JP2001082270A - 液体遮断弁 - Google Patents

液体遮断弁

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JP2001082270A
JP2001082270A JP26138399A JP26138399A JP2001082270A JP 2001082270 A JP2001082270 A JP 2001082270A JP 26138399 A JP26138399 A JP 26138399A JP 26138399 A JP26138399 A JP 26138399A JP 2001082270 A JP2001082270 A JP 2001082270A
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弘 岡野
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和巳 春田
Toshihide Oku
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 燃料タンクの動揺や自動車等の転倒による油
面上昇時においても応答性の良い確実なシールが行われ
て燃料漏れを阻止する。 【解決手段】 上壁4に第1連通孔28を形成するバル
ブボディ2内にフロート14を昇降可能に設け、フロー
トと第1連通孔28の第1バルブシート29との間に第
2連通孔33と第1バルブシート29に接離する第1弁
部36を持つバルブ30を配置する。フロートには第2
連通孔33に形成した第2バルブシート34に接離する
第2弁部25を設け、バルブボディの周壁12の内面に
は、フロートの昇降範囲全長にわたってその昇降を案内
するフロートガイド部8を設ける。バルブボディ2側に
は、バルブ30の上部の昇降を案内する上側バルブガイ
ド部9を設け、フロートには、バルブ30の下部の昇降
を案内する下側バルブガイド部26を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液体遮断弁に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車等に搭載された液体
燃料タンク等には、通常の状態下では燃料タンク等の内
部に発生するガス圧力を外部へ逃がし、自動車等の走行
中での燃料タンク等の動揺や自動車等の転倒による燃料
タンクの傾斜によって油面が上昇した場合には自動閉弁
して燃料タンク内の液体燃料が流出しないようにする液
体遮断弁が知られている。
【0003】このような液体遮断弁として従来、図19
に示すようなものが例えば特開平9−42092号公報
に開示されている。この図19に示す液体遮断弁は、液
体を貯蔵するタンク101の上部に設けられる中空のバ
ルブボディ102と、該バルブボディ102の内側上面
に設けられた第1バルブシート103と、該第1バルブ
シート103に開口する第1連通孔104と、前記バル
ブボディ102内に昇降可能に設けられたバルブ105
と、該バルブ105に設けられて前記第1バルブシート
103に接離する第1弁部106と、下面に設けられた
第2バルブシート107と、該第2バルブシート107
に形成された第2連通孔108と、前記バルブボディ1
02内に昇降可能に設けられたフロート109と、該フ
ロート109の上面の設けられて前記第2連通孔108
を開閉する第2弁部110とからなる。
【0004】また、前記バルブ105は、その外周に形
成した係合部111がバルブボディ102の上部に形成
したガイド凹部112に案内されて昇降し、またバルブ
105は、これとバルブボディ102の上面間に介在し
たバネ113の付勢力により下降するようになってい
る。
【0005】そして、燃料タンク101内の油面が低下
している場合は図19に示すようにフロート109が下
降し、かつバルブ105も下降し、ガス圧力はフロート
109の上部及びバルブ105内を通って第1連通孔1
04から流出し、また、油面が上昇するとフロート10
9が上昇して第2連通孔108を閉塞しながらバルブ1
05を押し上げ、該バルブ105の第1弁部106で第
1連通孔104を閉塞し、液体燃料の漏出を阻止する。
【0006】この状態から油面が下降すると、先ずフロ
ート109が下降して小径の第2連通孔108を開口し
てバルブ105の内外の差圧を低下させ、次でバネ11
3の付勢力によりバルブ105を下降して大径の第1連
