JP3428054B2 - 酸化物超電導テープ製造用加熱ヒータおよび酸化物超電導テープの製造方法 - Google Patents

酸化物超電導テープ製造用加熱ヒータおよび酸化物超電導テープの製造方法

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JP3428054B2
JP3428054B2 JP01663793A JP1663793A JP3428054B2 JP 3428054 B2 JP3428054 B2 JP 3428054B2 JP 01663793 A JP01663793 A JP 01663793A JP 1663793 A JP1663793 A JP 1663793A JP 3428054 B2 JP3428054 B2 JP 3428054B2
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    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数m〜数kmオーダー
の長尺の酸化物超電導テープを製造する方法に用いる加
熱ヒータおよび酸化物超電導テープの製造方法に関する
もので、この種の超電導テープは、電力輸送用、超電導
マグネット用、超電導エネルギー貯蔵用などの分野で応
用開発が進められているものである。
【0002】
【従来の技術】酸化物超電導体は、液体窒素温度を超え
る臨界温度を示す優れた超電導体であるが、この酸化物
超電導体を前記のような実用的な超電導体として使用す
るためには、酸化物超電導体の結晶配向性を揃えて臨界
電流密度の高いものを得る必要がある。即ち、酸化物超
電導体は、その結晶構造の特定の方向に電気を流し易
く、特定の方向に電気を流しにくい性質があるために、
できるだけ結晶配向性の良好な酸化物超電導体を製造す
る必要がある。また、酸化物超電導体は、その組成が規
定の組成から多少でも外れたり、微量の不純物を含むよ
うであると、臨界電流密度が低下する傾向がある。そこ
で従来、基板や金属テープなどの基材上に、結晶配向性
が良好で組成が整った酸化物超電導層を形成するため
に、種々の手段が試みられている。その1つの方法とし
て、酸化物超電導体と結晶構造の類似したMgO、ある
いはSrTiO3などの単結晶基材を用い、これらの単
結晶基材上にスパッタリングやレーザ蒸着法などの成膜
法により酸化物超電導体の前駆体薄膜を形成し、これを
熱処理して酸化物超電導層を形成する方法が実施されて
いる。
【0003】前記MgOやSrTiO3などの単結晶材
料の基材上に成膜法により酸化物超電導層を形成するな
らば、基材の結晶に整合するように酸化物超電導層が生
成するので、結晶の配向性を良好にできるとともに薄膜
の組成を揃えることができるので、臨界電流密度の高い
酸化物超電導層を得ることができる。ところが、前述の
実用的な使用目的を考慮して長尺の酸化物超電導体を得
るためには、前記単結晶の基材ではなく、金属製のテー
プ状の基材上に、成膜法により酸化物超電導層を形成し
て長尺の超電導体を製造する必要がある。そして、この
ように長尺テープ状の基材上に酸化物超電導層を形成す
るためには、基材上に酸化物超電導体の前駆体薄膜を形
成した後に、酸素存在雰囲気中において700〜750
℃で前駆体薄膜を加熱して薄膜の結晶構造を整えるとと
もに、前駆体薄膜中に十分な量の酸素を供給する必要が
ある。
【0004】図4、図5(a)は、酸化物超電導体製造
用のスパッタリング装置やレーザ蒸着装置などの成膜装
置に備えられる真空チャンバの内部に設けられ、前記の
ようなテープ状の基材と前駆体薄膜を加熱するための加
熱ヒータの一構造例を示す。この加熱ヒータ1は、金属
などの熱伝導体からなるケース体の内部に電熱コイルを
備えてなり、成膜装置の真空チャンバの内底部に固定さ
れているものであって、その上面に対してテープ状の基
材2を順次送り込むことができるように、また、その上
面から基材2を順次引き取ることができるように、ヒー
タ1の両側には図示略のテープ状基材の送出装置と巻取
装置が備えられている。また、加熱ヒータ1の上方に
は、スパッタリング装置のターゲットやレーザ蒸着装置
のターゲットが設けられていて、これらのターゲットか
ら発生させられた粒子を加熱ヒータ1上の基材2の上面
