JPH029793A - 三層ペロブスカイト構造をもつLnA↓2Cu↓3O↓7−xの単結晶薄膜及びLnA↓2Cu↓3O↓7−x薄膜の製造法 - Google Patents

三層ペロブスカイト構造をもつLnA↓2Cu↓3O↓7−xの単結晶薄膜及びLnA↓2Cu↓3O↓7−x薄膜の製造法

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JPH029793A
JPH029793A JP63075486A JP7548688A JPH029793A JP H029793 A JPH029793 A JP H029793A JP 63075486 A JP63075486 A JP 63075486A JP 7548688 A JP7548688 A JP 7548688A JP H029793 A JPH029793 A JP H029793A
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高田 利夫
Takahito Terajima
孝仁 寺嶋
Hisanori Bando
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、90に近傍で超伝導を示すものとして注目さ
れている三層ペロブスカイト構造をもつLnAtCu3
Ot−8に関するものである(ここにおいてLnはY、
Nd+ Sm、[Eu、Gd、Dy + Ho、 Er
、 Tm及びYbから選ばれる希土類金属元素を意味し
、AはBa、Sr及びCaから選ばれるアルカリ土類金
属元素を意味する。
)。
更に詳しくは、本発明は上記物質の単結晶薄膜及びその
製造に通切な方法に関するものである。
90に近傍で超伝導を示す三層ペロブスカイト構造をも
つLnA2Cu3O7−、0ff−x膜は、LSIの配
線、SQU I D、  ジョセフソントンネル型素子
などとして、新しい応用が考えられている。
この利用のため“には、膜の1’ cは85に以上、J
cは10’A/cff1以上の電流密度で5000Å以
下の薄膜で上記特性を有し、さらにこれらの膜の形成温
度は低温であることが必要とされる。
LSIの配線材料としては、高い電流密度を必要とする
ので(001)面、  (110)面、(103)面等
に電流が流れるような特定の面を膜面に平行にした単結
晶膜が必要である。
一方、ジョセフソントンネル型素子は、i・ン矛ル接合
のための絶縁用超薄膜が3OÅ以下とされ、このような
接合を形成するためには、表面の平滑性の優れた超伝導
膜や接合のための超薄層の作製が必要である。接合に使
用する絶縁用超薄膜の厚さは超伝導体のコヒーレンスの
長さによって限界がある。(001)面に垂直な方向の
コヒ−レンス長さは4〜7人程度、平行な方向のそれは
15〜3O人といわれている。
従って、接合に使用する絶縁用超薄膜の厚さは、被接合
体となる超伝導体としてどのようなものを使用するかに
よって異なることとなり、超伝導体の(001)面に垂
直な方向が絶縁用超薄膜の厚み方向となる関係において
は、絶縁用超薄膜の1ゾさは10Å以下でなければなら
ない。これに対し、超伝導体の(001)面に平行な方
向が絶縁用超薄膜の方向となる関係においては、絶縁用
超薄膜の厚さは数10人でもよいこととなり、トンネル
接合を形成するには好都合である。
ツレ故、トンネル型接合には(110)面で成長した単
結晶膜が都合がよいこととなる。
以−にのように(110)面が膜面に平行を成す単結晶
膜が応用上に必要であるが、これ以外の特定の面が膜面
に平行を成す単結晶膜も品い電流密度を達成できるため
、線状にして、超伝導磁石を作製する場合に都合がよい
〔従来の技術〕
LnA2Cu3O7−3O7−x単結晶膜は、スパンタ
リング法で製造されている例が圧倒的に多い。このスパ
ンタリング法は、Ln−A−Cu系複合酸化物のターゲ
ットを装造し、次にこのターゲットを真空槽内に設置し
、このターゲットに、0□または/およびArプラズマ
を照射し、同槽内に設置した5rTiO単結晶などの基
板1−にターゲットからの射出金属などをたい積させて
、Ln^2CU3Off−Xの生成をはかるものである
。このLnΔzcu3Oq−xを77に以上の高質超伝
導を示す膜にするにはs o o ”c以上の熱処理が
必要である。
一方、米国のIBMワトソン研究所やスタンフォード大
学では、電子ビーム蒸着によって薄膜の合成を行ってい
るが、蒸着後の膜はアモルファスであり、そのままでは
超伝導特性を示さない。この蒸着膜は、その後800〜
1000℃の高温で熱処理し、三層構造のペロブスカイ
トに結晶化してはじめて77に以上の超伝導特性を示す
ようになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上に掲げた従来のスパッタリング法及び電子ビーム7
着法では、未だ(001)面、(110)面又は(10
3)面が膜面に平行を成す実質的に単結晶といえる膜は
提供されていす、またいずれも方法的に問題がある。
例えば、従来のスパンタリング法では、スパッタリング
に使用するターゲットの製造が容易ではない。また、目
的物の製造のために専らプラズマによるターゲットの攻
撃という手段を採用している為、プラズマ雰囲気の条件
