JPH04198408A - 金属間化合物のコーティング方法 - Google Patents
金属間化合物のコーティング方法Info
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- JPH04198408A JPH04198408A JP2331517A JP33151790A JPH04198408A JP H04198408 A JPH04198408 A JP H04198408A JP 2331517 A JP2331517 A JP 2331517A JP 33151790 A JP33151790 A JP 33151790A JP H04198408 A JPH04198408 A JP H04198408A
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、耐熱性、耐酸化性、耐食性等に優れる金属間
化合物のコーティング方法に関する。
化合物のコーティング方法に関する。
(従来の技術)
金属間化合物は、優れた機能特性を有し、機能材料とし
て使用されている他に、構造材料としても優れた特性、
例えばTiAQ、 Nb5AQ、 Mo5iz等の有す
る超耐熱性、Ni3Siの有する超耐食性等を有してい
ることが知られており、様々な産業分野において実用化
が期待されている。
て使用されている他に、構造材料としても優れた特性、
例えばTiAQ、 Nb5AQ、 Mo5iz等の有す
る超耐熱性、Ni3Siの有する超耐食性等を有してい
ることが知られており、様々な産業分野において実用化
が期待されている。
しかし、これらの金属間化合物1よ、−船釣に常温およ
び高温での展延性に乏しいため、従来の加工技術では所
望の形状に成形するごとが困難であり、構造用材料とし
て広く実用化されるに至っていないのが現状である。
び高温での展延性に乏しいため、従来の加工技術では所
望の形状に成形するごとが困難であり、構造用材料とし
て広く実用化されるに至っていないのが現状である。
そこで、比較的小さな部分、例えば面J熱性、面4食性
等を特に必要とする部分にのみ、前記金属間化合物をス
パッタリング、PVD 、 CVD等により表面コーテ
ィングする技術が種々試みられた。しかし、これらの技
術により形成される金属間化合物のコーティング層の厚
さは、高々数/llT1程度と極めて薄いため、前述し
たような金属間化合物の有する優れた諸性能を充分に発
揮することができない。
等を特に必要とする部分にのみ、前記金属間化合物をス
パッタリング、PVD 、 CVD等により表面コーテ
ィングする技術が種々試みられた。しかし、これらの技
術により形成される金属間化合物のコーティング層の厚
さは、高々数/llT1程度と極めて薄いため、前述し
たような金属間化合物の有する優れた諸性能を充分に発
揮することができない。
これを解決する手段として、例えば[塑性と加工J V
O]、23、No、260 (1982−9)には側圧
イq加押出し加工法を用いる技術が提案されている。こ
れは、Ti−37重泄%AQ合金部材を側圧を7=J加
しなから押出し加工する等の特別な押出し加工方法によ
り難加工材の成形を実現しようとする技術であり、さら
に特開昭63−247321号公報、特願平1−136
924号、または特願平1−265474号等に記載さ
れているような、粉末冶金法による金属間化合物の成形
方法が提案されている。
O]、23、No、260 (1982−9)には側圧
イq加押出し加工法を用いる技術が提案されている。こ
れは、Ti−37重泄%AQ合金部材を側圧を7=J加
しなから押出し加工する等の特別な押出し加工方法によ
り難加工材の成形を実現しようとする技術であり、さら
に特開昭63−247321号公報、特願平1−136
924号、または特願平1−265474号等に記載さ
れているような、粉末冶金法による金属間化合物の成形
方法が提案されている。
(発明が解決しようとする課題)
しかし、これらの手段によると、確かに加工性の向」二
は達成されてはいるものの、一般の金属、鉄鋼材料に比
べるとはるかに劣るレベルであり、実用化に対しては未
だ不充分であるといわざるを得ない。
は達成されてはいるものの、一般の金属、鉄鋼材料に比
べるとはるかに劣るレベルであり、実用化に対しては未
だ不充分であるといわざるを得ない。