に順次堆積させて酸化物超電導体の前駆体薄膜を形成で
きるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記構成の装置におい
ては、加熱ヒータ1の上面側で基材2を移動させながら
基材2の上面に前駆体薄膜を形成し、同時に、加熱ヒー
タ1により基材2と前駆体薄膜とを加熱できるようにな
っている。しかしながら、このような加熱ヒータ1で前
駆体薄膜の加熱を行なうと、基材2が加熱ヒータ1の端
部に到達した時点で基材2が急激に加熱されるととも
に、基材2が加熱ヒータ1から離れる時点で基材2が急
激に冷却されることになる。このような加熱冷却状態に
おける基材の温度分布を図5(b)に示す。
【0006】図5(b)においては、図5(a)に示す
電熱コイル3を備えた加熱ヒータ1の断面位置と、加熱
ヒータ1の温度分布と、基材2の表面温度分布のそれぞ
れの関係を図示したものである。基材2の表面温度は、
基材2の上面に熱電対4を設置し、基材2とともにこの
熱電対4を移動させて温度を測定した際に得られた数値
である。図5(b)に示す結果から明らかなように、基
材2が加熱ヒータ1に到達したA地点の手前側における
基材2の温度変化は急激であり、基材2が加熱ヒータ1
から離れるB地点の後方側の基材2の温度変化も急激で
ある。
【0007】従って、基材2の移動過程において、加熱
ヒータ1の中央部上面のC地点においてスパッタリング
や蒸着により形成された前駆体薄膜が、B地点から急激
に冷却されるわけであるが、この場合、酸素が前駆体薄
膜中に十分に取り込まれないうちに前駆体薄膜が冷却さ
れてしまうと、酸素が必要以上に欠損した組成を有し、
非晶質部分の多い結晶性の不良な酸化物超電導体の前駆
体薄膜が生成されてしまうことになり、良好な臨界電流
密度を発揮する酸化物超電導体を得ることができない問
題がある。また、基材2と前駆体薄膜の熱膨張係数が異
なる場合、両者を急激に冷却すると、両者間に熱応力を
生じ、前駆体薄膜にクラックを生じる問題があり、この
場合に臨界電流密度の高い酸化物超電導体を得ることが
できない問題があった。
【0008】なお、このような急激な冷却の問題は、基
材2の移動速度を上げるほど顕著であるので、基材の移
動速度を上げることができなくなり、酸化物超電導体の
生産性が低下する問題がある。また、このような酸素欠
損量の多い前駆体薄膜は、例え、この後に酸素ガス雰囲
気中において500℃で2時間程度加熱する熱処理を施
しても、高い臨界電流密度を有する酸化物超電導体を得
ることはできず、例えば、1×102〜103程度の低い
臨界電流密度を示す酸化物超電導体しか得られない問題
がある。
【0009】ところで本発明者らは、固定された基板上
に成膜法によって酸化物超電導体の前駆体薄膜を形成
し、それを熱処理して酸化物超電導体を製造する実験を
種々試みているが、これらの種々の実験結果から、YB
aCuO系の酸化物超電導体の前駆体薄膜を成膜する時
に採用する加熱条件として、図6に示す条件が好ましい
ことを知見している。即ち、図6に示すように基板を常
温から加熱ヒータで加熱する場合の昇温速度を+10K
〜+20K/分に設定し、所定の成膜温度になった時点
で成膜を開始し、成膜後は降温速度を−10K/分に設
定する加熱冷却条件に設定すれば、特性の優れた超電導
薄膜が得られる。
【0010】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、基材上にスパッタリングやレーザ蒸着法などの成
膜法により酸化物超電導体の前駆体薄膜を形成する際
に、前駆体薄膜に急激な温度変化を与えることなく、前
駆体薄膜を理想に近い温度勾配で加熱冷却できる加熱ヒ
ータを提供することと、前駆体薄膜を理想に近い温度勾
配で加熱できて良好な臨界電流密度を示す酸化物超電導
テープを得ることができる方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、基材上に酸化物超電導層の前
駆体薄膜を酸素存在雰囲気中において成膜法により形成
するための真空チャンバの内部に設けられて上方を通過
するテープ状の基材を加熱する加熱ヒータにおいて、前
記加熱ヒータが、加熱コイルとこの加熱コイルを囲むケ
ース体とからなり、前記加熱コイルが、テープ状の基材
