JPH04198471A - 高機能薄膜の形成方法 - Google Patents

高機能薄膜の形成方法

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JPH04198471A
JPH04198471A JP33229490A JP33229490A JPH04198471A JP H04198471 A JPH04198471 A JP H04198471A JP 33229490 A JP33229490 A JP 33229490A JP 33229490 A JP33229490 A JP 33229490A JP H04198471 A JPH04198471 A JP H04198471A
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均 平野
Seiichi Kiyama
木山 精一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は電気かみそり刃やその他の刃物に高硬度を有す
る材料の被膜を形成する方法に係り、特に表面の色調の
制御に関する。
(ロ)従来の技術 例えば、特開昭61−106767号公報や、特開昭6
2−382号公報に、刃先に真空蒸着処理を施しながら
イオン注入処理を施し、刃先表面に硬質の混合層を形成
する技術が開示されている。ところが上記方法では、注
入されるイオンによって真空蒸着される金属原子が逆ス
パツタされてしまうので成膜速度が遅くなるという問題
点があった。
しかもこの方法では大きなエネルギーを有するイオンが
基板、若しくは母材に衝突するためその表面温度が大き
くなり、これら基板あるいは母材の耐熱性を要求される
という材料上の制限が生じる問題点もあった。
さらに、従来の真空蒸着処理を施しながらイオン注入を
施すという方法で形成された被膜は、基板の種類によっ
て結晶性、配向性等の所謂膜質が決定され、また、これ
らの特性を制御するには従米イオンビーム照射やイオン
ビームエネルギー等のパラメータを変化する方法しかな
く、制御が複雑で、且つ困難である欠点があった。
−・方低温化のみを考えると、単に気体ガス雰囲気中で
金属原子を蒸発させたり、イオンビーム等によりターゲ
ット材料をスパッタして、高硬度材料を形成する方法も
あるが、この方法では基板と膜との密着性が悪く、形成
された膜にクラックや剥離が生じるという欠点があった
(ハ)発明が解決しようとする課題 以」二の如〈従来の方法では成膜速度、剥離の改善、膜
質の制御等に主眼を置いたものがほとんどである。
ところがどの方法を採っても、硬度や密着性等の緒特性
は向上するものの、膜表面の色調を出すのが困難であっ
た。
本発明は斯かる点に鑑み、早い成膜速度、高い密着性、
高硬度を保ちながら、膜表面の色調調整を行い、より付
加価値のある膜の形成方法を提供することを目的とする
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、常温で気体となる原子のイオンを薄膜に形成
するための基板に向けて照射すると同時に、蒸発源より
高硬度材料原子を前記基板にむけて放射することによっ
て、該基板の表面に前記イオンの作用を受けた高硬度材
料原子から成る第1薄膜層を形成すると共に、前記気体
の雰囲気中で1’lii記蒸発源より高硬度材料原子を
前記第1薄膜層に向けて放射することによって該第1薄
膜層の表面に第2薄膜層を形成し、さらに前記イオンを
前記第2薄膜層に向けて照射し、前記高硬度材料原子を
該第2薄膜層に向けて放射することによって、この第2
薄膜層の表面に0.05〜0.15μmの厚み寸法を有
する第3薄膜層を形成するものである。
(ホ)作用 第1薄膜層の形成に用いられる方法はイオンのエネルギ
ーを利用するため、真空蒸着原子が逆スパツタされ、成
膜速度が遅くなるとともに、長時間に亘って実施すると
基板の表面温度以」−に高くなってしまうので、短時間
で切りLげる。
その代わりに蒸発源のみを用いた第2薄膜層の形成方法
を用いて低温、且つ高速で膜を成長させる。この工程に
より、第1薄膜層がイオンエネルギーによって基板と強
固に密着する。
さらに、色調を調整することが可能な相対的に薄い膜を
0.05〜0.15μmの厚み寸法で、第2薄膜層の表
面に形成することにより、所望の色を呈した高機能性被
膜の形成が可能となる。
(へ)実施例 以下本発明の高機能性薄膜の形成方法を電気かみそり刃
に対する窒化ジルコニウム(ZrN)被膜の形成方法に
ついて図面を用いて詳細に説明する。
第1図は上記窒化ジルコニウムの薄膜を形成するための
真空蒸着及びイオン注入装置を示し、1は10−5〜1
