JPH0419233B2 - - Google Patents

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JPH0419233B2
JPH0419233B2 JP20847084A JP20847084A JPH0419233B2 JP H0419233 B2 JPH0419233 B2 JP H0419233B2 JP 20847084 A JP20847084 A JP 20847084A JP 20847084 A JP20847084 A JP 20847084A JP H0419233 B2 JPH0419233 B2 JP H0419233B2
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tan
strain
culture
antibiotic
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JP20847084A
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Tooru Hasegawa
Setsuo Harada
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は細菌感染症の治療剤として有用な次の
式()で表わされる新規アンサマイシン系抗生
物質およびその製造法に関する。 従来の技術 放線菌の生産するアンサマイシン系抗生物質の
うち式()で表わされる化合物()はストレ
プトバリシン群抗生物質に属し、これに含まれる
化合物としてはストレプトバリシン
(streptovaricin)A、B、D、E、F、G(J.
Amer.Chem.Soc.、93〜、6273(1971)、プロトスト
レプトバリシン(protostrptovaricin)I−V(J.
Amer.Chem.Soc.、98〜、870(1976))およびダマ
バリシン(damavaricin)C、D(J.Antibiotics、
29〜、201(1976)などが知られている。 発明が解決しようとしている問題点 近年β−ラクタム剤の多用によつて耐性菌とく
にグラム陽性菌の耐性菌が増加しており、交叉耐
性のない薬剤の出現が要望されている。またβ−
ラクタム剤の多くは注射剤であるが、比較的副作
用の少ない経口剤の開発も望まれている。アンサ
マイシン系抗生物質は主としてグラム陽性菌に有
効で、かつβ−ラクタム剤と交叉耐性を示さず、
経口投与で有効である。 また、抗菌剤のうち抗結核剤としてリフアンピ
シン(rifampicin)が発売されているが、多年に
亘る使用によつて耐性菌が出現している。リフア
ンピシンに交叉耐性を示さない抗結核剤の開発も
また重要である。 問題点を解決するための手段 本発明者らは新規な抗生物質の探索を目的とし
て多数の微生物を土壌より分離し、その産生する
抗生物質を分離検索したところ、ある種の微生物
が新規な抗生物質を産生すること、該微生物がス
トレプトミセス属に属すること、該微生物を適宜
の培地に培養することによつてグラム陽性細菌お
よび抗酸性菌に対して抗菌力を示す抗生物質を培
地中に蓄積しうることなどを知り、この抗生物質
を単離し、その物理化学的および生物学的諸性質
から、当該抗生物質が新規な抗生物質であり、そ
の構造は式()で表わされることが認め、これ
を抗生物質TAN−528Bと称することとした。本
発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究
した結果、本発明を完成した。 本発明は、(1)式()で表わされる化合物
()、および(2)ストレプトミセス属に属し、式
()で表わされる化合物()を生産する能力
を有する微生物を培地に培養し、培養物中に該化
合物を生成蓄積せしめ、これを採取することを特
徴とする化合物()の製造法である。 なお本明細書においては、抗生物質TAN−
528Bを単に「TAN−528B」と称することもあ
る。 本発明に使用される化合物()生産菌の一例
としては沖縄県本部町の土壌より新たに分離され
たC−46366株より紫外線照射によつて誘導した
変異株CM−11株が挙げられ、CM−11株の菌学
的性状は下記の通りである。 形態 気菌糸はイースト麦芽寒天、チロシン寒天お
よびベンネツト寒天培地で良好に着生し、胞子
形成も豊富である。分枝は単純分枝で車軸分枝
は見られない。気菌糸は比較的長く伸長し、そ
の先端は直状である。菌核等の特殊構造は観察
されない。 電子顕微鏡での観察による胞子の表面構造は
平滑であり、その殆んどが円筒形である。又そ
の大きさは0.43〜0.58μ×0.94〜1.40μで通常20
個以上連鎖する。 培養性状 28℃、14日間培養後の各種培地上での性状は
第1表に示す通りである。なお色名およびその
記号はカラー・ハーモニー・マニユアル、第4
版(コンテイナー・コーポレーシヨン・オブ・
