JPH0419237Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0419237Y2
JPH0419237Y2 JP1986076307U JP7630786U JPH0419237Y2 JP H0419237 Y2 JPH0419237 Y2 JP H0419237Y2 JP 1986076307 U JP1986076307 U JP 1986076307U JP 7630786 U JP7630786 U JP 7630786U JP H0419237 Y2 JPH0419237 Y2 JP H0419237Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing plate
main lip
lip
sealing
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1986076307U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62188622U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1986076307U priority Critical patent/JPH0419237Y2/ja
Publication of JPS62188622U publication Critical patent/JPS62188622U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0419237Y2 publication Critical patent/JPH0419237Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は転がり軸受の内外輪等の二つの部材間
を密封する密封装置に関するものである。 (従来技術) 転がり軸受は、外輪と内輪及びそれらの間に介
在する玉或はころからなるが、この外輪と内輪の
間へ、水或は異物が侵入するのを防止するために
密封装置が用いられている。 第6図は従来の密封装置を備えた玉軸受の一例
を示すものである。1は内輪、2は外輪、3は玉
であつてそれらは玉軸受を構成する。4は弾性体
(例えばゴム)よりなる密封板であつて、外輪2
に設けた環状溝5に嵌合固定される。密封板4は
リング状に形成され、その内周縁に設けた主リツ
プ6は内輪1の端面7に接触する。密封板4は主
リツプ6よりも外周側に副リツプ8を備えてお
り、それが内輪1の内周面端部にわずかの間隙を
介して対向している。密封板4は金属製のリング
9をモールデイングすることにより補強されてい
るが、主リツプ6と副リツプ8の間の可撓部10
は補強されていない。その結果、主リツプ6は適
度の接触圧で内輪1の端面に接触し、その部分で
密封が行なわれる。 ところで、軸受の温度が変化すると密封板4で
封じられた軸受内の気圧が変化し、それが可撓性
を大にしてある主・副リツプ6,8間の可撓部1
0を撓ませる。第7図はこの様子を示すものであ
つて、軸受内の気圧が低くなつた状態である。こ
の図から明らかなように、可撓部10は主リツプ
6と共に、内輪1の端面7に全面的に吸着し密接
している。この密接状態ではその部分に大なる摩
擦抵抗が発生するだけでなく、密封板4を摩耗さ
せる。 前記の問題を解消するために、主リツプ6に切
欠きを設けたもの(実開昭54−103443号公報参
照)、密封板4に負圧により開口する孔を設けた
もの(実公昭45−26492号公報参照)、密封板に通
気孔を設け、それを多孔質部材で覆つたもの(実
開昭48−43058号公報参照)が存在する。これら
は密封板の内外を通気孔で連通するので、気圧差
がそれにより解消される結果、気圧差による障害
が解消できる。 又、外輪または内輪のいずれか一方の軌道輪に
固着される固定縁と、該固定縁と反対側の周縁に
他方の軌道輪との間に接触または排接触形式の密
封部を形成する弾性シールリツプを有するころが
り軸受用密封板において、前記弾性シールリツプ
の周面上に複数個の凸部を有し、かつ、前記凸部
間の凹部がシールリツプの内側と外部とに連通し
ていることを特徴としたころがり軸受用密封板は
実開昭54−63843号公報により公知である。 (考案が解決しようとする問題点) ところで、前記第1,第2の従来技術において
は、通気孔を設けているので内圧の変化がない場
合においても強い水圧や被水があたつた場合に
は、該通気孔を通して異物や水の侵入が生じ、密
封板が本来有すべき密封性が充分でないと云う欠
点を有する。また、前記第3の従来技術において
は通気孔を覆う多孔質部材が塵埃等の異物の侵入
には役立つものの、水の侵入には充分でない上に
目詰まりを生じた後は通気孔として機能しなくな
る。 前記第4の従来技術は仮にリツプがリツプシー
ル溝の斜面と接触することがあつても凸部のみを
接触させることができ、常時、凸部間の凹部によ
りリツプ内、外側間を連通させることにより、シ
ールリツプの吸込み現象によるトルクの増大を防
止しようとするものである。 しかし、リツプ内、外側間が常時連通している
構成では、軸受使用中に強い水圧や被水があつた
時、簡単に軸受内部が浸水するため、密封性を重
視する箇所には使用に耐えない欠点を有する。 本考案は、前記従来技術の欠点を解消すること
を目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本考案は、転がり軸受の内外輪等の二つの部材
間を密封するため一方の部材に固定した密封板の
反固定側端部に、半径方向に延びる可撓部を介し
て設けた主リツプを、他方の部材に接触させて密
封を行なうものにおいて、前記主リツプに適度の
圧接力を与えるために前記密封板に設けた可撓部
に、局部的な補強部を設けたことを特徴とする。 (作用) 可撓部はその可撓性により主リツプを適度の圧
