JPH04202349A - 変性エポキシ組成物 - Google Patents

変性エポキシ組成物

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JPH04202349A
JPH04202349A JP32945990A JP32945990A JPH04202349A JP H04202349 A JPH04202349 A JP H04202349A JP 32945990 A JP32945990 A JP 32945990A JP 32945990 A JP32945990 A JP 32945990A JP H04202349 A JPH04202349 A JP H04202349A
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JP
Japan
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copolymer
epoxy
meth
modified epoxy
compound
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Pending
Application number
JP32945990A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kurosawa
賢一 黒澤
Kazumi Nejigaki
捫垣 和美
Masahiro Shibata
昌宏 柴田
Yukihiro Okubo
幸浩 大久保
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、変性エポキシ組成物に関する。さらに詳しく
は接着強度、耐衝撃性、耐熱性・電気絶縁性などに優れ
、接着剤、コーティング剤、封止剤、電気・電子部品、
自動車部品その他各種成形材料および複合材料などに適
した変性エポキシ組成物に関する。
(従来の技術) 一般にエポキシ樹脂は、硬化収縮が小さく、寸法安定性
に優れ、機械的強度が強く、絶縁物としての電気特性が
優れ、さらに耐熱性、耐水性、耐薬品性など多くの点で
優れている。特に接着剤、コーティング剤なととして用
いた場合、金属、磁器、コンクリートなどに対する接着
力、密着力および機械的強度が強く、剪断強度、引張強
度などに優れるという特徴を有している。
しかしながら、エポキシ樹脂は可撓性が不十分なため、
接着剤、コーティング剤などとして用いる場合には、剥
離強度や衝撃強度が非常に低く、亀裂、剥離などが発生
し易いという問題を有する。また、エポキシ樹脂を成形
材料として用いる場合には、成形品が脆く、各種衝撃な
どにより破壊され易いという問題を有する。
上記問題を解決する方法の一つとして、分子中にエポキ
シ樹脂と反応し得る官能基を有する液状のアクリロニト
リル−ブタジェンゴムなどをエポキシ樹脂に混合するこ
とが提案されている(例えば、C1ayton A、M
ay、 Epoxy ResinsMarceQDek
ke r Inc、(1988))。
しかしながら、液状のアクリロニトリル−ブタジェンゴ
ムなどをエポキシ樹脂に混合した場合、エポキシ樹脂と
相溶することから、エポキシ樹脂の機械的強度を保持し
つつ可撓性を付与するためには混合量が少量に限られて
しまい、接着強度および耐衝撃性の改善は不充分である
特開昭58−83014号公報および特開昭59−13
8254号公報には、エポキシ樹脂中で、アクリレート
とアクリル酸などのエポキシ樹脂と反応しうる官能基含
有モノマーの重合を行い(in  5itu重合)、ゴ
ム状粒子をエポキシ樹脂中に分散させることが提案され
ている。
この方法では、分散されたゴム状粒子自体がエポキシ樹
脂と相溶することから、ゴム状粒子の凝集、凝固などの
問題、および分散系の極度の粘度上昇の問題を避けるこ
とができない。
また、特開平2−117948号公報には、上記のよう
な従来のゴム状粒子を分散させたエポキシ樹脂が有して
いる問題の解決を目的としてゴムとして架橋ゴム状共重
合体を用いる方法が本願出願人と同一出願人によって提
案されている。しかしながら、この方法で得られる組成
物は組成によっては硬化前の粘度が経時的に上昇すると
