JPH0420542A - 空洞含有延伸成形物の製造方法 - Google Patents

空洞含有延伸成形物の製造方法

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JPH0420542A
JPH0420542A JP12122890A JP12122890A JPH0420542A JP H0420542 A JPH0420542 A JP H0420542A JP 12122890 A JP12122890 A JP 12122890A JP 12122890 A JP12122890 A JP 12122890A JP H0420542 A JPH0420542 A JP H0420542A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は空洞含有延伸成形物の製造方法に関する。詳し
くは結晶性ポリプロピレンを主成分とする表面の均一性
の優れた空洞含有延伸成形物の製造方法に関する。
[従来の技術] 空洞含有延伸成形物は例えば−軸又は二軸延伸フィルム
としてその不透明感、真珠様光沢等の特徴を生かして一
般包装材料、装飾材料、合成紙又は書写印刷紙等の用途
に用いられ、又、テープ、リボンもしくはフィラメント
としても梱包材料、織糸等に広く用いられている。
従来、空洞含有延伸成形物を製造する方法としては例え
ば、次の様な方法が提案されている。
(a)成形時に発泡剤を添加して多数の気泡を形成させ
る方法、 (b)無機充填剤を多量に添加した組成物を延伸し、ボ
イドな形成させる方法(特公昭62−24532号公報
及び特開昭63−117043号公報等)、(C)ナイ
ロン、ポリエステル等の高融点ポリマー類を結晶性ポリ
プロピレンに分散させる方法等(特開昭61−1575
47号公報及び米国特許第4.377゜616号明細書
等) しかし、これらの方法は次のような欠点を有する。すな
わち、 (a)においては、成形条件用途による発泡剤の複雑な
選択が必要である。気泡が粗大になり易(、光沢低下を
来す。フィルム等の薄膜では均一微細発泡が難しいとい
う欠点がある。
(b)においては押出時の流動性低下、押出機のスクリ
ーンパックの目詰まり、無機充填剤に起因する吸湿・粗
大発泡、分散不良等が生じ易い。
樹脂の変更に伴う置換にも長時間を要する等の点で生産
性にきわめて劣る。更に、得られた製品も低光沢度で、
ダル化したものしか得られない外、耐衝撃性及び引張強
度等にも劣るという欠点が伴う。
(C)においては、ナイロン、飽和ポリエステル等は結
晶性ポリプロピレンとの相容性に劣り、かつ、溶誘温度
、流動挙動(溶解粘度)等も結晶性ポリプロピレンとは
極めて異なることから、両者の均一分散が困難である。
その結果、作成された原反が不均一になり易く、延伸時
に破断を生じたり、安定生産性に劣る。得られる延伸物
も不透明化されるが、空洞含有がまだ低(、光沢の低い
ダル調のものしか得られないという問題が残る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者等はこれら従来法の欠点を解消し、不透明で高
光沢な空洞含有延伸成形物を得るべ(種々検討した結果
、結晶性ポリプロピレンに特定の石油樹脂の中で特定の
高軟化点を有するものを特定量添加した組成物を延伸す
ることによって、改良された空洞含有延伸成形物が得ら
れることを見出した。しかし、この方法においても、高
軟化点石油樹脂が添加された結果、溶融押出した組成物
を急冷する際に急冷用のロール組成物かに密着しに(い
傾向がみられる。また、加熱ロールを用いて延伸した場
合には、逆に該石油樹脂の低分子成分がロール表面に析
出したり、延伸シートがロールから均一に剥離できなく
なったりする。その結果として、作業性低下を来たした
り、延伸物が内部は均一に空洞を含有するが表面に光沢
ムラを発生し易いという欠点がみられる。特に軟化点が
高い程、添加量が多い程、表面ムラを顕著に発生する欠
点が生じた。
本発明者等はこの高軟化点石油樹脂で高添加系延伸成形
物の表面ムラを解消する方法について検討した結果、結
晶性ポリプロピレンに特定の高軟化点石油樹脂と特定の
界面活性剤とを添加した組酸物を用いることによってロ
ール密着性及び加熱ロールからの剥離性を大幅に改善で
き、空洞含有延伸成形物の特性を損なうことな(、表面
光沢を著しく改良し得ることを見出して本発明を完成し
た。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は次記する製造方法に関するものである
: (1)結晶性ポリプロピレンに対して、シクロペンタジ
ェン系石油樹脂の中で軟化点(環球法)160〜230
℃のもの5〜50重量%及び非イオン系界面活性剤0.