の導入側の導入コイル部と、テープ状の基材の導出側の
導出コイル部と、前記導入コイル部と導出コイル部とを
接続した中央コイル部とからなり、前記導入コイル部と
導出コイル部のコイルが、中央コイル部のコイルよりい
ずれも疎になるように巻回されてなり、前記導入コイル
部の発熱量が、導入コイル部の上方を通過するテープ状
の基材を+10K〜+20K/分の割合で昇温する強さ
に設定され、前記中央コイル部の発熱量が、中央コイル
部の上方を通過する基材を所定の成膜温度に加熱する発
熱量に設定され、前記導出コイル部の発熱量が、導出コ
イルの上方を通過する基材を−10K/分の割合で降温
する強さに設定されてなることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、テープ状の基材の送出装置と巻取装置と成膜用
のターゲットを備え、酸素ガス供給源に接続された真空
チャンバとしての処理容器を備え、レーザ発光装置から
のレーザビームを前記ターゲットに導入して前記送出装
置から送出されて前記巻取装置に巻き取られる前の基材
上に前記ターゲットからの蒸着粒子の堆積を自在とした
レーザ蒸着装置に備えられ、前記送出装置から送出され
た前記基材の下に配置されるものである。
【0013】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、コイルが疎に巻回された導入コイル部および導
出コイル部と、コイルが密に巻回された中央コイル部と
からなる加熱コイルを用い、この加熱コイルを酸素ガス
供給可能な真空チャンバの内部に設置し、この加熱コイ
ルの上方でテープ状の基材を移動させ、中央コイル部の
上方を通過する基材を成膜時に望まれる所定の成膜温度
に、導入コイル部と導出コイル部の上方を通過する基材
を前記規定温度よりも低い温度に加熱しながら中央コイ
ル部の上方の基材に酸化物超電導層の前駆体薄膜を形成
するとともに、酸素存在雰囲気を移動中の基材を前記加
熱コイルの導入コイル部により、+10K〜+20K/
分の割合で昇温し、移動中の基材を前記中央コイル部に
より所定の成膜温度に加熱し、移動中の基材と前駆体薄
膜を前記導出コイル部により−10K/分の割合で降温
する一方、この前駆体薄膜に熱処理を施して酸化物超電
導層を得ることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は前記課題を解決する
ために、テープ状の基材の送出装置と巻取装置と成膜用
のターゲットを備え、酸素ガス供給源に接続された真空
チャンバとしての処理容器を備え、レーザ発光装置から
のレーザビームを前記ターゲットに導入して前記送出装
置から送出されて前記巻取装置に巻き取られる前の基材
上に前記ターゲットからの蒸着粒子の堆積を自在とした
レーザ蒸着装置に対して、前記送出装置から送出された
前記基材の下に位置するように前記加熱ヒータを設ける
ことを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明に係る加熱ヒータは、加熱コイルを中央
コイル部で密に、その他の導入コイル部と導出コイル部
で疎に形成してあり、中央コイル部での発熱量を多く、
導入コイル部と導出コイル部での発熱量を中央コイル部
よりも少なくできるので、基材を加熱する場合に徐々に
加熱し、基材と前駆体薄膜を冷却する場合に徐冷するこ
とができ、酸化物超電導体の前駆体薄膜製造用として所
望の温度勾配が得られる。その際の温度勾配として、昇
温時は+10K〜+20K/分の割合が好ましく、徐冷
時は−10K/分の割合が好ましい。また、中央コイル
部で所定の成膜温度に加熱された基材と、その基材上に
形成された前駆体薄膜は、導出コイル部で徐々に降温さ
れて徐冷されるので、基材上に形成された前駆体薄膜は
雰囲気中の酸素を十分に取り込むことができる。よって
前駆体薄膜中に所望量の酸素を供給することができ、結
晶性の良好な特性の優れた酸化物超電導体の前駆体薄膜
の生成が可能になる。
【0016】更に、基材の送り速度が速い場合は、加熱
ヒータの全長を調整し、導入コイル部と中央コイル部と
導出コイル部の長さを長く調整することで基材の送り速
度の上昇に容易に対応できる。更に、導入コイル部と中
央コイル部と導出コイル部の長さを調整して設計するこ
とにより、種々の基材の送り速度に容易に対応できるよ