いう問題を有する。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記のような従来のゴム状粒子を分散させた
エポキシ樹脂が有している問題を克服し、硬化前の経時
的粘度変化がなく、またエポキシ樹脂の種類や硬化条件
に左右されることなく、エポキシ樹脂中にゴム状粒子が
安定に分散され、そして接着性、耐衝撃性、耐熱性など
に優れた変性エポキシ組成物を提供することを目的とす
る。
更に、本発明はアルカリ金属、塩素イオンなどのイオン
性不純物を実質的に含まないゴム状粒子を分散し、耐衝
撃性に優れ、成型収縮性や金属腐食性が小さく、更に電
気絶縁性に優れ、特に半導体の封止剤として好適な変性
エポキシ組成物を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は (a)エポキシ基を有する化合物、ならびに必要に応じ
て該エポキシ基を有する化合物の硬化剤および硬化促進
剤から選ばれる少なくとも1種(以下、これらを「(a
)成分Jという)に(b)官能基を有する不飽和化合物
(以下、「モノマー■」という)、架橋性モノマーおよ
び他の不飽和化合物(以下、「モノマー■」という)を
含むモノマーを共重合して得られる架橋ゴム状ランダム
共重合体(以下、 [共重合体bJという)が粒子状に
分散していることを特徴とする変性エポキシ組成物を提
案するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に用いられる(a)成分は、変性エポキシ組成物
の用途に応じて適宜選択され、種々のものを使用するこ
とができる。かかる(a)成分のうちエポキシ基を有す
る化合物としては、例えばエピクロルヒドリンと多価ア
ルコールまたは多価フェノールとの縮合生成物、エピク
ロルヒドリンとフェノールノボラック、クレゾールノボ
ラックなどのノボラックとの縮合生成物、環状脂肪族エ
ポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、
グリシジルアミン系エポキシ化合物、複素環式エポキシ
化合物、ポリオレフィンの重合体または共重合体より誘
導されるエポキシ化合物、グリシジルメタクリレートの
(共)重合によって得られるエポキシ化合物、高度不飽
和脂肪酸のグリセライドより得られるエポキシ化合物、
ポリアルキレンエーテル型エポキシ化合物(核ポリオー
ル型エポキシ化合物およびポリウレタン骨格含有エポキ
シ化合物を含む)、含臭素または含フツ素エポキシ化合
物などのエポキシ当量が6000以下程度、好ましくは
90〜6000の化合物を挙げることができる。
エポキシ基を有する化合物の硬化剤および/または硬化
促進剤は、変性エポキシ組成物の硬化タイプ、例えば二
液型、−波型、熱硬化型、光硬化型などのタイプに応じ
て選択され、種々のものを使用することができる。かか
るエポキシ基を有する化合物の硬化剤および/または硬
化促進剤としては例えばエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプ
ロビルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メンセンジア
ミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メ
チルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキ
シルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N
−アミノエチルピペラジン、3.9−ビス(3−アミノ
プロピル)2,4,8.10−テトラオキサスピロ(5
,5)ウンデカン、m −キシリレンジアミンなとの脂
肪族ポリアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミ
ノジエチルジフェニルメタンなどの芳香族ポリアミン、
ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル
)フェノール、2,4.6−トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノール、テトラメチルグアニジン、N、N’
 −ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、1.