05〜3重量%を配合してなる組成物を該石油樹脂の軟
化点よりも10℃以上高い温度で溶融押出し、該結晶ポ
リプロピレンの結晶融点以下の温度で少なくとも一方向
に2倍以上延伸することを特徴とする空洞含有延伸成形
物の製造方法。
本発明で用いられる結晶性ポリプロピレンとしては、プ
ロピレンの結晶性単独重合体、プロピレンを主成分とす
るエチレンもしくは炭素数4以上の他のα−オレフィン
1種以上との二元以上の共重合体又はそれらの混合物で
ある。具体的には例えば沸騰n−へブタンに不溶性の部
分を70重量%以上、好ましくは80重量%以上含有す
る結晶性ポリプロピレン、プロピレン成分を70重量%
以上含有する結晶性エチレン・プロピレン共重合体、結
晶性プロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性プロピレ
ン・1−ヘキセン共重合体等の結晶性エチレン・プロピ
レン・1−ブテン共重合体等の結晶融点を有するプロピ
レン系共重合体が挙げられる。
この結晶性ポリプロピレンはJIS K7210−19
76で測定した溶融指数(以下、rMFRJと称する)
が0.1〜20 g/10m1n 、好ましくは0.3
〜10の範囲にあり、かつ、走査型差動熱量計(略称D
SC)法で測定した結晶融点(以下、rTmJど称する
)が110℃以上、好ましくは125℃のものである。
本発明で用いられるシクロペンタジェン系石油樹脂とし
ては、次のものを例示できる:石油ナフサなどのスチー
ムクラッキングなどから得られるシクロペンタジェン、
ジシクロペンタジェン、それらのアルキル置換体及びそ
のオリゴマー並びにそれらの混合物から選ばれる1種以
上(以下、「シクロペンタジェン成分」と称する)を主
成分とする留分を重合させて得られる石油樹脂(HR)
の中で、シクロペンタジェン系成分を50重量%以上含
有し、かつ、その軟化点(環球法)が160〜230℃
、好ましくは170〜220℃の範囲の高分子量で高軟
化点の石油樹脂(H3HR);並びに上記石油樹脂(H
R)の中でシクロペンタジェン系系成分を50重量%以
上含有するものを従来公知の方法、すなわち、パラジウ
ム、ニッケルもしくはコバルト等の金属又はその酸化物
等の触媒を用いて、溶剤の存在下に150〜300℃の
温度、10〜150 kgf/Cm”の水素圧の条件下
で水素化して得られる軟化点(環球法)160〜230
℃、好ましくは170〜220℃の水素化シクロペンタ
ジェン系樹脂(HGHR)又はそれらの混合物。
該樹脂の軟化点が155℃以下では、本発明の目的とす
る不透明な空洞含有延伸成形物を得るには適しない。そ
の理由は公知の水素化石油樹脂を添加したポリプロピレ
ン系組成物からなるフィルムの延伸成形物が透明化する
ことにある(特開昭60−90734号公報及び特開昭
60−210647号公報等参照)。また、240℃以
上の軟化点の該石油樹脂の製造コストは著しく高(なる
外に、ポリプロピレン中での分散性にも劣ることから、
製品の光沢を激しく低下させるので好ましくない。
なお、本発明で用いられる高軟化点石油樹脂を製造する
為の重合は通常公知の方法で行なうことができる。例え
ば、溶剤の存在下又は不存在下に窒素ガス等の不活性ガ
スの雰囲気下、好ましくは220℃以上の温度で、かつ
、重合系を液相に保持し得る圧力下で数時間以上例えば
、熱重合させることによって得られるが、高軟化点石油
樹脂を製造するには、従来公知の石油樹脂に比して高温
及び長時間の反応が必要である。従って、−段重合の他
に二段階以上の多段重合も望ましい。また、該石油樹脂
の水素化も同様に高温で長時間行なうことによって、高