0−’Torrに排気される真空チャンバ、2は該真空
チャンバ1内に配置され、図の矢印方向に10〜20r
pmの速度で回転可能にされた基板ホルダ、3はニッケ
ル(N1)の基板、4は電子ビームによってジルコニウ
ム(Zr)原子を蒸発させ前記基板3に向けて放射する
蒸発源、5は前記基板3の方−・1 −− 向に窒素イオン(N+)を放射するか、あるいは窒素ガ
ス(N2)を供給するかのいずれかを行うことができる
アシストイオンガンである。
次に上記装置を用いて第2図に示すようなNi素Hの表
面にZrN被膜を形成する方法について説明する。
まず、真空チャンバ1内を10−5−10−’Torr
に排気し、アシストイオンガン5にN2ガスを供糸合し
、N+イオンを取り出して、これを基板3の表面に照射
する。この時のN+イオンの加速電圧は、700eV、
イオン電流密度は0.38mA/cm”に設定した。
一方、N+イオンの照射と同時に蒸発源4を駆動し、Z
r原子を蒸発させて前記基板3の表面に放射する。この
時のZrの蒸発速度は基板3上での成膜速度に換算して
650A/min、に設定した。
以上の工程を30秒から1分程度行い、基板3の表面に
膜厚0.025−0.05μmのZrNの第1薄膜層6
を形成した。
次にN+イオンの照射を止めて、前記イオンガン5より
イオン化されていないN2ガスを前記チャンバ1内に供
給するとともに、このN2雰囲気中で蒸発源4よりZr
N原子を基板3上の前記第1薄膜層6表面に向かって放
射した。この時のZrの蒸発速度は第1薄膜層6表面で
の成膜速度に換算して650人/min、に設定した。
以上の工程を4分から4分30秒程度行い、前記ZrN
の第1薄膜層6表面に、膜厚0.26−0.2層mを有
するらう1層のZrNの第2薄膜層7を形成した。
以上の二つの工程の結果、基板3表面に膜厚0.3μm
cr)ZrN被膜が形成されることになる。
ところで、一般にアシストイオンを用いたときには基板
3ての温度」二昇が7℃/min、、ガス雰囲気のみの
利用では2℃/min、である。
さらに第1薄膜層6を形成したときと同じ方法を用いて
前記第2薄膜層7の表面に膜厚0.05〜0.15μm
の第3薄膜層8を形成した。この時の成膜時間は1分か
ら2分程度が望ましい。またイオンエネルギーは700
eV、イオン電流密度は038mA/cm’が望ましい
また第3図に成膜時間に対する基板3裏面温度を、特定
のエネルギーを持ったアシストイオンを用いて行う場合
と、本発明の方法を用いて行う場合とに分けてグラフ化
した図を示す。
同図において、折線(1)はアシストイオンエネルギー
900eV、折線(2)は700e〜l、折線(3)は
500eV、折線(4)は250eVて、ガラス基板に
成膜した場合を示し、折線(5)は本発明を用いて成膜
した場合を示す。
同じイオンエネルギー(700eV)を用いたの場合の
折線(2)と折線(5)を比較すると、アシストイオン
を用いて形成する方法と、本発明方法では、5分間のプ
ロセスで、基板3の裏面において略20℃の温度差が生
じる。従って本発明方法によれば、基板3を低温に保持
したまま成膜を行うことが可能となる。
また、窒素イオンエネルギーは700eV、 Zr蒸着
速度は650A/minに設定したときのアシストイオ
ン(窒素)電流密度に対する成膜速度、及びN/Zr組
成比の関係を第・1図(a)(b)に夫々示す。
この図から成膜速度はガス雰囲気のみの方がアシストイ
オンを用いた方より大きいことが明らかであり、N/Z
r組成比は、アシストイオン電流密度の大きさには差は
ど影響を受けないことが分かる。
また、アシストイオンを用いるとその大きなエネルギー
とイオン注入効果によ))、基板3と形成被膜との密着
性がガス雰囲気に比べて良好である。
さらに、結晶性の点ではアシストイオンを用いたものは
余り良くなく、ガス雰囲気を用いたものの方が良好であ
る。
第5図は、第1薄膜層6(界面)の形成条件を変化させ
て、本発明方法により形成したZrN被膜のX線回折結
果である。
同図において、曲線(a)は第1薄膜層6の\/Zr到
達比が0.33、曲線(b)は2.1の場合を示してい
る。ここでZrN(111)とZrN(200)、及び
ZrN(220)のピークは曲線(a)(b)で略同じ
2θの値で現れているが、そのピークの高さは曲線(a
)の方が曲線(b)よりも高い。即ちN/Zrの到達比
が小さいほどできた第]薄膜層6の結晶性が良くなるこ
とが分かる。
第6図は先の第5図で示された曲線(a)と曲線(b)
の特性を有する第1薄膜層6に、第2薄膜層7を形成し
たときの第1薄膜層6及び第2薄膜層7のトータルでの
ZrN被膜のX線回折結果である。
この図において第2薄膜層7の形成条PIは曲線(1)
