JPH04198193A - 新規酵素阻害物質ベナルチンならびにその製造法 - Google Patents

新規酵素阻害物質ベナルチンならびにその製造法

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JPH04198193A
JPH04198193A JP2325958A JP32595890A JPH04198193A JP H04198193 A JPH04198193 A JP H04198193A JP 2325958 A JP2325958 A JP 2325958A JP 32595890 A JP32595890 A JP 32595890A JP H04198193 A JPH04198193 A JP H04198193A
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Hiroshi Osanawa
博 長縄
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雅 浜田
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発 正浩
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な酵素阻害物質ベナルチンあるいはその
塩、ならびにその製造方法に関する。
さらに詳しくは、本発明はピログロタミールペプチダー
ゼに対し酵素阻害活性を有する新規物質ベナルチン、な
らびにストレプトミセス属に属する微生物の培養による
ベナルチンの製造法に関するものである。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕本発
明による酵素阻害物質ベナルチンと理化学的性状が類似
する化合物として、バノキソニン[F、Kanai e
t al 、 rJ、 Antibiotics」36
巻、 656−660頁(1983))及びいくつかの
ペプチド系抗生物質があげられるが、これらとベナルチ
ンは理化学的性状及び生物学的性状が明らかに異なり、
新規物質であることが確認された。
本物質ベナルチンが阻害活性を示すピログルタミナール
ペプチダーゼは、生体内において、ノイロテンシン、黄
体形成ホルモン放出ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出
ホルモン等の多様な生理機能を有するペプチドホルモン
(生理活性ペプチド)を基質として分解、代射し、そし
てペプチドホルモンの機能調節あるいは新しい生理活性
の発現に関係していることが知られる。
従来、数多くの酵素阻害物質が報告され、そのうちのい
くつかのものは薬剤として実用化されている。しかし、
ピログルタミールペプチダーゼに対する阻害物質は未だ
報告されていない。したがって、ピログルタミールペプ
チダーゼに対する特異性の高い阻害物質が望まれている
。本発明の目的は、特異性の高いピログルタミールペプ
チダーゼ阻害活性を有する生理活性物質ベナルチン及び
その製造法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、多数の微生物を土壌より分離し。
その産生ずる物質を探索したところ、ある種の微生物が
ピログルタミールペプチダーゼに対し阻害作用を示す生
理活性物質を生産している事を見出した。研究の結果、
この物質を単離することに成功して、また後記の式(1
)で表わされる構造をもつことを認めた。さらに詳細に
検討したところ、該生理活性物質は新規な抗生物質であ
ることを見出し、ベナルチンと命名した。
本発明は上記の知見にもとずいて完成されたものである
従って、第1の本発明によると、式(1)で表わされる
酵素阻害物質ベナルチン、あるいはその塩が提供される
本発明にかかる酵素阻害物質ベナルチンは下記の特性を
有する。
1)ベナルチンの理化学的性状 (1)外  fR:白色粉末 (2)融   点  :178〜180℃(3)分子式
: clJZsNSo7 (4)元素分析値: C1,)12.N、O,・HCI
・1/2H20C44,46%、H6,28% N  14.54%、  0 26.08%(5)マス
スペクトル: FAB−阿S (pos、) m/z 
412 (M+H)”(neg、) m/z 410 
(M−H)−(6)比旋光度 :[αコ2G −2,5
°(c 1.0. H20)(7)紫外部吸収スペクト
ル:添付図面の第1図に示す。
λIIIIXI n”(ε)(水溶液中): 246(
8200)、 308(2400)λmax+ nm(
s ) (NaOH水溶液中): 252(sh)、 
334(3800)(8)赤外部吸収スペクトル:添付
図面の第2図に示す。
(9) 1H−NMRスヘクト/喧400MHz、 D
MSO−d、) :添付図面の第3図に示す。
(10) ”C−NMRスヘクh#(100MHz、 
DMSO−d、) :添付図面の第4回に示す。
δ(ppm): 173.4(s)、 170.6(s
)、 168.1(s)、 157.0(s)。
149.9(s)、 146.5(s)、 118.5
(d)、 117.5(d)。
116.4(d)、 115.9(s)、  66.3
(d)、  57.8(d)。
52.4(d)、  40.8(t)、  28.9(
t)、  24.5(t)。
t9.6(q) (11)溶解性 :水、メタノール、ジメチルスルホキ
シドに溶け、クロロホ ルム、酢酸エチル、n−ヘキサ ンに溶けない。
(12)薄層クロマトグラフィー(シリカゲル;メルク
社製):(13)呈色反応 :10%硫酸、坂口、ヨー
ド、モリブデン酸試薬に陽性である。
2) ベナルチンの酵素阻害活性 ピログルタミールペプチダーゼ阻害活性の測定は、rA
nal、 Biochem、J 53巻、321頁(1
973)に記載の方法の改良法で行なった。
即ち、5mML−ピログルタミル酸ナフチルアミド0.