詩に、特開昭63−247321号公報により提案され
た方法は、AQおよびTiの粉末を混合・脱気し、粉末
圧縮体を形成した後、該粉末圧縮体に加熱および塑性加
工を行って成形体を得る方法である。しかし、単にTi
およびMの粉末を混合・加熱したのでは、特開昭63−
247321号公報にも開示されているように、加熱時
のAQの拡散により多数の空孔が発生しζしまう。した
がって、加熱後ムこ塑性力11工を行って、前記空孔を
潰す必要がある。すなわら、この特開昭63−2473
21号公報により1に案された方法は、金属間化合物の
コーティング方法としては容易には用いることができな
かったのである。
た方法は、AQおよびTiの粉末を混合・脱気し、粉末
圧縮体を形成した後、該粉末圧縮体に加熱および塑性加
工を行って成形体を得る方法である。しかし、単にTi
およびMの粉末を混合・加熱したのでは、特開昭63−
247321号公報にも開示されているように、加熱時
のAQの拡散により多数の空孔が発生しζしまう。した
がって、加熱後ムこ塑性力11工を行って、前記空孔を
潰す必要がある。すなわら、この特開昭63−2473
21号公報により1に案された方法は、金属間化合物の
コーティング方法としては容易には用いることができな
かったのである。
以」−説明したように、金属間化合物は1.優れた特性
を有しており、その実用化が期待され°ζいる材料でば
あるが、その加工が困難なために実用化に至っていない
。
を有しており、その実用化が期待され°ζいる材料でば
あるが、その加工が困難なために実用化に至っていない
。
また、金属間化合物からなる被処理体の製造より比較的
実現が容易な金属間化合物のコーティング法においても
、特定の組成の金属間化合物や、特殊な用途の部品や小
型部品以外の部品への適用は困難であり、金属間化合物
の有する優れた性能を十分に発揮しているとはいえない
。
実現が容易な金属間化合物のコーティング法においても
、特定の組成の金属間化合物や、特殊な用途の部品や小
型部品以外の部品への適用は困難であり、金属間化合物
の有する優れた性能を十分に発揮しているとはいえない
。
本発明は、上記問題点に鑑み、容易かつ確実であって、
さらに厚膜化が可能な、金属間化合物のコーティング方
法を提供するものである。
さらに厚膜化が可能な、金属間化合物のコーティング方
法を提供するものである。
(課題を解決するための手段)
一般的に、金属間化合物を、例えば被処理体の表面にコ
ーティングする方法としては、コーティングしようとす
る金属間化合物からなる粉末の圧延、吹き付け、溶射等
が考えられるが、金属間化合物の粉末は容易には得られ
ないこと、および金属間化合物そのものの加工性、焼結
性等が著しく劣悪なこと等のため、前記被処理体との密
着が困難であり、いずれの手段によっても金属間化合物
の表面コーティング法としては適切な方法ではなく、そ
の実施は極めて困難であると言える。
ーティングする方法としては、コーティングしようとす
る金属間化合物からなる粉末の圧延、吹き付け、溶射等
が考えられるが、金属間化合物の粉末は容易には得られ
ないこと、および金属間化合物そのものの加工性、焼結
性等が著しく劣悪なこと等のため、前記被処理体との密
着が困難であり、いずれの手段によっても金属間化合物
の表面コーティング法としては適切な方法ではなく、そ
の実施は極めて困難であると言える。
そこで、本発明者はさらに検討・確認を続けた結果、金
属間化合物を構成する各金属元素の粉末を、金属間化合
物の組成と同じ重量比率になるよ・うな割合で混合し、
このようにして混合して得た混合粉体を被処理体の表面
に付着させた後、金属間化合物の形成温度以上に加熱す
ることにより、自己焼結反応により合金化反応が自動的
に進行し、この際の反応温度は自己焼結反応により数百
’Cl昇するとともに、前記被処理体の表面に前記金属
間化合物が形成されて、コーティング層を形成すること
を、種)Jの金属間化合物を組合せた確認実験を行うこ
とにより、知見した。
属間化合物を構成する各金属元素の粉末を、金属間化合
物の組成と同じ重量比率になるよ・うな割合で混合し、
このようにして混合して得た混合粉体を被処理体の表面
に付着させた後、金属間化合物の形成温度以上に加熱す
ることにより、自己焼結反応により合金化反応が自動的
に進行し、この際の反応温度は自己焼結反応により数百
