JPH04211480A - 塗料またはコーティング剤用組成物 - Google Patents

塗料またはコーティング剤用組成物

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JPH04211480A
JPH04211480A JP6318791A JP6318791A JPH04211480A JP H04211480 A JPH04211480 A JP H04211480A JP 6318791 A JP6318791 A JP 6318791A JP 6318791 A JP6318791 A JP 6318791A JP H04211480 A JPH04211480 A JP H04211480A
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Japan
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silyl group
vinyl resin
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Yasushi Kato
康 加藤
Hisao Furukawa
久夫 古川
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、末端あるいは側鎖に加
水分解性シリル基を含有するビニル系樹脂および繊維素
系化合物、さらに要すればアクリル系樹脂からなる塗料
またはコーティング剤として有用な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】本発明者
らは、末端あるいは側鎖に加水分解性基を有するシリル
基を含有するビニル系樹脂が、ビニル系樹脂の特徴であ
る高光沢、耐候性、耐変色性などの優れた特徴だけでな
く、加水分解性シリル基による無機物に対する密着性の
向上、さらに水分、とくに大気中の水分により常温で架
橋し、緻密な網状構造を形成し、耐溶剤性、耐水性、耐
熱性、高い硬度、耐候性の優れた硬化物を与える樹脂で
あることを見出し、先に特許出願をしている(特開昭5
4−36395号公報)。
【0003】本発明者らは、さらにシリル基含有ビニル
系樹脂の検討を進め、繊維素系化合物、要すればさらに
アクリル系樹脂との混合により、種々の利点をうること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は主鎖が実質的に
ビニル系重合体からなり、末端あるいは側鎖に一般式(
I) :
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素
数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル
基、R2 は水素または炭素数1〜10のアルキル基、
アリール基またはアラルキル基を示し、nは1、2また
は3の整数である)で表わされる加水分解性基と結合し
たケイ素基を1分子中に少なくとも1個有するシリル基
含有ビニル系樹脂20〜99.9部(重量部、以下同様
)および繊維素系化合物0.1 〜80部(合計量で1
00 部)からなる塗料またはコーティング剤用組成物
および主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、末端あ
るいは側鎖に一般式(I) で表わされる加水分解性基
と結合したケイ素基を1分子中に少なくとも1個有する
シリル基含有ビニル系樹脂5〜99.9部、アクリル系
樹脂1〜95部および繊維素系化合物0.1 〜80部
(合計量で100 部)からなる塗料またはコーティン
グ剤用組成物に関する。
【0007】
【実施例】本発明に用いられるシリル基含有ビニル系樹
脂は、一般式(I) :
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素
数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル
基、R2 は水素または炭素数1〜10のアルキル基、
アリール基またはアラルキル基を示し、nは1、2また
は3の整数である)で示される加水分解性基を有するケ
イ素基(シリル基)を1分子中に少なくとも1個、好ま
しくは2個以上有する樹脂である。
【0010】本発明に用いるシリル基含有ビニル系樹脂
の製造は種々の方法で可能であるが、 A  炭素−炭素二重結合を有するビニル系樹脂とヒド
ロシランとによるヒドロシリル化反応による方法、B 
 ビニル系化合物と重合性二重結合を有するシリル化合
物との共重合による方法 などが工業的に有効な方法である。
【0011】以下にA法、B法について詳細に説明する
【0012】A法によるばあい、ヒドロシラン化合物を
炭素−炭素二重結合を有するビニル系樹脂と触媒の存在
下で反応させることにより、本発明に用いるシリル基含
有ビニル系樹脂が容易に製造される。
【0013】前記ヒドロシラン化合物は一般式(II)
