JPH0420892B2 - - Google Patents

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JPH0420892B2
JPH0420892B2 JP57123528A JP12352882A JPH0420892B2 JP H0420892 B2 JPH0420892 B2 JP H0420892B2 JP 57123528 A JP57123528 A JP 57123528A JP 12352882 A JP12352882 A JP 12352882A JP H0420892 B2 JPH0420892 B2 JP H0420892B2
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JP
Japan
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ubiquinone
testosterone
reductase
acne vulgaris
seborrhea
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP57123528A
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English (en)
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JPS5913719A (ja
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Toshio Nishama
Shinichi Hirama
Makoto Uzuka
Kenichi Tomita
Keisuke Nakajima
Kazumaro Furuse
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規にして、かつ安全なる皮膚疾患
群予防治療剤に関するものである。 尋常性座瘡、脂漏などの生理学上の徴候は、代
謝系に男性ホルモンが過剰に蓄積されることに起
因する男性ホルモン刺激の増大に基づいているこ
とが知られている。また最近、毛根、皮脂線をは
じめいくつかの器官において男性ホルモン活性の
本体は、5α−ジヒドロテストステロンであり、
これは標的器官においてテストステロンがテスト
ステロン−5α−レダクターゼにより還元される
ことによつて生成することが周知になつている。
すなわち、テストステロン−5α−レダクターゼ
にが起因物質となつて発症する皮膚疾患群が存在
するのである。そのため、男性ホルモン刺激の増
大に起因する尋常性座瘡、脂漏などの兆候は、テ
ストステロン−5α−レダクターゼを阻害するこ
とにより低減あるいは防止することができると考
えられ、テストステロン−5α−レダクターゼを
特異的に阻害するいくつかの阻害剤が見出され、
また合成されてきた。例えば、黄体ホルモンプロ
ゲステロンはテストステロン−5α−レダクター
ゼを大きく阻害することが周知であるが、その反
面、プロゲステロン自身の持つ女性ホルモン作用
が発現し、乳房の肥大、睾丸委縮、精力減退など
の好ましくない作用を示してくる。また、今まで
に新規に合成された阻害剤は、ステロイド構造あ
るいはステロイド類似構造をもつており、やはり
好ましくないホルモン様作用を多少なりとも有し
ているという欠点があつた。 かかる観点から、本発明者らは、テストステロ
ン−5α−レダクターゼが起因物質となつて発症
する皮膚疾患群を予防および治療する薬剤を提供
することを目的としてテストステロン−5α−レ
ダクターゼに対して阻害作用があり、かつホルモ
ン様作用を全く持たず、従つて安全なる薬剤につ
いて鋭意研究を重ねた。その結果、ユビキノンが
当該目的を達成することのできるものであること
を見出し、本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は、一般式 (式中のnは7〜10の整数を示す) で表わされるユビキノンからなる皮膚疾患群予防
治療剤である。 ここで本発明に係る皮膚疾患群とは、テストス
テロン−5α−レダクターゼが起因物質となつて
発症する皮膚疾患群を言い、具体的には尋常性座
瘡、脂漏などの兆候によつて現われる疾患群であ
ると定義することができる。 本発明に用いられるユビキノンは、一般式中の
nが7のユビキノン−7、nが8のユビキノン−
8、nが9のユビキノン−9およびnが10のユビ
キノン−10である。 ユビキノンは生体中にも前記一般式のnの数が
種々のものが存在している。生体内での作用はま
だ充分に知られていないが、電子伝達系に関与し
て細胞の諸活動に必要なエネルギーの供給に重大
な役割を果していると考えられている。また、す
でに医薬品用途として、うつ血性心不全の治療薬
等に用いられており、また副作用も全く認められ
ていない。 従つて、本発明に用いられるユビキノンをテス
トステロン−5α−レダクターゼ阻害剤として使
用しても、ホルモン様作用は全く持たず、しかも
低い濃度範囲から効果を現わし、又、長期にわた
り継続的に外用、注射あるいは経口投与しても副
作用を生じることはないというすぐれた利点を有
している。 なお、本発明の皮膚疾患群予防治療剤は、例え
ば皮膚外用剤に適用した場合、ユビキノンを
0.011重量%程度配合することが好適である。 次に、本発明に用いられるユビキノンのテスト
ステロン−5α−レダクターゼ阻害作用を実証す
る実験例を以下に具体的に示す。 高安らの方法〔S.Takayasu、K.Adachi、ザ・
ジヤーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロ
ジー・エンドメタボリズム(J.Clin.Endocrinol.
Metab.)第34巻、第1098〜1101ページ1972年〕
に従い、人毛根を用い、テストステロンが5α−
ジヒドロテストステロンに還元される量を測定し
た。 即ち、健常人の頭部の成長毛を抜去し、直ちに
凍結乾燥し、実体顕微鏡下で毛包を切り出す。 120μgの毛包をH3−1、2−テストステロン
(2.3×102)マイクロキユーリー、100mM Tris
−buffer(PH7.5)、1mM NADP、5mM