’Cl昇するとともに、前記被処理体の表面に前記金属
間化合物が形成されて、コーティング層を形成すること
を、種)Jの金属間化合物を組合せた確認実験を行うこ
とにより、知見した。
さらに、機械的合金化法を用いて、前記の各構成金属元
素の粉末の混合状態を適宜制御することにより、金属間
化合物の形成温度をより低温に制御することも可能であ
り、比較的低温においても、被処理体の表面に金属間化
合物のコーティングを行うことが可能であることを知見
した。
素の粉末の混合状態を適宜制御することにより、金属間
化合物の形成温度をより低温に制御することも可能であ
り、比較的低温においても、被処理体の表面に金属間化
合物のコーティングを行うことが可能であることを知見
した。
本発明者は、このような知見に基づいて、さらに横側を
重ねた結果、本発明を完成した。
重ねた結果、本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨とするところは、コーティングし
ようとする金属間化合物を構成する各金属元素の粉末を
混合して混合粉体とし、該混合粉体を被処理体の表面に
付着させた後、該被処理体を前記金属間化合物の形成温
度以上に加熱することにより、前記金属間化合物を前記
被処理体の表面にコーティングすることを特徴とする金
属間化合物のコーティング方法である。
ようとする金属間化合物を構成する各金属元素の粉末を
混合して混合粉体とし、該混合粉体を被処理体の表面に
付着させた後、該被処理体を前記金属間化合物の形成温
度以上に加熱することにより、前記金属間化合物を前記
被処理体の表面にコーティングすることを特徴とする金
属間化合物のコーティング方法である。
また、上記の本発明において、前記混合粉体が、機械的
合金化法により混合して得た混合粉体であることが好適
であり、また前記混合粉体を前記金属間化合物の組成と
同し重量比率となるように混合することが好適である。
合金化法により混合して得た混合粉体であることが好適
であり、また前記混合粉体を前記金属間化合物の組成と
同し重量比率となるように混合することが好適である。
また、これらの本発明において、前記金属間化合物がア
ルミナイト系金属間化合物を基とすること、ないしは前
記金属間化合物がシリサイド系金属間化合物を基とする
ことも好適である。
ルミナイト系金属間化合物を基とすること、ないしは前
記金属間化合物がシリサイド系金属間化合物を基とする
ことも好適である。
すなわち、本発明により得られるコーティング層中の金
属間化合物は、種々のものが得られるが、アルミナイト
系金属間化合物を基とするもの(アルミナイト系金属化
合物の重量比が50%以上のもの)、またはシリサイド
系金属間化合物を基とするもの(シリサイド系金属化合
物の重量比が50%以上のもの)が好適である。
属間化合物は、種々のものが得られるが、アルミナイト
系金属間化合物を基とするもの(アルミナイト系金属化
合物の重量比が50%以上のもの)、またはシリサイド
系金属間化合物を基とするもの(シリサイド系金属化合
物の重量比が50%以上のもの)が好適である。
さらに、これらの本発明においては、前記混合粉体を被
処理体の表面に付着させる前に、前記被処理体の表面に
Niを被覆することも好適である。
処理体の表面に付着させる前に、前記被処理体の表面に
Niを被覆することも好適である。
本発明において、「被処理体」とは、金属間化合物をコ
ーティングされる部材をいい、例えば管、棒、線、板等
の形状の成形体を包含する。また、被処理体の材質は、
「金属間化合物の形成温度以上に加熱」しても、変形等
の問題を生じるものでなければよい。例えば、ステンレ
ス鋼、炭素鋼、工具鋼、高合金鋼等を包含する。
ーティングされる部材をいい、例えば管、棒、線、板等
の形状の成形体を包含する。また、被処理体の材質は、
「金属間化合物の形成温度以上に加熱」しても、変形等
の問題を生じるものでなければよい。例えば、ステンレ
ス鋼、炭素鋼、工具鋼、高合金鋼等を包含する。
なお、金属間化合物と被処理体との組み合わせは特に限
定を要するものではない。例えば、被処理体がステンレ
ス鋼である場合には、旧AQが、また被処理体が炭素鋼
である場合にはFe3Siが、それぞれ好適である。
定を要するものではない。例えば、被処理体がステンレ
ス鋼である場合には、旧AQが、また被処理体が炭素鋼