アメリカ、1958年発行)によつた。
【表】
【表】 色素
生理的性質 CM−11株の生理的諸性質は第2表に示す通
りである。 第2表 Γメラニン様色素の生成 ペプトン・イースト・鉄寒天 陽性 チロシン寒天 陽性(微弱) Γスターチの加水分解 陰性 Γゼラチンの液化 陽性 Γミルクの凝固 陽性 ミルクのペプトン化 陽性 Γ硝酸還元 陽性 Γ食塩耐性 7%で生育 Γ生育温度範囲 10−40.5℃ 至適温度 17−35.5℃ CM−11株の炭素源の資化性は第3表に示す通
りである。
【表】 CM−11株をイースト・エキス(1%)、グル
コース(1%)からなる液体培地を用いて28℃
66〜90時間振盪培養し、定常期の菌体を得た。上
記菌体をビー・ベツカーらの方法〔アプライド・
マイクロビオロジー(Applied Microbiology)
第12巻、421頁、1964年〕に従つて菌体中のジア
ミノピメリン酸を分析した結果、LL体であるこ
とが判明した。 以上の性状を要約すると、CM−11株はストレ
プトミセス属に属し、気菌糸先端は直状で胞子表
面構造は平滑型の形態を有する。発育色調は一般
に明るい黄褐色ないしは淡緑黄色で、気菌糸は白
色系である。なおメラニン様可溶性色素を生成す
る。以上の特徴的性状を有するCM−11株の近縁
な既知菌種を検索すると、ストレプトミセス・ア
ルボロングス〔インターナシヨナル・ジヤーナ
ル・オブ・システマテイツク・バクテリオロジ、
22巻、271頁、1972年(International Journal
of Systenmatic Bacteriology)〕が最も近似し
ている。CM−11株とストレプトミセス・アルボ
ロングスISP5570株を細部について比較すると、
グリセロール・アスパラギン寒天および無機塩ス
ターチ寒天上でCM−11株の気菌糸の着生が、
ISP5570株より良好であり、しかも胞子の連鎖状
態も長目である。また糖の利用性(例えばイノシ
トール、マンニトール、フラクトース、ラムノー
スなど)および抗生物質生産性などで両者は相違
している。 以上よりCM−11株は若干の相違点があるもの
の、基本的性状においてストレプトミセス・アル
ボロングスとよく一致することから、ストレプト
ミセス・アルボロングスと同定するのが妥当であ
る。従つて本発明者らは、CM−11株をストレプ
トミセス・アルボロングスCM−11
(Streptomyces albolongus CM−11)と命名し
た。 なお、本明細書においては、ストレプトミセ
ス・アルボロングスCM−11を「CM−11株」と
略称することもある。 CM−11株は昭和59年(1984年)9月25日に財
団法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 14376
として、また本微生物は昭和59年(1984年)10月
1日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究
所(FRI)に受託番号FERM P−7877としてそ
れぞれ寄託されている。 ストレプトミセス属菌は、その性状が変化しや
すく、たとえば紫外線、エツクス線、放射線、人
工変異剤などを用いる人工的変異手段で容易に変
異しうるものであり、この様な変異株であつても
化合物()の生産能を有するものは、すべて本
発明の方法に使用することが出来る。 本発明の方法において、化合物()生産菌が
培養される培地は、液状でも固体状でもよいが、
液状の培地がより便宜的に用いられ、また表面培
養、振盪培養法によつてもよいが、深部培養方法
がより有利に用いられる。培地中には化合物
()生産菌が同化し得る炭素源たとえばでんぷ
ん、グルコール、デキストリン、グリセリン、シ
ユークロースおよびn−パラフイン、アルコール
類(例、メタノール)など、窒素源としては、た
とえば有機窒素源としてコーン・スチープ・リカ
ー、大豆粉、綿実粉、ペプトン、肉エキスなど、
無機窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、硝酸アンモニウム、尿素などを使用し
得る。その他、必要に応じて無機塩類たとえばナ
トリウム、カリウム、マグネシウムまたは燐を含
む塩類、重金属塩類たとえば鉄、マンガン、亜
鉛、コバルト、銅、ニツケルなどの塩類、消泡剤
たとえば大豆油、ラード油、チキン油、シリコン
油、アクトコール(武田薬品工業株式会社製)な
どを適宜添加しても良い。液体培養に際しては、
培地のPHは中性付近、特にPH約6〜8が好まし
い。培養温度は約17℃〜30℃、培養時間は約24〜
72時間が望ましい。 培養物から目的とする化合物()を採取する
には微生物の生産する代謝物をその微生物の培養
物から採取するのに通常使用される分離手段が適
宜利用される。たとえば化合物()は中性脂溶
性の性質を示し、主として培養液中に含まれる
ので、まず培養液に過補助剤を加えて過ある
いはそのまま遠心分離することによつて菌体を除