通孔104を開口してガス圧力を排出するようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のようなフロート
109の昇降による第2連通孔108の開閉やバルブ1
05による第1連通孔104の開閉を精度良く行わせる
には、フロート109とバルブ105を、バルブボディ
102の軸芯に沿って傾くことなく昇降させる必要があ
る。
【0008】そのため、前記従来の構造においては、フ
ロート109をバルブボディ102の内面をガイドとし
て昇降させ、バルブ105をバルブボディ102の上部
に形成したガイド凹部112をガイドとして昇降させる
ようになっている。
【0009】しかし、このようにバルブ105を前記ガ
イド凹部112でガイドする構造においては、フロート
109が図19に示すように下降した状態では、ガイド
105の係合部111の上端部のみがガイド凹部112
に接触し、この短い接触部で係合することになる。
【0010】そのため、この状態で燃料タンクが動揺し
たり自動車が転倒した場合には、バルブ105がフロー
ト109の軸芯に対して傾くおそれがあり、この傾斜状
態で油面が上昇した場合には、各連通孔104,108
の良好な閉塞が期待できないおそれがある。
【0011】そこで本発明は、フロートのガイド面をフ
ロートの昇降範囲全長にわたる長いガイドに形成し、か
つ、バルブのガイド面を、バルブの昇降のいずれの状態
においても常時そのバルブの外周面の上部と下部をガイ
ドするように形成して、フロート及びバルブを、通常時
は勿論、前記のような動揺や転倒時にも確実に作動する
液体遮断弁を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、バルブボディ内に
フロートを昇降可能に設け、バルブボディの上壁に第1
連通孔を形成し、前記フロートと前記第1連通孔の第1
バルブシートとの間にバルブを昇降可能に配置し、該バ
ルブには第2連通孔と、前記第1バルブシートに接離す
る第1弁部を設け、前記フロートには前記第2連通孔に
形成した第2バルブシートに接離する第2弁部を設けた
ものにおいて、前記バルブボディの周壁の内面には、フ
ロートの昇降範囲全長にわたってフロートの昇降を案内
するフロートガイド部を設け、前記バルブボディ側に
は、前記バルブの外周面における上部に係合してその上
部の昇降を案内する上側バルブガイド部を設け、前記フ
ロートには、前記バルブにおける外周面の下部に係合し
てその下部の昇降を案内する下側バルブガイド部を設け
たことを特徴とするものである。
【0013】本発明において、液面(油面)が下降して
いる場合には、フロート及びバルブが下降し、第1連通
孔が開口して圧力は第1連通孔から排出する。液面(油
面)が上昇すると、フロートがバルブボディに形成され
たフロートガイド部に案内されて上昇する。またバルブ
はその外周面の上部がバルブボディに形成した上側バル
ブガイド部に案内され、バルブの外周面の下部がフロー
トに形成した下側バルブガイド部に案内されて上昇す
る。この上昇により、フロートに設けた第2弁部が、バ
ルブに形成した第2連通孔を閉塞し、バルブに設けた第
1弁部がバルブボディに形成した第1連通孔を閉塞し
て、液体の流出を阻止する。
【0014】この状態から液面が下降してフロートが下
降すると、先ず第2弁部が第2連通孔を開口し、次でバ
ルブが下降して第1連通孔が開口する。このフロートの
下降時においてもフロートはバルブボディに形成された
フロートガイド部に案内されて下降し、また、バルブは
その外周面の上部が前記上側バルブガイド部に案内さ
れ、バルブの外周面の下部が前記フロートに形成した下
側バルブガイド部に案内されて下降する。
【0015】したがって、フロートは、フロートガイド
部により昇降範囲全長にわたってバルブボディの軸芯に
沿って昇降し、またバルブはその外周面の上部が上側バ
ルブガイド部に案内されるとともに外周面の下部が、前
記のように軸芯に沿って確実に昇降するフロートに設け
た下側バルブガイド部に案内されてバルブボディの軸芯
に沿って確実に昇降する。
【0016】そのため、例えば本発明の液体遮断弁を自
動車の燃料タンクに付設した場合、その燃料タンクの動
揺や自動車の転倒時でも、フロートとバルブが正しい姿
勢で滑らかに移動し、第1及び第2弁部が対応するシー
トに片当りすることなく接触して、液体燃料の漏出を確
実に阻止できる。
【0017】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記下側バルブガイド部に係止穴を形成