うになる。具体的な昇温条件と降温条件としては、酸素
存在雰囲気を移動中の基材を前記加熱コイルの導入コイ
ル部により、+10K〜+20K/分の割合で昇温し、
移動中の基材を前記中央コイル部により所定の成膜温度
に加熱し、移動中の基材を前記導出コイル部により−1
0K/分の割合で降温することが好ましい。また、先の
加熱ヒータを、基材の送出装置と巻取装置と成膜用のタ
ーゲットを備え、レーザビームでターゲットから発生さ
せた粒子を基材上に堆積させるレーザ蒸着装置に適用す
ることができる。これにより、好ましい昇温条件と降温
条件で成膜と同時に加熱処理ができることになり、特性
の優れた酸化物超電導層を備えた酸化物超電導導体を得
ることができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1(a)は、酸化物超電導体製造用のレ
ーザ蒸着装置やスパッタリング装置などの成膜装置の真
空チャンバの内部に設置される本発明に係る加熱ヒータ
の一例を示している。なお、前記成膜装置の真空チャン
バは真空排気装置に接続されて内部を減圧雰囲気にでき
るようになっているとともに、酸素ガス供給源に接続さ
れていて減圧雰囲気下に所望量の酸素ガスを供給できる
ようになっている。
【0018】この例の加熱ヒータ5は、横長のもので、
全体を覆う横長のケース体6の内部に、加熱コイル7が
収納されてなるものである。前記ケース体6は、金属な
どの熱伝導体からなり、加熱コイル7が発生させた熱を
上方に均一に放射するものである。前記加熱コイル7
は、電熱体からなり、通電により発熱するもので、図1
(a)の右側から順に、導入コイル部8と中央コイル部
9と導出コイル部10とからなり、各コイル部におい
て、中央コイル部10のコイルが密に巻かれ、導入コイ
ル部8のコイルと導出コイル部10のコイルとが、中央
コイル部10のコイルよりも疎に巻回されている。
【0019】前記加熱ヒータ5の上方には、テープ状の
基材11が図1(a)の右側から左側に向けてケース体
6の上面を平行移動されるようになっている。この基材
11としては、ハステロイや貴金属などからなる金属テ
ープを用いても良く、更には、金属テープの上に中間層
としてのYSZ(イットリウム安定化ジルコニア)層や
MgO層などを被覆したものを用いても良い。更に、基
材11の移動機構としては、加熱ヒータ5の右側方にテ
ープ状の基材11の送出装置が設けられ、加熱ヒータ5
の左側方にテープ状の基材11の巻取装置が設けられて
いて、前記送出装置から巻取装置側に基材11を送り出
して移動できるようになっているためである。また、基
材11の上面には温度測定用の熱電対12が設置されて
いる。
【0020】前記構成の加熱コイル7に通電して加熱コ
イル7によりその上方空間を加熱するとともに、基材1
1を加熱コイル7上で移動させると、基材11が加熱コ
イル7により加熱される。ここで導入コイル部8と導出
コイル部10はコイルが疎に巻回され、中央コイル部1
0はコイルが密に巻回されているので、加熱コイル7の
長手方向中央側の発熱能力は高く、その両側の発熱能力
は低くなっている。従って基材11が加熱コイル7の導
入コイル部8に接近すると、基材は徐々に加熱されて緩
やかに温度が上昇する。そして導入コイル部8側から中
央コイル部10側に基材11が移動すると、基材11は
強く熱されるので基材11は所定の成膜温度まで上昇さ
せられてその温度で維持される。
【0021】ここで真空チャンバの内部に設けられたス
パッタリングターゲットあるいはレーザ蒸着用ターゲッ
トなどから発生させた粒子を飛ばすことにより基材11
上に酸化物超電導体の前駆体薄膜を成膜する。次に、基
材11が導出コイル部10側に移動すると前駆体薄膜は
導出コイル部10により緩やかに加熱されるので、温度
が徐々に低下して徐冷されてゆく。図1(b)に、前記
加熱ヒータ5によって加熱し徐冷される基材11の温度
変化状態を示すが、基材11は緩やかに昇温された後で
所定の成膜温度に加熱され、次いで再び緩やかに徐冷さ
れる。この加熱冷却の際には、移動中の基材11を前記
加熱コイル7の導入コイル部8により、+10K〜+2
0K/分の割合で昇温し、移動中の基材11を前記中央
コイル部9により700〜750℃に加熱し、移動中の
基材11と前駆体薄膜を前記導出コイル部10により−