度に水素化されたものがポリプロピレンとの相溶性に優
れているので、望ましい。なお、これらの重合工程及び
水素化工程は連続式又はバッチ式の何れでも実行できる
こうして得られたシクロペンタジェン系石油樹脂の中で
、軟化点(環球法)170〜220℃でヨウ素価20以
下の水素化シクロペンタジェン系石油樹脂が最も好まし
い。該樹脂は以下の長所を備えている: ・ポリプロピレンとの相溶性に特に優れている・その組
成物が安定して加工出来る ・成形物が微細均一な空洞を含有することから、不透明
感及び表面光沢に優れた延伸成形物に加工できる。
本発明で用いられる非イオン系界面活性剤としては、次
のものを例示できる: 高級脂肪族アミン、高級脂肪酸アミド又は高級アルキル
フェノール等のエチレンオキサイド付加物等公知の非イ
オン系界面活性剤。
(ここで、Rは炭素数12〜22のアルキル基、R1及
びR2はH又は炭素数12〜22の脂肪酸形成性のアシ
ル基。n及びmは1〜6の数)で表わされる高級脂肪族
アミンのエチレンオキサイド付加物又はそれらの誘導体
が好ましい。
(ここで、Rは炭素数12〜22のアルキル基、R1及
びR2はH又は炭素数12〜22の脂肪酸形成性のアシ
ル基。n及びmは1〜6の数)で表わされるN、N−ジ
アルカノール高級脂肪酸アミド又はそれらの誘導体が好
ましい。
N、N−ジアルカノール高級脂肪族アミン類の具体例と
して(以下、rN、N−Jを省略することがある)は、
パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジェタノー
ルアミン、オレイルジェタノールアミン、ベヘニルジェ
タノールアミン、エルシルジェタノールアミン等の高級
アルキルアミン類の1種以上を挙げることができる。中
でも好ましいものはバルミチルジエタノールアミン又は
ステアリルジェタノールアミンを主成分とするものであ
る。
N、N−ジアルカノール高級脂肪酸アミドの具体例(以
下、rN、N−ジアルカノール」を省略する)としては
、パルミトイルアミド(通称「バルミチルアミド」)、
ステアロイルアミド(通称「ステアリルアミド」)、オ
レオイルアミド、ベヘノイルアミド、エルコイルアミド
等の1種以上を挙げることができる。中でも好ましいも
のはバルミトイルアミド又はステアロイルアミドを主成
分とするものである。
(B)多価アルコールの高級脂肪酸エステル、高級脂肪
族アルコール等: 特に3〜5価の多価アルコールと炭素数12〜22の高
級脂肪酸とのエステル: 中でも、グリセロール(別名「グリセリン」)高級脂肪
酸エステル、ソルビトール(別名「ソルビタン」)高級
脂肪酸エステル等及びそのエチレンオキサイド付加物が
好ましい。
具体例としては、グリセロールモノステアレート、ペン
タエリスリトールモノステアレート、ソルビトールモノ
ステアレート、グリセロールモノベヘネート、ペンタエ
リスリトールモノベヘネート、ソルビトールモノベヘネ
ート、グリセロールジステアレート、グリセロールトリ
ステアレート等を挙げることができる。特に好ましいも
のはグリセロールモノステアレートである。
本発明で用いられる組成物は結晶性ポリプロピレンに対
して、軟化点(環球法)170〜230℃のシクロペン
タジェン系石油樹脂5〜50重量%及び非イオン系界面
活性剤を0.05〜5重量%配合した組成物である。該
高軟化点石油樹脂の添加量が3重量%以下では本発明の
目的とする空洞形成による不透明化付与効果が不足し、
55重量%以上では成形時の押出しムラ、延伸破断が生
じ易(なる外に、極度の生産性低下を来すので、好まし
くない。また、非イオン系界面活性剤の添加量が0.0
3重量%以下では表面光沢の改善効果が見られず、4.