し、前記バルブには前記係止穴に係止する爪部を設けた
ことを特徴とするものである。
【0018】本発明においては、前記のフロートの下降
時において、フロートに設けた下側バルブガイド部の係
止穴上面がバルブの爪部に形成してバルブを下降させ
る。そのため、前記従来の構造のような、バルブを下降
させるバネが不要になる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1乃至図18に示す実施例に基
いて本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図
10は本発明の第1実施例を示すもので、その液体遮断
弁1を構成する樹脂製のバルブボディ2は、収納室3を
有する中空の有底円筒状に形成され、その収納室3の下
方が開口し、上方には上壁4が設けられている。前記収
納室2の下端開口部には樹脂製のキャップ5が備えら
れ、該キャップ5は、これに一体成形した複数個の爪部
6をバルブボディ2に形成した複数個の係止穴7に弾力
的に係止してバルブボディ2に固着されている。
【0020】前記バルブボディ2における収納室3を形
成する内周面には、該面からバルブボディ2の中心部へ
向って突出するフロートガイド部8が一体形成されてい
る。該フロートガイド部8は図3乃至図5に示すように
板状でかつバルブボディ2の内面における下端から上端
まで長尺に形成されている。更に、該フロートガイド部
8の内方への突出長は、その内端面8aが後述するフロ
ート14の外周面17,18との間に僅かな隙間d1
有するように設定されている。更に、該フロートガイド
部8は、図4に示すようにバルブボディ2の周方向に適
宜間隔を有して複数個、図の実施例では等間隔に8個バ
ルブボディ2の中央を中心とする放射状に配設されてい
る。
【0021】バルブボディ2における上壁4の内面に
は、上側バルブガイド部9が突起状に垂設されている。
該上側バルブガイド部9は前記フロートガイド部8の内
側に位置して配置され、バルブボディ2の周方向に、前
記フロートガイド部8と同数、同位置に配設されてい
る。更に、該上側バルブガイド部9は前記フロートガイ
ド部8の上部と連結板部10により一連に形成され、該
上側バルブガイド部9の補強がなされている。更に、該
上側バルブガイド部9の内端面9aは、後述するバルブ
30の外周面30aとの間に僅かな隙間d2 を有するよ
うな位置に設定されている。
【0022】前記フロートガイド部8の内端面8aと前
記上側バルブガイド部9の内端面9aは平断面形状が内
方へ凸の円弧面に形成されている。更に、フロートガイ
ド部8と上側バルブガイド部9との間には下方が開口す
る空間部11が形成されている。
【0023】前記バルブボディ2の周壁12には第1流
通穴13が内外方向に貫通して形成されている。該第1
流通穴13はバルブボディ2の周方向に複数個、図の実
施例では等間隔に4個形成されている。
【0024】前記収納部3内にはフロート14が収納さ
れている。該フロート14は、略下半部に形成したフロ
ート部15と、略上半部に形成した周壁16とからな
り、そのフロート部15の外周面17と周壁16の外周
面18とが同径に形成され、これら両外周面17,18
により、フロート14の軸方向に長い案内面を形成して
いる。そして、該両外周面17,18の外径は、前記フ
ロートガイド部8における内端面8aとの間に前記の僅
かな隙間d1 が生じる径に設定され、フロート14がフ
ロートガイド部8に案内されて昇降するようになってい
る。
【0025】フロート14の外径を前記のように設定す
ることにより、該フロート14の外周面17,18とバ
ルブボディ2における周壁12の内周面間に大きな流通
断面積の流通路19が形成されている。
【0026】前記周壁16には第2流通穴20が周方向
に複数個、図の実施例では周方向に等間隔に4個形成さ
れている。フロート部15の中央部には下側が開口する
有底状のスプリング室21が形成され、該スプリング室
21の外周部には仕切り壁22を介して下側が開口する
有底状でかつ環状の空間23が形成されている。
【0027】前記スプリング室21内には、フロート部
15と前記キャップ5間に介在させた付勢手段であるコ
イルスプリング24が収納されており、該コイルスプリ
ング24によってフロート14の浮力調整が図られてい
る。
【0028】前記フロート部15の上面側には、その中
央部に位置して第2弁部25が立設され、該第2弁部2
