JPH037708B2 - - Google Patents

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JPH037708B2
JPH037708B2 JP55131147A JP13114780A JPH037708B2 JP H037708 B2 JPH037708 B2 JP H037708B2 JP 55131147 A JP55131147 A JP 55131147A JP 13114780 A JP13114780 A JP 13114780A JP H037708 B2 JPH037708 B2 JP H037708B2
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JP
Japan
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group
vinyl resin
silyl group
weight
containing vinyl
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JP55131147A
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Yasushi Kato
Hisao Furukawa
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、加水分解性シリル基を含有し、(メ
タ)アクリル酸エステルを主成分とするビニル系
樹脂と加水分解性のエステル化合物及び又はアル
キルアルコールからなる塗料組成物であり、特に
保存安定性の優れた架橋硬化性のある塗料組成物
に関するものである。 本発明に示されるような加水分解性基と結合し
たシリル基を含む化合物は種々知られており、加
水分解性シリル基によつて無機物に対する良好な
密着性及び水分、特に大気中の水分により常温架
橋し優れた耐久性の硬化物を形成することから塗
料、コーテイング剤、接着剤、シーラント及びシ
ランカツプリング剤等として広く用いられてい
る。しかしながら、かかる化合物は保存時、保存
系内の微量の水とも反応し徐々に増粘する傾向に
あり上記の様な用途には不都合を生じる。従つ
て、この様な化合物は、水分の混入を極力抑えた
状態で保存及び使用されるが、それでもなおくり
返し使用する場合の空気中の湿分の混入、更に顔
料、充填剤を配合する場合、これら配合物が含有
する、あるいは表面に吸着した水分の混入は避け
られない。かかる理由から保存安定性の向上は実
用上大きな問題となつている。又、化合物に水酸
基、カルボン酸基、アミド基等の活性水素を含む
場合、密着性等の物性向上を期待できるが、米国
特許4043953には水酸基、カルボン酸基、アミド
基等の活性水素を含む場合保存安定性が特に悪く
保存中早期に増粘しゲル化することが示されてい
る。ところが本発明者らは驚くべきことに、重合
性基を有するカルボン酸アミド0.1〜2重量%共
重合成分として含む加水分解性シリル基を有する
ビニル系樹脂は非常に保存安定性に優れ、また加
水分解性エステル化合物及び又はアルキルアルコ
ールを加えることにより、さらに保存安定性が改
善されることを見い出し本発明に至つた。また物
性面では期待通り、密着性の面で改良がはかられ
た。 本発明の樹脂においては、1分子中に少くとも
1個、好ましくは2個以の加水分解性基と結合し
たシリル基を含有し、さらに共重合成分として重
合性基を有するカルボン酸アミドを0.1〜20重量
%含有するものであり、該シリル基の多くは、
【式】(Xは加水分解性基、R1、R2 は水素又は炭素数1〜10までのアルキル基、アリ
ール基又はアラルキル基を示し、nは1、2又は
3の整数である)で示される。 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂の製造は、
種々の方法で可能であるが以下に示す、A○側鎖又
は分子末端に炭素−炭素二重結合を有するビニル
系樹脂とヒドロシランとによるヒドロシリル化反
応、及びB○ビニル系化合物と重合性二重結合を有
するシリル化合物との共重合による方法とが工業
的に有効な方法である。以下詳細に説明する。 A○ 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂はヒドロ
シラン化合物を炭素一炭素二重結合を有するビ
ニル系樹脂と系遷移金属の触媒下で反応させ
ることにより容易に製造される。本発明におい
て使用されるヒドロシラン化合物は次の一般式
を有するものである。 (式中、R1は炭素数1〜10までのアルキル基、
アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の
炭化水素基、Xはハロゲン、アルコキシ、アシ
ロキシ、アミノキシ、フエノキシ、チオアルコ