02mu、緩衝液C0,2Mカリウム燐酸緩衝液(pH
8,0) −0,IM EDTA−0,OIM DTT
 (5: 1 : 1)) 0.1nQ、検体(ベナル
チン)を含む水溶液0,6nQを加えた混合液に、ピロ
グルタミールペプチダーゼ(Sigma社製)溶液0.
02++9を加え、37℃、800分間反応せ、16m
M NaIO40,OlmQを加え、37℃、15分間
反応させた。反応後、2 IIIg/mQファーストガ
ーネットGBC(Sigma社製)の0.5M クエン
酸ナトリウム緩衝液0.1mQを加え525 nmにお
ける吸光度(a)を測定した。
同時に検体を含まないで同様に反応した時の対照の吸光
度(b)を測定した。なお、この時、それぞれに対する
盲検の吸光度(a′)、(b′)を測定した。
ピログルタミールペプチダーゼ阻害率を計算式[1−(
a−a′)/(b−b’)) X tooにより計算し
た。50%阻害率を示す検体の濃度をIC6゜の値とし
た。
ベナルチンのピログルタミールペプチダーゼに対する阻
害活性を示すIC,。値は2μg/mQであった。
3)ベナルチンの抗菌活性 本発明のベナルチンは100N、/mQの濃度で細菌お
よび真菌類に対し抗菌活性を示さなかった。
4) ベナルチンの毒性 本発明によるベナルチンはマウスに対し、100mg/
kgの量で静脈内投与した場合のマウスを2週間観察し
た結果、毒性は認められなかった。
第2の本発明は、ストレプトミセス属に属する式(1)
のベナルチンの生産菌を培養し、その培養物から酵素阻
害物質ベナルチンを採取することを特徴とする酵素阻害
物質ベナルチンの製造法に関する。
本発明の方法に使用される酵素阻害物質ベナルチン生産
菌の一例としては、東京部品用区の土壌より分離された
放線菌で、MJ244−5FIの菌株番号が付された菌
株がある。
MJ244−5FI株の菌学的性状は下記の通りである
■、形態 MJ244− SFI株は、顕微鏡下で分枝した基土菌
糸より、直状の気菌糸を伸長し、らせん形成、輪生枝お
よび胞子のうは認めない。成熟した胞子鎖は50個以上
の胞子の連鎖を認め、胞子の大きさは0.6 X O,
7〜1.2 X 1.3ミクロン位である。なお、胞子
の表面は平滑である。
■、各種培地における生育状態 色の記載に付いて()内に示す標準は、コンテイナー・
コーポレーション・オブ・アメリカのカラー・ハーモニ
ー・マニュアル(ContainerCoporati
on of America のCo1or harm
ony manual)を用いた。
(1)シュクロース・硝酸塩寒天培地(27℃培養)無
色からうす黄の発育上に、明るい藁灰(2dc。
Natural)の気菌糸を着生する。溶解性色素は認
められない。
(2)グルコース・アスパラギン寒天培地(27℃培養
) 黄色(2ea、 Lt Wheat)の発育上に明るい
灰(2ig。
5latetan)の気菌糸を着生する。溶解性色素は
わずかに黄色味を帯びる程度である。
(3)グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP〜培
地5,27℃培養) 黄色(2na、 Br1te Yellot++)の発
育上に明るい灰(3fe、 5ilver Gray)
 の気菌糸を着生し、黄(11/2na、 Br1te
 Yellow)の溶解性色素を産生ずる。
(4)スターチ・無機塩寒天培地(ISP=培地4,2
7℃培養) うす黄の発育上に明るい灰(2fe、 Covert 
Gray)の気菌糸を着生する。溶解性色素はわずかに
黄色味を帯びる程度である。
(5)チロシン寒天培地(ISP−培地7,27℃培養
)うす茶(31g、 Adobe Brown)の発育
上に明るい灰色(3fe 5ilver Gray)〜
明るい藁灰(3ig、 BeigeBrotyn)の気
菌糸は着生する。溶解性色素は認められない。
(6)栄養寒天培地(27℃培養) 発育はうす茶(31e、 Cinnamon)、気菌糸
は着生せず、溶解性色素も認められない。
(7)イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2,27
℃培養) にぶ黄(2pe、 Mustard Gold)の発育
上に明るい藁灰(3ig、 Beige Brotgn
)の気菌糸を着生し、黄色(11/2pa、 Br1t
e Yellow)の溶解性色素を産生ずる。
(8)オートミール寒天培地(ISP−培地3,27℃
培養)うす黄の発育上に明るい藁灰(3ig、 Bri
geBrown)の気菌糸を着生し、うす黄(Iga、
 LtLemon Yellow)の溶解性色素を産生