やターゲラI−の良・不良によって目的物の性状が微妙
に変化するだけでなく、プラズマによる基板や生成中の
目的物等の攻撃により、目的物に変化が起こり易く、製
法として再現性に問題がある。
更に問題は、上記製法によりエピタキシャル成長したL
nA2Cu3O7−3Ot−x酸化物膜の超伝導転移点
を77に以上、望ましくは85に以上にするためには、
800℃以上の温度での熱処理が必要である。この熱処
理によって膜の表面が凸凹になり、平滑な面を有する膜
が得られない。また高温熱処理のため基板とLnA2C
u3O7−3Ot−8との間に反応が生じ、5000Å
以下の超薄膜では超伝導が得られない。
従来スバ・ツタリング法で最も低温で得られた例は55
0〜650 ℃に加熱したサファイヤ基板の上に作製し
た2000〜3O00人の膜厚のYBa2Cu3O7−
:+0ff−xが(001)面に配向した単結晶状の膜
であり、これを550〜650 ℃でフ、き処理して8
0に″?:電気抵抗が零になっている報告である。
しかし、80にではまだ不充分であり、X線や電気抵抗
の温度変化などからも膜は不均一であると考えられる。
一方、従来の電子ビーム蒸着法の場合も、蒸着膜に高温
の熱処理を必要とし、その為、使用できる基板の材料が
制限され、基板が不適当な場合には、これと蒸着物質と
の間の化学変化により、蒸着膜の一部又は全部が目的物
とは異なったものとなる等の問題が生ずる。
さらに膜の質にしても、表面の平滑性に劣っており、ま
た高温熱処理による基板との反応のため、膜厚を500
0Å以下にすることが困難である等の問題がある。
本発明者は、上記した事情に鑑み、層状ペロブスカイト
構造をもつLnA2CuxOt−+xを、直接蒸着基板
上へ再現性よく形成することのできる蒸着法につき研究
を重ね、ここに雨期的な本発明を完成するに到った。
(課題を解決するための手段〕と〔作用〕即ち、本発明
は第1に、次の(1)、 (2)、 (3)に示すLn
^ZCu3O”r−Xの単結晶薄膜に係るものである。
(1)三層ペロプスカイト構造をもつLnA2Cu3O
7−3O7−x薄膜であって、その結晶の(001)面
が膜面に平行を成し、薄膜が全体として単結晶を成して
いることを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつ1
.nA2Cu3O7−3Ot−xの単結品薄■り。
(2)三層ペロブスカイト構造をもつLnA2Cu3O
7−3O7、xgJ膜であって、その結晶の(110)
面が膜面に平行を成し、;W膜が全体として単結晶をな
していることを特徴とする三層ペロブスカイト構造をも
つLnA 2Cu3O7− y(h −xの単結晶薄膜
(3)三層ペロブスカイト構造をもつ11Azc+gO
t−8薄膜であって、その結晶の(103)面が膜面に
平行を成し、薄膜が全体として単結晶を成していること
を特徴とする三層ベロヅメカイl−購造をもつ1、nA
2cu3O7xの単結晶薄膜。
また、本発明は第2に上記のLnA2CuJ07−xの
単結晶薄膜の製造に適切な、次の(4)、 (5)に示
す方法に係るものである。
(4)真空蒸着槽内の蒸着基板の表面に、その近傍から
酸素ガスを噴射し、蒸着基板付近にだけ比較的高い圧力
の酸素雰囲気をつくり、Ln、A、Cuの各金属を別々
の藤発源からLn:A:Cuの原子比がおよそ1:2:
3となるように制御しつつ基板上へ同時に蒸発させるこ
とを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつLnA2
Cu3Ot□薄膜の製造法。
(5)真空蒸着槽内の蒸着基板の表面に、その近傍から
酸素ガスを噴射し、決着基板付近にだけ比較的高い圧力
の酸素雰囲気をつくる一方、真空蒸着槽内にプラズマを
発生させ6、Ln、A、Cuの各金属を別々の茎発源か
らln:A:Cuの原子比がおよそl:2:3となるよ
うに制初1しつつ基板上−・同時に蒸発させることを特
徴とする三層ペロブスカイト構造をもつLnA2Cu3
O7−xO?−x薄膜の製造法。
上記した(4)、 (5)の製法で生成するLnA2C
u3O7−iO□−x薄膜が、多結晶となるか単結晶と
なるか、更にはどの様な単結晶となるかは、決着基板と
して使用する物質が多結晶であるか、単結晶であるか、
史にはどの様な単結晶であるかによって決まる。
即ち、1γ1述(1)の三層ペロブスカイI−措1:1
をもつ1、nAzcu3Ot−xの単結晶薄膜を(4)
又は(5)の製法によって得るには、蒸着基板として既
知の5rTi03. MgO。
Coo、 NiO等の単結晶を用い、次の(6)の製法
によればよい。
(6)、 (/l)又は(5)記載の方法において、蒸
着基板として単結晶を用い、且つこの単結晶をその(0
01)面が基板表面となるように用いることを特徴とす
る(1)記載の三層ペロブスカイト構造をもつLnA2
Cu3O7−+0t−xの単結晶薄膜の製造法。
同様に、前述(2)の単結晶薄膜を得るには、次の(力
の製7去によればよい。
(7)、 (4)又は(5)記載の方法において、蒸着
基板として単結晶を用い、且つこの単結晶をその(11
0)面が基板表面となるように用いるごとを特徴とする
(2)記載の三層ペロブスカイト構造をもつLn^zc
u3O+−xの単結晶薄膜の製造法。
更に、(4)又は(5)の製法は、三層ペロブスカイト