5重量%以上では吸湿発泡による肌荒れ、延伸切れ等が
発生するので好ましくない。
本発明で用いられる組成物はその成形品の厚み、延伸倍
率、目標とする不透明度、表面光沢等によって、各成分
の添加範囲を本発明の範囲内で適宜調整して製品化する
ことが出来る。
本発明で用いられる上記の組成物中には、必要に応じて
ポリプロピレンに添加することが公知の添加剤、例えば
公知のフェノール系、リン系又はチオエーテル系等の酸
化防止剤・加工安定剤、ステアリン酸、ステアリン酸カ
ルシウム等の高級脂肪酸およびその金属塩、脂肪酸アミ
ド等の滑剤・スリップ剤、炭酸カルシウム、タンク、シ
リカ等の無機充填剤、有機及び無機顔料、各種ポリマー
類等を本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合しても
良い。
この組成物を製造する方法としては、通常のブレンダー
またはミキサー等で各成分を混合する方法を採用出来る
。各成分を押出機、バンバリーミキサ−等を用いて溶融
混合後にペレット状の組成物として用いるのが望ましい
。特に、該高軟化点石油樹脂の中でも軟化点が高いもの
程、組成物の混線・分散を高度に行なうことが重要であ
る。この組成物を得るには、例えば結晶性ポリプロピレ
ン粉末に該高軟化点石油樹脂粉末及び非イオン系界面活
性剤(及び酸化防止剤その他の所定の添加剤)を添加し
、て粉末状で充分に混合した後、該結晶性ポリプロピレ
ンの結晶融点を越える温度で溶融混練する。望ましくは
該高軟化点石油樹脂の軟化点以上、特に望ましい方法は
該石油樹脂の軟化点よりも20℃以上高い温度で押出機
等を用いて溶融混線後に押出し、冷却及びカットしてベ
レット状の組成物とする方法である。
なお、ポリプロピレン又は他のポリマーに対して、該石
油樹脂を多量に添加してマスターバッチ化したものを用
いて、更にポリプロピレン及び/又は非イオン系界面活
性剤等と配合して最終組成物として用いる方式も有用で
ある。
こうして得られた組成物から例えば、押出機及びダイス
の結合からなる装置を用いて溶融押出法にて未延伸原反
を作成した後に、特定の条件で一軸又は二軸延伸するこ
とによって本発明の目的とする空洞含有延伸成形物が得
られる。
この方法において未延伸原反を成形するには、次の様に
行なう: フィルム・シートおよびスリットテープ、バンド等のフ
ラット状物を成形するには、押出機及びTダイ又は円形
ダイを用いて該原料組成物中に配合された石油樹脂の軟
化点よりも10℃以上、好ましくは軟化点よりも20℃
以上高い温度で溶融混練し、ダイスから溶融樹脂を押出
し、冷却及び固化する。この操作で未延伸原反を得る際
の溶融温度が上記の温度下限を相当に下廻ると、目的と
する表面光沢が改善効果が不足する。また、この溶融樹
脂の冷却は鏡面ロール接触又は水中導入による急冷で行
なうのが望ましく、ロール又は冷媒の温度は10〜10
0℃前後である。特に望ましい冷却方法は30〜90℃
に保たれた鏡面ロール又は二本の鏡面ロールを用いて、
フィルムの少なくとも一方の面を冷却するか、対のロー
ルでニップしつつフィルムの両面を冷却する方法である
。この方法によって、きわめて表面平滑性の良好な原反
が得られ、その結果、延伸後にも極めて表面光沢の良好
な空洞含有成形物が得られるから、この方式は本発明に
特に有効である。
本発明の延伸はロール延伸、オーブン延伸、熱板延伸等
の公知の一軸延伸法又はチューブラ−延伸、ロール延伸
とテンター延伸との組合わせ等の同時又は逐次二軸延伸
等の公知の延伸方法の何れでも行ない得るが、その延伸
温度が組成物中の結晶性ポリプロピレンの結晶融点未満
であることを要する。
本発明においては、結晶性ポリピロピレンが実質的に延