である場合にはFe3Siが、それぞれ好適である。
金属間化合物の各構成金属元素の粉末の混合は、単に均
一に配合するだけでもよいが、場合によっては、予めこ
の配合の段階で層間距離を小さくすることにより、金属
間化合物の形成を生じ易くしておいてもよい。これは、
前述したいわゆる機械的合金化法により行えばよい。
一に配合するだけでもよいが、場合によっては、予めこ
の配合の段階で層間距離を小さくすることにより、金属
間化合物の形成を生じ易くしておいてもよい。これは、
前述したいわゆる機械的合金化法により行えばよい。
前述のような機械的合金化法は、ボールミル、バイブロ
ボット、アトライタ等を使用して、金属間化合物を構成
する金属元素を所望の大きさに粉砕して所定割合で均一
に混合し、粉末表面拡散を起こさせ、合金化反応温度を
より低下せしめることができる。
ボット、アトライタ等を使用して、金属間化合物を構成
する金属元素を所望の大きさに粉砕して所定割合で均一
に混合し、粉末表面拡散を起こさせ、合金化反応温度を
より低下せしめることができる。
なお、この機械的合金化法は、粉末表面の酸化および窒
化を防止するため、I X10−’mmt1g以上の真
空度の真空中またはAr−He等の不活性雰囲気中で行
い、耐食性、展延性の低下を防止することができる。
化を防止するため、I X10−’mmt1g以上の真
空度の真空中またはAr−He等の不活性雰囲気中で行
い、耐食性、展延性の低下を防止することができる。
さらに、各金属元素の粉末の粒度は、金属元素の種類に
よって異なるが、−船釣には、1〜1000−程度であ
り、通常用いられる種々の粉末製造法により得られるも
のであればよい。
よって異なるが、−船釣には、1〜1000−程度であ
り、通常用いられる種々の粉末製造法により得られるも
のであればよい。
例えば、Tiの場合は、種々の公知の粉末の製造法や鋳
塊等の切削で得られた、粒度が1000un以下に調整
されたものを、八Qの場合には、公知の粉末製造法や、
価格の点からガスアトマイズ法により 、得られた、
粒度が1000un以下のものを、それぞれ例示するこ
とができる。
塊等の切削で得られた、粒度が1000un以下に調整
されたものを、八Qの場合には、公知の粉末製造法や、
価格の点からガスアトマイズ法により 、得られた、
粒度が1000un以下のものを、それぞれ例示するこ
とができる。
(作用)
以下、本発明を作用効果とともに詳述する。
なお、本明細書においては、特にことわりがない限り、
「%」は「重量%」を意味するものとする。゛ 本発明は、略述すれば、金属間化合物そのものの粉末で
はなくて、金属間化合物を構成する各金属元素(例えば
、金属間化合物がT j3 A(lの場合には、Tiお
よびAQ)の粉末を混合、例えば前記金属間化合物とほ
ぼ同じ重量比率(T i z 八Qの場合には、Ti
: A(1=47.88 X 3 : 26.98 =
5.32 : 1.00) となるように混合して混
合粉末とし、該混合粉末を被処理体の表面(コーティン
グしようとする表面)に付着してから、該被処理体を加
熱して、前記金居間化合物を前記被処理体の表面にコー
ティングする方法である。
「%」は「重量%」を意味するものとする。゛ 本発明は、略述すれば、金属間化合物そのものの粉末で
はなくて、金属間化合物を構成する各金属元素(例えば
、金属間化合物がT j3 A(lの場合には、Tiお
よびAQ)の粉末を混合、例えば前記金属間化合物とほ
ぼ同じ重量比率(T i z 八Qの場合には、Ti
: A(1=47.88 X 3 : 26.98 =
5.32 : 1.00) となるように混合して混
合粉末とし、該混合粉末を被処理体の表面(コーティン
グしようとする表面)に付着してから、該被処理体を加
熱して、前記金居間化合物を前記被処理体の表面にコー
ティングする方法である。
ただし、前記混合粉末の重量比率は厳密に金属間化合物
を構成する各金属元素と同じ重量比率である必要はない
。具体的には、各金属間化合物を構成する各金属元素の
粉末の混合比は、前記金属間化合物の重量比に対して、
±20%の範囲の変動は許容される。例えば、前述のT
i :l AQの場合には、TiとAQと粉末の混合
比は、 (5,32±1.06) :1.OO程度であ
ればよい。
を構成する各金属元素と同じ重量比率である必要はない