構造をもつLnA2Cu3O7−3O.−xの多結晶薄
膜の製造にも利用でき、その際には蒸着基板は、特に制
限されない。
前述の如く、LnA2CI++107−Xの単結晶を、
その特定の結晶面が蒸着基板表面に平行を成すものとし
て得るには、少なくとも蒸着基普反として、その表面が
特定の結晶面となっている単結晶を用いる必要がある。
しかしながら、上記の蒸着基板として求められる条件は
、当然のこと乍らLnA2Cu3O7−JO□1の単結
晶を、その特定の結晶面が芸者基板表面に平行を成すも
のとして得るための必要条件ではあるが、充分条件では
ない。
即ち、前述(1)の目的物を製造する場合と、+iil
 i△(2)の目的物を製造する場合とで、通切な製造
条イ′1が異なり、次の如くなる。
(8)、 (6)記載の方法において、500℃以上に
加熱した蒸着基板上に金属をγ発さ−υることを特(攻
とする(1)記載の三層ペロジスカイ1〜構造をもつ1
.rIA2Cu3O7−x07−xの単結品薄I2の製
造法。
(9)、 (7)記載の方法において、500℃以上5
50℃未満に加熱した蒸着基板上に金属を7に発させて
、先ず表層に(2)記載の三層ペロブスカイト構造をも
つLnAzCUJOy−xの単結晶薄膜を生長させ、そ
の後ここで得た物質を550℃以上に加熱した上で金属
を藤発させることを特徴とする(2)記載の三層ペロブ
スカイト構造をもつLnll2Cu3O7−3O7−x
の単結晶薄膜のC!A造法。
即ら、(1)記載の目的物を得る場合には上記(8)の
如く、温度条件を500 ℃以上、更に望ましくは、5
20℃以上で薄着基板に悪影百を及ぼさない温度以下と
比較的ゆるやかな条件で足り、これによって極めて良質
の結晶構造を示す薄Hりを形成することができる。しか
しながら、(2)記載の目的物を得る場合には、前述(
9)の如く第1段階で温度条件を500℃以上550℃
未満、更に望ましくは53O℃前後として蒸着基板上に
(2)記載の目的物が生成し易い条件を作り、第2段階
で更に高温の550℃以上、好ましくは600 ℃以上
の温度となさない限り、良質の超伝導特性を示す薄膜を
形成することができない。
いいかえれば、第1段階で得られる薄膜も、第2段階で
得られる薄膜もいずれも前述(2)記載の目的物とはな
るが、第1段階で得られる薄膜は、第2段階で薄着基板
表面として利用されるものであり、良質の超伝導特性を
示すのは、第2段階で得られる’jilt々である。従
って後述実施例にも見られる通り、第1段階の操作と第
2段階の操作とは、必ずしも連続して行う必要もない。
以にの如く、目的とするLnll2Cu3O7−xOt
−xの単結晶をどの様なものとして得るかによって、蒸
着基板の表面の結晶面を決め、同時にその温度条件を決
定しなければならない。そして、この温度条件の決め方
によっては、蒸着基板の基4Fj、表面として、前述(
9)の製法の場合と同じ結晶面を用いるにもかかわらず
、下記00)に示す如<(3)記載の目的物を製造する
ことができる。
00)、 (7)記載の方法において、550″C以上
、更に好ましくは600℃以上に加熱した墓石基板りに
金属を蒸発させることを特徴とする(3)記載の三層ペ
ロフ゛スカイト構造をもつLnAzC+1xCjr−x
の単を古晶薄■りの製造法。
以下、本発明の製法を作用と共に更に具体的に説明する
第1に、真空蒸着槽は、当初、例えば10”’Torr
程度の高真空となし、次いで蒸着基板の近傍から同基板
の表面に向けて微量の酸素ガスを継続的に噴射させ、同
基板の表面近傍のみ酸素ガス圧力をio−”〜10’−
’Torrと高くする一方、真空薄着槽の適宜箇所から
同槽内の気体を継続的に排気し、蒸着基板の近傍を除く
大部分の真空蒸着槽内の酸素ガス圧力を10”’ 〜1
0−’Torrにする。
この第1の手段で、真空薄着槽内の蒸着基板近傍以外の
部分の酸素ガス圧力の上限を10− ’Torrとした
のは、同槽内にある蒸発源中のLn、A、Cuを劣化さ
せることなく、その蒸発をスムーズにおこなわせる為で
ある。一方、下限の10−’Torrは、プラズマを発
生させる場合に必要なガス圧力の下限であり、ブうズマ
を利用しない場合には、特に技術的な意味はない。
また、第1の手段で蒸着基板付近のみ酸素ガス圧力を高
くしたのは、IF ”Torr以下の酸素ガス圧力では
、CuをCu”〜Cu”にまで酸化できないからである
尚、プラズマは、蒸発源と蒸着基板との間に高周波コイ
ルを置き、真空蒸着槽の器壁との間で高周波発振させる
ことにより発生させることができるが、このプラズマの
発生は、τ発金属の反応活性を向上させる意味で望まし
い反面、その発生が強いと、生成中の目的物を攻撃する
等して弊害が生ずるので、プラズマ発生に使用する電力
ば、50W〜500W、望ましくは100W前後とする
第2に、Ln、八、Cuの蒸発には、1.n及びAの場
合は電子ビーム、Coの場合は電気抵抗加熱を採用すれ
ばよい。
そして、これら蒸発手段による金属の筑発に畝しては、
実施に先だっておこなう前記」″j゛空蒸着槽内での予
備実験によって決定した電力によって、Ln:A:Cu
の1人発■を、およそ1:2:3となるように設定すれ
ばよい。
即ら、実施に先だっておこなう予備実験により、1−n
 + A + Cuの各金属が、蒸発源に加えた電力量