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭
化水素基、Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、ア
ミノキシ、フェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基など
の加水分解性基、nは1〜3の整数である)で示される
化合物である。
【0016】一般式(II)で示されるヒドロシラン化
合物を具体的に例示すると、メチルジクロルシラン、ト
リクロルシラン、フェニルジクロルシランのごときハロ
ゲン化シラン類;メチルジエトキシシラン、メチルジメ
トキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメトキ
シシラン、トリエトキシシランのごときアルコキシシラ
ン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキ
シシラン、トリアセトキシシランのごときアシロキシシ
ラン類;メチルジアミノキシシラン、トリアミノキシシ
ラン、メチルジアミノシラン、トリアミノシランなどの
各種シラン類があげられる。
【0017】ヒドロシラン化合物として安価な基礎原料
で高反応性のハロゲン化ヒドロシラン化合物を使用した
ばあい、えられるシリル基含有ビニル系樹脂は、空気中
に暴露するとハロゲン化水素を発生しながら常温で速や
かに硬化するが、ハロゲン化水素による刺激臭や腐食に
問題があり、限定された用途にしか実用上使用できない
ので、さらに続いてハロゲン基を他の加水分解性基に変
換することが望ましい。
【0018】一般式(II)で示されるヒドロシラン化
合物の使用量は、ビニル系樹脂に含まれる炭素−炭素二
重結合に対し、任意の量使用しうるが、0.5 〜2倍
モルの使用が好ましい。これ以上の量のヒドロシラン化
合物の使用を妨げるものではないが、未反応のヒドロシ
ラン化合物として回収されるだけである。
【0019】A法に使用されるビニル系樹脂としては、
水酸基を含むビニル系化合物を除く以外、それを構成す
る単量体にはとくに限定はなく、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シルなどのアクリル酸やメタクリル酸のエステル;アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸などのカ
ルボン酸;無水マレイン酸のような酸無水物;グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエポ
キシ化合物;ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニル
エーテルなどのアミノ化合物;アクリルアミド、メタク
リルアミド、イタコン酸アミド、α− エチルアクリル
アミド、クロトンアミド、フマル酸ジアミド、マレイン
酸ジアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−
ブトキシメチルメタクリルアミドなどのアミド化合物;
アクリロニトリル、スチレン、α− メチルスチレン、
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどから
選ばれた単量体を主成分とする樹脂が適当である。
【0020】これらビニル化合物の単独あるいは混合物
の共重合時に、一部アクリル酸アリルやメタクリル酸ア
リル、ジアリルフタレートなどをラジカル共重合させる
ことにより、ビニル系樹脂中にヒドロシリル化反応のた
めの炭素−炭素二重結合を導入しうる。炭素− 炭素二
重結合の導入に必要なモノマーの使用量は、目的とする
樹脂中のシリル基の数に応じて任意に定めることができ
る。
【0021】また、アミド基を含むモノマーを共重合さ
せることにより、とくに下地への密着性を改善すること
ができる。
【0022】さらに、n−ドデシルメルカプタンのごと
き連鎖移動剤を加えることにより分子量を調節すること
ができる。
【0023】これらビニル系化合物の重合の際、溶剤を
使用しても、しなくてもよいが、使用するばあいにはエ
ーテル類、炭化水素類、酢酸エステル類のごとき非反応
性の溶剤の使用が好ましい。
【0024】ヒドロシラン化合物を炭素−炭素二重結合
に反応させる段階で使用される触媒としては、遷移金属
錯体が好ましく使用される。
【0025】前記遷移金属錯体の例としては、白金、ロ
ジウム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選ば
れたVIII族遷移金属錯体化合物が好ましい例として
あげられる。
【0026】ヒドロシリル化反応は50〜150 ℃の
任意の温度で達成され、反応時間は1〜10時間程度で
ある。
【0027】B法によるばあい、一般式(III) :
【0028】
【化6】