ずる。
(9)グリセリン・硝酸塩寒天培地(27℃培養)発育
はうす黄茶(2ic、 Honey Gold)、気菌
糸は着生しない。溶解性色素はわずかに黄色味を帯びる
程度である。
(lO)スターチ寒天培地(27℃培養)うす黄の発育
上に明るい藁灰(3ge、 Beige)の気菌糸を着
生する。溶解性色素はわずかに黄色味を帯びる程度であ
る。
(11)リンゴ酸石灰寒天培地(27℃培養)うす黄の
発育上に白の気菌糸をうつすらと着生し、溶解性色素は
認められない。
(12)セルロース(27℃培養) 培養後、3週間観察したが生育を認めなかった。
(13)ゼラチンせん刺培養 単純ゼラチン培地(20℃培養)では、発育はうす黄、
気菌糸は着生しない。溶解性色素は、黄色〜茶色味を帯
びる。
グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(27℃培養)で
は1発育は、初めはうす黄〜うす黄だいだい(5na、
 Br1te Yellow)であり、培養後16日目
頃から発育はうす黄を呈し、気菌糸は着生せず、黄色(
lpa、 Lemon Yellow)の溶解性色素を
産生する。
(14)脱脂牛乳(37℃培養) うす黄茶(2ne、 Mustard Gold)の発
育を認めるが、気菌糸は着生しない。溶解性色素は、黄
色味を帯びる。
■、生理的性質 (1)生育温度範囲 イースト・スターチ寒天培地(可溶性デンプ、ン1.0
%、イーストエキス0.2%、ひも寒天3.0%、pH
7,0)を用い、14℃、20℃、27℃、30℃、3
7℃。
50℃、の各温度で試験した結果、50℃を除いていず
れの温度でも生育したが、至適温度は27〜30℃付近
である。
(2)ゼラチンの液化(15%単純ゼラチン培地、20
℃培養;グルコース・ペプトン・ゼラチン培地、27℃
培養) 15%単純ゼラチン培地、グルコース・ペプトン・ゼラ
チン培地のいずれの培地においても培養後21日間の観
察では液化は認められなかった。
(3)スターチの加水分解(スターチ無機塩寒天培地お
よびスターチ寒天培地、いずれも27℃培養) いずれの培地でも培養後4日目には氷解性を認め、その
作用は強い方である。
(4)脱脂牛乳の凝固、ペプトン化(脱脂牛乳、37℃
培養) 培養後10日目頃より凝固状を呈し、2日間で完了後、
ただちにペプトン化が始まる。ペプトン化は極めてゆっ
くり進行し、培養後30日を経過しても未完了である。
(5)メラニン様色素の生成(トリプトン・イースト・
ブロス、l5P−培地1;ペプトン・イースト鉄寒天培
地、l5P−培地6;チロシン寒天培地、l5P−培地
7;いずれも27℃培養)トリプトン・イースト・ブロ
ス、ペプトン・イースト鉄寒天培地およびチロシン寒天
培地のいずれの培地でも陽性である。
(6)炭素源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒天培
地、l5P−培地9;27℃培養)グルコースのみを利
用し、L−アラビノース、D−キシロース、フラクトー
ス、シュクロース、イノシトール、ラムノース、ラフィ
ノース、D−マンニトール、ラクトースを利用しない。
(7)リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天培地。
27℃培養) 培養後10日目頃より発育の周辺のリンゴ酸石灰を溶解
する。その作用は弱い方〜中等度である。
(8)硝酸塩の還元反応(0,1%硝酸カリウム含有ペ
プトン水、l5P−培地8;27℃培養)陽性である。
(9)セルロースの分解(濾紙片添加合成液、27℃培
養) 3週間の観察で生育しない。
以上の性状を要約すると、MJ244−5FI株は、そ
の形態上、直状の気菌糸を伸長し、らせん形成、輪生技
および胞子のうけ認められない。胞子の表面は平滑であ
る。種々の培地で、うす黄〜黄色の発育上に明るい灰〜
明るい藁灰の気菌糸を着生し、黄色の、溶解性色素を産
生ずる。メラニン様色素の生成はいずれの培地において
も陽性である。澱粉氷解性は強い方であり、蛋白分解力
は、弱い方である。
尚、この菌株の菌体の細胞壁に含まれる、2,6−ジア
ミノピメリン酸は、LL−型であり、上記の性状と考え
合わせると、MJ244− SFI株はストレプトミセ
ス(S打印μ地竺特)属に属することは明らかである。
これらの性状より、MJ244− SFI株に近縁の既
知菌株を検索すると、つぎの4種があげられる。
すなわち、ストレプトミセス・シネレオルーバー(St
re tow ces cinereoruber ;
 InternationalJournal of 