8−ジアザビスジクロ(5,4,0)ウンデセン、トリ
エタノールアミン、ピペラジン、ピロリジン、ポリアミ
ドアミン、フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体などの第
二級または第三級アミン、無水メチルナジック酸、ドデ
セニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、メチルコンドメチレンテトラヒ
ドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸、エチレングリコ
ール無水トリメリット酸エステル、メチルテトラヒドロ
無水フタル酸、メチルへキサヒドロ無水フタル酸などの
酸無水物、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2
−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデ
シルイミタゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾ
ール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1
−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シア
ノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シア
ノエチル−2−メチルイミダゾールトリメリテート、1
−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールトリメリテ
ート、2.4−ジアミノ−6+−(2’−メチルイミダ
ゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2.4
−ジアミノ−6−(2′−ウンデシルイミダゾリルー(
1’))−エチル−8−トリアジン、2.4−ジアミノ
−6−(2′−エチル−4′−メチルイミダゾリル−(
1’ ))−エチル−8−トリアジン、1−シアノエチ
ル−2−エチル−4−メチルイミダゾールトリメリテー
ト、1−シアノエチル−2=ウンデシルイミダゾールト
リメリテート、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンゾ
イミダゾリウムクロライド、1.3−ジベンジル−2−
メチルイミダゾリウムクロライドなどのイミダゾール誘
導体、ジシアンジアミドまたはその誘導体、アジピン酸
ジヒドラジドなどの有機酸ジヒドラジド、3−(p−ク
ロロフェニル) −1,1−ジメチル尿素、 3−(3
,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素なと
の尿素誘導体、ポリメルカプタン系硬化剤、フェノール
樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などのメチロール基含
有化合物、ポリイソシアネート、さらに紫外線硬化触媒
である芳香族ジアゾニウム塩、スルホニウム塩などを使
用することができる。
エポキシ基を有する化合物の硬化剤を使用する場合、そ
の使用量は通常、これらの硬化剤が有する活性水素基が
、(a)成分の有するエポキシ基とほぼ等量となる量で
ある。また、エポキシ基を有する化合物の硬化促進剤は
、その種類、硬化条件などに応じ適正量が使用される。
次に、共重合体すについて説明する。
共重合体すを構成するモノマー■の有する官能基は、好
ましくはカルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、ア
ミノ基、アミド基、ヒドロキシル基、イソシアネート基
、リン酸基およびメルカプト基から選ばれる。 (a)
成分と適度の反応性を有する点から、カルボキシル基、
酸無水物基およびエポキシ基がより好ましい。かかる七
ツマ−■の例としては、官能基がカルボキシル基の場合
は、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、コハク酸
β−(メタ)アクリロキシエチル、マレイン酸β−(メ
タ)アクリロキシエチル、フタル酸β−(メタ)アクリ
ロキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸β−(メタ)アク
リロキシエチルなどの不飽和酸を挙げることができる。
官能基が酸無水物基の場合は、例えば無水マレイン酸、
無水コハク酸などの不飽和酸無水物を挙げることができ
る。官能基がエポキシ基の場合は、例えばグリシジル(
メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ビス
フェノールAのジグリシジルエーテル、グリコールのジ
グリシジルエーテルなどと(メタ)アクリル酸、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートなどとの反応によっ
て得られるエポキシ(メタ)アクリレートなどを挙げる
ことができる。官能基がアミノ基の場合は、例えばジメ
チルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができ
る。官能基がアミド基の場合は、例えば(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどを挙げ
ることができる。
官能基がヒドロキシル基の場合は、例えばヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ
)アクリレートなどを挙げることができる。官能基がイ
ソシアネート基の場合は、例えばビニルイソシアネート
、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、p−ス
チリルイソシアネートなどを挙げることができる。
官能基がリン酸基の場合は、例えば(メタ)アクリロキ
シエチルホスフェートなどを挙げることができる。
また、共重合体す中に導入される官能基は、高分子反応
により目的の官能基に変換されるものであってもよい。
例えばN−ビニルフタルイミド、N−ビニルウレタンな
どのユニットを含む共重合体の加水分解やニトロスチレ
ンなどのユニットを含む共重合体のニトロ基を還元する
ことによって一級アミノ基を導入したり、などのユニッ
トを含む共重合体の加水分解やp−クロロメチルスチレ
ンなどのユニットを含む共重合体に対する次式のような
高分子反応によってメルカプト基を導入することもでき
る。
なお、モノマー■の共重合体す中における共重合量は、
好ましくは1〜20重量%であり、特に好ましくは2〜
15重量%である。
上記架橋性モノマーの例としては、ジビニルベンゼン、
ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレートなとの分子内に重合性二重結合を複数個有する
化合物を挙げることができる。
ここで共重合体す中の架橋性モノマーの共重合量は、通
常、10〜20重量%であり、好ましくは2,0〜15
重量%である。
このように架橋性モノマーを共重合することにより、共
重合体すのゲル含量を96重量%以上、好ましくは96
〜99重量%とすることができる。
共重合体すのゲル含量は、重合条件によってコントロー
ルできる。特に重合時間と開始剤によってゲル含量をコ
ントロールできる。
ここでいうゲル含量とは、重合体約1gをメチルエチル
ケトンまたはトルエン100mff中に入れ室温で24
時間静置後、不溶分の重量ををエポキシ樹脂中に分散さ
せたゴム変性物の粘度が貯蔵中の経時変化により増粘す
る傾向かある。
次にモノマー■としては以下のものを例示することがで
きる。
共役ジエン:ブタジェン、ジメチルブタジェン、イソプ
レン、クロロプレンおよびこれらの誘導体。
(メタ)アクリル酸エステル: (メタ)アクリル酸メ
チル、 (メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、 (メタ)アクリル酸ブチル、 (メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、 (メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートとポリイソシアナートとの反応によって得
られるウレタン(メタ)アクリレート。
前記以外の不飽和炭化水素:エチレン、プロピレン、1
−ブテン、2−ブテン、イソブチン、1−ペンテンなど
のオレフィン、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族
ビニル。
(メタ)アクリロニトリル。
ここで、共重合体す中のモノマー■の共重合量は、通常
、60〜98重量%、好ましくは75〜96重量%であ
る。
本発明における共重合体すは、ガラス転移温度(Tg)
が、通常、0℃以下、好ましくは一10°C以下である
本発明において、共重合体すは、例えば乳化重合法より
製造することができる。
乳化重合法とは、例えば前記モノマーI、架橋性モノマ
ーおよびモノマー■を重合開始剤として過酸化物触媒、
レドックス系触媒などのランカル重合開始剤を用い、乳
