JPH0419302Y2 - - Google Patents

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JPH0419302Y2
JPH0419302Y2 JP18672186U JP18672186U JPH0419302Y2 JP H0419302 Y2 JPH0419302 Y2 JP H0419302Y2 JP 18672186 U JP18672186 U JP 18672186U JP 18672186 U JP18672186 U JP 18672186U JP H0419302 Y2 JPH0419302 Y2 JP H0419302Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、内燃機関等を搭載した車両、トレ
ーラ等の車両、家庭用部屋、乾燥室、事務所、ビ
ニールハウス等の室内を暖房するための燃焼器、
熱交換器等から成る暖房装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、エンジンの吸気通路にバーナ即ち燃焼器
及び熱交換器を設け、エンジン始動直後に燃焼器
に点火し、その熱を利用して熱交換器で空気を暖
め、暖まつた温風を車両室内に導入する装置、言
い換えれば、内燃機関とは別に設けた燃焼器によ
つて燃料を燃焼させて発生する熱量によつて室内
暖房を行う自動車用暖房装置(例えば、特開昭60
−252018号公報参照)が開示されている。
また、燃焼器の燃焼ガスを熱交換器を経て機関
の吸気ポートへ供給すると共に、この熱交換器に
より加熱される空気を車室内へ導くようにしたエ
ンジンの暖機装置(例えば、特開昭61−79864号
公報参照)が開示されている。
更に、空気ダクト中に設けられて燃焼器内に斜
めに配設され、上部より燃料を噴出させる噴出口
を有する気化パイプを設けた急加熱用燃焼器が、
例えば、特開昭61−160312号公報に開示されてい
る。この急加熱用燃焼器を第2図を参照して概説
する。第2図において、空気ダクト41中に設け
られ且つ空気導入孔39を形成した燃焼筒42内
に斜めに配置され、しかも上部45より燃料を噴
出させる噴出口43を有する気化器44を設けた
急加熱用燃焼器が開示されている。更に、燃焼筒
42はハニカム通路49によつて気化室47と燃
焼室48とに仕切られており、気化室47の上流
端部には空気導入孔38を有する外周壁46が取
付けられている。
また、特開昭61−157418号公報には、車両の室
内を急速暖房する暖房装置の点火バーナ装置が開
示されている。この点火バーナ装置について第3
図を参照して概説する。第3図において、燃料が
供給されるノズル61内に加熱素子62を配設す
ると共に、空気供給源である空気ポンプ56に接
続した加熱装置51と、ノズル61から吐出する
気化燃料を燃焼せしめる点火装置63とを空気ダ
クト52内に配設した点火バーナ装置50が示さ
れている。この点火バーナ装置50については、
燃料タンク54から燃料ポンプ55によつて供給
される灯油等の液体燃料を加熱気化して気化燃料
を生成する加熱装置51、及び加熱装置51によ
り生成された気化燃料を燃焼せしめる点火装置6
3を有する。点火バーナ装置50には送風機53
より燃焼用空気が送込まれ、点火バーナ装置50
で発生した高温の排気ガスは、空気ダクト52の
下流に設置された熱交換器64に送込まれ、そこ
で空気取入口58から取入れられた暖房用空気と
熱交換され、暖房用空気はブロワ57によつて温
風吹出口59から所定の場所へ送込まれる。図
中、60は点火バーナ装置50等を制御するコン
トローラを示す。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のような内燃機関とは無関
係に燃焼器を用いる前記自動車用暖房装置又は前
記エンジンの暖機装置については、寒冷地、冬季
等で作動する場合に、温度低下によつて軽油、灯
油等の液体燃料は流動性が悪化し、燃焼器への液
体燃料の供給が良好に行われず、トラブルを発生
させる可能性があり、例えば、急速暖房装置であ