去する。得られた培養液に水と混和しない有機溶
媒たとえばクロロフオルム、酢酸エチル、メチル
イソブチルケトンあるいはブタノールなどを加
え、化合物()を抽出する。抽出液を弱アルカ
リ性水溶液たとえば炭酸水素ナトリウム溶液など
で洗滌後、有機溶媒層を濃縮する。 濃縮物は吸着、分配あるいは分子ふるいの性質
を利用したクロマトグラフイーによつてさらに精
製される。すなわち濃縮物を適宜の担体に接触さ
せて有効成分を吸着せしめ、次いで適宜の溶媒
で、有効成分を脱離せしめ、分別採取する手段が
有利に利用される。担体としてはシリカゲル、結
晶セルロース、吸着性樹脂たとえばダイヤイオン
HP−20(三菱化成工業株式会社製)、アンバーラ
イトXAD−(ローム・アンド・ハース社製、
米国)、セフアデツクスLH−20(フアルマシア・
フアインケミカルズ社製、スエーデン)などが用
いられる。溶出溶媒は担体の種類によつて異なる
が、たとえばクロロフオルム、ジクロロメタン、
酢酸エチル、アセトン、アルコール類、ピリジ
ン、酢酸あるいはこれらの混合溶媒を適宜組み合
わせて用いられる。化合物()を含む溶出液は
濃縮乾固され、適当な溶媒たとえば酢酸エチルあ
るいは四塩化炭素などから結晶化あるいは濃縮乾
固物に石油エーテルまたはヘキサンなどを加えて
粉末化される。 後述の実施例1で得られた抗生物質TAN−
528Bの物理化学的性状はつぎの通りである。 (1) 外観;橙黄色結晶粉末 (2) 融点;170−175℃(分解点) (3) 比旋光度;〔α〕27 D−32゜±5゜ (c=0.10、クロロフオルム中) (4) 分子量測定値;768(M+Na)+(SIMS法)
745(M+)(EI−MS法) (5) 元素分析値; 実測値,C;59.86,H;6.48, N;1.98,S;3.52 計算値,C;59.58,H;6.35, N;1.88,O;27.90,S;4.29 (6) 分子式(分子量); C37H47NO13S(745.84) (7) 紫外線吸収スペクトル;メタノール中、 λnax210±2nm(E1% 1cm=440±100)、 275±3nm(E1% 1cm=315±80)、第1図参照。 (8) 赤外部吸収スペクトル;臭化カリウム中、主
要ピークはつぎの通りである。 3450、2980、2900、1720、1670、1640、
1605、1465、1410、1380、1290、1155、1100、
990、925、780、650cm-1第2図参照。 (9) CMRスペクトル(100MHz);重ジメチルス
ルホキシド中。少くとも下記のシグナルが認め
られる。 δ194.65(s)、179.73(s)、178.62(s)、172.94
(s) 164.96(s)、161.57(s)、161.49(s)、150.24
(d) 136.37(s)、136.02(s)、134.76(d)、128.77
(s) 127.32(s)、126.97(s)、125.74(d)、122.67
(s) 108.85(s)、78.18(d)、75.31(d)、74.83(d) 73.39(d)、70.69(d)、61.64(q)、50.98(q) 54.54(d)、46.89(s)、41.26(d)、37.01(d) 33.58(d)、22.85(q)、15.13(q)、14.20(q) 11.41(q)、10.81(q)、10,40(q)、9.30(q)
ppm (sはsinglet、dはdoublet、qはquartetをそ
れぞれ表わす。) (10) 溶解性; 易溶、アセトン、酢酸エチル、ジクロロメタ
ン、ジメチルスルフオキサイド、難溶、水、ヘ
キサン (11) 呈色反応; 陽性、バートン、酢酸マグネシウム反応 陰性、ニンヒドリン、ドラーゲントルフ、エ
ールリツヒ反応 (12) 安定性;有機溶媒中で安定 (13) 薄層クロマトグラフイー;シリカゲル
HF254(メルク社製、西独) 溶媒系 Rf値 ジクロロメタン:メタノール 0.38 (9:1) 以上述べた性質から、TAN−528Bは新規なナ
フタレノイド・アンサマイシン系抗生物質であ
り、その構造式は、前記式()で表わされる。 抗生物質TAN−528Bの各種微生物に対する抗
菌活性を第4表に示す。
【表】
【表】 以上のように抗生物質TAN−528Bはinvitro試
験において、グラム陽性菌および抗酸性菌に対し
て抗菌力を有している。 抗生物質TAN−528Bの毒性については、マウ
スへの経口および皮下投与ともにLD50(mg/Kg)
値は200以上であるので、TAN−528Bの毒性は
低い。 上記データから明らかなように、化合物()
は、グラム陽性菌および抗酸性菌に対し抗菌性を
示し、しかも毒性が低い。したがつて、化合物
()は、温血動物〔例、ヒト、家畜(例、牛、
豚、羊)、家禽(例、ニワトリ、アヒル)など〕
の細菌感染症の治療を目的として細菌感染症治療
剤として用いることができる。なかでも、黄色ブ
ドウ状球菌感染治療剤、抗結核剤などとして用い
ることができる。 化合物()の投与量は、対象疾患、症状、投