伸によって配向し得る実温度を延伸温度といい、この温
度は実質的には80〜160℃の範囲にあることが望ま
しい。
本発明の延伸成形物を得る為の延伸倍率は一方向に2倍
以上が必要であり、二軸延伸の場合には4倍以上が好ま
しい。実質的に不透明で空洞を多数形成させる為には、
−軸延伸の場合には4倍以上、二軸延伸の場合には同時
二軸延伸又は逐次二軸延伸のどちらでも良いが、その延
伸倍率は面積倍率で20〜60倍とすることが望ましい
なお、本発明で用いられる組成物を成形して得られる未
延伸成形物では空洞は発生せず、透明ないし半透明成形
物であり、その密度もポリプロピレン単独よりは大きい
ものであるから、本発明の目的とする軽量で不透明な空
洞含有成形物は得られない。
また本発明の延伸成形物には、通常の延伸成形物と同様
に、延伸後に必要に応じて緊張下又は数%弛緩しつつ熱
処理したり、空気、酸素、窒素等の雰囲気下でコロナ放
電処理又はプラズマ処理等の表面処理を施すことも出来
る。
本発明の製造方法によれば、従来公知の方法に比して極
めて高い生産性を実現し得ると共に、得られた延伸成形
物はその内部に微細な空隙を多数有し、通常、その全光
線透過率50%以下、密度0.8 g/cm”以下で不
透明、かつ軽量の成形物が得られる。
実施例及び比較例 以下、実施例及び比較例によって本発明を更に具体的に
説明するが本発明はこれらの実施例により制約されるも
のではない。なお、以下の実施例及び比較例で用いた特
性値の評価は以下の方法で行なった。
■軟化点(℃;環球法)  : JIS K 2207
に準拠■ヨウ素価: JIS KOO70−1966に
準拠試料100g中の不飽和成分に付加されるヨウ素の
g数 0M F R(g/10m1n) : JIS K72
10−1976の試験条件14に準拠(230℃、2.
16kgf)結晶性ポリプロピレン系樹脂について測定
■結晶融点(Tm;”C):走査型作動熱量計(略称、
DSC)を用いて、約10mgノ試料をセットし、昇温
速度20℃/minで室温より測定し、結晶の融解に伴
う吸熱カーブを測定して、融解に伴うピークの位置する
温度をTmとした。融解ピークが複数個観察される場合
には最大面積を有するピークの位置する温度をTmとす
る。
■見掛は密度(g/cm”) 、成形物1m”当たりの
重量を測定して、これを1 cm”当たりに換算し、厚
さ(cm)で除した値 ■全光線透過率(%)  : JIS K−6714に
準拠■光沢度(%):ASTM  D523に準拠(測
定角度20度) 実施例1 結晶性ポリプロピレン(Tm163℃、MFRl、5g
/10m1n、沸騰n−へブタン不溶分含量96%)粉
末100重量部に対して、フェノール系駿化防止剤BH
T0.2重量部、ステアリン酸カルシウム0.3重量部
及び水素化シクロペンタジェン系石油樹脂[軟化点(環
球法)177℃、ヨウ累価12]22重量部及びステア
リルジェタノールアミンのモノステアリルエステル1重
量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合した後に、同
方向回転型二軸スクリューを有する押出機に該組成物を
通して250℃で溶融混練して押出し、冷却及びカット
してベレット状の組成物を得た。次に、得られた組成物
をそれぞれ直径65mmの押出機に接続された30cn
幅のT型ダイを用いて250℃の温度で溶融押出し、3
0℃に保った一対の鏡面冷却ロールで両面冷却して厚み
1.0mmの未延伸原反シートを得た。この原反シート
は見掛は密度0.92g/cm”で、平滑で半透明であ
った。次に、この原反シートを正方形に切断し、パンタ