りながら、その目的を達成できないという問題点
を有している。また、第3図に示すような前記点
火バーナ装置を備えた暖房装置は、急速着火シス
テムと急速気化システムによつて速やかに液体燃
料を燃焼させ、この燃焼熱から効率的に且つ迅速
に暖房用空気を生成して車内に送込み、排気ガス
が混入していないクリーンな暖房空気を送込むこ
とができるが、液体燃料を加熱装置に送込むこと
については上記と同様な問題点を有している。
また、第2図に示すような上記急加熱用燃焼器
等の瞬間加熱式燃焼器における燃料気化装置につ
いては、燃焼ガス熱又は電気エネルギーによつて
液体燃料を気化させて気化燃料を生成し、燃焼さ
せているが、液体燃料については燃焼種類、燃焼
性状によつて気化性が温度の高低にかかわらず根
本的に著しく異なつている。従つて、液体燃料の
気化を促進させるため、通常燃料を加熱すること
が望ましいが、加熱熱源を電気エネルギーから得
ることは、車両等に設けた暖房装置ではバツテリ
の容量等の関係で問題がある。また、燃料加熱の
熱源を燃焼器の燃焼ガスから得るように構成する
と、燃料供給パイプの腐食等の問題が生じて好ま
しくない。
この考案の目的は、上記の問題点を解消するこ
とであり、例えば、燃料を気化して気化燃料を燃
焼させる燃焼器を設け、急速着火システムと急速
気化システムによつて速やかに液体燃料を気化燃
料に気化して燃焼させ、この燃焼熱から効率的に
且つ迅速に暖房用空気を生成し、排気ガスが混入
していないクリーンな暖房空気を車両、部屋等の
室内に送込む暖房装置に適用して好ましいもので
あり、寒冷地、冬季等の温度の低下した時は勿論
のこと、燃料性状が異なり、気化性が異なる軽
油、灯油、重油等の液体燃料の流動性を良好に
し、液体燃料を燃焼器の気化装置へスムースに供
給できるようにして燃料供給についてのトラブル
を解消すると共に、液体燃料の気化性を向上さ
せ、しかも燃料供給パイプ等の腐食の問題を解消
することができる暖房装置を提供することであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は、上記の問題点を解消し、上記の目
的を達成するために、次のように構成されてい
る。即ち、この考案は、燃焼器、前記燃焼器に連
通した熱交換器及び前記燃焼器に気化燃料を噴出
する気化装置を有し、前記気化装置への液体燃料
供給通路を前述熱交換器の暖房用空気の熱を通じ
て少なくとも加熱することを特徴とする暖房装置
に関し、更に具体的に詳述すると、前記液体燃料
供給通路を前記熱交換器の暖房用空気通路に配置
するか、又は前記液体燃料供給通路を前記熱交換
器に対して熱伝導可能に直接接触状態に配置して
おり、また前記気化装置の一部が前記燃焼器のセ
ラミツク材料等の燃焼筒内に配置され、前記気化
装置と前記燃料供給源とを直接連通する液体燃料
供給通路を前記暖房用空気通路を通じて連通する
前記液体燃料供給通路と並列して設け、しかも
各々の前記液体燃料供給通路は大気、燃料等の温
度状態に応じて切換え可能であり、各々の前記液
体燃料供給通路の切換作動は大気温度を検知する
温度センサーに応答して行われることを特徴とす
る暖房装置に関する。
〔作用〕
この考案による暖房装置は、上記のように構成
されており、次のように作用する。即ち、この暖
房装置は、燃焼器、前記燃焼器に連通した熱交換
器及び前記燃焼器に気化燃料を噴出する気化装置
を有し、前記気化装置と燃料供給源とを前記熱交
換器の暖房用空気通路を通じて連通する液体燃料
供給通路を少なくとも有するので、寒冷地、冬季
等の温度の低下した時は勿論のこと、燃料種類、
燃料性状によつて気化性の異なる軽油、灯油、重
油等の液体燃料を加熱することによつて液体燃料
の流動性を良好にし、液体燃料を燃焼器の気化装
置へスムースに供給できると共に、液体燃料の性
状の違いによつてもある程度加熱しておくことに
よつて常に同様の良好な気化状態を得ることがで
き、燃料を気化させて常に迅速な且つ安定した燃
焼を得ることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この考案による暖房装