。具体的には、各金属間化合物を構成する各金属元素の
粉末の混合比は、前記金属間化合物の重量比に対して、
±20%の範囲の変動は許容される。例えば、前述のT
i :l AQの場合には、TiとAQと粉末の混合
比は、 (5,32±1.06) :1.OO程度であ
ればよい。
本発明においては、対象とする金属間化合物は、どんな
組合せでも適用できるため、特に限定を必要としない。
組合せでも適用できるため、特に限定を必要としない。
例えば、TiM、、Ti:lAQ、 TiA(!* 、
Ni3八Q、 Nb5AQ等のアルミナイト系金属化合
物や、MoSi2、Ni3Si 、 Ti5Si3等の
シリサイド系金属間化合物、さらにはこれらの組み合わ
せを例示するこまができる。
Ni3八Q、 Nb5AQ等のアルミナイト系金属化合
物や、MoSi2、Ni3Si 、 Ti5Si3等の
シリサイド系金属間化合物、さらにはこれらの組み合わ
せを例示するこまができる。
このようにして用意された各粉末は配合後、被処理面に
塗布されるが、そのときの塗布手段は、粉末をかるく付
着させるだけでも、あるいは、粉冒 末を付着させた成形体に、例えば、圧延を加え、強固な
固着層を形成してもよい。さらに、有機化合物、水等に
よりペースト化、流動化させておき、塗布する方法であ
ってもよいのである。
塗布されるが、そのときの塗布手段は、粉末をかるく付
着させるだけでも、あるいは、粉冒 末を付着させた成形体に、例えば、圧延を加え、強固な
固着層を形成してもよい。さらに、有機化合物、水等に
よりペースト化、流動化させておき、塗布する方法であ
ってもよいのである。
また、該金属間化合物の構成金属元素の粉末を混合して
得た混合粉体についての金属間化合物形成温度について
説明する。この際の金属間化合物の形成反応は、混合し
た各金属元素間の拡散に起因するものであるため、混合
粉体の各金属元素の大きさ、混合度が問題となる。アル
ミナイト系金属間化合物では、低融点のMが700°C
前後で溶融し反応を促進するため、金属元素の大きさに
関係なく、約1000’C以下で完全に反応が開始する
が、シリサイド系金属間化合物においては、粉体の大き
さによっては約1500°Cまで反応が開始しない場合
もある。
得た混合粉体についての金属間化合物形成温度について
説明する。この際の金属間化合物の形成反応は、混合し
た各金属元素間の拡散に起因するものであるため、混合
粉体の各金属元素の大きさ、混合度が問題となる。アル
ミナイト系金属間化合物では、低融点のMが700°C
前後で溶融し反応を促進するため、金属元素の大きさに
関係なく、約1000’C以下で完全に反応が開始する
が、シリサイド系金属間化合物においては、粉体の大き
さによっては約1500°Cまで反応が開始しない場合
もある。
しかし、これらの金属間化合物の混合粉体では、その一
部を局部的に加熱されて、局部的に一度反応が生し始め
ると、該反応は自己反応焼結により自動的に進行し続け
ることとなる。すなわち、該反応は、構成金属元素の大
きさには特に関係なく発生・進行するため、本発明にお
いては、各構成金属元素の大きさは限定しない。望まし
くは、出発金属粉末の粒度を10 )ln以下にするか
、あるいは前述した機械的合金化法により各構成金属元
素の大きさを適宜コントロールすることがよい。例えば
、反応開始温度は、Ni3Si組成の場合、粒径が40
pmのときは約800 ’C10,5μ”のときは約4
00°Cとなり、またMoSix組成の場合、40/J
]T+のときば約1400°C10,5声のときは約1
000°Cとなる。すなわち、高融点の金属間化合物も
、各構成金属元素の粉末の大きさをコントロールするこ
とにより、低温で形成されることとなる。これに比較し
て、金属間化合物からなる粉末を用いると、1500〜
2000°Cという高温状態に全体をさらしても、前記
金属間化合物の粉末からなる被処理体の焼結が充分でな
く、コーティングを行うことはできない。すなわち、本
発明において、金属間化合物そのものの粉末ではなく、
金属間化合物を構成する各金属元素の粉末を用いるのは
、焼結温度を低下せしめて、コーティングを確実に行う
ためである。
部を局部的に加熱されて、局部的に一度反応が生し始め
ると、該反応は自己反応焼結により自動的に進行し続け
ることとなる。すなわち、該反応は、構成金属元素の大