力で相手側に接触させることは従来通りである
が、軸受内の気圧が変化して、可撓部が撓もうと
しても補強された局部だけは撓まない。その結
果、主リツプの補強部に隣接した部分に間隙が生
じ、該間隙を通じて通気が行なわれる結果、気圧
がバランスし可撓部は気圧による撓みを生じな
い。 (実施例) 第1図と第2図は本考案の第1実施例を示すも
のである。内輪1と外輪2との間を密封するリン
グ状の密封板4はゴム等の弾性体で構成され、主
リツプ6、副リツプ8を備えると共に、金属製の
リング9をモールドすることにより補強されてい
ることと、その取付状態及び両リツプ6,8の役
割も従来のものと同様である。 本考案においては主リツプ6を内輪1の端面7
に適度の圧力で接触させるための可撓部10に第
2図に詳記するように、放射状の補強部11を局
部的に設ける。この例では補強部11は密封板4
と同一材料でその部分を肉厚に構成しているが、
別個の補強部材をモールド等により設けてもよ
い。また、その数は1個以上任意でよい。 補強部11は可撓部10を局部的に補強するに
すぎないので、主リツプ6を内輪1の端面7に接
触させる圧力を適度なものにすると云う本来の機
能は損なうことがない。そして、軸受の内圧が低
下した際には可撓部10が撓もうとするが、それ
に対しては補強部11の部分は抵抗を示すため、
それ以外の部分と異なる変形をすることになる。
その結果、主リツプ6の補強部11に隣接する部
分がねじれ、端面7への密着性が低下する。した
がつて、そこから通気が生じるので気圧差が解消
され元の状態に戻る。結局可撓部10は過大な撓
みを生じる以前に、その原因となる気圧差が解消
されるため、吸着を生じない。また、気圧差が生
じない通常の状態においては通気孔が存在しない
ので充分な密封機能を発揮する。 第3図は、前記実施例と従来技術との起動摩擦
トルクの実測値を比較して示すものである。 試験条件は次に示すとおりであり、aは可撓部
10に補強部11を設けないもの、bは主リツプ
6に通気孔としての切欠きを設けたもの、cは本
考案の前記実施例のもののデータである。
【表】 第4図は前記実施例と従来技術との防水性の実
測値を比較して示すものであり、試験条件は次に
示すとおりである。
【表】 第3図から明らかなように、冷却により生じた
負圧によつて、従来技術aは密封板の吸着が著し
く、その結果、起動摩擦トルクが冷却以前よりも
著しく増大し、従来技術bもそれに次ぐが、本考
案のものcは冷却の前後において起動摩擦トルク
の変化がない。したがつて、吸着防止と云う所期
の目的が達成されていることが良く解る。 また、第4図から明らかなように、主リツプに
切欠きを設けたものbは当然のことながら浸水量
が大であるが、本考案のものc及び従来技術aは
全く浸水していない。 このことから、本考案のものは密封板の吸着を
防止でき、しかも充分な密封性が得られているこ
とが解る。 第5図は本考案の第2実施例を示すものであ
る。この例では、内輪1に設けた環状溝12の外
側の内壁12aに対して、主リツプ6′が接触す
る。この場合も可撓部10は局部的に補強部1
1′で補強される。 この種の軸受は内圧が上昇した場合に、可撓部
10の過大撓みが生じ圧着が生じるが、局部的に
補強された可撓部10は、前記実施例と同様に気
圧差が生じると自然に通気孔を形成し、圧力差を
解消するので、圧着が解消される。 なお、前記両実施例は外輪2に固定した密封板
4の内周縁に主リツプ6を設けて、それを内輪1
に接触させるものであるが、それらとは逆に内輪
1に密封板を固定し、その外周縁に主リツプを設
け、それを外輪2に接触させるものにも本考案を
実施することができる。 又転がり軸受の外輪に相当した固定部と内輪に
相当した回転軸の二つの部材間の密封装置にも本
考案をそのまゝ実施することができる。 (効果) 本考案は以上のように、転がり軸受の内外輪等
の二つの部材間を密封するため一方の部材に固定
した密封板の反固定側端部に、半径方向に延びる
可撓部を介して設けた主リツプを、他方の部材に
接触させて密封を行なうものにおいて、前記主リ
ツプに適度の圧接力を与えるために前記密封板に
設けた可撓部に、局部的な補強部を設けたので、
圧力差の発生に際し、該補強部と隣接部とに不連
続な撓みが生じ、それにより通気孔が生じて自然
に圧力差を解消させることができる。したがつ
て、圧力差による可撓部の過大変形が防止でき、
それによる摩擦抵抗の増大及び摩耗の防止ができ
る。また、圧力差が発生しなければ、通気孔は生
じないので、充分な密封性を維持できる。さらに
通気孔の目詰まりを生じるおそれもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例の断面図、第2図
は同密封板の一部を内側から見た斜視図、第3図
と第4図は第1実施例と従来技術の性能を比較し
て示す各グラフ、第5図は本考案の第2実施例の
断面図であり、第6図と第7図は従来技術を示す
各断面図である。 1……内輪、2……外輪、4……密封板、6,
6′……主リツプ、10……可撓部、11,1
1′……補強部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 転がり軸受の内外輪等の二つの部材間を密封す
    るため一方の部材に固定した密封板の反固定側端
    部に、半径方向に延びる可撓部を介して設けた主
    リツプを、他方の部材に接触させて密封を行なう
    ものにおいて、前記主リツプに適度の圧接力を与
    えるために前記密封板に設けた可撓部に、局部的
    な補強部を設けたことを特徴とする密封装置。
JP1986076307U 1986-05-22 1986-05-22 Expired JPH0419237Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986076307U JPH0419237Y2 (ja) 1986-05-22 1986-05-22