グラフ型二軸延伸試験装置を用いて155℃の温度で原
反のタテ方向に5.2倍延伸した後、直ちにそれに対し
て直交(ヨコ)方向に8.2倍延伸し、同温度で両方向
に3%弛緩しつつ熱処理し、次に空冷して取り出した。
この操作を原反シート10枚について行ない、10枚の
逐次二軸延伸フィルムを得た。この10枚のフィルムの
中心部15cmX15cmのフィルムの特性値は次の様
に極めて不透明で真珠様光沢が備わっていると共にムラ
のないものであることを示した。
見掛は密度(g/cm”): 0.72  (10枚平
均)厚  み(μm):平均44(最大46、最低42
)全光線透過(%):平均22(最大25、最低20)
光 沢 度(%):平均66(最大69、最低62)な
お、上記の水素化シクロペンタジェン系石油樹脂はナフ
サのスチームクラッキング及びその後の分解工程により
得られたジシクロペンタジェン成分を91重量%含有す
る成分を通常公知の方法で重合時間、温度及び圧力を調
節しつつ重合させ、更に、水素化をニッケル系触媒の存
在下に、250℃において80 kgf/cm”の水素
圧化で行なって得たものである。
比較例1 実施例1の組成物からステアリルジェタノールアミンの
モノステアリルエステルを除いた組成物を同様に作成し
た。得られた組成物を実施例1に準拠して原反シートを
作成し、同条件でパンタグラフ型二軸延伸試験装置を用
いて逐次二軸延伸し、同様に10枚に逐次二軸延伸フィ
ルムを得た。この10枚のフィルムの中心部15cmX
15cmのフィルムの特性値は次の通りであって、不透
明感は優れているが、最大と最少とが大きく隔たり、特
に光沢度の変動(ムラ)が極めて大きなことを示した。
見掛は密度(g/cm3): 0.73 (10枚平均
)厚  み(μm):平均45(最大49、最低40)
全光線透過率(%):平均23(最大31、最低18)
光 沢 度(%) :平均44(最大65、最低31)
比較例2 実施例1で用いられた組成物の成分の中で、水素化シク
ロペンタジェン系樹脂を軟化点145℃ヨウ素価11の
ものに替えた外は同側に準拠して組成物を作成し、以下
の工程を実施例1と同様にして逐次二軸延伸フィルムを
作成した。得られたフィルムは見掛は密度0.92g/
cm” 、全光線透過率95%及び光沢度138%とい
う、不透明度の殆ど実現されていない(極めて透明な)
フィルムであった。
実施例2 結晶性エチレン・プロピレン・1−ブテン三元共重合体
(エチレン成分含量4.5重量%、1−ブテン成分含量
4.0重量%、Tm130℃、MFR4,6g/10m
1n ) 11重量部に対して、リン系酸化防止剤[商
品名: P−EPQ (アデカアーガス■製) ] 0
0.2重量部ステアリン酸亜鉛0.2重量部、酸化チタ
ン1.0重量部、水素化シクロペンタジェン系石油樹脂
[軟化点(環球法)175℃、重量平均分子量(GPC
法)1385、ヨウ素価13]20重量部及び非イオン
系界面活性剤として、ステアリルジェタノールアミン0
.2重量%とグリセリンモノステアレート0,5重量%
とを配合し、実施例1と同じ方法でペレット状の組成物
を得た。
次に、この組成物を口径65mmφの押出機、Tダイ及
び加熱ロール方式延伸装置の結合からなる一軸延伸フィ
ルム・シート製造装置に供給して、230℃で溶融押出
し、20℃の鏡面冷却ロールで急冷して厚み1.0mm
、見掛は密度0.92g/am”の未延伸原反シートを
得た。このシートを加熱ロール群を用いて95℃に加熱
した後、100℃に保たれた2組のニップロール間でタ
テ(成膜)方向に5.5倍延伸した後に、同温度で3%
弛緩しつつ熱処理し、30℃の冷却ロールで冷却して巻
き取ることによって厚み約0.23mmの一軸延伸シー