与対象、投与方法などによつて異なるが、通常、
温血動物1Kg当たり1日約0.5〜5mgであり、こ
れを1〜3回に分けて投与される。化合物()
を投与するにあたつては、それ自体あるいは適宜
の薬理的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混
合し、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、注射剤
などの剤型で経口的または非経口的に投与するこ
とができる。 また化合物()は新しい医薬品の合成中間体
としてもきわめて有望な化合物である。 上記のストレプトミセス・アルボロングスCM
−11株は、抗生物質TAN−528A(以下、TAN−
528Aと略称することもある。)も併産する。
TAN−528Aは、ストレプトミセス属に属する抗
生物質TAN−528A生産菌(例、ストレプトミセ
ス・アルボロングスC−46366株:IFOに昭和58
年(1983年)8月5日にIFO 14280として、FRI
に昭和58年8月9日にFERM P−7198としてそ
れぞれ寄託されている。)を培地に培養し、採取
することにより得られる。TAN−528Aとその製
造は、日本特許出願昭58−193208号明細書に記載
されている。上記日本特許出願昭58−193208号明
細書の実施例2で得られた抗生物質TAN−528A
の物理化学的性状はつぎの通りである。 (1) 外観;橙黄色結晶粉末 (2) 融点;161〜163℃(分解点) (3) 比旋光度;〔α〕25 D+910゜±100゜ (c=0.10、クロロフオルム中) (4) pKa′値;8.75(滴定法) (5) 分子量測定値;746(M+3H)+(SIMS法)743
(M+)(EI−MS法) (6) 元素分析値; 実測値,C;61.20,H;6.72,N;1.89,
O;26.11,S;4.48 計算値,C;61.36,H;6.64,N;1.88,
O;25.81,S;4.31 (7) 分子式(分子量); C38H49NO12S(743.865) (8) 紫外線吸収スペクトル;メタノール中、 λnax218±2nm(E1% 1cm=485±50)、 245,270,350nm(肩)、440±3nm(E1% 1cm=60±10) (9) 赤外部吸収スペクトル;臭化カリウム中、主
要ピークはつぎの通りである。 3450、2970、2930、2880、1730、1670、
1620、1560、1460、1405、1370、1290、1250、
1200、1165、1140、1105、1050、1035、980、
925、880、820、780、750、735、630cm-1。 (10) CMRスペクトル(100MHz);重クロロフオ
ルム中、 少くとも下記のシグナルが認められる。 195.19、183.19、180.41、172.85、164.40、
162.73、161.98、147.46、144.54、142.89、
140.70、139.45、137.09、131.79、128.97(s)、
128.97(d)、127.71、123.89、109.06、82.79、
76.57、73.14、70.00、62.86、51.78、46.92、
41.93、38.80、38.37、36.96、20.55、18.90、
17.47、16.04、15.65、12.09、9.21、9.10(ただ
し、sはsinglet、dはdoubletをそれぞれ表
す)。 (11) 溶解性; 易溶、アセトン、酢酸エチル、ジクロロメタ
ン、ジメチルスルフオキサイド、難溶、水、ヘ
キサン (12) 呈色反応; 陽性、バートン、酢酸マグネシウム反応 陰性、ニンヒドリン、ドラーゲントルフ、エ
ールリツヒ反応 (13) 安定性;有機溶媒中で安定 (14) 薄層クロマトグラフイー;シリカゲル
HF254(メルク社製、西独) 溶媒系 Rf値 酢酸エチル:メタノール 0.62 (50:1) ジクロロメタン:メタノール 0.44 (9:1) 上記の物理化学的性質から、該抗生物質TAN
−528Aの構造式は、以下に示すものであると考
えられる。 実施例 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的
に説明する。なお、培地におけるパーセント
(%)は、とくにことわりのないかぎり、重量/
容量パーセントを表わす。 実施例 1 グルコース2%、可溶性澱粉3%、コーン・ス
チープ・リカー1%、生大豆粉1%、ペプトン
0.5%、NaCl 0.3%、CaCO30.5%(PH7.0)から
なる培地500mlを2容坂口フラスコに入れ、125
℃、25分間滅菌したのち、ストレプトミセス・ア
ルボロングスCM−11(IFO14376、FERM P−
7877)を接種し、28℃で2日間往復振盪機上で培
養した。得られた種培養液1.0を上記種培地と
同一組成の培地120を含む200容ステンレス・
スチール・タンクに移植し、28℃で2日間通気撹
