JPH041915Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は洗濯機の洗濯物投入口を開閉する洗濯
機の蓋体に関するものである。

従来の技術 従来の洗濯機の蓋体は、蓋体上面に荷重を加え
られても、容易に破損、変形しないように、ある
いは、給湯時による蓋体の熱変形等を防止するた
めに第５図および第６図で示す構造をしていた。

すなわち、洗濯物投入口Ａを覆う蓋体１の外周
には外周リブ２が形成され、蓋体１を箱状に形成
されている。さらに強度を高めるために蓋体１の
裏面に複数本の格子状のリブ３を一体形成し、梁
構造で補強をしていた。

考案が解決しようとする問題点 しかし、従来の構造では、最近の傾向である洗
濯物投入口を大きくして使い勝手の向上を図る
と、蓋体を大きくしなくてはならず、梁構造によ
る補強では十分な強度が得られなかった。補強の
強度を高めるには、蓋体１の裏面のリブの本数を
増やしたり、リブの高さ、および厚みを増やさな
ければならないが、リブ３は蓋体１の裏面に一体
形成されているために、上記補強を施せば蓋体１
の表面に著しいヒケが発生し、見栄えが非常に悪
くなつていた。

本考案は上記問題点に鑑み蓋体の外観をそこな
うことなく十分な強度を得ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案の洗濯機の蓋
体は、外箱の上部に開口した洗濯物投入口を開閉
する蓋体を設け、この蓋体の裏面の外周近傍に環
状リブを形成し、前記蓋体の裏面側を覆う裏蓋体
のフランジ部を前記環状リブを覆うようにはめ合
わせた構成である。

作 用 この構成により、蓋体の裏面にリブを形成しな
くとも蓋体は裏蓋体とそのリブにより十分に補強
され、蓋体の表面の外観をそこなうことなく蓋体
の補強ができ、蓋体を大きくしても十分な、強度
が得られる。また裏蓋体を設けることにより蓋体
を閉じたときに発生していた衝撃音が緩和され
る。さらに蓋体の上部に荷重がかかれば、環状の
リブが外方向にそり、それと嵌合している裏蓋体
が外れ落ちることがない。

実施例 以下、本考案の実施例にもとづき、第１図〜第
４図を参照して説明する。外箱本体４の上部には
洗濯物投入口５を有する天板６が覆設されてお
り、天板６の後方上部には洗濯機制御用の電装部
品７が内蔵装備されている。洗濯物投入口５を開
閉する蓋体１７が軸部８で回動自在に軸支されて
いる。蓋体１７の裏面外周にはフランジ９が全周
設けられており、その内周側には環状リブ１０が
一体形成されている。この蓋体１７の裏面を覆う
ように裏蓋体１１が蓋体１７に取付けられてい
る。この裏面に裏蓋体１１を取付けた蓋体１７は
天板６の投入口５を覆設し、天板６の上部フラン
ジ部１２に、裏蓋体１１の外周部が当接してい
る。

裏蓋体１１は外周にフランジ部１３を有し内側
には補強用リブ１６が複数本形成されている。こ
のフランジ部１３の先端部１４が、前記蓋体１７
の環状リブ１０の根元部１５に当接しており、蓋
体１７の上面に第４図に示す荷重Ｇが加わつたと
きには、裏蓋体１１のフランジ部１３の側面と、
蓋体１の環状リブ１０との側面が密着状態に当接
する構造になつている。通常蓋体１を閉じた時
は、蓋体１の上面に荷重Ｇがないため、第３図の
ように裏蓋体１１の外周フランジ部１３の先端部
１４が蓋体１の環状リブ１０の根元部１５に楔着
した状態で保持されており、荷重Ｇが加わると、
楔着部のそれぞれのリブが変形し、隙間Ｈがなく
なり第４図の如くそれぞれのリブが密着状態に当
接する。具体的に説明すると、蓋体１を閉じたと
きには、裏蓋体１１が天板６の上部フランジ部１
２に当接するが、蓋体１全体の重量が重いために
閉じたときに樹脂同志の当たる衝撃音が発生する
が、前記環状リブ１０と裏蓋体１１のフランジ部
１３との楔着嵌合構造を用いればこの楔着部で閉
じたときの衝撃音が緩和される。

また、蓋体１７上部に荷重Ｇが加わつたときの
蓋体１７の外周の環状リブ１０の先端側が外方向
に広がるように変形し、裏蓋体１１の外周フラン
ジ部１３の先端が内側に倒れ込むように変形す
る。したがつて、蓋体１７の環状リブ１０に冠着
するように裏蓋体１１のフランジ部１３を設ける
ことにより、それぞれが相対抗して変形しようと
するため、それ以上変形することが防止でき、充
分な強度が獲保できる。また、裏蓋体１１に複数
本のリブ１６を形成しているため、荷重Ｇに対す
る補強が十分施されている。

考案の効果 以上の実施例の説明から明らかなように本考案
によれば、蓋体の裏面に設けた環状リブの覆うよ
うに裏蓋体のフランジをはめ合わすことにより、
蓋体にリブを設けることを不要とし蓋体表面の外
観にヒケを発生させることがない。また蓋体の閉
じた時の衝撃音の緩和もできる。さらに、蓋体の
大型化、投入口の径大化に対応でき、非常に商品
価値を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す洗濯機の上部側
面断面図、第２図は同正面断面図、第３図および
第４図は同洗濯機の蓋体の要部断面図、第５図は
従来の洗濯機の上部側面断面図、第６図は同蓋体
の裏面図である。 ４……外箱本体、５……洗濯物投入口、１０…
…環状リブ、１１……裏蓋体、１３……フランジ
部、１６……リブ、１７……蓋体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外箱の上部に開口した洗濯物投入口を開閉す
   る蓋体を設け、前記蓋体の裏面の外周近傍に環
   状リブを形成し、前記蓋体の裏面を覆う、裏蓋
   体のフランジ部を前記環状リブを覆うようには
   め合わせた洗濯機の蓋体。 (2) 裏蓋体の蓋体側の面にリブを形成した実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の洗濯機の蓋体。