トを得た。
この−軸延伸シートは密度0.73g/cm” 、全光
線透過率9%及び光沢度57%で表面ムラも無く、不透
明で真珠様光沢を有してした。
なお、上記の水素化シクロペンタジェン系石油樹脂はナ
フサのスチームクラッキング及びその後の分解工程等に
より得られた成分を重合させて得られたジシクロペンタ
ジェン成分を76重量%及び芳香族炭化水素留分を21
重量%含有する石油樹脂の水素化物であった。
実施例3 結晶性ポリプロピレン(Tm163℃、MFR3,0g
/10m1n 、沸騰n−へブタン不溶分含量95%)
粉末100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤B
HT0.2重量部、リン系酸化防止剤[商品名: P−
EPQ (アデカアーガス■製)]0.1重量部、ステ
アリン酸カルシウム0.1重量部、重質炭酸カルシウム
(平均粒径0.8μm)5重量部、非イオン系界面活性
剤(オレイルアミンのエチレンオキシド4モル付加物)
0.8重量部及び水素化シクロペンタジェン系石油樹脂
[軟化点(環球法)177℃、ヨウ素価12]15重量
部を配合し、実施例1と同じ方法でベレット状の組成物
を得た。
この組成物を押出温度250℃で溶融押出し、40℃の
鏡面冷却ロールで急冷して未延伸原反シートを得た。こ
のシートを加熱ロール群で予熱した後に、135℃に保
たれた2組のニップロール間でタテ方向に4.5倍延伸
し、ついでテンター法逐次二軸延伸装置内に導いて16
2℃の雰囲気下でヨコ方向に9.0倍延伸した。次に約
4%弛緩しつつ170℃の雰囲気下で熱処理し、空冷し
てから巻取ることにより逐次二軸延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムは不透明で真珠様光沢を有し
ており、その特性値は厚み50μm1見掛は密度0.6
5g/cm” 、全光線透過率12%及び光沢度52%
であり、長さ方向に100mの範囲で30点測定した場
合の各特性の変動幅も±3%以内という安定性を示して
いた。
なお、該水素化シクロペンタジェン系石油樹脂はジシク
ロペンタジェン成分を85重量%含有する石油樹脂を水
素化したものを用いた。
比較例3 実施例3の組成物から非イオン系界面活性剤を除いた配
合処方で、実施例1に準拠してペレット化した組成物を
作成した。得られた組成物を実施例3に準拠して逐次二
軸延伸フィルムを作成した。得られた逐次二軸延伸フィ
ルムは厚み50μm、見掛は密度0.64g/cm”及
び全光線透過率11%であって、不透明感は良好ながら
、全般に光沢感に劣り、更に、表面にスジ状のムラが多
数見られる外、長さ方向にLoomの範囲で30点測定
した場合の光沢度は平均43%、最大値58%、最低値
17%であって、その変動幅は±48%という極めて大
きなものであった。
実施例4 結晶性ポリプロピレン(Tm163℃、MFR3,0g
/10m1n 、沸騰n−へブタン不溶分含量95%)
粉末100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤B
HT0.2重量部、リン系酸化防止剤[商品名: P−
EPQ (アデカアーガス■製)]0.1重量部、ステ
アリン酸カルシウム0.1重量部、重質炭駿カルシウム
(平均粒径0.8μm)5重量部、非イオン系界面活性
剤(オレイルアミンのエチレンオキシド4モル付加物)
0.8重量部及び水素化シクロペンタジェン系石油樹脂
[軟化点(環球法)163℃、ヨウ素価10325重量
部を配合し、実施例1と同じ方法でペレット状の組成物
を得た。
この組成物を押出温度230℃で溶融押出し、40℃の