5と前記周壁16間に位置して環状の下側バルブガイド
部からなる下側バルブガイド部26が立設されている。
第2弁部25は断面略三角形で、かつその上面が円弧面
に形成され、また、下側バルブガイド部26の内周面は
前記上側バルブガイド部9の内端面9aと略同一垂直面
上に設定されている。更に、下側バルブガイド部26に
は係止穴27が周方向に複数個、図の実施例では周方向
に等間隔で4個形成されている。
【0029】前記バルブボディ2の上壁4の中央部には
第1連通孔28が形成され、その外周内面に第1バルブ
シート29が形成されている。該第1バルブシート29
と前記フロート14との間には樹脂製のバルブ30が配
置されている。
【0030】該バルブ30は、内部に下側が開口する空
間31を有する逆凹状の円筒に形成され、その上板32
の中央部に第2連通孔33が形成されている。該第2連
通孔33の下部には前記第2弁部25と接離する第2バ
ルブシート34が形成されている。該第2バルブシート
34は下側が拡径するテーパ面に形成されている。ま
た、上板32の上面中央にはシール材保持突起35が立
設され、これに第1弁部となるシール材36を嵌設し、
該シール材からなる第1弁部36が前記第1バルブシー
ト29に接離するように設けられている。前記シール材
保持突起35の上部外周は第1弁部となるシール材36
が抜け外れないように外方へ膨出形成され、また、シー
ル材36はゴム等により平板状に形成されている。更
に、シール材保持突起35内には前記第2連通孔33を
上部外側へ開口する通路が形成されている。
【0031】前記バルブ30の外周面30aの外径は、
前記上側バルブガイド部9における内端面9aとの間に
前記の僅かな隙間d2 が生じる径に設定され、バルブ3
0が上側バルブガイド部9に案内されて昇降するように
なっている。該バルブ30の軸方向長と上側バルブガイ
ド部9の軸方向長との関係は、図3に示すようにバルブ
30の最下降位置において上側バルブガイド部9の下部
がバルブ30の外周面30aにおける上部に位置するよ
うに設定され、バルブ30が、その最下降位置から最上
昇位置まで上側バルブガイド部9に係合して上下方向に
案内されるようになっている。
【0032】前記バルブ30における周壁の下端には部
分的に脚部38が延設され、該脚部38の下端に、前記
下側バルブガイド部26に形成した係止穴27に係止す
る爪部39が外側へ突設されている。該脚部38と爪部
39は、周方向に複数個、図の実施例では周方向に等間
隔で4個形成されている。
【0033】前記係止穴27と爪部39との関係は、フ
ロート14及びバルブ30が図3に示すように最下降し
た状態において、係止穴27の上面と爪部39との距離
1が、第1バルブシート29と第1弁部36との距離
2 よりも小さく設定されている。
【0034】また、下側バルブガイド部26の内周面が
上側バルブガイド部9の内端面9aと略同一垂直面に設
定されているため、前記脚部38の外周面と下側バルブ
ガイド部26間には前記バルブ30と上側バルブガイド
部9間の隙間d2 と同等の隙間が形成され、バルブ30
の外周面30aにおける下部は、下側バルブガイド部2
6で案内される。そのため、バルブ30は、その昇降の
全域において上側バルブガイド部9と下側バルブガイド
部26とで上下方向に案内され、バルブ30の昇降時に
おける軸芯に対する傾斜(ガタつき)が防止され、確実
なシール作用がなされる。
【0035】前記キャップ5には、前記フロート部15
及び流通路19の下部に位置して流通穴40が形成され
ている。前記のように構成された液体遮断弁は、バルブ
ボディ2に形成されたフランジ41により、パッキン4
2を介して例えば自動車の燃料タンクの上壁43に固着
され、バルブボディ2の第1流通穴13が燃料タンク内
の上部に位置し、第1連通孔28が図示しないキャニス
タへ連通される。
【0036】次に前記のように構成され、かつ前記のよ
うに自動車の燃料タンクに付設された液体遮断弁の作動
について説明する。先ず、燃料タンク内の油面(液面)
Wが、フロート14に浮力が生じない位置まで下降して
いる状態においては、図3に示すように、フロート14
及びバルブ30が自重により下降し、バルブ30の第1
弁部36が第1バルブシート29から離間し、第2バル
ブシート34が第2弁部25に接する。これにより、第
2連通孔33は閉塞し、第1連通孔28が開口する。
【0037】この状態で、給油によって油面が上昇する
と燃料タンク内の気相部のガス(燃料蒸気)は、主にバ