化剤としてアニオン系、カチオン系、ノニオン系および
両性の界面活性剤のいずれかをまたはその混合系を用い
、メルカプタン、ハロゲン化炭化水素などの分子量調節
剤の存在下において、0〜50℃で乳化重合を行い、所
定の重合転化率に達した後、N。
N−ジエチルヒドロキシルアミンなどの反応停止剤を添
加して重合反応を停止させ、次いで重合系の未反応モノ
マーを水蒸気蒸留なとで除去することによって共重合体
すのラテックスを得る方法である。
重合開始剤である過酸化物触媒としては、例えばベンゾ
イルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、p−メ
ンタンハイドロパーオキサイド、ラウリルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、コハク酸パーオキサイドなどの有機過酸化物お
よび過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
なとの無機過酸化物を挙げることができる。またレドッ
クス系触媒としては、例えば上記の過酸化物に還元状態
にある金属、例えば1価の銅や2価の鉄またはアミン化
合物を組み合わせたものを挙げることができる。
また、乳化剤のうち、アニオン系界面活性剤としては、
例えばアルキルナフタレンスルホン酸塩、ドデシルベン
ゼンスルホン酸塩、オレイン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、リグニンス
ルホン酸塩、アルコールエトキシサルフェート、第二級
アルカンスルホネート、α−オレフィンスルホン酸、タ
モールなどを挙げることができる。カチオン系界面活性
剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩
、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジ
ニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩な
どを挙げることができる。ノニオン系界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、ポリオキンエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシブロビレン
ブロックポリマー、アルキルスルフィニルアルコール、
脂肪酸モノグリセリドなどを挙げることができる。両性
界面活性剤としては、例えばアルキルベタイン、アルキ
ルジエチルトリアミノ酢酸などを挙げることができる。
これらの乳化剤のなかではノニオン系界面活性剤を用い
ると、ラテックス状態の共重合体すを凝固させる際に金
属を含む凝固剤を使用する必要がなくなるため、得られ
る共重合体す中の金属イオン含量を極めて少なくするこ
とが可能である。なお、ノニオン系界面活性剤を用いる
場合は、未反応モノマーを回収するための水蒸気蒸留を
行う温度以上の高曇点を有するノニオン系界面活性剤を
予め選択することが好ましい。
低曇点を有するノニオン系界面活性剤を用いると水蒸気
蒸留の際にラテックスが凝固する恐れがある。
また、共重合体すの製造において、このようなノニオン
系界面活性剤を乳化重合時および/または凝固時に用い
る方法としては、例えば下記(イ)、 (ロ)または(
ハ)の方法を採用することができる。
(イ)乳化剤としてノニオン系界面活性剤を用いてノニ
オン系界面活性剤の着点以下の温度で重合を行った後、
得られたラテックスを着点以上に加熱するか、または乳
化剤として用いたノニオン系界面活性剤よりも低曇点の
ノニオン系界面活性剤もしくは金属を含まない電解質ア
ルコール、脂肪酸などを添加した後、加熱して凝固する
方法。
(ロ)乳化剤としてアニオン系および/またはカチオン
系界面活性剤ならびにノニオン系界面活性剤を用いて乳
化重合を行った後、電解質あるいは乳化剤として用いた
ノニオン系界面活性剤よりも低曇点のノニオン系界面活
性剤を添加し、次いで加熱して凝固する方法。
(ハ)乳化剤としてアニオン系および/またはカチオン
系界面活性剤を用いて乳化重合を行った後、ノニオン系
界面活性剤および電解質を添加し、次いで加熱する方法
ここで低曇点を有するノニオン系界面活性剤とは、着点
が通常、80℃以下、好ましくは、70℃以下のノニオ
ン系界面活性剤であり、例えばポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマーなどが挙げられる。これらの低曇点
を有するノニオン系界面活性剤のHLB値が12以下で
あることが好ましい。