キシ、アミノ基より選ばれる基、nは1から5
までの整数である。) この一般式に含まれるヒドロシラン化合物を
具体的に説明すると、メチルジクロルシラン、
トリクロルシラン、フエニルジクロルシランの
如きハロゲン化シラン類;メチルジエトキシシ
ラン、メチルジメトキシシラン、フエニルジメ
トキシシラン、トリメトキシシラン、トリエト
キシシランの如きアルコキシシラン類;メチル
ジアセトキシシラン、フエニルジアセトキシシ
ラン、トリアセトキシシランの如きアシロキシ
シラン類;メチルジアミノキシシラン、トリア
ミノキシシラン、メチルジアミノシラン、トリ
アミノシラン等の各種シラン類が挙げられる。 用いるヒドロシラン化合物の量は、ビニル系
樹脂中に含まれる炭素一炭素二重結合に対し、
任意量の使用が可能であるが、0.5〜2倍モル
の使用が好ましい。これ以上のシラン量の使用
を妨げるものではないが未反応のヒドロシラン
として回収されるだけである。 更に、本発明ではヒドロシラン化合物として
安価な基礎原料で高反応性のハロゲン化シラン
類が容易に使用できる。ハロゲン化シラン類を
用いて得られるシリル基含有ビニル系樹脂は、
空気中にばく露すると塩化水素を発生しながら
常温で速やかに硬化するが、塩化水素による刺
激臭や塗布した基材を腐食する問題があり限定
された用途にしか実用上使用できない。従つ
て、更に続いてハロゲン官能基を他の加水分解
性官能基に変換することが望ましい。 本発明に使用されるビニル系樹脂としては、
重合性基を有するカルボン酸アミドを成分とし
て含有し、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル等のアクリル酸、メタクリ
ル酸エステル、を主成分とする樹脂が適当であ
る。但し、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、フマル酸等のカルボン酸及び無水マレイ
ン酸等の酸無水物、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等のエポキシ化合
物、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、アミノエチ
ルビニルエーテル等のアミノ化合物の様なカル
ボン酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基
等を含む共重合成分は、密着性の向上をもたら
すが保存安定性に悪い影響を与えるため、その
使用量は0〜5重量%が好ましい。 これらビニル化合物の単独あるいは共重合体
の製造時に、一部アクリル酸アリルやメタクリ
ル酸アリル、ジアリルフタレート等をラジカル
共重合させることにより、ビニル系樹脂中にヒ
ドロシリル化反応の為の炭素一炭素二重結合の
導入が可能である。このために必要なモノマー
の使用量は、目的とする樹脂中のシリル基の数
に応じて任意に定めることができる。更に、使
用目的に合わせた分子量のシリル基含有ビニル
系樹脂を得るには、n−ドデシルメルカプタン
やt−ドデシルメルカプタンの如き連鎖移動剤
を必要に応じて加えればよい。これらビニル系
化合物の重合の際は溶剤を使用しても、又しな
くてもよいが、使用する場合は、エーテル類、
炭化水素類、酢酸エステル類の如き非反応性の
溶剤の使用が好ましい。 本発明に用いられる重合性基を有するカルボ
ン酸アミドとしては、アクリルアミド、メタク
リルアミド、イタコン酸ジアミド、α−エチル
アクリルアミド、クロトンアミド、フマル酸ジ
アミド、マレイン酸ジアミド等が含まれ、シリ
ル基含有ビニル系樹脂中に0.1〜20重量%、好
ましくは0.5〜10重量%がよい。 本発明においては、ヒドロシラン化合物を共
重合体側鎖又は共重合体末端に残存する炭素一
炭素二重結合に反応させる段階で遷移金属錯体
の触媒を必要とする。遷移金属錯体触媒として
は、白金・ロジウム・コバルト・パラジウムお
よびニツケルから選ばれた族遷移金属錯体化
合物が有効に使用される。このヒドロシリル化
反応は50〜150℃の任意の温度で達成され、反
応時間は1〜10時間程度である。 B○ 本発明の方法は、式
【式】 (式中、R1は炭素数1〜10までのアルキル基、
アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の
炭化水素基、R2は重合性二重結合を有する有
機残基、Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキ
シ、アミノキシ、フエノキシ、チオアルコキ
シ、アミノ基より選ばれる基、nは1.2又は3
の整数である。)で示されるシラン化合物と各
種ビニル系化合物をラジカル重合することによ
り製造される。 本発明に使用されるシラン化合物としては、
例えば、 等が挙げられる。 これらのシラン化合物は種々の方法により合
成されるが、例えばアセチレン、アリルアクリ
レート、アリルメタクリレート、ジアリルフタ