【0029】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭
化水素基、、R3 は重合性二重結合を有する有機残基
、Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、アミノキシ
、フェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基などの加水分
解性基、nは1、2または3の整数である)で示される
シラン化合物と各種ビニル系化合物とをラジカル重合す
ることにより製造される。
【0030】一般式(III) で示されるシラン化合
物の例としては、たとえば
【0031】
【化7】
【0032】などがあげられる。
【0033】これらのシラン化合物は種々の方法により
合成されるが、たとえばアセチレン、アリルアクリレー
ト、アリルメタクリレート、ジアリルフタレートとメチ
ルジメトキシシラン、メチルジクロルシラン、トリメト
キシシラン、トリクロルシランとを触媒の存在下で反応
させることにより製造することができる。
【0034】B法で使用されるビニル系化合物としては
、A法においてビニル系樹脂を合成する際に使用した化
合物を使用することが可能であるが、A法において記載
の化合物以外に、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、2−ヒドロキシビニルエーテル、N−メチロ
ールアクリルアミド、アロニクス5700(東亜合成(
株)製)などの水酸基を含むビニル系化合物も使用可能
である。
【0035】これらビニル系化合物とシラン化合物との
共重合体の合成は、通常の溶液重合法で行なわれ、ビニ
ル系化合物、シラン化合物、ラジカル開始剤、適当な分
子量のシリル基含有共重合体をうるために必要に応じて
使用されるn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタンのごとき連鎖移動剤を加え、50〜150 
℃で反応させることにより行なわれる。
【0036】溶剤は、使用しても、しなくてもよいが、
使用するばあいは、エーテル類、炭化水素類、酢酸エス
テル類のごとき非反応性の溶剤の使用が好ましい。
【0037】本発明に用いられるシリル基含有ビニル系
樹脂には、とくに限定はないが、とくに塗膜の耐候性、
耐黄変性の必要な分野などに使用されるばあい、シリル
基含有ビニル系樹脂に含まれるスチレン単位の量は0〜
5%(重量%、以下同様)であるのが好ましい。
【0038】このようにしてえられたシリル基含有ビニ
ル系樹脂は、公知の方法で加水分解性基を他の加水分解
性基に変換してもよい。
【0039】以上のようにして、主鎖が実質的にビニル
系重合体からなり、末端あるいは側鎖に加水分解性基と
結合したケイ素基を1分子中に少なくとも1個以上有す
るシリル基含有ビニル系樹脂がえられる。
【0040】本発明においては、前記シリル基含有ビニ
ル系樹脂とともに繊維素系化合物が使用される。
【0041】繊維素系化合物は、種々の天然樹脂および
合成樹脂に加えられ、速乾性のラッカーの製造に使用さ
れているが、シリル基含有ビニル系樹脂に繊維素系化合
物を加えることにより、溶剤ばなれが改善され、速乾性
の組成物にしうる。
【0042】本発明に用いられる繊維素系化合物として
は、たとえば硝化綿、アセチルセルロース、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート、エチルセルロース、ベンジルセルロースなどが
あげられる。
【0043】本発明の組成物における前記シリル基含有
ビニル系樹脂と繊維素系化合物との配合割合は、両者の
合計が100 部になるようにシリル基含有ビニル系樹
脂20〜99.9部および繊維素系化合物0.1 〜8
0部である。シリル基含有ビニル系樹脂の配合割合が2
0部未満になると、本発明の組成物の室温のごとき低い
温度での硬化性が不充分となり、99.9部をこえると
乾燥性や塗装作業性、さらには塗膜の耐ガソリン性が改
善されなくなる。
【0044】このようにしてえられる本発明の組成物は
、速乾性であるとともに、一般の組成物に比べてシリル
基含有ビニル系樹脂の優れた性質により耐候性、耐溶剤
性、耐水性、密着性の優れた高硬度の塗膜を与える。
【0045】本発明の組成物には、シリル基含有ビニル
系樹脂および繊維素系化合物の他に、さらにアクリル系
樹脂を配合してもよい。
【0046】本発明のシリル基含有ビニル系樹脂と繊維
素系化合物とからなる組成物に、さらにアクリル系樹脂
を配合したばあいには、耐溶剤性、耐候性、密着性、乾
燥性などの良好な組成物となる。また、本発明の組成物
の相溶性を改善することができる。
【0047】前記組成物を用いることにより、アクリル
系樹脂と繊維素系化合物とからなる組成物が耐候性など
の優れた速乾性のラッカーとして使用されているが、こ
の従来からの組成物の耐溶剤性、密着性などに劣るとい
う問題が、シリル基含有ビニル系樹脂により改善され、
さらに耐候性の向上した塗膜がえられる。