きさには特に関係なく発生・進行するため、本発明にお
いては、各構成金属元素の大きさは限定しない。望まし
くは、出発金属粉末の粒度を10 )ln以下にするか
、あるいは前述した機械的合金化法により各構成金属元
素の大きさを適宜コントロールすることがよい。例えば
、反応開始温度は、Ni3Si組成の場合、粒径が40
pmのときは約800 ’C10,5μ”のときは約4
00°Cとなり、またMoSix組成の場合、40/J
]T+のときば約1400°C10,5声のときは約1
000°Cとなる。すなわち、高融点の金属間化合物も
、各構成金属元素の粉末の大きさをコントロールするこ
とにより、低温で形成されることとなる。これに比較し
て、金属間化合物からなる粉末を用いると、1500〜
2000°Cという高温状態に全体をさらしても、前記
金属間化合物の粉末からなる被処理体の焼結が充分でな
く、コーティングを行うことはできない。すなわち、本
発明において、金属間化合物そのものの粉末ではなく、
金属間化合物を構成する各金属元素の粉末を用いるのは
、焼結温度を低下せしめて、コーティングを確実に行う
ためである。
なお、金属間化合物の加熱手段については、何ら限定を
要さない。前述のように、金属間化合物の形成温度以上
に、前記被処理体を加熱することができる手段であれば
よい。また、被処理体の全部または一部を加熱すること
ができる手段であればよい。例えば、抵抗加熱、高周波
加熱、点火等を用いて加熱する手段を例示することがで
きる。
要さない。前述のように、金属間化合物の形成温度以上
に、前記被処理体を加熱することができる手段であれば
よい。また、被処理体の全部または一部を加熱すること
ができる手段であればよい。例えば、抵抗加熱、高周波
加熱、点火等を用いて加熱する手段を例示することがで
きる。
また、金属間化合物を構成する各金属元素の粉末の、管
、棒、線、板等の成形体への付着方法は、粉末をかるく
付着させるだけでも、あるいは、粉末を付着させた成形
体に、例えば圧延を加え、強固な固着層を形成してもよ
い。さらに、有機化合物、水等によりペースト化、流動
化させておき、被処理体の表面へ塗布する方法でもよく
、いずれの方法においても、金属間化合物の形成反応(
自己反応焼結)により、1000〜l800°C程度ま
で上昇するため、特に問題はなく限定しない。但し、T
i/ Fe基のような有害な低融点共晶を形成する場合
は、Niを被処理体の表面に被覆させてから、前記のよ
うな混合粉体の被処理体の表面への被覆を行うことが好
適である。
、棒、線、板等の成形体への付着方法は、粉末をかるく
付着させるだけでも、あるいは、粉末を付着させた成形
体に、例えば圧延を加え、強固な固着層を形成してもよ
い。さらに、有機化合物、水等によりペースト化、流動
化させておき、被処理体の表面へ塗布する方法でもよく
、いずれの方法においても、金属間化合物の形成反応(
自己反応焼結)により、1000〜l800°C程度ま
で上昇するため、特に問題はなく限定しない。但し、T
i/ Fe基のような有害な低融点共晶を形成する場合
は、Niを被処理体の表面に被覆させてから、前記のよ
うな混合粉体の被処理体の表面への被覆を行うことが好
適である。
さらに、金属間化合物の形成処理時の雰囲気はその反応
が短時間であるため、大気中でも可能であり、限定はし
ないが望ましくは真空中がよい。
が短時間であるため、大気中でも可能であり、限定はし
ないが望ましくは真空中がよい。
また、本発明においては、前述した特開昭63−247
321号公報により提案された方法における問題、すな
わち発生した空孔を消滅させるための塑性加工は必要で
ない。これは、粉末塗布層が薄く、高温まで容易に」二
昇し、焼結が十分に進むからである。
321号公報により提案された方法における問題、すな
わち発生した空孔を消滅させるための塑性加工は必要で
ない。これは、粉末塗布層が薄く、高温まで容易に」二
昇し、焼結が十分に進むからである。
さらに、本発明を実施例を用いて説明するが、これはあ
くまでも本発明の例示であってこれにより本発明が限定
されるものではない。
くまでも本発明の例示であってこれにより本発明が限定
されるものではない。
(実施例)
種々の公知の方法で得た、各種金属間化合物を構成する
各金属元素の粉末を混合して混合粉末とし、該混合粉末
を第1表に示す付着方法により、SUS 316板材(
