JPH0419472Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、１つの表示素子に形成した少なくと
も１列の帯状表示帯を使つて任意複数の測定事象
を所定の表示セグメント数からなる表示ブロツク
として選択的に表示するバーグラフ表示装置に関
するものである。

〔従来の技術〕

一般に液晶表示素子あるいは発光ダイオード等
を使用したバーグラフ表示は、１つの表示素子上
に複数の測定事象を表示する場合、各測定事象の
測定量に相応した表示セグメント数からなる帯状
表示帯を各々に対応した形状で形成せねばなら
ず、測定事象や測定量の表示レベルが異なる仕様
に対して個別の帯状表示帯を形成した表示素子を
専用に設けなければならない。１つの表示素子と
して液晶表示素子を使用し、これに複数の測定事
象たとえば車輌用表示情報としての走行速度、エ
ンジン回転数、燃料残量、冷却水温度を表示す場
合、第１図に示すように各表示情報別に専用の帯
状表示帯を設けたものが一般的である。

すなわち、液晶表示素子１に各表示情報に対応
した表示セグメント数からなる速度表示部２、回
転数表示部３、燃料表示部４、温度表示部５を所
望のレイアウトをもつて形成するものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、第１図Ａのレイアウトを得る場
合と第１図Ｂのレイアウトを得る場合とではその
表示セグメントの形成位置が異なるため、各々に
専用の表示素子１を使用しなければならず、従つ
て表示素子１は汎用性のない高価なものとなつて
しまう。

また、実開昭55−175810号公報に開示されるよ
うに、１つの測定事象をバーグラフ表示する１列
の帯状表示帯の一部を利用して、この測定事象の
測定量が小さい時には、帯状表示帯のうちで使わ
ない上限側の表示セグメント部分を目盛部と一緒
に別の測定事象を切り換え表示できるように構成
したものも知られているが、この場合にもあらか
じめバーグラフ表示したい測定事象を選定してお
き、それぞれの測定事象の測定量に相応する表示
セグメント数からなる帯状表示帯の形状、位置お
よび目盛部を決定して表示素子に形成しておく必
要があるため、このような表示素子を適用したバ
ーグラフ表示装置では、帯状表示帯を任意に望む
表示レイアウト、表示形状、表示セグメント数、
表示分解能（表示レベル）へ変更したり、測定事
象の追加・削除を行うことは困難であつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記従来例の問題点に着目して考え
られたものであり、表示素子に形成した少なくと
も１例の帯状表示帯のうち所定の表示セグメント
をブロツク別に選択表示することにより、この単
一の表示素子で複数の測定事象を任意の表示レイ
アウトに変更できる互換性に秀れたバーグラフ表
示装置の提供を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記目的の達成のため、複数の表示セ
グメントを直線あるいは曲線状に整列した少なく
とも１列の帯状表示帯を液晶素子等の表示素子に
形成し、この表示素子の前面に複数の透視窓を形
成した化粧板を配設し、上記透視窓によつて上記
帯状表示帯を所定の表示セグメント数からなる複
数の表示ブロツクに分割し、上記各表示ブロツク
別に整列する上記表示セグメントに各測定量に対
応した表示レベルを与える駆動回路を接続するも
のである。

〔実施例〕

以下添付図面に基づいて本考案の実施例を詳述
する。

第２図は本考案を適用する車輌用情報表示装置
のバーグラフ表示素子を示すもので、液晶表示素
子を用いた場合の電極形状を説明するものであ
る。

同図において、液晶表示素子６は２枚の対向配
置する透明ガラス基板間に液晶物質を封入し、そ
の両面に直交する偏光軸をもつ偏光板を配設した
TN型の素子を使用する。従つて基板対向面に形
成した電極間への電圧印加により、液晶分子のね
じれによる光学的変化をもつて表示をなす構成と
なる。液晶表示素子６には基板対向面に複数の表
示セグメントとなる電極を帯状に整列した２本の
帯状表示帯Ａ，Ｂを形成する。各表示セグメント
の電極端子は帯状表示帯Ａ，Ｂの両方から基板外
縁に露出形成され、外部駆動回路の出力は測定事
象に対応した表示ブロツクに接続される。ここ
で、測定事象に対応した表示ブロツクは、必要表
示セグメント数が連続する任意の表示帯として選
択し得る。複数の測定事象たとえば車輌用表示情
報としての走行速度、エンジン回転数、燃料残
量、冷却水温度を表示する場合、各表示情報に相
当する表示ブロツクは必要表示セグメント数をも
つて上記帯状表示帯Ａ，Ｂの所望領域を占有し配
列される。