上記において低曇点を有するノニオン系界面活性剤の使
用量は、通常、共重合体b100重量部に対して0.1
〜20重量部、好ましくは1〜15重量部である。
また、本発明における共重合体すは、懸濁重合、溶液重
合などにより製造することもできる。
上記のようにして得られた共重合体すを(a)成分に配
合して、粒子状に分散する方法としては、例えば、共重
合体すのラテックス、分散液、溶液を(a)成分と剪断
力下で強制攪拌し、分離した水および/または溶媒を除
去して乾燥する方法、(a)成分を水系で乳化または懸
濁し、これと共重合体すのラテックス、分散液または溶
液とを混合した後、凝固させ、水および/または溶媒を
除去し乾燥する方法、共重合体すを凝固し乾燥前の凝固
物を(a)成分と混合した後、水および/または溶媒を
除去し乾燥する方法などが挙げられる。
ここで、共重合体すのラテックス、分散液または溶液か
ら共重合体すを凝固または脱溶媒により事前に分離し乾
燥した場合は、再度、強制攪拌下にメチルエチルケトン
、トルエン、クロロホルムなどの有機溶媒に分散させ、
これを(a)成分と混合した後、溶媒を除去し乾燥すれ
ばよい。また、通常の熱ロール、インターミキサー、こ
こで、本発明における共重合体すの(a)成分への分散
時の粒径は、通常、200〜5000λ、好ましくは3
00〜5000 K、特に好ましくは500〜2ooo
Xである。この粒径が20OA未満であると、得られる
組成物の硬化物の耐衝撃性が低下しやすく、一方500
0Aを超えると、得られる組成物の硬化物の強靭性が低
下しやすいという問題が生じやすい。
本発明において、(a)成分に対する共重合体すの配合
量は、(a)成分100重量部に対して、通常1〜10
0重量部、好ましくは、1〜50重量部、特に好ましく
は2〜30重量部である。
共重合体すの配合量が1重量部未満では、耐衝撃性、成
形収縮性などの効果が発揮されにくく、100重量部を
超えると(a)成分の特性である体積抵抗率が損なわれ
やすい。
本発明の変性エポキシ組成物において、分散している共
重合体す中の6官能基がカルボキシル基である場合は、
通常、硬化剤などによる硬化に先立ち該分散粒子表面の
カルボキシル基をエポキシ化合物と予め反応させておく
予備反応を行うことが好ましい。この予備反応は無触媒
またはトリフェニルホスフィン、ホスホニウムハライド
、トリエタノールアミン、アセチルアセトナートのクロ
ム錯体、ジイソプロピルサリチル酸クロム、テトラエチ
ルアンモニウムクロライド、トリイソアミルアミン、ト
リブチルアミン、トリスジメチルアミノメチルフェノー
ルなどの触媒存在下、室温〜200’C程度の加熱によ
る数時間程度の反応によって行うことができる。
本発明による変性エポキシ組成物には、必要に応じて添
加剤、例えばシリカ、クレー、石コウ、炭酸カルシウム
、石英粉、カオリン、マイカ、ケイ酸ナトリウム、タル
ク、ケイ酸カルシウム、チタン化合物、アンチモン化合
物、アスベストなどの充填剤;顔料;有機シラン化合物
、有機チタネート化合物などのカップリング剤;キシレ
ン樹脂、タール、ジブチルフタレート、リン酸系エステ
ル、パイン油、ベンジルアルコールなどの増量剤、およ
び老化防止剤などを配合することが可能である。
(実施例) 以下、本発明の実施例について述べる。本発明はこれら
に限定されるものではない。なお、例中の記載において
1部」は重量部を表す。
実施例1〜5および比較例1〜5 (1)共重合体の製造 下記に示す処方によりオートクレーブ中で20′Cにて
重合を行った。
モノマー(注)100部 水                   250部ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム01〜18部 第三級ドデシルメルカプタン 045部過硫酸カリウム
       027部シアノエチル化ジェタノールア
ミン 015部 水酸化カリウム       0.10部(注)ここで
のモノマーとは、重合後に表1に示す組成となるような
モノマー■、モノマーIIおよび架橋性モノマーの総量
を表わす。
次いで、共重合体N011〜5については重合転化率が
90%に達した後、また共重合体No、6については重
合転化率が60%に達した後、モノマー総量の100部
当り0.2部のヒドロキシルアミン硫酸塩を添加C重合
を停止させた。続いて、水蒸気蒸留により、未反応モノ
マーを除去し、共重合体N001〜6のラテ・ソクスを
得た。
得られた共重合体のラテックスの一部はそ9まま(a)
成分との混合に供し、残りは、共重合体100部当り老
化防止剤としてアルキルフェノール1部を添加し、塩化
カルシウム水溶液で凝固し、得られた共重合体凝固物を
