JPH04201722A - 燃料タンクの燃料遮断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車等の車両に搭載される燃料タンクの燃
料遮断装置に関する。

従来の技術 自動車用燃料タンクの中には、自動車の傾斜等によって
タンク本体内の燃料が外部に流出しないように燃料遮断
装置を配設したものが知られている。この燃料遮断装置
は、一般に、タンク本体内の上部に配設されるケーシン
グに、エバポチューブと連通ずるガス排出孔が設けられ
ると共に、燃料の流入によって浮動するフロートが収容
され、自動車の傾斜等によってタンク本体内の燃料液面
が変動してケーシング内に燃料が流入すると、フロート
が上昇してフロートのシール部がガス排出孔を閉塞し、
燃料がエバポチューブを通って外部に流出しないように
なっている。

ところが、このような燃料遮断装置の場合、燃料液面の
変動によってフロートがガス排出孔を閉塞した状態にお
いてタンク本体内のガス圧力が高まると、ケーシング内
から燃料が流出した後もフロートがガス排出孔から離れ
なくなる、所謂ステック現象を起こすことが考えられる
ため、フロート重量を重くする等して対処しており、車
両重量増等の問題を発生させている。

このため、従来ではこれに対処するものとして、例えば
、実開昭６２−７５２７８号公報に示されるように、ケ
ーシングにリリーフ弁を設け、フロートがガス排出孔を
閉塞した状態においてタンク本体内のガス圧力が設定圧
以上になると、リリーフ弁が開いてタンク本体内のガス
をエバポチューブに逃がし、これによってステックを回
避出来るようにした燃料遮断装置が開発されている。

発明が解決しようとする課題 上記従来の燃料遮断装置の場合、リリーフ弁は遮断弁と
して機能するフロートのステックを回避するためのもの
であるため、その開弁圧は、フロートがタンク本体内の
ガス圧力を受けてガス排出孔に強接触する圧力（以下、
ステック圧と言う。）よりも低く設定する必要がある。

このため、フロートのステック圧を低く設定するとリリ
ーフ弁の開弁圧も低くすることとなり、ケーシングへの
燃料の流入によって普通にフロートがガス排出孔を閉塞
した際にリリーフ弁が開くことが考えられるため、ステ
イク圧を出来るだけ高く設定する必要性からフロート重
量を大きくすることにより対処しており、フロートの大
型化、重量増等の問題に対し抜本的な解決策とはなって
いない。

そこで本発明は、装置を大型化することなく遮断弁のス
テイクを確実に防止することが出来る燃料タンクの燃料
遮断装置を提供せんとするものである。

課題を解決するための手段 本発明は上述した課題を解決するための手段として、タ
ンク本体内の上部に配設されるケーシングに、エバポチ
ューブと連通するガス排出孔を設けると共に燃料の流入
によって浮動するフロートを収容し、該フロートの浮動
によって前記ガス排出孔を閉塞するようにした燃料タン
クの燃料遮断装置において、前記ガス排出孔のフロート
室側の縁部に支持用突起を設ける一方で、前記ガス排出
孔をエバポチューブ側から閉塞可能な遮断弁を設けて該
遮断弁に前記ガス排出孔を貫通する脚部を延設し、該脚
部に、前記フロートの浮力により前記支持用突起を支点
として変形して遮断弁を下降させる撓み片を設けた。

作用 タンク本体内の燃料液面が変動してケーシング内に燃料
が流入すると、フロートが上昇してその浮力が撓み片に
作用する。すると、撓み片は支持用突起を支点として撓
み変形し、これによって遮断弁を下降させてガス排出孔
をエバポチューブ側から閉塞する。また、この状態にお
いて燃料液面がもとに戻りケーシング内から燃料が流出
すると、タンク本体内のガス圧力がガス排出孔から遮断
弁の下面に作用し、遮断弁がガス排出孔を開くようにな
る。このため、ケーシング内から燃料が流出する際にタ
ンク本体内のガス圧力が高くなっていても、遮断弁がガ
ス排出孔に対してステックを起こさなくなる。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１，２図に基づいて説明す
る。

第１．２図において、１は、樹脂材によって形成された
燃料遮断装置のケーシングであり、このケーシング１は
図示しないタンク本体内の上部Ｂに配設され、その上端
に、タンク本体内で発生した蒸発燃料ガスをキャニスタ
−に導くエバポチューブ２が接続されている。ケーシン
グ１にはフロート収容室３と弁収容室４とが形成されて
おり、フロート収容室３と弁収容室４の隔壁にはガス排
出孔５が形成され、弁収容室４にはエバポチューブ２が
接続されるアウトレット６が設けられている。

７は、上面中央に凹部８を有するフロートであり、この
フロート７はスプリング９で支持された状態でフロート
収容室３に設置されている。また、フロート収容室３に
臨むケーシング１の下壁と側壁には夫々連通孔１０と１
１が形成され、車両の傾斜等によってタンク本体内の燃
料液面が変動した際に、この連通孔１０．１１を経てタ
ンク本体内の燃料がフロート収容室３に流入するように
なっている。さらにまた、前記ガス排出孔５のフロ−ト
収容室３側の縁部には環状の支持用突起１２が延設され
ており、この支持用突起１２には複数の連通孔１３が穿
設されている。