いま、第３図Ａに示すレイアウトの情報表示装
置を得る場合、速度表示部７、回転数表示部８、
燃料表示部９、温度表示部１０、液晶表示素子６
の前面に配設される化粧板１１に形成した複数の
透視窓に対応して領域設定される。すなわち、第
３図Ｂに示すように液晶表示素子６の帯状表示帯
Ａ，Ｂは上記各情報表示部７〜１０によつて分割
され、各情報表示部７〜１０を構成する表示セグ
メントの電極端子には各測定量に対応した表示レ
ベルを与える駆動回路１２〜１５がそれぞれ接続
される。

従つて、走行速度は液晶表示素子６の帯状表示
帯Ａに領域設定した速度表示部７への駆動回路１
２による電圧印加制御でバーグラフ表示され、他
の情報表示も同様の電圧印加により第３図Ａに示
したレイアウトの中で表示されることとなる。

また、各情報表示部のレイアウトを第４図に示
すように変更する場合、液晶表示素子６の帯状表
示帯Ａ，Ｂに各情報表示部を領域設定することに
より、所望の表示セグメント数からなるバーグラ
フ表示を化粧板１１の各透視窓を透して視認させ
ることができる。すなわち、第４図Ａに示すよう
に、エンジン回転数の表示分解能を向上させるた
め表示セグメントを多くとり、走行速度表示は他
のデジタル表示部にて行い、かつ燃料残量、冷却
水温度をバーグラフ表示させる場合、同図Ｂに示
すように液晶表示素子６の帯状表示帯Ａ全領域を
回転数表示部８として設定し、帯状表示帯Ｂの一
部領域を燃料表示部９、温度表示部１０として設
定し、各電極端子に対応する駆動回路１３〜１５
の出力を接続することによつて容易に構成するこ
とができ、第３図と異なるレイアウトにも単一の
液晶表示素子６を用いて煩雑な構造変更を要する
ことなく変更でき、極めて汎用性の高いバーグラ
フ表示装置とすることができる。

〔考案の効果〕

以上詳述したように本考案になるバーグラフ表
示装置によれば、複数の表示セグメントを直線あ
るいは曲線状に整列した少なくとも１列の帯状表
示帯を液晶素子等の表示素子に形成し、この表示
素子の前面に複数の透視窓を形成した化粧板を配
設し、上記透視窓によつて上記帯状表示帯を所定
の表示セグメント数からなる複数の表示ブロツク
に分割し、上記各表示ブロツク別に整列する上記
表示セグメントに各測定量に対応した表示レベル
を与える駆動回路を接続することによつて、透視
窓位置の異なる化粧板を用いて、１列の帯状表示
帯の所望の位置の表示セグメントを分割して表示
ブロツクを自由に選定することができるので、各
測定事象の表示レイアウト、表示形状、表示分解
能の変更および測定事象の追加・削除を簡単に行
い得るばかりでなく、異なる表示レイアウトを有
する装置を大量生産する際にも単一の表示素子を
適用することにより安価に行うことができる等、
互換性の高いバーグラフ表示装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂはそれぞれ表示レイアウトの異な
る表示装置の従来構造を示す正面図、第２図は本
考案に係るバーグラフ表示装置に適用される表示
素子としての液晶表示素子を示す正面図、第３図
Ａ，Ｂは第２図に示す液晶表示素子を使用した車
輌用情報表示装置の正面図、構成図、第４図Ａ，
Ｂは同表示装置の他の表示レイアウトにおける正
面図、構成図である。 ６……液晶表示素子（表示素子）、７……速度
表示部（表示ブロツク）、８……回転数表示部
（表示ブロツク）、９……燃料表示部（表示ブロツ
ク）、１０……温度表示部（表示ブロツク）、１１
……化粧板、１２〜１５……駆動回路、Ａ，Ｂ…
…帯状表示帯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の表示セグメントを直線あるいは曲線状に
   整列した少なくとも１列の帯状表示帯を液晶素子
   等の表示素子に形成し、この表示素子の前面に複
   数の透視窓を形成した化粧板を配設し、上記透視
   窓によつて上記帯状表示帯を所定の表示セグメン
   ト数からなる複数の表示ブロツクに分割し、上記
   各表示ブロツク別に整列する上記表示セグメント
   に各測定量に対応した表示レベルを与える駆動回
   路を接続してなるバーグラフ表示装置。