水洗いし50℃で真空乾燥した。
なお、表1中のゲル含量は、上記の凝固、乾燥により得
られた共重合体凝固物1gをメチルエチルケトンLoo
m/中に入れ室温で24時間静置後不溶分の重量を測定
し算出した。
(2)変性エポキシ組成物の製造 、(1)で得られたラテックスまたは共重合体凝固物を
次のA法、B法およびC法により(a)成分に分散させ
た。
A法=(1)で得られたラテックスを表2に示す割合で
油化シェルエポキシ(株)製のエポキシ化合物エピコー
ト828に投入し、特殊機化工業(株)製の剪断攪拌混
合機「ホモデイスパー」にて10分間混合した。静置後
、分離した水を除去し、凝固層を真空乾燥し変性エポキ
シ組成物を得た。
B法:(1)で得られた表2に示す量の共重合体凝固物
を攪拌下にメチルエチルケトンに粗分散させ4重量%の
分散液とした。これに表2に示す量のエピコート828
を加え、ホモデイスパーにて10分間混合した後、真空
乾燥により溶媒を除去し、変性エポキシ組成物を得た。
C法:(1)で得られた表2に示す量の共重合体凝固物
をエピコート828に投入し、東洋精機(株)製の混合
分散機「プラストミル」にて90分間混合した。その後
減圧下で脱泡を行ない変性エポキシ組成物を得た。
(3)変性エポキシ組成物に関する試験(2)で得られ
た変性エポキシ組成物の粘度を東京計器(株)製B型回
転粘度計にて測定した。
また、貯蔵安定性試験として、(2)で得られた変性エ
ポキシ組成物をサンプル瓶に採取し、これを40℃の恒
温溝中に1力月及び3力月保管した後、変性エポキシ組
成物の粘度を観察した。
(4)変性エポキシ組成物の硬化物に関する特性試験 (2)のA法、B法およびC法によって得た変性エポキ
シ組成物にさらに、表2に示す配合に従い、硬化剤およ
び充填剤と混合した。
(4−1)  接着性試験 (4)で得られた変性エポキシ組成物を接着剤として用
い、以下の接着性に関する特性試験を行った。この試験
において用いた被接着剤は、厚さ1.6mmの冷間圧延
鋼板を#240サンドペーパーで研磨し、トリクロルエ
チレンで洗浄脱脂したものであり、また接着剤の硬化条
件は、140℃の1時間で行った。
■ 引張剪断強度 JISK6850の方法に準する。なお、この試験にお
ける引張強度は5mm/分である。
■ T型剥離強度 JISK6854の方法に準する。なお、この試験にお
ける引張強度は50mm/分である。
なお、■および■の強度の測定は23℃で行った。但し
、■の引張剪断強度については80℃でも測定した。結
果を表2に示す。
(4−2)  衝撃試験 (4)で得られた変性エポキシ組成物を接着剤として用
い、タテ100mmXヨコ25mmX厚さ3.2mmの
冷間圧延鋼板を#240サンドペーパーで研磨し、トリ
クロルエチレンで洗浄脱脂したものを被接着材として2
5mmX25mmの接着面積で(4−1)と同様に接着
し硬化した。
得られた接着試験片はデュポン式衝撃試験機を用い、2
3℃にて500g重りを20cmの高さから落下させ接
着部に亀裂が生ずるまでの回数を測定した。
結果を表2に示す。
(4−3)  共重合体の粒径の測定 実施例1と同様変性エポキシ組成物100部とトリエチ
レンテトラミン10部を混合し、(i)室温にて7日間
、(ii) 140℃にて1時間の2条件で硬化を行っ
た。硬化物をミクロトームを用い超薄切片を作成し、オ
スミウムで染色後、透過型電子顕微鏡にて共重合体の分
散状態を観察した。
また、(iii)共重合体No、1のラテックスの粒径
を日科機(株)製コールターサブミクロ粒子アナライザ
ー(モデルN−4)にて観察した。
その結果、(i)室温×7日間の硬化物の粒径、(ii
) 140℃×1時間の硬化物の粒径および(iii)
共重合体N011のラテックスの粒径はすべて700A
で一致しており、(i)および(ii)は共重合体粒子
間の距離にもばらつきがなく良好な分散状態を示してい
た。
(以下、余白) (*1)旭電化(株)製アデカハードナーEH−220
100部、炭酸カル シウム95部、アエロジル4200 5部の混合物。
($2)CTBN  B、F  グツドリッチ社製Hy
car CT B N 1300 X 13両末端カル
ボキシル基含有液状N B Ro(*3)エピコート8
28とCTBNをトリフェニルフォスフインを触媒とし
て 150℃×1時間の予備反応を行っ た。
(*4)共重合体エポキシ樹脂に分散せず、ゲル化した
ため評価できなかった。
(*5)エピコー1−828 (油化シェルエポキシ社
製)ビスフェノールA系エポ キシ化合物(エポキシ当量184〜 194)。
実施例6〜10および比較例6 (1)共重合体の製造 七ツマ−としてのブタジェン、アクリロニトリルおよび