10K/分の割合で降温することが好ましい。
【0022】以上のように前駆体薄膜を加熱処理できる
ので、前駆体薄膜中に雰囲気中の酸素を十分に取り込ま
せることができ、組成の整った結晶性の良好な前駆体薄
膜を得ることができる。また、基材11と酸化物超電導
体の前駆体薄膜との熱膨張係数が異なる場合は、両者を
急冷すると両者の間に熱応力を生じて前駆体薄膜にクラ
ックを生じるおそれがあるが、前述のように基材11と
前駆体薄膜を徐冷することにより熱応力の問題も少なく
することができる。そして、この前駆体薄膜に対して更
に酸素雰囲気中において熱処理を施すことにより超電導
薄膜を得ることができる。
【0023】なお、前記構造の加熱コイル7において、
基材11を徐々に加熱して徐冷するためには、導入コイ
ル部8と導出コイル部10それぞれを中央コイル部9よ
りも長く形成することが好ましい。そして、これらのコ
イル部8、10の長さを基材11の送り速度に対応させ
て適宜変更するならば、常に基材11を好適な加熱徐冷
条件とすることができ、種々の基材送り速度に容易に対
応することができる。
【0024】図2は前記の構造の加熱ヒータ5を備えた
酸化物超電導薄膜形成用のレーザ蒸着装置の一例を示す
ものである。この例のレーザ蒸着装置20は、処理容器
21を有し、この処理容器21の内部の蒸着処理室22
に、基材11とターゲット23を設置できるようになっ
ている。即ち、蒸着処理室22の底部には、基台24が
設けられ、この基台24の上部に加熱ヒータ5が設けら
れ、その上方において基材11を水平状態で移動できる
ようになっているとともに、加熱ヒータ5の斜め上方に
支持ホルダ26によって支持されたターゲット23が傾
斜状態で設けられている。処理容器21は、排気孔27
を介して図示略の真空排気装置に接続されて内部を減圧
できるようになっている。
【0025】前記ターゲット23は、形成しようとする
酸化物超電導薄膜と同等または近似した組成、あるい
は、成膜中に逃避しやすい成分を多く含有させた複合酸
化物の焼結体あるいは酸化物超電導体などの板体からな
っている。前記基台24は加熱ヒータ5を支持するもの
であり、この加熱ヒータ5は、先の例で説明したよう
に、導入コイル部8と中央コイル部9と導出コイル部1
0とからなり、基材11を前述のように所望の温度に緩
やかに加熱するとともに降温して徐冷できるようになっ
ている。勿論その際の加熱冷却条件は、移動中の基材1
1を加熱コイル7の導入コイル部8により、+10K〜
+20K/分の割合で昇温し、移動中の基材11を前記
中央コイル部9により700〜750℃に加熱し、移動
中の基材11と前駆体薄膜を前記導出コイル部10によ
り−10K/分の割合で降温することが好ましいので、
各コイル部8、9、10の発熱量を基材11の移動速度
に合わせて適宜設定するものとする。
【0026】一方、処理容器21の側方には、レーザ発
光装置28と第1反射鏡29と集光レンズ30と第2反
射鏡31とが設けられ、レーザ発光装置28が発生させ
たレーザビームを処理容器21の側壁に取り付けられた
透明窓32を介してターゲット23に集光照射できるよ
うになっている。レーザ発光装置20はターゲット23
から構成粒子をえぐり出すか蒸発させることができるも
のであれば、YAGレーザ、CO2レーザ、エキシマレ
ーザなどのいずれのものを用いても良い。
【0027】また、図2の加熱ヒータ5の右側にはテー
プ状の基材11を繰り出す送出装置35が設けられると
ともに、加熱ヒータ5の左側にはテープ状の基材11の
巻取装置36が設けられていて、送出装置35から基材
11を加熱ヒータ5の上面側に送り込み、加熱ヒータ5
の上面を通過させた後に、巻取装置36で巻き取ること
ができるようになっている。
【0028】次に、基材11上に、中間層としてのYS
Z(イットリウム安定化ジルコニア)などの多結晶薄膜
を形成し、その後に酸化物超電導薄膜を形成する場合に
ついて説明する。基材11上に、中間層としてのYSZ
の多結晶薄膜を形成するには、YSZのターゲットを用
いてスパッタリング装置、あるいは、レーザ蒸着装置に
より基材上に多結晶薄膜を形成する。この多結晶薄膜の
中間層は、それ自身の結晶構造が酸化物超電導体の結晶
構造に類似しているので、結晶整合性を配慮して設ける
とともに、基材11とその上に形成される酸化物超電導