【0048】また、アクリル系樹脂塗料の1つに常温乾
燥型アクリル系樹脂塗料があり、この塗料は耐候性、光
沢保持性に優れている反面、高分子量であることからく
る作業性の問題および耐溶剤性に劣るという問題がある
が、シリル基含有ビニル系樹脂と併用することにより、
組成物中のシリル基含有ビニル系樹脂の硬化による耐溶
剤性の向上および比較的低分子量の常温乾燥型アクリル
系樹脂でも優れた塗膜物性がえられるため、高分子量ア
クリル系樹脂塗料の問題であった作業性、肉もち感など
の欠点を改善することができ、また同時に密着性、耐候
性などの塗膜物性の改善をはかることができる。
【0049】さらに、アクリル系樹脂塗料の1つである
熱硬化型アクリル系樹脂とメラミン樹脂との組成物に、
シリル基含有ビニル系樹脂を併用したばあいにも、組成
物中のシリル基含有ビニル系樹脂が常温または低温で硬
化するため、低温加熱でも耐溶剤性などの物性に優れた
塗膜をうることが可能となり、また、同時に密着性、耐
候性などの改善がはかられる。
【0050】前記アクリル系樹脂には、とくに限定はな
く、本発明に用いるシリル基含有ビニル系樹脂を合成す
るのに用いられるシラン化合物以外のビニル系化合物を
共重合することによりえられる通常一般に使用されてい
るアクリル系樹脂が用いられる。とくに塗膜の耐候性、
耐黄変性の必要な分野などに使用されるばあいには、ア
クリル系樹脂に含まれるスチレン単位の割合は0〜5%
であるのが好ましい。
【0051】本発明の組成物にアクリル系樹脂を配合す
るばあいの配合割合としては、これら3種の成分の合計
量が100 部になるようにシリル基含有ビニル系樹脂
5〜99.9部、アクリル系樹脂1〜95部および繊維
素系化合物0.1 〜80部、好ましくはシリル基含有
ビニル系樹脂5〜99部、アクリル系樹脂1〜95部お
よび繊維素系化合物0.1 〜80部である。シリル基
含有ビニル系樹脂が5部未満ではアクリル系樹脂を配合
した本発明の組成物の室温のごとき低い温度での硬化性
が不充分となり、99.9部をこえると乾燥性や塗装作
業性が改善されなくなる。アクリル系樹脂が1部未満で
は乾燥性が改善されず、95部をこえると硬化性が不充
分になる。また、繊維素系化合物が0.1 部未満では
乾燥性や塗膜の耐ガソリン性が不充分になり、80部を
こえると硬化性能が充分でなくなる。
【0052】本発明の組成物は、常温または加熱により
優れた硬化物になるが、このばあい、硬化促進剤を使用
してもよく、しなくてもよい。硬化促進剤を使用するば
あいは、アルキルチタン酸塩、オクチル酸錫、ジブチル
錫ジラウレート、オクチル酸鉛などのカルボン酸金属塩
;モノブチル錫サルファイド、ジブチル錫ジ− オクチ
ルメルカプタイドなどのスルフィド型、メルカプチド型
有機錫化合物;p−トルエンスルホン酸、フタル酸など
の酸性促進剤;テトラエチレンペンタミン、トリエチレ
ンジアミン、N−β− アミノエチル−γ− アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミン類、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性促進剤が有効
である。 これら硬化促進剤の添加量は、シリル基含有ビニル系樹
脂(固形分)に対して0.001 〜10%で使用する
のが好ましい。
【0053】本発明の組成物は、含まれる繊維素系化合
物、要すれば含まれるアクリル系樹脂の種類により、速
乾性で密着性、耐溶剤性、耐候性に優れた塗膜を与える
。また、金属、プラスチックのコーティング用およびプ
ライマー、下塗り塗料、中塗り塗料、上塗り塗料、メタ
リックベース塗料として有用である。
【0054】本発明の組成物には、エチルシリケートな
どのシリル基含有ビニル系樹脂と共縮合可能な化合物を
添加してもよく、これらの添加により、表面硬度などの
物性の向上を図ることも可能である。
【0055】また、種々の充填剤、顔料などを配合する
ことも可能であり、このような充填剤、顔料の例として
は、各種シリカ類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
、酸化チタン、酸化鉄、ガラス繊維など種々のものがあ
げられる。
【0056】さらに、塗料、コーティング剤として用い
られている種々の樹脂などとブレンドすることが可能で
あり、たとえばラッカー系塗料、アルキッド塗料、メラ
ミン塗料、エポキシ塗料などと適切な割合で混合し、使
用することができ、現在用いられているこれら塗料、コ
ーティング剤の密着性、耐候性などの物性を向上させる
ことができる。
【0057】このように、本発明の組成物は前記の用途
だけでなく、航空機、建造物、自動車、ガラスなどの被
覆組成物、密封組成物および各種無機物の表面処理剤な
どに使用される。
【0058】つぎに、本発明の組成物を実施例に基づき
説明する。
【0059】合成例1 90℃に加熱した90gのキシレン中に、スチレン30
g、メタクリル酸アリル16g、メタクリル酸メチル2
0g、メタクリル酸n−ブチル19g、アクリル酸ブチ