レートとメチルジメトキシシラン、メチルジク
ロルシラン、トリメトキシシラン、トリクロル
シランとを族遷移金属の触媒下で反応させる
ことにより製造することができる。 本発明に使用されるビニル系化合物としては、
前記A○法でビニル系樹脂合成時に用いられる化合
物を使用することが可能であるが、A○法に記載さ
れた外に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、2−ヒドロキシビニルエー
テル、N−メチロールアクリルアミド、アロニク
ス5700(東亜合成(株)製)等の水酸基を含むビニル
系化合物も可能である。但しA○法と同様にカルボ
ン酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基及び
水酸基を含む共重合成分は0〜5重量%が好まし
い。 これらビニル系化合物とシラン化合物の共重合
体の合成は、通常の溶液重合法でおこなわれる。
ビニル系化合物、シラン化合物、ラジカル開始
剤、また使用目的に合わせた分子量のシリル基含
有共重合体を得るために必要に応じてn−ドデシ
ルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンの如
き連鎖移動剤を加え50〜150℃で反応させる。溶
剤は、使用しても、又しなくてもよいが、使用す
る場合はエーテル類、炭化水素類、酢酸エステル
類の如き非反応性の溶剤の使用が好ましい。 この様にして得られたシリル基含有ビニル系樹
脂は、公知の方法で加水分解性基を他の加水分解
性基に相互に変換することが可能である。この様
にして、主鎖が実質的にビニル系重合体からな
り、且つ加水分解性基と結合した珪素基を1分子
中に少くとも1個以上有し、更に共重合成分とし
て重合性基を有するカルボン酸アミドを0.1〜20
重量%含有するシリル基含有ビニル系樹脂が得ら
れ、該樹脂は保存安定性に優れ、また硬化促進剤
の使用又は不使用でも優れた硬化樹脂となる。 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂は、共重合
成分として重合性基を有するカルボン酸アミドを
含む以外、特に限定されないが、特に保存安定性
のきびしい状況、例えばシリル基含有ビニル系樹
脂1分子当りのシリル基含有が多い場合、又は透
明酸化鉄の様な水分を多量に含む顔料を分散し、
エナメル化する場合等は、該樹脂の分子量が高い
と保存安定性に問題を生じることから1000〜
30000の分子量(GPC法による数平均分子量)が
好ましい。 さらに保存安定性を改善するために、本発明に
おいて用いられる加水分解性のエステル化合物と
しては、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリ
エチル、オルトギ酸トリプロピル、オルトギ酸ト
リブチル等のオルトギ酸トリアルキル、及び式
R(4-o)SiXm(式中、Xは加水分解可能な基、Rは
1価の有機基で官能基を含んでも含まなくてもよ
い。nは1〜4の整数であり、好ましくは3又は
4である。)で示される加水分解性有機シリコン
化合物であり、メチルトリエチルエトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、フエニルトリエ
トキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、オルト珪酸テトラメチ
ル、エチルシリケート、オルト珪酸テトラプロピ
ル、オルト珪酸テトラブチル等が使用される。加
水分解性のエステル化合物は、シリル基含有ビニ
ル系樹脂100重量部に対し好ましくは0.1〜50重量
部、より好ましくは0.2〜30重量部の範囲で用い
られる。 又、保存安定性を改善するために、本発明にお
いて用いられるアルキルアルコールとしては、ア
ルキルの炭素数が1〜10のアルコールが好まし
く、メチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−
アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキ
シルアルコール、オクチルアルコール、セロソル
ブ等が使用されるる。アルキルアルコールは、シ
リル基含有ビニル系樹脂100重量部に対し0.1〜50
重量部の範囲で用いるのが好ましい。 本発明のシリル基含有ビニル樹脂組成物は、大
気中にばく露されると常温で微量の水分とでも反
応し網状組織を、形成し硬化する。この場合の硬
化速度は大気温度、相対湿度および加水分解性基
の種類により変化するので、使用にあたつては特
に加水分解性基の種類を充分考慮する必要があ
る。 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂組成物を硬
化させるにあたつては、硬化促進剤を使用して
も、又しなくてもよい。硬化促進剤を使用する場