体の前駆体薄膜との元素拡散反応を抑制し、基材11と
前駆体薄膜の熱膨張率の差異に起因する熱応力の解消を
ねらうためのものである。
【0029】前記のように基材11上にYSZの多結晶
薄膜を形成したならば、この多結晶薄膜上に酸化物超電
導体の前駆体薄膜を形成する。この前駆体薄膜を多結晶
薄膜上に形成するには、図2に示すレーザ蒸着装置20
を使用する。多結晶薄膜が形成された基材11を図2に
示すレーザ蒸着装置20の送出装置35にセットし、蒸
着処理室22を真空ポンプで減圧する。ここで蒸着処理
室22に酸素ガスを導入して蒸着処理室22を酸素雰囲
気とする。また、送出装置35を作動させて基材11を
加熱ヒータ5の上方側に順次送り出すとともに、加熱ヒ
ータ5を作動させて基材11を所望の温度に加熱する。
【0030】次にレーザ発光装置28から発生させたレ
ーザビームを蒸着処理室22のターゲット23に集光照
射する。これによってターゲット23の構成粒子がえぐ
り出されるか蒸発されてその粒子が基材11上の多結晶
薄膜上に堆積する。この粒子の堆積は、加熱ヒータ5の
中央部上方の基材11に対して行なわれる。
【0031】前記基材11は加熱ヒータ5の導入コイル
部8と中央コイル部9と導出コイル部10とによって徐
々に加熱された後で所定の成膜温度に維持され、この成
膜温度において前述のように粒子の堆積が行われて前駆
体薄膜が形成され、次いで徐冷される。従って基材11
上に堆積された前駆体薄膜は前述した好適な加熱条件で
加熱徐冷処理されるので、成膜後に前駆体薄膜中に雰囲
気中の酸素を十分に取り込ませることができる。また、
前述の加熱冷却条件で基材11と前駆体薄膜を熱処理す
るならば、基材11と前駆体薄膜の間に生じる熱応力を
少なくすることもできるので、前駆体薄膜に負荷される
熱応力も少なくすることができ、クラックを生じさせる
こともない。よってこの前駆体薄膜を熱処理するなら
ば、良好な超電導特性を発揮する超電導層を備えた酸化
物超電導体を製造することができる。
【0032】(製造例)図3(a)に示すように、横長
形状であって、全長aが350mm、導入コイル部の長
さbが150mm、中央コイル部の長さcが50mm、
導出コイル部の長さdが150mmであって、構成材料
がPtからなる加熱コイルを作成した。この加熱コイル
を覆うケース体は、構成材料がインコネルからなるもの
である。この加熱ヒータを図2に示すレーザ蒸着装置の
真空チャンバに収納し、加熱ヒータの上でハステロイか
らなる基材を150mm/時間の速度で移動させた。そ
して、基材上面に設置した熱電対で基材の温度を計測し
た結果を図3(b)に曲線Tで示し、加熱ヒータの温度
を曲線Hで示す。
【0033】図3(b)に示す結果から明らかなよう
に、加熱ヒータの導入コイル部の入口部分のA地点に到
達した基材11は、約+10K/分の昇温速度により6
0分間かけて120℃から720℃まで昇温された後、
中央コイル部の一端部のX地点から他端部のY地点まで
720℃で20分間、同一温度に維持された後、Y地点
から徐々に降温されて−10K/分の降温速度により6
0分かけて120℃まで冷却された。以上のことから、
本発明に係る加熱ヒータを用いてテープ状の基材を加熱
することで、酸化物超電導体製造用として理想的な加熱
冷却条件を得ることができることが判明した。
【0034】次に前記レーザ蒸着装置と加熱ヒータを用
いて前記基材上に酸化物超電導薄膜を形成する場合につ
いて説明する。まず、長さ1m、幅5mm、厚さ0.1
mmのハステロイからなる金属テープを基材として用
い、この基材にスパッタリングにより中間層として厚さ
0.5μmのYSZの中間層を形成した後、図2に示す
レーザ蒸着装置にセットした。レーザ蒸着用のターゲッ
トはY1Ba2Cu37-xなる組成の酸化物ターゲットを
用いた。
【0035】まず、基材の送り速度を150mm/時間
に設定し、前記と同等の条件で加熱ヒータによる加熱を
行ないつつ蒸着処理室の内部を1×10-5Torr以下
に減圧し、0.2Torrの酸素ガス雰囲気としてから
厚さ1.0μmの酸化物超電導体の前駆体薄膜を成膜し
た。次いでこの前駆体薄膜に760Torrの酸素ガス
雰囲気中において500℃×2時間の熱処理を施してY
1Ba2Cu37-xなる組成の酸化物超電導層を有する超
電導テープを得た。得られた超電導テープの臨界温度を