(2)で同じであり、曲線(2)の方がZrN(111
)のピーク強度がシャープであり、このことにより第1
薄膜層6の結晶性が良いほどトータルとしてのZrN被
膜の結晶性は悪くなるということができる。
このように第1薄膜層6を変化させることにより、同じ
基板3を用いて、同じ条件で第2薄膜層7を形成しても
、Zr人・被膜の配向性を調整することが可能である。
以上の点から上記工程をアシストイオンを用いる工程で
は基板3の温度が余り」二昇しないように極短時間の工
程として密着性のみを向−1−させ、ガス雰囲気を用い
る工程を相対的に長時間として成膜速度、良好な結晶性
、及び低温形成の4拍子揃った形成方法となった。
さらに、第1薄膜層6 (界面)を制御することによっ
て結晶性、配向性等の膜質を変化させることができ、従
来にない薄膜の形成方法が得られた。
−・方、第3薄膜層8は被膜表面の色調を変化させるの
に有効である。第7図は縦軸に色調の変化(暗い金色−
明るい金色)を取り、横軸に膜厚を取った特性図である
。膜厚が厚くなればなるほど表面の色は鮮やかな金色に
なるが、分厚い膜になるほど成膜時間が長くなり、基板
3の表面温度は高くなる。第7図中の斜めの直線は膜厚
に対する基板表面温度の変化を示したものであり、膜厚
が0.15μmで80℃にも達する。また膜厚0105
μm以上では被膜表面の色調の変化は飽和する。このこ
とより、第3薄膜層8の膜厚は0.05〜0.15μm
にするのが望ましいと言える。
また、本発明方法は、ZrN膜のみならず、T1と\2
等の反応の容易な金属と気体原子、あるいはイオン全て
において形成可能な方法であることは菖うまでもない。
(ト)発明の効果 本発明は以」二の説明の如く、基板と被膜との密着性に
優れたアシストイオン利用の被膜形成方法と、成膜速度
が早くて結晶性の良い被膜が形成できるガス雰囲気利用
の被膜成形方法とをわ1み合わせることにより、基板と
被膜の密着性が良いと共に、低温で成膜速度が早く、且
つ結晶性にも優れた薄膜の形成方法が得られ、さらに膜
表面の色調を自由に変化させることのできる効果が期待
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための装置を示す図、第2図
は成形された基板表面の被膜を示す断面図、第3図は成
膜時間に対する基板裏面温度の変化を示す図、第・1図
(a)(b)は夫々アシストイオン電流密度に対する成
膜温度及び\/Zr組成比の関係を示す図、第5図は第
1薄膜層の形成条=  11 − 件を変化させたときのX線回折結果を示す図、第6図は
同じく第1薄膜層と第2薄膜層とのl・−タルでの被膜
のX線回折結果を示す図、第7図は第3薄膜層の厚みと
表面の色調との関係を示す図である。 1 ・チャンバ、2・ 基板ホルダ、 3  基板、4 ・蒸発源、 5−アシストイオンガン、6・・第1薄膜層、7  第
2薄膜層、8 ・第3薄膜層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)常温で気体となる原子のイオンを薄膜に形成する
    ための基板に向けて照射すると同時に、蒸発源より高硬
    度材料の原子を前記基板にむけて放射することによって
    、該基板の表面に前記イオンの作用を受けた高硬度材料
    原子から成る第1薄膜層を形成すると共に、前記気体の
    雰囲気中で前記蒸発源より高硬度材料原子を前記第1薄
    膜層に向けて放射することによって該第1薄膜層の表面
    に第2薄膜層を形成し、さらに前記イオンを前記第2薄
    膜層に向けて照射し、前記高硬度材料原子を該第2薄膜
    層に向けて放射することによって、この第2薄膜層の表
    面に0.05〜0.15μmの厚み寸法を有する第3薄
    膜層を形成することを特徴とする高機能薄膜の形成方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS64261A (en) * 1987-06-23 1989-01-05 Fujitsu Ltd Formation of thin film by ion implantation and vapor deposition

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS64261A (en) * 1987-06-23 1989-01-05 Fujitsu Ltd Formation of thin film by ion implantation and vapor deposition

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