置の一実施例を詳述する。
第1図において、この考案による暖房装置が符
号10によつて全体的に示されている。この暖房
装置10については、例えば、デイーゼルエンジ
ン又はガソリンエンジンのエアクリーナ、単独の
エアクリーナ等を通じて取り入れる空気、あるい
は直接的に外気又は室内から取り入れる空気を、
ブロワの吸込口から遠心送風機のブロワによつて
吸込み、次いで、スクロールから熱交換器1及び
燃焼器3に送込むように構成されている。ブロワ
は熱交換器1と燃焼器3とに対して別々に設けて
もよく、また兼用できるような構造に構成するこ
ともできる。燃焼用空気は燃焼器3に送込まれ、
燃焼器3で発生した燃焼ガスを下流に設置された
熱交換器1に送込んで暖房用空気と熱交換させ
て、暖房等に供するものである。熱交換器1の一
端部に燃焼器3を取付け、熱交換器1の側方部に
は暖房用空気の空気取入口(図示省略)が設けら
れており、前記空気取入口の上流にはブロワ(図
示省略)が設置されている。熱交換器1によつて
暖められた空気即ち温風は、温風送出口14から
暖房する室、例えば、内燃機関等を搭載した車
両、トレーラ等の車両、家庭用部屋、乾燥室、事
務所、ビニールハウス等の室内へと送出される。
まず、熱交換器1について一例を詳述する。熱
交換器1は、全体的に同心円に配置された筒体に
よつて構成され、主として外筒2、外筒2内に配
置された筒体8及び筒体8内に挿入配置された燃
焼ガス筒体9から成る。外筒2の一端部は燃焼器
3の外筒30に連結され、また外筒2の他端部に
は温風送出通路に通じる温風送出口14が形成さ
れている。熱交換器1の燃焼ガス筒体9は燃焼器
3の燃焼筒19に連結している。図では、燃焼器
3の燃焼ガス出口21は、燃焼ガス筒体9の一端
部にほゞ直線状に直接的に取付けられている。筒
体8の一端部にはカツプ状蓋体7が取付けられ、
筒体8の他端部は端部壁32に当接している。従
つて、燃焼ガス筒体9の内側には燃焼ガス通路1
3が形成され、燃焼ガス筒体9と筒体8との間に
は熱伝達通路11が形成され、及び筒体8と外筒
2との間には冷風を温風に熱交換器する熱交換通
路12が形成されている。また、熱交換通路12
と熱伝達通路11とは流体的には遮断された状態
に構成されている。筒体8には、内側に多数の受
熱フイン15が長手方向に沿つて配置され、同様
に外側に多数の放熱フイン5が長手方向に沿つて
配置されている。これらの受熱フイン15及び放
熱フイン5は、筒体8に一体的に設けられること
が熱伝導の点から好ましい。更に、カツプ状蓋体
7にも内側と外側とにフイン(図示省略)を設け
てもよいことは勿論である。筒体8の他端部には
燃焼ガス排気口23が設けられ、この燃焼ガス排
気口23には燃焼ガス排気パイプ(図示省略)が
連結されており、該燃焼ガス排気パイプは熱交換
通路12及び熱交換器1の外筒2を貫通して大
気、エンジンの吸気系等に開放し、それによつて
排気ガスを大気に放出するか、又は暖房装置を車
両に適用した場合には排気ガスをエンジンの吸気
系に送込んで更に完全に燃焼させている。外筒2
は、熱交換器1の外側ケースを構成しており、通
常断熱材等(図示省略)で覆われている。この構
造によつて、燃焼ガスの流れ通路即ち燃焼ガス通
路13及び熱伝達通路11と、加熱されて暖房に
供される空気の流れ通路即ち熱交換通路12と
は、完全に遮断され、暖房用空気に燃焼ガスが混
入しないように構成され、安全上極めて好ましい
構造に構成されている。なお、図では明示されて
いないが、外筒2、筒体8及び燃焼ガス筒体間に
は各々の筒体形状を維持するために支え部材とし
て、筒体間支柱8′を設けてもよいことは勿論で
ある。
次に、燃焼器3についての一例を詳述する。燃
焼器3は、セラミツク製の燃焼筒19から成る。
燃焼筒19は連通孔29付き仕切板20によつて
気化室25と燃焼室26とに仕切られている。ま
た、燃焼室26内には気化用グロープラグ6を内
蔵した気化装置17の一部が斜めに貫通して配置
され、気化装置17によつて液体燃料を気化して
生成された気化燃料を噴出する噴出口22は気化
室25に開口されている。更に、気化室25には