合はアルキルチタン酸塩、オクチル酸錫、ジブチ
ル錫ジラウレート及びオクチル酸鉛等のカルボン
酸の金属塩あるいはモノブチル錫サルフアイド、
ジオクチルメルカプタイド等のスルフイド型又は
メルカプチド型の有機錫化合物、リン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、フタル酸等の酸性触媒、テト
ラエチレンペンタミン、トリエチレンジアミン、
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン等のアミン、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム等のアルカリ触媒が有効である。
これら硬化促進剤の添加量は、該樹脂に対して
0.001〜10重量%で使用するのが好ましい。 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂組成物は、
常温又は低温硬化可能であることから、塗料又は
コーテイング剤として有用である。実際、実施例
で示す様に常温で速かに硬化し表面光沢の非常に
高い、優れた塗膜を与える。エチルシリケート等
本発明のシリル基含有ビニル系樹脂と共縮合可能
な化合物を添加することにより表面硬度が非常に
高い等の物性向上を計ることも可能である。又、
現在塗料、コーテイング剤として用いられている
種々の樹脂とブレンドすることが可能であり、例
えばラツカー系塗料、アクリルラツカー系塗料、
熱硬化型アクリル塗料、アルキツド塗料、メラミ
ン塗料、エポキシ系塗料等と適切な割合で混合し
て使用することができ、現在用いられているこれ
ら塗料、コーテイング剤の基材への密着性、得ら
れた塗膜の耐候性等の物性を向上させることがで
きる。 本発明のシリル基含有ビニル系樹脂組成物は
種々の充填剤や顔料等を混入することが可能であ
る。充填剤、顔料としては、各種シリカ類・炭酸
カルシウム・炭酸マグネシウム・酸化チタン・酸
化鉄・ガラス繊維等種々のものが使用可能であ
る。このようにして前記の用途だけでなく、航空
機、建造物、自動車、ガラス等の被覆組成物、密
封組成物及び各種無機物の表面処理剤としても有
用である。 又、本発明のシリル基含有ビニル系樹脂組成物
は、無機物・有機物に対する密着性に優れている
ことから、無機物と無機物、有機物と有機物、特
に無機物と有機物との接着剤、又は他の接着剤に
配合することによる、これら接着剤の接着性改良
剤として有用である。 次に本発明を具体的に実施例をもつて説明す
る。 実施例 1 90℃に加熱した90gのキシレン溶剤中に、スチ
レン30g、メタクリル酸アリル19g、メタクリル
酸メチル20g、メタクリル酸n−ブチル19g、ア
クリル酸n−ブチル14g、無水マレイン酸2g、
アクリルアミド4g、n−ドデシルメルカプタン
2g、n−ブタノール10gにアゾビスイソブチロ
ニトリル2gを溶かした溶液を滴下し、10時間反
応させ、分子量8000のアリル型不飽和基含有のビ
ニル系重合体が得られた。このものの赤外吸収ス
ペクトルには1648cm-1の炭素一炭素二重結合によ
る吸収及び1780cm-1の酸無水物の吸収が観測され
た。 得られた重合体溶液から減圧下40gの溶剤を除
去し、大部分のn−ブタノールを除去する。 得られたアリル型不飽和基含有のビニル共重合
体溶液16gにメチルジメトキシシラン1.5g、塩
化白金酸0.0005gをイソプロパノールに溶かした
溶液を加え密封下90℃で6時間反応した。このも
のの赤外線吸収スペクトルには1648cm-1の吸収は
消えており、シリル基含有ビニル系重合体が得ら
れた。 実施例 2 90℃に加熱した70gのキシレン中に、スチレン
30g、CH2=C(CH3)COO(CH23Si(OCH3322
g、メタクリル酸メチル22g、メタクリル酸n−
ブチル15g、アクリル酸ブチル18g、アクリルア
ミド4g、アセトン10gにアゾビスインブチロニ
トリル2gを溶かした溶液を滴下し、10時間反応
させ分子量14000(分子量測定法:GPC法)のシ
リル基含有ビニル系重合体を得た。 実施例 3 90℃に加熱した70gのキシレン中に、スチレン
50g、CH2=C(CH3)COO(CH23Si(OCH3322
g、メタクリル酸メチル22g、メタクリル酸n−
ブチル15g、アクリル酸ブチル18g、アクリルア
ミド4g、アセトン10g、n−ドデシルメルカプ
タン2gにアゾビスイソブチロニトリル2gを溶
かした溶液を滴下し、10時間反応させ分子量9000
のシリル基含有ビニル系重合体を得た。 実施例 4 実施例3のn−ドデシルメルカプタン2gの代
りにn−ドデシルメルカプタン4gを使用し同時
に反応をおこない分子量6000のシリル基含有ビニ
ル系樹脂を得た。 実施例 5 実施例4のアクリルアミド4gの代りにアクリ
ルアミド8gを使用し、同様に反応をおこないシ
リル基含有ビニル系樹脂を得た。 実施例 6 実施例3のn−ドデシルメルカプタン2g、ア