Systematic Bacteriology、 
18巻、 98頁、1968) 、ストレプトミセス・
キサントフェラス(Stre tow ces xan
tho haeus : International
Journal of Systematic Bac
teriology、 18巻。
180頁、 1968)、ストレプトミセス・フラボト
リシニ(Stre tomces flavotric
ini : InternationalJourna
l of Systematic Bacteriol
ogy、 18巻。
114頁、 1968及び30巻、382頁、 198
0)および、ストレプトミセス・ザオマイセティカス(
Stri tow ces zaom ceticus
 ; InternationalJournal o
f Systematic Bacteriology
、 22巻、374頁、 1972)である。現在これ
らの種とMJ244−5FI株とを実地に比較検討中で
ある。
MJ244−5FI株をストレプトミセス・エスピー(
針胆蛙9圧匹sp、 ) MJ244−5FI とする
。なお、MJ244−5FI株を工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託申請し、平成2年10月12日、微工
研菌寄第11769号(FERM P−11769)と
して受託された。
MJ244−5FI株は他の放線菌に見られるように、
その性状が変化しやすい5例えば、MJ244− SF
I株の、またはこの株に由来する突然変異株(自然発生
または誘発性)、形質接合体または遺伝子組み替え体で
あっても、新酵素阻害物質ベナルチンを生産するものは
全て本発明に使用できる。
本発明の方法では、前記のベナルチン生産菌を通常の微
生物が利用しつる栄養物を含有する培地で培養する。栄
養源としては、従来、放線菌の培養に利用されている公
知のものが使用できる。例えば、炭素源として、グルコ
ース、ガラクトース、デキストリン、澱粉、糖みっ、動
・植物油等を使用しつる。また窒素源として、大豆粉、
小麦胚芽、コーン・ステイープ・リカー、綿実粕、肉エ
キス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモニウム、硝酸
ソーダ、尿素等を使用しうる。その他、必要に応じて、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、コ
バルト、塩酸、燐酸、硫酸及びその他のイオンを生成す
ることができる無機塩類を添加することは有効である。
また菌の発育をたすけ、ベナルチンの生産を促進するよ
うな有機および無機物を適当に添加することができる。
培養法としては、好気的条件での培養法、特に深部培養
法が最も適している。培養に適当な温徳は15−37℃
であるが、多くの場合、26−30℃付近で培養する。
ベナルチンの生産は培地や培養条件により異なるが、振
どう培養、タンク培養とも通常2−7日の間でその蓄積
が最高に達する。培養中のベナルチンの蓄積量が最高に
なったときに培養を停止し、培養液から目的物質ベナル
チンを単離して精製する。
本発明によって得られるベナルチンの培養物からの採取
に当たっては、その性状を利用した通常の分離手段、例
えば、濾過、吸着または分配カラムクロマト法、ゲルろ
適法、透析法、沈澱法等を単独でまたは適宜組み合わせ
て精製することができる。例えば、ベナルチンは、活性
炭、ダイアイオンHP−20(三菱化成社製)等の吸着
剤に吸着させ、有機溶剤と水の混合液で溶出される。例
えば、50%メタノール、50%アセトン等でベナルチ
ンは吸着剤より溶出される。
ベナルチンをさらに精製するには、シリカゲル(ワコー
ゲルC−200、和光純薬工業社製等)、DEAE−セ
ファデックス(ファルマシア社製)等の吸着剤やセファ
デックスG−10(ファルマシア社製)等を用いるクロ
マトグラフィーまたは向流分配法を行なうとよい。
ベナルチンの培養行程、並びに精製行程での追跡は先に
記した抗ピログルタミールペプチダーゼ活性の測定、お
よびシリカゲル薄層クロマトグラフィーで展開溶媒をB
uOH−AcOH−H2O(4: 1 : 2 )とし
た場合にヘナルチンのRf値が0.34であることに基
づいて行なった。
以下に本発明の実施例を示すが、これらは単なる一例で
あって本発明を限定するものではない。
ここに例示しなかった多くの変法あるいは修飾手段を用
いうろことは勿論のことである。
災り孤−上 種培地及び生産培地として、ガラクトース2.0%、デ
キストリン2.0%、バタトソイトン(デイフコ社製)