１４は、ガス排出孔５を弁収容室４側、即ち、エバポチ
ューブ２側から閉塞する樹脂製の遮断弁であり、この遮
断弁１４はスプリング１５によって支持された状態で弁
収容室４内に設置されている。また、遮断弁１４の下面
側には、ガス排出孔５を直接閉塞するためのテーパ状の
シール部１６が形成されると共に、ガス排出孔５を貫通
する脚部１７がこのシール部１６に連接して形成されて
いる。そして、脚部１７の下端には支持用突起１２の外
径よりも径の大きい円盤状の撓み片１８が一体に形成さ
れており、この撓み片１８の下面中央には外力を受けて
中心部近傍が容易に撓み変形するように切欠き１９が形
成されている。撓み片１８は、第１図に示すようにフロ
ート７が下がっている場合に、支持用突起１２と当接し
て略水平な状態となっているが、第２図に示すようにフ
ロート７が上昇すると、外周部がフロート７に押され、
支持用突起１２を支点としてその中心を下降させるよう
に撓み変形し、遮断弁１４のシール部１６を下降させて
ガス排出孔５を閉塞する。尚、図中２０は、撓み片１８
の外周縁部に形成され、フロート７の上面と直接当接す
る折曲部である。

以上の構成において、車両の傾斜等によってタンク本体
内の燃料液面が変動し、ケーシング１のフロート収容室
３に燃料が流入すると、フロート７がその浮力とスプリ
ング９の力によって上昇して遮断弁１４の撓み片１８の
外周部を上方に押すようになる。こうしてフロート７に
よって撓み片１８が上方に押されると、上述したように
撓み片１８が変形して遮断弁１４のシール部１６をスプ
リング１５の弾発力に抗して下降させ、シール部１６で
ガス排出孔５を閉塞する。尚、撓み片１８の変形に伴っ
てその中心部近傍が下面側に突出するようになるが、フ
ロート７の上面中央には凹部８が形成されているため、
撓み片１８のこのような変形はフロート７の上面によっ
て妨げられない。

このようにしてガス排出孔５が閉塞された状態において
は、タンク本体上部のガス圧力は連通孔１３とガス排出
孔５を通して遮断弁１４の下面（シール部１６）に作用
するため、タン本体内のガス圧力が高まれば高まるほど
、その圧力が遮断弁１４のシール部１６を押し上げよう
とする。このため、フロート７が浮力で上昇した状態に
おいてタンク本体内のガス圧力が高まり、さらにこの状
態から燃料がケーシング１内から流出しても、遮断弁１
４のステイクは起こらなくなる。

また、車両が転倒した場合には、フロート７がその自重
とスプリング９の力によって撓み片１８を変形させ、こ
れによって遮断弁１４のシール部１６がガス排出孔５を
閉塞するようになる。

尚、本発明の実施例は以上で説明したものに限るもので
はなく、例えば、第３図に示すように遮断弁１４の外周
縁部に蛇腹形状部２５を樹脂材によって一体に形成し、
この蛇腹形状部２５によって第１．２図に示す実施例の
スプリング１５に代えたり、第４図に示すように撓み片
１８を脚部１７と別体部材で形成することも可能であり
、また、第５図に示すようにフロート７を円筒状に形成
し、それによって第１，２図に示す実施例の凹部８に代
えることも可能である。

発明の効果 以上のように本発明は、ガス排出孔のフロート室側の縁
部に支持用突起を設ける一方で、ガス排出孔をエバポチ
ューブ側から閉塞可能な遮断弁を設けてこの遮断弁にガ
ス排出孔を貫通する脚部を延設し、さらにこの脚部に、
フロートの浮力により前記支持用突起を支点として変形
して遮断弁を下降させる撓み片を設けるようにしたため
、遮断弁がガス排出孔を閉塞した状態においては、常に
タンク本体内のガス圧力がガス排出孔から遮断弁の下面
に作用して遮断弁を開くように働くようになり、タンク
本体内のガス圧力が高まれば高まるほど遮断弁を開こう
とする力が大きくなる。この結果、装置を大型化するこ
ともなく遮断弁のステックを確実に防止出来るようにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は本発明の一実施例を示す断面図、第３．４
．５図は夫々本発明の別の実施例を示す断面図である。 １・・・ケーシング、２・・・エバポチューブ、３・・
・フロート収容室、５・・・ガス排出孔、７・・・フロ
ート、１２・・・支持用突起、１４・・・遮断弁、１７
・・・脚部、１８・・・撓み片。 第１図 １−一一一ケーシγり ２−−−一工ＩＸ不１子ネーづ ３−−−−グローＦ枳８・！ ５−−−−ｄス咽￥ｄ「多し ７−−−−マロート １２−−−一受ｎ閂更２ １４−−−−どＴｐｒ青 １７−−”−１１１１１郡 １８−−−−１！−？ｆｇ 第２図 第３図 第４図 Ｌ 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）タンク本体内の上部に配設されるケーシングに、
   エバポチューブと連通するガス排出孔を設けると共に燃
   料の流入によって浮動するフロートを収容し、該フロー
   トの浮動によって前記ガス排出孔を閉塞するようにした
   燃料タンクの燃料遮断装置において、前記ガス排出孔の
   フロート室側の縁部に支持用突起を設ける一方で、前記
   ガス排出孔をエバポチューブ側から閉塞可能な遮断弁を
   設けて該遮断弁に前記ガス排出孔を貫通する脚部を延設
   し、該脚部に、前記フロートの浮力により前記支持用突
   起を支点として変形して遮断弁を下降させる撓み片を設
   けたことを特徴とする燃料タンクの燃料遮断装置。