条件下において単位す、Y間当たりにどの程度蒸発し、
Ln20、、 AO,CuOの蒸着膜を形成するかを、
真空蒸着槽内の蒸着基板付近に設置した膜厚計によって
金属毎に測定し、電力量によるi、n、A、Cuの蒸発
速度を把握し、Ln、A、Cuの実施時の蒸発ヱを蒸発
源に加える電力量によって決定すればよい。
以−ト、製法のシ”elBを説明したが、この製法は、
従来のスパッタリング法との比較において特に明らかな
如く、不純物の介在の余地のない、しかも制御し易い操
作条件下で実施しうる為、再現性良く目的物を得るのに
好適である。
本発明は発明者らが長年にわたって研究して来た酸化物
単結晶薄膜および人工超格子薄膜の作製および構造上の
成果の上に立っている。本発明の酸化物薄膜の作製は反
応性蒸着によっているが、この方法は結晶構造において
完全性が求められる本発明の目的物を得るためには最も
適切であることを見出した。
酸化物を作製する場合の反応性茎着とは、真空槽内に酸
素ガスを導入し、基板上に金属原子を照射して、基板上
で反応させながら酸化物膜を作製する方法をいう。
この反応性蒸着が適切となる主な理由は(a)酸化物の
酸素量が制御できる。(b)良質の単結晶が生成するこ
とである。(a)の酸素量を決定する因子は、酸素圧、
基板温度、金属の付着速度および基板材料であって、そ
れぞれを独立に変化させることができるので、酸素量を
自由に制御し得る。(b)についでは、蒸着基板を単結
晶にすると、非常に良質の単結晶が作製できることを見
出した。例えば、サファイヤC面にNiOを、酸素圧4
 X 10− ’Torr、蒸着速度1蒸着速度1板/
S、基板温Cの条件で作製すると、(111)面が蒸着
基板に平行に成長したNiO単結晶が生成してくるが、
この結晶のX線によるロッキング曲線の半価幅は0.5
6である。これにRF励起による酸素プラズマを発生さ
せると、ロッキング曲線の半価幅は0.06°となり、
結晶性は向上する。
NiOとCoOを交互に積層した人工超格子では、各層
の厚さを小さくするほど、ロッキング曲線はシャープに
なり、基板であるサファイヤとほとんど同じになる。
このように反応性蒸着法は基本的に良質の単結晶を作り
得る条件を具えているが、これは次のように考えられる
結晶が平滑な面を作りながら成長する現象は単層成長と
呼ばれているが、このような成長を行う条件として (1)熱力学的に平衡に近い条件での成長であること (2)結晶化に伴う潜熱をLとずれば1. / RTが
2より大きいこと があげられる。
(1)については、(1)結晶成長速度がおそいこと(
11)表面の高いエネルギー位置2例えば空格子点、キ
ンク、ステフプに優先して原子が吸着する条件であるこ
と、である。(2)は成長する温度が低ければ容易に達
せられる。
反応性蒸着法においては(1)を満足する条件は次の通
りである。
酸素分子は、金属原子にしか吸着されないので、結晶表
面では常に吸着−脱着が行われ、平衡関係が成り立つ。
一方、−旦吸着した金属原子は一般に脱着しない。しか
し、蒸発源の高いエネルギーを持った金属原子は表面で
充分拡散することができ、結晶表面の高いエネルギー位
置に吸着することができる。この到達した金属原子のエ
ネルギに分布が少なく、また到達原子同志が互いに衝突
しないくらい到達する金属原子数を少なくすれば、(1
)の条件は満足されていることになる。到達する金属原
子のエネルギーが途中で変化しないよう、真空(酸素圧
)を10− ’Torr台以下にして、平均自由行程を
長くする必要がある。また蒸発温度が低い金属、例えば
Znの場合にはZnO単結晶の質はよくないので、RF
によって励起する必要がある。
このように反応性蒸着法は、酸化物の結晶成長の条件を
自由に制御できる最も優れた方法であることを、発明者
らは発見するに到ったものであり、このような基礎研究
の成果をLnA2Cu3O7−ff074などの酸化物
超伝導体の作製に応用したものである。
〔実施例] 実施例1 真空槽(750φX1000h)を10−’Torrま
で油拡散ポンプによって排気する。蒸着基板としてサフ
ァイア(単結晶α−A1□0.)を、その表面が(02
22)面(10″″′X 10″″′)となるようにし
て用い、これをW線ヒーターにより650 ℃まで加熱
しこの温度に保持する。蒸着基板の両端2ケ所に酸素ガ
スの噴出ノズルを配置し、酸素ガスを蒸着基板に直接ふ
きつkJる。この際ガス圧は薄着!N板付近だけ10−
2〜10−’Torrにまで上昇するが、蒸着基板から
離れた蒸発源付近では10’−’Torrまでにしかな
っていない。金属Y、Ba、Cuをそれぞれ独立した蒸
発源から蒸着基板上で原子比でl:2:3になるような
蒸発速度(例えば、Y・・・ 1人/5ecBa −−
−2,3人/sec、 Cu −−−1,7人/5ec
)で蒸発させる。さらに蒸発源と蒸着基板の間に高周波
コイルを置いて100Wで高周波発振させて酸素プラズ
マを発生させて蒸発金属を活性化させ蒸着基板上での反
応を促進させる。
ごの様な方法で合成した膜J!21000人の薄膜につ
いて測定したX線回折の結果を第1図に示ず。
YBa2Cu3O7−x構造に特徴的な(013) (
103) (110)のピークが明瞭に観測されており
、結晶膜が得られていることがわかる。
尚、筑発源としてはY、Baについては電子ビム茅発、