鏡面冷却ロールで急冷して未延伸原反シートを得た。こ
のシートを加熱ロール群で予熱した後に、125℃に保
たれた2組のニップロール間でタテ方向に5.0倍延伸
し、ついでテンター法逐次二軸延伸装置内に導いて16
0℃の雰囲気下でヨコ方向に9.6倍延伸した。次に約
4%弛緩しつつ165℃の雰囲気下で熱処理し、空冷後
に巻取ることにより逐次二軸延伸フィルムを得た。
得られた二軸延伸フィルムは不透明で真珠様光沢を有し
ており、その特性値は厚み50μm、見掛は密度0.8
0g/cm”、全光線透過率17%及び光沢度55%で
あり、長さ方向に100mの範囲で30点測定した場合
の各特性の変動幅も±1.4%以内という安定性を示し
ていた。
[発明の効果] 本発明方法は従来公知の方法に比して空洞含有延伸成形
物を製造する上で、極めて生産性に優れ、かつ成形品と
して高不透明度、軽量1表面の均一性に優れたものを提
供できる。また、得られた空洞含有延伸成形物はその不
透明度、光沢感等を活用して一般包装材料、装飾材料、
梱包材料、織糸及び合成紙等の用途に広(使用出来る。
出願人  チ ッ ソ 株 式 会 社代理人 弁理士
 山 下 積 平 外1名

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)結晶性ポリプロピレンに対し、シクロペンタジエ
    ン系石油樹脂の中で軟化点(環球法)160〜230℃
    のもの5〜50重量%及び非イオン系界面活性剤0.0
    5〜3重量%を配合してなる組成物を該石油樹脂の軟化
    点よりも10℃以上高い温度で溶融押出し、該結晶性ポ
    リプロピレンの結晶融点以下の温度で少なくとも一方向
    に2倍以上延伸することを特徴とする空洞含有延伸成形
    物の製造方法。
  2. (2)シクロペンタジエン系石油樹脂として、シクロペ
    ンタジエン系成分を50重量%以上含有する石油樹脂又
    は該石油樹脂を水素化して得られる水素化シクロペンタ
    ジエン系石油樹脂から選ばれる、軟化点(環球法)17
    0〜220℃でヨウ素価20以下のものを用いることを
    特徴とする請求項1に記載の空洞含有延伸成形物の製造
    方法。
  3. (3)非イオン系界面活性剤が3〜5価の多価アルコー
    ルと炭素数12〜22の高級脂肪酸とからなるエステル
    及びその誘導体から選ばれる1種以上であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の空洞含有延伸成形物の製
    造方法。
  4. (4)非イオン系界面活性剤が次の一般式(i)及び(
    ii)で表わされる群から選ばれる1種を主成分として
    含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の空洞
    含有延伸成形物の製造方法。 (i)▲数式、化学式、表等があります▼ (ii)▲数式、化学式、表等があります▼ (ここで、Rは炭素原子数12〜22のアルキル基、R
    ^1及びR^2はH又は炭素原子数12〜22の脂肪酸
    形成性のアシル基。n及びmは1〜6の数)。
  5. (5)溶解押出しされた組成物の少なくとも一方の面を
    30〜90℃に保たれた鏡面冷却ロールで急冷して未延
    伸原反を成形した後、該結晶性ポリプロピレンの結晶融
    点以下の温度で少なくとも一方向に2倍以上延伸するこ
    とを特徴とする請求項1〜4項の何れかに記載の空洞含
    有延伸成形物の製造方法。
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