点火用グロープラグ24が設置されている。気化
装置17内に設けられた気化用グロープラグ6に
よつて液体燃料を気化させて気化燃料を生成し、
噴出口22から気化燃料を噴出させると共に、燃
焼器3の燃焼用空気取入パイプ31から燃焼用空
気を取入れ、環状通路36を通じて空気導入口2
8から燃焼室26内に吹込み、燃焼用空気の一部
は連通孔29を通つて気化室25に吹込み、気化
燃料と混合させて混合気を生成し、僅かに存在す
る油滴あるいは混合気に点火用グロープラグ24
によつて点火し、燃焼室26において混合気を完
全に燃焼させる。気化装置17の気化用グロープ
ラグ6に通電するためにその端子27がバツテリ
に接続されている。また、気化装置17への液体
燃料の供給は、燃料タンク(図示省略)から燃料
供給パイプを通じて行われる。
この考案による暖房装置は、特に上記燃料供給
パイプの構成に特徴を有するものである。燃料タ
ンク(図示省略)からの液体燃料は燃料供給パイ
プ35に送込まれる。この燃料供給パイプ35
は、熱交換器1の熱交換通路12内を通る液体燃
料供給通路33と、直接的に気化装置17に連通
する液体燃料供給通路34とに分岐されている。
この分岐部位には、電磁弁、二方切換弁等の切換
バルブ18が設置されており、切換バルブ18は
液体燃料をいずれかの液体燃料供給通路33,3
4に流すように切換作動される。次いで、各々の
液体燃料供給通路33,34は燃料供給パイプ1
6へと合流されている。燃料供給パイプ16は
種々の継手部材の燃料通路4を通じて気化装置1
7の燃料供給口37に連通されている。切換バル
ブ18の切換作動については、例えば、大気温
度、或いは燃料タンクの液体燃料の温度を検知す
る温度センサー(図示省略)等の信号に応答して
行われるように構成できることは勿論である。そ
れによつて液体燃料の流れる燃料供給系が変更さ
れ、液体燃料を所定の温度に加熱し、液体燃料の
流動性を良好にすると共に燃料の気化性を向上さ
せることができる。勿論、この切換バルブ18の
切換作動は温度センサー等の信号のみでなく手動
によつても作動可能に構成できる。このような燃
料供給系を燃焼器3に適用することによつて、液
体燃料は急速に気化して気化燃料となり、気化燃
料は迅速に点火即ち着火され、迅速な燃焼が可能
になる。その結果、燃焼器3は直ちに燃焼ガスを
熱交換器1に送込むことができるようになる。
この考案による暖房装置10は、以上のように
構成されており、次のように作用する。まず、燃
焼器3に対して使用する液体燃料の種類、燃料性
状を調べると共に、温度センサー等の信号によつ
て大気、液体燃料等の状態を検知し、液体燃料を
液体燃料供給通路33又は液体燃料供給通路34
のいずれを通すかを決定し、切換バルブ18の切
換作動を行う。例えば、液体燃料を加熱すること
が好ましい場合には、液体燃料が液体燃料供給通
路33を通るように切換バルブ18を切換える。
次いで、ブロワ(図示省略)を作動し、例えば、
デイーゼルエンジンまたはガソリンエンジンのエ
アクリーナ、単独のエアクリーナ等を通じて取り
入れる空気、あるいは直接的に外気又は室内から
取り入れる空気を、ブロワの吸込口から吸込む。
燃焼用空気は燃焼器3の環状通路36から燃焼筒
19に多数形成された空気導入口28から燃焼室
26に吹込まれる。一方、液体燃料は気化装置1
7に内蔵された気化用グロープラグ6によつて気
化されて気化燃料にされ、その気化燃料は気化装
置17の噴出口22から気化室25に噴出され
る。この気化燃料は点火用グロープラグ24によ
つて点火され、次いで、燃焼室26において気化
燃料と燃焼用空気とは混合気となつて、盛んな燃
焼状態にされる。燃焼器3によつて発生した燃焼
ガスは燃焼ガス出口21から燃焼ガス筒体9内の
燃焼ガス通路13に吹き込まれる。燃焼ガス通路
に吹き込まれた燃焼ガスは、燃焼ガス筒体9の燃
焼ガス通路13から蓋体7によつて矢印方向にガ
イドされてUターンし、次いで、筒体8内の熱伝
達通路11に送込まれる。熱伝達通路11には受
熱フイン15が半径方向に多数設置されているの
で、燃焼ガスは受熱フイン15によつて輻射熱等
の燃焼熱を奪われ、最後に燃焼ガス排気口23か