ルブボディ2に形成した第1流通穴13から流入して流
通路19を流通し、更にバルブ30と第1バルブシート
29との空隙を流通して第1連通孔28から図示しない
キャニスタへ逃がす。また、この油面Wの上昇によりフ
ロート14がその浮力によって上昇し、その第2弁部2
5が第2バルブシート34を閉塞した状態でバルブ30
を押し上げ、満タンになるとバルブ30の第1弁部36
の第1バルブシート29の下面に接して第1連通孔28
を確実に閉塞し、過注入を防止する(図10の状態)。
【0038】前記のフロート14の上昇時には、そのフ
ロート部15と周壁16とからなるフロート軸方向に比
較的長い外周面17,18が、バルブボディ2の軸方向
に略全長にわたって形成されたフロートガイド部8に案
内されて上昇するため、フロート14が傾斜することな
く上昇する。また、バルブ30の下部がフロート14に
設けた下側バルブガイド部26の内面に係合し、かつ上
部がバルブボディ2に垂設した比較的長い上側バルブガ
イド部9に案内されるため、このバルブ30も傾斜する
ことなく滑らかに上昇する。したがって、バルブ30が
傾斜してその第1弁部36が第1バルブシート29に片
当りしたり、第2バルブシート34が第2弁部25に片
当りすることがなく、応答性の良いシールが行われる。
【0039】また、自動車が凹凸道等を走行したり、車
両が転倒して燃料タンクが動揺したり傾斜した場合に
も、その油面Wの上昇により、前記のようにガス(燃料
蒸気)が第1連通孔28から逃げるとともにフロート1
4の上昇により素早く第1連通孔28を閉塞する。この
場合にも、フロート14とバルブ30は前記と同様にガ
イド部8,9及び26に案内され、バルブボディ2の軸
芯に対して傾くことなく移動して確実なシール作用を行
う。
【0040】また、第1連通孔28の開口面積は第2連
通孔33の開口面積よりも大きく形成されているため、
燃料タンク内のガスの排出面積は十分確保される。次
に、燃料タンク内(バルブボディ2内)の油面Wが下降
して再開弁する際には、先ず、フロート14がその自重
で下降し、その第2弁部25がバルブ30の第2バルブ
シート34から離間して第2連通孔33を開く。このと
き、第2連通孔33の開口面積は小さく、また、フロー
ト14の上下面に作用するガスの差圧は小さいので、フ
ロート14は第2バルブシート34に固着することなく
確実に落下する。その結果、ガス圧力は第1連通孔28
から抜け、バルブ30の上下面に作用するガスの差圧が
低下し、バルブ30の第1弁部36第1バルブシート2
9から離間しやすくなる。
【0041】この状態においてフロート14が下降する
と、フロート14に設けた下側バルブガイド部26にお
ける係止穴27の上面がバルブ30の爪部39に当り、
バルブ30が下方へ強制的に引き降ろされ、バルブ30
に設けた第1弁部36が第1バルブシート29により離
間し、第1連通孔28が開口して図3に示す通常状態に
戻る。
【0042】このようなフロート14及びバルブ30の
下降時においても、フロート14はその最上昇位置から
最下降位置までフロートガイド部8に案内され、またバ
ルブ30は、その上部側が上側バルブガイド部9に案内
され、下部側が下側バルブガイド部26に案内されて、
フロート14及びバルブ30が傾斜することなく下降
し、第2連通孔33を閉塞した状態を維持して第1連通
孔28を確実に開口する。
【0043】図11乃至図13は第2実施例を示す。本
第2実施例は、前記第1実施例における上側バルブガイ
ド部9の変形例である。すなわち、前記第1実施例にお
ける上側バルブガイド部9に代えて、バルブボディ2の
上壁4の下面に、周方向に複数箇所、図の実施例では4
箇所スリット50を形成した円筒状の上側バルブガイド
部51を垂設したものである。上側バルブガイド部51
の下方への長さは前記第1実施例における上側バルブガ
イド部9の長さと同様に設定されている。そして、該上
側バルブガイド部51の円弧状の内面が、前記バルブ3
0の外周面30aとの間に僅かな隙間を有する円弧状の
ガイド面52になっている。なお、本第2実施例におい
ては前記第1実施例における連結板部10は設けられて
いない。
【0044】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。本第2実施例においても、前記第1実施例
と同様に、フロート14が上下に長いフロートガイド部
8に案内され、またバルブ30が上下に長い上側バルブ
ガイド部51と前記の下側バルブガイド部26に案内さ