G6P、1.5U/mlのG6Pデハイドロゲナーゼ、10%
プロピレングリコールを含む反応液10μと30分
間、37℃でインキユベートした。反応終了後4倍
量のメタノール:クロロホルム(1:2)を加
え、ステロイドを抽出し薄層クロマトグラフイー
で分析した。 ユビキノン群配合試料は、10%プロピレングリ
コール中に各モル濃度で溶解したものを用いた。
結果を表−1に示す。
【表】 〓 ロン生成量 〓
ユキビキノン効果を測定した。 即ち、体重120gの雄ゴールデンハムスターを
用いた。ハムスターの巨大皮脂腺を摘出し、クリ
オスタツトで厚さ30μの切片を凍結乾燥した後、
実体顕微鏡下で皮脂腺を切出す。150gの皮脂腺
を0.8μMの3H−1、2−テストステロン、100m
M Tris−HCl、PH8.0、1mM NADP、5m
M G6P、5U/mlのG6Pデハイドロゲナーゼ、
10%プロピレングリコールを含む反応液10μと
30分間、37℃でインキユベートした。反応終了後
4倍量のメタノール:クロロホルム(1:2)を
加えステロイドを抽出し、薄層クロマトグラフイ
ーで分析した。5α−レダクターゼ活性は5α−還
元ステロイドの総和であらわした。実験に供した
試料濃度は10-4及び10-3モル濃度(M)である。
ユビキノン配合試料は、同様に10%プロピレング
リコール中に各モル濃度で溶解したものを用い
た。測定結果を表−2に示す。
【表】 前記表1および表2において、人毛根、ハムス
ター皮脂腺におけるユビキノンのテストステロン
−5α−レダクターゼ阻害作用が明らかに認めら
れた。また、ユビキノンの中ではユビキノン−10
の阻害率が最も高かつた。 次に、安全性についてのデータを示す。ユビキ
ノン−10は臨床的応用例も多く、また医薬用途と
しても用いられている。ラツト、マウス、ウサギ
による急性、亜急性、慢性毒性試験の結果、いず
れも毒性は認められなかつた。〔千葉ら、応用薬
理、第6巻、第769、781ページ1972年〕 また、外用した場合も、ユビキノンには皮膚刺
激性、アレルギー性は全く認められず、皮膚に対
する安全性は極めて高い。その一例として、人体
パツチテストの結果を示す。 (対照) 成人女子 54名 (試料) 1 ユビキノン−10 1%スクアラン溶液 2 スクアラン (試験方法) 24時間人体前腕クローズドパツチテスト
【表】 +:紅斑
±:微かな紅斑
以上のように、ユビキノンはテストステロン−
5α−レダクターゼ阻害作用を有しているのみな
らず、安全性も高く、副作用もないことから、長
期かつ継続的に使用できるという極めて有用な特
徴を持つている。 次に本発明のより具体的な配合例と、その効果
について説明する。 配合例 1
【表】 尋常性座瘡治療試験 上記配合例1及び比較例1の皮膚疾患群予防治
療剤を用いて、尋常性座瘡の治療効果の測定を行
なつた。 すなわち、顔面に尋常性座瘡の見られる15才〜
30才までの男女計20名について、配合例1を使用
させる群10名と、比較例1を使用させる群10名に
分け、化粧石鹸を用いて顔面を良く洗浄した後、
皮疹の上にのみ前記各試料を1日1〜3回塗布し
た。 面皰、丘疹、膿疹の3症状について観察し、そ
れぞれの所見を高度(評点4)、中度(3)、軽度(2)、
軽微(1)、なし〓の5段階に分けて評価した。改善
度は塗布前と塗布開始2週間後の評点の差で判定
した。 結果を次に示す。 評点差 実施例1 比較例1 4,3 4人(40%) 1人(10%) 2 2人(20%) 2人(20%) 1 2人(20%) 2人(20%) 0 2人(20%) 4人(40%) 悪 化 0人(0%) 1人(10%) 以上の結果、本発明にかかる皮膚疾患群予防治
療剤は優れた尋常性座瘡治療効果を有することが
明かとなつた。 脂漏抑制試験 脂漏性の被験者10名に対し、前期配合例1を右
顔面に、比較例1を左顔面にそれぞれ朝晩2回、
1カ月間にわたつて塗布し、1カ月後の左右顔面
を比較して改善度を評価した。 結果を次に示す。 判 定 人数 割合 著しく改善 2 20% かなり改善 5 50% やや改善 1 10% 不 変 2 20% 悪 化 0 0% 以上の結果、本発明にかかる皮膚疾患群予防治
療剤は優れた脂漏抑制効果を有することが明かと
なつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中のnは7〜10の整数を表わす) で表わされるユビキノンを含む尋常性座瘡、脂漏
    予防治療剤。 2 特許請求の範囲1記載の尋常性座瘡、脂漏予
    防治療剤において、ユビキノンがユビキノン−10
    (n=10)であることを特徴とする尋常性座瘡、
    脂漏予防治療剤。
JP12352882A 1982-07-15 1982-07-15 皮膚疾患群予防治療剤 Granted JPS5913719A (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS5913719A JPS5913719A (ja) 1984-01-24
JPH0420892B2 true JPH0420892B2 (ja) 1992-04-07

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5571817A (en) * 1984-02-27 1996-11-05 Merck & Co., Inc. Methods of treating androgenic alopecia with finasteride [17β-N-mono-substituted-carbamoyl-4-aza-5-α-androst-1-en-ones]
ATE402692T1 (de) * 2000-05-09 2008-08-15 Kaneka Corp Dermale zusammenstellungen die als wirkstoff coenzym q enthalten
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5157838A (ja) * 1974-11-13 1976-05-20 Yamashita Noriko Keshoryo

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