JPS58871Y2 - エキシヨウヒヨウジドケイ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液晶表示時計すなわちネマティック液晶分子の
配列が、表示板を構成する二枚の基板の間で基板に平行
かつねじれ配列をしたねじれ形液晶を使用した液晶表示
時計に関するものである。

最近ネマティック液晶を使用した液晶表示時計が開発さ
れてきている。

表示に使用される液晶には電圧印加により動的散乱効果
を引き起こして透明状態から白色光のもとて白だく状態
に変化することにより表示するものと、偏光板使用のも
とて電界効果によりそのネマティック液晶分子配列が液
晶表示時計の一部の液晶表示セルを構成する基板に対し
て向きを変え、電界印加により偏光を制御して表示を行
なわしめる液晶の二つに大きく分けられる。

本考案は後者の偏光を制御する液晶を用いた時計に関す
るもである。

まず上記、ねじれ形液晶の表示装置の従来の構造例を第
１図に示す。

第１図はその構成概念図であり、この表示セルが本質的
に液晶表示時計内に観測者側に向かって組み込まれてい
る。

第１図Ａにおいて１，２は直線偏光板を示し、これらは
光学的主軸が直交するように配置されておりいわゆるク
ロスニコルの配置となっている。

３はねじれ形液晶を使用した表示板で、その表示機能と
しては第１図Ｂに示す通り、時９分１秒あるいは日付を
示すことができるパターン４，５．６が透明導電膜によ
ってセルを構成する基板に対向して刻印してあり、電界
印加部は観測者６には黒く見えその他は白く見える。

ところで、表示セル３のうち曜日表示部分には７個の矩
形透明導電膜８が形成されている。

そして直線偏光板２の外側には白紙様の光散乱体９の上
記透明導電膜８の対向する位置に曜日文字１０が描かれ
ている。

この構成において、たとえば上記７個の透明導電膜のう
ち、水曜日の水に対応する以外の透明導電膜間に電界を
印加して光を遮断すれば、光散乱体９に描かれた水の字
のみが見え、他は黒く表示される。

第１図Ｂは１２時５８分３１秒、水曜日を表示した状態
を示すものである。

従来のこの方式では曜日表示部分において、本来曜日を
示す部分は電界が除かれ、他は常に電界が印加されてい
る。

すなわち、７個のうち６個の矩形導電膜８に電界が印加
され従って矩形導電膜については平均として長く電界が
印加されることになり液晶の動作時間が長く、液晶の動
作寿命の点、消費電力の点で不利である。

そこで、本考案は偏光板に改良を加えることにより、本
来、曜日を示す部分にのみ電界を加え、他は零電界にし
ておくことができるようにして、液晶の動作寿命を助け
、消費電力を従来より、少なくとも曜日表示部分に関し
ては１／６にしたものである。

以下本考案の液晶表示時計における液晶表示装置の一実
施例を第２図に示す。

第１図と同じ部分を示す所は同一番号を付している。

第２図の２０は第１図の偏光板２に対応するものである
が、曜日を示す部分の位置に対応する部分の偏光板２１
はその光学的主軸が偏光板２０の光学的主軸と丁度９０
°違うように配置されている。

こうすることによって１と２０はクロスニコル、１と３
０は平行位ニコルの関係になる。

そして、表示セル３が偏光板１と２０ 、３０の間にあ
ることにより、電界が零の時には偏光板２０に対応する
部分は白くみえ、偏光板３０に対応する部分は光が透過
せず黒くみえる。

ここで、例えば水曜日を示そうとする際には、水部分の
矩形導電膜の間のみに電界をかけることにより、水の字
を観測者７は見ることができる。

このようにしてすれば表示効果を全くかえずに消費電力
を減らし、液晶の動作寿命を長くしたものである。

上記実施例では偏光板二枚の内、表示セルの下側の偏光
板に工夫を施したが、上側の偏光板１に上記の工夫がな
されてもよい、また上記表示セルの曜日は漢字で示した
が、これらは曜日を示すものならば、どのような記号で
も良い。

また、偏光板８は第３図９のように曜日の矩形あるいは
他の形に合わせて７個に区分されていても良い。

また偏光板３０の形状は第３図のように曜日ごとに矩形
状に７個区分したものであってもよい。

以上のように本考案の液晶表示時計は、電界によって動
作するネマティック液晶を使用して偏光を制御するよう
にした液晶表示セルとその前後二枚の偏光板を組み込む
とともに、その表示が時刻１、日付などと共に曜日を示
す表示機能をもつ表示パターンを有し、前記二枚の偏光
板の内、一枚の偏光板の前記曜日表示パターンの部分に
相当する位置のみ光学的主軸が周囲に対して９０°回転
しているようにした偏光板を用いるものであって、曜日
表示パターンのうち電圧印加部にて曜日の表示を行うも
のであって、電圧印加部が従来に比べて極めて少なくで
き、消費電力を減少させ、液晶の動作寿命を長くするこ
とができる実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは従来の液晶表示時計における液晶表示装置の
概略分解斜視図、同Ｂは同Ａの装置の表示状態を示す図
、第２図は本考案の液晶表示時計における液晶表示装置
の一実施例の概略分解斜視図、第３図は第２図における
１つの偏光板の他の例を示す概略斜視図である。 １・・・・・・偏光板、３・・・・・・液晶表示セル、
２０．３０・・・・・・偏光板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電界によって動作するネマティック液晶を使用して偏光
   を制御するとともに、時刻、曜日を示す表示機能を有す
   る液晶表示板と、この表示板の両側にそれぞれ配置され
   た２枚の偏光板とを備え、上記２枚の偏光板のうち一方
   の偏光板の上記曜日表示パターンの部分に相当する位置
   の光学的主軸がその周囲に対して９０°回転しているよ
   うに構成し、上記表示パターンのうち電圧印加部の曜日
   が表示されてなることを特徴とする液晶表示時計。