Cuについては抵抗加熱蒸発を用いた。次に各りについ
て蒸発方法を述べる。
Y:50gの金属インゴット(99,9%)を用い、こ
れを水冷したルツボに入れ電子線を、加速電圧5KV、
フィシメン1−電?JJL400 mAとして、金属に
あて蒸発させた。
Ba:Yと同様に50gの金属インプラi (99,9
%)を用い、加速電圧5KV、 フイシン〉′ト電流1
00mAとして蒸発を行った。
Cu:抵抗加熱蒸発源として゛アルミナルツボをタング
ステンフィラメントで巻いたものを用い、アルミナルツ
ボの中に金属Cuの粒(2〜3mm)  (99,99
99%)を10g入れフィラメントにIOV、3OAの
電流を流しで蒸発させた。
実施例2 真空槽(750φX1000h)を10−6Torrま
で油拡散ポンプによって排気する。蒸着基板として5r
Ti01単結晶を、その表面が(001)面(10”x
1o″″)となるようにして用い、これをW線ヒーター
により650 ℃まで加熱しこの温度に保持する。蒸着
基板の両端2ケ所に酸素ガスの噴出ノズルを配置し、酸
素ガスを蒸着基板に直接ふきつける。この際ガス圧は薄
着基板付近だけ10−2〜10’ Torrにまで上昇
するが、蒸着基板から離れた蒸発源付近では10−’T
orrまでにしかなっていない。
金属Y、 [3a、 Cuをそれぞれ独立した蒸発源か
ら蒸着基板上で原子比でI:2:3番こなるような蒸発
速度(例えば、v・、、i人/sec、Ba −−−2
,3λ/sec。
Cu・、、 1.7λ/sec)で蒸発させる。さらに
蒸発源と蒸着基板の間に高周波コイルを置いて100W
で高周波発振させてM素プラズマを発生させて蒸発金属
を活性化させ蒸着基板上での反応を促進させる。
この様な方法で合成したnり厚1000人の薄膜につい
て測定したX線回折の結果を第2図に示す(尚、図中x
2.xi、x4.x3Oとあるのは、強度を何倍掛して
図面に表したかを示す倍率である。)。
また、以上で得た薄膜を、650 ℃で3O分加熱した
後、その液体窒素温度77にでの臨界電流密度を常法に
よ/)ij!!I定したところ、400万A //c1
の測定値を得た。この値は、従来のYBa2Cu3O7
−:+OtX超伝導物質の180TjA/ciに比較し
て格段に優れたものといえる。
実施例3 実施例2と全く同様にして、膜厚3O00人の三層ペロ
ブスカイト構造をもつYBa2Cu3O7−:+0t−
xの午結晶′i′3膜を得たにの薄膜について製造後1
0口後に絶対温度と比J肛抗との関係を測定したところ
第3図の結果を得た。
第3図から明らかな如く、この薄膜は、50に弱で超伝
導を示したが、これは酸化度(X)が低い場合に現れる
特性であり、同薄膜が超伝導性を示す斜方晶になってい
ることは、第3図から明らかである。念の為、同薄膜を
酸素中500 ℃で3O分加熱すると、90にで電気抵
抗零を示した。
以上からも、本発明の単結晶薄膜は、従来のものと異な
り、作製した薄膜そのものが超伝導性をもつ特徴のある
1)り質であることがわかる。
実施例4 実施例2と同様にし、てYllazCII:+0ff−
xの単結晶薄膜を製造するに当り、下記の作業を行い、
生成する薄膜の性状をチェンクした。
薄膜を成長させる茎着基板とし7て、表面を研磨した5
rTiOt単結晶とこれをさらにフッ硝酸で化学エンチ
ングした2種類のものを用いた。エンチングをしていな
い基板そのものと膜を3O0人、1000人蒸着したも
のの3種(Qについて走査型電子顕微鏡(S E )v
l )によって調べた。その結果5rTiO□研磨面は
非常に平滑であり、この4二に蒸着した■りも3O0人
という非常に薄い膜厚のときから連続性のよい表面の平
滑な膜になっていることが111明した。さらに1oo
o人の膜厚になっても膜は同様に平滑であることが判明
した。
更にエンチングをした基板とその上にI 000人蒸着
したものの21重類についてSEMによって調べたとこ
ろ、エンチングを行った基板の表面は数μmのエッチピ
ットが現れていた。この上に1000人芸着したもので
もSEM像はほとんど同様であり、nりは忠実に基板表
面を覆って成長しているのが判明した。このことは本発
明によって合成した膜の表面が非常に平滑性に優れてい
ることを表していると言える。
第4図に研磨面上に2000人蒸着した試料について実
施例5の方法によって酸素処理を行ってから測定した電
気抵抗の温度変化の結果を示す。
電気抵抗が零になる温度は90.2にであり抵抗変化の
温度幅も1.7にと非常に狭い値になっており極めて良
質な超伝導薄膜ができているごとがわかる。
第5図に同じ試料について測定した交流帯磁率の温度変
化を示す。電気抵抗が零になった温度付近から帯磁率の
実部(−χ゛)が急峻に増加し始め、それと同時に帯磁
率の虚部(χ“′)も現れてくる。
この結果は電気抵抗が雰になるところで、マイスナー効
果が観測されたことを示している。
以上の事実より膜を成長させる基板としてはその表面が
平坦な研磨面を用いることが望ましく、その場合にはそ
の上に成長させた膜は表面の平滑性のよい極めて良質な
超伝導薄膜となるので、今後SQU [D素子やジョセ
フソン素子等の電子デバイスに使う場合には特に有効で
あると言える。
実施例5 7着後の薄膜は必ずしも良い超伝導特性を示さないので
、酸素雰囲気での処理が必要である。そこで実施例2.