ブチルアクリレートを表3に示す組成となるように選択
し、さらに表3に示す量の第三級ドデシルメルカプタン
、水220部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル6
部、Fデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム05部、
4−イソプロピリデン−1−メチルシクロヘキセン−1
2部、および過硫酸アンモニウム03部を用い、オート
クレーブ中、50℃で乳化重合した。
次いで、重合転化率50%に達したときに必要に応じて
更にメタクリル酸および/またはジビニルベンゼンを表
3の組成となるように添加し、重合反応を継続させ、全
体の重合転化率が95%に達した後、02部のヒドロキ
シルアミン硫酸塩を添加し重合を停止させた。続いて、
70℃にて水蒸気蒸留を行い未反応モノマーを回収した
後、老化防止剤としてアルキル化フェノールを1重量%
添加して共重合体No、7〜10を得た。
(2)変性エポキシ組成物の製造 共重合体N017〜10のラテックスを用いて、実施例
1(2)の方法に従いエポキシ化合物に分散させた。共
重合体とエポキシ化合物との合計100部をフラスコに
採取し、触媒としてトリフェニルフォスフイン0.1部
を加え、90℃にて4時間攪拌し共重合体中のガルボキ
シル基をエポキシ化合物中のエポキシ基とあらかじめ予
備反応させた。
その後、90℃にて減圧脱水し、変性エポキシ組成物を
得た。なお表3に示すゲル含量は、実施例1(1)と同
様にして測定した。
(3)変性エポキシ組成に関する試験 (2)で得られた変性エポキシ組成物の粘度を、東京計
器(株)製B型回転粘度計にて測定した。
また、貯蔵安定性試験として、(3)で得られた変性エ
ポキシ組成物をサンプル瓶に採取し、これを40℃の恒
温溝中に1力月及び3力月保管した後、変性エポキシ組
成物の粘度を観察しく4)変性エポキシ組成物の硬化物
に関する特性試験 共重合体No、7〜10を用いて(2)で得た変性エポ
キシ組成物にさらに、表4に示す配合に従い、硬化剤お
よび充填剤の配合を行い、実施例1(3)と同様にして
硬化物の特性を評価した。
結果を表4に示す。
、(以下、余白) 実施例11〜13 実施例6と同様にして得られた変性エポキシ組成物を用
い、次の配合により一液型接着剤を調整した。
変性エポキシ組成物     100部ジシアンジアミ
ド       7部 ベンジルジメチルアミン     1部炭酸カルシウム
        50部■ 接着性試験 得られたー液型接着剤を用いて以下の接着性試験を行っ
た。被着体は冷間圧延鋼板を#240サンドベーパーで
研磨し、トリクロルエチレンで洗浄脱脂したものであり
、また接着剤の硬化は、170℃で1時間にわたる加熱
により行った。
得られた接着試験片の引張剪断強度およびT型剥離強度
を、実施例1(4)と同様にして測定した。なお測定温
度については23℃と100℃で行った。
■ 衝撃試験 実施例1(4)において500gの重りを50cmの高
さから落下させた以外は実施例1(4)と同様にして衝
撃試験を行った。
以上、共重合体の組成、各種試験結果を表5に示す。
(以下、余白) (発明の効果) 本発明の変性エポキシ組成物は硬化前の経時的粘度変化
がなく、その硬化物は、機械的強度、耐熱性などのエポ
キシ樹脂の優れた特徴を損なうことなく、剥離強度、耐
衝撃性などの強靭性を与えることができる。本発明は、
特にエポキシ基を有する化合物に非相溶性の固体重合体
粒子を再現性よく分散させ得る点で、エポキシの変性に
新たな道を開くものである。本発明の変性エポキシ組成
物は半導体の封止剤、電子部品の被覆剤、接着剤、電着
塗装剤、ライニング剤、シーリング剤、その他各種成形
材料および複合材料として有効に使用される。
また、本発明の変性エポキシ組成物の硬化物は電気絶縁
性などの電気特性にも優れるため電気・電子部品材料と
しても有効である。
特許出願人 日本合成ゴム株式会社 代理人 弁理士 犬 島 正 孝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)エポキシ基を有する化合物、ならびに必要
    に応じて該エポキシ基を有する化合物の硬化剤および硬
    化促進剤から選ばれる少なくとも1種に (b)官能基を有する不飽和化合物、架橋性モノマーお
    よび他の不飽和化合物を含むモノマーを共重合して得ら
    れる架橋ゴム状ランダム共重合体が粒子状に分散してい
    ることを特徴とする変性エポキシ組成物。
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