ル14g、無水マレイン酸2g、アクリルアミド4g、
n−ドデシルメルカプタン2g、n−ブタノール10g
にアゾビスイソブチロニトリル2gを溶かした溶液を滴
下し、10時間反応させ、分子量8000のアリル型不
飽和基含有ビニル系重合体をえた。
【0060】えられた重合体の赤外吸収スペクトルには
1648cm−1の炭素−炭素二重結合による吸収およ
び1780cm−1の酸無水物の吸収が観測された。
【0061】えられた重合体溶液から減圧下40gの溶
剤を除去し、大部分のn−ブタノールを除去した。えら
れたアリル型不飽和基含有ビニル共重合体溶液16gに
メチルジメトキシシラン1.5 g、塩化白金酸0.0
005gをイソプロパノールに溶かした溶液を加えて密
封下、90℃で6時間反応させた。このものの赤外吸収
スペクトルには1648cm−1の吸収はなく、シリル
基含有ビニル系重合体がえられた。
【0062】合成例2 70℃に加熱した70gのキシレン中にγ− メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン22g、メタクリル
酸メチル52g、メタクリル酸n−ブチル15g、アク
リル酸n−ブチル18g、アクリルアミド2g、n−ブ
タノール10g、n−ドデシルメルカプタン1gにアゾ
ビスイソブチロニトリル2gを溶かした溶液を滴下し、
10時間反応させ、分子量14,000のシリル基含有
ビニル系樹脂をえた。
【0063】合成例3 90℃に加熱した70gのキシレン中にスチレン30g
、γ− メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2
2g、メタクリル酸メチル22g、メタクリル酸n−ブ
チル15g、アクリル酸n−ブチル18g、アクリルア
ミド2g、n−ブタノール10g、n−ドデシルメルカ
プタン1gにアゾビスイソブチロニトリル2gを溶かし
た溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量12,00
0のシリル基含有ビニル系樹脂をえた。
【0064】合成例4 90℃に加熱した70gのキシレン中に、スチレン30
g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2
2g、メタクリル酸メチル22g、メタクリル酸n−ブ
チル15g、アクリル酸n−ブチル18g、n−ドデシ
ルメルカプタン1gにアゾビスイソブチロニトリル2g
を溶かした溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量1
2,000のシリル基含有ビニル系樹脂をえた。
【0065】合成例5 90℃に加熱した酢酸n−ブチルに、スチレン30g、
メタクリル酸メチル20g、メタクリル酸n−ブチル3
0g、アクリル酸n−ブチル20gにアゾビスイソブチ
ロニトリル0.1 gを溶かした溶液を滴下し、10時
間反応させ、分子量25,000のアクリル樹脂をえた
【0066】合成例6 70℃に加熱した酢酸n−ブチルに、メタクリル酸メチ
ル50g、メタクリル酸n−ブチル20g、アクリル酸
n−ブチル30gにアゾビスイソブチロニトリル0.1
 gを溶かした溶液を滴下し、10時間反応させ、分子
量30,000のアクリル樹脂をえた。
【0067】実施例1 合成例1、2、3でえられたシリル基含有ビニル系樹脂
溶液に、それぞれ硝化綿RS1/2 (ダイセル化学工
業(株)製)溶液、CAB 551−0.2 (コダッ
ク社製の繊維素系化合物)溶液およびCAB 551−
0.2溶液を、各々固形分比で10:1、10:2およ
び10:2となるように加え、硬化促進剤としてONJ
−IF(三共有機(株)製)をシリル基含有ビニル系樹
脂(固形分)100 部に対しいずれも2部加え、ラッ
カーシンナーで希釈後、みがき軟鋼板に塗布して乾燥性
を測定した。
【0068】また、同様に、合成例2でえられたシリル
基含有ビニル系樹脂溶液に、合成例6でえられたアクリ
ル樹脂溶液とCAB 551−0.2 溶液とを固形分
比で10:2:1となるように加え、硬化促進剤として
ONJ−IFをシリル基含有ビニル系樹脂100 部に
対して2部加え、ラッカーシンナーで希釈後、みがき軟
鋼板に塗布して乾燥性を測定した。
【0069】比較例として硝化綿RS1/2 、CAB
 551−0.2を含まないばあいについても同様にし
て乾燥性を測定した。
【0070】                          
               指触乾燥時間(20℃
)      合成例1+RS1/2        
                 7分      
合成例1                     
             15分      合成例
2+CAB 551−0.2            
     5分      合成例2        
                         
 10分      合成例3+CAB 551−0.