ら熱交換器1の外部に排気される。例えば、熱交
換器1が車両に適用される場合には、排気される
排気ガスをエンジンの吸気系(図示省略)に送込
んで更に完全に燃焼することもできる。一方、暖
房用空気はブロワ(図示省略)によつて吸込口
(図示省略)から吸込まれ、前記ブロワから熱交
換通路12に吹込まれ、熱交換通路12内に設置
されている放熱フイン5の間を通つて流れ、放熱
フイン5から輻射熱等の燃焼熱を吸熱して即ち奪
つて暖められ、次いで外筒2内に位置するカツプ
状蓋体7の外周を通り抜け、暖められた空気は温
風となつて、最後に、温風送出口14から所定の
暖房すべき室、乾燥室等に送出される。ところ
で、液体燃料供給通路33が熱交換通路12内に
配置されているので、液体燃料供給通路33を通
る液体燃料は暖房用空気によつて加熱される。液
体燃料が加熱されることによつて流動性が良好に
なると共に、気化性が良好にされる。それ故に、
例えば、寒冷地、冬季等の温度の低下した時は勿
論のこと燃料性状、燃料の種類等によつて気化性
の異なる軽油、灯油、重油等の液体燃料に対し
て、常に良好な状態で気化させることができる。
切換バルブ18の切換制御は、例えば、アクチユ
エータ、ソレノイド等によつて調節され、このア
クチユエータは、手動的に制御するか、又は燃料
タンク、燃料供給パイプ、燃料ポンプ等の燃料供
給系、暖房すべき室、乾燥室、暖房装置付近の大
気中等に設置された温度センサー、タイマー等に
連動して自動的に制御するように構成することも
できることは勿論である。
ところで、燃焼器3の燃焼状態が盛んになり、
液体燃料の気化が促進されると、液体燃料の気化
量が多くなり、気化量と燃焼使用量とのバランス
が崩れ、アンバランスになるので、切換バルブ1
8を切換えて、液体燃料が液体燃料供給通路34
を通るようにして液体燃料が加熱されないように
する。この切換えによつて、液体燃料は最適状態
に気化されることとなり、燃焼状態が良好にな
る。
以上、この考案による暖房装置の実施例につい
て詳述したが、この考案による暖房装置は必ずし
もこの実施例の細部に限定されるものではない。
例えば、実施例では、液体燃料を加熱するため
に、液体燃料供給通路を熱交換器の暖房用空気通
路に配置しているが、液体燃料供給通路が熱交換
器と熱伝導可能に直接接触するような状態に配置
してもよいことは勿論である。言い換えれば、液
体燃料供給通路を暖房用空気で加熱するように構
成すればよいものである。また、燃焼器及び熱交
換器については一例を示したものであり、これら
については液体燃料を使用するものであれば、他
のどのような形式、構造のものでも適用できるこ
とは勿論である。また、これらの形状について、
円筒状に形成されているが、場所の制約がある場
合には、その他の形状、例えば、角筒状、楕円筒
状であつてもよい。また、暖房装置を水平に設置
した状態が示されているが、必ずしも水平である
必要はなく、斜め方向に設置されてもよく、また
竪型、例えば、燃焼器を上部に且つ下部にブロワ
を設置してもよいことは勿論である。燃焼器を熱
交換器に対して熱交換器の一端にストレートに配
置しているが、取付け角度については何ら限定さ
れるものでないことは勿論である。
〔考案の効果〕
この考案による暖房装置は、上記のように構成
されており、次のような効果を有する。即ち、こ
の暖房装置は、燃焼器、前記燃焼器に連通した熱
交換器及び前記燃焼器に気化燃料を噴出する気化
装置を有し、前記気化装置と燃料供給源とを前記
熱交換器の暖房用空気通路を通じて連通する液体
燃料供給通路を少なくとも有するので、寒冷地、
冬季等の温度の低下した時は勿論のこと燃料性
状、燃料の種類等によつて気化性の異なる軽油、
灯油、重油等の液体燃料を加熱することによつて
液体燃料の流動性を良好にし、液体燃料を燃焼器
の気化装置へスムースに供給できると共に、液体
燃料の性状の違いによつてもある程度加熱するこ
とによつて前記気化装置で常に同様の気化状態を
得ることができ、迅速な且つ安定した燃焼を得る
ことができる。特に、暖房装置における燃焼器の
燃焼初期時に液体燃料の流動性を良好にでき、液