クリルアミド4gの代りにn−ドデシルメルカプ
タン6g、アクリルアミド4g、無水マレイン酸
2gを使用し、同様に反応をおこない分子量5000
のシリル基含有ビニル系樹脂を得た。 比較例 1 実施例4において、アクリルアミド4gを加え
ず、メタクリル酸メチル26gを加えるほかは実施
例4と同じ操作を行い、分子量6000のシリル基含
有ビニル系樹脂を得た。 比較例 2 実施例4において、メタクリル酸メチル22g、
アクリルアミド4gに代えて、メタクリル酸メチ
ル24g、アクリル酸2gとする外は実施例4と同
じ操作を行い、シリル基含有樹脂を得た。 比較例 3 アクリルアミド4gをヒドロキシエチルメタク
リレート4gに代え、キシレンの温度を110℃に
した外は実施例3と同じ操作をした実験による
と、得られた樹脂は粘度が6500と非常に高く、こ
のため取り扱い及び作業性等の面から塗料として
不適であると判断し、保存安定性のテストは実施
しなかつた。 以上の実施例1〜6で得られた重合体溶液に白
色顔料として酸化チタンを固形分比で1対1とな
るようにボールミルで混合し白色エナメルを合成
し、表1に示す安定剤を加え、適当な粘度に溶剤
(キシレン)で希釈し、保存安定性を示すために、
これら希釈した白色エナメルを密封下50℃、1ケ
月保存し、保存前保存后の粘度変化を測定し、同
じ表1に示した。 又、実施例1〜6および比較例1〜2で得られ
た重合体溶液に、顔料は加えず、表1に示した安
定剤を加え、更に該混合溶液に対し、6000ppmの
水を加え、密封下50℃、1ケ月の保存テストを行
い、保存前、保存后の粘度変化を測定した。更
に、比較のために安定剤を加えないもので、安定
剤を加えないこと以外は、同一の条件で粘度の変
化を測定し、表1に対比して示した。
【表】 表1から明らかなように、保存安定性が劣ると
考えられるカルボン酸アミドを共重合したシリル
基含有ビニル系樹脂、本発明に用いる安定剤を添
加する場合には従来安定と言われている極性基を
含有しないシリル基含有ビニル系樹脂に安定剤を
添加した場合と同等の保存安定性が得られること
がわかる。また上記の白色エナメルのうち実施例
4と比較例1で得られた重合体を用いたものに硬
化触媒としてジオクチル錫ジマレート樹脂100部
に対し3部加え、軟鋼板に塗つたニトロセルロー
ス系ラツカーサーフエーサー塗膜の上へ上塗りし
て得られた塗膜を60℃、40分加熱処理し、1日後
の状態で耐溶剤性(スポツトテスト)を行つた。
結果を表2に示す。評価方法としては、塗膜表面
上にトルエンまたはラツカー用シンナーを1滴、
滴下し塗膜の異常の有無を以下の基準で調べた。 〇は変化なし。 △はわずかに変化。 ×は膨潤又は剥離。
【表】 表2から本発明の組成物の硬化物は、基材に対
し優れた密着性を有することがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、側
    鎖又は分子末端に加水分解性基と結合した珪素基
    を1分子中に少くとも1個有し、更に共重合成分
    として重合性基を有するカルボン酸アミドを0.1
    〜20重量%含有し、アクリル酸エステルおよび/
    又はメタクリル酸エステルを主成分とするシリル
    基含有ビニル系樹脂と、加水分解性のエステル化
    合物及び又はアルキルアルコールとからなる塗料
    組成物。 2 シリル基含有ビニル系樹脂の分子量が1000〜
    30000である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 加水分解性のエステル化合物がオルトギ酸ト
    リアルキルである特許請求の範囲第1項記載の組
    成物。 4 加水分解性のエステル化合物が加水分解性有
    機シリコン化合物である特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。 5 加水分解性のエステル化合物の量が、シリル
    基含有ビニル系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量
    部である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 6 アルキルアルコールが、アルキル部分の炭素
    数1〜10である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 7 アルキルアルコールの量が、シリル基含有ビ
    ニル系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部である
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。
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