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986076307U JPH0419237Y2 (ja) 1986-05-22 1986-05-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62188622U JPS62188622U (ja) 1987-12-01
JPH0419237Y2 true JPH0419237Y2 (ja) 1992-04-30

Family

ID=30923264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986076307U Expired JPH0419237Y2 (ja) 1986-05-22 1986-05-22

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0419237Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2563406Y2 (ja) * 1991-02-18 1998-02-25 日亜精密工業株式会社 ベアリング用シール板
JPH11336775A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Nippon Seiko Kk 内輪分離型複列密封型円筒ころ軸受

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5463843U (ja) * 1977-10-14 1979-05-07

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62188622U (ja) 1987-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0535247Y2 (ja)
JP2597071Y2 (ja) ガスケット
JPS6130950B2 (ja)
JPS6027866B2 (ja) シ−ル装置
JP2557032B2 (ja) シール付き球面ころがり軸受
JPS62137408A (ja) ボ−ルジヨイント用ダストカバ−
JPH0419237Y2 (ja)
JP2605197Y2 (ja) 密封装置
JP3808300B2 (ja) 密封装置
JPH0442572Y2 (ja)
JPH0225016Y2 (ja)
JP4649811B2 (ja) 密封装置
JPH0128343Y2 (ja)
JPH026303Y2 (ja)
JPH0697055B2 (ja) 多重シ−ル形転がり軸受
JPH0434275Y2 (ja)
JPH0828704A (ja) 自在継手用ブーツ
JPH022105Y2 (ja)
JP3873469B2 (ja) 密封装置
JPH0394424U (ja)
JPS6311392Y2 (ja)
JPS5848438Y2 (ja) ちょう型弁のシ−トリング
JPS5936735Y2 (ja) ころがり軸受の密封装置
JPH0619859Y2 (ja) 軸受の耐圧式密封装置
JPH0212353Y2 (ja)