体燃料を気化装置にスムースに送込むことがで
き、液体燃料を急速に気化させ、急速に着火させ
て燃焼させることができ、急速な暖房に供するこ
とができる。また、燃料供給についてのトラブル
等が生じることを防止できる。それ故に、例え
ば、車両にこの暖房装置を適用すれば、車両内、
積荷庫内等を暖房装置の作動後、直ちに且つ極め
て迅速に暖房等に供することができるようにな
る。しかも、装置全体の構造が極めて簡単であ
り、取り扱いも容易であり、故障等を少なく、メ
インテナンス等も容易である等、種々の効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による暖房装置の一実施例を
示す断面図、第2図は従来の急加熱用燃焼器を示
す概略図、及び第3図は従来の点火バーナ装置を
示す概略図である。 1……熱交換器、2……外筒、3……燃焼器、
6……気化用グロープラグ、8……筒体、9……
燃焼ガス筒体、10……暖房装置、11……熱伝
達通路、12……熱交換通路、13……燃焼ガス
通路、14……温風送出口、16……燃料供給パ
イプ、17……気化装置、18……切換バルブ、
19……燃焼筒、24……点火用グロープラグ、
25……気化室、26……燃焼室、30……外
筒、31……空気取入パイプ、33,34……液
体燃料供給通路、35……燃料供給パイプ、37
……燃料供給口。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 燃焼器、前記燃焼器に連通した熱交換器及び
    前記燃焼器に気化燃料を噴出する気化装置を有
    し、前記気化装置への液体燃料供給通路を前記
    熱交換器の暖房用空気の熱を通じて加熱可能に
    構成したことを特徴とする暖房装置。 (2) 前記液体燃料供給通路を前記熱交換器の暖房
    用空気通路に配置することを特徴とする実用新
    案登録請求の範囲第1項に記載の暖房装置。 (3) 前記液体燃料供給通路を前記熱交換器に対し
    て熱伝導可能に直接接触状態に配置することを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記
    載の暖房装置。 (4) 前記気化装置と前記燃料供給源とを直接連通
    する液体燃料供給通路を有することを特徴とす
    る実用新案登録請求の範囲第1項に記載の暖房
    装置。 (5) 前記熱交換器の前記暖房用空気通路を通じて
    連通する前記液体燃料供給通路と、前記気化装
    置と前記燃料供給源とを直接連通する前記液体
    燃料供給通路とを大気温度、燃料温度等に応じ
    て切換え可能に構成したことを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第4項に記載の暖房装置。 (6) 各々の前記液体燃料供給通路の切換作動を大
    気温度を検知する温度センサーに応答して行う
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第4
    項に記載の暖房装置。 (7) 前記気化装置の一部は前記燃焼器のセラミツ
    ク材料等の燃焼筒内に配置されていることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    の暖房装置。
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JP18672186U Expired JPH0419302Y2 (ja) 1986-12-05 1986-12-05

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JP (1) JPH0419302Y2 (ja)

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JPS6397022U (ja) 1988-06-23

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