れ、フロート14とバルブ30が傾斜することなく昇降
し、第1連通孔28と第2連通孔33の確実な開閉作動
を行う。また、その他の構造についても前記第1実施例
と同様の作用、効果を奏する。
【0045】図14は第3実施例を示すもので、前記第
1実施例におけるバルブ30の第1弁部36の変形例で
ある。すなわち、前記第1弁部に代えて、平板状でかつ
上面外周部に環状の突起55を形成し、下面外周部に、
バルブ30の上面との間に隙間d3 が生じるように環状
の段部56を形成したゴム等の弾性材からなる第1弁部
36としたものである。
【0046】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。本第3実施例においては、第1弁部である
シール材57が、その環状の突起55により第1バルブ
シート29に線接触し、かつ該突起55部が隙間d3
存在によって弾力的にたわむため、該シール材57のシ
ール性が向上する。
【0047】また、その他の構造についても前記第1実
施例と同様の作用、効果を奏する。図15は第4実施例
を示すもので、前記第1実施例の第1弁部を形成するシ
ール材36に代えて更に異なるシール材を使用したもの
である。すなわち、前記第1実施例におけるバルブ30
側のシール材36を排してバルブ30の上面をそのまま
第1弁部とし、バルブボディ2の上壁4側にゴム等の弾
性材からなるシール材60を設けてその下端面を第1バ
ルブシート29としたものである。更に、シール材60
は、その内側に第1連通孔28を形成し、下面外周に、
上下に弾力的にたわむことができる断面舌片状のシール
部61を形成し、該シール部61にバルブ30の上面が
接するようにしたものである。
【0048】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。本第4実施例においても、シール部61が
バルブ30の上面に線接触し、かつ弾力的にたわむた
め、該シール材60のシール性が向上する。
【0049】また、その他の構造についても前記第1実
施例と同様の作用、効果を奏する。図16は第5実施例
を示すもので、前記第4実施例におけるシール材60に
代えて異なるシール材を使用したものである。すなわ
ち、バルブボディ2の上壁4側に、内側に第1連通孔2
8を形成し、下面に、縦断面が先尖状の突部65を環状
に形成したゴム等の弾性材からなるシール材66を設け
て、その下端面を第1バルブシート29としたものであ
る。また、バルブ30の上面には前記第1実施例に示す
シール材36は設けられておらず、バルブ30の上面が
そのまま第1弁部36になっている。
【0050】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。本第5実施例においても、シール部61が
バルブ30の上面に線接触してそのシール性が向上す
る。
【0051】また、その他の構造についても前記第1実
施例と同様の作用、効果を奏する。図17は第6実施例
を示す。本第6実施例は前記第1実施例におけるバルブ
30の上面に、第2連通孔33を中心とする環状で、か
つ縦断面が先尖状の突部からなる第1弁部36を形成
し、バルブボディ2の上壁4側に、内側に第1連通孔2
8を形成し、下面を平坦な第1バルブシート29に形成
したゴム等の弾性材からなるシール材72を設けたもの
である。なお、バルブ30は樹脂成形により第1弁部3
6とともに一体成形する。
【0052】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
を省略する。本第6実施例においても、第1弁部36が
第1バルブシート29に線接触してシール性が向上す
る。
【0053】また、その他の構造についても前記第1実
施例と同様の作用、効果を奏する。図18は第7実施例
を示す。本第7実施例は、前記第1実施例におけるバル
ブ30の中央部に、第2連通孔33の軸芯上に中心を有
し、かつ、上方へ膨出した球面形状の第1弁部36を形
成し、バルブボディ2の上壁4の中央には、内側に第1
連通孔28を形成し、かつ下面外周に突部76を環状に
形成したゴム等の弾性材からなるシール材77を設け、
その下面を第1バルブシート29としたものである。な
お、バルブ30は樹脂成形により第1弁部36とともに
一体成形され、また、第1弁部36は薄肉に形成されて
いる。更に、前記シール材77の突部76は前記第1弁
部36の球面部78に接するように設定されている。