測定したところ、全長1mにわたり、臨界温度(Tc)
は88〜89Kを示し、臨界電流密度(Jc)は1×1
3〜104A/cm2(77K、0テスラ)の高い特性
を発揮した。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る加熱ヒ
ータは、加熱コイルを中央コイル部で密に、その他の導
入コイル部と導出コイル部で疎に形成してあり、中央コ
イル部での発熱を多く、導入コイル部と導出コイル部で
の発熱を中央コイル部よりも少なくできるので、基材を
加熱する場合に徐々に加熱し、基材と前駆体薄膜を冷却
する場合に徐冷することができ、酸化物超電導体の前駆
体薄膜製造用として所望の温度勾配を得ることができ
る。その際の温度勾配として、昇温時に+10K〜+2
0K/分の割合となるように導入コイル部の発熱量を設
定することが好ましく、徐冷時に−10K/分の割合と
なるように導出コイル部の発熱量を設定することが好ま
しい。
【0037】また、中央コイル部で所定の成膜温度に加
熱された基材と、その基材上に形成された前駆体薄膜
は、導出コイル部で徐々に降温されて徐冷されるので、
基材上に形成された前駆体薄膜に雰囲気中の酸素を十分
に取り込ませることができる。よって前駆体薄膜中に所
望量の酸素を供給することができ、結晶性の良好な酸化
物超電導体の前駆体薄膜の生成が可能になる。また、前
記の条件で加熱冷却するならば、基材と前駆体薄膜との
間の熱膨張差異に起因する熱応力も少なくできるので、
前駆体薄膜にクラックを生じさせることもない。よって
この前駆体薄膜を酸素雰囲気中において熱処理するなら
ば、臨界電流密度の高い超電導特性の優れた酸化物超電
導層を備えた超電導テープを得ることができる。
【0038】更に、基材の送り速度が速い場合は、加熱
ヒータの全長を調整し、導入コイル部と中央コイル部と
導出コイル部の長さをそれぞれ長く調整することで基材
の送り速度の上昇に容易に対応でき、基材の送り速度が
高くても所望の温度勾配で加熱降温処理できる効果があ
る。更に、導入コイル部と中央コイル部と導出コイル部
の長さを調整して設計することにより、種々の基材の送
り速度に容易に対応できるようになる。また、基材と前
駆体薄膜を加熱徐冷する具体的な昇温条件と降温条件と
しては、酸素存在雰囲気を移動中の基材を前記加熱コイ
ルの導入コイル部により、+10K〜+20K/分の割
合で昇温し、移動中の基材を前記中央コイル部により所
定の成膜温度に加熱し、移動中の基材を前記導出コイル
部により−10K/分の割合で降温することが好まし
い。この条件で加熱徐冷するならば、良好な結晶性の前
駆体薄膜を得ることができ、この前駆体薄膜を熱処理す
ることで、臨界電流密度の高い良好な特性の酸化物超電
導層を備えた超電導テープを得ることができる。先の構
成の加熱ヒータをレーザ蒸着装置に備えることにより、
レーザ蒸着装置により良好な結晶性の前駆体薄膜を得る
ことができ、この前駆体薄膜を熱処理することで、臨界
電流密度の高い良好な特性の酸化物超電導層を備えた超
電導テープを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に係る加熱ヒータと基材を
示す構成図、図1(b)は本発明に係る加熱ヒータの温
度分布と基材の温度分布を示すグラフである。
【図2】図2は本発明に係る加熱ヒータを備えたレーザ
蒸着装置の構成図である。
【図3】図3(a)は製造例で用いた本発明に係る加熱
ヒータの構成図、図3(b)は図3(a)に示す加熱ヒ
ータで加熱した基材の温度分布を示すグラフである。
【図4】図4は従来の加熱ヒータの一例と基材の位置関
係を示す説明図である。
【図5】図5(a)は従来の加熱ヒータの一例と基材を
示す構成図、図5(b)は図5(a)に示す加熱ヒータ
の温度分布と基材の温度分布を示すグラフである。
【図6】図6は加熱冷却条件として好ましいものの一例
を示す図である。
【符号の説明】
5 加熱ヒータ、 6 ケース
体、7 加熱コイル、8 導入コイル部、
9 中央コイル部、10 導出コイル部、