!:同様にしてYBa2Cu3O7−zOt−xの単結
晶薄膜を製造し、蒸着後酸素雰囲気での処理の効果を確
認した。蒸着が終わってから、蒸発源が冷えるのを待っ
て(3O分)、真空槽へ酸素ガスを1気圧になるまで導
入する。この際、蒸着基板の温度は500 ℃まで下げ
ておき、この温度で1気圧の酸素中、1時間保持して膜
の酸素量の調節を行った。この酸素処理を行わない膜に
ついてX線回折の測定から求めた(001)方向の格子
定数C。
は11.749人であり、酸素処理を行った膜について
は11.686人であった。この処理後の格子定数の値
は90に級の超伝導転移温度を持つバルク結晶の格子定
数とほぼ一敗するものである。この処理を行った膜の超
伝導特性は既に実施例4において示L7た通^である。
実施例6 蒸着基板として5rTi03単結晶を、その表面が(1
10)面となるようにして用い、蒸着基板温度を520
℃とする外は実施例2と同様にして膜1!X2000人
のYBa zcu JO+ −xの単結晶薄膜を炸裂し
た。
上記実施に当り、基板そのものの反射電子回折像及び膜
厚2000人のYBa2Cu+0t−xの単結晶薄膜の
反射電子回折像をとり、基板の(110)面上に三層ベ
ロジスカイl−構造をもつYBa2Cu3O7−a07
−xの(110)面がエピタキシャルに成長しているこ
とを確認した。
また、単結晶薄膜については、更にSEM写貫をとり、
その表面の平滑性を確認した。
実施例7 実施例1と同様の方法によって金属YとSrを電子ビー
ム加熱、余興Cuを抵抗加熱により茎発させて640″
Cに保った5rTiO:+ (OO1)基板上へ薄膜を
合成した。第6図は膜厚1000人の試料について測定
したX線回折パターンであり、YBa2Cu3O7−3
O.−2と同様の三層ペロブスカイト構造の(005)
ピークにltl ”’+する回折ピークh<H測される
実施例8 実施例2と同様の方法によってLnをDy、 Erにし
て合成した膜について測定したX線回折パターンを第7
図、第8図に示す。1、nがYの場合と比べて特徴的な
ことは、これらの系では(001)ピークが最も強度が
強くなっていることである。これは(001)ピークに
対応した面間隔は希土類金属イオンの間隔であって、r
ay、 IErが原子番号が大きいので、そのXyAに
対する散乱因子が大きくなり、その繰り返;、による回
折が強くなるためである。
実施例9 蒸着基板の外周縁をとり囲むl’−ナラ状の酸素拡散室
に酸素ガスの噴出ノズルを差し込み、酸素、ノズルから
の噴出酸素が、酸素拡散室で一旦拡散し、その後、酸素
拡散室の内周面に設けた間隙から蒸着基板表面に沿って
薄U状に噴出するようにした以外は、実施例2と同様に
して、膜)1100人の薄膜を得た。
上記で得た膜厚100人の薄■ジについて:111定し
たX線回折の結果は第9図の通りであった。
また、第10図に同γ!U膜を実施例5の方法によって
酸素処理を行ってから測定した電気抵抗の温度変化を、
第11図に同薄膜について測定した交流帯磁率の温度変
化を示す。
これらの結果から、膜厚100人の超コJ膜においても
、82にで電気抵()″〔が零を示す超伝導)y膜が得
られていることがわかる。
実施例10 蒸着基板として5rTiO:+単結晶を、その表面が(
110)面となるようにして用い、その加熱温度を、5
3O℃,550’c、580℃又は63O℃とした外は
、実施例9と同様にして、前述各温度条件毎に膜厚50
0人のY!す膜を11だ。
ここで得た薄膜4種類について、5rTiO,単結晶基
板の(0013方向又は〔110〕方向から電子ビーム
を照射して各薄膜の結晶H;、y、造を反射電子回折像
により確認した。
その結果は、第12a図〜第15a図(〔001〕方向
より電子ビーム照射)及び第12b図〜第15b図((
110)方向より電子ビーム照射)に示す通りであり、
53O ℃では第12a図、第12b図に見られる通り
蒸着基板である5rTi03Cli結晶の表面の(11
0)面に平行な(110)面を有するYBa2Cu3O
7−3O□−の単結晶薄膜が生成し、また6 3O ℃
では第isa図、第15b図に見られる通り5rTiO
□単結晶の表面である(ilo)而に平行な(103)
面を有するYRa 2Cu :107− Xの単結晶薄
膜が生成していることが判明した。
一方、53O℃と63O℃との間に位置する550℃及
び580 ℃では、第13a図、第13b図及び第14
a図、第14b図に見られる通り、53O ℃で得られ
るYBa2Cu3O7−3(1+−xの単結晶薄膜と6
3O℃で得られるYBa2Cu3O7−3Ot−xの単
結晶1膜の両結晶が混在する薄膜が生成していることが
判明した。
次に、前述63O℃で得た膜17500人のYB32C
u3Ot−Hの単結晶薄膜について、実施例5の方法に
よって酸素処理を行ってから電気抵抗の温度変化を測定
した。その結果は第16図の通りであり、80に付近で
超伝導を示すことが判明した。
実施例11 茎発金属として、YにかえてErを用いることとした外
は、実施例10と同様にして茅音拮板温度53O℃58
0℃,63O℃毎に、膜厚500人の薄Hぐを得た。
ここで得た3種類について、実施例IOと同様に2種の
方向から電子ビームを照射して、各薄膜の結晶構造を反
射電子回折像により確認した。
その結果は、第17a図〜第19a図((001〕方向
より電子ビーム照射)及び第i7b図〜第19b図((
110)方向より電子ビーム照射)に示す通りであり、
53O″Cでは第17a図、第17b図に見られる通り
、蒸着基(反であるSrT i01単結晶の表面の(1
10)面に平行な(110)面を有するIErBazC
II:+0t−xO) ’p−結晶’;r’J 119
が生成し、また6 3O ℃では第19a図、第191
)図に見られる通り5rTi03単結晶の表面である(
