻取部47において巻取られた酸化物超電導
線材の酸化物超電導薄膜の厚みが5000オングストロ
ームとなり、このような酸化物超電導線材の臨界温度お
よび液体窒素中での臨界電流密度を測定すると、それぞ
れ、88Kおよび2×106 A/cm2 であった。
【0037】比較例として、図5に示した装置1を用い
て、酸化物超電導線材の製造を試みた。
【0038】使用する基板6および成膜室4での成膜条
件は、上述した実施例と同様とした。基板巻取部3にお
いて巻取られる基板6上に厚さ5000オングストロー
ムの酸化物超電導薄膜を得るため、基板6の送給速度を
2mm/分とした。
【0039】このように、単に成膜室4において成膜さ
れただけの酸化物超電導薄膜の臨界温度は、70Kであ
った。なお、臨界電流密度については、臨界温度が液体
窒素温度(77.3K)より低かったため、測定しなか
った。
【0040】上述のように、成膜室4において、酸化物
超電導薄膜が形成された基板6を、次いで、熱処理炉に
入れ、酸素1気圧中において600℃で1時間保持する
熱処理を施した。
【0041】得られた酸化物超電導線材の臨界温度およ
び臨界電流密度を測定したところ、それぞれ、83Kお
よび4×104 A/cm2 であった。
【0042】なお、図1に示した実施例では、各成膜室
45のそれぞれの後には、必ず、酸素導入室46が設け
られたが、基板巻取部47の直前の段階において少なく
とも酸素導入室46が配置されていればよく、それより
前の段階においては、2つ以上の成膜室45が連続して
配置されていてもよい。
【0043】 実験例2 図2に示した製造装置11を用いて、酸化物超電導線材
の製造を試みた。
【0044】成膜室15において、Y1 Ba2 Cu
3Oy からなるターゲット18に、KrFによるエキ
シマレーザ光19を照射し、MgO(100)単結晶か
らなるテープ状の基板12上に、酸化物超電導薄膜を成
膜した。成膜条件は、成膜室15の酸素圧力が200m
Torr、基板12とターゲット18との距離が50m
m、レーザ光19のエネルギ密度が2J/cm2 、レ
ーザ光19の繰返し周波数が5Hzとした。
【0045】また、酸素導入室16において、酸素圧力
を1気圧とした。
【0046】基板12に与えられる温度に関して、成膜
室15では、700℃に保持し、酸素導入室16におい
ては、図3に示すように、その上流側において700℃
とし、その下流側において200℃とし、それら上流側
と下流側との間において直線状の温度勾配が与えられる
ようにした。また、基板12が酸素導入室16を通過す
るのに、1時間かかるように設定した。
【0047】このようにして、基板巻取部17において
巻き取られた酸化物超電導線材について、臨界温度を測
定すると、86Kであり、77.3Kでの臨界電流密度
を測定すると、5.0×105 A/cm2 であった
【0048】なお、上述の実験例では、基板12が酸素
導入室16を通過するのに、1時間かかるように設定し
たが、このような通過時間は、少なくとも5分、好まし
くは10分以上であることがわかった。
【0049】比較例として、図4に示すような製造装置
31を用いて、酸化物超電導線材の製造を試みた。
【0050】図4において、酸素導入室32が、単に1
個の赤外線ヒータ33を備え、徐冷の効果を生かせない
ものとした。その他の構成は、図2に示した装置11の
場合と同様であるので、相当の部分には、同様の参照番
号を付し、重複する説明は省略する。なお、図4に示し
た装置31は、比較例としたが、これ自身は、この発明
の範囲内のものであることを指摘しておく。
【0051】また、この比較例の実験条件は、上述した
図2に示した装置11を用いての実験条件と、以下に指
摘する点を除いて、同様である。
【0052】酸素導入室32においては、基板12が6
00℃の温度に保持されるようにした。
【0053】得られた酸化物超電導線材は、臨界温度を
測定すると、73Kであった。それゆえに、臨界電流密
度は、77.3Kでの測定であるため、これを測定しな
かった。
【0054】 実験例3 図2に示した製造装置11を用いて、酸化物超電導線材
の製造を試みた。
【0055】テープ状の基板12としてイットリア安定
化ジルコニアを用いたことを除いて、実験例2と同様の
成膜条件を採用した。
【0056】得られた酸化物超電導線材の長さ5mにわ