11 基材、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 宰 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式 会社フジクラ内 (56)参考文献 特開 平3−158466(JP,A) 特開 平2−196005(JP,A) 特開 昭54−157355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01B 13/00 H01B 12/06 H05B 3/64

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に酸化物超電導層の前駆体薄膜を
    酸素存在雰囲気中において成膜法により形成するための
    真空チャンバの内部に設けられて上方を通過するテープ
    状の基材を加熱する加熱ヒータにおいて、 前記加熱ヒータが、加熱コイルとこの加熱コイルを囲む
    ケース体とからなり、前記加熱コイルが、テープ状の基
    材の導入側の導入コイル部と、テープ状の基材の導出側
    の導出コイル部と、前記導入コイル部と導出コイル部と
    を接続した中央コイル部とからなり、前記導入コイル部
    と導出コイル部のコイルが、中央コイル部のコイルより
    いずれも疎になるように巻回されてなり、前記導入コイル部の発熱量が、酸素存在雰囲気において
    導入コイル部の上方を通過するテープ状の基材を+10
    K〜+20K/分の割合で昇温する強さに設定され、前
    記中央コイル部の発熱量が、中央コイル部の上方を通過
    する基材を所定の成膜温度に加熱する発熱量に設定さ
    れ、前記導出コイル部の発熱量が、導出コイルの上方を
    通過する基材を−10K/分の割合で降温する強さに設
    定されてなることを特徴とする 酸化物超電導テープ製造
    用加熱ヒータ。
  2. 【請求項2】 テープ状の基材の送出装置と巻取装置と
    成膜用のターゲットを備え、酸素ガス供給源に接続され
    た真空チャンバとしての処理容器を備え、レーザ発光装
    置からのレーザビームを前記ターゲットに導入して前記
    送出装置から送出されて前記巻取装置に巻き取られる前
    の基材上に前記ターゲットからの蒸着粒子の堆積を自在
    としたレーザ蒸着装置に備えられ、前記送出装置から送
    出された前記基材の下に配置されることを特徴とする請
    求項1記載の酸化物超電導テープ製造用加熱ヒータ。
  3. 【請求項3】 コイルが疎に巻回された導入コイル部お
    よび導出コイル部と、コイルが密に巻回された中央コイ
    ル部とからなる加熱コイルを用い、この加熱コイルを
    素ガス供給可能な真空チャンバの内部に設置し、この加
    熱コイルの上方でテープ状の基材を移動させ、中央コイ
    ル部の上方を通過する基材を酸素存在雰囲気中の成膜時
    に望まれる所定の成膜温度に、導入コイル部と導出コイ
    ル部の上方を通過する基材を前記規定温度よりも低い温
    度に加熱しながら中央コイル部の上方の基材に酸化物超
    電導層の前駆体薄膜を形成するとともに、 酸素存在雰囲気を移動中の基材を前記加熱コイルの導入
    コイル部により、+10K〜+20K/分の割合で昇温
    し、移動中の基材を前記中央コイル部により所定の成膜
    温度に加熱し、移動中の基材と前駆体薄膜を前記導出コ
    イル部により−10K/分の割合で降温する一方、前記
    前駆体薄膜の形成後に熱処理を施して基材上に酸化物超
    電導層を得る ことを特徴とする酸化物超電導テープの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 テープ状の基材の送出装置と巻取装置と
    成膜用のターゲットを備え、酸素ガス供給源に接続され
    た真空チャンバとしての処理容器を備え、レーザ発光装
    置からのレーザビームを前記ターゲットに導入して前記
    送出装置から送出されて前記巻取装置に巻き取られる前
    の基材上に前記ターゲットからの蒸着粒子の堆積を自在
    としたレーザ蒸着装置に対して、前記送出装置から送出
    された前記基材の下に位置するように前記加熱ヒータを
    設けることを特徴とする請求項3に記載の酸化物超電導
    テープの製造方法。
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