拌培養(通気量120/分;撹拌170回転/毎分)
を行つた。得られた前培養120をマルトース2
%、可溶性澱粉2%、ポリペプトン(大五栄養化
学株式会社製)1%、リン酸第2カリウム0.1%、
硫酸マグネシウム0.05%、硫酸第一鉄0.01%、硫
酸亜鉛0.005%、CaCO30.5%(PH7.0)からなる主
培養培地4000を含む6000容タンクに接種し、
20℃、50時間通気撹拌培養(通気量4000/分;
撹拌120回転/毎分)を行つた。 得られた培養液(4000)をハイフロ・スーパ
ーセル(ジヨーンズ・マンビル社製、米国)
(90.8Kg)トプコ(東興パーライト社製)(105Kg)
を用いて過し、液(4230)をPH3で酢酸エ
チル(1400×2)で抽出し、抽出液を2%炭酸
水素ナトリウム水(400×1)で洗い、さらに
水洗後、酢酸エチル層を濃縮し、濃縮物にn−ヘ
キサンを加え、沈殿化し、沈澱物を酢酸エチル
(9)に溶かして1%炭酸水素ナトリウム水
(3×2)で洗い水洗後、酢酸エチル層を濃縮
して、濃縮物にn−ヘキサンを加えて析出した沈
澱物をエタノール1に溶解した。エタノールを
約400mlまで濃縮し、室温に放置するとTAN−
528Aの結晶が析出したのでろ取した。収量38.0
g。結晶として得られたTAN−528Aは、融点、
比旋光度、紫外部吸収スペクトル、赤外部吸収ス
ペクトル、CMRスペクトルでTAN−528A標準
品と一致した。 結晶母液を減圧濃縮し、n−ヘキサンを加えて
橙色の沈殿物(26.4g)を得た。この粉末10.0g
を少量のクロロホルムに溶解し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフイー(シリカゲル:120g)に
付した。1%メタノール〜クロロホルムの溶媒系
で展開し、2800mlから3340mlまでの溶出画分をあ
つめて減圧濃縮し、残渣にn−ヘキサンを加えて
沈殿物をろ取した。収量;1.1g。この粉末を少
量の1.5%メタノール〜ジクロルメタンに溶解し、
シリカゲルカラムクロマトグラフイー(シリカゲ
ル:20g)に付した。1.5%メタノール〜ジクロ
ルメタンの溶媒系で展開し、950mlから1370mlま
での溶出画分をあつめて減圧濃縮し、残渣をn−
ヘキサンで粉末化し、252mgの目的物(抗生物質
TAN−528B)を得た。 発明の効果 本発明の化合物()は新規化合物であり、細
菌感染症の治療剤として有用である。また、本発
明の化合物()は、新しい医薬品の合成中間体
として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた、抗生物質TAN
−528Bの紫外部吸収スペクトルを、第2図は抗
生物質TAN−528Bの赤外部吸収スペクトルをそ
れぞれ表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 で表わされる化合物。 2 ストレプトミセス属に属し、式 で表わされる化合物を生産する能力を有する微生
    物を培地に培養し、培養物中に該化合物を生成蓄
    積せしめ、これを採取することを特徴とする式
    ()で表わされる化合物の製造法。
JP20847084A 1984-10-03 1984-10-03 新規化合物およびその製造法 Granted JPS6185394A (ja)

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JP20847084A JPS6185394A (ja) 1984-10-03 1984-10-03 新規化合物およびその製造法

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JP20847084A JPS6185394A (ja) 1984-10-03 1984-10-03 新規化合物およびその製造法

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JPS6185394A JPS6185394A (ja) 1986-04-30
JPH0419233B2 true JPH0419233B2 (ja) 1992-03-30

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ID=16556707

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JP20847084A Granted JPS6185394A (ja) 1984-10-03 1984-10-03 新規化合物およびその製造法

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JPS6185394A (ja) 1986-04-30

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