【0054】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には同一符号を付してその説明
は省略する。本第7実施例においては、シール材77の
突部76がバルブ30における第1弁部36の球面部7
8に喰い込む状態で接触するため、シール性を向上する
ことができる。
【0055】また、その他の構造についても前記第1実
施例と同様の作用、効果を奏する。
【0056】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、例えば自動車等の走行中で燃料タンク等
の動揺や自動車等の転倒による油面上昇時においても、
フロート及びバルブが正しい姿勢で滑らかに上昇移動
し、応答性の良い確実なシールが行われて燃料漏れを確
実に阻止できる。
【0057】更に、請求項2記載の発明によれば、前記
従来の構造におけるバルブ下降用のバネを省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を液体遮断弁の平面図。
【図2】図1における正面図。
【図3】図1における拡大正断面図で、フロートとバル
ブが下降した状態を示す。
【図4】図3におけるバルブボディの底面図。
【図5】図3に示すフロートとバルブを案内するガイド
部を示す斜視図。
【図6】図3に示すフロートの一部切断した正面図。
【図7】図3に示すバルブの一部切断した正面図。
【図8】図3に示すフロートの正面図。
【図9】図8の平面図。
【図10】図3において、フロートとバルブが上昇した
状態を示す正断面図。
【図11】本発明の第2実施例を示すバルブボディの要
部縦断面図。
【図12】図11のバルブボディの底面図。
【図13】図11におけるフロートとバルブのガイド部
を示す斜視図。
【図14】本発明の第3実施例を示す正断面図。
【図15】本発明の第4実施例を示す正断面図。
【図16】本発明の第5実施例を示す正断面図。
【図17】本発明の第6実施例を示す正断面図。
【図18】本発明の第7実施例を示す正断面図。
【図19】従来の液体遮断弁を示す正断面図。
【符号の説明】
2 バルブボディ 4 上壁 8 フロートガイド部 9 上側バルブガイド部 8a,9a ガイド面 12 周壁 14 フロート 25 第2弁部 26 下側バルブガイド部 27 係止穴 28 第1連通孔 29 第1バルブシート 30 バルブ 30a 外周面 33 第2連通孔 36 第1弁部 39 爪部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春田 和巳 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 奥 敏秀 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 Fターム(参考) 3D038 CA23 CA25 CA27 CC04 CC05 3H055 AA02 AA05 AA22 BA12 BB14 BC09 CC04 CC20 CC21 GG08 JJ03 JJ15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブボディ内にフロートを昇降可能に
    設け、バルブボディの上壁に第1連通孔を形成し、前記
    フロートと前記第1連通孔の第1バルブシートとの間に
    バルブを昇降可能に配置し、該バルブには第2連通孔
    と、前記第1バルブシートに接離する第1弁部を設け、
    前記フロートには前記第2連通孔に形成した第2バルブ
    シートに接離する第2弁部を設けたものにおいて、 前記バルブボディの周壁の内面には、フロートの昇降範
    囲全長にわたってフロートの昇降を案内するフロートガ
    イド部を設け、 前記バルブボディ側には、前記バルブの外周面における
    上部に係合してその上部の昇降を案内する上側バルブガ
    イド部を設け、前記フロートには、前記バルブにおける
    外周面の下部に係合してその下部の昇降を案内する下側
    バルブガイド部を設けたことを特徴とする液体遮断弁。
  2. 【請求項2】 前記下側バルブガイド部に係止穴を形成
    し、前記バルブには前記係止穴に係止する爪部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の液体遮断弁。
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