 1.0%、コーンステイープリカー(イッキ社製)0
.5%、硫酸アンモニウム0.2%、炭酸カルシウム0
.2%を含む培地を用いた。なお滅菌前のpHは7.4
に調整して使用した。
前記培地を500m1容三角フラスコに110m1ずつ
分注し120°Cで20分間滅菌し、これにストレプト
ミセス・エスピー MJ244−5FI株(FER呂F
’−11769)の斜面培養の1〜2白金耳を接種し、
27°C,180回転/分の回転にて、2日間培養した
。二の種培養液2mlを前記培地110m1を分注滅菌
した500iの三角フラスコへ移植し、前記と同じ条件
下で2日間培養した。培養終了後、培養液に珪藻土を加
えろ過し、培養ろ液を得た。
実施例 2 実施例1で得られた培養ろ液2Lを活性炭250m1の
カラムにかけ、水で洗浄し、50%アセトン水(750
ml)にて溶離した。活性画分を含む溶離液を減圧濃縮
後、凍結乾燥し活性粗粉末の約3.2gを得た。前記粉
末1gを少量の水に溶解し、ダイアイオンHP−20(
三菱化成社製) 200m1のカラムにかけ、水で洗浄
したのち、50%アセトン水で溶離した。この溶離液を
濃縮、凍結乾燥し、灰色の活性粉末573■を得た。
この粉末を少量の水に溶解し、水で充填したセファデッ
クスG−1,0(ファルマシア・ファインケミカル社製
)700mlのカラムにかけ、水を展開液とするクロマ
トグラフィーを行い、活性画分を濃縮し、凍結乾燥する
と、活性白色粉末117■を得た。
さらに、この白色粉末を、セントリフイガル・パーティ
ション・クロマトグラフ−L、L、 N(Centri
fugal  Partition  Chromat
ography−L、L、N  )モデルNMF (三
鬼エンジニアリング社製)を用いた、ブタノール−酢酸
−水(750: 50 : 750)の溶媒系による遠
心液液分配クロマトグラフィにより精製した。溶媒系の
上層を固定相液とし、下層を移動相液として20℃、 
1.000 rpm、 40+1/分で展開し、得られ
た活性画分を濃縮、凍結乾燥することにより、ベナルチ
ンの白色粉末66■が得られた。
炎直五−旦 ベナルチン白色粉末20■を0.IN HCl 5ml
に溶解し、濃縮、凍結乾燥してベナルチンの塩酸塩の白
粉末22■を得た。
〔発明の効果〕
本発明の新規物質ベナルチンは、生体内で多様な生理機
能を有するペプチドホルモン(生理活性ペプチド)を基
質して分解、代謝し、ペプチドホルモンの機能調節ある
いは新しい生理活性の発現に関係しているピログルタミ
ールペプチダーゼに対し阻害活性を有することから、新
しい生理作用を有する薬剤としての有用性が期待される
。ベナルチン又はその酸付加塩、例えば塩酸塩、硫酸塩
等は免疫調整剤として、また各種の下垂体ホルモン分泌
不全症の治療に有効な医薬としての用途が期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はベナルチンの水溶液中での紫外部吸収スペクト
ルを示す。 第2図はベナルチンの臭化カリウム錠中での赤外部吸収
スペクトルを示す。 第3図はベナルチンの重ジメチルスルホキシド中での4
00MHzの’H−NMRスペクトルを示す。 第4図はベナルチンの重ジメチルスルホキシド中での1
00MHzの” C−NMRスペクトルを示す。 手続補正書動創 平成3年4月5日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記の式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) で表わされる酵素阻害物質ベナルチンあるいはその塩。 2、ストレプトミセス属に属するベナルチン生産菌を培
    養し、その培養物から請求項1に記載の酵素阻害物質ベ
    ナルチンを採取することを特徴とする酵素阻害物質ベナ
    ルチンの製造法。
JP2325958A 1990-11-29 1990-11-29 新規酵素阻害物質ベナルチンならびにその製造法 Expired - Lifetime JP2989662B2 (ja)

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US9603827B2 (en) 2013-07-03 2017-03-28 Mitsubishi-Kagaku Foods Corporation Method for preventing and/or treating hairy wart disease

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