110)面に平行な(103)面を有するErBa2C
u3O7−3O.−xの単結晶薄膜が生成していること
が判明し7た。
一方、580℃では第18a図、第18b図に見られる
通り、53O℃で得られるEr口a2Cu3O7−:+
0t−xのQi結晶薄膜と63O℃で得られるErBa
2Cu3Ot−6の単結晶薄膜の両結晶が混在する薄膜
が生成していることが判明した。
実施例12 蒸着基板として5rTi03単結晶を、その表面か(1
10)面となるようにして用い、蒸着基板の加熱温度を
520℃とした外は、実施例9と同様にして、先ず膜P
l l 50人の薄膜を得た。
次いで、上記で得た表層に150人の薄膜を有する蒸着
基板を、そのまま蒸着基板となし、この蒸着基板の加熱
温度を63O℃とした外は再び実施例つと同様にして、
新たに膜J!7850人の薄膜を得た。
上記で得た膜厚850人の薄膜について、SrTiO3
単結晶をの(001)方向又は(110)方向から電子
ビームを照射して同薄膜の結晶構造を反射電子回折像に
より確認した。
その結果は、第20a図及び第20b図に示す通りであ
り、5rTiO,、単結晶の表面の(110)面に平行
な(110)面を有する良質のYBa2Cu3O7−i
078の単結晶薄膜が生成していることが判明した。
次に、上記で得た+19厚850人のYBa2Cu10
□−xの単結晶薄膜について、実施例5の方法によって
酸素処理を行ってから、電気抵抗の温度変化を測定した
。その結果は第21図の通りであり、80に付近で超伝
導を示すことが判明した。
〔発明の効果〕
本発明(])、 (2)、 (3)の三層ペロジスカイ
1−構造をもつLnA2Cu3O7−zf)r−xの単
結晶薄膜は、単結晶の(001)面、(]、10)面又
は(103)面が、膜面に平行を成して結晶成長したも
のである。
その為、膜状の超伝導材料として利用する際に要望され
る高電流密度を得るのに最適の結晶構造を有するもので
ある。
さらに、重要なことは、素子として構成する場合にLn
A2Cu3O7−3Ot−xが単結晶であれば、その上
に?IgOなどの絶縁体qi結晶や酸化ゲイ素などの半
導体単結晶を積層することが可能になる。これはジョセ
フソン素子を構成する場合や半導体素子の中に超伝導性
LnA2Cu3O7−10t−xを用いる場合にも、L
nA2Cu3O、−Xが単結晶であれば、その上に構成
する結晶をエピクキジャル成長によってCIi結晶化で
きるということを意味する。特にジョセフソン素子の場
合、絶縁層は数10Å以下で均一であることが必要とさ
れるが、本発明に係る薄膜の如く超伝導体が平滑な表面
をもつ単結晶であれば、MgOなとの単結晶絶縁層を数
10Å以下に均一に積層することが可能となる。
また、本発明(4)、 (5)によれば、500〜80
0℃という比較的低温下にある蒸着基板上に、不純物の
介在の余地のない、しかも制j″)IIL易い操作条件
下で、直接ペロブスカイト構造をもつLnA2Cu、。
o?−XFjI膜を形成することができる。
しかも、本発明では100人といった、従来提累をみな
い薄い膜厚の薄膜の形成も可能である。
特に発明(5)は、蒸着基板の温度が500 ℃付近で
あっても、再現性よく、目的物を提供しうる方法として
利用性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得たYBa2Cu3O7−:+0
7−xR’J膜のX線回折図であり、第2図は、実施例
2で得たYBa2Cu3O7−J7−xの薄膜のX線回
折図であり、第3図は、実施例3で得たYBa2Cu3
O7−z07□のgJ膜の電気抵抗温度相関図である。 更に第4図は、実施例4でエツチングしない5rTie
s単結晶基板上に形成した膜厚2000人のYBazc
usor−x薄膜の電気抵抗−温度1]1関図であり、
第5図は同薄膜の交流帯磁率−温度相関図である。 第6図は、実施例7で得たYSr2CuaOt−x薄膜
のX線回折図である。 第7図は、実施例8で得たDy口a2cu:IO□−X
薄膜のX線回折図であり、第8図は同実施例で得たEr
Ba2Cu3Ot−x薄膜のX線回折図である。 第9図は、実施例って得たYBa2Cu3O7−)0□
−X薄膜のX線回折図であり、第10図は同薄膜の電気
抵抗−温度t口開図であり、第11図は同薄膜の交流4
1ヲ磁率−温度相関図である。 第f2a図、第13a図、第14a図、第15a図及び
第12b図、第13b図、第1.lb図、第15b図は
、実施例10で得たY[1a2Cu3O7−3O7−x
 F薄膜の結晶構造を示す反射電子回折像の写真であり
、第1G図は実施例10得た薄膜の電気抵抗−温度相関
図である。 第17a図、第18a図、第19a図及び第17h図、
第18b図、第19b図は、実施例11で得たErBa
2Cu3O7−、07−に薄j1りの結晶構造を示す反
射電子回折像の写真である。 第20a図及び第20b図は、実施例12で得たYBa
2Cu3O7−3O□−X薄膜の結晶構造を示す反射電
子回折像の写真であり、第21図は実施例12で得た薄
膜の電気抵抗−温度相関図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)三層ペロブスカイト構造をもつLnA_2Cu_
    3O_7_−_x薄膜であって、その結晶の(001)
    面が膜面に平行を成し、薄膜が全体として単結晶を成し
    ていることを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつ
    LnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜。ここ
    においてLnはY、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、H