100X 200 X 10mm)の表面に50〜20
0μm、充填率40〜70%で付着させた後、炉内で全
体を均一加熱(全体加熱)あるいは、高周波にて局部加
熱し、第1表に示す温度に加熱して、同じく第1表に示
す膜厚の金属間化合物のコーティングを行った。
各金属元素の粉末を混合して混合粉末とし、該混合粉末
を第1表に示す付着方法により、SUS 316板材(
100X 200 X 10mm)の表面に50〜20
0μm、充填率40〜70%で付着させた後、炉内で全
体を均一加熱(全体加熱)あるいは、高周波にて局部加
熱し、第1表に示す温度に加熱して、同じく第1表に示
す膜厚の金属間化合物のコーティングを行った。
その結果、全ての条件において良好な金属間化合物を基
とする厚膜型のコーティング層を得ることができた。
とする厚膜型のコーティング層を得ることができた。
なお、反応温度は、予め粉末をDTAを用いて反応の発
熱ピークを確認し、概ね(合金化反応温度→−50)
’Cと設定した。
熱ピークを確認し、概ね(合金化反応温度→−50)
’Cと設定した。
実験条件および実験結果を第1表にまとめて示す。
第 1 表
した後、冷間で加工率50%で冷間圧延を行っノこ。
]7
なお、第1表においてTiA(lをコーティングする場
合においてのみ、予めN1を被覆したSUS 316板
材を用いた。
合においてのみ、予めN1を被覆したSUS 316板
材を用いた。
また、アルミナイト系金属間化合物の加熱においては、
八Qの溶融のため、比較的低温で反応し、X線回折パタ
ーンにより、良好なTi八へ相またはNb5M相の生成
を確認した。
八Qの溶融のため、比較的低温で反応し、X線回折パタ
ーンにより、良好なTi八へ相またはNb5M相の生成
を確認した。
さらに、シリサイド系金属間化合物の加熱においては、
SiとNiとの反応は容易に生じたが、MoとSiとの
反応は生し難(、機械的合金化法(MA)の効果が顕著
にあられれた。しかし、局部加熱により一度反応を開始
すると、自動的に反応が進み、実用上何ら問題はなかっ
た。
SiとNiとの反応は容易に生じたが、MoとSiとの
反応は生し難(、機械的合金化法(MA)の効果が顕著
にあられれた。しかし、局部加熱により一度反応を開始
すると、自動的に反応が進み、実用上何ら問題はなかっ
た。
ただし、シリサイド系金属間化合物において、金属粉末
粒度が大きい(40/JTIl)場合には、Ni、Si
単相とはならずN15s、 Ni3Si 、 N15S
iz等の混相となり、単相化のためには機械的合金化法
(M八)が必要である。
粒度が大きい(40/JTIl)場合には、Ni、Si
単相とはならずN15s、 Ni3Si 、 N15S
iz等の混相となり、単相化のためには機械的合金化法
(M八)が必要である。
これに対して、金属間化合物の粉末を塗布する手段では
、加熱を行っても粒子は全く熔融せず、金属間化合物の
コーティングを行うことはできなかった。
、加熱を行っても粒子は全く熔融せず、金属間化合物の
コーティングを行うことはできなかった。
(発明の効果)
以上、詳述したように、本発明により、金属間化合物の
コーティング方法に関して、簡便で確実であって、厚膜
化が可能な方法が提供され、複雑な形状の超耐熱構造物
、超耐熱構造物等の製造が極めて確実・容易となった。
コーティング方法に関して、簡便で確実であって、厚膜
化が可能な方法が提供され、複雑な形状の超耐熱構造物
、超耐熱構造物等の製造が極めて確実・容易となった。
特に、従来行われていたスパッタリング等による金属間
化合物のコーティング層の厚さは、数P程度が限界であ
り、これ以上の厚膜化は不可能であったが、本発明によ
り200un程度の膜厚のコーティングを確実に行うこ
とが可能となった。
化合物のコーティング層の厚さは、数P程度が限界であ
り、これ以上の厚膜化は不可能であったが、本発明によ
り200un程度の膜厚のコーティングを確実に行うこ
とが可能となった。
かかる効果を有する本発明の意義は極めて著しい。
Claims (5)
- (1)コーティングしようとする金属間化合物を構成す
る各金属元素の粉末を混合して混合粉体とし、該混合粉
体を被処理体の表面に付着させた後、該被処理体を前記
金属間化合物の形成温度以上に加熱することにより、前
記金属間化合物を前記被処理体の表面にコーティングす