2                 5分     
 合成例3                    
              10分      合成
例2+合成例6+CAB 551−0.2      
 8分      合成例2+合成例6       
                 20分以上より、
繊維素系化合物を加えることにより乾燥性が向上してい
ることが判る。
【0071】参考例1 合成例6でえられたアクリル樹脂溶液に合成例2でえら
れたシリル基含有ビニル系樹脂溶液を固形分比で10:
1となるように加え、酸化チタンをアクリル樹脂とシリ
ル基含有ビニル系樹脂との合計量(固形分)100 部
に対して30部となるように加えてボールミルで混合し
て白エナメルを合成し、みがき軟鋼板に塗布し、80℃
で30分加熱処理し、1日後の耐ガソリン性を測定した
【0072】また同様に、合成例5でえられたアクリル
樹脂溶液に合成例4でえられたシリル基含有ビニル系樹
脂溶液とCAB 551−0.2 溶液とを固形分比で
10:1:2となるように加えて同様に白エナメル化し
、塗装し、耐ガソリン性を測定した。
【0073】比較例として、シリル基含有ビニル系樹脂
を含まないばあいについても同様にして耐ガソリン性を
評価した。
【0074】                          
             耐ガソリン性(出光ハイオ
                         
             クガソリン)24時間浸漬
      合成例6+合成例2          
              ○      合成例6
                         
         溶解      合成例5+合成例
4+CAB 551−0.2       ○    
  合成例5+CAB 551−0.2       
          軟化以上よりシリル基含有ビニル
系樹脂を加えることにより耐ガソリン性が向上している
ことがわかる。
【0075】
【発明の効果】本発明の組成物は速乾性を有し、えられ
る塗膜は耐候性、耐溶剤性、耐水性、密着性に優れた高
硬度の塗膜である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1  主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、末端あ
    るいは側鎖に一般式(I): 【化1】 (式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数1〜10の
    アルキル基、アリール基またはアラルキル基、R2 は
    水素または炭素数1〜10のアルキル基、アリール基ま
    たはアラルキル基を示し、nは1、2または3の整数で
    ある)で表わされる加水分解性基と結合したケイ素基を
    1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系
    樹脂20〜99.9重量部および繊維素系化合物0.1
     〜80重量部(合計量で100 重量部)からなる塗
    料またはコーティング剤用組成物。 2  繊維素系化合物が硝化綿である特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。 3  繊維素系化合物がセルロースアセテートブチレー
    トである特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4  主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、末端あ
    るいは側鎖に一般式(I): 【化2】 (式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数1〜10の
    アルキル基、アリール基またはアラルキル基、R2 は
    水素または炭素数1〜10のアルキル基、アリール基ま
    たはアラルキル基を示し、nは1、2または3の整数で
    ある)で表わされる加水分解性基と結合したケイ素基を
    1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系
    樹脂5〜99.9重量部、アクリル系樹脂1〜95重量
    部および繊維素系化合物0.1 〜80重量部(合計量
    で100 重量部)からなる塗料またはコーティング剤
    用組成物。 5  繊維素系化合物が硝化綿である特許請求の範囲第
    4項記載の組成物。 6  繊維素系化合物がセルロースアセテートブチレー
    トである特許請求の範囲第4項記載の組成物。
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JP2000129199A (ja) * 1998-08-20 2000-05-09 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd プライマ―組成物
JP4919136B2 (ja) * 2009-12-22 2012-04-18 Dic株式会社 改質ミクロフィブリル化セルロースおよびこれを含有する樹脂複合材料

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