    o、Er、Tm及びYbから選ばれる希土類金属元素を
    意味し、AはBa、Sr及びCaから選ばれるアルカリ
    土類金属元素を意味する。
  2. (2)三層ペロブスカイト構造をもつLnA_2Cu_
    3O_7_−_x薄膜であって、その結晶の(110)
    面が膜面に平行を成し、薄膜が全体として単結晶を成し
    ていることを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつ
    LnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜。ここ
    においてLnはY、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、H
    o、Er、Tm及びYbから選ばれる希土類金属元素を
    意味し、AはBa、Sr及びCaから選ばれるアルカリ
    土類金属元素を意味する。
  3. (3)三層ペロブスカイト構造をもつLnA_2Cu_
    3O_7_−_x薄膜であって、その結晶の(103)
    面が膜面に平行を成し、薄膜が全体として単結晶を成し
    ていることを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつ
    LnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜。ここ
    においてLnはY、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、H
    o、Er、Tm及びYbから選ばれる希土類金属元素を
    意味し、AはBa、Sr及びCaから選ばれるアルカリ
    土類金属元素を意味する。
  4. (4)真空蒸着槽内の蒸着基板の表面に、その近傍から
    酸素ガスを噴射し、蒸着基板付近にだけ比較的高い圧力
    の酸素雰囲気をつくり、Ln、A、Cuの各金属を別々
    の蒸発源からLn:A:Cuの原子比がおよそ1:2:
    3となるように制御しつつ基板上へ同時に蒸発させるこ
    とを特徴とする三層ペロブスカイト構造をもつLnA_
    2Cu_3O_7_−_x薄膜の製造法。ここにおいて
    LnはY、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er
    、Tm及びYbから選ばれる希土類金属元素を意味し、
    AはBa、Sr及びCaから選ばれるアルカリ土類金属
    元素を意味する。
  5. (5)真空蒸着槽内の蒸着基板の表面に、その近傍から
    酸素ガスを噴射し、蒸着基板付近にだけ比較的高い圧力
    の酸素雰囲気をつくる一方、真空蒸着槽内にプラズマを
    発生させ、Ln、A、Cuの各金属を別々の蒸発源から
    Ln:A:Cuの原子比がおよそ1:2:3となるよう
    に制御しつつ基板上へ同時に蒸発させることを特徴とす
    る三層ペロブスカイト構造をもつLnA_2Cu_3O
    _7_−_x薄膜の製造法。ここにおいてLnはY、N
    d、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm及びY
    bから選ばれる希土類金属元素を意味し、AはBa、S
    r及びCaから選ばれるアルカリ土類金属元素を意味す
    る。
  6. (6)請求項(4)又は(5)記載の方法において、蒸
    着基板として単結晶を用い、且つこの単結晶をその(0
    01)面が基板表面となるように用いることを特徴とす
    る請求項(1)記載の三層ペロブスカイト構造をもつL
    nA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜の製造法
  7. (7)請求項(4)又は(5)記載の方法において、蒸
    着基板として単結晶を用い、且つこの単結晶をその(1
    10)面が基板表面となるように用いることを特徴とす
    る請求項(2)記載の三層ペロブスカイト構造をもつL
    nA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜の製造法
  8. (8)請求項(6)記載の方法において、500℃以上
    に加熱した蒸着基板上に金属を蒸発させることを特徴と
    する請求項(1)記載の三層ペロブスカイト構造をもつ
    LnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜の製造
    法。
  9. (9)請求項(7)記載の方法において、500℃以上
    550℃未満に加熱した蒸着基板上に金属を蒸発させて
    、先ず表層に請求項(2)記載の三層ペロブスカイト構
    造をもつLnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄
    膜を生長させ、その後ここで得た物質を550℃以上に
    加熱した上で金属を蒸発させることを特徴とする請求項
    (2)記載の三層ペロブスカイト構造をもつLnA_2
    Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜の製造法。
  10. (10)請求項(7)記載の方法において、550℃以
    上に加熱した蒸着基板上に金属を蒸発させることを特徴
    とする請求項(3)記載の三層ペロブスカイト構造をも
    つLnA_2Cu_3O_7_−_xの単結晶薄膜の製
    造法。
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