ることを特徴とする金属間化合物のコーティング方法。 - (2)前記混合粉体が機械的合金化法により混合して得
た混合粉体である請求項1記載の金属間化合物のコーテ
ィング方法。 - (3)前記金属間化合物がアルミナイト系金属間化合物
を基とする請求項1または請求項2記載の金属間化合物
のコーティング方法。 - (4)前記金属間化合物がシリサイド系金属間化合物を
基とする請求項1または請求項2記載の金属間化合物の
コーティング方法。 - (5)前記混合粉体を被処理体の表面に付着させる前に
、前記被処理体の表面にNiを被覆することを特徴とす
る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の金属間化
合物のコーティング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2331517A JPH04198408A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属間化合物のコーティング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2331517A JPH04198408A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属間化合物のコーティング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04198408A true JPH04198408A (ja) | 1992-07-17 |
Family
ID=18244532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2331517A Pending JPH04198408A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 金属間化合物のコーティング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04198408A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6309699B2 (en) * | 1998-02-20 | 2001-10-30 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | Method of producing a metallic part exhibiting excellent oxidation resistance |
WO2006006379A1 (ja) * | 2004-07-08 | 2006-01-19 | Toudai Tlo, Ltd. | マグネシウム基複合粉末、マグネシウム基合金素材およびそれらの製造方法 |
JP2015089969A (ja) * | 2013-11-07 | 2015-05-11 | 株式会社豊田中央研究所 | Ni−Si合金微粒子及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP2331517A patent/JPH04198408A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6309699B2 (en) * | 1998-02-20 | 2001-10-30 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | Method of producing a metallic part exhibiting excellent oxidation resistance |
WO2006006379A1 (ja) * | 2004-07-08 | 2006-01-19 | Toudai Tlo, Ltd. | マグネシウム基複合粉末、マグネシウム基合金素材およびそれらの製造方法 |
JP2015089969A (ja) * | 2013-11-07 | 2015-05-11 | 株式会社豊田中央研究所 | Ni−Si合金微粒子及びその製造方法 |
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