たる特性は、臨界温度が88Kであり、77.3Kでの
臨界電流密度が1.2×104 A/cm2 であった
【0057】また、長さ10cmごとの特性のばらつき
を調べたところ、臨界温度に関しては88〜89Kの範
囲でほぼ均一であり、臨界電流密度に関しては1.2×
104 〜1.4×104 A/cm2 の範囲でほぼ
均一となった。
【0058】 実験例4 図4に示した製造装置31を用いて、酸化物超電導線材
の製造を試みた。
【0059】酸素導入室32内において、基板12が5
00℃で1時間保持されるようにしたことを除いて、実
験例2の比較例と同じ成膜条件を採用した。
【0060】得られた酸化物超電導線材の長さ5mにわ
たる特性は、臨界温度が84Kであり、77.3Kにお
ける臨界電流密度が8×103 A/cm2 であった
【0061】長さ10cmごとの特性のばらつきを調べ
たところ、臨界温度に関しては82〜84Kの範囲、臨
界電流密度に関しては8×103 〜9×103 A/
cm2 の範囲にそれぞれ収まっていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による酸化物超電導線材の
製造装置41を示す説明図である。
【図2】この発明の他の実施例による酸化物超電導線材
の製造装置11を示す説明図である。
【図3】この発明に従って行なった実験例において採用
された酸素導入室16における温度分布を示す図である
【図4】図2に示した実施例の比較実験において用いた
酸化物超電導線材の製造装置31を示す説明図である。
【図5】従来の酸化物超電導線材の製造装置1を示す説
明図である。
【符号の説明】
11,31,41  製造装置 12,42  基板 14,44  基板供給部 15,45  成膜室 16,32,46  酸素導入室 17,47  基板巻取部 18,48  ターゲット 19,49  レーザ光

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  酸化物超電導物質の成分を含むターゲ
    ットにレーザ光を照射し、それによってターゲットから
    飛散した粒子を、長尺の基板上に酸化物超電導薄膜を形
    成するように、堆積させる、レーザアブレーションを用
    いる酸化物超電導線材の製造方法において、前記長尺の
    基板をその長手方向に送給し、その一連の送給過程にお
    いて、前記酸化物超電導薄膜の形成を長尺の基板の長手
    方向にわたって行なうとともに、引き続いて、前記酸化
    物超電導薄膜が形成された前記基板を酸素雰囲気下にも
    たらすことを特徴とする、酸化物超電導線材の製造方法
  2. 【請求項2】  前記酸素雰囲気下において、前記基板
    に対して、その下流側の温度がその上流側の温度より低
    い温度分布が与えられる、請求項1に記載の酸化物超電
    導線材の製造方法。
  3. 【請求項3】  長手方向に送給される長尺の基板に対
    して酸化物超電導薄膜の成膜をレーザアブレーションに
    より行なうための成膜室を備える、酸化物超電導線材の
    製造装置において、酸素導入室が前記成膜室に後続して
    設けられ、前記成膜室を出た前記基板が連続的に前記酸
    素導入室に導入されるようにしたことを特徴とする、酸
    化物超電導線材の製造装置。
  4. 【請求項4】  前記成膜室およびこれに後続する前記
    酸素導入室が、複数組設けられた、請求項1に記載の酸
    化物超電導線材の製造装置。
  5. 【請求項5】  前記酸素導入室内の前記基板の温度は
    、前記成膜室内の前記基板の温度以下とされる、請求項
    3または4に記載の酸化物超電導線材の製造装置。
  6. 【請求項6】  前記酸素導入室では、前記基板に対し
    て、その下流側がその上流側の温度より低い温度分布が
    与えられる、請求項3ないし5のいずれかに記載の酸化
    物超電導線材の製造装置。
JP06364591A 1990-03-29 1991-03-28 酸化物超電導線材の製造方法および装置 Expired - Lifetime JP3206924B2 (ja)

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